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主にラジオを中心としたジャンク・各種実験の同人誌

2020年04月15日04:15

お風呂ラジオⅣ(＾＾;

カテゴリ: ラジオ; ハードウエア解析

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンク条件はこちらを参照)。

お風呂ラジオ”DRETEC PR-315”を解剖する(＾＾;

お風呂ラジオⅣ(＾＾

　前回の動作チェックに於いて再起不能が確定してしまった。今回はカラ割りして内部を見る。実はもう他のブログ記事でICがCXA1191Mらしい事がバレてしまっているが、その他の事は全く分からないので楽しみは残っている。何しろ使う楽しみが皆無なので解析で楽しまねばならない(＾＾;

★カラ割り
　小型ラジオの分解は通常は楽だが、このラジオはお風呂ラジオなのでちょっと面倒くさい。言うまでも無く防水処理がしてあるからだ。お陰で開けられていないのがせめてもの救いと言える。

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　AP-152と同じくネジ頭にパッキンが入っている。バラすのは多少面倒くさい。

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　うわスゴイ！こんなに長いとは思わなかったよ(＾＾;　かなり徹底しているがここだけ頑張っても意味が無いような気もする。

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　頑張りも空しくネジ頭は全部錆びてます(＾＾;　こういうところがちょっとマヌケくさい。

　割れたー！何という事も無い防滴ICラジオだね(＾＾;

　実はこのラジオで最もこれが見てみたかった。入手した時、スケルトン・ケースの外から見ていて「何でラジオにバネが入っているのだろうか？」と思っていたのだ。他ブログ記事でこれがFMアンテナだと知った時の驚き。こうして確認してみたがやはりアンテナだった(＾＾;　長さを稼ぐためなのだろうか？この程度では大して違いはないと思うが。何かこれに合った高性能のFM短縮アンテナを考案したくなるね。アンテナは現在は専門ではないが、一時期は三日と開けずに何か新作アンテナを作っていた記憶がある。閑話休題、

　SPはHLという謎メーカーの製品だが防水にありがちな透明コーンのもの。中華小型SPの中ではヨークの部分が大きそうなのだが、色々誤魔化す方法もあるからこれの大きさだけで判断はできないだろうな。ちなみに口径は一般的な55㎜だった。

★基板
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　おもしれえよコイツ！アンテナはバネアンテナからインダクタに入力され、更に基板外周のモニャモニャしたパターンで電気的に伸ばされている。その後でラジオICに入力されるのだ。

　今まで見たラジオの中でFMアンテナがもっとも独創的(毒想的？)だったのがこのラジオだ。効果があるかどうかは分らないけど、その独創性に「いいね」を押してしまう筆者なのだった。これは面白いものを見られてよかった。動かなかったけど88円は元が取れたぞ。

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　ICには”CHMC D1191”とある。あれ？前に他ブログで見た粗ニーオリジナルのと違うような。どちらにしてもCXA1191互換のSMD版である事には変わりない。アンテナリードの接続がピン至近でよろしい。基板裏のエッチング文字に拠ればこのラジオはF320-11Cが本名らしいな。

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　455kHzのCFは一般的なSFU455Bの互換品だ。FM用10.7MHzのCFはLT10.7MAだ。これで選択度が良くなるわけは無い(＾＾;　普通に動けば交換してやるところだったが…。

　CFマッチング用のIFTは10㎜角の大型のモノ。それでもQはそんなに高くないので選択度に寄与するほどではないかもしれない。なおCFメーカーはむしろIFTのQを下げるように指導している。帯域内にリプルが発生するからだが、このようなシングルエレメントのCFでは帯域内は全く平坦ではない(山型)ので余計なお世話かもしれないよ。

　フェライトロッド・アンテナは完全にポケットラジオのサイズ。それも大きくはない小さい方に入るサイズだった。これで高感度だったら驚くが、前回も書いた通り二等ローカルは満足に受信できないレベルだった。ただこれよりもロッドが小さかったRAD-F127Nの事を考えるとトラッキングを取りなおせばもっと感度は上がるはずである。巻き方は例のハニカム巻きではないハイQ巻き(＾＾; だが出力線の処理は滅茶苦茶なのでアンテナのQが高くてもあまり意味はない。フェライトロッドのサイズは精密計測は不可能だったが3×8×40㎜だった。フェライト指数は220とRAD-H245Nやピカ厨と同じで下から4番目(＾＾;

　電解コンは全部寝かせてある。低背品を使わずに通常サイズを安く仕入れてこのように対応したのだろう。改造するとしたら邪魔なので全部交換したいが動かなかったのでパス。

　これで知りたかったことは全部判ったよね？

★終わり
　今までにない斬新なコイルアンテナ？以外は特に個性は無かったけど堅実にまとまっていた。さてこれはどうするかな？いずれ放出される予定のラジオ詰め合わせ箱に「部品取り用の増量剤」として入れておくか(＾＾;

タグ：: #PR-315

コメント一覧 (9)

- 1. レシプロ
- 2020年04月15日 21:46
- 　お風呂ラジオはRAD-S788Zを使っています。チューニングがやりにくい、電池が３本は良くないのですが、感度が実用レベルです。
  　RAD-H245Nは１台持っています。電池持ちが良いのか試していませんが、あまり使っていないので評価は低めです。
  　最近買ったラジオの中ではER-C57WR、次いでPL-380が良いです。
  　RAD-F439NとHSDL及びトラ技の某記事のタイトルに使われているRAD-F770Z-WKは数台購入しました。
  　
- 2. よしとみ
- 2020年04月16日 15:11
- まいど。
  
  安いラジオはやはり一長一短あるのでユーザーが自分の目的をよく考える必要がありますね。
  
  ＞トラ技の某記事のタイトルに使われているRAD-F770Z-WK
  
  えー！トラ偽にこんなラジオが登場するの？それは見てみたいなあ(＾＾
- 3. レシプロ
- 2020年04月16日 17:36
- 　トラ技2018年12月号P146にRAD-F770Z-WKの写真が載っています。
  　記事は「世界一シンプル？ダイレクト・サンプリング鉱石SDR」です。その本のP164には、PERSEUSも載っていますね。
  
  　私自身は、職場で買っていたトラ技を平成３年頃から真面目に読み始めました。
  　（それまでは回覧で来ても、ハンコを押して次の人に回巣のみで読んでいない。自分では到底、理解できないと思っていた。）
  　平成３年春にヒラから一つ上がったので、記念に職場で使う機器の開発コンクールに参加したのですが、トラ技を端緒にOKI MSM6388という音声合成LSI（パチンコ台の音を出すのに使われていたもの）にたどり着きて、それに1Mbitのデータレジスタを４個繋いで、FAX試験機を作り、好評となりました。以降、トラ技を特集の内容により買って読んでいます。RAD-F770Z-WKが載っているのを見つけたときはうれしかったですね。HSDLでも高評価だったのでさらに嬉しかった。おかげで、RAD-F770Z-WKは４台あります。
- 4. よしとみ
- 2020年04月17日 15:29
- まいど。
  
  自粛で何もできないのでヒマです。ラジオを聞けばよいのだがここでは受信できないのでそれも不可能。図書館は閉館したきりいつ始まるのか見当もつかない。恐らく今年中は開かないのではないだろうか…閑話休題、
  
  私にとってトラ技とは、
  
  子供：何かよく解らないプロっぽい記事だな！ま、どうでもいいや。
  大人：通信関係はプロ過ぎて応用できない。PCも関係あるようで無いよなあ。
  現在：入門記事とか迷走しているなあ。誰に向かって何がやりたいんだ？
  
  と言う感じで縁が無いですね。私らも職場でとっていたのでチラ見はしたけど買いたいとは思わなかった。HSDLでPCのVRMを研究している時に新しいPWM方式など興味がある記事の時には買って読んでいたな。現在はたまに図書館でヒマ潰しに読むだけ(＾＾;
  
  そのトラ技に写真とは言えRAD-F770Z-WKが載っているのは驚き。この770Zはアナログ版は予算が無い中で本当に良く頑張っている。もちろんダイヤルの感触などは前世紀のラジオには遠く及ばないが、現時点でこの価格で出来ることは全部やった感じがします。HSDL的には「シンプルで弄りやすい」のも評価のうちなので世間様の評価とはちょっと違うと思うけど、実際受信性能も低くは無いので他人にお勧めしても恥はかかないかな？
  
  HSDL的にはTA2003系のラジオはこれが今のところ一番と思っていますね。但し途中から変更になった後期デジタル版は使った事が無いので評価は保留ですね。この高評価はあくまでも前期アナログ版の話です。
- 5. レシプロ
- 2020年04月17日 22:35
- 自粛、同じくです。コメ増えてすいません。
  「世界一シンプル？ダイレクト・サンプリング鉱石SDR」で検索すると、本記事の見本ページの1ページのみ、PDFで見れます。
  HSDLさんの記事は、楽しく読めます。トラ技に負けてない。
  アナログラジオでデジタル表示で感心するのは、昔、ICF-5800の局発にバッファFETを付けて、自作周波数カウンタで表示を試みたけど、高い周波数は局発の出力が小さく表示されなかったので、数千円で周波数カウンタを実現している点で驚きがあります。バッファの付け方によっては、感度低下もありましたから、それもクリアしておりすごいです。
- 6. よしとみ
- 2020年04月18日 16:34
- まいど。
  
  今日は昼過ぎまで大雨で物件探しは無理でした。ヒマ潰しにもなるのでコメ(＾＾;
  
  ＞本記事の見本ページの1ページのみ、PDFで見れます
  
  あホントだ！確かにタイトル写真に使われているなあ。何故か分らんけど編集者に愛用している人がいるのだろうか。復活したらRAD-F770のCF交換記事でも書いてみたい。その前にアンテナだけどね…(＾＾;
  
  ＞自作周波数カウンタで表示を試みたけど、高い周波数は局発の出力が小さく表示されなかった
  
  これは経験ありますね。中学生の時にソアー(潰れた)のクソ安いカウンターを手に入れたのだが、一石自作バッファを経由して繋ぐと上の方はダメだった。どうも回路に周波数特性が出てしまうらしいというのが解って「周波数特性がフラットな広帯域アンプ」の難しさを知ったのだった。
- 7. レシプロ
- 2020年04月18日 20:24
- 　雨上がりましてワンちゃん散歩に行きました。
  　 BCLも日本語放送しかレポートしていませんでしたが、ラジオオーストラリアのリスナーズクラブにも入っておりました。
  　当時のラジオの製作、初歩のラジオに受信証などを投稿して掲載してもらっていました。
  　特に初歩のラジオは掲載されるとその号を無料でくれるので、お小遣いの少ない中学生にはありがたかったです。
  　その後、同級生が家に面白いものがあるから来いいうのでいくとFTー101BSと屋根上に逆Vがあり、７MHzの交信を見せてくれました。興味が出て、アマ無線の勉強をして電話級取得。
  　当時は藤沢市に住んでおりまして、近くにCQ誌の７MHz欄のエディターをしておられたJA1CWZさんの７MHzフルサイズ３エレが見えてました。
  　すごい大きさでした。
- 8. よしとみ
- 2020年04月19日 22:13
- まいど。
  
  自粛自粛でお互いヒマですなあ(＾＾私は今日も自転車で物件巡りをしてみた。インターネットで見ただけでは判らない現物の様子を不動産屋に行く前に見て取捨するのだ。調子こいて走ったので33㎞とローカル巡回と同等以上の走行距離になってしまった(＾＾;
  
  ＞ラジオオーストラリアのリスナーズクラブにも入っておりました。
  
  ありましたね。当時みんながラジオ・オーストラリアをホメているのでへそ曲がりな私は背を向けたのだった…と言いつつカンガルージョッキーとか日豪ポップパレードとか有名筋は聞いていたような。録音したのだが例によってどっか行っちゃった。
  
  ＞特に初歩のラジオは掲載されるとその号を無料でくれるので、お小遣いの少ない中学生にはありがたかったです
  
  ラ製もくれたような？でも確かに掲載誌がもらえると助かったなあ。私もCQに名前を載せるのが目標だったけど無線界の悪い道にハマってしまいその野望は潰えた。小学校の頃から無線をやっていたのに免許を取ったのは無線を止める時でした。その頃はもう春秋国試ではなくセンター試験になっていたような。小学校の頃にもらえた重厚な無線従事者免許ではなくやっすいビデオ屋の会員証みたいな免許でした(＾＾;　長年の目標だった従免だが、もらった当日マジで捨てちまおうかと思ったくらいクソだった。
  
  ＞JA1CWZさんの７MHzフルサイズ３エレが見えてました
  
  7メガのフル3エレなんて一度でいいから使ってみたいねえ～。しかしエレメント長が約20mだからなあ。確か何処かに3.5メガのフルサイズの人もいたような。軍拡競争に終わりはない。それは血を吐きながら続ける悲しいマラソンですよ(＾＾;
- 9. レシプロ
- 2020年04月20日 18:07
- 9640ＭＨｚの平壌日本語放送を聴いています。
  
  ラジオの製作も掲載本くれましたか？何度か載ったのですが、覚えていません。当時、三百円とちょっとくらいの定価だったと思いますが、助かりましたよね。
  北海道にバイクで行った際、釧路の自衛隊の偉い方と知り合いになり、自宅に招かれたら、本棚にラジオの製作がたくさんあって、自分の投稿記事のところを見開いてお見せしました。自衛隊の人もラジオの製作を読むのだと感心しました。
  釧路でラジオの製作は定期購読だったのかな。
  
  移転先をお探しとのことで、良いところが見つかるように願っております。