順番から行けば「古のマザーボード」になるはずだが、筆者は2相電源の第7世代マザーボードを「古」とは呼びたくないので止めた。このマザーはいかにもトホホ感が漂うので「哀愁のマザー」とした。イメージ的には「ハズレ馬券オヤジがオケラ街道を歩いている後姿」といった所だ。



ga7zxr
 超有名メーカーGIGABYTEの製品なので、使ったことがある人も多いだろう。悪いけどこのマザーを選択する人はマザーボードオンチだと思う。他人からの貰い物なのであまり酷くは書きたくないが…。KT133Aチップセット採用マザーで、特徴はプロミスのRAIDとサウンドブラスター、DualBIOSくらいかな?他はオーソドックスな本格派タイプ。

 ちなみにこれはRev1.0で、Rev2.xはISAが消滅、Rev3.xはチップセットにファンが付いてるようだ。またRev2.xからはサウスが686Bに変更、FSBの可変範囲も大きくなっている。コンデンサなどは変わっていない模様。


vrm
 なんだこれは?と言うのが素直な感想。何でこんな場所に置いたのだろう。出力がメモリの下を通っているのは何故?VRMをこんなに負荷から離したらまともに動作しないぞ。加えてメモリの下に大電流を通すと、周りに磁力が発生するわけだからメモリチップに悪影響がある気がする。何よりCPUから遠すぎるのがマズイ。恐らくVRMコントローラは苦戦を強いられるぞ。隔靴掻痒という奴だ。

 思うにこれは部品がドライブが当たらない工夫なのではないか。5インチBAYの後ろにメモリを置きたくなかったのだろう。でもそれにしてもATX電源コネクタやIDEコネクタの位置は良いとは言えない。基板デザインは最低クラスの評価しかあげられない。でもまあ人によっては使い勝手が良い場合も有るだろう。


sanyo
 入力・出力コンデンサは三洋DXで固められている。DXってデータシートが無いけどGXと同等か、もしくはGXとWXとの中間辺りだろうか。低背なのでESR的には期待できない。全部で12本付くようになっているが、コストダウン&スペースの関係で3本取られたようだ。まあこの後継マザーではこれが台湾製3300μF×4になるのだから、それよりは何倍もマシだろう。アレは買った人(のセンス)が気の毒になるようなマザーだった。


hip6302
 VRMコントローラはHIP6302である。子供ちゃんのHIP6601を使役して2相電源を構成している。パワーMOSFETはNEC好きなGIGABYTEらしく上下とも2SK3405であった。この辺りは特に問題になる要素は無さそう。


t5052b
 出力インダクタの巻きが少ない(動作時は1μH未満だろう)のは位置の弊害の様な気がする。本当はもっと巻きたいが、これ以上は過渡特性に問題が出るという事。負荷から遠すぎなんだな。


gsc
 CPU周りは三洋で固めたが、VmemはGSCで安く上げた。それで問題が出なければ生産部の手柄だが、現実にこうなっては言い訳のしようがないだろう。

 ここはYXG1000μF6.3V辺りが似合っているが、ウチで交換するとしたら何にしようか?サイズが8φだから選択の余地があまり無いな(WGはもったいない…)。Vmemだから105℃品の一般用(KMGとか)でも何とかなるのだが。経験上は超低ESRの固体を付けると相性が出たりする場合があった。電源経路のインピーダンスと合わなかったのかもしれない。


hermei
 ギガヤバイトm9(^Д^)の愛するHERMEI[LE]330μF25Vである。これもラブラブ♥大好きなCHOYO[XR]330μF25Vと形状が同じだし、恐らく同等品だろう。

 実はこれが結構嬉しかったり…そう、このサイズ(10φ×16mm)はHSDLではお馴染みの松下[FC]470μF25Vと同じだ。容量も同程度だから言うことなし。少なくとも10本はこれで消費できるな(もし無くなってもルビコン[ZL]470μF16Vがある)。チビコンは全てCHOYOだった。


w230h
 クロックジェネレータを見れば設計者の意気込みが分る(らしい…専門家談)。このクロックジェネレータ周りは不合格だ。まず置かれている場所がノイズが多い場所だし、デカップリングが全く足りていない。経験的にはノースブリッジ→メモリ→クロックジェネレータの並びが良いと思う。そうすると位置はVmemレギュレータLX8384と入れ替えた方が良い。


dualbios
 BIOSを書き換えて遊ぶことが多いHSDLには嬉しいDualBIOSだが、直貼りで外せないのがマイナス(これではPLCC用書き換え器に使えないではないか…野望潰える)。ソケット省略はコストダウンの為で仕方が無い。

 オンボードのブザーは省略されているがこれもコストダウンの一環。いちいち付けるのが面倒なので付けて欲しかったが。しかし鳴らない方がいい場合もあるので切れるといいな。これはGA-6OXM7Eのと違ってJPで切れるようになっていない(アレは良い機能だ)。設計者が違うのか、或いは不要と判断されたか。テンコ盛りバージョンなので安いマザーではないんだけどな。


promise
 RAIDねえ…ストライプの速さが必要な局面は多くないし、小容量ハードディスクを繋げたい時にしか使えないな。ミラーリングに至ってはシステム全体の信頼性で考えなければ無意味だし、恐らくこのマザーでは一生使うことはあるまい。「藁の家」に厳重な鍵を付けても仕方が無いのです。


sb
 AC97コーデックはCPU負荷が大きいのでこれを積むのは正解だ。これは音以前の問題。



 このマザーをもし筆者が新品で買ったとしたら、かなりトホホな気持ちになるだろう。ギガバイトらしく電解コンデンサのサイズが10φなので、HSDLの「改造の素材」としては良いんですけどね。ま、あくまでも格安ジャンクで買うべき物件だと思う。