2DD(160トラック)のトラック幅は2D(80トラック)の半分となっている。というか2Dのトラック幅を半分にして倍トラックを詰め込んだのが2DDだ。という事は1シリンダ置きにアクセスすれば2DDのFDDでも2Dが読み書きできる事になる。もちろんこの技は回転数が異なる2HD専用FDDでは不可能で、2DD/2HD兼用FDDか2DD専用FDDだけで出来る。N電PC-9801シリーズで言えば、PC-9801F系やVM以降で2D読み書きは出来るが、PC-9801M系では読み書きできない。2DDや2HD/2DD兼用ドライブを使えばネコ電MS-DOS3.3以前では普通に2DのDOSデータは読めていた。なお2Dと2DDメディアは検査以外は同じモノなので両用可能だ。かつては2DDメディアを2Dで使うと信頼性が高まると言われていて、逆にケチな人は2Dを2DDで使っていた。

 さて2DDで1つ置きにアクセスすれば2Dアクセスが可能だが、一度2Dで使用したFDでは一つだけ問題がある。それは2Dで一度使用したフロッピーに2DD(2HD兼用含む)ドライブで書き込んだデータを再び2Dドライブで読み込むとデータが化ける事があるのだ。これは書き込みヘッドが半分の幅しかないので、データも半分の幅しか書き込まれていない事から起こる。2DのFDDは太いヘッドで2トラックまとめて読もうとするので書いたものと隣のゴミデータが混ざって読まれる事になる。という事でゴミデータが存在しないバージンFDへの書き込みが失敗が無い。その場合も2Dドライブで書き込みしてはいけない。実際はデータ化け確率は高くはないが皆無でもない。これはPC-88系の2HDドライブ搭載機でも同じ。当時は常識だったが今となっては忘れられている常識だ。これ誰かに聞かれたので書いたのだが誰だったっけ?(^^;