久しぶりにマザーボードの動作記事でも書いてみようと思ったのだがネタが無い。入手10年以内の適当な物件が見当たらないのだ。条件はCPUが一杯あること。それだとintel系しか考えられないが、775以降のは詰まらないので478以前となるとマザーは案外限られている。AMDの方はAM2マザーが近年豊富だがCPUが激少なくて動かす気が起きない。939以前だとかなり少なくなってくる。この辺りかなあ。

(2012/12/12)●PIIIDME
(2014/06/26)MSI RX480M2-IL
(2015/03/11)MSI K8NGM-V H
(2016/09/11)BIOSTAR NF4UL-A9
(2016/10/13)Albatron K8NF4U

 今年新たに何か魅力的な物件を手に入れない限り、この中から順次選ぶしかないのだった。今日はSocket939のRX480M2-ILから行ってみよう。HO多摩和田開店の時に入手したものだ。色々な意味で懐かしい板だね(^^


★注目ポイント
ms7093
 基板はDYNAMIC ELECTRONICSにおいて2005年4週製造。アセンブルは当然その直後だろう。VRMは3相で入力コンはKZE820μF25Vが4/4、出力コンはMBZ1500μF6.3Vが6/10と少ないがまあ水準クラス。基板裏DCもこのクラスとしては非常によくやっている。予想ではK7N2G-Lとか845E MAX2と同じ設計者だと思うのだが、何でこの人の時だけは板品質が良いのだろう?(^^


ics951412ag
 ICS951412はRS・RX480の周辺を構成するクロックジェネレータICである。これの何が困るかと言えばBCLK設定範囲が非常に狭い事だ。規定が200MHzなのでOCは220MHzまでしかできない。全くOCできないイソテルマザーほどじゃないけどこれにはかなりメゲタ。このマザーを長年評価せず放置していたのはこれが半分の理由である。なおBIOSセットアップにはクロック設定機能は無いので自前でSM-BUS経由でクロックジェネレータICを動かさねばならない。フリーソフトのSetFSBClockGenがICS951412AGに対応しているので動く可能性はある。

 もう半分の理由はATIチップセットなのにIGPが無い事。RS480だと楽しいのに。尤も939の動作チェックにはいつもこのマザーが使われている。使えなさを挽回するために無理やり使っている側面もあるが(^^; 全体的に見れば特に可も無し不可も無しかな。このマザーのメインのターゲット層がよく解らないが、上記の通りBIOSやボード上にクロック設定が無いとか、必要最低限のシンプルな板だからOEM採用を期待していたのだろう。


★動かす
 OSはいつものXPではなく、最近π焼き最速タイムをマークしたことで脚光を浴びているWindows Vistaである。件のπ焼きレコードはサンディエゴ3700+だったのでAthlon64と相性が良いのかなーと思って。ここで問題点が発覚。インストール時間が長すぎ(^^;

Vista本体→約20分
SP1→約50分
SP2→約45分
Others→約25分
IE9→約10分

 環境にも依るがこんなものだろう。サービスパックやパッチやIE9を元掛けすれば何と2時間以上節約できることになる。でもSP統合は(特にSP2が)面倒なのでまた今度。

//G093
MB:RX480M2-IL(MS-7093)[Rev1.0/Ver3.9]
CPU:ADA3000DAA4BP LBBLE 0516EPLW
MEM:SanMax(Hynix)PC3200-333-512MB×2
PCI-E:ASUS EAX300LE(RADEON X300+DDR128MB)
IDE1:ST340015A
IDE3:[HSDLDATA1]
NETWORK:RTL8100C(100BASE)
SOUND:ALC658C(AC97 V2.3)
PS:MIRAGE DR-B350ATX(ATX12V Ver1.3)
OS:Windows Vista SP2

 CPUはHSDLの939で最低性能に近いAthlon64 3000+、メモリは2GBだとMEMTEST86+でエラーが出たので1GBに減らした。最低限度でどれだけ動くかも重要なのでこれで良いか。ビデオカードはATIなのでRADEON一択だ。これもHSDLのPCI-Eカードで最下級のRADEON X300を用意した(何故かサブベンダがSONY?OEMか)。HDDはいつものようにIDEオンリー、電源は粗末で有名なDR-B350ATXだ。


device_vista
 インストール直後は"マルチメディア オーディオ コントローラ"に!マークが付いたが他は一発認識。サウンドは蟹AC97最終、ビデオカードはMS内蔵はイヤなのでCC10.2を入れ直す。


device_ati
 これでサウンドもビデオカードも完璧。だがヌビと違って純正ドライバに入れ替えても特に何も変わらないようだ。MSでサポートしていないOGLはアップしているかもしれない。


device_vista2
 これが全デバイス。殆ど標準ドライバで動くようになっているらしい。気分的にはカッコ良い名前を付けたくなるが(^^


system_vista
 インストール直後のコントロールパネル→システム。


system_vista2
 最終的にはこうなった。コピーライトが2006から2007に、メモリが1022MBから1.00GBになっているのが時代の移り変わりを表す。


wei_vista2
 WEIはこうなった。Vistaの場合は5.9が上限で、平均の3.0以上なら快適らしいのだが一応超えている。2006年当時の最下級の市販PCはどのくらいだったのだろう?ちなみに筆者はこれでも充分に実用できそう。その場合メモリはもうちょっと増やしたいけど。


system_7
 Windows7も試してみた。これは「Vista32(DELL版)」の追試でもある。ちゃんと認証されて動作した。デバイスはVistaと同じくサウンド(蟹AC97)だけドライバが入らなかった。


device_7
 全部ドライバが入ったところでCPUをX2 3800+に換えてみる。


wei_7600gs_7
 WEIは7の場合は7.9が上限で、4.0以上なら快適らしい。X300では3.6がやっとだったのでビデオカードをGF7600GS(GIGABYTE GV-NX76G256D-RH)に換えて試した。今度のボトルネックはCPUとメモリとなっている。しかし数値上はこれで当時の平均的なPCという事になる。総額1000円のPCだが充分に使える(^^


d3dx9_28dll
 ちなみに3DMark06はVista、7共にそのままでは動作しない。これはDX9cをインストールする必要がある。


★終わり
 ATIを買収してAMDチップセットの品質は漸くまともになった。RS・RX480は現在のAMDチップセットの源流と言える。このマザーは特筆すべき点は無いものの、小型なのでいつもソケ939CPUの動作チェックに使われている。リファレンスにソコソコ忠実なMSIだからか今のところ不快な症状は出ていない。RX480の評価ならこれ一択で良いのではなかろうか(OCしない前提で)。