完成に丸一年かかるとは思わなかった…(^^;


ASRock K7VM3


 これは哀愁のマザーの最終回を飾るにピッタリの板だな。常連さんは知っての通り、この「哀愁のマザー」シリーズは大体K7〜478辺り(PC自作の終末期)の思わずorzなマザーを取り上げている。勿論このマザーもその例外ではない。と言うか残念なマザーだから取り上げた訳だが。


★動かす前に…
k7vm3_vrm
 当該マザーは出力の3本しかないKZGが全部膨らんでいるので交換させられる。元に戻しても同じ目に合うだけなので改良したい。何しろ設計で4本しかないのに更に1本省略しているのだ。実装率75%という事になるね(^^ 入力も4本中1本省略だが、これは膨らんでいないので足りるだろう。↓こんな感じか?

CE 1(入力):KZG1500μF6.3V⇒WX1500μF6.3V
CE 2(入力):KZG1500μF6.3V⇒WX1500μF6.3V
CE 3(入力):Empty⇒WX1500μF6.3V
CE 4(出力):Empty⇒WG3300μF6.3V
CE 5(出力):KZG3300μF6.3V⇒WG3300μF6.3V
CE 6(出力):KZG3300μF6.3V⇒WG3300μF6.3V
CE 7(入力):KZG1500μF6.3V⇒WX1500μF6.3V
CE14(出力):KZG3300μF6.3V⇒WG3300μF6.3V

nippon chemicon KZG1500μF6.3V[13mΩ/2550mA]*
nippon chemicon KZG3300μF6.3V[12mΩ/2800mA]
SEI WG3300μF6.3V[12mΩ/2800mA]
SEI WX1500μF6.3V[23mΩ/1820mA]
*このKZGは標準サイズ[26mΩ/1540mA]ではない。

 KZGからWXはカタログスペック上はデチューンとなるが、それでも良いと思えるくらいKZGはイヤなんだわ。もちろんVRMをSEIで統一したいという視覚デザイン上の要求もあるんだけどね。イヤ実際はそれが殆どを占めている。


★実際に交換する
 …と入手時には上のように妄想していたのだが、暫く見ているうちに別のプランが浮かんだ。意外とコンデンサ周りのスペースがあるので12φの電解コンが付きそう。という事はやはりアレしかないな。

CE 1(入力):KZG1500μF6.3V
CE 2(入力):KZG1500μF6.3V
CE 3(入力):Empty
CE 4(出力):Empty
CE 5(出力):KZG3300μF6.3V⇒KZH5600μF6.3V
CE 6(出力):KZG3300μF6.3V⇒KZH5600μF6.3V
CE 7(入力):KZG1500μF6.3V
CE14(出力):KZG3300μF6.3V⇒KZH5600μF6.3V

nippon chemicon KZH5600μF6.3V[13mΩ/3450mA]

 永遠の不良債権、HSDLの戦艦大和と言われているKZH5600μF6.3Vの登場だ。現在付いている膨張KZG3300μF6.3Vをソックリ置き換える。直流の容量だけは9900⇒16800μFとなり無意味なまでにデカくなる。入力は色をNCCカラーで合わせるためにKZGで我慢する。

vrm_kzh5600
 御覧のように大艦巨砲仕様として蘇った。厳密にカタログデータで言うと向上分と低下分があるが、概ね元と同じ性能を回復したと言える。

 ではこれを動かしてベンチマークにかけてみるか。


★動かす
 このマザーはモバイルCPU対応しているらしいので載せてみる。高クロックCPUを載せたくないという当方の都合も勿論あるが、下の解析結果から見てこのマザーはモバイル石で本領を発揮すると考える。

//G037
MB:K7VM3[Rev1.02/BIOS Ver1.40]
CPU:AXMD1400FQQ3B(定格)
MEM:1024MB(PC3200)
VGA:UniChrome(IGP)
IDE1:Fireball CR6.4AT
IDE3:[HSDLDATA1]
SOUND:VIA1617A-AC97(内蔵)
NETWORK:VIA6103(内蔵)
PS:MIRAGE DR-B350ATX
OS:Windows XP SP3

k7vm3_device
 おなじみAXMD1400FQQ3Bは100×12.0で1.2GHz定格である。BIOSは現在の1.40をそのまま使う。OSは取りあえずXPを入れるが、いずれWindows7に入れ換える予定。P!!!でも動いたのだからAthlonXPなら余裕だろうと甘い予想(^^

 動かしてみたらXP1400+で正常認識したのだが、MEMTEST86+の計測では1.14GHzと妙なクロックになってしまった。調べたところ何故かFSB190(95×12.0)で動作している。メモリ速度は思ったより速い。シェアメモリでこれなら文句は無いんじゃないか。チップセットはKM266 Proのところを同系列のKM400と判定されている。名前が似た石にKM266というのもあるが、これは全く違う古い系列の石なので紛らわしい。

bench_fsb200
 やっぱりFSB190だ。MEMTEST86+の計測ミスではないらしい。ベンチは御覧の通りのんびりしたものだが、これでも前回のAX34ProIIよりは断然速いわけで、つまりはWindows7でも充分に動作するという事になるね(^^

bench_fsb266
 FSB266にすると更に申し分のない性能になる。無理なOCではないのでこのクロックで実用すべきだろう。クロックがずれるのはFSB200の時だけみたいだ。

bench_mx440
 外部ビデオカードとしてAGPバス・スロットにMX440を差してみた。僅かに向上するがメリットはメモリが増える程度かな。

bench@400
 遊びでクロックをFSB133×4.0の400MHzにしてみた。この状態でもPIIやP!!!の同クロックよりは速い。


★AthlonXP/AthlonXP-Mの消費電力
 これまでに解っているAthlonXP/AthlonXP-Mの消費電力の特徴は以下の通り。

・コア電圧を少々下げてもアイドル消費電力は皆無に近いくらい変化が無い(1W未満)。その目的のために電圧を下げるのは意味無し。

・クロックを定格から下げても殆どアイドル消費電力は下がらない(1W位)。その目的のためにクロックを下げるのは自己満足(気分)レベル。

・最もアイドル消費電力(と発熱)を下げるのはHALT命令だ。電力やクロックの工夫などとは比較にならないくらい劇的に下がるので、これをやらないと他の省電力化は行っても無駄。アイドル消費電力に関しては(HALT有効に比べれば)PowerNowなんて無意味に近い。

h_off
 KM266PROのレジスタ設定が判らないのだが、結果を見るとHALTは有効になっていないようだ。まあ今回は常用するわけではないので消費電力は気にしないことにする。


★UniChrome IGP
 元S3党の筆者としては大変に気になるユニクロである。高性能を狙わないVIAのIGPと言う時点でタカが知れているが、それでもちょっとは動かしてみたい。なおビデオメモリの設定は最大の64MB固定である。

=バージョン6.14.10.0035=
unichrome0035
 これを見たところではDX9.0a対応らしいね。尤もDX9はソフトウェアT/Lで動かす気はしないが…。個別ではHDBench(GDI)のテキストが極度に遅い。これだとテキストでも大画面で波打ちそう。またOGLBenchは遅すぎて2Dも計測できた。この時代のビデオカードだと通常はオーバーフローで2Dは計測できない。加えてCrystalMarkの結果から見てもOGLは使い物にならないと断定する。

[GDI]HDBench:2556
[DX5]FinalReality:5.34(3D)
[DX6]3DMark99MAX:2781
[DX7]3DMark2000:2051
[DX8]3DMark2001SE:1013
[OGL]CrystalMark:471(OGL)
[OGL]OGLBench:156.741428(3D)

=バージョン6.14.10.0212=
unichrome0212
 試しにドライバを変えてみる。上の0035はASRockのWebサイトにあったものだが、VIAから最終版0212を落としてきた。これだとテキストが正常な速さになるので実用可能だ。3Dも数値は速くなるが特にアドバンテージは無い。OGLはさらに大幅に悪化!(^^; 元々ハードウェア・アクセラレートしていないのだろう。

[GDI]HDBench:3469
[DX5]FinalReality:6.07(3D)
[DX6]3DMark99MAX:3069
[DX7]3DMark2000:2081
[DX8]3DMark2001SE:1029
[OGL]Crystalmark:289(OGL)
[OGL]OGLBench:17.834524(3D)

=FSB266に上げてみる=
 最後の手段でFSB266に上げてみる。このUnichromeはソフトウェアT/Lなので効果はある筈だ。結果は漸くまともなDX6.1〜7世代の数値になった。2015年現在、このマザーで使うのはGDIだけだろうが、GDIだけであってもこの程度は無いとタルイ。

[GDI]HDBench:3967
[DX5]FinalReality:6.76(3D)
[DX6]3DMark99MAX:3538
[DX7]3DMark2000:2163
[DX8]3DMark2001SE:1099
[OGL]Crystalmark:478(OGL)
[OGL]OGLBench:23.666593(3D)

abort_yb
 ゆめりあベンチはスタートできず。AquaMark3も動かない訳ではないがスコアは4ケタでも下の方。例え最大クロックのXP3200+に換えたところでDX9では使い物にはならないだろう。

=3D画質=
 このままだと全く褒める所が無いので無理やり良い所を探しだした(^^; それは3D画質である。この画質とは論理画質であって、アナログ画質のような物理画質ではない。ドライバの味付けによる部分が大半を占めている。比較元はおなじみGF4MX440で、ドライバは高画質で有名なオメガドライバ45.23ベースとリファレンス53.03だ。

nb_k7vm3
 ベンチは以前使った夏海ベンチを使う(相互比較のため)。御覧の通り遅いが我慢我慢。

nb_0212
 これがユニクロ0212ドライバ使用デフォルト画質。ソコソコ良好な画質だ。

nb_4523o
 これはMX440とオメガドライバの45.23ベースのもの。確かに高画質だが金網の描写はユニクロの勝ち。

nb_5303
 これはMX440を53.03ドライバでデフォルト設定で動かした時。金網が消えかけているし奥のタイルもボケているのでユニクロの勝ち。

nb_5303h
 参考までにこれがMX440+53.03を最高画質にしたもの。流石に一番高画質だがその速度は使い物にならないくらい遅い。

nb_5303s
 MX440+53.03をメイチパフォーマンスに振ってみたもの。金網が消滅してタイルは全面ボケボケ。画質を気にしない人もこれはNGだろう。

 という事で遅いなりには頑張っているのだ。欲を言えば低画質・高速モードも欲しかったが。S3が力を入れていたハズのビデオアクセラレートはMpeg2しかないのでMP4時代では不充分である。


★次回に続く
 最終回に,鉢△あるのは変だが気にしないように(^^