ネットバースト系は現在では本当に使えない。パフォーマンス用途には明らかに力不足だし、かと言って省電力でもないからつけっぱなし常用マシンにはしづらい。今これを動かすのは趣味以外の何物でもないのだ。しかし筆者のように「PCは趣味」と割り切っている者にとっては、この「趣味以外に使えない」という潔い物件は非常に魅力的なのだった。実用への色気が出ないからね。閑話休題、


m909g
 PC CHIPS(明致)はこのような「スキマ商売」と言うか、アイデア商品を売るメーカーである。ASUSの裏ブランド?がASROCKだとすると、ECSの裏ブランドがPC CHIPSという所か。以前はまともな?廉価マザーではトップクラスのシェアを持っていたが、現在日本に来るのはMobileAthlonを無理やり乗せた奴とかキワモノばかり。全ての商品は部品が粗末なだけでなく、設計当初から少ない部品で作るようになっている。多くのメーカーは生産部が手抜きしているが、このメーカーは設計段階から手抜きしているのだ(注)。

 なので定格安定を求める人が選択するメーカーではない。不具合上等で、あらゆるピンチに動じない人だけが使う資格がある。無理するとコンデンサが高確率で死ぬので、ハンダ付けくらいは平然と出来ないといけない。この物件は長期在庫で?少しホコリを被っているが、使用された形跡が見当たらない。プラ製の基台が付いていたことから保守部品だった可能性が高い。

注:初期Bki810のマザーの入力インダクタがFBで済まされていたのは衝撃的だった。またPC100電源(ATX)のスカスカな中身には、当時電源にそれほど詳しくなかった筆者ですら驚愕したものだ。



s478
 うーん。スカスカだなあ。有名メーカーのソケット周りと比べて御覧。これだけスカスカ設計なのに、更にC178、C187が省略されている。容量は10μFだと思われる。追加する楽しみが少なくて萎える。


vrm
 ビンボー人の味方?RichTekのRT9241B(スイッチング周波数100kHzバージョン)である。多分Intersil互換品の2相VRMコントローラである。パワーMOSFETは上1下2とも全てNIKOのP50N03LDである。スイッチングはソコソコ速いがON抵抗はあまり低くないので下がパラなのだろう。プレスコットなら3相が欲しいが845Gなのでまあいいか。


gmch_dc
 予想通りスッキリさわやか何もなし。ソケット周りですら手抜きする製造なのに、チップセット周りを強化するわけないか。C295〜300が1μF、C309〜311が4.7μFかな?


cc
 VRMの入出力は低ESRアルミ非固体電解コンデンサが使われている。色がルビコンにソックリなOSTのRLXである。これは日本メーカーには相当品が無い。ニチコンのランクで言えばHV以上HM以下といったところ。三洋WG、日本ケミコンKZG、ルビコンMCZに交換すれば性能・サイズ共に問題ない。FSB533のプレスコットなら定格で使う限り持つはずだが。もし噴いたら排熱がよろしくないマシンです。

 PCI等の中コンはOSTのRLS1000μF6.3V×6、他の雑多なチビデブコンデンサはG-Luxonの一般用100μF16V×12、1本だけ10μF25Vがある。USB3のデカップリングは省略されているので使うなら追加しよう(低Zなら100μF)。RLSはルビコンYXGで置き換えられる。


vmem
 Vmemのパスコンも1つおきくらいに省略されているのがセコイ。8個くらい無いので、ハンダ付けの腕に自信がある人は付けよう。普通のハンダゴテだと難易度は相当高い。


agpro
 これが巷で話題沸騰(注)のAGPro。AGPでもAGPProでもないAGPro。何の事は無いPCIバスをAGP型にしただけのスロット。勿論PCIモードで動くので、対応していないビデオカードは動かない可能性は高い。しかしこれは趣味の物件としては面白い。なかなかのアイデアだと思う。実際ジャンクで865Gと間違えて買う人は多い。やられたね m9(^Д^)

 早速色々試そうと思ったのだが、何とこのAGPro、切り欠きの関係で昔のAGPカードは付けられない。3.3V/1.5V両対応カードなら×2でも動くんだけど。速いカードは差しても宝の持ち腐れだし、遅いカードを差してこそ意義があるんだけど。つまらん。

注:話題沸騰しているのはHSDLの周りだけです。AGProなんて誰も知らないし (^^;

 W83194BR-Bはブルックデール(i845)用のクロックジェネレータICである。ベースクロックは66〜200MHzと幅広い。ただPCIの事を考えると66,100,133,200しか使えない。セレDの事を考えると133〜200の間が使いたいんだけどな。それはまあ後のお楽しみ。

 LANチップは何故かSiS900である。ICHなんだからIntel使えばいいのに。SiSとエリートグループの癒着っぷり?がよく解る。このチップは一部で持て囃されたが、IRQの自己主張が激しく相性が出やすい。


ich4
 サウスはICH4なのでUSB2.0が使える。USB1.1以前は遅いだけでなく色々と不具合が多かった。この辺りが実用の「超えられない大きな壁」実用最低用件ですね。SATAがあると更に実用的になるのだが…。尤もネットバーストを実用するのは騒音や電気代を気にしない人だけだろう(注)。或いはモノグサでシステム更新をしたくない人とか。HSDLではストレージデバイスの研究にUSB2.0は欠かせない。SATAは今のところ払い下げで落ちてこないから不要。裏のC301〜304(1μF?)は勿論省略されている。

注:HSDLの電気代は無駄な実験を繰り返しても万単位になったことは一度も無い。実は家庭で最も電気を食うのはPCよりもエアコン(冷暖房)だが、中の人の事情により使用しないからである。2009年夏は一度だけ動作チェックした。恐らく2008年リフォーム新品時から2、3回しか動かしていないと思う。12月になったら暖房で初テストしてみよう(^^; ちなみに筆者には因縁の富士通製だ。


 バックパネル部分のコネクタやAGPro、PCIスロット等がMolexとかFoxconnではなく、全てAMPだったのが驚いた。エリートグループの製造とは思えないな。


★動かしてみる
 金網PCで使う予定のSL7C5(CeleronD325)を付けた。メモリはDDR266の悪評高いV-DATAである。ノーマル設定ではメモリは845Gらしく極めて遅い。でも同じ845GのGA-8IGVSよりは微妙に速いかな。SIMDが効かないからクロックだけが効いてくる。そう言えばこの状態でマザーもCPUも動作チェック終了だ。まずはめでたい。合わせて700円だが動力性能は捨てたもんじゃない。少なくとも第6世代CPUでこれに勝つのは無理っぽい。

memtest
 シェアメモリが足を引っ張るのでビデオカードを付けよう。AGProは使えないのでPCIのRageIICを付けた。あまり変わらないが922MB/sまで上昇。しかしできれば1000MB/sを超えて欲しい所だ。FSB533+L2キャッシュ倍増なのでNorthwoodセレよりは断然上。Windows上では更にSSE3対応も少ないながら効果がある。更にパフォーマンスをアップするため無理やりOCしようと思ったら、BIOSのCPUPnP設定がロックされていて動かせない。これは改変BIOSを製作するしか無さそうだ。


 P6以来の変わり栄えのしないコア・アーキテクチャと、余計な機能で無駄にメモリばかり食うバカOSの強制は不愉快ではあるが、ジャンカーとしてはジャンクが格安になったというメリットも享受している。ネットバースト等は遊びで使ってみたくとも買えない物件だったが、お陰さまで現在はジャンクの正当な価格で取引されている。尤も今が格安というより、これが正当な値段だったように思う。筆者の中ではOCしたP!!!と同じような扱いだ(実用には役立たないという意味で)。


★オマケ
 お答え人が質問者以上にマザーに無知なので勘違いな回答をしています。アドバイスをもらう場合は人を選ぼう。一寸検索すれば済む事なのに、何でこんな適当なウソを教えるのだろうか。こういうところで人間性が判るね。