環境温度


 筆者も他人のことは言えないが、最近の日本人は五感が悪いので分り易く書くと、味噌汁の飲み頃の温度が60〜70℃と言われている。試しにその味噌汁に指を突っ込んでみれば判るが、かなり熱くて余程我慢強い人でないと耐えられない。ちなみに最も健康的な風呂の温度は40℃くらいだ。

 さてここで問題だが電解コンデンサを触ってみて触れないほど熱いだろうか?そんな事はまず無い。耐えられない温度でも60℃なのだから、電解コンデンサが不良になる外装温度からは程遠い事になる。アレニウス法は現実とは全く違うので机上の空論と言えない事も無いが、少なくとも低Z品(通常は105℃品)が60℃以下の温度でそんなに早死にする事は計算上あり得ない。製造ミスによる不良コンデンサを除けば、破損は外的な温度ではなく内的要因の方が大きいハズだ。

 冷却ファンの風も同じである。この風が熱くて手をかざせないほど熱くなったりはしない(その状態でプロセッサが動くわけが無い^^)。むしろこれらの風は電解コンの冷却→寿命の延長に寄与していると考えられる。熱風が当たって壊れたというのは誤解に過ぎない。素人科学番組で熱湯をドライヤーで冷やしているのを見た事が無いだろうか?あれと理屈は同じで空気の動きはメリットはあっても害は無い。ファンレスにすることがいかに野蛮な事かが解る。

 同じく、いくら寒いといっても部屋の中で氷が張るような事は無い(注1)。氷が0℃で張るとして、その温度でいきなり不良になる電解コンデンサは無い。大体が−20℃くらいまでは変わらず動く。つまり東京程度の寒さ(室温は暖房無しで2〜8℃くらい)で冬に調子が悪くなるマシンの電解コンデンサは既に劣化・磨耗している可能性が高い。早急に交換する必要があるということだ。元々製品には稼働温度が指定されている。その温度で動かなくなったら寿命と考えて差し支えない。ちなみに一般的に使われる水系はアルミ電解の中でも寒さに弱いので、ATX電源にはなるべく水系以外を使った方が良いと思う(注2)。

注1:地方によっては部屋の中で氷が張る場合もあるだろう。このブログはアキバローカル系なので地方については言及しない。ちなみに昭和20年代の東京では、中野区の小学校のプールが冬になると自然に凍ってスケートが出来たと近所のジジーが言っていた。今ではプールに薄く氷が張る事も無い。最近は夏も暑いけど冬も暖かくなっているんだね。

注2:NCCで言うとK○○よりL○○、nichiconで言えばH○よりP○の方が良い。GBLやエチレングリコール等の溶媒はその程度では凍らない。

この記事は再掲記事で、恐らく2006年の記事だと思われる。もったいないので掘り出して載せてみた。具体的にマザーボードを挙げて書かれていたのを各部修正している。