今日の買い物[2010/07/15]の物件。長年HSDLをお読みの方はご存知の通り、i865系では酷い目に遭い続けているが今回はどうだろうか。テストCPUはおなじみSL6RVで行ってみよう。入力コンデンサ破壊に構わず電源を投入したら、一瞬ファンがピクリと反応したがそれだけ。VRMコントローラの安全機能によりVcoreが送られないのでは仕方が無い。電源投入してぶっ飛べば面白いな…等とお気楽に思っていたが、そんな馬鹿な行為は許してくれないこの世代のマザーだった。


★基板焼けて升
pcb_yake
 店頭で見たときは気づかなかったがお約束の基板焼けが…。

nieteru
 パワーMOSFETのハンダもヤニが浮いて煮えていたのが分かる。使っていたのは間違いなく永久初心者だ。これだけ焼ける状況なら体感でもハッキリ分かる症状が出ていた筈だが気づかないのだろうか?気づかないだろうね。

 この時代はノースウッドが低発熱とか言われていた時代で、それで静音化なんてやっていたキチガイが大量に居たのでしかたがない。「KZGが壊れFETの発熱が増大」もしくは逆に「静音化により基板の放熱が圧倒的に不足したために入力コンデンサが壊れた」といった所か。よくコイル鳴きするなんて言ってる人がいるけど、実はハンダのヤニがパチパチと煮える音だったりして(^^; ちなみにネットバースト系CPUは自動的にクロックを落として、電源が送られてこなくなるまで動き続ける。えらい。

 ニチコンHZ、HNや日本ケミコンKZG、KZJ等は寿命に関しては中華コンデンサと何ら変わる所は無いので無理は禁物。この性能なら本来固体を使うべき領域だが、生産量の問題で固体供給が間に合わなかったので繋ぎとして生産していたのだろう。固体が潤沢に供給できるようになった途端にKZG、KZJがあっさり切り捨てられたのがその証拠。元々無理な製品なのは製造者も知っていたはず。これらのバカ競争に参加しなかったサン電子やルビコンはHSDLでは評価を上げた。このマザーのVRM出力にもルビコンMBZが使われているが、これだけの基板焼けの中でも平然と屹立している。


★また敗北が決定したわけだが…
 待てよ?これだけの基板ダメージがあったら、スイッチのパワーMOSFETも無事じゃない可能性がある。このままコンデンサ交換して動かしたら、以前のK7N415みたいに燃えて終了してしまうのではないだろうか。調べてみたら真ん中の相の上側6035が全直間になっていた。あわてて動かすとろくなことは無い。「ダンパが効かなくなりパワーMOSFETも破損→不動」ということだな。バカユーザーの下でよく頑張った。HSDLに来たからにはもうこんな目には遭わせない。

remove_6035
 よく調べたらこの相の6035はハンダ付けが不完全だった。前面ムラ無く付いていないのだ。この石が一番最初に壊れたのはこれが原因だろう。よくインターネットで適当なハンダ付けの修理例を見かけるが本当に大丈夫なのかね〜。特に7、8世代以降のマザーは出力が大電流なので危ない。どうせ修理が趣味のシロートはチェックは甘いし、オークションに流して終わりだから(ry


 というところで時間切れで次回へ続く。