MS-8881はGF4MX440だが、いつも使うときはメモリクロックをDDR550に上げてMX460相当で使っている。Win上で設定するのも面倒なので、出来ればBIOSも書き換えて完全460化してみたい。


★MX440と460の違い
 実際は460も基本同じモノっぽい。VcoreもVmemもレギュレータは同じだし、チップも余程の安物を除いては同じ。クロックを上げるだけで完全同等になる可能性が高い。但し発熱は無視できない。

http://ascii24.ascii.jp/2002/05/27/imageview/images685788.jpg.html
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0416/cano2_1.jpg
http://ascii24.ascii.jp/2002/05/10/imageview/images683994.jpg.html
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0215/hothot1.jpg
 やはりそれなりのクーラーが付いている。ヘタするとTi4200のクーラーと変わらんかもしれない。今のファンレスで対応するのは無理だろう。もしかするとコア電圧も上がっているのかもしれない。

http://news.mynavi.jp/articles/2002/05/31/14/bench/001.html
 あとはコアクロックを275→300MHzに、メモリクロックをDDR400→550に上げるだけだ。

http://ascii.jp/elem/000/000/330/330243/
 ちょっと気になる記事。「なお、搭載するBGAパッケージのメモリは3.6ns品(最高277MHz動作)と、スペックギリギリ。展示品では余裕のある3.3ns品を搭載していたが、換装されている。」と書いてある。流石MSI(^^ と感心している場合では無い。もしかしたらかのぷーみたいなメーカーのMX460には3.3ns品が搭載されているのかもしれない。当時の記事を読むとMX460は440に比べても割高で不人気だったようだ。そりゃ値段にあまり差が無ければTi4200買うわな。どっちもファン付きだから騒音も変わらない。P4時代に最高クロック付近のセレロンが売れなかったのに似ている。最高クロックのセレロンはミッドレンジのP4と価格があまり変わらないから。


★GPU冷却
6200ht
 GPUの冷却だが、460だと明らかにファン無しでは持たない。しかし我々はファンをカードの隣に置いて使っているのでクーラーとして直付けはしない。ノーマルの小型ヒートシンクの代わりにGF6200の稍大きいヒートシンクを取り付けた。これは穴の位置が同じなので全く未改造で取り付けられる。一度も起動しないままゴミになった物件だが、ヒートシンクだけは何とか役に立った。当時1000円もしたので元を取れた気は全くしないけど。

 メモリ冷却は現在の所は放置している。OCではなくあくまでも定格仕様なので。もしこれで安定して上が望めるようになったら考える。このメモリは感覚的にはこれ以上伸びる気がしないのだが…。


★メモリがダメダメ?
 どうもメモリOC性能が以前より下がった気がする。以前はDDR550は普通でDDR600を狙うかと言う勢いだったのだが、最近はDDR550でも一部ベンチが固まる場合がある。搭載メモリは定格クロック(3.6n)で動いているのだから無理って訳でもない。ノーマル時代の記録を見ると、DDR550どころかDDR560で普通に動いている。これはおかしい。しかしその時はまだ確証が持てずにグズグズと問題を先送りにしていた。

 しかし最近ノーマルのMS-8881が戻ってきた。これはVGAコネクタ付近が断線していた奴だが、漸く修理が終わった為に戦線復帰したのだ。これをDDR550化して止まっていたベンチを走らせたら問題無く完走してしまったではないか。イヤこのカードが当たりなんじゃなくて、この感覚は確かに「昔はそうだった」感である。これはもう決定的に改造版がおかしいぜ。もしかしたらエージング効果で、メモリVddq出力のTPCのESRが予定より下がり過ぎたのかもしれない。何しろ複数回ハンダ付けによる「劣化前提」なのだ。うーむ、腐ってもPOSCAPは高性能だったか。

 TPC150μF6.3Vのデータシート上の性能は40mΩだが、300kHzだとそれよりだいぶ低いようだ。通常非固体アルミ電解と同様に考えるのはまずいのかも。ノーマルの搭載されていたCE-AXに戻した方がいいのか。IRU1150は50〜100mΩ&500〜1000μFの出力コンが指定されているのだから、現状は明らかにICの使用法に問題があると言える。手持ちだとラジアルリードのZL470μF16V(53mΩ)がベストマッチ。できればCE32だと見栄えがいいんだが…ってそれだとノーマルに戻せってことだよな(^^; いくらなんでもそれはイヤだぜ。

C879:TPC150μF6.3V→除去
C880:未実装→ZL470μF16V

POSCAP TPC150μF6.3V[40mΩ/1900mA]
Rubycon ZL470μF16V[53mΩ/1030mA]

 カタログデータ上はたったこれしか違わないのにね。動作している時にはこれより大きな開きがあるのだろう。


zl470
 結局こうなってしまったのね…そりゃ不本意ですよ。でも詰まらない拘りや意地や信念で撤退せず玉砕するような低能にはなりたくない。それはそうと、いつもHSDLのビデオカードの外見が似てくるんだが、それは電解コンがワンパターンだからだと思う。ヒートシンクを除けば、電解コンが外見に与える影響は極めて大きい。だから日本メーカー製を選択したくなるわけだが。


★珍説登場!
 全くの素人君に「ノーマルより性能が落ちたのはデバイスIDがSEになったからではないか?」と言う説を提示された。いくらなんでもそれは無いだろう。確かにデバイスIDが変わるとドライバもインストールし直されるわけだが…イヤ無いと信じたい(^^; いくらヌビが阿漕だったとしてもそこまではやらんだろう。

 この説を払拭する為に、放置していたデバイスID変更を行う事にした。解析の結果この辺りの抵抗が関係しているようだ。

R726(D):(Empty)
R727(U):10k

R728(D):10k
R729(U):(Empty)

R730(D):10k
R731(U):(Empty)

R732(D):10k
R733(U):(Empty)

D=PULL-DOWN
U=PULL-UP

 隣り合うDとUで一組になっているのだろう。殆どのピンがプルダウンされているのが興味深い。これらの抵抗による組み合わせで、Quadroも含めMX系全モデル設定可能だと思われる。全モデルはこの14通りなのでかなり絞れる。

0170:GeForce4 MX460
0171:GeForce4 MX440
0172:GeForce4 MX420
0173:GeForce4 MX440-SE
0174:GeForce4 440Go
0175:GeForce4 420Go
0176:GeForce4 420Go 32M
0177:GeForce4 460Go
0178:Quadro4 550XGL
0179:GeForce4 440Go 64M
017A:Quadro4 200/400NVS
017B:Quadro4 500XGL
017C:Quadro4 550GoGL
017D:GeForce4 410Go 16M

 R728-729の結果から見て間違いなくプルアップ=1だ。上位017はNVナンバーなので、残りの0〜F(4Bit)が可変だろう。という事はMX440で唯一HとなっているR726-727を1→0に変えれば全ビットが0になりMX460に変身するはずだ。


mx420
 予想を確実なものにするためにR726-727を0に変えたが、R728-729を0に戻さなかったのでMX420に格下げされた。デバイスIDは10DE-0172になり、確かに上記予想通りの変化である。

 IDテストの時にWindowsを立ち上げると一々PnPがかかってうるさいので、御覧のようにDOS上でHWINFOを使った。USBメモリに入れるとOSインストールしなくても詳細が分かって楽で良い。


mx460
 これでソフト的にはMX460に変身した。クロックなどハード的にはまだまだ未完成だが、上のような疑問が出ないようにこうしておく必要があったわけだ。これで確認したが、デバイスIDで性能の変化は全く出なかった。


device_id
 ビット2と3はまだ確認していない。いずれQuadro4 550XGL化で確かめる。オンメモリ・チップの例外もあるけど、ビット2がノート用でビット3がQuadro用なのかな。


★残る課題
mx460
gpuz
 これで名実共にMX460になったハズ。あとはVcoreの昇圧とメモリVddqの昇圧かな。それでMX480相当までは行かないだろうがMX465相当(^^; で使いたい。例えブチ壊れてもまだ替えが4枚ある。


★一旦終了
 筆者はNV15を極限まで熟成したNV17が好きである。ある程度製造を続けないと完成度は上がらないものだ。DX9〜10辺りからGPUの進化も停滞気味なので、反って熟成が進んで現行品は買いなのかも。もっとも消費電力はもう少し何とかして欲しい所だが。