感動?の最終回…流石に飽きた。

P2B-Fモディファイ その1
P2B-Fモディファイ その2
P2B-Fモディファイ その3
P2B-Fモディファイ その4
P2B-Fモディファイ その5
P2B-Fモディファイ その6
P2B-Fモディファイ その7


★波形
inductor_current
 これはいつものVcore最終波形ではなくInductor Currentである。実はL12を交換したので不安で仕方が無かったのだ。設計・製作に自信が無いわけではなく、本当にコアがT50-52B互換品なのか自信が無かったから(^^; このコア見栄えだけで選択したからなあ。でもこれを見た感じではノーマルより勝るとも劣らない感じ。後ろ(コンデンサ)が強化されている影響も多少ある。

 曲がりなりにも直流なので直線に近ければ近いほど良いが、無駄に良くしても性能向上には何の意味もない。無闇にコストが上がるだけである。これに対し動的リプルの改善は性能向上に直接寄与する。効果としては急激な過負荷に対する安定性、定格電圧でのOCの安定性などが増す(注)。まあ通常は定常リプルが向上していれば動的リプルも確実に向上していると言える(が過信は禁物)。スイッチング周波数はテキトー計測の時の204.4kHzから205.2kHzに変化したが誤差の範囲だ(気温によって微妙に異なるっぽい)。コントローラはHIP6019BCB、スイッチは上下とも32N03-L(H.S名義)である。

注:OC特性が良くなるとは言っても、(当たり前の話だが)改造によってコアの限界が伸びる訳ではない。ただコア限界を極められるようになるだけだ。P2B-FのVRMは河童以降ではその限界さえ極められないのだが…。何しろPII450(13.6A)時代の設計だから、河童700が定格限界と言うことになる。


★やっと終わった…。

=テスト用のレジスタ設定=
52h:04→HostBus Fast Data Ready
76h:0F→SDRAM Control Register
77h:00→Add clock delay
78h:02→DRAM Idle Timer

 現在64Mbit×16のDIMMを4枚載せている(512MB)。チップセットの容量限界の半分しかないが、電力的にはこれでフル負荷と言えよう。理論上は全てのチップがフル稼働することは無いが、待機電流もあるので載せてみるに越した事は無い。これが動けば何を載せても問題は出ないはず。


 長期連載もこれにて終了。新品の三洋は高価だったが何とか500円以下に収まる。CPUを載せたテストは今後必要に応じて発表する。飛躍的にOCが伸びるとは思っていないが、過去にFSB133で動きそうで動かないSL3CCを実用可能な安定度で動かしたい。


★おまけ
 前回の冒頭で「適当に付けても大丈夫」と書いたが、これは勿論アルミ非固体電解コンデンサの話で、超低ESRの固体電解となると話は違ってくる。

 他人のP2B-Fを、チョーシこいて10本全部固体電解(6SEPC470M)にしてみたら見事に発振したm9(^Д^) Intersil(HARRIS)の石はどれも外部補償なので、ノーマル回路のままでは全固体化は不可能っぽい。ノーマル回路は(YXG、LXZ、LEが付くので)位相補償は殆どしていない。直すのは面倒なので半分だけLXZ1000μF6.3Vに戻してしまった。やっぱり内部に極を持つRCやお手軽USが最強なのか?と思う今日この頃(注)。

 ちなみに全負荷周波数帯に於いて全て発振しているわけではない。低負荷、高負荷も関係あるが一部の周波数帯域だけ発振するようだ。もしかすると実用できてしまうかもしれないが、クロックを変えると極度に不調になったり、極端な場合は特定の高負荷アプリだけが落ちたりする。ノーマルのWS440BX(OS-CON×2〜4)みたいに実用範囲外の低負荷(つまり実害は無い)で発振しているのもある。アレは最初何故なのか解らなかった。

 発振した状態はマザーによって異なるが、筆者の場合はInductor Currentが妙に丸っこい波になった。波の高さ(リプル)はインダクタンスやキャパシタンスによるのでこの場合は関係ない。負荷によっても異なるが、正常なものはノコギリ状の三角波になる。この状況になると多くのアマチュアは性能が上がったと勘違いするハズ(綺麗に見えるから)。

注:実際にRC、USシリーズで全固体を試したわけではない。殆ど全固体と変わらないこんなのはやったことがあるけど。しかし注意しないとRCでも前記事のようになってしまう事がある。訳も解らずテキトーにコンデンサ交換するのは止めよう。外部補償のIntersil(HARRIS)は特に注意した方が良い。コントローラがHIP、ISLシリーズで、中華製のプアなコンデンサの付いたマザーは要注意と言える。寿命を延ばそうと固体にしたら、コンデンサは全く無事だがコントローラICやパワーMOSFETが燃えたとか笑えない冗談になったり…。コンデンサだけ長持ちさせても仕方が無いわけで(形而上学的寿命もあるし…)。