この記事は一般人向けのいわゆるレビュー記事ではありません。逸般人のための偏向した研究です。それではサヨウナラ(^^/~

”木目調”OHM RAD-F620Zを試食する(^^


 メーカーは「木目調」と称するマーブル模様のラジオ。以前は「キモい柄」呼ばわりで見るだけで眩暈がしたものだが、最近は気にならないどころかむしろ「個性的な柄」でよく見えてきたのだから不思議だ(^^ HSDLのエースRAD-F770Zの前身であり、原型となった熊猫(PANDA)の血を色濃く引いているという事で(安かったら)ぜひ欲しかった1台だ。念願かなってこうして入手できたわけだが…先回りして書くとかなりヒドイ。


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 この製品は2011年製造となっている。大地震のあった2011年って最近に思えるけど、実際は既に8年も経っているのね。トシ食うわけだよな〜(^^; あの時はHSDLラボも壊滅して暫く復旧しなかったな…人生観が変わるほどの衝撃は今でも忘れられない。実はこれを書いているのも大地震のあった3月だ。閑話休題、


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 もちろんそれなりにクリーニング作業は行なったが、外見は光に透かすと周波数スケールに(使用していると絶対に付く程度の)傷が見えるだけでダメージは皆無に近い。電池ボックスも錆も一切なく完全に近い。

 ダイヤルを回してすぐに気付くのはF770との感触の違いだ。このラジオはまだ円高の頃の製品だからかギヤではなく糸掛け式なのだ。ギヤは高級になればフィーリングも良くて組み立ても楽だが、残念ながら中華のダイヤルギヤは加工精度が高くないので感触は良くない。やっぱり中華ラジオは糸掛けが似合っている。同じ糸掛けでも粗ニーICF-750・760ほどには滑らかではないが中華としては普通だ。ただこの個体だけなのか?バックラッシュが微妙にあるので開けた時に調査してみたい。


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 このジャンクの致命的な不具合はテレスコピック・アンテナが根元から折れて消失している事だけだ。この不具合も(2019年春現在は)FMは聞いていないので大ダメージとは言えない。


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 大きさはF770Zとほぼ同一である。周波数スケールを見れば判る通りワイドFMには対応していない。


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 メガネケーブルは付属していないので(常用しないので必要無いけど)、今日は単一電池アダプターでエネループ×4で動かす。実はRAD-F770ZのACコードでも動くが今回は電池で行こう。電源を入れたら普通に動いた。中身は単純なICラジオなのでダイヤル周り以外は完全に壊れてしまう事はまず無いのだろう。

 …動く事は動くが感度が非常に良くない。特に上の方が壊滅的に感度が低い。どのくらい低いかと言うとJORFがDX局並みに弱い。当地ではRFはそれほど強力とは言えないがそれでも明らかにトラッキング調整が狂っている。後継のF770Zはこれより短い6僖侫Д薀ぅ肇蹈奪匹嚢盍凝戮世辰燭里如同じメーカーの同じCD2003GP使用のこのラジオもそうでなければおかしい。回路はほぼ変わっていないのだから。

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 感度が低いくせに混変調はスゴイです(^^; 一寸聞いたらどっちか分らないけど相互変調ではない。簡単に言ってしまえば混変調と相互変調の違いは周波数依存が有るか無いかだ。混変調は強力局の周辺でダイヤルを回してもあまり変化が無く一様に出るが、相互変調は特定の組み合わせの周波数だけに出る。この現象を見ると感度が低いというより調整が狂っているのだろう。アンテナ回路の同調が合っていないからこのような不具合が出るのだ。もっともCD2003GPは高感度と引き換えに多信号特性は元々低いのだが。例えるならバイポーラTR使用の高感度ラジオみたいな感じだ。

 不具合としてダイヤルの下の方が完全にズレている。531kHzのNHK盛岡1がポリVCが逝かれそうなくらい下に寄せないと受信できない。下は5舒幣紂⊂紊4mm程度のズレで出鱈目だ。アンテナが根元からモゲている事からも判るように、前ユーザーはいい加減な奴と判明しているので中身をテキトーに弄られている可能性がある。仮にもし中身を弄っていないでこの性能なら不良品レベルだと思う。それもこの時期の鸚鵡だと充分にあり得る(^^;

639kHz:NHK静岡2
765kHz:YBS(盛大にAFNの混変調を浴びる)
1197kHz:IBS水戸(盛大にQRの混変調を浴びる)
1458kHz:IBS土浦・築西

 昼間受信できたのは7大ローカルを除くと↑の局だけだった。何と上は超常連1530kHzすら受信できない(^^; しかもこの低感度にも係わらず700kHzを越えた辺りから1134kHzまでAFNやらTBSやらの混変調の嵐の中である。部屋の真ん中に居ると感度が下がって混変調は収まるが、その場合はローカルしか受信できない。つかえねー(^^;

531khz.mp3
1602khz.mp3
今回の全ファイル
 恒例のバンドエッジ受信。中央の1008kHz(ABC)は混変調でまともに受信できずだった。本来ABCの聞こえる周波数でTBSが聞こえる(^^; 下限と上限はこの通りまともに受信できたが上の方は感度が良くない。このラジオもフェライトロッドアンテナ付近に手をかざすと感度が上がる。明らかにアンテナの起電力が足りていない。

 狂っているのは上の方の感度と周波数なのでVC回りを弄られたのかな?つまりその辺りを元に戻せばこのラジオとしての性能が出るわけだ。この時期の鸚鵡はRAD-F1691Mのようなどうしようもない製品も出していたので、この個体も出荷当時から製造・調整不良である可能性も大いにある。現時点で確かに言える事は当該製品は「調整が狂っているラジオ」と言う事実だけだ。次回書くけどそんなに甘いものではなかったが…。

 外観ダメージはテレスコピック・アンテナ折れ、性能的な不具合は周波数の大幅な狂いと少々の低感度である。取り敢えずこれを何とかしなければならないな。折れたアンテナは修理不能なので放置だが次回記事ではトラッキング再調整を行なう。さてどのくらい回復するかな?この2003系の回路の実力はRAD-F770Zで知っているだけに安物の甘えは許さない(^^