今日の買い物[2008/04/20]で書いた奴。前世紀の超有名ベストセラーマザーだが、何故か縁が無く持っていなかった(Abit BH6もこれに当たる)。バージョンがキリがない位沢山あるのはロングセラーなので仕方が無いが、このマザーがどの辺りにあるのかまだよく判っていない。恐らくPII専用(下1.8Vまで)からなんちゃってFSB133MHz対応まで色々あるんでしょう。なおボードリヴィジョンは12、モデルナンバーは90である。

 どうでも良いけど、AOpenって本当に「Pro」の好きな会社だなあ。写真の世界で言えば富士写真光機(現フジノン)みたいな奴。「Pro」と付けてもシロートしか喜ばないんだけどね。いやそのためにつけたのか(笑)。


 埃は少なく全体的に使用感があまり無いのだが、方々に冠水(雨ざらし?)したような泥跡がある。これは当然洗濯するしかないだろう(←何故か張り切っている)。
zenkei
 チップセットは言わずと知れたi440BXである。コンデンサも主要コンデンサは日本ケミコンLXZ、ルビコンYXG、三洋CZなど日本メーカー製が使われている。チビコンは台湾GLだが、絶対数(5個)は少ないのでどうってことはない。勿論交換しますけどね。


machigai
 だがしかーし。例によって部品の付け間違いが…。動けば良いってもんでもないような気がするが。これはHSDL所有のマザーなので迷わず貼りなおす。RC5057はスイッチング周波数が変えられないという詰まらなさはあるが、同社のRC5051と共に安定度は高く使いやすい。もっとも筆者がRaytheon(現在はFairchildが製造・販売)を使い慣れているだけかもね。


cap_out
 当時としては贅沢な構成で、入力がLXZ(2)+YXG(2)、出力がLXZ(7)+YXG(1)だ。面子は今となってはショボイけど、当時の加藤麻衣、河童クラスには充分なもの。でもウチは鱈対応がデフォなので(鱈は使わないけど)要交換だ。一番最後に予算が余ったら換えてみる。

・入力
インダクタ:3.3μH(3.4mΩ)
LXZ1500μF6.3V(10φ×20mm,52mΩ/1220mA):2
YXG1000μF6.3V(8φ×11.5mm,130m,Ω640mA):2
総容量:5000μF

・出力
インダクタ:2.1μH(2.8mΩ)
LXZ1500μF6.3V(10φ×20mm,52mΩ/1220mA):7
YXG1000μF6.3V(8φ×11.5mm,130mΩ/640mA):1
出力の合成ESR:7.0mΩ
総容量:11500μF

 出力より入力の方がインダクタンスが高いというのが珍しい。これはASUSのマザーでも見たのだが、何らかの意図があるのだろうか。コアにも依るがインダクダンスは電流量によって大幅に減少するので、シミュレーションなどでは注意が必要(上は流れていない時の値)。温度が上昇するとDCRも微妙に増える(その微妙が意外に効いてくる)。

 このレギュレータは非常に良く出来ている。なにより入力コンデンサが手抜きしていないのが特筆物(初代AX6BCはダメだった)。440BXマザーでは今まで見た中で一番じゃないかな。後の計測で明らかになるだろう。但し高クロックの河童を使う場合には改造したい部分もある。


ax6_mem
 メモリスロットが3つしかないのは気に食わない。LXZの頭がギタギタなのは、長いジャンク生活(売れ残り)を偲ばせる。Vmemは3.3V直流しなので注意が必要だ。道理でメモリ脇に大きなコンデンサが付いているわけだ(LXZ1500μF6.3V×2)。


chiisai
 この部分のYXG(TC17)は、設計段階ではLXZが付くようになっていたはず。これはコストダウンというよりはビデオカードのあたり対策だと思われる。


★その他、詳細情報
Vtt1.5V[TC3,16]:
三洋CZ1000μF6.3V(8φ×11.5mm,260mΩ/450mA)×2
Vtt1.5V[U4]:H1085U(MICROELECTRONICS)
Vcc2.5V[TC21]:ルビコンYXG1000μF6.3V
Vcc2.5V[U16]:LD1117(ST Microelectronics)
クロックジェネレータ[U13]:W164G(Cypress)
クロックジェネレータ[TC18,19]:GL100μF16V×2
SD-RAMバッファ[U7]:W40S11-23G(Cypress)
SD-RAMバッファ[TC9]:GL100μF16V
5VSB[TC26]:GL330μF16V
PS2[TC1]:GL100μF16V
USB[TC2]:GL100μF16V
PCI[TC22,23,24]:ルビコンYXG1000μF6.3V×3
W83977EF付近の省略[TC20]:10μF程度?
パネルピン付近の省略[TC25]:GL100μF16V?

 全体的に見て部品交換したくなるようなところは少ない。何より主要部品の省略が無いのが美しい。あれってコストダウンが露骨でイヤなんだよな。最初から狙って基板起こせよと思ってしまう。OEM先(の金払い)によって差別するのだろうが…。なお省略箇所の数値はシルク印刷の大きさから推定した(笑)ので正確さは保証できない。


★テキトー計測
 スイッチング波形は、リンギングが多少目立つが特に問題になる量ではない。オーバー・アンダーシュート共に少なく、ノイズ的にも優秀だろうと思われる。スイッチング周波数はRC5057なので300kHz固定であるが、実測では296kHzだった。
ax6_wave
 これがVcore実波形だが綺麗なもの。ノーマルとしてはインテルのWS440BXと同等以上で文句なし。まあこれほどリプルノイズを低減しても仕方が無いのだが、汚いよりは綺麗な方が良いだろう。これもコンデンサをケチらなかったお陰である。あとはVtt1.5とVmemがどうかだが、これらはシリーズレギュレータなので問題は無かろう。

 直接は関係ないが、どこかのブログで「負荷をかけてオシロで見たら60mVの変動があったからコンデンサを換えた…云々」と書いてる人がいた。これはコンデンサ交換で解決するような単純な事象じゃない。電圧降下は電流検出用抵抗(数mΩ)で必ず起こるし、CPUまでの配線(数m〜数十mΩ)でも相当降下するだろう(第6世代ですら15Aも流れるのだ)。FBが掛かってコントローラが補正するが、これで瞬間的な60mV変動を防げる筈がない。CoutのESR(mΩ単位)がどの位か分っていれば書けないだろう。勿論インテルでもAMDでも、CPUはこの程度の変動は計算の上だから問題は無いのだ。詳しくはデータシート参照。



 筆者はAOpenの設計に不安を感じたことは無い。問題は生産部門で、Lelonと癒着?しなければ良い会社なんだけどな。部品の付け間違いも何とかして欲しい。これらは筆者にとってはあまりデメリットにはならないのであるが…。

 とりあえずやらなければならないのは、上下FETの付け替えとチビコンGL100μF16Vの追放だろうか。それだけならすぐ終わっちまうぞ。まずは洗濯しなければ話にならないのだが、P6IPATとどちらからやろうかなあ。晴れが続きそうな時にいっぺんにやるかな。