この記事はレビュー記事でも懐古記事でも買い物ガイドでもありません。シロート向けの使い勝手などの一般的評価は書いていないので、ラジオ好きで超マニアックな常連の変人以外はここでお帰りください(^^/~

シチズンのラジオだって?聞いたことねえな(^^;


 HSDLと同じ市内と言うか自転車圏内にあるシチズンブランドのラジオ。本当にあのシチズンが売っているのかなあ?と思ったけど現に日本向けパッケージに入って売られていたのをネット上で見たのでまさかパクリ品ではないだろう。もちろんシチズン製では無く別メーカー製だろうけど、これと同じ形のラジオは全く見たことが無いので恐らくオリジナルではあるまいか。ネット上で使用して調査・分解などのレポートしている人は居ないようだ。本来ならばこの手のラジオは買わないのだが、”SUPER SENSITIVE RECEIVER”って書かれちゃ買わない訳にはいかんわなあ(^^;


★外を見る
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 全然何にもねえです(^^; 全体的に丸みがあって本当に滑々しているのでポケットに入れるのは楽だ。反面飛び跳ねたらすぐにポケットから落ちそうだ(^^;


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 上部には名刺サイズにありがちな同調、音量VR、イヤホンジャックがある。


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 スイッチはこれだけ。電源スイッチ兼用の無い図SPとイヤホンジャックの切り替えがある。でもこれ無駄な気がするなあ。電源SWはVRと兼用で良いし、SP切り替えなんてそれこそイヤホンジャックで切り替えればいい。謎だ。


★電源を入れる
 単4×2を入れて電源を入れてみた。全く無視!(^^; 電源が入らない不動品だったのだ。しかしもうこれはミエミエの不具合だね。


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 だってコンタクトが錆びているんだもの。このラジオは電池の長寿命を売り物にするラジオだ。こういうのは一番危険で、筆者のTIME PORT DJなどは「電池がまだ使える状態で液漏れ」と言う超絶・珍事態になった事がある。使用中に既に液漏れしているのだから気付きようがない(^^;

 コンタクトを鑢でこすり、酢で磨いて錆を除去した。それで電源が入った。超感度ラジオと自分で言っている以上は試したいよね(^^ 動いた所で受信テストを行ないたいところだが、このラジオは選択度が悪いので二等ローカル受信はちょっと無理っぽい。なのでこれ以上のテストは飛ばして中を見ます。


★中を見る
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 裏蓋はネジ一本で止まっているが、実は篏合が意外に厳しくて割れるかと思った。


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 キター!裏向きだけどICはDIPだしかなり古い設計製造だと思われる。


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 気になるフェライトロッド・アンテナはHSDLの精密計測(笑)で40.5×8.0×3.9mmでフェライト指数では241となる。これで本当に高感度になるの?イヤ超感度だったっけ(^^; ちなみにこのアンテナは製造が良くできてます。日本製なんじゃないか?


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 やっぱり古い。基板の材質がど古いし、ICラジオの中では結構古い部類に入るのではないだろうか?セラミック・フィルターも見当たらない、という事はICも想像が付くね。


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 出たー!倒芝オリジナルICだ。M'SIAだけどな(^^; TA7641BPはCR-S3以来という事になりますね。TA7613APと同じく高感度+AFアンプ内蔵で省電力と言う特徴がある。これを選ぶとはお目が高い。MW専用ならICもこういう専用ICが欲しいね。

 このICは知人の感度テストで「RF付きTRディスクリート・ラジオとほぼ同程度」という事だったが、このちっさいFRAでも充分な感度が得られるのだから本当かも。但しIFTはやはり時代遅れ。選択度の悪さは中華SFU455+IFTレスと変わらない。DSPも出現した21世紀のラジオには相応しくない。

 解析終了後に組み立てるのにちょっと苦労した。ダイヤル機構があまりに骨皮で組み立てづらいのだ。VCを一杯に入れて指針を一番下にして組み立てると良いらしい。それにしても意外と製造がよくできていたのでビックリした。デキとICから見てもしかすると哀話製なのかもしれない。これでもう知りたい事は無いですよね?


★終わり
 いつものように薄めて2話構成にしたかったが何も書く事が無いので泣く泣く1話にまとめた。見どころはあまり無いけど哀話製?と倒芝ICという事で暫く保存される予感。