この「黄昏のビデオカード」シリーズは、登場後10年以上経ったビデオカードを鑑賞する企画だ。今回取り上げるのは「西ローカル巡回[15/04/30]」に於いて大枚50円で入手した、現時点では不動のRADEON9600XTカードだ。9600は(2年前の)前々回にProを取り上げたし、XTの電解コン交換記事も書いたのだが成り行きで書く。あ!そう言えば9600XT MAC Editionについても去年書いたんだった…どんだけ9600好きなんだよ(^^; それだけジャンク屋の店先に多いという事だが。


★現状
 動作チェックしたけど動かなかった。動作チェック記事にも書いたようにVmem出力のFJ1000μFがへし折れて電極が露出していたからだ。サックリ交換しようと思ったが、動かないと骨折り損なので電解コンの脚を無理やり押し込んだ。出た〜!得意のインチキ修理。これで動かなかったらまた別の手を考えよう(^^


★外見
 こちらの方が発売当時のレビュー記事(この記事はOEM品のXIAi9600XT-DV128としてだが)を書いてますが、新品の時にはなかなか格好良かったらしいですね。


gcr96xtg
 しかし10年後にはこれだよ!(^^; シールの貼り方がテキトーなのか、それともシールのノリ自体が腐っているのか。ともかくこんなヒドイ状態のカードはあまり無い。剥がしても剥がさなくてもキタネーし、一体どうしたら良いのか途方に暮れてしまう。しかしまあ、いずれは剥がさねばなるまい。とりあえずクーラー洗っちまうかな。


gcr96xtg_2
 バラして洗う事にした。以前ビデオカードを洗ったら配線が燃えてブチ壊れた事があったな…等と縁起でもない事を思い出す。高級でヤバそうな洗剤を使うのは止めて、台所用の激安中性洗剤を使う事にする(50円だし^^)。メモリヒートシンクは剥がしたいけど、無理に剥がしたらハンダ割れで死にそうなのでそのままにしておいた。


vga
 PCの外側に露出していた部分の錆もヒドイな。ブラケットは再生するよりジャンク箱に合う奴が有ったら交換しよう。コネクタは取りあえず錆取りを掛けるけど、一旦錆びるとメッキが無くなるからもうダメかも。長期保存する時は接点復活剤でも塗っておく。このコネクタの換えもジャンク箱に大量にありそうなので、ヒマとやる気が有れば交換しても良いかな。今回は錆びていないDVIコネクタから出力するので大勢に影響は無い。


fan
 それよりもっとまずいのがファンが崩壊した事。前オーナーが無学な奴だったらしく樹脂を劣化させる油を注してやがります(注)。極めて脆くなっており触っただけでポロポロと崩壊した。一応ファンは回るが土台がこれでは取り付け不能なので復元は不可能だ。このカードはこの大仰なクーラーだけが唯一にして最大の売り物だったんだけどな。動かす楽しみは殆ど無くなってしまった。取りあえず動作チェックはファンレスでやるしかないな。ぶん回すとしたらNightHawkでも付けるかね?

注:裏のシールを一度剥がした跡があったので間違いない。

★テスト
test
 洗ったらだいたいキレイになった。外装シールは洗ったら完全に剥がれてしまった。まあ付いていても汚らしいだけなので構わないか。このファンレス・スケルトン状態で動かしてみた。純正クーラーとはヒートシンクの大きさが違うので、動作チェック程度なら何とか熱暴走せずに動かせる。


hwinfo_gcr96xtg
 動いた。しかし起動はしたものの、このままだと3Dぶん回しは発熱で厳しいね。当面はこれで動かすが、実用するには冷えるクーラーを調達しなくてはならない。面戸癖。


★ちょっと見る
 この時代のカードは概ねリファレンス基板なので見どころは特に無い。勿体ぶって解析するほどのモノじゃないのだがチラ見程度に。


rv360
 あれ?コアの刻印はRV360名義じゃなかったっけ?この記事でも同じなので筆者の気のせいかな。この時代に限らないがGPUのクロックは限度一杯まで上げてある場合が多い。なのでVcoreをカツ入れしても冷却しても大してクロックは上がらない。R300より前の石と比べてハードウェア・アクセラレート機能は増えたけど、OCは主に効果の高いメモリを中心に行なう事になる。


vddc
 これがGPU関連のVDDCだ。シリーズレギュレータICのLT1575と紛らわしいNCP1575使用のステップダウンコンバータだ。安い汎用の石で済ませているが、この時代のGPUはVcoreが可変ではないのでこれで充分だな。


vmem
 メモリ関連の電源はこれ。SC1175を使用したP6マザーのようなVRMである。何でGPU電源より高価と思われる奴が付いているんだろう?コイツがVDDCでメモリが1575なら納得なんだが。コストダウンになっていないような気もするが、色々考えたけど理由は不明。好意的に考えればメモリ電源の方がGPUより繊細だとか。

 以前このメーカー(青ペンXIAi名義)の9200SEを新品で買って使用したが、VDDRが3.3Vからダイオードで降圧させていたのを見て愕然とした。尤もATIリファレンスでは431+パワーMOSFETなのでそれ程大きな品質の差は無いか(^^


memory
 裏メモリにはヒートシンクが付いている。クロックは約320MHzだったのでノーマル300MHzより少し高い。ヒートシンク分なのだろうか。本音を言えば後でどうにかなるクーラーよりもメモリの一段良いやつ付けてほしいけどね。こればかりは自前で交換できないので。


★一旦終了
 このクラスとしては大仰なクーラーに惚れて買ったカードだが、そいつが壊れたので無価値なものとなってしまった。まあRADEON9600系はHSDLでは現役認定されるカードなのでこれからも活躍の余地はあろう。