続・古のマザー② BKi810(その1)
続・古のマザー② BKi810(その2)
PC Chips BKi810 もでφ(その0.1)
PC Chips BKi810 もでφ(その0.2)


 何故記事バージョンが「その0.x」なのか?もちろん動かないからだよ(^^;

★出力インダクタ交換
lout_t5052
 出力インダクタのコアを大きなものに換える。またHSDLでは通常は動的性能の方を追及するが、今回は定常リプルが大きいのでインダクタンスは意図的に減らす事はない。動的性能の方はメンドシノCeleron専用という事で大電流のON・OFFはないから問題は無い。出力コンデンサは前回実験で使用したPF2700μF16Vを採用。


lout_t6852d
 S58PHに使われていた、T68-52D相当品?に#19×2を10回巻いた物。勿論これを使うために交換するわけだ。リプルの出方を観測すればインダクタの特性も判明するだろう。


t6852d_wf1
 オワッ!何だコリャ?線が異様に細くなったぞ。このコアが付いていたS58Pは、スイッチング周波数がBKi810より100kHz以上高い。そのため高周波寄りのインダクタなのではないかと思う(テキトー)。定常リプルはほぼ変わっていない。前の奴よりこっちの方が好みではあるな。これで行くか?


★事故発生!
 だがしかーし。5~10分位経つとVRM全体が超発熱しているではないか。発熱によって計測プローブのクリップが溶けてしまった!手袋をして(^^; 触診したらSBDが最も発熱している。これはちょっとまずいだろう。で、試しにスイッチング波形も見てみたら…


t6852d_wf2
 ギニャー!何だこれは。上がりが極端に遅くなって、しかもかなりヒドイ大幅なリンギング状態。この状態でよくブチ壊れずに動いていたもんだ。発熱の原因とこれの原因は恐らく同じだろう。インダクタを交換してここまで劇的な変化を見たのは初めてだ。慌てて元のインダクタに戻したのだが発熱は変わらない。ヤベー遂にブチ壊したか?


 実は壊れたのはVRMじゃなくてCPUだった。壊れた奴が壊れるのか?という突っ込みもあろうが、言い換えればダミーロードとして壊れたというか(^^; 何か今まで10A以下だったのが突然16A以上流れるようになったのだ。一連の実験でリプルを食わせすぎてCPU内部配線がショートしたのかもしれない(注)。上の波形はインダクタが原因ではなく、単に仕様限界を超えた電流が流れただけだった。よく見ればデューティー比が矢鱈に広がっている。

注:アッサリ書いたがこれは重要な事を示唆している。つまりVcoreの質が悪いとCPUが壊れる可能性があるという事だ。なおデータシートのAbsolute Maximum Ratingsには電圧上限の規定はあるが最大リプルの規定はない。半導体の個体差が大きくて規定できないというところか。


★次回に続く
 CPUを2回壊したのはHSDLが初だろう。ふつー壊れた奴は使わんわな(^^; しかし困りましたな。今までの計測環境が使えなくなってしまった。とりあえず次回からは新たに計測環境を作るしか無さそうだ。今回、早まってインダクタは元に戻してしまったが、出力は特に面白くないからいいか。