HSDL.blog.jp : 2021年05月

2021年05月

2021年05月31日01:35

Panasonic R-P30⑪/RF-P50⑯

カテゴリ: ラジオ; 改造

この記事は、最低でも過去記事と「HSDL用語集」「HSDLラジオ用語集」を読んでいる事を読者の条件とする(リンク条件はこちらを参照)。

これまでの改造のまとめ(＾＾;

　今までR-P30とRF-P50を色々弄ってきたが、自分でも改造したところがよく分らなくなったので振り返ってみる。R-P30とRF-P50の合同記事だ(＾＾　改造が似通ってきたので次回からは両機の記事はまとめると思う。

★R-P30(QC4BBxxxxxx)改

　ベースとなったR-P30はPanasonicのアナログ最終世代の最下級機。回路設計はRF-P50のMW部分を抜き出した(と思われる)MW専用ラジオである。但し筐体はRF-P50より小さいのでPCBも完全オリジナル設計である。ICは初期型の中国製はCXA1619、後期のインドネシア製はCXA1019を使用している。

カバー範囲変更1：ノーマル不明→520-1650kHz
カバー範囲変更2：→518-2000kHz
カバー範囲変更3：→517-1650kHz
トラッキング・ポイント変更：550、1400kHz→600、1500kHz
AM－CF交換1：LTP455B→AFCFA455L02(SFU455C5互換品)
AM－CF交換2：→LTM450FW(CFW450F互換品)
イコライジング変更1：CC=47nF,HC=22nF→CC=100nF,HC=10nF
イコライジング変更2：→CC=1μF,HC=4.7nF
電解コン全交換：パーツ処分のためで効果は皆無
Qダンプ抵抗(RF)除去：顕著な変化は認められない

★RF-P50(WF6FCxxxxxx)改

　ベースのRF-P50はPanasonicのアナログ最終世代のFM付きでは最下級機だ。回路はR-P30と同じく粗ニーCXA1019またはCXA1619を使用したリファレンス設計通りの素直なラジオである。格安のためかジャンク流通台数も桁外れに多く入手は容易だ。読者の多くがこれを所有していると思う。当該機は初期型の中国製で、入手当時よりテレスコピック・アンテナが折れて存在しない不具合がある。そのためHSDLの改造可能条件の④⑥に当てはまり、回路だけでなく筐体の改造も可能だ。

カバー範囲調整1：508～1674kHz→520-1650kHz
カバー範囲調整2：→517-1650kHz
トラッキング・ポイント変更：550、1400kHz→600、1500kHz
AM－CF交換1：LTP455B→謎CF(CFW455HT相当品)
AM－CF交換2：→LTM450HTW(CFW450HT互換品)
FM－CF交換：LT10.7M→SFT10.7M(3エレ)
イコライジング変更：CC=47nF,HC=22nF→CC=1μF,HC=4.7nF
電解コン全交換：パーツ処分のためで効果は皆無
CFのCC増量：損失補填だが殆ど効果なし
FM-ANT付加：テレスコピック・アンテナの代用にリード線を付加(ANT端子として)

★To Do
　上の両機を振り返ってみると予想より弄っていないので驚いた。この連載回数から言ってもっと弄っていると思っていた(＾＾;　さてこれからどのように進んでいくか？どちらかと言えばFMモードがある分だけRF-P50の方がネタがありそうだが…。

＝R-P30＝
　AFは完成に近づいている。イコライジングの最適値はすでに判明しているので部品を手に入れるだけ。仕様は以下のようになっている。

カバー範囲調整：517-1650kHz変わらず
トラッキング調整：600、1500kHz変わらず
AM－CF：LTM450FW変わらず
イコライジング変更3：CC=1μF,HC=27nF
RF-AMPテスト
IF-AMPテスト

　次回はイコライジングの上の方をもっと絞りたい。机上の論理で数値的にAF帯域を限界まで広げてみたが、高音を低音と同じように持ち上げた為に相対的に低音が低下してしまい音がショボくなった。数値は良くてもラジオの音としては失敗だろう。HCはICメイチでも12nFなのだからノーマルの22nFのままでよいのではないか？但し元のセラミックコンは使いたくないのと、同じ事を繰り返すのが嫌なので27nFのフィルムコンに変更してみる。22nFとの違いは誤差程度だろうが。

　その後は遂にバカ実験の核心であるRF-AMPのテストを行なう。このラジオは音質重視なので高感度は必要ないのだが、中身に余裕があるのでこちらで実験して、結果だけを下のRF-P50に適用する。BJTで行くかFETで行くかは未定だが、恐らくFETだと電圧が足りないのでBJTかな。IF-AMPはCFを二つ載せる実験に使う予定。発振しないで正常に動けばかなりアホで面白いものになりそう。何しろ帯域6kHzの12エレだから、そこらの通信型受信機が揃って土下座します(＾＾

＝RF-P50＝
　AMは限界性能に近くなっているので次辺りはFMのネタを挟みたいところ。こちらの方は音の改良は難しいためDX向けにしたい。

カバー範囲調整2：517-1630kHz
トラッキング調整：600、1500kHz
AM－CF：LTM450HTW変わらず
FM－CF：SFT10.7M変わらず
FM－CF交換1：LT10.7M→SFT10.7M(3エレ)
FM－CF交換2：→SFE10.7M(2エレ狭帯域)
イコライジング変更2：→CC=1μF,HC=27nF
RF-AMPテスト
IF-AMPテスト
ANT端子付加
その他感度を上げる工夫

　周波数カバー範囲は敢えて狭くしてみる。CFは変更なしでイコライジングはノイズ低減のためにも上だけは絞る。CCは27nFのフィルムコンが一杯有ったのでこれにする。RF-AMP/IF-AMPはR-P30のテスト次第だ。その他感度を上げる工夫と言うのはANT系だ。FMは3エレの通常帯域から2エレ狭帯域(150kHz)のSFE10.7Mに交換する。ANT端子はFMだがMWも使えるようにするかもしれない。

タグ：: #R-P30; #RF-P50

2021年05月27日05:27

気になるリンク[2021/05]

カテゴリ: その他

＞Применение микросхемы CXA1019
https://eurodomovoy.ru/raznoe/453-primenenie-mikroskhemy-skha1019.html
　いやー！ロシア人スゴイ。この(ピンがバラバラで見難いけど)回路を見て感動しない奴はオレの仲間じゃない。ロシア語が解ればこの人とお友達になりたい(＾＾

＞Windows95インストール競争(＾＾;
https://gigazine.net/news/20190311-install-windows-95-rta/
　10年前のHSDLなら喜ぶネタだ。もちろん我々はVMのような不純なものではなく実機で参戦しただろう。実は2021年現在もASUS P/I-P55T2P4とWindows 95 OSR2は存在するので試せないわけではない(FDD版Windows3.1もPCAT/98版共にある＾＾)。時間の無駄だからやらないけど。

＞R-P30
https://bbs.kakaku.com/bbs/20785010018/SortID=4513961/
　各人が音割れについて勝手に納得しているようで、本当の症状がどんなものなのかサッパリ解らない。そもそもノーマルのこのラジオに真の低音は存在しないのだが、二番目の人の話を見た限りではケースのビビりの事なんだろうか？確かにこの筐体は柔いのでビビりやすいが恐らく強電界でしか起らないと思う。付け加えるとこのラジオは標準的なCXA1019/1619の回路であり、少なくとも回路設計上の問題は見受けられない。もし問題があるとすれば筐体とSPだけだ。隙間に何か詰めてみるのもいいかもしれない(テキトー)。

＞【ICR-S71】30kHz セラフィルを入れる
https://jq1ocr.exblog.jp/28037585/
　「まるで最初からこれがついていたように見えますね」これだよ、これがやりたいんだよ。いかにも「改造しました」状態はクソで、事情を知らない人が見たら未改造に見えるくらいが良い。但し改造したコレクターズアイテムを中古市場に流すのは混乱するのでやめましょう(＾＾ちなみに帯域幅30kHzのCFを入れるのは無意味だと思う。何故ならIFTの帯域の方が狭いから。通常は高音質化はIFTをQダンプするものだ(除去も可)。しかも上の方の音は元々放送に含まれておらず、増えるのは明らかにノイズの方が大きいはず。本当に耳が良い人なら分る。

＞Bulgarian DX blog
http://swldxbulgaria.blogspot.com/
　ブルガリアか！受信内容を見るとNHK-WSを含むアジアの局を受信している。受信状態が非常に良いので全く逆の筆者は暗くなった(＾＾;

＞RADIO WAVE
https://mypaper.pchome.com.tw/radio_wave
　台湾のDXerのブログ。当然ながら台湾にも同じ趣味の人は居るわけだ。”中央気象局SSB気象広播”を検索した時に発見したが、残念ながら現在は更新されていないようだ。

★秋月カタログより

＞アナログマルチテスタートートバンド NULL DE-961TRn
https://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-16330/
　少しテスターが解る人ならこれのスペックの良さが解るはず。もっとも価格もオレのサンワと変わらないけどね(＾＾;　件のサンワは未だに出てこないし、探すのもメンドーなのでもうこれ買っちまうかな…。アナログ・ラジオの調整にはDMMよりAMTが向いている。

＞セラミックフィルタ 455kHz ±2kHz LTM455IW
https://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-16374/
　キター！遂に455kHzのCFW互換Iキター！SFU455と比べ損失はデカいけど吊るしでは最強のCFだ。これでもうヤフオクのクソ高い前世紀のCFは不要(＾＾でもHSDLは最近は音質重視だからGランクの方が欲しかったりする(LTM455GW)。6エレのGだったらMWでは最強か？

https://akizukidenshi.com/download/ds/yic/ltm455iw_frequency_response.pdf
　DX用としても性能は申し分無いね。これを選択度の残念なICF-6800や6700に入れてみたい。選択度の良いRF-B30にも充分に対抗できるはず。

2021年05月23日03:25

受信ログ[21/05/19]

カテゴリ: ラジオ; 受信

　今月に入ってからはコンスタントに受信しているが全体的にあまり状態は良くなってこない。このまま夏に突入してしまうのか？それはそれで楽しみもあるだろうが。そんな中でミャンマーは以前から狙っていた局なので一寸嬉しい。いつものようにリンクは全部同じで時刻は全てJSTだ。

　先日FRG-7とSONY ICD-PX470Fで初めて受信録音したのだが、他のRxと違って当初は不具合が出た。録音ボタンを押すと何故かSP＆PHONES端子まで影響を受けて音が割れるのである。これはICD-PX470Fの外部入力をMICではなくAUDIO-INにすれば解決するようだ。他のRF-B30やIC-R75やR-1000はMIC以外だとノイズが入る。レコーダーの入力インピーダンスの違いがモロに出るのだろうが、テープ時代はREC端子に繋げばこのような不具合は無かったので面食らった。

＝12120kHz：RADIO PILIPINAS (Filipino)＝
　RADIO PILIPINASを珍しい時間に受信してしまった。2021/05/19の3時過ぎである。この時間は26:30-28:30のフィリピン語番組で、パラは9960/15190kHzだが相変わらず31mbは不調だ。31mbは昼間も良くないのでいつ役立っているのか不思議(＾＾;　同波に他局が居ないのとフィリピーノという語が頻繁に出るので英語ではないけど確認は容易。昼間の番組に比べてトークが多いように感じたが気のせいか。

＝6080kHz：VOA Selebi-Phikwe (English)＝
　2021/05/19におなじみVOAボツワナ中継を早朝49mbで受信した。03:00-05:00の英語放送である。混信は同波CNR1だが4時には消えるので問題なし。信号強度は4930kHzより一段どころか三段上(＾＾ 04:30辺りからが最高潮を迎えSSBモードは不要になる。05:00からは6195kHzに移って更に良好でSメーターがピークでS9まで振れるのでER-C55T程度でも受信できるかもしれない。受信音は05:00からの6195kHzだ。信号は明るくなる05:45頃から急激に弱化してくる。

＝5920kHz：Shiokaze (Japanese,Korean)＝
　2021/05/17の01:00～01:30まで”しおかぜ”を遂に受信した。日本国内(八俣)送信なので大げさに「遂に」というような受信困難な局ではないが、いつも役割が被る”ふるさとの風”の陰に隠れていて一度も受信していなかった。これが冒頭に書いたFRG-7＋MLAによる録音テスト受信だ。

　5920kHzもパラの6165kHzも当地での信号は強力かつ安定しているが、北朝鮮からと思われるピロピロ系のジャミングがバックに薄らと聞こえている。日本政府運営の”ふるさとの風””イルボネバラム”双方とも妨害は全く無いようなのだが、何故かこの局だけ妨害されるのは運営団体が右系だからか？録音は日本語と朝鮮語の切り替わり部分だ。

＝5985kHz：Myanmar Radio (Burmese)＝
　2021/05/14にミャンマー国営放送が当地で曾て無いくらい良好に受信できた。RF-B30でS9だったがジャミングが移動していたのが大きい。20時頃が最強で、後チェックでは平常終了時刻を過ぎても終わらずNHK？の英語放送中継のあと01:00から英語放送になったがCRIのスワヒリ語が始まって潰れた。IDは01:01に”This is Myanmar Radio”と出たようだ。次回は録音したいがここまで良好な二度目があるかどうか？

5915kHz:Myanmar Radio	16:30-00:30(Burmese,dialect)

5985kHz:Myanmar Radio	18:30-00:30(Burmese)

5985kHz:Myanmar Radio	00:30-01:00(English)

5985kHz:Myanmar Radio	01:00-02:00(English)

7200kHz:Myanmar Radio	18:30-00:00(Burmese, dialect)

9730kHz:Myanmar Radio	09:30-20:30(Burmese, dialect)

　5985kHzはビルマ標準語や英語のナショナル・サービスで、5915、7200、9730kHzは方言などマイノリティーズ・サービスとなる。英語は水曜00:30-02:00、木・金00:30-02:00でそれ以外は01:00-02:00だ。

　5985kHzの受信状態は主にVOH＋ジャミングの周波数に依存し、これが下がってくるとアウト。加えて01:00からCRIスワヒリ語が被るので不良になる。5915kHzは21:00から同波にCRIが出てくるので良くない。CRIは信号が弱く中国語ではないのでフェーディング時にシレッと入れ替わっている事がある(＾＾;　41や31mbは当地で受信できたことは一度も無い。

タグ：: #RF-B30; #FRG-7; #MLA; #受信音

2021年05月19日05:19

Panasonic RF-P50⑮

カテゴリ: ラジオ; 改造

この記事は、最低でも過去記事と「HSDL用語集」「HSDLラジオ用語集」を読んでいる事を読者の条件とする(リンク条件はこちらを参照)。

どうもCFに不良品疑惑があるので再び交換する事にした(＾＾;

　R-P30のテストでLTM450FWの損失はCXA1019/1619/1691に於いてはSFU455より稍落ちるものの許容範囲内だと判った。そこでクローズアップされたのがRF-P50に付けた謎のCFW455HT相当品である。これは実はロスの多い不良品ではないだろうか？それを確認するために今回は別のCFを付けてみる。

★交換する
　今回使用するのはCFW450HT互換の中華製LTM450HTWである。元々はPLLラジオ向けなのでIFは450kHzになってしまうがアナログ・ダイヤルなので問題あるまい。前回のLTM450FWと同じメーカーで同じシリーズである。ちなみにLTM450HTとHTWの二種類があってHTWの方がHT互換品で性能が高い。

rfp50_090

　まず初めにこのように付けてみた。そんなことを書いても意味が解らないだろうが、実はこれ入出力を逆に付けているのだ。その場合は設計値を保証できなくなるが、稀に逆付けすると良い場合があるらしいのでやってみた。結果を言うと全然ダメだった。少なくともこの個体に関しては正規の付け方でなくてはならないらしい。

rfp50_091

　仕方なく今度は正式な付け方をした。実はこの状態だとピン位置の関係で付けづらい。無理やり足を延ばしたのでやや心配だ。ただこの状態でもIF飛び込みもIF漏れも確認できなかった。さあテストしてみよう。

★帯域テスト

　上がノーマルで下が改造版だ。ありゃ？前回の改造後と波形が違うぞ(＾＾;　いやちょっと待て、この波形がCFW45xHTの波形としては正しいのではないか？CFW45xHTの帯域幅は6～7kHzだがこれは3～3.5kHzから切れ始めているし、その後急激に落ちているのも理に適っている。これって当初の予想「CFが不良品かもしれない」が当たっているのではないだろうか？　音を聞いてみると悪くない音だが以前よりも僅かに上が切れている気もする。これもグラフの正当性を裏付ける。

　まいったな。これがCFW45xHT互換品の本当の姿だったのかもしれない。だいたい無銘というのが怪しい。不良品で名前を入れる前に捨てたやつを拾ってきたのではないだろうか(＾＾;　正式な名前入りのは互換性能が出ているのだろう。これはひょっとすると損失も少ないかもしれない。

★受信テスト
　という事で夜間受信テストを行ってみた。テキトーなところで1431kHzのGBSを受信してみる。夜間ならラジオの向きを変えてもRFの混信は全くと言っていいくらい無い。ここら辺りはCFW45xHT互換を頷かせるところだ。スカートのキレは全く問題が無いようだ。もっとも前回の謎CFもキレだけは良かったので油断はならない。

　ん？よく考えてみたら以前はこの状態でGBSもWBSもほぼ受信できなかったのではあるまいか？つまりこれは感度がある程度復活しているのだ。以前の状態を詳細に覚えているわけではないがこんなに良くはなかったと記憶している。何しろ鉄骨アシストが無いとJOSFですら厳しい状態だったのだ。やはり不良品(確定？)CFは損失も大きいのだ。感度はLTM450FWを付けたR-P30やLTP455搭載のノーマルよりは落ちるが、このRF-P50はCCを680pFに交換しているので元に戻さないと正確な比較はできない。

　暫く聞いていたらもっと大きな問題点を発見した。AFNとTBSだけだが同調点に波を感じるのだ。早い話が双峰と言うか多峰なのである。AFNとTBSだけというのが変だがインピーダンスが合っていない時のような症状だ。CCがいけないのかトランス自体が合っていないのか？次回は元の100pに戻すか、試しに直列に2kΩ抵抗を入れてみたい。もちろんRFのトラッキングや、450kHzにIFシフトしたのでIFTの調整もやり直したいところ。

　おまけだけどLTM450FWのR-P30modも1431kHzでテストした。帯域幅12kHzという事でRFに潰されるかと思ったが、サイドが煩いけど了解度には影響無い程度だった。廉価版のラジオでこんな選択度の高い製品は無い。MW専用機として比較すると「ICR-S71より帯域が広く音は良いが選択度は一段上」って書いたら信じられるか？音質も気にする人はLTM450FWの方が良さげだね。但し更に広いCFW455E相当品だとRFの混信で了解度が落ちるのでCFW455Fまでが実用範囲かな。R-1000のワイドフィルターにCFW455EではなくCFW455Fが入っているのに納得した次第である。あれはMWで隣がギリギリ分離できるのを選んだのだな。

★感度測定
　例によってER-C56Fとの比較である。基本的に「感度計測[20/07/17]」と同じ計測方法である。

		550	1000	1500

R-P30		39	41	42

R-P30m		41	46	40

RF-P50m		35	38	37

　ノーマルは1500kHzが最高感度でトラッキングが完全には合っていないようだ。通常二点法でトラッキングが合うと中央の1000kHzが最高感度となる。R-P30改はHSDLでトラッキングを合わせたのでほぼ最高感度が出た。同時にLTM450FWは損失がSFU455とほぼ変わらないことが解る。RF-P50改は感度が出ていない。実用した限りでは差は殆ど無いように思ったが、こうして厳密に測定してみると歴然と感度が下がっている。どこでも40を超えなかったのはハッキリ言ってショック。LTM450HTWはFWよりも損失が大きいらしい。以前よりは良くなっているけど平均以下なのは問題だ。

　このままでも使用は可能だが、微妙とは言えDX用で感度が落ちるのは戴けない。450HTWの場合は1個で6dB程度、2個で10dB程度のIF-AMPを入れたくなる。どうせAMP入りなら思い切って3個搭載(市販品には決して存在しない18エレ！)とか…いや載せたくてもRF-P50にはそんなスペースが無いけどな(＾＾;

★続く
　以前よりはCFのロスをある程度は克服したか？というか正常なCFだったら最初からそうだった可能性の方が高いが(＾＾;　もしそうであれば改造可能なラジオには全部CFW45x相当品のH～Fどれかを搭載したいな(DX向けはHTで常用はGWかFWを載せる)。大げさだけどHSDLのラジオに「選択度革命」が起こるかもしれない。もっとも上の双峰？現象など解決すべき問題は無いわけではない。

タグ：: #RF-P50; #R-P30; #セラミックフィルタ

2021年05月15日05:15

受信ログ[21/05/09]

カテゴリ: ラジオ; 受信

　本来、この時期は春のDXシーズンなのだがHSDLは全く蚊帳の外だね(＾＾;　受信できるのは当地ですら常連の雑魚ばかり。早いところワクチンをバラまいてウィルスが下火になってほしい！そうすれば移動受信ができるから。でもこうやって雑魚で耳を慣らしていけばいつかまともなDX局も受信できるだろう(もちろん願望も含む＾＾)。いつも通りリンクは皆同じです。RxはRF-B30がメインで、録音用がIC-R75だ。ANTはMLA1、MLA3。

r1000_03

　R-1000のメーターのランプが切れているのでどうなっているのか調査した。開けたら何故かネジが出てきた(＾＾;　全然見たことのないネジなんだが…。このR-1000[2]はFRG-7以上に異常なのだ。欠品がありもうオリジナルにはなれないのでSメーターのランプはLEDで行くかな…。

＝15620kHz：VOA Selebi-Phikwe (Somali)＝
　2021/05/06の22:50辺りにVOAボツワナ送信が意外なところで受信できてしまった。この日は今までとは比較にならないくらい強力∧クリヤーで、今までローバンドで何をやっていたんだ？と苦悩するくらい良好だった(＾＾;　まだ聞いた事が無い人は時間(22:00-23:00)的にも5月現在はこちらを聞いた方が良さげ。59分辺りでいきなりぶった切られるので焦るが続きは15610kHzだ。

＝6200kHz：VOICE OF JINLING (Chinese)＝
　2021/05/06の23:20頃から受信。この局は同波の西蔵PBSが強力過ぎて受信できなかったのだが西蔵が停波している？のでクリヤーに受信できる。内容は音楽番組でIDは23時25分に出た。音楽は中華風ではなくJ-POPみたいな曲ばかり(＾＾;

　海外ではこの周波数でも西蔵PBSが受信されているが何故HSDLでは聞こえない？西蔵PBSが今月日本(出来れば東京)で受信できた人はコメントください(＾＾;　西蔵語だからこの局の中国語とハッキリ区別はつくハズなんだが…。

＝7245kHz：Radio NEW ZEALAND International (English)＝
　ニュージーランドの新周波数を2021/05/07の18～19時台に今更ゲト。この周波数は夕方から夜間16:59-21:58で土日は18:58までで終わるらしい。ハイ・バンド並みとはいかないが49mbの時よりはるかに良好。周波数が季節や時間でダイナミックに変わる局だけどこの辺りで良いんじゃない？

＝9780kHz：PBS Qinghai (Chinese)＝
　青海人民広播電台を2021/05/07の21時前後に受信。少なくとも今世紀に入ってからは初受信だ。録音はこれだけど、運悪くこの時だけ状態が落ちたので全然判らねえ(＾＾;　北京時間と番組名しか出ていないかも。

＝9795kHz：FEBC RADIO (Vietnamese)＝
　全然珍しくないけどFEBCのこの周波数は初だ。2021/05/07の21時終了間際の受信だけど例によって終い数分は投げっぱなしなのでIDが取れず(＾＾;

＝9610kHz：VATICAN RADIO (Russian)＝
　2021/05/07の21時45分頃から受信。またもバチカンだがこの周波数は初めてだろう。この時間はロシア語放送でパラの11850kHzと共に非常に良好だが、実はこの周波数はフィリピン送信なので良好なのは当たり前なのだ。22時の終了間際にISを録音しようと思ったら21:50終了だった(＾＾;　カックン。

＝15530kHz：AWR Talata-Volonondry (Sinhala)＝
　2021/05/08の23時～受信。22:59まで15620kHzのVOA Selebi-Phikweを聞いた後、続きを聞こうと思ってこの周波数のCWに合わせて待っていたらこの局だった(＾＾; VOAは15610kHzだったんだね。まあこの局は初なので良いけど。ついでにマダガスカル島も初カントリーとなる。冒頭を録音したけどSAがどれなのか判らん(＾＾;　シンハラ語ってセイロン島の言葉だっけ？

＝6765.1kHz(USB)：HSW Bangkok Meteorological Radio (English,Thai)＝
　以前韓国の気象通報を受信したが、他の国にも同じような放送があるようなので聞いてみた。今日はタイの気象通報だ。24時間放送で正時だけでなく結構頻繁に通報が入る。通報の合間には昭和時代の電話の保留音のようなISが流れる。これは筆者的に非常にウケたので読者も聞いてほしいな(＾＾受信音(長い＾＾;)は深夜だが、もっと早い19時辺りの方が良さげ(2021/05/09/01:40受信)。翌日は19:15に8743kHz(USB)で受信できた。

★今日のアナ場(＾＾ 6065kHz
　深夜の49mbはローカル専門の昼間と違ってDXバンドと化すわけだが、当地では強力局の影響で微弱局を狙えるクリヤー・チャネルは少ない。そんな中で6065は奇跡的にサイド混信が無い上に中国局を筆頭とする強力局も出ていていない。何か狙えるはず！と思って耳を澄ませていると00:00過ぎからザンビアの"Voice of Hope Africa"が聞こえてきた。4965kHzとパラだがこちらの方が信号が一段強い。01:19～02:19までイランが出ているけど英語だから混信しても区別はつくだろう。49mbでAFを受信したことがない人は現状では入門局と言えるかも。ちなみに49mbでは6085kHzにも出ているがこちらは23:00～01:00である。

01:00-06:00	Voice of Hope Africa	(English)

01:19-02:19	VO ISLAMIC REP.IRAN	(Pashto)

05:55-07:30	CNR2			(Chinese)

12:00-13:00	ADVENTIST WORLD R.	(Malagasy)

21:00-01:04	CNR2			(Chinese)

TIME=JST

　ちなみにこのコラムはHSDLのようなプア・ロケーションとショボイアンテナ、昭和時代のRx＋αを対象としている。それ以外の人は苦笑しながらスルーしてください(＾＾

タグ：: #R-1000; #RF-B30; #IC-R75; #MLA; #受信音

2021年05月11日01:15

西巡回[21/04/28]

カテゴリ: 買い物; 自転車

祝・4月28日小平上水店開店！さっそく開店初日に行ってきました(＾＾

　唐突にハードオフ小平上水店が開店した。2019年以降、ゼロ系も本部直営も昨今の世相を反映してかジリ貧ムードで暗い話題が多い。この辺りは東京+α「ハードオフ図鑑」を読んでもらえば分る。

川越松郷店		閉店日:2019年7月15日

昭島中神店		閉店日:2020年11月23日

下北沢店		閉店日:2021年3月14日

多摩ニュータウン店	閉店日:2021年3月28日

松郷店は移転扱い。

　最近は閉店の方が多いのだが、ゼロ系の久々の開店はHSDLにとってはこれ以上ないくらい絶妙な場所に開店したのだ。何故ならこの小平上水店は西巡回のルート上にあるからだ。そのためルートを変更する必要が無いのはもちろん、地図で場所を確認する必要すらないのだ。

　開店した場所は西巡回で写真にも撮ったことのある上水本町の交差点の少し手前にあるネカフェ→ドラッグストアだった場所だ。東京ハードオフ空白地域で書いた内の上から5番目の国分寺がこれに近い。とにかくこの開店で自動的に店数が増えた西巡回を行なうことにした。気が付いたのだが今月は最初で最後の巡回だったりする(＾＾;

　駅前を15時丁度に出発した。なんでこんなに人出が多いのだろうか？緊急事態宣言が発令されてから家族連れで出かける人々が増えた。亭主やガキが休みなったからといっていちいち家族で出かけていたら緊急事態宣言の意味は全くない。先日は武蔵関の橋の上に人が一杯居て花見をやっていた。茣蓙敷いて酒を飲まなければ良いとでも思っているのか？時短営業でどこのスーパーも2、3年前より明らかに人が増えて密になっている。しかも今までは決してスーパーなんか来なかったジジイがババアにくっついて暇潰しに沢山やってきている。ほんとコイツらバカだろ？もらい事故で巻き添えは御免だ。

　ここ青梅街道東伏見には15時17分の到達。スタートしてから17分でまだ東伏見にいるのだ。以前はここからスタートしていたのだからビハインドはかなりのものだ。タナケー前には15時25分に到達。最近はいつもそうだが遅い(＾＾;　軽自転車時代の方が明らかに早かった。

　花小金井には15時36分に到着。店の入り口で(たぶんヒマなのであろう)一寸デブの入ったハゲオヤジがエレキ・ギターを弾いていた。結構指動いてたし学生時代はちょっと鳴らしたオヤジなのかな。ギター・フリークが特に欲しくなるような良いギターではなかったので恐らく自分の腕を見せたかっただけだね。多分ハゲデブだから会社や家では冴えないハゲとバカにされているだろうし(←決めつけ)、その気持ちはよく分る。禿・腹・近目の三拍子揃っていても楽器が弾けるとカッコいい…かもしれない。

　特にめぼしいラジオジャンクは無くケーブルを買って15時42分出発する。青梅街道花小金井に15時44分、鈴木街道鈴木町に15時48分、そこを右折して鈴木街道に入り新小金井街道鈴木町二丁目に15時53分、斜めに折れて警察学校前に15時56分に到達。

　一橋学園駅に15時59分到達。ここまで非常に順調だが実は28日現在のHOは緊急事態宣言を受けて19時閉店なのだ。なのでいつものようにモサモサ走っていると閉店に間に合わない可能性もある。まあ最近は在店時間が短い(店の要望を真面目に聞いて短くしている)ので大丈夫だろうが。

　16時04分、五日市街道に入ってこのいろりの里の看板が見えてきたら上水店はもうすぐだ。西巡回はこの花小金井→立川栄区間が異様に長いのが欠点だったが、上水店は丁度走り飽きてきたころに到着するのだ。絶妙の地点と言った意味がお分かりだろうか？ゼロにはグッドジョブと言いたいね(＾＾

　キター！16時05分、新規開店の小平上水店に到着した。再び「東京の全てのHOを自転車で巡回」タイトルを取り戻したぞ。自転車置き場が広い！しかも店入り口の横も全部自転車置き場なので止められないことは無いだろう。この辺りの店は実は自転車族の方が車族より多い。なので自転車置き場が広いのは助かる。もっともこの余白の多さは五日市街道拡張のセットバックである可能性が高い。

　実は駐車場が狭くて車を多く止められないのでは？と危惧していたが杞憂だった。道側からはあまり見えないが後ろの方は駐車場が結構広い。単体店の駐車場としては水準以上だと思う(けど花小金井のような人気店だと休日は一杯だろうね)。これで売りに来る人も問題なくなる。

　で店内に入ったら「緊急事態宣言って何でっか？」と思うくらいの人人又人！大盛況じゃないか。開店日とは言え田舎のHOとは全然違う記録的な大盛況なのである。すぐに気付くのは客層の違いだ。最近はヒマな家族連れはどこにでもいるが、ここは若い人と言うか子供が多いのだ。HO(特にジャンクコーナー)と言えば一般的な一寸デブ入っているハゲオヤジと手を後ろに組んだヨボヨボG3しかいないのが普通のなのだが…。

　小中学生はホビーオフ目当てなのだが、間もなく高校生も非常に多いのに気づく。彼らは何を買っているのかと言うと何とPCジャンク！高校生の自作ブームって上っ面じゃないんだね。だって彼らが買っているジャンクはこの人らが小学生の低学年か、もしかすると幼稚園児の頃に発売されたジャンクだから。とにかくビデオカードやらマザーボードを山のように抱えた高校生が一杯居たので正に衝撃だった。しかも自転車に乗って次から次へと替わりの高校生がやってくる…。

　長年の経験からここは人気店になりそうな予感がした。数年前のHSDLの調査通りこの辺り(HO空白地帯)にはやはHOが求められていたのだ。もっとよく見たかったけど人が多すぎるのと時間が無いので断念して16時29分に出発。店を出るとすぐに上水本町交差点に到達する。ここを左に曲がって南多摩巡回に行くことはもう無くなったが…。国分寺高校北から住宅街に入り高木町交差点には16時41分に到達。

　立川栄には16時47分の到達。上水店を出てからまだ17分しか経っていない。以前は花小金井からここまで40分以上走り続けたのだから上水店の素晴らしさを実感する(＾＾今日の立川栄は特に変わりなし。平日だけど人が少なかったのは緊急事態宣言のせいなのか。ジャンクは特に見るべきものは無く17時06分に出発する。砂川九番に17時12分、東大和市駅に17時17分に到達。

　17時25分に東大和到着。ここは長期低落傾向にあるが今日は客も少ない。いくら緊急事態宣言とは言えもうちょっと集まってもよさそうなのだが…予備も含めた広い駐車場が泣いている。17時44分に出発。新青梅街道を17時46分に横断して空堀側遊歩道に入る。

　例の野口橋手前の工事部分だ。以前はタイルだったのだがロクに止めていなかったので短期間でボコボコになったため今度はベタ塗りのコンクリートだ。お陰で現時点では走りやすい。明るいこともあるけど走って止まれることの有難さを実感する。浄水場前に17時53分、野口橋に17時58分に到達。

　18時05分に東村山到着。今日は19時までだけどこれは充分すぎる。最近の東村山は中の人が変わったのかジャンクはサッパリ。買い物は低空飛行で見るべきもあまりない。やはり売りに来る人が居ないと成り立たない商売である。出た時間は記録しなかったが恐らく20分以内だと思う。

　三度目の緊急事態宣言下だがHOには特に変化は認められなかった。時短に関しては筆者は感染防止効果に懐疑的であり、それを中心とした緊急事態宣言自体の効果に疑問を感じている。だらしない奴はトコトンだらしない。外から帰っても手も顔も洗わないしうがいもしない。店で手を消毒しているのも渋太い死にそうもないオバサン以外見たことが無いし、一番注意しなければならない虚弱なジジイがそうなのだからもう筆者は見捨てている。それはさておきお疲れ様でした。

★今日の買い物
　期待はしていなかったがその通りの結果になった(＾＾;　少しは予想を裏切ってくれ。しかし5店中3店で買い物はした。

＝AVケーブル＝

　消耗品ではあるが流石にもう要らねえかな(＾＾;

＝同軸ケーブル＝

　関係ないけどCATVのアルミ入りケーブルって曲がらないからクソだよね。エレメントに使ったら曲がらない割にキンクが出来るし難儀した。今日は謎の「茶色い3C-FV・未使用品」が目玉(＾＾　青はよくあるけど茶色は初めて見たな。

★スルー
　上水店にはラジオジャンクも一杯あったが殆どが無銘ラジオだったのでネタになりそうもないからスルーした。

・National RE-195
　この世代のマネ下ラジオは全部動かしたことがあるが、このラジオは特に売り物のないホームラジオだった。但しガタイが良いので低音が良く出るから今時のICラジオよりも音は良く感じるかもしれない。

・RF-P70
　今弄っているRF-P50の兄弟だから買おうか？と思ったけど、ただでさえネタは余っているので予算節約のためスルー。

★走行リザルト
　今日の日の入りは17時分だった。練馬における15時の天候は晴れ、気温は℃での風0.9mだった。

走行時間⇒2:33:08
本日の走行距離⇒39.63km
平均速度⇒15.5km/h
最高速度⇒37.5km/h
消費カロリー⇒396kcal
CO2削減量⇒5.94kg
積算距離⇒467.91km

　一時気狂ったように伸びた積算距離は今年はおとなしい(＾＾さて来週はどこに行くか？どこでも良いけどGW中は無理かな…。

タグ：: #西巡回

2021年05月07日05:07

ICF-6700と6800の違い

カテゴリ: レトロラジオ; ハードウエア解析

この記事はレビュー記事でも懐古記事でも修理記事でも買い物ガイドでもありません。シロート向けの一般的評価は書いていないので、ラジオ好きで超マニアックな常連の変人以外はここでお帰りください(＾＾/~

SONY ICF-6700とICF-6800の知られざる違い

　外見の似ているICF-6700と6800は回路に幾つか違いがある。PLLとかIFが10.7MHzだとかそういうカタログに出ているような表面上の違いの事ではない。あれは単なる局発の方式の違いや変換周波数の違いであり、実際は両機の回路は局発を除けば信号経路の構成は違いは少ない。ここでは直接受信性能に係わる違いを見ていく。

★AFフィルター・アンプ
　ICF-6700はAFのフィルター・アンプが内蔵されている。これはAMナローとSSB/CWの時に通るようになっており、結果としてAMワイドだけがこれを通らない設計だ。このフィルター・アンプは勿論帯域が狭いわけだが、結果としてAM-NARROWはフィルター(CFU455H)の仕様よりも音が悪くなってしまっている。

　これについては色々考え方はあるだろうが、筆者としてはAMナローもこのアンプを通らないようにしたい。サイドが気になるならAF帯域を削るような姑息な事をせず、正攻法のIFフィルター交換で何とかしたいからである。

　6800にも一石バッファーの形でイコライジングしているが6700ほど大仰なアンプではない一石アンプだ。6700の方が後から出たので改良なのだろうが、何でここだけ少なくないカネを掛けたのか不思議だ。6700もSSB/CWだけ6800と同じバッファーを通せばコスト的に良かったと思う。そもそもこのアンプはSSB/CWはさておきAMナローにはあまり役立っていないし。トーン・コントロールで充分だと思う。

　ちなみにこのフィルター・アンプは音質以外に音量で体感できる(＾＾ 6700のAMワイドとAMナローでは後者の方が微妙に音が大きくなるのだ。もちろん似たレベルに合わせているけどハッキリ判る。皆さんは気づいてましたか？

★ICF-6800のIFバッファ・アンプ
　バッファ・アンプと言う表現が正しいかどうか分らないが、ICF-6800ではナロー・フィルターが入る時に頭にIFアンプが追加される仕様だ。追加されるフィルターの損失分だけTR一石でゲインUPしようという設計者の目論見である。これは特にデメリットとなる事は無いので変更する必要はない。ただIFフィルターを更に高性能(＝多素子・高損失)のモノに交換する時はここでレベルを合わせる事ができるので留意しておきたい。

　ちなみにこのIFアンプも体感できる(＾＾　Sメーターを注意深く見ている人は気づくのだが、ワイドの時よりナローの方が微妙に針が振れる。つまり微妙にIFゲインが上がっているのだ。損失補填分なので大きく変わらないように合わせているがハッキリ上がる。皆さんは気づいていましたか？

★ICF-6700のIFフィルターのレベル合わせ
　6800無印と同じフィルターを使用している6700には何故か上のIFバッファーは無い。損失はどうしているのか？このままだとIFゲインが下がってしまうではないか。

　実は6700は元々のIF信号レベルがナロー・フィルターに合わせられている。なのでフィルター損失分は補填する必要はないのだ。がしかし、「高損失のナローCFにレベルを合わせたら、ワイドでCFを抜いた時にIFレベルが上がり過ぎるのでは？」と考えるのがHSDLの読者(そう考えなかった人はこれを読んではいけない＾＾)。

icf6700_cf

　実は6700ではそのためにスルー経路に抵抗(3.3kΩ)が入っているのだ。姑息だがこの方がTRアンプより廉価である(＾＾この抵抗を取っ払うとIFゲインが上昇するが、もし抵抗を取る場合はR55をショートするだけではなくR48とR57を除去するのが望ましい。

　またR55をCFW455Hに交換すればICF-6800Aに近似した性能になる(CFU分は負けるが＾＾;)。このこの改造を行うとモード・スイッチがそのままだとワイドの方が選択度が高くなるのでS2-1を配線変更して入れ換える。いずれにせよインピーダンス・マッチングには気をつけましょう。なおナショナルRF-4800(RJX-4800)も6700と同じ方式で、ナローがCFUでワイドは1kΩ抵抗でスルーされる。ワイドはICF-6700と違って通常IFTだけになるので選択度はTRラジオ並みに甘くなる。

　…と色々書いたがIFフィルター部分に関しては6800Aが一番スッキリとしている(＝改造し易い)。旧6800と6700のCFT455は色々な意味(注)で邪魔なんだよなあ～。

注:CFTのせいでCFスルーしても音が良くならないし、ナローCFに交換するのもインピーダンスや損失面で面倒くさいのだ。ICF-6800AはCFTが無いのでどちらもクリヤーしている。これを解決するにはCFTを通常のIFTに交換すればいい。もっともトランスのインピーダンスとQが判らないので試行錯誤は必要だろう。

　ちなみにICF-6800AはワイドがCFU、ナローはCFU＋CFWとなっている。なのでCFUをCFW455Fに換えて、CFWをCFJ455Kに換えると通信型受信機並みの選択度とR-1000並みの音の良さを実現できる(＾＾その場合でもCFW→CFJのレベル合わせは必須だ。

タグ：: #ICF-6700; #ICF-6800

2021年05月03日03:05

受信ログ[21/04/30]

カテゴリ: ラジオ; 受信

　受信する時間は局数が少ない時間ばかりなのでなかなかNewは増えない。あとRxとANTがポンコツ過ぎ(＾＾;

　最近、受信ログにR-1000が登場しないのに気づいたかな？実はこれ初期型なので例のナロー化コネクタが無いのだ。お陰で、と言うかそのせいで選択度はナロー6、ワイド12kHzで固定となっている。ハッキリ言ってこれでは選択度不足だ。もし2.7kHzが使いたい時はSSBモードにするしかない…がコイツのSSBは安定度が問題でね…。

　そんなわけで現在AMナローフィルターを交換しようと計画しているのだが、ナローをCFJ455Kに変えるとしてワイド側をどうするか？12kHzのままだとワイド・ミッションのように繋がりが悪いよね。もうちょっと狭い455Gの多エレメントは秋月にも売っていない。それで思考が停止してしまって前に進まない。FRG-7700のように3段だといいんだけど。

＝5040kHz：AIR Jeypore (English)＝
　2021/04/25の21時あたりに長々と聞こえていた。継続的にモニターしているが、2020年に再びSWを聞き始めてから最高の状態だったと思う。前日はカリブ海も聞こえたし、恐らく60mbのコンディションが良かったのだろう。この局は当地ではメーターが触れることはまず無いが、この日はIC-731SのSメーターでピークでS5まで振っていた。しかし変調が悪いので了解度2だね(＾＾;

★久々に昼間MWチェック
sf210204

　もう完全に春のコンディションに変わっている。昼間のSFは2月にはSメーターが写真のように振っていたが、現在4月末には全くSメーターは振らないどころかキャリアすら確認できない日もある。この辺りでもう昼間MWDXシーズンは終了か？ところが移動するとまだ聞こえるんだよなあ。HSDLのロケーションの悪さは天下一品だな！二年間の懲役が明けるのはまだ先だ。

　季節が変わったところで練馬で12～14時に聞こえる局を調査してみた。RxはRF-B30だが一定の性能があればどれでも聞こえる。昼間MW-DXで必要なのはCFUクラスの選択度を持つラジオとループ・アンテナだけ。アナログじゃないけどER-C56F/57WRクラスと同調型ループが有ればいい。

 639kHz:NHK2(JOPB)	[10k]

 729kHz:NHK1(JOCK)	[10k]

 765kHz:YBS(不明)	[5k]

 882kHz:NHK1(JOPK)	[10k]

 927kHz:NHK1(JOKG)	[5k]

1053kHz:CBC(JOAR)	[50k]

1062kHz:CRT(足利)	[100]	;キャリアのみ

1098kHz:不明局			;IMDかも(＾＾;

1161kHz:不明局			;キャリアのみ

1197kHz:IBS(JOYF)	[5k]

1404kHz:SBS(不明)	[100]

1458kHz:IBS(不明)	[1k]

1485kHz:不明局			;キャリアのみ

1530kHz:CRT(JOXF)	[5k]

1557kHz:SBS(熱海)	[100]

1602kHz:NHK2(JOKC)	[1k]

　CRT足利はここに来てから全くと言っていいくらい受信できなくなった局だ。IBSと変わらないくらい受信できていたのだから謎だ。逆にSBS熱海は相互変調波が無い分SBS静岡よりも良好だ。IBSは水戸本局より1458kHzの方が強いが、それよりもケタ違いに良いのが補完FMなのだが(＾＾;　何しろ頑張ればポケット・ラジオでも受信できるのだから。S／N比は言うに及ばず。

　この受信結果を見るとやはりこれらは地表波だと断言できる。電離層反射なら2～3km動いたところで何も変わらないはずだし、静岡方面が良くなったのは東に移動して見通しがちょっと良くなったからだろう。

★昼(12:00-14:00)の49mb
　昼間のローバンドは定期的に調査するのだが、今回は49mbの平壌放送が新周波数になったので昼間に49mbで受信できる局を調査した。

5858kHz:HLL Seoul		;正確には5857.5kHzのUSB

5905kHz:Echo of Unification	;13:00-15:01

5995kHz:VOH			;常にジャミングが掛かるがたまに外す(＾＾

6015kHz:KBS Hanminjok Bangsong	;ジャミング酷いので滅多に聞こえない

6055kHz:NRBC1

6100kHz:KCBS Pyongyang		;この時間のパイロット局

6115kHz:NRBC2

6160kHz:Pyongyang BS		;新周波数、出始めは良かったが減力した？

6250kHz:VOH			;昼は他と交代で止まることがある

6348kHz:VOH			;昼は他と交代で止まることがある

6520kHz:VOP			;半島では最も強いがジャミング掛かる

6600kHz:VOP			;昼は他と交代で止まることがある

＊VOHとVOPはジャミング避けで日によって±5kHz変動する。

　聞こえるのは日本と半島各局だけである。去年とあまり変わっていないけど、気のせいかNRBCが最近強くなった気がする。巷で減力疑惑をもたれていたからフルパワーになったのか？(＾＾;