だいぶ改造を怠けていたら部品が貯まってしまった。部品など貯めておいても利息が付くわけじゃないし、非固体電解コンデンサなどは年々劣化してしまう。こと電子部品に限ればオールドパーツに価値は無いのだ。これをお読みの皆さんもバシバシ余った部品を使いましょう。部品のための改造、これだとHSDLそのものだわな(^^ でも使わずに捨てるよりはマシじゃろ。


★インダクタ
inductor1
 マザーボードを解体しまくっていたら、いつの間にか52または互換系が集まってしまった。これは何か使わないともったいないな。コアはこの通りなんだが、実は現在は巻き線の方が高いと言う事実がある。ここ数年にわたって、中華系バイヤーが買い占めたので銅は安くならないだろうなあ。逆に銀はリサイクルシステムが驚異的に発達しているので安くなる一方なんだけど。大需要の銀塩写真も無くなるし…。

 閑話休題、このパウダー系コアにも寿命はある。10年間大電流を通しまくったら劣化しているかも。もっとも現在では出力のインダクタンスは低下の一途だが。今や0.5μHが普通の時代。「マルチフェーズ&コンデンサ強化してインダクタンスは極限まで減らす」これが現在のトレンド。P6以前のマザーはやたら巻いてあるヤツが多いので、良いコンデンサに換えたらインダクタンスは減らすのが改造の常道。ま、P6で応答性を良くしても、大部分のP!!!は期待に応えてくれないんだけどね(^^;

inductor2
 これをお読みの方で知らない人は居ないだろうが、右の二つと左の二つはそれぞれ同じ巻き数になる。右の二つが9回巻き、左の二つは5回巻きだ。コアと巻き数が同じなら何本巻きだろうがインダクタンスも同じになる。この場合はコアの径は同じだが太さが違うので、左から0.8、1.1、2.7、3.5μHとなる。またインダクタンスは電流を流すと徐々に減少する。電流を15A流すとそれぞれ0.6、0.8、1.5、2.0μHとなる。シミュレーションの時はこの減少を考慮しなくてはいけない。インダクタンスの算出にはコアのAL値(nH)が必要だ。アキバ出身の素性不明コアは巻いて実測するしかない。やや多めに電流が流れると直ぐに飽和(磁性を失う)してしまうコアもあるから、見かけが似ているからといって何でもVRMに使えるわけではない。HSDLではP6STP-FLの記事(12)で遊んだ事がある。


★パワーMOSFET
power_mosfet
 スイッチング用MOSFETも貯まってきたなあ。これは腐るもんじゃないし劣化もないから心配ないけど、これだけあると「たまにはパワーMOSFETがぶっ飛ばないかな…」とか邪な考えが頭を擡げる。しかしいざ交換となると面倒なので飛ばないでいいぞ。高性能の奴はあまり無いので、交換してマザーの性能を上げるのは無理だろう。昔のPHD55N03LTを使用しているマザーだと、手持ちのFDB7030Lを下側に使えば発熱が減る。また上側FDB6030Lでスイッチングが速くなるけど微妙なところ。現状で動いている限りは交換はもったいないかな。形を問わないならNTMFS4119Nのような明らかに高性能の奴もあるんだが…。


★中古電解コン
 電解コンはハンダ付けする度に劣化するので「外した物を再使用してはいけない」のがプロの掟だが、HSDLは自前の改造では気にせず使っている。勿論劣化していないか検査はしているが。非固体電解は加熱後の劣化が速いので早めに電圧を掛ける必要がある。

MBZ1500μF6.3V[ 26mΩ/1540mA]
MBZ2200μF6.3V[ 13mΩ/2550mA]
YXG 220μF 25V[130mΩ/ 640mA]
YXG1000μF6.3V[130mΩ/ 640mA]
ZL 330μF6.3V[130mΩ/ 405mA]
ZL1200μF6.3V[ 38mΩ/1430mA]
CA1000μF 16V[ 66mΩ/ 950mA]
CA1000μF6.3V[150mΩ/ 560mA]
WX 330μF6.3V[130mΩ/ 405mA]
WX1500μF6.3V[ 23mΩ/1820mA]
FJ1500μF6.3V[ 16mΩ/1870mA]

 16Vが殆ど無い。あっても三洋CA1000μF16Vでは能力不足だし…これだけでは第7世代以降の改造は無理だな。出力用は結構揃っているので大丈夫。ただ品種を揃えると足りない場合もある。これらの物件は近いうちにマザー改造実験に登場するだろう。なお固体電解も貯まっているが、これは特に劣化しないので慌てて使う必要は無い。希望を言えば固体電解の耐圧16Vが欲しいな(安ければ中華製でもいいよ)。

 そういえば今日の買い物[2010/08/15]で紹介した分類ケースに電解コンデンサを入れているのだが、N市のJさんより「低耐圧のタンタルを直に入れると静電気で危ない」という指摘をされたので対策した。確かに容器を振ると危ないかもね。ちなみに他のアルミ非固体電解は鈍いので問題はない。


★中華コンデンサ
 先月アキバで貰ってきたLelonOCRだけでなく、HSDLは今は中華コンブームとなっている。先日の調査ではSuscon、JAMICON、Lelon、YEC、TEAPO等の店頭販売を確認した。複数の店で確認しており、愈々中華コンの大挙上陸が始まるのか?部品問屋が扱い始めたら小売店は扱うしかなくなるだろうし(日本メーカーは小売に卸したがらないし)。大変に興味深いと同時に恐ろしくもある。但し店頭で見かけたのは殆どが一般用85℃品で、これらはハッキリ言って役立たずのゴミなのでパス。日本メーカー製でも一般用85℃品は見向きもしないのに変な物を持ってこないで…。


★Su'scon(冠坤電子)SD1000μF6.3V
suscon_sd
 そんな中で使えそうなヤツを探してみる。まずはこれだ。中華製にしては珍しくチビデブ型。マザーで使う場合はヤセの方がいいが。100mΩで650mAだからカタログ上はYXGと同等以上だ。特に低インピーダンスが必要ない部分には使える。と言いつつHSDLは重要部分に使うつもりだ。欠点は@21円と、ヘタすると同クラス日本メーカー製よりも高い事。価格改定されてしまったが、うちの三洋WG1000μF6.3Vの仕入れ価格より高い。WG1800μFよりはやや下という価格。中華コンは低価格で勝負しないと存在意義が無いぞ。



★JAMICON(凱美電機)WL680μF35V
jamicon_wl
 買い物記事に書いたアレ。邪未婚という名前にスター性というかネタ性?がある。@52.5円と日本メーカー製超低インピーダンス物並み。しかしカタログ上の性能は34mΩ/1990mAと日本メーカー製に劣らない。耐圧35Vなので12Vの入力コンに使ってやるか。容量が少ないのでGA-8IG1000ProよりP4ITAに使う方がいいな。中華メーカーもこんな製品を作るようになったか。もっとも既に導電性高分子コンも作ってるんだよな。中華製としては全く安くないけど。


★SACON(士康科技)FZ1000μF6.3V
sacon_fz
 自作界ではかなり評判のSACON。勿論悪評判で中身はGSCの流れを汲むと言う噂。コイツを載せたビデオカードは必ずと言っていいくらい死亡する。単純に死亡率で言えば昔の中華四天王(Lelon・GSC・G-Luxon・YEC)と同等以上。これの営業マンは何て言って営業しているんだろう?

1.このコンデンサはOS-CON互換品(固体コン)です
2.このコンデンサはOS-CONと能力は同等です
3.これを使えばOS-CONを採用しているように見えまっせ!

 このコンデンサはヴィデオカードの中でもっとも過酷な部分に使われている。OS-CONが使われるようなところだ。ビデオカードメーカーもバカじゃないから3.の理由で採用したとは思えない。1.は見ただけでウソがバレるし、2.の理由で採用したと思われる。これが固体並みの性能とは思えないので詐欺だよなあ〜。2010年10月現在サイトが行方不明なんだが、まだ会社が存続していたら不思議の一語に尽きる。

 HSDL所有のSACONは中古品で、JETWAY(SACONの有力顧客)のMobileRADEON7000搭載ビデオカードから外したもの。カード自体殆ど使用されていないので外見は新品同様。コイツをマザーの最重要部分に載せたらどうなるかな。P6ISA-IIの期限切れG-Luxon LZみたいにパッコン破裂するのだろうか?毎日観察して朝顔の観察日記みたいに写真日記でも書いてやろうか。


★トーキンE/SV 4.7μF6.3V(P)
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 これは中華コンではない。手に入れたのはずいぶん前だが、棚卸の時に数えたら、最初に使った時から全く減っていなかった。流石にタンタルで1608相当のサイズは用法が厳しいか。ESR=8.5Ωと言うのも萎える。普通はこのサイズならMLCC使うよなあ。

 確かサウンドカードのカップリングコンMLCC1μFを置き換えようと思ったのだが、今にして思えばカップリングに電解使うのもどうかと思う。がしかし実際換えるとMLCCよりはマシになった気がする。このサイズのフィルムコンは手に入らないと言うか無いので、やはり信号系はこれに置き換えるしかないか。下手なヤツが使うとハンダ付けの時に死ぬ(注)のでハンダ付けプロ専用だ。メーカーは手ハンダしちゃダメと言っていた(^^;

注:ハンダ付けが2、3秒を超えるとなかなか元に戻らない。カップリングだと使いながらエージングしても元に戻らない。HSDL式外部電源法必須ですね(^^ ハンダ付けが5秒を越えると明らかにその後の挙動がおかしくなる。割ってみないと判らないが、電極が酸化したり周囲が変質しているのかも…。ちなみにダメージは電圧を掛けて電解作用が起こるまで累積するので注意。


★日本ケミコンMLD47μF16V
nc_mld
 実はこれ1個しかないので余っているわけじゃない。外見が固体コンデンサと似ていて、紛らわしいのでサンプルで手に入れてきたのだ。某掲示板では固体と間違えている人が居た。これは固体どころか、インピーダンス規定すらされていない普通の長寿命品だ。

alchip
 これなんて色も固体と同じなので全く見分けが付かない。紛らわしいから廃品種になったのだろうか(品種名は忘れた)。


 と言うことで部品は早く使いましょう。