この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

筆者の知らない時代の鸚鵡ポケットラジオを解剖する


 前回の受信テストは久々に酷い受信成績を見せてもらった。今回はその酷いラジオの中身を見てみたい。どんな製造なのか興味は尽きない(^^; 2010年だからコストはそんなに削られていないと思うのだが…結論から言うと今のと殆ど変わらなかった。


★カラ割り
 選択度があまりにも低かったので久々の2003系疑惑を持ったのだが果たして…。ネジが錆びているので反って開けられていないのではないか?という希望が出てくる。


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 何とこんな小さなケースなのにネジが4本もありやがります。他にアンテナの1本があるので全部で5本だ。生産屋の筆者は無駄が多いとピクついてきます。なおANTのネジは外す必要はない。これが止めネジと兼用なのはまだ見たことが無いな。


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 アッサリ割れました。これが中華のイイところ。しかしこれは手放しでホメられない。何故なら組み立てたままで調整がやり難いところ(無理すればできるけど)。


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 R1531(バージョン2?)というのが本名らしい。中華ラジオは日本に来ると殆どが通名を名乗っているのでね。あーSOP28だ。粗ニーCXA系ですね。CD2003GPではないという事で何であれほど選択度が悪いのか解らなくなってきた(^^; 開けられてはいないようだ。つまり弄られていないのに低感度という事になる。


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 F1619Mにも存在したテキトーダイヤルは健在。これ上下逆に回るのが気に食わない。これの原型は粗ニー(オワタ?)が発明したっぽいけど。そう言えばELPAの型番は1351Mの後のMって言うのがメーカーを表しているのかな?F1619もMだし。


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 何とも魅力を感じないSPだ(^^; 小型品で音が良いなんて夢のまた夢だから致し方ないね。って言うかこのクラスのSPはおまけだよね。ホームラジオではないのだからイヤフォンを使いましょう。


★基板
 粗ニー系ICという事で筆者的には楽しみは1/3は無くなった(^^; たまには違う系統のICも見たいよ。


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 華晶のマークが見えるかな?ICは粗ニー系のCD1691CBでした。面白くないけどAFパワーアンプ内蔵で低消費電力だから他のICの出る幕は無い。昔はIFTが入っているからCXA系の方が選択度が上だと思っていたけど、それよりも使われているCFの影響の方が断然大きくて2003系とあまり違いはないね。ただIFスッコヌケはいくらか少ないようだけど。


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 あーこのCFか!これはこのラジオと同じ工場製と思われるRAD-F1691Mにも使われていたMG製SFU455Bだ。あれも選択度は激悪だったが、どうもこのCFが原因のような気がしてきた。このメーカーはどうやらハズレ品を掴んでしまったらしい。知らない人は知らないだろうが、同じSFU455と言ってもメーカーやロットによって大きく性能が異なるのが中華製なのです。互換だから同じなんて夢のまた夢(^^;


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 10.7MHzの方は埋まってますがLT10.7若しくはその互換品だと思われる。というかそれ以外のがあったら見せて欲しいくらい。


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 注目のフェライトロッドのサイズだが、HSDLのおなじみ精密計測(笑)に拠れば4.1×7.8×50.1mmだった。公称は4×8×50mmだろう。いやこれ大きくは無いけどこのクラスでは標準だよ?CD1691+このロッドで何でこんなに感度が低いのか分からなくなってきた。やはり調整不良なのではないか?


★再調整
 道具立てからすればF127を確実に上回る構成なのだがあまりに感度が低いので、これはもう組み立て時の調整不良を疑うしかない。筆者がRAD-F1691Mと同じメーカーという疑いを持っていることもある。あれも調整は明後日の方向に外れていたから。

 でトラッキング調整をしようと思ったらこのラジオは組み立てた状態で調整できないのだった…アホか、そこまで粗ニーのマネをする必要はないんや!(^^; 仕方がないのでTCだけで大体バンド内でムラが無くなるように調整した。

 CFも交換したかったがあいにく隣にバンド切り替えスイッチがあって幅の広いCFは挿入できない。FMは余裕で入るけど感度が低いので無意味っぽい(^^; という事でノーマルで終わりです。けど選択度が低いとトラッキング調整がしにくいので本当は交換したい。

 調整後テストの結果はそれなりに感度が上がった。普通の安物ポケットラジオくらいにはなったのではないかな。こちらの方がアンテナが勝っているのに不本意だけど、少なくともF126並みにはなったと思う。もっとも詳細テストは移動しないと分らないが、これを持って公園に行くのは面倒なのでパス。


★終わり
 開けてみたら特に面白くも何ともない中華ラジオだった。構成からすればもっと性能が出るのに組み立てっぱなしで損をしている。このメーカーの生産技術ではアナログ衰退と共に潰れているかもしれないな。どうでもええけど毒を吐きたくなる製品だ(^^