実は去年の原稿だが、原題は「さようならF93」だった。がしかしAVXで販売は続けるらしいので「さようなら」ではないらしい。

★どーでも良い改造
 HSDL業務では現在は通常タンタルはほぼ使わなくなっている。POSCAPやPS/L等のポリマータンタルに切り替えているからだ。そこで業務で不要になった一般用タンタルを捨てるべく?昔の板に付けてしまおう。消費以外に何の意味も無いけどハンダ付け練習にもなるかな。


f93_10uf16v
 これが今回のメインであるnichicon F93 10μF16Vである。外見は慣れないとサム損TCNと区別がつかない。勿論TCNの方がわざと似せているのだろう。サイズBなので4φのSMD通常アルミ電解の置き換えに適している。タンタルと言っても一般用通常品なのでESRは2.0Ωとさほど小さくはない。だが諸特性の安定度の高さはMLCCや通常アルミ電解の比ではない。そんな訳で昔から信頼性を要する鯖板や高級機の小容量コンにはタンタル電解が使われていたのはご存じの通り。10μF16Vも残り少ないが使い切ってしまおう。


g7dcv_before
 今日の犠牲者?はネコ電のG7DCVと言う82559採用NICだ。トランスフォーマはTDK、クリスタルは金石舎じゃなかった京セラキンセキ、電解コンはマネ下、メイド・イン・ジャパンが示す通り板の製造も日本だ。今では絶対有り得ないオールスターキャスト。

 尤もこのカードは部品は良いけど高級品とは感じられない。ブラケットがペナペナの軟鉄で曲がりやすいとか、基板の打ち抜きが雑だとか見てられない。自社消費用の粗末なカードだ。それはさておき、此奴の電解コンをマネ下の一般用85℃品S10μF16VからF93に変更する。実装は2つだが省略分が3つあるので5個消費できる。

1B3:S10μF16V→F93 10μF16V
1B8:Empty→F93 10μF16V
2C2:Empty→F93 10μF16V
3B9:Empty→F93 10μF16V
3C1:S10μF16V→F93 10μF16V

Panasonic S 10μF16V[NA/28mA]
nichicon F93 10μF16V[2.0Ω/206mA]

合計21円(税込み・副資材+電気代別^^)


g7dcv_capout
 マネ下Sに思い入れは無いしサックリ外しちまおうぜ。このマネ下のSMDアルミ電解を見ると悪夢がよみがえる人は多いだろう。主にビデオデッキ・ジャンカーの人m9(^^ わかる。またレジストが剥がれちまったな〜。どうも古い奴は剥がれやすい。


g7dcv_after
 全固体式日本製NIC完成。レジストが少々剥がれた分、ハンダ付けの見栄えが悪くなってしまった。まあ実物は見破れる素人は居ないであろう。

 やはりタンタルの方が高級感があるというか真っ当な製品と言う感じがする。これはABS06に付いていたカードだが、低消費電力だからPCIバスで自己主張の強いSiS900やDP83815の後釜として使ってもいいかな。動作チェックの結果は速度93.26MB/s、CPU使用率9.68%で異常無し。


★おまけ
http://global.kyocera.com/prdct/electro/product/capacitor/tantalum.html
 アッ!F93にAマークが入っている!(^^; 最早オリジナルは何処で作っていたか、一寸目を離すと業界人でも分らなくなる。ちなみにF93は以前はマネ下で作っていた(その時の名前はTE)。これでAVX Tantalum Asiaが統合された日にはもう…。エプコスもよう分らなくなったし。


★おまけ2「ニチコンタンタルの超簡易歴史」
 ニチコンのタンタルコンデンサ部門は1970年にスプレーグ・エレクトロニクスとの合弁事業として設立された。1991年にその合弁事業を解消し、ニチコン全額出資子会社としてニチコンタンタル(滋賀)に改組された。その後、松下電子部品のタンタル事業も吸収統合して、2012年にAVXに身売り(2013年完了)となったわけだ。さあもう分るまいm9(^Д^)