MS-8881もでφ(その1)
MS-8881もでφ(その2)

 前回で改造は終了したが、更に突っ込んだおまけ情報をいくつか。


★Vmem昇圧
 HYB25D128323CはVddq2.5〜2.9Vで使えるらしい。このカードのVmemは既報通りレギュレータICのIRU1150なので容易に変更可能である。

R68(09A)=121Ω(R1)
R69(10A)=124Ω(R2)
設定では2.53V辺りか。実測でも2.53Vなので正確。

r68_69
 上げるとすればR69を150Ωあたりかな。これで2.5V→2.8Vに昇圧されるはず。OCに効果があるかどうかは分らない。ついでに言うとC145を追加すればリプル・リジェクションは僅かに向上するだろう。容量はテキトーで良いが0.1〜1μFか。負荷が数百MHzクラスの高周波なので実験しないと最適値は分らない。


★位相補償部分
 現回路はR612(15kΩ)、C639(560〜680nF?)である。この方法だとIRU3037のローカル・フィードバックモードで位相補償は特にされていない。ESR依存なのでZinやZfを創生する必要があるが、その為の基板パターンはこの部分である。

fb_comp
元のR612とC639は除去
R615(1kΩ)R617(1kΩ)が電圧設定用デバイダ
R614,C632がZin
C639,C640,R610がZf
C618は12VのDCなので無関係
*意外とテキトー(^^

 Zin、Zfの定数の計算方法はデータシート7〜10P参照。コンデンサの容量とESR、インダクタンス等に依って変わる。出力コンデンサのESRが20mΩを切ったら補償する必要があると思われる。解らない場合はノーマルのEP-CAPを交換してはならない。…と恐らく誰の役にも立たない事を書いてみた(^^ この基板は色々面白い。


★Synergy4 550 XGL
r733
 この辺りを弄ると元?に戻るっぽい。組み合わせはかなりあるのだが、そんなに種類があるのだろうか。

440se
 テキトーにやったらMX440-SEになっちまった。態々苦労してグレードダウンしてどうするよ(^^; 罠だ!コイツは罠だ。名前が変わるだけで性能は変わらないけど、ドライバはインストールし直される。これを見てもデバイスIDが書き換わるのは確か。あとは各自実験して確かめて欲しい。


★パーツリスト

=VGAコネクタ=
P300→除去
P400→Dsub15P(秋月タイプ)

=GPU周辺=
C226[1608](Vref_pc):0.1μF
C612(L600外DC):省略(注2)→SVP56μF6.3V

=AMS1117周辺=
C601(U601入力):22μF10V→E/SV22μF10V
C602(U601出力):CE-AX47μF6.3V→SVP22μF16V
C605(??):省略→PS/L10μF10V
(注)C605は本当に要らない子みたい(^^; 電圧測ったら2.0V程度しか掛っていない。NeoCAP損したー。

=Vmem=
C867[2012](Vmem_out):1μF
C875[2012](Vmem_in):1μF
C876(同C877):SP-CAP CD47μF6.3V
C879(同C880):POSCAP TPC150μF6.3V(仮)

=その他脱落品=
C118[2012](Vcc3.3):4.7μF
R749〜752[1608](Rt):300Ω(0.5%)

=使用電解コンのプロファイル=
NEC E/SV22μF10V[1.4Ω/246mA]
NEC NeoCAP PS/L10μF10V[200mΩ/652mA]
OS-CON SVP22μF16V[90mΩ/1060mA]
OS-CON SVP56μF6.3V[45mΩ/1700mA]
Panasonic SP-CAP CD47μF6.3V[15mΩ/2700mA]
POSCAP TPC150μF6.3V[40mΩ/1900mA];中古品

総額87円(銭単位切り上げ、副資材別)


★終
 コネクタが高過ぎた。予定でははタダだったのに…(^^; ま、総額でもカード代より安いから良いか(無理やり収めたんだけどな)。ゴールデンウィークまでに記事が終わって良かった。