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ジャンクPCパーツ研究を専門とするブログ
主に東京・多摩地区のハードオフを巡回しています。

AX3S Pro[Rev57_33]

 順序が逆になるが、先日のAX3S Pro-Uを納品?した際に借りてきた物。Pro-Uの前身とも言うべきマザーだが、結構回路が変わっているので興味深い。さてどんな改良(あるいは改悪)が行なわれたのでしょうか。



ax3s_pro
 Pro-Uはレジストが黒だったが、こちらは普通の緑である。高級感ではやや負けているだろうか。黒は汚れや傷が目立つので、修理人としての筆者にはこちらの方が好ましい。Pro-UのようにAGPカードとメモリスロットのレバーは干渉しないし、部品のレイアウトも無理がない。Pro-UはPCIスロットを6本にしてしまったのが敗因だ。


yxg2200
 注目の出力コンデンサは2000年製造のルビコンYXG2200μF6.3Vだが、データシートにある標準サイズ(10φx23mm,42mΩ,1650mA)ではなく特注サイズ(10φx20mm,46mΩ,1400mA)だった(黒金のAOpenカラーのスリーブも特注だよね)。この部分では日本ケミコンKZE2200μF6.3V(10φx25mm,22mΩ,2150mA)を採用したPro-Uの勝ち(尤もPro-Uは"電流ダダ漏れの鱈"を搭載するんだから当たり前)。ノーマルで1GHzのCPUを載せても、極限まで回さない限り耐久性に問題は無いだろう(但し静音バカは除外)。

 その他のコンデンサはTMZ(台ケミ?)1000μF6.3Vである。これについてはデータが無いけど、感じとしてはLXZ同等品かな。噴いた話はまだ聞かない。


rc5057m
 HSDLの読者にはお馴染みのSAHARA3810に搭載されていたRC5057Mであります。VRM8.4準拠のコントローラである。これの欠点はスイッチング周波数が固定であること。パンピーには全く関係ないが、改造君の我々としては非常に困る。おまけにVIDがご丁寧にバッファを介している。BIOSから弄れるようにするためだろうが、鱈を無理やり載せた場合は誤設定されそうだ。


fet_ul
 おかしいぞ〜おかしいぞ。こいつ上側が7030(低抵抗)、下側が6030(高速)になっている。これは本来6030が上で7030下が世間の常識。部品の付け間違えなんじゃないか?皆様の所有するProはどうなっているのだろうか(ぜひ教えてください)。ちなみにPro-Uは6035上7030下でした(前回記事参照)。このロットだけの欠陥かもしれない(-_-;)

 念のため書くが、付け間違えても回路は正常に動く。上下6030のマザーは世間にいっぱい流通しているし、見たことは無いけど上下7030でも大丈夫(7030の入力容量は2440PFだから結構速い筈)。だがベストの組み合わせを求めた部品選定でヘクってるところが情けないと思うのだ。部品が激しくもったいないぞ。でも今更AOpenに文句言ってもスルーされるだろうなあ。どうもAOpenの生産部門はおかしい。


gmch_dc1
 GMCH裏のデカップリング。ここを見ると設計者や会社のポリシーが良く分かる。このマザーはよろしいみたいですね。ただしPro-Uは4つほど省略されていた。高クロックでぶん回さない限りどうでも良い所だが。


gmch_dc2
 このコンデンサはチップセットの1.8V用だが、Pro-UではSMDの一般電解コン47μF16Vに格下げされていた。これはタンタル33μFだから文句は無いですね。


soket_dc
 ソケット内は可もなく不可もなく。PLL2のコンデンサ(TC3の事)がMLCCなのは時代背景から当然かもしれないが、この時期でも一般電解を使っているメーカーは沢山あるからね〜。もちろんギガヤバイトm9(^Д^)のことです。


w229bh
 クロックジェネレータW229BHの周辺。ダンパ抵抗が集合タイプでないのは気に入る。これは勿論意図的にやっており、集合抵抗タイプはクロストークが多いので性能が下がるからだろう。筆者は交換の容易性からもこのタイプを好む。通常は省略されがちな小容量コンデンサも全て付いている。しかし3.3Vラインと2.5Vラインのコンデンサが通常電解コンなのは戴けない。ここはタンタルかMLCCの10〜22μFにすべきところである。


dumper
 Vttの終端抵抗。これは何でこんな風についているんだろう。独創的な回路を組むAOoenの事だから何か目的があるのだろう。わざわざ複雑にしているのだから、性能向上の手段である事は疑いない。

 ところでVtt用のレギュレータICであるRC1585の出力コンデンサが無いじゃん。これって筆者は絶対に必要な物と認識しているんだけど。余裕ある5Aだから出力コンデンサは要らない?そうでもないと思うが。



 以上見てきたように、Pro-Uとは勝ったり負けたりで同程度。しかし地雷のLelonを使っていないということで、耐久性も含めた品質はこちら(Pro)に軍配が上がるだろう。筆者のように交換が苦にならない人ならどちらでも良さそうだが。でも部品の付け間違いがあるからなあ。



★同時にCeleron900(SL5LX)も借りたので、次回は無理しない程度に回してみます。

AX3S Pro-U(完結編)

 恒例のスイッチング波形測定。まずはデバイス構成。VRMコントローラは第6世代では珍しいフェアチャイルド製(RCシリーズはオリジナルではない筈)。末尾の85がVRM8.5準拠であることを表している(と思う…予想)。FETを上下で変えているところが渋いですね。上がスイッチングスピード重視、下がRds-on重視と言うところでしょうか。この組み合わせはSAHARA3810でも見られた定番であります。


VRMコントローラー:FAN5056MV85
スイッチングFET上:FDB6035AL
スイッチングFET下:FDB7030BL


switch
 VRM8.5マシンなのでいつものCeleron300Aは使えない。そこでCeleron566(SL5L5,1.75V)を使用した。リンギングがあるが問題になる量ではない。オーバーシュートは少なくアンダーシュートも問題とはならない。L1外の5Vのノイズも少なかった。電源を見た限りでは良いマザーと言えよう。スイッチング周波数は298kHz。


core
 ついでにコア出力波形も測定する。リプルは少々残ってはいるが、それでも20mVに収まっているので問題は無い。出力コンデンサはまだ充分に機能しているようだ。

AX3S Pro-U(その後)

 一日寝かせたら何故か最速設定が通るようになった。相変わらず差す位置によって相性が出るのは変わっていないが、前ほど酷い相性も無くなった。やっぱり使ったコンデンサ(松下FC)が古くなってボケていたのだろうか。使う前に喝入れ(電圧処理)をやるんだったな。メモリ関連のコンデンサは変えていないが、Vtt1.25Vのコンデンサは変えたのでその影響だろう。


301mb
 ついでにビデオカードを差して最速設定で回してみた。P6のSDRで300MBを超えれば上々だろう。前回FSB133の数値が悪かったのは内蔵ビデオだから。内蔵ビデオのときは全て強制100MHzになってしまうようだ。とりあえず、オーナーに顔が立つ程度の物は出来たので完成とする。


 余談ながらAOpenのBIOSは本当にアホだ。CPUを交換するとTime以外の全てのBIOSデータがクリアされてしまう。もちろん他社製もCPUやメモリデータはクリアされるが、マッサラにされてしまうのはこのBIOSだけ。CPUを換えたからと言ってPeripheralsデータをクリアする必要があるものか。やっぱりアホだ。

AX3S Pro-U

 友人がジャンクで手に入れた物(Rev.37_7B)。手に入れた時点で、AOpenマザーの地雷とも言うべきLelonRXA1000μF6.3Vが電解液を噴いていた。重要なCPU周りのコンデンサは日本ケミコンKZE2200μF6.3Vなので問題は無い。事実、噴いた状態でもマシンは難なく起動する。しかし不良コンデンサを放置することは出来ないので交換する。噴いた物を知らずに使っていると、漏れた電解液で基板配線が腐食して再起不能になる(可能性がある)。


zenkei1
 噴いたコンデンサを全て抜き去った。試しにこの状態で、MEMTEST86+を走らせたらエラー無く完走できた。要らないんじゃない?(^^;


lelon
 LelonRXAは(データシート上の性能では)三洋WX相当である。1000μF6.3Vの8φx11.5mmサイズはデータシートには記載されていないが、同じ大きさの560μF6.3Vが同等品である(70mΩ/570mA)。容量には特に意味は無いので同等以上の性能なら何でもよいが、余っている松下FC470μF25V(68mΩ/1050mA)に交換。10φx16mmなのでサイズ的にどうかと思ったが、幸いコンデンサ周りには何も無いので問題は無かった。


agp
 TC22はパターンのみで空いていたが、TC21のパラレルなので追加した。TC21ですら無くても動く位なので、効果は殆ど無いでしょう(笑)。但しAGPカードを付けた時は分からない。


pci
 PCIバスの2本は10φx12.5mmのルビコンZL470μF16V(53mΩ/1030mA)を使用する。これは背が高いとカードに当たる危険があるため。これでこのマザーの形而上学的寿命まで持つだろう。TC28は趣味の追加であるが、ATX電源の3.3V直結ラインなので省略はまずいんじゃないか?


gmch_dc
 GMCH裏のデカップリング。右下の2つが追加分で、TC20のパラレルとなっている。OC時に安定する可能性がある。容量は0.1μFだがベストかどうか分からない。残りの左上の2つは信号ラインっぽいので触らない方が良い。



 テストのため何も付けずに電源を入れてみた。そうしたら「CPUだめじゃん」とかしゃべりやがった。発作的に二枚に折って捨てたくなった(他人のだけど)。いちいちエラーのたびにしゃべるのだろう…鬱陶しい奴だ(消せるけど)。次にCPUだけ付ける。すると「メモリいけてない」とか何とか。メモリを付けたら「キーボードないしむかつくぅ」これでまたブチ切れですよ。しかしこれ、CPUが付いていなくてもしゃべると言うのは、BIOSとは関係ないソフトが頭に入っているんでしょう。これは不安要因が増えますね。


zenkei2
 VRM8.5はP-PGAには対応していないので、最初はFC-PGAのSL46Tでテストした。元々動作に問題は無かったので正常に動作する。1.30Vにしたり、MEMTEST86+を掛けてもなんともない。但しメモリにはうるさい。どうやら差す場所による模様。

 次は鱈でテスト。初期ロットの#77以外で、R1.07以降のBIOSならば鱈が動く(鱈鯖は公式には未対応)。ここではSL5VPでテストしてみる。当然、FSB133MHzx10倍動作に期待がかかる。まずFSB100MHz。ヒートシンクにグリスが付いていないが(面倒だから塗らなかった)、特に問題なく立ち上がる。MEMTEST86+を完走したのですぐにFSB133MHzへ。これも難なく起動。


memtest
 MEMTEST86+は順調に周回を続けているが、地のメモリが異様に遅いことに気が付いた。191MBというのは河童コアのSL46T+440BXより確実に遅い。キャッシュは流石に高速だが、地のメモリが遅いのでは大したパフォーマンスが得られないのではあるまいか。何しろFSBは2倍である。倍速とはいわないまでもそれに近い数値を期待していたのでガッカリだ。シェアメモリのせいもあるが、i810やSiS630でもこれくらいの数値は出ていたので言い訳は出来ない。これはマザーのメモリ設定が遅くしてあるからだ。遅くしないとメモリエラーが出るので仕方が無い。

 しかし曲がりなりにも1.33GHzである。この数値を見る前に普通の人は第6世代を卒業してしまっただろうから、案外こんなクロックを見たことのある人は少ないかもしれない。筆者も6世代で1.33GHzは初めてだ。既に遠い昔にAthlonで超えてしまった周波数ではあるが…。それでもこの状態で、SiS650+Celeron2.0GHzといい勝負が出来るし、体感では勝っている。

HSDL「修理・改造の歴史」

ホントどうでもいい(^^;
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