★「古のマザー」感動の最終回!
 GENO(QCPASS)でこのマザーを買い漁った皆さんお元気ですか?転売なんて邪な考えは捨てて自分で動かしましょう。どうせ物の値段では売れないし…。HSDLも今日の買い物[2009/03/01]から放置してきたが、そろそろ動かさないと邪魔なだけなので。


 日立Prius Deck T/Sシリーズに採用されていたマザーである。当初はAcer S58PHと書きそうになったがAcerは同マザーを採用していない。これはWistronの日立ODM用マザーなのだろう。WistronはAcerのOEM生産部門だったが、2001年から完全に分離独立して活動している(注)。日立の型番では18A007というらしい。このマザーは当初からBIOSがA3H2だからPrius Deck T用だと思われる。以下S58Pの記事も参照のこと。

注:生産部門切り離しはPC界のトレンドで、あのASUSも生産部門をPegatronとして切り離している(Foxconnが買収する話も…)。これらは親会社のOEM主体の生産子会社というよりは別会社で、ライバルメーカーの生産を担当する事も多い。現在ではAcerもASUSもそれ自身がPC製品のブランドであり、ODM・OEM下請けマザーボード屋ではなくなっているのだ。


s58ph
 ビデオ・サウンドなどをオンボードとした、いかにも市販機用の815Eマザーである。通常ビデオ内蔵が望まれる市販機マザーで、WhitneyではなくSolano2を採用した所にこだわりを感じる。AT時代の名残を残すS520Lのような特殊電源ではなく、ごく普通のATXコネクタが使われている。多少サイズは異なるがほぼM-ATXマザーと言ってよい。何よりATX電源等の周辺に融通が利くのが心強く、これならそれほど苦労せず動かせるだろう。


vrm
 VRM入力は三洋CA1000μF6.3V×2とSP680μF6.3V×1、出力は三洋WX1500μF6.3V×6が使われている。P6世代としては能力的に全く文句ない。出力ではなく入力にOS-CONを持ってくる所に設計者のセンスの良さが表われている。TC18は抜かれたが、HSDLでは設計者の為に?追加してあげたい。搭載CPUはCeleron700、P!!!800EB、866、1000Bだ。


fan5059m
 コントローラはRC5057じゃない!当然そうだと思っていたのだが。改良型のFAN5059Mである。この頃はもうフェアチャイルドの型番なのね。中身は殆ど変わってなくて、内蔵シリーズレギュレータの実測ノイズが公表されただけ(^^; どうせなら5056MV85だったらもっと喜んだのに。その場合は当然鱈が動くって事だからね。それはさておき、スイッチング周波数は固定で310kHzとなっている。定格通り動くと、恐らくP6マザーでは最高クラスのスイッチング周波数となるだろう。可能性としては最低で255kHz〜最高で345kHzだが実測が楽しみだね。


power_mosfet
 コントローラが5057じゃないのに続いて、上下スイッチがPHB55N03LTなどと言う古色蒼然たる物が出てきた。6030+7030から明らかに後退している。よほど安かったのかな?これは今回驚いた事の一つ。上側は密集地帯なので壊れるまで触りたくないが、下側だけでも7030等に交換するか?


ics9248_138
 クロックジェネレータ部分のDCは相変わらずデザインガイド無視だが何か秘策があるのだろうか。ジェネレータICは9248-138で66〜200MHzまで幅広いが、例によってFSB166は使えないのが寂しい。まあP6世代のクロックジェネレータICに関しては、自作市場をターゲットにしたとしか思えない「最終兵器」が出てしまったので他は全部ダメダメと言えない事もない。デザインガイド無視のDCと書いたが、実は設計では100μF16V×2なので問題無かったりする。C102は生産側で変更したと思われる(2.5Vは小電流なので)。

 メモリ周りもソツがない。もっとも設定で無理しないから、ソツがあろうがなかろうが普通に動く。ちゃんと作らないとまともに動かないDDR-SDRAMとは違うのだ。SDRは素人が造っても普通に動く。


pll2
 このTC5の役割が見た目不明だったのだが、調べてみたらPLLリファレンスのコンデンサだった。デカイ!こんな容量(10倍)のは初めて見た。インテルリファレンスでは33μFでESR=200mΩのタンタルコンデンサなのだが、ESRだけ合わせてみたのかな。なかなか興味深いですね。

 TC6は更に訳分からなくなってしまうが、これは素直にVttのコンデンサだった。ずいぶん出力から離れた所に大容量を置いたものだ。ちなみにVtt1.5V出力はTC17で同じ容量。こういう普通じゃない回路は興味深い。S58Pとも全く違っている。


dc_cpu
 ソケット内部のCPUのDC。相変わらず美しいWistron様のお仕事です。これだけでこのマザーが高性能に見えてくるから不思議。


dc_815
 いつもながら丁寧にDCしている。殆どが生産側により省略されてしまったが…。唯一残ったICH2のC325だが、手付けの汚さも相変わらずだ。σ(^^)に指導させろ。


mobility_m4m
 オンボードはチップセット内蔵を使わず、省電力のATI RAGE Mobility 128-M4を別搭載した。これはメモリアクセス性能を落とさないので、ビデオだけでなくシステム全体の能力を向上させる。能力はRage128弱なので全く大した事は無いが、ATIらしくビデオ再生能力に優れるため多少は使い道がある。画質も8xx系やGeforce系よりは良いだろうと想像する。なおビデオメモリはチップ内蔵で8MB。


ide_fdd
 プライマリ・セカンダリIDEもFDDも全て標準コネクタである。この辺はSAHARAよりエライ。実際これを見て使う(買う)気になったわけだが。


d_bios
 ダイハードBIOS?も相変わらず健在。バージョンはR02-A3H2のAcerBIOS。ソフト部分はまだAcerが製作しているみたいだね。


i82562et
 おなじみ82562ETである。AC97と同じくCPU占有率がやや高くなるが、速度的には特に問題はない。不具合も今のところ聞かない。


cs4299jq
 AC97コーデックチップはS58Pと同じCS4299JQである。このクラスの石はどれを使っても音は変わらない。それよりもドライバの出来が明暗を分ける。ドライバの出来が悪いと色々不都合が起こることになる。


modem
 これはモデムライザーかな?無くても動作するなら取ってしまおう。邪魔だし。


 観察だけで終わってしまった。次回は部品チェックだ。