どうも筆者の不手際によるものらしいのだが、先日の「アキバ巡回[15/11/15]」で手に入れたばかりのST340015Aが燃えてしまった。燃えたと言っても猛烈な異臭が漂っただけだが…。HSDLがストレージデバイスを燃やしたのは初めて。他人のが燃えた奴は数件修理したので覚えている人もあるだろうが。


★原因
 実は電源を入れたまま電源コネクタを繋ぐという「やってはいけない」の代表的な奴をやったのだ(所謂ホットプラグ^^)。自分のなら決してやらないけど、HSDLの奴だと面倒なのでついついやってしまう。今までは失敗した事は無かったのだが、今回ついに事故発生してしまった。

 それでも正常に差したのなら恐らく問題無かったのではないかと思う。事実、今まではホットプラグで何とも無かった。がしかし、今回は不確実ながらコネクタを逆に挿してしまったらしいのだ。この場合5Vに12Vが掛かった事になる。「HDDの電源コネクタって逆に挿せるのか?」と思った人もあるだろうが、真っ直ぐなら挿せないが斜めに入れれば挿さる。この場合は片側の電源だけ通電するわけだ。12Vに5Vなら何とも無いが、5Vに12Vが掛かるとちょっとまずいだろう。


★結果…
st340015a_diode1
 こんな風になっていた。タールのような粘り気のある汚れが目立つ。これが猛烈な異臭の原因である。また下の黒い四角いダイオードが曲がっているのは、発熱によりハンダが溶けて曲がったのである。これは相当な発熱で、そのまま電流を流し続けたら恐らく基板も焼けていただろう。更によく見ると基板パターンが一部断線しているように見える。切れていればMLCCとダイオードは5Vラインから切り離されてしまっている事になる。

 この製品は既にSATA時代のHDDなのでIDEでも5Vは生では使われない。5Vは上方のLX12943という謎レギュレータICにぶち込まれるのだ。これで5⇒3.3Vに変換するのだろう。何しろボード上にはメインコントローラとモーターコントローラ、あとはキャッシュメモリしかない。電源を使うところはもう殆ど限られている。キャッシュメモリは寒損K4S161622E-TC60という166MHzのSD-RAMである。昔はEDOで5Vなんてのもあったが、アレだとメモリも燃えてお亡くなりになっているだろう。


★故障?解析する
 さてこれは筆者の不手際なので特に怒りも無い。海門はカマと基板がヒモ付きで互換性も無いのでニコイチも不可能だし、このままスッパリとゴミになるしかないのだが、なにしろこのHDDは今日がデビュー戦なのである(^^ このまま捨てるのはあまりに忍びないので出来ればもう一度動かしたい。上に書いたように12Vモーター系は無事だし、LDO?が死んでいなければ動くんじゃないのか?


st340015a_diode2
 まずはダイオードを剥がす。コイツは恐らくもうダメだろうな。自己発熱でハンダが溶けるほど熱せられたのであるから。外したら臭いヤニを落としてやる。ヤニを落として判った事だが、ラッキーにも配線は切れていないようだ。レジストが高熱で燃えただけで助かった。ダイオードが身を挺して止めたのかもしれない…一寸希望が見えてくる。


on_qe
 外したダイオードの刻印を見てみる。写真では横向きなので判らないが、このオン蝉のQEというのは5Vのパワーツェナーだ。なぜこんなモノが入っているのか?というと、実は今回のような事故を防止する目的なのかもしれない(未確認)。ハッキリとクラックが入っている。上の予想通りこのダイオードはお釈迦である。パワーツェナーの手持ちなんて無いだろうな。無くても動きそうだけど、恐らくこんな事故を防止できるので付けた方が良さそう。

 だが今回は付けないで動かしてみる。まずは基板だけ電源を入れてみる。発熱も無いし怪しい現象は何も起こらないので、少なくとも他にショートしている所は無いようだ。では自信を持ってカマに取り付けてみよう。


st340015a_info
 御覧のようにダイオード以外はどこも壊れていなかったようだ。海門のATA100〜の奴はレギュレータICとパワーツェナーのお陰?で逆接続しても壊れにくいらしい。やっちまってもアッサリと諦めないで試す価値はある。


★気になるところ
st340015a_motor
 どうもモーター出力端子が電蝕しているように見えるのだが…。これによる不具合にも気を付けなければならない。尤も電流はソコソコ大きいので、この程度ではまだ接触不良になるほどではない。この電蝕らしき現象は上の事故とは何ら関係なく、前使用者の環境が劣悪だった?ことにより起ったものである。