早いもので大震災から1年が経過した。


★兄弟?
 GA-7ZXRの解析記事でボロクソ評価したVRMだが、実は別チップの兄弟がいた!恐らく同じ設計者の手によるものだと思うが…。レイアウトが非常に似ている。

http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20020629/image/7vem1.html
 KLE133採用のGA-7VEMLである。これもVRMがメモリスロットの向こう側にある。結論としてあれは意識的にメリットを感じて狙ってやった事なのだろう。何が狙いなのか?冷却効率、スペースなどが思い浮かぶが解らない。筆者の経験上はVRM出力Lはソケットから離れない方が良いと思う。これだとVRM出力コンデンサと言うよりはCPUのDCになってしまうんだな。つまりVRM出力インダクタの後ろに何もない状態という事。たった3センチのトレースがアナログには途轍もなく大きい。


★VRM出力コン容量を更に増やしてみた
 このマザーは「VRM出力のコンデンサ容量を増やしてみた」に於いて9600→28000μFに増量した。今回は更に1000μFを3本増量した。これで31000μFとなる。何となくKZH5600μFだけだとドンクサいような気がしていたため。


fc1000x3
 HSDLではおなじみPanasonic FC1000μF16Vだ。実はコンデンサ交換してから一度も使わないまま死亡したA7Vの遺品である。狭いスペースに無理やり押し込んだが、その内1本は完全に根元が当たって斜めになりそう。


 これで合成ESRは2.2mΩとなり、このマザーに載るCPUならば恐らく不都合は無くなったと思われる。オリジナルは4.8mΩだったから半分以下になっている。ノーマルと比較して静的リプル、動的リプルとも大幅に改善された。特にスイッチオフでの電圧上昇が殆ど無いので、多少電圧を上げ気味にしておけば電圧降下でコケル事はないだろう。あとはCPU_DC次第という事になる。

 今回はエージングも充分にやったからすぐに結果が出せるんじゃないかと思う。もっともこの程度の改善で動作に影響があるかは不明だが(^^;