読まないでも良い前文。2年と5ヶ月もかかった割に大した記事ではなくて申し訳ない。なかなか完成しないので、GA965P-DS3(箱ごとどっか行っちゃった)と合体していた記事を分離した。

p5b-e_plus
 Socket775マザーはそれ以前のソケットのマザーと比べて不動・不調が多い。以前GA965P-DS3[Rev1.0]について、
 アクシデントで曲がった感じではない。どうみても結論は「わざと曲げている」だ。しかし何のために?と聞かれると解らない。態々価値を落とそうとする馬鹿が居るものか。
 と書いた。これはユーザーがピン掃除をしようとして失敗したと思われる。筆者が他マザー(P5Q偽)でやってみて同じ状態になったから解った(^^


moepin
 このP5B-E Plus[Rev1.01G]だが、ソケットのピンが器用に1本だけ燃えるという故障は非常に珍しい。なぜこのマザーがこんなに不思議な故障をしたのか?と言う疑問については分かっていなかった。元オーナーも店員も何故壊れたのか解らないのではないだろうか。入手当時は不動と考えていたが、ここでも書いた通り動く気配はある。単純に1ピン燃えただけでVRMその他には異常が無いという事だ。


★共通する原因
 このソケット775はそれ以前のソケットと違って致命的な欠陥があり、大量にグリスを塗るとCPUソケット内にグリスが圧入される。これについては以前P965 Neo-Fの解析記事でも書いた通りだが、甚だしい場合グリスがピンの中まで入ってしまう。構造上このピンはグリスを妨げる事無く受け入れる。原因はグリスを山盛りにして上から潰す装着方法にある。薄く塗るか、真面目にリテール・ヒートシンク等を使っていれば絶対にならない。冒頭に欠陥と書いたが、実際にはこれはそういう仕様と言えない事もない。


yogore1
 暫くしてクーラーを外したユーザーは、ピンの方までグリスが回っている事に驚くわけだ。これでは売却の時に評価が下がる…イヤそれ以前に次の石が付けられない!で、よせばいいのに布などに有機溶剤を付けてチョロっとグリスを拭き取ろうとするのだ。彼らはピンがオナモミみたいに布やちり紙にくっ付くのを知らない。かくしてピンは上や横に不自然な形で曲がることになる。CPUを上に落としたならば1本だけ曲がる確率は皆無に等しいが、このように触って曲げた場合はその限りでは無い。

注:どこかの掲示板では(静電気防止?)手袋をしてCPU取り付け作業をした為に指先にピンが引っかかった人も居た。キレイでありながら曲がっている奴はそういう理由かもしれない。

★P5B-E Plus復活
araumae
 さて当該P5B-E Plusに戻る。このソケットの縁をもう一度よーく見るとグリスが溜まっている。この場合は拭かずにグリスクリーナー(スプレー)を吹いたからに他ならない。全く狂気の沙汰だ。これによってグリスが溶けてソケット内に飛び散り、ピンにもまんべんなく回ってコーティングされるのだ。ピンに付いたグリスは大きな抵抗となり大電流が流れる所が燃える。

 グリスクリーナーをかけたところでグリスはこの世から消えて無くなる訳じゃない。一瞬溶剤に溶けて周辺に飛び散るだけ。見えなくなっても全てのピンにまんべんなく薄くグリスが回っているだろう。考えただけでも不調になると思えないか?スプレー好きの低能には解らんと思うが。


led1
 ほらな。接触が悪くて点灯しないLEDがある。写ってないけど電池の後ろにもある。キレイそうに見えても汚いんだよ。油汚れなんて目で見えるわけがない。

 仕方がないのでHSDLではこのマザーを洗う事にした。ピンの洗い方は面倒なので省略するが、下手すると致命的にピンを曲げるので注意。曲がるだけでなく折れて欠損してしまう。


yogore2
 乾くと基板下に流れ切らなかったグリスがたまっていた。お前(前オーナー)は綺麗にしたつもりなんだろうが実際はまだこれだけ残っているんだよ。全く加減を知らないバカ共だ…呆れてモノも言えん。どれだけソケット内にグリスがたまっていたのか想像もつかない。


★テスト
 まあテストするまでもなく絶対動くから安心しろm9(^^ ピンが1本燃えたけど壊れている訳じゃないんだから。油漬けになっていただけ。


led2
 LEDは全部点灯した。洗いの専門家(笑)であるHSDLが洗ったのだから当然だ。


hwinfo_p5be_p
 キター!と興奮する程の事もない。当然のことだ。外見に問題のないマザーの不動原因の7〜8割(HSDL調べ^^)は接触不良なのだ。


memtest_sl9xn@333
 P965 Neo-Fでは仕様で行けなかったベース333(FSB1333)に到達した。OCだけなら英煤の勝ちだな。但しこのメモリは特攻用のPC-5300なので速くない。あ、これでFSB1333やっちゃったら保留中のP35 Neo-Fは要らないじゃん(^^; 一つネタを潰してしまった?

http://www.asus.com/jp/Motherboards/P5BE_Plus/HelpDesk_CPU/
 コイツP965のくせに生意気に狼対応してるんだね。この点でもP965 Neo-F(Rev1.x)を上回っている。但しFSB1333はFSB1066になると書いてあるね。あとはOCするという事で。

 チマチマ上げるのは面倒くさいので、こうなったら一気にベース400(FSB1600)で行ってみよう。設定して電源を入れたら、何とごく普通に倍クロックの3.6GHzで立ち上がったではありませんか。ゲゲッ!カツ入れ無しに動くのかよ。SL9XPでは見た事があるがSL9XNでは該当事例が無い。しかしMS-DOSに入ったらDIRも受け付けずに固まった。

 CPUもメモリも余裕っぽいのに何で動かないんだろう?と思い色々CPU周りを触診してみたら間もなく理由が判った。MCHが極度に加熱していたのだ。つまりこれはMCHの限界という事だ。CPUの限界はよく見るけど、MCHが限界になったのは初めてだな。チップセットファンは無いのでこれ以上は無理っぽい。今回はこの辺で止めておこう。CPU(SL9XN)の代わりはあるがマザーの代わりは無いのだ。


bench_sl9xn@360
 結局ベンチマークが取れたのはベース360(FSB1440)で限界か。Π焼きで遂に20秒を切ったのでまあ良しとするか。GDIが極度に低いのはレデ4のドライバを入れなかったから。まあ入れてもHD以降はGDI遅いんだけど。倍クロックはいずれ真冬にでもやってみる(^^


★終わりに
 結論として、775マザーの不動原因の多くはCPUソケットにあり、その原因はユーザーのサーマルグリスの塗り方に問題があるという事だ。もちろん直接の原因はその後のフォローの仕方だが、そもそもグリスを山盛りにしなければ何も問題が無いのである。これに比べればジャンク屋で在庫中に曲がったピンは(修復は面倒だけど)あまり問題は無い。油が回っている訳じゃないからね。

 P5B-E Plusが動作した事で、HSDLがジャンク屋から入手したs775マザーは、4年8か月の歳月を経て全て動いた事になる。明確に不動とされていた当該燃え物件や、部品取りにしかならないボロボロの物件もあったのだが意外に渋太い。ジャンクマザーって殆どが動くんじゃないか?って錯覚しちゃうよね。勿論錯覚だが、そこら辺のジャンクブログで「残念ながら不動でした」と判定されているマザーを見る度に、「あー、それ壊れてないのになあ…」と思ったりする。実に残念です(^^