zenkei
 高クロックのP!!!を載せるとVRMが炎上することで有名なマザー。そんな訳で長年憧れていたが、遂にこのたび試用できた(SL3JM×2と共に友人より借用)。

rev
 Rev0.2って何だよ試作品か?あまり不安になるようなリヴィジョンは止めて欲しい。素直にRev1.2ではいかんのだろうか。



★破損例

・一番有名なのがこのchronos氏のサイト。KP6-BSの問題点が追及されている。
http://chronos.mentai.org/2001/d010614.htm

・破損例。これはコンデンサが破損したためFETが焼けたのだ。
http://www.mtl.t.u-tokyo.ac.jp/~iizuka/hard/kp6bsreg.html

・このページに情報がいくつかある(Webアーカイブ)。
http://web.archive.org/web/20050312081233/http://www.e-net.or.jp/user/nakachan/KP6-BS.html

・かなり多くの人が燃やしているようだ…あのね、KP6-BSの電源周りも弱いけど、あなた方のやっていること(高クロックCPU載せ)も普通じゃないよ。
http://web.archive.org/web/20050312235352/www.e-net.or.jp/user/nakachan/1G.html

・海外でも「コンデンサが熱くなる。貧しいデザイン」云々と疑問が提示されている。
http://www.geocities.com/ResearchTriangle/Campus/9943/kp6bs.html


★VRMについて

vrm
 上がプライマリVRM、下がセカンダリVRMの全景。コンデンサ本数&性能が圧倒的に不足気味。セカンダリはプライマリと同じ回路だが、配線パターンはこちらの方が余裕を感じる。スペースの問題だね。

 傾向として、入力コンデンサ(ほぼ確実に死亡)と上側FET(+下側FET)が死んでいるケースが多い。出力コンデンサが死んだ例は見つけられない。足りているわけではないが、それほど切羽詰っているわけでもないと言うことだ。

入力:TAYEH 1200μF6.3V×2
出力:TAYEH 1200μF6.3V×4

 入力コンデンサが×2となっているが、実際は入力コイル前にある奴はフィルタコンデンサであり入力コイルと同じ役割。つまり入力コイルの後にある電解コン(写真のEC27)が唯一の入力コンデンサであり、たった一人でスイッチングで発生するリプルの波状攻撃を受けることになる。

 TAYEHはTEAPO[SC]と同等と思われるので、1200μF6.3Vは64mΩ/1000mAだろう。電解コンだけで見ればこのマザーはPII333MHz(あくまでも極限の負荷の場合)が関の山じゃないだろうか。2、3年実用された全てのKP-6BSは全て入力コンデンサが膨らんでいるはず。もっとも500MHz以下のCPUで膨らんだ例は今まで見たことも聞いた事も無い。

 スイッチングFETは上下ともCETのCEB6030Lである。特に性能に不安は無いはずだが、入力コンデンサがヘタると燃えてしまう。これは石が悪いわけではない。


lx1664cd
 VRM8.2準拠のLX1664である。VRM8.1時代の石でありながら、1.30V〜3.50V(VRM8.4包含)まで対応してしまった為に幾多の悲劇(マザー焼損)を呼んだ訳だ。NSのLM2635はわざと機能(1.8V未満)を殺していたのでこの手の悲劇は起こらなかった(特注で機能ONに出来た)。尤も河童への拡張性が失われたのでユーザーとしては悲しいが…。HSDL的にはLX1664のようなヤバイ仕様の方が嬉しい。

 LINFINITY LX1664CDのリファレンスを見ると、これはクラマスの回路だった。つまり出力2.8V、最大10A設計ですね。これに1.50V〜1.75Vで最大22.6Aの河童を載せる奴はチャレンジャーとしか言いようがない。リファレンス通りでも燃えるのは当前だ。


l_in
 VRM入力インダクタはT50-52に#18を7回巻き。恐らく動作時は1.5μHで3mΩ程度か。この時代ではごく普通の物。


l_out
 ボード上のパーツで一番目立つのがこのVRM出力インダクタ。KP6-BSのビジュアル上のポイントとなっている。この時期としては普通のT50-52に#22x3の13回巻き。動作時の推定は3μHで4mΩ程度。高クロック河童にはちょっと重い。1GHz石なら8〜10Tだろうが、出力コンデンサが4本なのであまり軽く出来ない。


r_curr
 これをジャンパと書いているブログがあった。これは抵抗(マンガニン抵抗)であってジャンパなどではない。勿論インダクタカレントの測定に使われている。鱈クラスだとこれも下げたいが、このマザーは河童までなのでまあいいか。



★他の部分

vtt_vclk
 UNISEMのUS1261はDUALボルテージのシリーズレギュレータ。これ1つでVttとVclkを生成できる。実は汎用ではなくGTL+の為に設計されたチップである(恐らくDUAL用)。ここだけはいい部品使ってますね〜。だが場所的には二つのスロットの間に付けて欲しかった。


clock
 クロックジェネレータはICワークスのW48S101-04Hである。あまり遊べないが、Intelみたいに全く動かせないよりは遥かにマシ。但しノーマルでOCするのは止めといた方が良い。


mem_slot
 メモリ周り。デカップリングはDIMM4スロットとしてはやや弱いか?82443周りのデカップリングも不安が残る。本当なら周りにタンタル10μFが2個くらい付いていておかしくない。


pci
 PCIバスとAGPバススロット。デカップリングは少なめで、付けるカードによっては色々弊害があるかもしれない。ちなみに(経験上は)あまり低いESRのコンデンサを付けても良くなかった。どう良くないかは自分のマザーで確かめて欲しい(ネタバレだから書かない)。


isa
 何故か厳重なISAスロットのターミネート。デカップリングコンデンサもPCIスロットよりよくやっている。勿論良い事だが何故ISA重視?


lm75_78
 温度センサーチップはLM75が使われている。隣にはMAX1617のパターンも見える。この時代にはごくありふれた物だ。LM75の元締めが下のハードウエアモニターLM78である。電圧は兎も角、温度が測れると色々な意味で面白い。ファンのコントロールは7〜8世代以降のマザーと比べると無いに等しいので(精々2、300回転しか動かない)、実用価値と言う点では疑問符が付くが。温度を見ながら手で調整する、なんてのはイヤです(笑)。



 長くなったので続く。