MB評判家(笑)しばたよしとみのメーカー覚書


 現在のマザーは手に入るメーカーが少なくて評価できない。ジャンクで手に入れるしかないメーカーが多数になってきた。HSDLはジャンクだけだからそれでいいんだけどな。メーカーはHSDLの所有枚数ランキング順に並んでいる。なお良いメーカーでもハズレ品は当然あるので、本当の評価はマザーボード個別にするべきだろう。


1.英煤:独自ハードウェアなのでジャンクを買うのは怖い。壊れていたら復活できないから。そのためHSDLでは余程安くないと買う気が起らない。良い点は御三家で一番OCが楽なところ。BSELModは出来ないというか必要無いのが普通。一部OEM(SONY・EP損等)ではイソテルマザー並みに何もできないが。

2.MSI:OEM向けはハードウェアがリファレンスに近いため、ジャンク弄りでは一番使いやすい。BIOS等ソフトウェアには不満な点(ユーザー全員ビギナー扱いな所)もあるのだが。OEM向けは部品が超ショボイ場合がある。新品で買うなら高級機を買いましょう。

3.ECS/PCCHIPS/MATSONIC:部品はかなり粗末だが安いのが取り柄。ただ定格での安定性は悪くなく、BIOSが完成した頃には鉄板に近くなる。部品を自分で交換できる人なら実用でも良いかもしれない。言うまでも無いが部品は使う前に交換するんだよ(^^

4.GIGABYTE:HSDLではジャンク蘇生確率が何故か一番高い。まあそれは偶然だろうけど、少なくともHSDLとの相性は良いのだろう。昔は極度に部品がケチってあり良くなかった。775以降のは無駄に部品が良くなったが使った事が無い(持ってるけど^^;)。デフォの設定がクソ遅い設定で泣ける。遅くしたら安定性が増すってもんでもないのだが。何しろ遅くすると起動しないメモリもあるくらいで…。

5.AOpen:P6時代は四天王メーカーの1つだったが、今では青箱ジャンクでしかお目にかかれなくなった。ASUSと同じく独自設計で泣かされるが致命的な故障は少ない。レロンを使っていなければよいメーカー(だった)。

6.intel:VRMなど重要部分は日本メーカー製など一流メーカー部品使用なのに壊れる時は致命的に壊れるのが謎だ(炎上したジャンクを今まで何枚見た事か)。ユーザーの使い方が悪いせいもあるかもしれないけど、他のメーカーだってユーザーはそんなに賢いわけじゃない。言い訳にはならないだろうね。

6.DFI:ミーハーが多い自作界では営業が弱すぎた。現在は組み込み用OEMで生き残りを賭ける。遊び用OC用マザーはハードだけでなくBIOS等ソフトウェアも良く出来ていたな。今となっては非常に惜しまれるメーカーだ。

8.FIC:OEM主力の超堅実メーカーで基本的に遊べない。大昔の筆者は実用マザーはこれを選んでいた。電解コンは中華が多いが致命的に壊れた事はまだ無い。

9.FREEWAY:大半はTMCやらA-TRENDとかの製造だったっけ?品質はソコソコ良いけど設計はイマイチだな。完全に遊び用マザーなのだから(主にBIOSは)もっと遊んでほしかった。今生きていたらどんなマザーを出してくれたんだろう?その点では惜しまれるメーカーではある。自作の隆盛と共に起り、その衰退と共に消えた典型的な自作向けメーカー。

9.Super●:現在はリテール鯖板メーカー。486時代からこの時世でまだ生きているのは立派だ。最近になって夢よ再び?でOC用マザーを出したのだが続報が無いな。HSDLではそっち方面で期待しているのだが…。このままだとライバルDFIと同じ道を辿るか?

9.ABIT:一時はリテールマザー売上世界ナンバーワンにもなったが粗悪部品で炎上した。後半は改心したものの既に手遅れ。全盛期にイソテルの警告を無視したりして調子こいた(BP6の件)のも会社を傾けた原因の一つか。

9.TYAN:昔からマルチCPUマザーを数多く発売していたが設計・部品とも意外に弱く、特にマージンの少なさはビックリものだった。しょぼいリテール製品に比べてメーカーPC向け(市販されない)は良い出来だった。ある程度金を出せばいいモノを作ってくれるのかも知れない。予算に応じて出来が激変する典型的な中華圏メーカーと言える。

13.Acer:言わずと知れた巨大メーカーだったが、生産を分社(Wistron)したので我々にはなじみが無くなった。今ではノートやタブレット、モニターで見かけるだけだ。

13.SOYO:堅実なメーカー。前世紀はソフマップが代理店をしていた(はず)。部品は粗末だが良いメーカーだった。

15.EPOX:一時期日本のOCerには大人気だったが、ABITと同じく自分の仕掛けた地雷を自分で踏んで会社ごと消し飛ぶ。マヌケな話だが体力の無い零細メーカーはそんなものです。

15.Acorp:画期的な変態マザーを出したがイソテルに睨まれて敗退(^^ 現在は小規模なPC用品メーカーになっているらしい。妙な技術力があった。

15.Rioworks:ひと口に言ってヌケ作メーカー。勉強できるのにテストで名前を書かずに提出して落第しそうなタイプ。親会社がPC事業を売却した際のドサクサで消滅。

15.Foxconn:サンプルが少ないが最近の奴はよく壊れている。巨大メーカーで生産力は高いので製品検査が甘いんじゃないか?感じとしては初期不良率が高そう。検査は面倒だから「帰ってきたら交換すればいい」と思っているんじゃないか?体力のあるメーカーではありがちなパターン。大阪の方に似たようなメーカーが…もう無いんだっけ。

15.ASRock:生産はECSと同じエリート系と思われる。世間的には変態マザーで知られているが、一口に言って骨皮で安いのだけが取り柄。ECSを遊び方面に振った感じか。

15.JETWAY:OEM主体なのかリテール主体なのかよく判らないメーカー。パーツはエバーコン愛用など良くないが設計は堅実。ただ地味なので自作PC界でのウケは良くないだろうな。馬も売れなかったし。

21.Tekram:地味ながら堅実なメーカー。イメージ的にはSOYOに似ている。マザーボードもソコソコ売れたが、それ以上に廉価SCSIカードで一時代を築いた。実用には良いメーカーだった。

21.Transcend:堅実な中堅メーカーだったが地味で売り物が無かった。ALI(ULI)とかマイナーチップセットも使ってくれただけに惜しいメーカー。現在世間に知られているのはメモリ屋さんとしてだね。

20.PFU:柔軟性が無く(互換性が低い)、日本メーカーにPC/AT互換マザーは無理かな…と考えさせられる。TWILIGHTは筆者の私物として毎日使っている。

20.BIOSTAR:同じ生まれのECSに良く似ている。安いのが取り柄で部品は良くない。以前マニュアルが紙ペラ1枚だったのは有名な話。但し昔から安定性は悪くなかった。

20.Soltek:どちらかと言えば遊び方面に振れており面白いメーカーだった。営業力も無かったが、強烈な個性が無かったので時代と共に埋没してしまった。

20.XFX:同社のビデオカードと同様MBもヒドイ。他人にお勧めすると人格を疑われそうなレベル。オリジナルっぽいのとOEMっぽいのもあるのに揃ってダメなのがおかしい。ジャンクでしか買いたくないメーカー。

20.Fujitsu-Siemens:PC用だけでなく本物の鯖板も製造していたメーカー。2009年に合弁解消して富士通の100%子会社になり製造も終了した(らしい)。


 あと何か有ったっけ?かつての有名メーカーであるAlbatron、Chaintech、Iwillが無いのは非常に残念。破棄されて金属ゴミになっていなければジャンクでいずれ手に入ると思うが…それが結構ヤバそうなんだよな(^^; なおこの短評にメーカーOEM専門メーカーは入っていない(DELL、Mitac、ITC、Q-Lity等)。