MLCC(積層セラミックコンデンサ)


 MLCCは温度・直流電圧・電流の変化に依り全ての特性が乱高下する、とても使いにくいデバイスだ。データシートにインピーダンスや定格リプルが規定されていない時点で賢人は理解するはずだ。もし規定するなら構造設計や素材選定は勿論、生産工程も全て見直しとなり値段は今の10倍じゃ済まないだろう。冒頭の理由と合わせて現実的には不可能と言ってよい。数値が規定できない以上、設計では行き当たりバッタリという事になる。スイッチング電源の設計でMLCCやインピーダンス規定されていない一般用電解コンデンサを使っている人はどうやって定数計算しているんだろう?学生さんのように「ESR=○Ωと仮定して」とか計算してるのかな。それって計算する意味無いじゃん(^^;

 あと石のように頑丈そうな見かけに似合わず死亡率が高くて、無鉛ハンダによる絶縁破壊も多数報告されている。筆者の知る限りは有機半導体系より死亡率ははるかに高い。不動のノートパソコンは入力のMLCCが燃えてるのが非常に多いんだよね。耐圧の限界付近の挙動が緩やかではなく、タンタルが燃えるように一気に破綻するように見受けられる。この辺りの挙動は謎だ。業界でもまだハッキリとは解っていないらしいが。

 筆者はメインDCではなく補助デバイスとしてしか使わない。高周波特性に優れるので補助としては比類なく優秀だ。最近(編注:15年前の話^^;)は不良電解コンデンサが話題になったからか、噴かないMLCCを高信頼性コンデンサとして信仰する人々が居るが、大電流回路を全部これにしたら信頼性の極めて低い物が出来上がるはず。そもそもそういう使い方って昔は禁止されてなかったっけ?

注:この記事は10年くらい前に書かれたものです(^^;