cm33tl_2
 今日の貰い物[2010/05/08]で頂いたマザー。全体的に安上がりに作られている。相手方の予算の都合で全く金を掛けられないOEM用マザー(注)を、我らがDFI様がどうやって手抜きするのか楽しみ。電解コンデンサはTEAPOとG-Luxonだが、これらの使い分けにも見所がある。駄マザーメーカーは勉強しろよな m9(^^)

注:これはリテール品だが中身はOEM用のGeneralと言うカテゴリーに属する。


rt9238
 VRMコントローラはリッチテックのRT9238である。インターシルのISL6524の互換品。パワーMOSFETは上がFQB60N03L、下がFDB7030BLとなっている。on抵抗とスイッチング速度の両方に気を配った組み合わせだ。コントローラのスイッチング周波数は200kHz固定だが、実測194.9kHzとやや低め。


inductor
 DFI様らしい太線単巻きのインダクタ。コアはT50-52Bよりは飽和特性が上だと思う。出力コンデンサはG-Luxon[LZ]2700μF6.3Vという変わった容量の奴が付いている。しかしいくらなんでもP10省略はやり過ぎなのでは…容量的には1500μF×7と変わらないが、ESR的には鱈は厳しいと思う。ウチだとWG3300μF6.3Vの出番となる。勿論5本に戻す。元々の設計では2700μF6.3V×5だと思う。


vrm_in
 出力はG-Luxon[LZ]で妥協したが入力のTEAPO[SM]は譲れない。こういう所がDFI様らしい選択と言えよう。2本立てなのが寂しいが…せめて3本立てないと鱈は厳しい。しかしこれから分る事は、DFI生産部もG-LuxonよりTEAPOが上という事実はハッキリ認識しているという事だ。入力のパターンは最短距離でストレートに左のATX電源コネクタに繋がっている。ここから直線的に流れるように出力まで向かう。これにも欠陥は無い事は無いが、純粋な効率と言う観点からは非常に良い配置。


s370dc_f
 スペースの関係で?終端抵抗が中に入ったのでVcore、VttともDCは少な目。メーカーマシンに入るようなFlexM-ATXマザーだからこれでもいいか。PLE133のVGA周りが足を引っ張るからOCもできないし。


s370dc_r
 しかし表でできなかった分は裏で取り返すのがDFI様の非凡な所。定格ならば必要ないといえば無いが、メーカーとしての誠実さを感じさせる。何とかP10省略分を取り返したか?


vtt
 Vttはパターンを広く取り、安定性に気を使っているのが解る。出力はG-Luxon[SM]一般用105℃品でも何とかなるかな。その脇の大容量MLCC並べにDFIらしさを見る。勿論SMのダメダメな高周波特性改善の為である。


vmem
 VmemはスイッチングDC-DCで生成されている。コントローラはVRMコントローラ内に存在する。


vt8601t_dc
 ノースブリッジのVT8601TのDC。ECS等のメーカーなら恐らくツルツルだろうが(^^ 流石にDFI様はちゃんとやっている。


vt82c686b_dc
 サウスの686Bですらここまでやっている。無くても動くけどちゃんとやる。スーパーサウスが不調になるとマシン全体が不調になるからね。こういう所が信頼に足るメーカだと思う所以。


rtm560_316r
 クロックジェネレータは蟹印のRTM560-316Rである。詳しく調べていないのでよく分らない。


rtl8100l
 LANチップも蟹。お馴染みRTL8139相当品。


alc101
 AC97コーデックも蟹。


bios_rom
 OEM主力製品らしく、BIOSのフラッシュROMは直付けになっている。飛ばすとかなり難儀を強いられる。5V書き込みのPLCCパッケージ2MBだ。ハイニクスのフラッシュROMは珍しいな。


nazo_dip
 FIDのDIP-SWパターン。RN5を取っ払いDIP-SWを付ければ良いのかな。尤も倍率変更できるSocket370のCPUを持っていないのだが。


 基板パターンが相変わらずよろしいと言うか、筆者らの好みに合っている。マザーボード基板を数多く見てきた人なら同じように感じるんじゃないかな。設計は一流メーカーだと思うが、生産との乖離も比較的少ないメーカーである。ハッキリ言えば良いメーカーと言える。もちろん全部手放しで受け入れられるわけではないが…。


★テスト
 さて解析も終わったところで動作チェックを行なう。CPUのSL3XWを付けて電源ON!しかし何も起こらない。エラーのBEEPも鳴らないし、BIOSがブッ飛んでるのか?だとすると直付けだからお手上げだぞ。…いや剥がして書き換えられるけど、メンドーなのでよほど貴重なもの以外はやりたくない。

 しかし過去の経験で「HSDLの不動判定はあまりアテにならない」と言う事実が発覚しており(^^; もう一度チェックする必要がある。過去の経験では長年放置されているモノはコンデンサがボケている場合が多い。この場合は、ここで書いた電圧処理と同じ要領で電源投入後放置すれば良い。HSDLではCPV-4Tはこれで復活した。よくBIOSクリヤーしろとか電池外して1、2日放置しろとか言われていたが、これは実は放置の方の効果だと思われる。今回も喝入れ後に放置したらエラーのBEEP音が出た(メモリを付けていない為)。ここまで動けばBIOSは動作しているから無実で、やはりコンデンサのボケが来ていたのだろう。

 早速MEMTEST86+を回してみる。シェアメモリの割にかなり高速だ。64MBitメモリを付けた時のi440BXとほぼ同等。尤もそれは地のメモリのアクセススピードであり、総合的な性能(I/Oスループットなど)では敵わない。しかし少なくともライバルのi810EやSiS630にメモリ速度で負ける事は無いだろう。

 ということで無事動作いたしました。PCIバスDCのG-Luxonが早速死んでしまったので点数的には辛くなるが、流石という部分も幾つか見せてもらった。こういうマザーのコンデンサを交換・強化する事に意義があると思う。載せるのはP6で最も厳しい鱈なので強化の意味は大きいのだ。今の所HSDLでは換えないけど。


★後日譚
lz1000uf6v
 保存中にゲロ吐かれても困るし、膨らんだT21(3.3V)は抜いた。PCIバス・スロットには何も差す物が無いのでこのまま使うことになる(何も差さなければ必要なし)。しかしこのG-Luxon[LZ]1000μF6.3Vは何で膨らんだのだろうか。環境温度は低い所だし、電流的にもたいした所ではないのに…。