続・古のマザー② BKi810(その1)
続・古のマザー② BKi810(その2)


 相変わらずヤル気の無さそうなタイトル(^^ 実際ヤル気はない。素直に動けばそのまま放置するつもりだったが、全く起動しないので部品交換・修理するしかなくなった。この世の中で修理ほど虚しい作業は無いと思う。苦労して上手くやって漸く元通り・ふりだし・ゼロ・俺達の戦いはこれからだ!…なんて悲しすぎる。


★電源を入れてみる…だがしかし。
dc_in
 電源は変換コネクタを作る必要がある。6ピンのうち2ピンはパラレルで、動作には特に必要ないから有り合せの12V#コネクタで自作できる。このマザーは12VとSB5Vしか供給されない。あとはPS-ONだけという実にシンプルなものだ。これなら工夫すれば12VのACアダプターでも動かせないか?SB5Vはレギュレータ1石で出来るだろう。
1 5VSB
2 GND
3 GND
4 PS-ON
5 12V
6 12V

 電源を投入したら、聞きなれたBIOSのメモリエラーのBEEPが聞こえてきた。BIOSやチップセット自体は生きているようで一安心。そこでメモリとモニターを繋いで電源を入れたが全く画面は出ずポストしない。それどころかメモリエラーBEEPも鳴らない。ぶち壊れたかと思いメモリを外すとメモリエラー音が出る。このメモリは動作しないのだろうか?別のメモリを付けたが同じ。メモリが原因ならBEEPエラーが出そうなものだが、全く動作しない場合はチェック時に固まる場合が多い。

 これだけではないが、動いたり動かなかったり全般的に実に不安定な動きだ。この現象から考えるにチップセット周りかメモリ周り、またはその両方がおかしい事になる。やれやれ、やはりコンデンサ交換しなければならないのか。誰もやってくれそうにないし面倒になってきた。(´~`)


★修理というか部品交換
 メモリかチップセット、特にGMCH周りのコンデンサが逝かれてきているのではないかという事で交換。それに関連した信号系のVtt1.5とVcc2.5のコンデンサも換える。どうせだから期限切れ間違い無しの5φの奴と、数少ない6φの奴も一緒に交換してしまおう。ついでに一般用105℃品使用のVRM入力も交換。何だ、ほぼ全とっかえじゃないか。じゃあついでに全部換えちまおう(^^;

c_others
 これらはCPUのVcoreよりも先に換えなければならない重要なコンデンサである。不調時に効くのは右上のEC13(Vtt1.5)と右下のEC32、EC33(Vmem)。


★コンデンサ
 一般用85℃品という、いつも忌み嫌っている奴を使った所にやる気の無さが伺える。動くかどうか分らないものに良い物は使いたくない。

C2:SX33μF16V→KRE22μF16V
C65:SM10μF50V→KRE22μF16V
C67:SM10μF50V→KRE22μF16V
C73:SM10μF50V→KRE22μF16V
C77:SM10μF50V→KRE22μF16V
C78:SM10μF50V→KRE22μF16V
C86:SM10μF50V→KRE22μF16V
C109:SM100μF16V→KRE22μF16V
C110:SM100μF16V→KRE22μF16V
C147:SM10μF50V→KRE22μF16V
C148:SM10μF50V→KRE22μF16V
C154:SM1000μF10V→RE2 1000μF16V
C160:SM10μF50V→KRE22μF16V
C166:LZ1000μF6.3V→RE2 1000μF16V
C168:LZ1500μF6.3V→KZE 1500μF10V
EC1:SM100μF16V→KRE22μF16V
EC3:SM1000μF16V→RE2 1000μF16V
EC4:SM1000μF16V→RE2 1000μF16V
EC5:LZ1500μF6.3V→RE2 2200μF10V
EC6:LZ1500μF6.3V→除去
EC7:LZ1500μF6.3V→RE2 2200μF10V
EC8:LZ1500μF6.3V→RE2 2200μF10V
EC9:LZ1500μF6.3V→除去
EC12:SM470μF16V→PR330μF6.3V
EC13:SM470μF16V→RE2 1000μF16V
EC15:SM10μF50V→KRE22μF16V
EC16:SM1000μF10V→KME470μF10V
EC17:SM470μF16V→RE2 1000μF16V
EC18:SM1000μF10V→RE2 1000μF16V
EC19:SM1000μF10V→RE2 1000μF16V
EC20:LZ1500μF6.3V→RE2 2200μF10V
EC21:LZ1000μF6.3V→RE2 2200μF10V
EC22:LZ1000μF6.3V→除去
EC30:SM10μF50V→KRE22μF16V
EC31:SM1000μF10V→RE2 1000μF16V
EC32:SM1000μF10V→RE2 1000μF16V
EC33:SM1000μF10V→RE2 1000μF16V
EC169:LZ1500μF6.3V→RE2 2200μF10V
TC8:SM100μF16V→PR330μF6.3V
TC11:SM10μF50V→KRE22μF16V
TC12:SM10μF50V→KRE22μF16V
TC13:SM10μF50V→KRE22μF16V
TC14:SM10μF50V→KRE22μF16V
TC15:SM10μF50V→KRE22μF16V
TC16:SM10μF50V→KRE22μF16V
TC17:SM10μF50V→KRE22μF16V
TC19:LZ1000μF6.3V→RE2 1000μF16V
TC20:LZ1000μF6.3V→RE2 1000μF16V
TC21:LZ1000μF6.3V→RE2 1000μF16V
KA7500B_patch:Tauth?1μF50V→FL1μF50V

エルナーRE2 1000μF16V(NA/791mA)×14
エルナーRE2 2200μF10V(NA/1430mA)×6
ニチコンPR330μF6.3V(480mΩ/200mA)×2
日本ケミコンFL1μF50V(19Ω/18mA)×1
日本ケミコンKME470μF10V(NA/290mA)×1
日本ケミコンKRE22μF16V(NA/30mA)×22
日本ケミコンKZE1500μF10V(22mΩ/2150mA)×1
*RE2のデータは不明なのでRE3のもの

 RE2は使わず捨てるよりは無駄遣いで消費する。本当は松下FCを使おうと思ったのだが、勿体なくなったのと捨てたい部品を優先した。「要らない部品の捨て場」というか「リストラ先」という事で(^^; 本当はC2やTC13はこれではダメなのだが、セロリンでは動くのは分っているのでこれで良し。サウンド出力もどうでもいいので手抜き。サウンドもネットも動いてから考えればいいのだ。EC1はよく解からないけど減らしすぎたか?

 C168はスペースが無くて12φは付かないので、余っていたKZE1500μF10Vを付けている。このKZEは外し品でタダだったのと、色が気に食わなくて使い道が無かったのでここに使う。

kze_re2
 不用品と期限切れ品の中で燦然と輝く?KZE1500μF。考えてみれば真の低インピーダンス品はこれだけだな。背が高いのと緑色なので持て余していた。言ってみればこれも廃材利用だね。


re2200x4
 何このVRMの手抜きっぷり(^^; これで要らないアルミ電解がだいぶ片付いた。この調子でバシバシ12.5φの不良債権を償却したい。気づいた人もいるだろうが、このマザーは殆ど一般用アルミ電解を使用している。実は今回の裏テーマで「一般用アルミ電解でどこまで動作するか?」というのがあったのだ。7本→4本で違和感があるが、「動く気配」を見せるまでまともなコンデンサは付けない。が動いたら動いたでそのまま使いそう(^^;


★気づいたこと
1.電圧や温度計測して気づいたのだが、EC7とEC9はあまり役に立っていない。他と比べると電圧降下が少ないし、内部温度が全く上昇しない。むしろソケット向こうのEC21、22の方がいくらか効果があるような気がする。基板のレイアウトによるものなのか?正式版を作る時にはEC7とEC9は付けないかも。

ichi
 効果があるのはやはり1と2で、3もソケット横なのでまずまず効果がある。4と5は愕くほど効果が無い。ソケット向こうのEC21、EC22より効果が低い。Vcc2.5のEC12を動かしてでもソケット横に配置すべきだった。これではヘボ基板設計と言われても仕方がない。

2.エージング中に触ってみたところ、EC20に僅かに発熱が感じられる。やはりLZの方が性能は上みたいだ。当たり前か。EC169はJ18に何か繋がない限り発熱することは無い。C168も常識的な範囲の発熱。問題が出るとすればEC20という事になるが、点けっ放しでも3~4年は持つだろう。付け加えると発熱と言ってもGA-8IG1000のFC1000μF25Vのような超高発熱ではない。だいたい人の体温よりちょっと上の40℃弱である。

3.抜いたLZ1500μF6.3Vの容量は大きい方から1807,1711,1647,1625,1583μFだった。直流的にはあまり痛んではいない気がする。但し漏れ電流があると確度に問題が出るかも。


★敗北…
 全部で50本抜いて47本実装。結局全てのアルミ電解を交換した。もしこれで動かなければそれ以外の所が悪いんじゃないか?という事になる。その原因究明する気力も暇も無い訳だが。

 電源を入れたら以前と何も変わっていない。一回だけポスト音がしたが、画面は出ない状態だった。もう換えるところは無いので、もしかしたら根本的に動かし方が悪いのではないかと疑い、もう1枚の方(こんな時2枚あると都合がいい)を動かしてみたらちゃんと動くじゃないの。

bios_post
 BIOSバージョンは1.11で最終版。つまりもうソフト的にバージョンアップする余地はない。ちなみに最終でも河童Bステップまでしか対応していない。C以降を使うにはマイクロコードのアップデート、若しくはOSの対応が必要だ(9x系は無理)。もっとも700MHz以上の高クロックは、例え改造して動いたとしても電源的には止めておいた方がいい。

 弄っているうちに段々と症状が悪化して、終いには遂にメモリエラーさえ出なくなってきた。何か重大な錯誤に陥っているのだろうか?各部電圧に異常は無いので、コンデンサとは全く関係がない理由なのかもしれない。例えばGMCH・ICHのBGAが不全断裂とか。それだと確認のしようが無いし、また修理する方が損なので放棄しかなくなる。コイツはお客から預かった物件ではないし治す必要性は全く無い。@100円だし、2枚あるし…(^^;


★諦めた?
 現在はもうPC/ATマザーというよりはKA7500B評価ボードとして活躍している(^^ このコントローラを使ったチョッパ型はHSDLには現在これしかないので貴重なのだ。色々コンデンサを差し替えたり、変な補正をかけたりして大いに遊べる。マザーとして動作しないからぶっ飛んでも何の損失も無い。CPUはダミーのSL5L5で、これも不動でこれ以上壊れないから気が楽。

 もし仮に要らなくなって解体して捨てるにしても、このマザーは部品取りにもならないんだよな。使えそうなのはCEB6030L×2とT50-52×1、FWHだけ。それで100円だと不当に高値で買わされたような気がする(^^; やはりスルーホールが抜けるまでイジリ倒して技術や経験を取得すべきだろう。


 ところでこのシリーズ読んでる奴いるのかな?ふと不安になったりならなかったり。