東スポ風の題名だがマジメな話だ(^^


alc201_pin
 ALC201のデータシートを見ていたら、33、34ピンが[NC]つまり未接続になっている。ところがGIGABYTEのALC201採用マザーではMLCCが接続されている。何らかのミスかと思ったが、GIGABYTEの回路図にも正式に記載されていた。気になって仕方が無いのでAC97リファレンス(但しR2.3、ALC201はR2.2)を見たら、それぞれCAP3、4(generic capacitor)とあった。あのー、Generic capacitor(一般的コンデンサ)って…何じゃそれは?(^^; 分類はフィルタ・リファレンス電圧だ。テキトーに訳してみると、
 Generic capacitorは3Dステレオ、トーンコントロールあるいは他のベンダ特有の機能を支援するために内部に使用できる。AC97ベンダは、各コンデンサー・ピンの特定的用法を決定する。しかしながら、ベンダ独自のAC97レイアウトを支援するために、下記が推奨される:

●ピン間のgeneric capacitorsを使用する内部機能は奇数偶数方式の(n、n+1)コンデンサ・ペア(1-2、3-4、5-6など)を使用するべきである。

●グラウンドへのgeneric capacitorsを使用する内部機能はどんなコンデンサも使用するかもしれない。

●Generic capacitorの値は1uF(0805以下のパッケージが好ましい)よりも大きくあるべきではない。

(訳者注:EIAの0805はJISの2012)

 な〜んか分ったような分らないような〜(^^; とりあえずベンダユニークな機能であることは分った。それなのにALC201のデータシートには規定が無い。GIGABYTEは独自情報を得ているのだろうか?そこで本題だが我らがP6ISA-IIはどうなのだろう。


c104_106
 実はこの省略MLCCでした(C104〜106)。という事はやはりRealtekからマザーボードベンダに何らかの非公開?情報提供があったと見るべきだろう。一体何の機能なんだろう?テキトーにギガの定数で付けてみるか。


ALC201_33_34pin
 ギガの回路との比較。同社の複数のALC201採用マザーで同じ回路だったから間違いはない。付けたら僅かでもコストアップになるのだから、付けるにはそれなりのメリットが無い筈は無い。ちなみに6OXTは省略されていた。コストダウンの為に付いていないのもあるかも知れない。実際は殆ど付いてなかったりして…(^^; 皆様の持っているALC201採用マザーはどうなのか教えてください。


★実装してみる
 0.047μFの2012と0.1μFの1608だが、どちらも手持ちがあった。逆のサイズだったらダメだったけど、なんか運がいいかもしれない。いや悪いかも…(^^;

 この基板では(33、34ピンのどちらを0.047μFでGNDに落とすか)2通りの組み合わせがあるが、今回はGIGABYTE仕様で行ってみる。果たして何が変化するのだろうか?常識的にはこの程度の作業で音には影響しないと思うけど…。


c105_106
 フラックス掃除が雑で申し訳ない。このMLCCのランドは配線も極細で非常に剥れやすそうなので触りたくない訳ね。右側が汚いのは右側にゲームポートが有ってハンダゴテが動かしづらいため(^^; そんな奴は居ないとは思うけど、ハンダ付けに自信が無い人は真似しない方が良いと思う。筆者はどうしても結果が知りたいだけで、ハンダ付け作業自体やりたいわけじゃない。


★テストする
 いつものようにフロアノイズ、3トーン、RMAA5でテストしてみる。黒が改造前で赤が改造後である。電解コンと違ってMLCCはエージングしなくていいのが楽でよい。もっとも実装時から、前にも書いた通りエージング特性によって徐々に性能が落ちていくが…。


noise_mod2
 …ノイズ上がっちゃった(^^; 確実に10dBアップしている。まあMLCCを2つ付けただけで良くなるとは思っていなかったが、まさか悪くなるとも思っていなかった。


3tone_mod2
 これも最初に戻ってしまったね。最初に戻っただけだから悪くは無いが。もしかしたら何かのブースト機能なのかもしれない。ゲインアップすれば当然ノイズも増えるわなあ。


rmaa5_mod2
 こちらは変わりないレベル。数値的にはビミョーに改善されている部分もある。しかし違いが無いのでグラフは省略。


 全然違いが判らなかった。もしかしたらヘッドフォン端子(このマザーは未実装)やマイク端子のブーストとか、そんな地味な機能なのかも知れない。苦労の割に得るものは無い改造だった。しかしやってみなければ機能が解からないからね。


★終わり
 たったこれだけの回路にも色々謎があるので解析を止められない。ちなみにAC97コーデックチップはピンレイアウト・機能まで規定されている。お気づきのようにAC97規格ならどのコーデックチップでも差し替えができるという事だ。ただ上に書いたようにベンダ独自機能も許されているので、差し替える場合はピンを殺さねばならない場合もある。まあ性能は似たり寄ったりだから載せ替える必然性は無いけど。…今度ジャンクマザーを捨てる時にはAC97コーデックチップも剥がしておこう(^^ この頃はまだメーカーも種類も豊富だったんだよな。現在のHD-Audioチップを供給するベンダの少なさを見るにつけ、この業界の淘汰の早さに驚く。