10yen
 去年の暮れに10円で買ったCT6970付きのタンタルである。最初から故障を疑われる価格であり、事実大きなダメージを受けていた。しかしそんなことは先刻承知、載っている部品にそれ以上の価値を認めたのだった。イザとなったら部品取りにするつもりだ。タンタル愛好会の皆様には常識ですね。


ct6970
 クリエイティブCT6970である。初代Geforce256DDRで、世間では化石だがHSDLに来れば結構戦力になったりする。いきなり電源を入れる奴はバカ。基板むき出しの物はダメージのチェックをする。ショートしていると電源投入と同時にお亡くなりになる。それまでは壊れてなかったのに。


atari1
 SG-RAMの角のピンが当たって潰れている。隣のピンに接触しているばかりか、触ると根元から折れそうだ。またC193、C199、C206、C35は0.1μFが脱落している。


atari2
 これもハンダが潰れて導通してしまっている。ハンダゴテを使うのが面倒なので、テキトーにそこら辺の針でこすってみたが余計に悪化した(^^; 止めとけ。


dc_mlcc
 チップ下のMLCCのC148が脱落している。1〜10μFの背が高い2012なので取れ易い。一箇所くらい無くても動くが付けたい所。


bios_reg
 この辺りを弄ると高級カードに「出世」するわけですね(^^; もし直ったら性懲りも無くまたやると思う。


510_1000uf
 これが今回の目玉商品!何と1000μF4Vのタンタルである。アキバなどでもまずお目にかかれない一品だ。サイズもド迫力の7260-38(EIA、KEMETだとEケース)である。510なので当然低ESRで10〜18mΩとなっている(注)。アルミ電解では超低ESR物でも無理だろう。1999年38週製造。なおこれはGeforce256のVcoreレギュレータの出力コンで、構成はLT1575+FDB603ALのLDOシリーズレギュレータ。CT6870の回路図参照の事

注:品番で言うとE018とE010があり、見た目はどちらかは分らない。E010だとポリマー系に勝るとも劣らない。


491_330uf
 他にも330μF10Vという大容量タンタルが載っている。尤もこれは一般用の491だが、それでも買えば結構な値段だ。少なくとも10円では買えない。シリーズレギュレータの出力に最適だ(DケースはESR500mΩ以下)。1999年24週製造。ボード上には2個存在する。


494_22uf
 見落としてたけど、これらは全部494の22μF10Vだった。低ESR物を使うとは、クリエイティブはよく分っているメーカーだ。普通は491で妥協するね。Bケースなので700mΩと大したことは無いが、一般用だと余裕で1Ωを超えるのが普通(注)。1999年33週製造。

注:例えばHSDLでお馴染みF93ならBケースで1.9Ω、ES/Vでも1.4Ωである。もっともポリマー系なら、例えば去年HSDLの改造で大流行したPS/LはBケースで0.2Ω以下だ。アルミ非固体電解の低ESR品であるMF22μF16V(大きさが同じ位)だと2.6Ωに達する。これに温度特性・直流重畳特性が加わるので更にタンタルの有利さが際立つ。


 世間では何か知らないけど病的にタンタルを恐れる人が居る。しかし実際はタンタルの事故よりアルミ電解やMLCCの事故の方がはるかに件数が多い。今の時代に敢えてタンタルを使う人はよく分っている人だから、少なくとも設計ミスで燃やしたりするバカはまず居ない。しかも不良メーカーはとうの昔に淘汰されてしまい、残っているのは品質の安定した超一流メーカーだけだ(昭和時代の不良品の常識はいい加減に捨ててね)。そうなると極度に安定で設計通りに動く魅力は捨てがたいものがある。まあ一口にタンタルと言っても、駄・寒・中華コピーだと筆者も一寸不安になるけどね。でもそれですら未だ燃えた事は無いんだな。アホがわざとやらない限り

 何か記事を書いているうちに修理はどうでもよくなってきた。前にも書いたが、筆者は回路や基板を眺めているだけでいくらでも時間が潰せる。実際に動かせばもっと楽しいけどね。とりあえず小汚いのでまず洗う事になるだろう(…だが寒い)。