この記事はレビュー記事でも懐古記事でも買い物ガイドでもありません。シロート向けの使い勝手などの一般的評価は書いていないので、ラジオ好きで超マニアックな常連の変人以外はここでお帰りください(^^/~

SONY ICF-28をもう一度よく見る(^^;


どーでも良いラジオ話
ICF-28受信音
ICF-28受信音

 記事を書き始めてからもう一台手に入れてしまった。2018年に入手した一号は中古完動品であり、使用歴が短い上に全く弄られていないので不具合は全く無い。強いて言えば多少ヤニ臭い?HSDLでは当時初のSONYラジオICだった。二号は2020年にゲットしたジャンク品で、動作は完全だが付属のコードなどは付いていない。ただ性能は変わらないので解剖は二号で行なう予定。付け加えると新しく入手した方が製造番号は古かった。


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 ICF-24は電池下ポケットに電源コードが格納できたのだがそれも無く機能が低下している。前回も書いたがコードが異様に短い(社外品の可能石もある)。ちなみに純正ではないそこらのメガネコードを入れることもできた。

 電池は単三4本で6Vだが1本減らして3本4.5Vでも楽勝だし、非常用には2本3Vでも頑張れば動かせそう。むしろその方がS/N比は良くなるんじゃないか(テキトー)。もっともHSDLの使う充電池なら3本以上は必須と言える。


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 もう一つ、これが最大の欠点と言っていいのだがダイヤルが気に食わない。据置で使うであろうこのラジオのダイヤルが、その辺のブリスターパックのポケットラジオのダイヤル機構と変わらないのは悲しい。受信性能は比較的優れているのに、これが理由でメインになり損ねたのだった。但し機構は同じだが回る方向は理に適っているし、ダイヤルの径がポケットラジオよりは大きいので見た目ほど回しにくいわけではない。


★特徴
 思いついた順にテキトーに並べてみた。

・このラジオはほぼCXA1019S単体で出来ている
 ちなみに後継のICF-29は周波数スケールのTV表示以外は全く同一の製品である。∴欠点も丸っきり同じ(^^;

・ICはCXA1019Sで当然ながら純正品だった
 CXA1019SはAFパワーアンプまで内蔵しているワンチップラジオICである。周辺はRF/IF/AF全てに能動素子が無い典型的なICラジオである。このシリーズのICは本質的な問題によりガリオームが発生しやすい疑惑がある。これは入力音声信号ではなくアンプゲインを変化させているためだ。電子VRをアナログで無理やり使っているので仕方がない。

・AM/FM共にCFは1エレである
 その割にAM選択度は良い。2エレのER-C54/55Tと殆ど差はない。IFT使用だからかIF漏れが少ないのでこちらの方が良い局面もある。ただやはり頭のキレは負けている。同調でヤマが掴みにくいのは事実だ。この製品は斑多製のSFU455BだがICF-9には中華製の同等品が使われている。そのため選択度はこのICF-28の方が良い。

・SFU455B×1にしては選択度が非常に良かった
 ダイヤルをグルッと回した時のキレが良くて、当初は偽アナログ・デジタルラジオ?と勘違いしてしまったくらいだ。同構成でありながら選択度の非常に悪いRF-2400(A)との違いはやはりオリジナルSFU455BとLTP455Bの差だろうか。

・IF周波数は455kHzである
 IFはアナログラジオでは一般的な455kHzとなっている。そのためSC3610等で周波数をデジタルリードできる。アナログラジオと言ってもPLL系は450や459kHzだったりするし、昔は468kHzなどと言う妙な周波数のもあった(TFM-6100等)ので標準なのは助かる。

・電源の出力平滑コンデンサはC20・C16共に470μFと少ない
・ラインフィルターは入っていない
 AC電源で使用すると多少ノイズが気になるので改良できるならしたい部分だ。

・フェライトロッド・アンテナはタップ出力方式
 この方が高感度だが当地ではRF選択度を上げたいのでリンク方式の方がイイな。なおCXA1019Sのリファレンス回路はフルタップ方式でCXA1019M/Pはタップ方式だった。インピーダンスが違うのか?と思ったがそんな事は無くてどっちでも良いんだろうね。コストダウンのために作ったICなので余程の特殊事情が無い限りFEの作り分けはしないだろう。

・フェライトロッド・アンテナは6.5
 このラジオはケースに余裕があるので18僂離蹈奪匹搭載可能だ。このスペースの大きさがHSDLには魅力だ(^^

・感度ムラが少ない
 この個体は非常に良くトラッキング調整されており、上から下までアナログラジオとしては感度ムラが少なかった。これもDSPのように感じた理由の一つだ。

MWカバー範囲が広い
 このラジオは1700kHzまで周波数スケールがあるが、この個体は一杯まで回したら1770kHzまで受信できた(メーカー調整基準は520〜1750kHzとなっている)。これもデジタル系と勘違いした理由の一つ。もっとも単体ではこの辺りの感度は低いので、微弱な海上交通情報は存在(キャリア)のみが確認できただけだ。トラッキングは昔ながらの600kHzと1400kHzで調整されており1600kHz台の感度が低いのは致し方ない。逆にこの辺りを高感度にしてしまうと真ん中あたりはやや低くなる。精度の低い親子バリコンでトラッキングを平坦にするのは神業に近い。

スピーカーの音はRAD-F770Zには負ける
 内装スピーカーの品質や回路に問題があるわけではなく、SPグリルが筐体プラケースの打ち抜きの為だ。この手の方式だと音量を上げるとビビりが出る場合もある。HSDLではスピーカーはあまり使用しないので気にすることでもない。


★感度計測
 感度測定は面倒くさいので例によってMWだけ(^^; FMはアンテナが面倒くさいんだよね。いずれ本格的にFMでやる日が来るかもしれないけど、その時はラジオを複数並べて一気に比べてみたい。ちょっと話が逸れたが今回はMWの感度だけ測ってみる。

 今回から感度計測は放送波を使わない事にした。現在のHSDLではノイズが酷く、二等ローカル局はロクに聞こえないからだ。かと言っていつも移動するのは骨が折れるし面倒くさい。テストには以前やったようにSGを用いてタイマン法で比較する。これはいつも比較相手がまちまちなので参考にならないかもしれないが、今回からは高感度ラジオで定評があるER-C56Fを使用する。このDSPラジオはアナログラジオと比べ感度ムラが殆ど無いので割と公正な比較相手ではないかと思っている。

 このリファレンスラジオで50冦イ譴浸にギリギリ受信できる信号を、検査ラジオでどのくらい離れてギリギリ受信できるか?で比較する。結果はcmで表される。この場合SGの誤差は無視できる。

 今回からはMWの下限である531kHz、中央の1000kHz付近、上限の1602kHzで比較する。中央が「1000kHz付近」と曖昧になっているのは、当地では1000kHzが受信できないラジオが経験上多いからである(注)。その場合は受信できるまで上にずらして受信する。

 余談。今回はSGはTRIOのSG(昔風に言えばTO)であるSG-402を使用した。コレでなくとも結果は同じであるがSSGより手軽なのでこちらを使った。リファレンスラジオがDSPデジタル同調なのでSGの目盛りはテキトーで良く、安定して信号強度が細かく可変できればよいのだ(TOは殆どが無段階可変)。新たにSG(TO)を買うならトリオではなくリーダーLSG-16〜17の方がイイ。筆者も所有しているLSG-17はカバー範囲がVHF(高調波でUHFも^^)までなので下手に不調のジャンクSSGを買うよりも役に立つ。HPやらANRITSUかなんかの場違いなSSGを買って「大きく重く五月蠅く使いにくい」とウンザリしている君にもお勧めm9(^^

 閑話休題、このテキトーなシステムで計測しているので絶対値は分らない。それだと読んでいる人はイメージが湧かないと思うので、文末におまけで他のラジオを測ったので参考にして欲しい。そしてHSDLブログではMWは今後この計測方法をスタンダードとする。

=ICF-28感度計測=
 ER-C56Fが50僂妊リギリに聞こえる(←この部分で誤差が出る可能性)信号強度をICF-28はどのくらいの距離でギリギリ聞こえるか?

531kHz:34cm
1000kHz:40cm
1602kHz:43cm

 市販ラジオにはありがちな感度分布だ。低い方のバンドエッジがかなり低く、550kHzを越えた辺りから上と同じになっていく。低い方は調整の影響が非常に大きく、これに懲りてもっと下の方で合わせると今度は中間が大幅に下がったりする。下側バンドエッジはある程度捨てているのかもしれない。盛岡などの人には非常に迷惑だろうが…(^^; この特性はもしかするとICF-28のカバー範囲が1700kHzまでというのが関係あるのかもしれない。広いカバー範囲をムラ無く合わせるのは困難だ。

 これを「DSPのER-C56Fには遠く及ばない低感度」と判断するか「最新ラジオに対して健闘した」と言って良いのか?筆者は高感度とは呼べないまでもムラが少なくそれなりに健闘したと考えている。以前から書いているが粗ニーブランドの中華製は中華ラジオは言うに及ばず、粗ニーブランドの日本製より明らかにトラッキングが良くとれている場合が多い。それは工員の質というより恐らくラジオ自体が調整がしやすいからだと思う。日本製のICF-S60と中華製のICF-9を自分で調整してみればその優劣は明らかだ。

注:その場合999kHz付近にTBSが聞こえる。ICF-EX5はこれのせいで1008kHzのABCが昼間受信できなかった。TBS絡みの相互変調波にしては変な周波数なので現在のところ原因不明。

★続く
 次回は二年越しの解剖を行なう。記事を書いた時はまだ保証が切れていなかったので躊躇したのだった。解剖は新しく入手したジャンク品の二号機で行なう。


★感度測定おまけ
 時間が余ったのでER-H100を測定してみたら何と51僂ER-C56Fを上回った!但しこれは1000kHzしか測っていない。これだけだとER-H100は良いラジオという事になるが、もちろんAFCで引っ張られミュートでガタガタなのはアナログDSPのデフォ。結局のところ持ち前の高感度を全く活かせないのでした(^^;

 ついでに世間的に低感度で有名な?RAD-H245Nを測ったらこれが意外。上から順に38、41、38cmと意外に揃っている。現状でもこの3点の感度はそんなに酷くはないけど、この均一性を見るとトラッキング調整し直しても感度はこれ以上にはならないだろうな(^^;

 更に兄弟ER-C57WRも測ってみた。何だこりゃ?上から57、58、45cmだって?全然違うじゃねーか(^^; DSPラジオにムラが無いと書いたのは間違っていたかも知れん。どういうわけか56Fよりノイズが少ないので距離がだいぶ伸びたのはそのお陰だと思われる。56Fと回路が違うのかアタリハズレなのか。

 最後にダイソー100円ラジオDD2000-A[1]を試したら上から順に23、29、28cmだった。流石の低感度(^^; 但しこの個体は上限1520kHzまでしか行かないので上はそこで測った。

 いやーやりだすと結構面白い。フェライトロッド・アンテナ採用の小型〜中型機しか測れないけど相対比較としては大体合っているのではないか。人間の感覚だと上の例のようにノイズで騙されるのでアテにはならないんだよね。本当はRF-DR100を測ってみたかったけど怖くなって止めた(^^; 悪かったら正拳突きで壊しそうだし。

 なおSG-402の公式な出力電圧100mVは1000kHzのものだ。周波数が変わると出力電圧も変動するかもしれないが、HSDLの個体は少なくともMWバンド内500〜1700kHzでは全く均一だった。1000kHzで合わせたら他の2つの周波数で合わせ直さなくても良い。もちろん時間による変化はあるだろうから長時間になったら時々チェックする必要はある。