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ジャンクPCパーツ研究を専門とするブログ
主に東京・多摩地区のハードオフを巡回しています。

2012年08月

哀愁のマザー ECS K7S5A+(動作編2)

 K7S5A+の記事は予想通りあまり人気が無いみたいだが、特に気にせずもう一丁(^^ またもECSワークスに逆戻りか?

哀愁のマザー ECS K7S5A+(解析編)
哀愁のマザー ECS K7S5A+(動作編)
哀愁のマザー ECS K7S5A+(改造編)


★再度OCしてみる
 前回はFSB124すら到達せず沈没。マージンの無いAMDでも、パロミノは1600〜1700MHzは堅い。だからこそもっとマシになるようにマザーを改造したのだ。まだ完全に慣らし運転が終わっていない(注1)が、このXP1500+はK7N2G-Lで1600MHz動作している。少なくともそこまでは行かないと情けない。

 それはそうと見落としていたことがある。前回のテストが終わった後にBIOSメニューを見てたら、メモリ設定に"Ultra"モードというのがあった。これにセットしたら468MB/sと前回より格段に高速になった。これはGA-7ZXRのOC記録462MB/sを定格クロックでビミョーに上回る。しかもよく考えてみたら使用しているメモリはDDR400なのでCL2.0でも動くのではなかろうか。そう思ってテストしたらMEMTEST86+は難なく完走。気づくのが遅れてちょっと損した気分だ。速度は478MB/sでまずまず。SDRは余裕で越えているようで安心した。これでOCも上手く行けばいいんだけど。

 いきなり石限界のFSB124で行ってみよう。しかしBIOSPOST画面が出たところであえなく固まる。この下は前回のFSB110だから詰まらんな。124と110の間にもう一つ設定が欲しいところだ。しかし以前はこの画面も出なかったのだから進歩と言えるだろう。メモリが安定しているのでこれでCL2.0+Ultraが通るかな?


memtest_k7s5ap
 設定最高はクロック1430MHz、速度は533MB/sをマークしてメモリテストもパスした。ちなみにこのXP1500+SFFは何故か倍率変更できない。L1ブリッジは完全にクローズされているのだが、なぜ変更できないのかは分からない。起動できないマザーも多く、いろいろと謎の多い石ではある。クロックを上げればSDRの845に追いつけそうだが、それは向こうも同じなので決定的な差なんだろうな。

 ついでに100/133でやってみたが、BIOS設定は出来ても速度は全く変化が無い。DDR表示から見てもメモリクロックが変動していないようだ。メモリだけクロックが上がればもっと速くなりそうなのにもったいない感じ。

注1:コンデンサ交換後は1、2週間すると好調になる場合が多い。CPU(VRM)周りだけだとあまり関係ないが、メモリ系コンデンサを変えるとこの傾向が強い。ちなみに一度好調になったらそれ以上は良くならない。エージングを何時間続けても無駄なので念の為。使えば使うほど緩やかに、そして気付かぬうちに劣化が進むだけだ。

★折角だからXP3を入れてみる
 このマザーが現役の2000年代前半はOS(というかWindows)はまだ鉄板とは言えないものだった。このマザーのユーザーも半数は9xだったんじゃないかな。まあ9xが2kになってもACPIやPnPは相変わらずだったが。そこでACPIもPnPも完成したXPを入れて真の実力を発揮させてやる。

 どうやっても不安定にならないというお墨付きのパーツを組み合わせているので、インストール中に詰まる所は全く無かった。起動しても?はサウンドだけ。まあビデオカードのドライバはメーカー製を入れたが、とりあえずならサウンドドライバだけで完全に使用可能である。BIOSでは選択肢自体がグレーアウトしておりS1しか選択できないが、XPをインストールした後はS0〜5まで問題なく動作する(注2)。ちなみに98SEではS3が使用できなかった。9xはXP3と違ってBIOS設定に依存するので仕方がない。

注2:S2は分からない。っていうかS2って何?って感じ〜(^^; 通常のOSはサポートしてないんじゃないか?

★ベンチマーク
 HSDL得意のいじめベンチだが、このマザーの場合は時期がピッタリ合ってしまっているのでほぼ正当な評価となる(^^; ビデオカードを変えようと思ったが、他と比較したいので敢えてMX440(メモリだけMX460相当)のままで行く。

HSDL47
MB:K7S5A+[Rev1.0/1.0e]
CPU:AXL1500DLT3B(110x13.0@1.45V)
MEM:ProMOS PC3200-256MB
VGA:MS-8881[GF4MX440+DDR64MB]
OS:Windows XP SP3
PS:AcBel ATX-300P-DNSS


bench_k7s5ap
 ビデオカードがGF2世代なので多くは望めない。当然ながらDX9のベンチマークは全くスコアが出ないのでパスした。3DMark03等は時間の無駄なので…。π100万桁は1分23秒だった。SiS745のデータシートがあればもっといいタイムが出そうなんだけどな。


★消費電力
 昨今気になる消費電力はWindowsXPのアイドル時65Wで、3Dベンチ(3DMark2001SE)を回している時に76Wだった。HDDが2台付いている割には消費電力が少ない。もっともCPUはパロミノと言っても低電力タイプであるが。Pentium4の標準的PCだと、このPCのフル負荷がアイドルの数値なので驚く。

 ちなみにOCCT他プロセッサを酷使するソフトでは電源的にフル負荷にはならない。またHDDやVGAだけでなく冷却ファンまで消費電力に大きく関係する。厳密に1Wまで比較するにはこれらも公開しなくてはいけないのだが面倒なので省略〜(^^; HSDLはいつも同じ条件で測っており、条件を変える場合は特記している。消費電力的に見ればどんなパーツも大目に見る事はできない。コンセントの抵抗ですら消費電力に違いを与えるので、もしコンセントやテーブルタップ等が発熱していたら要注意だ。


★最後に計測
 改造後の波形を観測してみた。コンデンサ全交換など色々弄ったが果たしてどう変わるか。


wave_k7s5ap2
 前回より製品らしい?波形になっている。特に´△魯汽襪ら人間に変化したかのような大変化だ。5Vラインもほぼ問題の無いレベルになった。DCを強化したこともあり、これでUSBバスパワーも安泰だろう。出力リプルがあまり変わっていないが、OSTもそれほど劣化していなかったのかもしれない。


★終了
 地味で自作マザーとしての機能は低いが、何とか安いマシンを作りたい人には人気があったようだ。当時はまだコストを考えてPCを自作する人が多かった。まあ大概安物買いでヒドイ目にあうんだけど(^^; 当時も今も、遊ぶ気のない人は自作に手を出さない方が良い。例え不具合があってもそれを楽しめるくらいじゃないとね。PCを使いたいだけなら市販品を買えば良い。

哀愁のマザー ECS K7S5A+(改造編)

哀愁のマザー ECS K7S5A+(解析編)
哀愁のマザー ECS K7S5A+(動作編)


remove_ce
 前回交換分以外の電解コンを全て一気に抜いてしまった。どうせ全部中華製だし、動かさなくても期限切れレベルだろうから。流石に大小取り混ぜラジアルリード44本、面実装39個もあるのでなかなか捗らない。時間がかかるのは主にハンダ除去だ。とりあえずこれで暫くの間動かすことはできないな。


★ATX電源コネクタ
 SiSリファレンスは入力5Vなので仕方がないが、そのためATXコネクタにかかる負担は大きい。#12Vコネクタとの差は単純に言って12V10Aと5V24Aの差である。言うまでもないが電源の負荷とは電流の事で電圧ではない。ジャンカーならK7S5A系故障マザーにはATXコネクタの焼けがかなり多いのに気づくはずだ。汚い部屋で使ったり、メンテせずに長期間使用すると燃える確率は飛躍的に高まる。

 それでも絶対に焼けないようにするには5V外部入力を使うしかない。Vcore(VRM)分だけ別の線を繋いで確保すればよい。HSDLではそれも面倒なので、時折接点を磨いたり抜き差しするようにする。一般家庭のような埃っぽい所で長期ノーメンテは自殺行為。自作PCの製造メーカーはユーザー自身なのだから、燃えて騒いでいるのは自業自得としか言いようがない。


★気になります
 相変わらずスイッチ発熱がスゴイ。極度に遅いスイッチング周波数(108kHz)でこれだけ発熱するとはね。載せているのは高クロックの石ではなく、低電力版の1500+(1300MHz)なのだからモバイルを除けば最低クラスだ。ノーマルのコンデンサだとMOSFETに触っていられなかった。もっとも膨らんでいたので当たり前と言えば当たり前だが。


mc62
 特に外側のスイッチが倍以上熱くなるので心配になった。そこでMC62に22μF10Vを追加してみたがどうなるか。動作中に触ってみたが、筆者の感覚ではやや均等化したように感じる。次回計測でその正しさが証明されるだろう。外見が汚くなっても良いなら各スイッチの真横に貼るんだけど止めておく。他人のマシンなら頼まれたらやる。


★VRM出力コン交換
 面倒なので放置していたが嫌々やる事にした。メーカーが2種類混ざっているのは中古だからで、見栄えが良くないが仕方がない。いや仕方はあるけど対策しない(^^;

EC1:RLX3300μF6.3V⇒NCC KZG3300μF6.3V
EC4:RLX3300μF6.3V⇒NCC KZG3300μF6.3V
EC9:RLX3300μF6.3V⇒NCC KZG3300μF6.3V
EC13:RLX3300μF6.3V⇒SEI WG3300μF6.3V
EC16:RLX3300μF6.3V⇒SEI WG3300μF6.3V
EC18:RLX3300μF6.3V⇒SEI WG3300μF6.3V


★CPU&SiS745のDC
 基板裏のDCを埋める。CPU裏は12個。余っているポリマータンタルを貼ろうと思ったが、OCマージンの殆ど無いSocketAには意味が無いので3216の10μFで誤魔化す。そうだ真ん中の2つだけ大容量にしよう。在庫表を見たらTPB150μF4.0Vという使えん奴を発見。ちょうど2個あったのでここに使う。SiS745裏は全て1608の0.1μF(と思われる^^;)を貼る。地味ながらこれらが一番性能に影響する。ちなみに上で交換した出力コンデンサは、これと比べれば全くと言っていいくらい性能に影響は無い(^^; 対象の物件に近いほど効果が高まるのでCPU上が一番なんだけどね。

#SiS745_DC
BC104:EMPTY⇒0.1μF25V
BC105:EMPTY⇒0.1μF25V
BC106:EMPTY⇒0.1μF25V
BC107:EMPTY⇒0.1μF25V
BC113:EMPTY⇒0.1μF25V
BC114:EMPTY⇒0.1μF25V
BC115:EMPTY⇒0.1μF25V
BC130:EMPTY⇒0.1μF25V
BC131:EMPTY⇒0.1μF25V
BC137:EMPTY⇒0.1μF25V
BC138:EMPTY⇒0.1μF25V
BC139:EMPTY⇒0.1μF25V
BC140:EMPTY⇒0.1μF25V
BC148:EMPTY⇒0.1μF25V

 裏面CPU_DCの部品番号が判らない。何処にプリントされているのだろうか?(^^; 全てのMLCCは10μF(×10)で、中央の2つだけTPB150μFになっている。


★メモリ周辺
 このマザーはメモリ系も交換した方が良いな。DDR400でもデュアルチャネルでもないので気難しいわけではないが、MLCCが大量に貼ってあるわけでもないしDCは結構いい加減。

EC2:SM100μF16V⇒PR330μF6.3V
EC5:SM100μF16V⇒PR330μF6.3V
EC10:LZ1000μF6.3V⇒KZH390μF25V
EC12:LZ1000μF6.3V⇒KZH390μF25V
EC14:LZ1000μF6.3V⇒KZH390μF25V
EC15:SX10μF25V⇒KRE22μF16V
EC17:SX10μF25V⇒KRE22μF16V
EC28:SM100μF16V⇒PR330μF6.3V
EC35:LZ1000μF6.3V⇒KZH390μF25V
EC37:LZ1000μF6.3V⇒KZH390μF25V
EC39:EMPTY⇒KZH390μF25V
EC40:LZ1000μF6.3V⇒KZH390μF25V

vccm_dc
BC2:EMPTY⇒0.1μF25V
BC30:EMPTY⇒0.1μF25V
BC43:EMPTY⇒0.1μF25V
BC48:EMPTY⇒0.1μF25V
BC58:EMPTY⇒0.1μF25V
BC129:EMPTY⇒0.1μF25V
BC154:EMPTY⇒0.1μF25V
BC163:EMPTY⇒0.1μF25V
BC171:EMPTY⇒0.1μF25V
BC257:EMPTY⇒0.1μF25V
BC260:EMPTY⇒0.1μF25V
BC261:EMPTY⇒0.1μF25V

 性能に影響するのは多分MLCCだけだろう。電解コンが邪魔になるので、それらを付ける前に作業しなくてはいけない。片側がベタパターンなので1608とはいえ一苦労だ。初日はここでタイムオーバーになってしまった。


★AGP・PCIバス
 本数が非常に少ない。NO-PCIの効果が高いかもしれない。

EC45:LZ1500μF6.3V⇒FC470μF25V
EC47:LZ1000μF6.3V⇒YXG220μF25V
EC51:LZ1000μF6.3V⇒YXG220μF25V
EC54:EMPTY⇒YXG220μF25V
EC60:SM100μF16V⇒PR330μF6.3V


★クロックジェネレータ
 固体にしようと思ったがもったいないので止めた。なんか余っている1本物のアルミ電解があったのでそれを使う。…ってこれSXEじゃないか。大丈夫かなあ(^^;

EC33:SX10μF25V⇒SXE27μF35V
EC34:SX10μF25V⇒SXE18μF50V


★FAN
 これも固体が良いけどもったいないので止めた(^^;; これではあまり効果が無いかも知れない。

EC41:EMPTY⇒UTCMD22μF25V
EC70:EMPTY⇒UTCMD22μF25V
EC71:EMPTY⇒UTCMD22μF25V


★サウンド・LAN
 この辺りはチビコンしかないけど全部交換だ。EC42、EC44は出力カップリングコンなので、PCIカードに当たらなければ何でもよい(^^ ここでは余った部品を活用する。なおEC58はWOL用である。余計なものも付けてしまったようだ。

EC42:FX100μF16V⇒KRG47μF16V
EC44:FX100μF16V⇒KRG47μF16V
EC49:EMPTY⇒UTCMD22μF25V
EC50:SX10μF25V⇒UTCMD22μF25V
EC52:EMPTY⇒UTCMD22μF25V
EC53:SX10μF25V⇒UTCMD22μF25V
EC58:SX10μF25V⇒UTCMD22μF25V
EC72:SX10μF25V⇒UTCMD22μF25V


★USB5.0V
 USB2コネクタのヒューズが省略されている。ということはこのコネクタはOC用という事になりますね。何A取れるのか?だれか試してください(^^ 勿論限界を超えると嫌な臭いと共に基板が燃えちゃいます。

EC3:SM220μF10V⇒PR330μF6.3V
EC55:SM220μF10V⇒PR330μF6.3V
EC59:SM220μF10V⇒PR330μF6.3V


★その他

EC25:SM100μF16V⇒PR330μF6.3V
EC32:SX10μF25V⇒UTCMD22μF25V
EC38:SX10μF25V⇒UTCMD22μF25V
EC56:SX10μF25V⇒UTCMD22μF25V
EC57:SX10μF25V⇒UTCMD22μF25V


★使用部品
 HSDLではおなじみの部品ばかりだ。UTCMDは整理していたら出てきたので使った。TPBやPRは早く使いたいから。VRM以外は在庫整理の一環ですね。ECSだから何を付けても元よりは良いだろう。

NCC KRE22μF16V[NA/30mA]
NCC KRG47μF16V[NA/68mA]
NCC KZG3300μF6.3V[12mΩ/2800mA]
NCC KZH390μF25V[48mΩ/1210mA]
NCC SXE18μF50V[1.2Ω/154mA]
NCC SXE27μF35V[1.2Ω/154mA]
nichicon PR330μF6.3V[480mΩ/200mA]
Panasonic FC470μF25V[68mΩ/1050mA]
POSCAP TPB150μF4.0V[70mΩ/1100mA]
Rubycon YXG220μF25V[130mΩ/ 640mA]
SEI WG3300μF6.3V[12mΩ/2800mA]
TK UTCMD22μF25V[NA/42mA]
合計243円(前回含む、銭単位切り上げ)

 グラウンドがベタパターンの箇所が多く、元のコンデンサが非常に抜けにくかった。この会社のマザーは殆どが抜け易かったのだが、これはちょっと放熱が良いので困る。まあ放熱が良いのは概ね良い基板なのだが。2002年7月23日、PAO SHEN ELECTRONICS製である。


★続く
 Windows8の出現で秋にはゴミになるはずのSocket478とAはHSDL重点強化品目なので流れには合っている。世間で見向きもされなくなった時がHSDLの旬と言える(^^

 もう使っている人は居ないかもしれないが、ECSのこの系統のマザーは全てVRM入力を前回記事のように改良した方が良い。VRMの発熱は減るし寿命も捨てるまで持つ(^^ 出力はくたばるまで交換する必要はない。

今日の買い物[2012/08/26]

 週に一回、恒例のジャンク屋巡りだ。今日はローカル方面を回る。クソ暑いのでかなり遅い時間に出たが、結構買い物をしてしまった。HOが増えたので行程がキツイゼ。


★E1400
e1400
 E1400が何故か山のように(←大げさ)売っていたので、N氏に対抗すべく手に入れておいた(^^ いつもは中古CPUはほとんど売っていない店なんだけど。考えてみれば中古なので2つ買う必要はなかった。後々これが効いてきた…予算的に。500円×2。


★Core2Duo T5500
t5500
 CoreDuoだと思って買ったらCore2Duoだった。こんなCPU使えねーよ。窓から投げ捨てる事にしよう。300円。また無駄遣いしてしまった。


★RageFuryMAXX
ragefurymaxx
 しかしこの店ではよいモノも手に入れた。それがこれだ。長年探してきた変態カードをついに手に入れた。まあ金を出せばいくらでも買えたのだが、こんなものはタダ同然で買うところに意義がある。いずれテストしてみる。300円。


★Pen4
pen4
 店に来て何も買わないのは非常に損した気分なので何か買わないと気が済まない。という事で要らないSL7Z9とSL7J5を買ってしまった。何で2.8GHzなんて買ったかというと、


zure
 なんか表示が左上に明らかにズレていたから友人に見せようと思って。100円×2。


★スルー

・945G
 前回も書いた945Gだが、実はいろいろな種類があった。IDEがあるものやPCI-Eが無いものなど。ハズレを掴みそうな気がしたのでスルー。

・9800GT
 600円だった。ハズレだろうからもういらねー。

・9800GTX
 クソがっ!C2DとE1400を1個買わなければ買えてたぜ。800円。

・C2Qマシン
 珍しくショップブランドのPCが売られていた。8000円だから安いと思うんだけど。

・X58マザー
 MSIだったかな?500円。CPU買えねー。

 あと何か肝心なものを忘れているような…(^^;


★その他
 今日の買い物はじつはPCよりも食い物関連の方が大きかった。ネタ切れになったら書くかもしれない(^^;

MSI 945GM4-FI修理

 HSDLにMSIの945GM4(MS-7267)が持ち込まれた。オーナー曰く、「電源が一瞬入って止まるようになった」らしい。HSDLでも動物電源を繋いだら同じように再現できた。ジャンクマザー界では毎日のように?見られる現象で、典型的な「電源が安全機能によって止められている」パターンである。これは故障の中では初歩の初歩、意外に簡単に直るのではなかろうか。


★不動原因の究明
 まずは基本の目視点検である。「電源が安全機能で止まるのは=過電流」が定番である。ショートした部分を探すが全く怪しい部分は見られない。そんなに単純な故障ならオーナーが気付くわな。じゃあ電源を入れてみるか。20Pなのでいい加減だけど動物電源を繋ぐ。

 まずはATXコネクタだけを繋げてスイッチを入れる。全く止まらない。これでATXコネクタ以降は無実だ。次に#12Vも繋ぐといきなり止まる。つまりこのマザーは#12Vコネクタ以降がショートしていることになる。テスターでコネクタの±をチェックしたらほぼ直間状態でこの推理が正しい事が判る。予想ではパワーMOSFETが死んでいるのだろう。これでこのマザーの死亡とその原因が確認された。ここまで1分もかからない(^^ しばらく放置していたけど、もっと早くマジメにチェックするんだったな。

 完全に故障個所を確定したいが、困った事にコイツはMSIお得意の"ActiveMOS"で、ヒートシンクがハンダ付けされているのだ。このヒートシンク自体は冷却面で非常に結構な事だが、このようにMOSFETが逝かれると一苦労になる。ヘタすると3か所(合計ハンダ付けポイント6か所^^)全部外さなくてはいけない。この点ではASUSみたいにピンで取り付ける奴の方がメンテが楽だ。


★ヒートシンクを外す
 ヒートシンクを外さなくてはいけない。放熱板だけに熱が逃げてハンダ付け外しは面倒だろうな…と思ったが、やってみると意外に容易に外すことができた。


remove_ht
 一番外側が怪しかったので外してテスターで当たったら、上下全てのMOSFETが直間状態になっていた。他の相が死んでいても筒抜けになるから断言はできないけど、抵抗値から言ってここが一番怪しい。何にせよ3つとも外さなくては一歩も前進しない。


remove_mosfet
 電解コンは取り外したが、それでも周りにけっこう熱に弱い奴が多い。ヒートガンをぶちかましたら溶けるのは必定。尚ハンダゴテで破壊覚悟で外す事もできるが、修理屋さんは原則として破壊して外してはいけないことになっている。外した部品は客に返却するためだ(壊れていない場合もあるし^^)。最後の手段で破壊しなければならない場合もごく稀にはあるが。外した部品が返ってこない修理屋は素人インチキクラスなので、そこには二度と出すのは止めましょう(^^

 パワーMOSFETは[上1下2]×3相のVRM11としては平均的なもの。同じMS-7267のRev2.xまでは上側はインフィニオンIPD09N03LAで、下側はニコセミP60N03LDG×2だった。ところがこのRev3.2は上も比較的性能の低いP60N03LDGだった。流石MSIだとしか言いようがないな。何でCore対応でグレードを落とすのか。MOSFET死亡の原因は不明だが、上側の性能が落ちたから壊れたのではあるまいか。少なくとも"ActiveMOS"は効果が無かったようだ(^^


p60n03ldg
 右の2つが死んでいたP60N03LDGで左が生きていた下側右の奴。正直言って性能は高くはない。信頼性も今回の件で不安がよぎる。これからはコンデンサだけでなく、MOSFETの品質までチェックせねばならんのか。最近のはヒートシンクが付いてるから、チェックしたくとも見えないんだよな…。

 MOSFETを外して#コネクタをチェックしたら正常になった。つまり外した一番外の相だけが死んでいることになる。ヤレヤレ助かった。全部外さずに済んだようだ。MOSFETを実装すれば修理は終わりだ。


★MOSFETを取り付ける
 他の無事な2相の上側を両方とも外して来て壊れた相の下側に移植、上側3つには手持ちのIPD09N03LAを使えば元設計通りになる。何より各相のバランスが良くなる。しかしそれには面倒なMOSFET剥がしを更に行わなくてはいけない。剥がすのよりも周りの電解コンを抜くのが嫌なんだよな。特に無事な方は内部にあるので全部抜かねばならず面倒だ。やっぱり問題が出るまではやらないでいいな(手抜き)。


after_mosfet
 付けたのは上側がインフィニオンIPD09N03LAで、下側はオンセミのNTD40N03×2である。他の相よりはマシになった気がする。イマイチ他の相とのバランスに欠けるが、速いと言っても微妙なものなので問題は出ないだろう。ヒートシンクを付ける前に#コネクタのチェックをしたが正常だった。安心してヒートシンクを付ける。


★起動テスト
biospost
 起動しました。負荷はかけていないけど問題は無さそうだ。動作中にヒートシンクを触ってみたが、3つとも極端な温度の違いは無い。


★終了
 並行して4、5件の修理物件があり、そのおかげで時間がかかってしまった。始めたらあっと言う間だ。ただ作業は簡単でもやりたくはない。夏にハンダゴテやヒートガンは無いだろう。こうクソ暑いとPC弄りは止めてプールにでも行きたくなる。

殻割りブーム?

*2012年5月末現在の記事(^^; 既にブーム終了してたらごめん。


 巷ではIvy Bridgeの殻割りで盛り上がっている(注1)ので、HSDLでも流行に乗ってやってみたくなった。しかし態々(2、3年でゴミ価格になる)イソテルCPUを高値で買うほどお人よしでもない我々は、別のモノで殻割り気分だけ味わう事にした(^^

注1:ご存じのようにIvy BridgeはTIM(Thermal Interface Material)がグリスとなり、ハンダ付けだったSandy Bridgeより劣化した。記事を読んだ限りでは、グリスを交換すると驚くほど温度が下がるのが判る。

★コイツが実験台だ!
sl6rv
 勿論これですm9(^^) これなら@50円だから失敗しても損害は少ない。アイビーと同じくグリス接着してあるっぽい(同格だな^^)。殻割り実例記事を読んだが、頑張ればカッターナイフ程度で外せるようだ。態々高い工具を買うのもバカバカしいのでそれでやってみよう。

 ちなみにある種の有機溶剤で剥がせるという掲示板情報もあったが、我々が入手可能の有機溶剤ではビクともしなかった。そりゃそうだ、グリスを除去するのに有機溶剤を使う可能性はあるので、有機溶剤対策していないわけは無い。何か安易で良いものがあったら教えてね。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Pentium_4_Northwood_SL6SH.jpg
 この時代のヒートスプレッダは上手くやれば結構キレイに剥がせるようだ。


★剥がす…早速失敗!
 注意点はアイビーだろうがノースウッドだろうが同じだが、下の緑色の基板を傷つけない事に限る。これの表面が剥がれると配線が切れるのでその時点で終了。生来不器用な筆者にはツラい作業である。


remove
 剥れた!思ったよりキレイに剥れたのでちょっと嬉しい。がしかし。よく見ると左上隅に傷が入っている。最初ビクともしなかったので焦って暴発してしまったのだ。


dead
 20倍のルーペで観察すると線が2、3本切れているではないか。ルーペが無いと見られないくらい細かいので修正は無理。実体顕微鏡でもあれば出来そうなんだが現在HSDLには無い。もったいないけど破棄するしかなさそうだ。自分のミスで生き物を殺したようで非常に気分が悪い。もし次に失敗したら永久にこの作業はしないつもりだ。


★再度剥がす…成功!
remove2
 二度目は一度目の経験があるから楽だった。傷も致命的な物は一つもない。周りのゴムとグリスを除去すれば使えるだろう。さーてこれからが問題だ。前出の記事と同じく中にグリスを塗ってヒートスプレッダを貼り直す手もあるが、生憎HSDLにはノーマルより上の高級なグリスなどは無い(注2)。仕方が無いので、モバイル系のようにコアにCPUクーラーを直乗せしてみよう。グリスとIHS分は熱抵抗が稼げる。クーラーは笊マンである。α系もそうだが、このクーラーもネジでテンションを掛けるので、殻割り除去でコアが低くなっても隙間が空いてしまう事はないだろう。

注2:「ビンボー人のくせにグリスに金を賭ける奴はバカ」と言うHSDLの基本は変わっていない。他のパーツに限界まで金をかけて、やり尽くした後で最後にたどりつくのがTIMである。まずはCPUクーラー等に金をかけるべきだ。リテールクーラーに毛が生えた程度のショボイクーラーに液体金属を塗ってもしょうがない。

★テスト
 一般的なCeleron2GHzのノーマル状態の限界は今日のSL6RV[2012/06/13]で書いた通りである。今日のVcoreは最初から1.760Vと飛ばします(^^; まずはテスト代わりのFSB150、これは全く問題なくクリアーした。ところがFSB155に上げたら早くも起動しなくなってしまった。まてまて、前回テストではFSB155でも起動してベンチが取れてるぞ。起動するだけならFSB161でも起動しているのだ。

 前回の石が当たりだったのかも知れない。いや今回の石がハズレと言うべきか。返す返すも前回の石を破壊してしまったのが惜しまれる。産地や生産週は同じなんだけどなあ〜。


★続く
 殻割り気分は味わえたが、結果がついてこなかったのが惜しまれる。やはり石の当たり外れは超えられないのだろうか。正当な目的は果たせなかったので、次回はもっと「究極のバカ」な事をやってみたい。何時になるかは不明だが、たぶん暑苦しいので涼しくなってから。

CUDAエンコードしてみた

 前回の結果を見て我々は非常に自信を付けた。210クラスのローエンドのビデオカード(GPU)でも高速CPU並みの結果が得られるのだ。という事で、今回はCUDAの使える中で更に下から二番目(HSDLでは最低)の8500GTで試してみる。これでも実用になる速度であればCUDA様様だな。210と8500GTはSP(=CUDAコア)数は同じだが、8500の方はクロック的に6〜7割程度の力しかない。3Dベンチでは互角以上なのだが。

Geforce210(Winfast)
GT218(40nm,589MHz)
SP(=CUDAコア)=16(1402MHz)
MEM=GDDR2-512MB(64bit,500MHz)

Geforce8500GT(XFX)
G86(80nm,450MHz)
SP=16(900MHz)
MEM=GDDR2-256MB(128bit,400MHz)


8500_cuda
 CUDAエンコーダ=15秒(圧縮比4.32:1)

 GPU以外の環境+条件は前回と変わっていない。GPU的には落ちるのだが、メモリ速度は互角に近いので善戦した。とりあえずこれでもセレDのようなネトバCPUは問題にならないレベル。C2やiが無くてもやっていける?イヤそれはない(^^; 高画質要求は永遠に不滅だから。

 早くATI(AMD)のカードでもエンコードできるようになって欲しいが、多分昔のカードはアッサリ切り捨てられるだろうな…あの会社的に(^^; 対応が広い方が確実に普及するんだけどな。それとH264以外にも使えるといいんだけど。H264コーデックはデコードも重いのであまり好きじゃない。

注:参考までにこのPCで3DMark03を動かしてみた。

3dm03
 さすがに数値は低いが、この程度のカードやPCでもCUDAを使えば実用的な速度でエンコードができるわけだ。

CUDAエンコードしてみた

 (超)遅ればせながらCUDAでH264エンコードをやってみた。個人的意見としては、ローエンドGPUでハイエンドCPU以上の結果を出せなければ意味が無いと考えている。わざわざ高いビデオカード(GPU)を買うくらいなら上級CPUを買えばいいのだから。CUDAは貧者の核兵器となりえるだろうか?結果は確かに噂通りの劇速で、エンコード時間だけに限って言えば利用価値がある。

 テストしたマシンは、ビデオカードはG200世代最低ランクのGeforce210で、土台となるCPUはCeleron326とこれより下は無いレベル。定番MediaCoder(注)にて15秒CMをMPEG2でキャプチャーした古代の720x480動画をH264に変換した←テスト時間が無いの(^^;


cuda
CPU+x264コーデック=60秒(圧縮比4.67:1)
CUDAエンコーダ=14秒(圧縮比4.32:1)

 何と時間は1/4に大幅短縮。しかし冒頭に「エンコード時間だけに限って言えば」と但し書きしたように画質には問題がある。特に動きの激しい所は破綻が目立ちやすい。これはハードウェアの制限?で2パスVBRにできないのが応えているのだろう。しかしどうしても急いでエンコードしなければならない用事では役に立つ。ビットレートは稍大きくしておけば粗は目立たない。CPUが高性能なら差は大幅に縮むだろうが、プアなCPUしか持っていない人には有難い。昔録画したクソビデオを全部これでH264に固めてダイエットするかな。ビットレート次第だけどサイズも1/4程度になるから。

 この手の比較記事って訴求力があるのでWeb上には一杯あるけど、CPU(マルチコア)とかビデオカード(ミドル以上)とかの環境が良すぎて、HSDLクラスの環境には全然役に立たなかったんだよね。そもそもi7とか持っていれば必要ないし…(^^; ソフトの方が高画質なのは判っているので、良い環境で使う意味は全く無いと言える。

注:同じくフリーソフトにはFreemake Video Converterというのもあったが、ネットワークインストールなのでちとウザい。

AHCIモード

 Windows2000SP4の互換性に問題があるので、使い慣れたXP SP3をインストールした。気が付くともうAHCIが使えるんだな(注)。今まで無関係だったのでインストールの仕方が分からず調べさせられた。7と違ってXP3では(原則としては)インストール後には入れ替え不能らしい。インストール前にF6押してRAIDドライバみたいに入れなくてはいけない。まあATAカードで昔からやっているから戸惑いは無いけど。AM320のBIOSはACPIがよろしくないのでS3は使えないし、SATAがAHCIだと両方に繋ぐと固まる。何かクソマザー疑惑が出てきたんだが。BIOSがAWARDじゃない方のPhoenixだし…。この辺りは使い慣れるまで待つしかないか。S3使えないのはかなり困るんだが。

 SATAになった事も含め、何かいきなりストレージが現代的になったので驚き。AHCIになっても体感は違いはないけど、互換ではなくSATAのネイティブモードで動くと言う所に価値があるのだと思う(キリッ とか何とかエラソーに言って、これまでSATAはUSB2.0でしか使った事が無いんだけど(^^; 今回SATAを使い始めた理由自体が「IDEが2つしか使えないから」という消極的理由だからなあ。SSDを使い始めたのも小容量HDDが売っていなかったというそれだけの理由だ。お陰でDMA33からSATAまで三段跳びになった。


sp_t10
 システムドライブはSSDになった。もうメインマシンでHDDを起動ドライブに使うことは無いだろうな…と妙に感傷的になる。ICH6MだからSATA2デバイスのスピードは発揮できないが、それは最初から期待していないからいいや。それよりどのくらい寿命が持つのか楽しみだ。メーカー保証は3年だからそのくらいは持つんだろうな?(^^; 大容量のデータは以前手に入れておいたST2000DL003FTKもあるので心配はしていない。


sp_t10
cdm
 まあ速度はハードウェア依存だからこんなもんだろう。書き込みは高速なハードディスク・ドライブの半分くらいしか出ない。筆者は起動速度は特に重視していない。電源入れたら寝るまでは殆ど落とさないわけだし。どちらかと言えばデータディスクの速度の方が気になる。

 XPでのSSDはHDDと違ってパーティション・アライメントとか面倒くさいのもあって、まだ勉強する事は山ほどある。HDDだとセクタが繋がってるから関係ないのかな。USBメモリやSDカード等は関係ありそう。言われてみると突然気になることは一杯ある。日々是勉強ですね。


2r5_ad
 2.5吋HDDアダプターを買ったのはもう10年も前のことだ。当時は静音省電力厨房だったので2.5吋HDDが必須だったのだ。しかし高かったのでアッサリ断念した。静音省電力願望を超えるケチだったからである(^^; 当時格安だったのでこれが山のようにある。10年の歳月を経て、まさかSSD時代に役に立つとはね…。省電力機能とSSDのお陰でアイドル時の消費電力が昔より5W減った。負荷をかけると稍越えてしまうが。消費電力はワットチェッカーでは25(アイドル)〜40W(フル負荷)程度。S3が使えないので30分するとS4になってしまうのが悩みの種。最初忘れてて停電したのかと思ってアセった。


注:多くのハウツーページでは「Intel系M/BはICH6R以降の”R”が付いたRAID機能を持つICHを搭載したIntel 975/965/945/925/915シリーズのChipsetがAHCIモードをサポートしている」と書いてあるが、うちのICH6M(モバイル)でも使える。要するにRでなくとも末尾に何らかのアルファベットが付いていればいいらしい。ただしICH6のAHCIはイソテル得意のβ版クサいけど。

哀愁のマザー ECS K7S5A+(動作編)

哀愁のマザー ECS K7S5A+(解析編)


★計測
 面倒だがこんな変なマザーは測るしかない。どんな波形になるのか興味津々。インピーダンス的にかなり無理筋だと思うのだが…。但しこれはコンデンサが膨らんでいる状態の波形である。新品ならこれほどヒドイ波形にはならないかも知れない。いずれ交換したらまた測ってみたい。


wave_k7s5ap
 汚い写真で申し訳ないが、例によって(左上)は入力インダクタ外、(右上)は入力コン波形、(左下)がスイッチング波形、(右下)は出力波形である。スイッチング周波数が低すぎたので、時間軸は通常の1μではなく2μsとなっている。

,つて見たことのないような強烈な鋸状の波形となった。まあ次の△殆ど生同然なのである程度予想できる事だが、これではUSB5Vは凄い波形になっているのではないだろうか。このマザーを改造するときは、真っ先に入力のフェライトバーインダクタを除去交換しよう。もちろん次の入力コンも変えなくてはいけない。

入力コンデンサが効いていない。p_pにて1.8〜2V近いリプルが発生している。殆どスイッチ波形が出てしまっているわけで、これで動いているのが不思議なほどだ。入力コンデンサがぶっ飛び、MOSFETが炎上するのは時間の問題と言えよう。

スイッチング波形は左上がりの特徴的な波形となった。まあACカップリングだからサグも出る訳だが、これはそういうものではなく入力コンデンサの不調によるものだろう。意外にアンダーシュートが出ていないのは下側がクソ遅いSBDだから。ECSの基板や回路設計が優れているわけではない(^^

Vcore波形は通常の電圧軸なので特に問題は無いが、p_pで言うとギリギリ動作と言えよう。コンデンサ交換しないと近い将来動作不能となる可能性が高い。フル負荷時には更に汚くなっているはず。

 スイッチング周波数は発振自体は108kHz。だが動作中のスイッチングは物凄く不安定で変動するため確定できない。ゲートは最大で140kHzまで振れる。周波数は単相としては遅すぎだが、これ以上速くするとエラーアンプのBW(650kHz)の関係でついてこられるか不安がある。元々旧式汎用PWMコントローラを、一際高性能が要求されるVRMに使うという発想自体に無理があるのだ。P6の最底辺コントローラでもBWは5MHz以上あるので、これとは比較の対象にもなりはしない。他に無いオリジナルの回路なので一応の敬意は表す。而して且つ、HSDLはこのVRMを全否定する。


wave_gate
 いつもは測らないゲート波形も観測してみた。意外にまともで、Miller効果による乱れも思ったよりは目立たない。これはゲート波形なのでコンデンサを換えてもあまり変わらないと思う。ここもいずれ改良を試みる。

 計測中になにやら物凄い熱気を感じた。いろいろ触ってみたら、ATX電源コードがCPUのヒートシンクより熱くなっていた!いくらパロミノXPで5V入力とは言え、これほど発熱するとは考えられない。極度のリプルが発生しているのでその影響ではないだろうか。


★直す
 動いてはいるけど波形が滅茶苦茶で、特に入力コンデンサ周りはヤバイ。このまま調子こいて動かしてると燃える可能性も大きい。仕方が無いので入力周りだけ交換する事にした。


vrmin_remove
 入力周りのコンデンサやインダクタにいたるまで全部抜いてしまう。実は一番目障りだったのはフェライトバーのインダクタ。これを見ると除去したくなるのだ。

 とりあえずオリジナルは3300μFと容量が巨大すぎたので、一般的な容量の低ESR品に交換する。100円マザーに金はかけられないので中古のWX1500μF6.3Vを選択した。これだと計算上はリプル耐性にやや問題があるが、多分HSDLの使い方なら問題ないだろうということで。インダクタはT50-52Bに#18×2の5回巻き。インダクタンスはAL値×巻き数の2乗なので1.1μHとなる。一寸少なく感じるがまあ良いだろう。ダメなら増やすまでの事。

EC22:SEI WX1500μF6.3V[23mΩ/1820mA]
EC23:SEI WX1500μF6.3V[23mΩ/1820mA]
EC24:SEI WX1500μF6.3V[23mΩ/1820mA]
FC31:Rubycon YXG1000μF6.3V[130mΩ/640mA]
LL4:T50-52B,#18x2,5T[1.1μH/1.7mΩ]


vrmin_after
 交換した。インダクタがトロイダルコアになり、コンデンサも日本メーカー製に交換された。見栄えから言ってもこの方がいい。さてどのくらい良化するのかな。


★再度計測
 これで´↓には影響が出るはず。がしかし、面倒なので一発で全部を推測できるスイッチング波形を見る。全波形は全ての交換が終わった後に公開する予定。


wave_switch
 何と何と、これが同じマザーか?と言うほど常識的な波形になった。立ち上がり、立下りとも問題なく、アンダー&オーバーシュートもリンギングも少ない。エリートグループ歴代のマザーでこんなにキレイな波形はあったかな?こんなに良くなるともう出力とかどうでも良くなってくるね(^^ 付け加えると交換前のスイッチング周波数の不安定さは無くなり、108kHz付近でほぼ安定している。やはりあれは入力コンの不具合だったか。

 新品波形が見られないので断言はできないが、劣化だけでなく容量が大きすぎたんじゃないか?計算では総容量1800μFあればスイッチング周期を耐えられるので、1本あたり600μFで良い。やはりベストはポリマー固体電解しかない。

 動かしていると、3組のスイッチの内入力コンに一番近い組は発熱は極小で、遠くなるほど発熱が極度に増している。これは入力コンが離れすぎて緩衝効果が落ちているのだろう。基板の部品配置が良くないんだな。この点では旧K7S5Aの方が良かった。


★動かす
 いつものように低電力AthlonXP1500+を載せて動かす。1600MHzあたりに壁がある石だがどうなるか。それより前に膨らんだコンデンサでOCできるかという問題もあるが(^^;

MB:K7S5A+[Rev1.0/1.0e]
CPU:AXL1500DLT3B AG0IA 0212WPIW
MEM:ProMOS DDR400-256MB
VGA:MS-8881

 普通に起動した。この程度の膨らみなら特に動作に影響は無いようだ。低電力版AthlonXPだが正式名称で認識した。OCしても名称を見失うことは無い。BIOSは最終バージョン1.0eが既に入っている。これも交換の必要は無いが、K7S5A系はアンオフィシャルBIOSがWeb上で流通しているので入れてみてもいいか。


memtest86+
 うーむ、845のSDRに負けているのだが…(^^; それどころか同じソケAのGA-7ZXRの最速記録(SDR、OCだが)にも及ばない。SiS745とDDRの意地にかけても、せめてGIGAは抜かないといけないな。だがSiSのチップセットは630の知識しかないので現状無理。ライトOCで勝負だ。

 いきなり124/124/31に上げてみた。7ZXRではこれが上限だったからだ。しかし全く反応が無い。メニューで一段下の110/110/37で漸く起動できたが、415MB/sと745らしい速度は遂に出なかった。なお100/133/33だとメモリ速度は100MHzのままで、比率を変えても効果が無いようだ。メモリ設定がAUTOだとダメなのか?

 やはりコンデンサが破裂寸前では無理なのだろうか。出来ればノーマルで勝負したかったが、次回は交換・改造して勝負しよう。ところで出力コンの位相補償は大丈夫なのかなあ?(^^; OSTは自称14mΩだったけど、KZGやWG3300μF(共に12mΩ)だと発振する気がしないでもない。少なくともKA7500Bは内部補償されていない。


★終わり
 まあ大体想像したとおりだったね。ノースの機能はこの時期のナンバーワンと呼べるかも知れないが、サウス(一体だが^^)はイマイチ明確な売り物が無い。バスの速さを生かしてUSB2.0があればな。ま、この製品に関してはそれ以前に問題があるわけだが…(^^;

 時移り、SiSもVIAもNVIDIAもチップセットメーカーとしては終了した。IntelとAMDだけと言う詰まらない時代にこれからは耐えていかねばならない。…やっぱり最近のPCには魅力は感じないな。

追記:ちなみに単相並列はMSIの十八番だが、あれは一応同期整流で、汎用ではないVRM専用コントローラが使われている。少なくともこんなに低性能ではない。

哀愁のマザー ECS K7S5A+(解析編)

 思えば2000年末のSiS63x・73xの頃が老舗SiSの「最大にして最後の輝き」だった。値段の安さだけではなく+パフォーマンスで勝負が出来た時代と言う点で、史上最強時代と呼んでも良いかもしれない。これの前身K7S5Aもその流れで大ヒットしたのだ。


k7s5a+
 大ヒットした735マザーK7S5Aを745に載せ替えたのがこのK7S5A+である。じゃあK7S6Aとは何だったのか?チップセットを変えたのならモデルナンバーも変えて欲しいのだが。初代に有ったSD-RAMスロットが無いのが残念。これはSiS745の仕様だから致し方ない。サラブレッドXPに対応しているのは大きい。HSDLのAthlonXPは半数以上がモバイルや低電力なので(注)動くかな?なお写真はVRM入力改造後である。

注:ソケAのCPU43のうち、27がモバイル・低電力タイプ。XPだけに絞ると実に全体の84%がモバイル・低電力である。この偏った構成は例の「全部で500円」のせいである(^^;

★CPU周り
cpudc_f
 CPUのDC(デカップリング)は表はそれなりにやっている。特に文句を付けるところは無い。


cpudc_r
 しかし裏面は全く省略された。無くても動くがソケット周りで省略して良いモノは何もない。少なくとも筆者なら省略しないで他に削れる所を探すと思う。元設計は3216だろうが2012でもいいかな。


★VRM周り
 何と驚き。入出力のメインコンデンサはG-LuxonではなくOST(IQ)だった。今までかたくなにG-Luxon[LZ]だったのだが、流石にあれではK7のVRMは無理と判断したのだろうか。ちなみに生産にとってはこれはかなり重大な決断である。アマチュアが部品をチョロッと変えるのとは訳が違う。社内の誰かさんが何処かに配置転換されるくらいの事は充分にありうる(^^;

 しかしそれ以上に驚くのがこのVRMというかDC-DCのバカさ。史上最バカ回路と呼んで良いかもしれない。何でこんな回路を考えたのか?理解に苦しむ。もちろん例のBKi810の人の設計だろう。


vrm
 OSTの向こう側にT50-52Bが3つと、TO263が6つ整然と並んでいる。一見まともな3相VRMに見えるのだが…。


sbd
 よく見たら下側がMOSFETじゃなくてSBDじゃねえか!つまりこれ非同期整流です。こんな低能率の回路をこの時代に採用するかね?バカすぎる。しかし更に驚くことがある。


ka7500b
 何とVRMコントローラ(というかPWMコントローラ)はKA7500じゃないか!かなりふざけた奴です。実は今日の買い物[2010/12/25]のMATSONIC MS8308Eの所で「超変態マザー」と書いたのがこのDC-DCなのだ。同じ人の設計なんですね。ちなにみMS8308Eは4パラ(^^;

 さてここで疑問。KA7500Bで多相の電源など出来るのだろうか?勿論答えはNoだ。この石でスイッチングできるのはトランジスタ2石までである。そもそも位相をずらせる機能が無いのだから多相は不可能。実際これは単相並列電源なんですね。何でこんな電源を作ったのか。既存技術への挑戦なのか?(^^; ちなみにメリットは全く何も無い。コストも下がらないし回路は複雑になるし、何より性能が極度に低い。ひょっとして設計者が新しい石を使えないのだろうか。

 何処かのブログで部品入手の都合だろうと書いている人がいたが、エリートグループくらいの大企業が部品入手で困ることは無い。例えば担当者がツイッターで「部品が足りないなー」等とつぶやけば、その日のうちに全世界から営業マンがぶっ飛んでくる(^^ まあそれは冗談としても、このクラスの企業ならメーカーや商社は他の中小を裏切ってでも回してくれるのだ。集められなきゃ担当者が無能以下の子供の使い。阿漕にやれば賄賂で家が建つ部署ですよ(^^ それでなくとも世界一の部品銀座の中国に部品が無いわけがない。

 それはそうと、QP1とQN3で各2SK3296をTPドライブしている。直結だと例のMiller効果でメタメタになる。これは3ついっぺんだから更に厳しい条件となるかも。無理してバイポーラTR用のKA7500Bなんか使うとろくな事は無い。BKi810の時の改良が効果があるかもしれない。


lm431
 この設計者が多用するTO-92のLM431定電圧電源。現在ではこんな電源はアマチュアぐらいしか使わない。スペース・工程・コスト的に全て無駄だからだ。デジタル回路で使用するならディスクリート電源に良さは無い。見てるだけでイラついてきた。この会社の生産では働きたくねーな(^^


★メモリ周り
vmem
 Vmemはショボイ。VcoreとVttがあるが、どちらもフルにメモリを載せるとやや不安がある。このあたりのコンデンサが膨らんでいる人はフルに載せているからだろう。当該マザーは膨らみが一切無い。恐らく1枚で使っていたのではないか?

 ターミネータは良いとして、パスコンが1つおきに省略されている所がECSのセコさを物語る。当該マザーでは省略は高々12個なので、メモリをフルに載せたい人やOCしたい人は付けよう。


sis745_dc
 SiS745の裏面DCはすべて省略された。これってかなり重要なんだけどなあ。FSBが高くなると確実に不安定になる。もっとも無知から来る誤解で不安定な状態を他の理由が原因と勘違いしている人は多い。電源とかメモリとか。実はマザーのチップセットが悪かったりするんだな。でも教えてあげない。髪の毛が全部無くなるまで悩んでから聞きにおいで。


★サウス周辺
 と言っても、このSiS745はワンチップなのでノースもサウスも無い。通常サウスがある辺りにはIDEコネクタとスーパーI/Oコントローラが鎮座している。


it8705f
 これがスーパーIOチップだが、かつてIBM-PCで主力だった機能を全て集約している。ハードウェアモニター、ファンコン、ゲームポート、シリアル、MIDIインターフェイス、パラレル、FDD、Flash ROMインターフェイス等の他に、何故かスマートカードリーダーの機能がある。この時代にはHWモニターやFANコン、FDDしか使わないけど。


jp3_jp4
 JP4は面白い。これはBIOSROMの3Vと5Vを切り替えている。2が頭に付けば5V、4が頭に付けば3.3Vとか色々あるけど、ホットスワップして書き換えている人は全然気にしてないみたいだね(^^; これはポストが実装されておらず、5V固定でワイヤード状態。3.3Vのメモリチップを使う場合にはワイヤー除去して切り替えなくてはいけない。ま、めったにあることじゃないけど。この時期にDIPと言うのも珍しい。PLCCの方が潰しが利く。

 JP3も曲者だ。これがジャンパされているとフラッシュROM書き換えは不可能となる。市販マシンとかでは入りっぱなしになっている場合がある。書き換えできない!なんて苦しんでいる人はこれにハマっている可能性が大きい。


ics9248_199
 クロックコントローラは9248-119である。それほど多彩というわけでもないが、必要分くらいの機能はある。


nic_sound
 ネットワークコントローラはお馴染のRTL8100Bで、中身はメジャーなRTL8139Dと完全互換である。サウンドは珍しいCMI9738である。初めて見た。CMI8738は良かったけどこれはどうなのかな。アナログ電源が例によってテキトーなのでやり直したいが、基板自体がよろしくないので完全な形には出来ない。コンデンサを交換するくらいか。


fan
 ファンの横に見える省略電解コンデンサはもちろんファンのDCである。これは省略しない方が良い。CPUファンのDCが見当たらないが、これはPWMするから付けなかったのか?それって話が逆だと思うが。ファンのような誘導負荷をスイッチングすると激しいノイズが出るわけで。どこのメーカーか忘れたけど、BIOSでシリーズ制御とスイッチング制御が切り替えられるようになっていた。よく解ってるじゃないかと感心した。勿論シリーズ制御の方はノイズは殆ど出ない。とりあえずDCは全部付けよう。そしてCPUFANはPWRFANから取るようにすればいい。ファンコンは効かなくなるかも知れないが。


★部品

MF2(上側MOSFET):2SK3296
MF4(上側MOSFET):2SK3296
MF5(上側MOSFET):2SK3296
SD1(下側SBD):B55QS03(SBD15〜20A?)
SD2(下側SBD):B55QS03(SBD15〜20A?)
SD3(下側SBD):B55QS03(SBD15〜20A?)

LL1(出力インダクタ1):T50-52B,#16-5T
LL2(出力インダクタ2):T50-52B,#16-5T
LL3(出力インダクタ3):T50-52B,#16-5T
LL4(5V入力インダクタ):6x20FB,#18-6T

EC1(出力コン1):OST[RLX]3300μF6.3V
EC4(出力コン2):OST[RLX]3300μF6.3V
EC9(出力コン3):OST[RLX]3300μF6.3V
EC13(出力コン4):OST[RLX]3300μF6.3V
EC16(出力コン5):OST[RLX]3300μF6.3V
EC18(出力コン6):OST[RLX]3300μF6.3V
EC22(入力コン1):OST[RLX]3300μF6.3V
EC23(入力コン2):OST[RLX]3300μF6.3V
EC24(入力コン3):OST[RLX]3300μF6.3V
EC45(AGP1.5):G-Luxon[LZ]1500μF6.3V
FC51(5Vフィルタコン):G-Luxon[SM]1000μF10V

その他:
G-Luxon[FX]100μF16V×2
G-Luxon[LZ]1000μF6.3V×8
G-Luxon[SM]100μF16V×8
G-Luxon[SX]10μF25V×13

LL1,2,3=3.5〜2.0μH/2.9mΩ
LL4=1.5μH?/?mΩ
OST[RLX]3300μF6.3V=14mΩ/2780mA
G-Luxon[LZ]1500μF6.3V=55mΩ/1070mA
G-Luxon[LZ]1000μF6.3V=85mΩ/670mA
FX,SM,SXは一般用105℃品

 コンデンサは10φで改造は比較的やりやすい。但しコントローラやスイッチが低性能なので改良の素質は低い。B55QS03は15〜20AのSBDか?残念ながらデータシートが見つからなかったので詳細不明。まあSBDだと分かっているのでどうでもええけど。

 このマザーの出力コンデンサに求められているESRは3〜4mΩ程度。新品なら2.3mΩなので問題は無い。入力は容量が大きすぎ。ここの容量はスイッチング周期だけ耐えられれば良いので、誤解を恐れずに言えば「高性能・低容量のコンデンサを付ける」と言うことになる。高性能にはある程度の容量が付き物なので、それだけあれば足りると言うこと。動作編で書いたように1本あたり600μFあれば足りる(単相108kHzとして計算)。

 HSDL版はRLXの代わりに6ME3300WGを使うことになるだろう。但し入力はもっと容量の少ない奴を探す。3300μFは明らかに大き過ぎ。


★次回に続く
 長くなってきたので動作編は次回。
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