久々にHDD修理が持ち込まれた。例のFBパラレル期のマクスター94610U6である。致命的欠陥により炎上事故が多発しているモデルだ。またやっちまいましたね。幕のドライブについては下記記事参照の事。

古のHDDスペシャル「HDDのノイズ」
久々大物(HSDL比)HDD死亡

 以前から書いているが、筆者は特に修理が好きなわけではない(得意だが)。しかし最近の記事は殆どビデオカードの修理で、いい加減飽きて嫌気がさしていたので渡りに船で引き受けたのだ(^^


★故障部分の確認
before
 燃えた基板はどこが燃えたのかよく判らないので掃除する。ファミレスで受け取ったので、おしぼりでテキトーに拭いたらパーツの残骸が全部取れてしまった(^^; と言ってもこのモデルは既に弱点は判明しているし、同時に故障原因も判明している。L201とL202が過電流で燃えているだけだ。


seijou
 燃えていない基板はこうなっている。これと比較すれば判るが、やはり12Vラインに入っているパラのFBが燃えている。オーナーの話では電源を入れた状態でHDDの位置を少しずらしたらいきなりバチバチと燃えたらしい。

‥展擦鯑れる。この時点では全く正常動作。
HDDの位置を動かす。コネクタが少々動く。
この時、一瞬12Vラインの接触が断続した。
て虻鄰罎涼蚤海砲茲辰12Vラインに突入電流が発生。
ゥ僖蘋楝海FBが許容オーバーで連続的に各個撃破。

 これが基板炎上の顛末であろう。釜部分に悪影響が無ければ最悪でも基板交換で何とかなるわけだが、今回はこの程度で基板交換はもったいないので交換せずに治す。

 ちなみにMAXTORはIBMやSeagateと違い基板交換可能である。基板が同一なら容量もテキトーで良い。このモデルは20GBの釜に40GBの基板を付けても20GBで動作する。逆も恐らく可能だろう。容量は釜で規定されるようだ。この部分はユーザーにとっては好ましい互換性だ。過去記事の「久々大物(HSDL比)HDD死亡」を参照の事。


★修理開始
after1
 焦げたカーボン状物質を除去する。まだよく判らないが、あまりこするとパターンが全部取れてしまうが、地が出るまで慎重にこする。黒い煤のようなものがかなり多かったのは、傍のコネクタのフラックス残滓に引火したのかも。


after2
 次にハンダ付けするポイントを例の1980円リューターで削る。少々パターンが吹っ飛ぶが、弱いランドは使えないので遠慮なく吹っ飛ばす。


after3
 あとはFBでブリッジして繋ぐ。パラ接続にはせず一つにまとめる。万全には少々足りないが、ヒューズ替わりにわざと弱さを残す。ちなみにもしこのFBが燃えなかったら、モーターコントローラやレギュレータICが死亡して修理不能になった可能性も高い。IBMのHDDにはここにヒューズが入っていたくらいだ。日立になったら速攻で除去されたけど…(^^;

 完成したら電源を入れる前にコネクタをチェックする。12V・5VとGND間をテスターで測り、0Ω近くの低抵抗になっていないかチェックする。これが0Ωだと電源は瞬時に落ちてしまうので動作しない。これで基板の絶縁性もチェックできる。合格すれば焦げた基板の絶縁は全く気にする必要はない。正常なら12Vラインは80〜90kΩになっているハズ。大きく違っていたら何かミスしている。


biospost
 来ましたどー。全く問題無く認識成功。すぐにパワーマックスでチェックする。もちろん全てのテストに合格する。


★修理完了
 ということでこの時期のマクスターは燃えやすいので気をつけましょう。修理後はFB強化しているのでもう燃える事は無かろう。ちなみに内部データはこの部分が燃えても全て残っているので心配ない。態々サルベージ業者に頼む必要はない。この程度の故障で高額を吹っ掛けられたら100%詐欺師だから別の業者にしよう。HSDLに持ってくれば1時間もしないうちに動作チェックまで完了する。