AOpen製のTrio64V2+EDO(2MB)のPCIビデオカード。筆者が初めて所有したPC/AT互換機(友人が製作した自作機)に付いていたものである。このPCは既に解体されパーツは四散したが、これだけはまだ手放さずに持っている。最初のうちしか使わなかったから壊れなかったんだね。


★概要
aopen_pv70
 正式名称はPV70 WinArtistと言うらしい。おなじみのAOpenマークが見える。同基板でPV60というのもあるようだ。Mpeg1のハードウェア・アクセラレート付きというのが泣かせるね(当時の流行)。


86c775
 当時最強メーカーの一つだったS3製のTrio64V2/DXである。これは廉価版チップなので決して速くは無いが、GUI速度が他社製に劣るという事は無い。ヒートシンクは付いていないが、バラックだとぶん回しても温くなるだけだ。良い時代でしたね。


v53c16258hk
 メモリは今の人は知らないであろうモセル製EDOメモリ。TTLレベル(死語)の5Vで動作する。HKなのでセルフリフレッシュではない。このバージョンは直付けでソケットは省略されているが、基板自体はソケット付きも考慮されている。当時はソケットでメモリ増設できるものも多かった。メモリクロックは80MHz?らしい。


c22
 生意気にタンタル電解の姿も(1個だけど)見える。ここまで小さいとメーカーや品種はよく分らない。HSDLではおなじみ293Dの1μF16V[9.3Ω/90mA]だと思うが、この手の小型部品はリールから外すともう分らない。ちなみに293Dと同型の593Dには1μF16Vは無い。


cc
 流石に製造後15年も経った物件なので、小型アルミ電解コンデンサは完璧に期限切れである。勿論動かないわけではないが、付いていてもいなくても同じ状態と言えよう。交換するとしたら全部ニチコンMFでいいや…と思ったら何と使い分けがしてある。

 C1がK.K製?22μF16V、C2,3,4,5,33が同じくK.K製10μF25Vで、何れも105℃品の一般用らしい。まあ全部22μF16Vでも問題なかろうが、クラシックビデオカードはオリジナルからあまり変えたくない。換えるとしたらこんな感じか?

C1:K.K22μF16V⇒KRE22μF16V
C2,3,4,5,33:K.K10μF25V⇒DN10μF16V

 このボード上には3.3〜5.0Vしかないので、耐圧は6.3V(タンタルは10V)以上ならなんでも良い。元が4φと細いのでサイズと相談になるだろう。上例では日ケミKREとトーキンDNを使っている。どちらも15年前に存在する製品なので雰囲気は壊れない。全部タンタルに出来ればその方が良い。記事執筆時にはタンタル22μF16Vは手持ちがないので、いずれ手に入れたら交換したい。KRE22μFはそれまでの代理。


fb
 FBがかなり大型なのが当時のカードっぽいね。大型の方がQが高くて画質の劣化が少ない。がしかし、ピッタリ並べると何か影響が出てくるような気もする。


★動かしてみる
dev_pv70
 当時としてはありえない位のハイ・パフォーマンス・マシンに載せてみる(^^ 98SEも当時は存在していないが、95OSR2.1をインストールするのは面倒(注)なので止めた。ドライバはリファレンス最終ではなくAOpenの最終(R5.00)を使用する。

MB:WS440BX
CPU:SL3CC(P!!!450)
OS:Windows98SE

注:95インストールと言うよりドライバを全て入れなければならないのが面倒なのだ。チップセット・ドライバなど基礎的な部分から全て入れなくてはいけない。デバイス一つ毎に再起動していると恐ろしく時間が掛かる。マシンの世代がかけ離れるとインストールできない場合すら考えられる。


・HDBENCH2
hdb2
 当時はHDBENCHと言えばVer2.61の方がスタンダードだった。筆者はこれにはなじみがない。当時はPCで遊ぶ事は殆どなかったし、ソフトがPC98上のDOSから断絶して何も使えなかった記憶がある。Windows98なのにDOSで使ったりしていたし…。


・HDBENCH3
hdb3
 比較の意味でこれもやってみる。GDIはRADEON HD並み。速い?(^^


・2Dmark2011
2dm2011
 古くないけど動いたのでやってみた。かなり遅い。リザルト出力時に固まったのかと思って焦った。


・Fogcity2
 起動スプラッシュ画面(だけ?)が当時としてはチョーカッコいい。ちなみにサウンドを有効にしないとスプラッシュ画面は現れない。かろうじて動き、DXは1.83Fps、OGLはもはや動いているとは言えない0.86Fpsだった。


・FinalReality1.01
fr101
 一時3Dベンチのスタンダードでもあったこのベンチ。3Dだけだと今も上がりの渋いベンチだ。重いけどこの位なら何とか動く。標準1.00がPentium150とVirge/VXである。3Dではその標準に負けてしまった(^^;

 このテストで分った事は、プラットフォームがどんなに強力になってもビデオカードの限界は超えられないという当たり前の事実だった。


 いつもの特攻用Riva128やG200が超高性能に感じるほど遅いが、鯖機などでGDIだけなら充分に活用できる。PCIなので最近のマザーにも使えない事はない(注)。VGAのBIOS書き換えにも重宝する。何で今頃になってこれを掘り出したかと言うと、続・古のマザーイ濃箸Π戮良枩个任△(AGP以前のマザーなので)。

注:ごく最近はPCIバス・スロットすら無いマザーが増えたので使えないかも(^^;