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主にジャンク品を使って日頃の発想や妄想を実験・研究するブログ。

改造

Panasonic RF-P50

この記事は、最低でも過去記事と「HSDL用語集」「HSDLラジオ用語集」を読んでいる事を読者の条件とする(リンク条件はこちらを参照)。

CF交換の後日譚(^^;


 前回CFを付け間違えたせいで?感度が激落ちしたRF-P50だが、CFを逆に付けたくらいでここまで感度が落ちるのはおかしいと思いIFトランス調整をやり直した。そうしたら相変わらず感度は最低クラスに低いもののローカル程度は普通に受信できるようになった。但し懸案の二等ローカルは下の方の静岡2、名古屋1、YBS、静岡1以外は受信できずやはり感度は低いようだ。

 それよりも更に致命的な欠点を発見してしまった。以前から気になっていたIF漏れである。具体的に言うとダイヤルがバンド中何処にあってもTBSが薄らと聞こえる(^^; これはウザい!ラジオの方向に依るので部屋の真ん中等の電界強度の低い所では漏れないようだ。これはどういう事なんだろう?リードが長過ぎるからそこで拾ってストレートラジオと化しているのかな。にしても普通なら当地はTBSよりもAFNが入るはずなんだよね。ひょっとして周波数特性が出ているのだろうか。ちょっと解らなくなってしまった。取りあえず次回こそはリードを短くする工夫をしたい。


>夜間受信1431kHz
200617_2222.mp3
 何とか聞こえるようになったので、夜間に「安物ラジオの選択度の壁」とも言うべき1431kHzを受信してみた。感度が低過ぎてよく判らないけどGBSだろう。お聞きの通りRFの混信はSSですらあまり感じない。アナログラジオでこんなに選択度が良いのは市販品ではICF-EX5等ごく少数の高性能機(高級・高価に非ず^^)だけだろう。それもそのはずCFW455HT搭載なのだ(^^

 それと同時にダイヤル合わせが非常に難しくなった。改造して何から何まで全ての面で良くなる事はあまり無い。殆どの改造は何らかのリスクがあり、この場合は使い勝手が悪くなってしまったという事か。当初の予想通りCFW455HT(注)はやり過ぎで、筆者の意見としてはこのラジオに似合ったCFはPFBのような小型2エレか、R-P30で好結果だった東光CFA455L02くらいではないかと思った。高選択度化はダイヤルの良い安定度の高い受信機で行なおう!というのが今日の結論(^^


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 現在はこうなっている。目障りな?黄色いリード線がFMアンテナである。FMの改造は本当に成功だった。帯域が変わっていないので音に影響はないし、感度が下がるほどの損失も無い。選択度だけが向上したわけで害はなくメリットだけと言って良い。もっと早くやるべきだったと後悔しているくらいだが、考えてみればFMラジオを扱い始めたのは最近なので仕方がないか。


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 裏面。電池ボックスの蓋が無いのはRF-P50Aに取られたため。裏蓋が完全に閉まっていないように見えるのは大型CFが収まり切らないからである(^^;

 次回はリード線を短くしてCFをもっと基板に近づけたい。そのためには恐らく電解コン交換を行なわねばならない。それで裏蓋も閉まるようになりIF漏れも無くなるだろう。FMアンテナ問題はまだ解決していないけど、CFのリード線を詰めて一応完成という事で。この改造ラジオはバランスが悪くて完成度が低いけど、CFの損失も判ったしCXA1019SのIFゲインも判ったのでHSDLとしてはノウハウは得られて有意義だった。このノウハウは量産機?に活かされるだろう(^^

注:このCFは実験結果に拠れば2段重ねると819kHzのNHK長野1が何とか聞こえる。もちろんFEの感度が充分に確保されている前提だが。但し損失は大きいので2段だと6dB以上のゲインを持つアンプが前・後・間どこかに必要となる。


Panasonic RF-P50

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Panasonic RF-P50無印を改良する(^^


Panasonic RF-P50
Panasonic RF-P50
Panasonic RF-P50
Panasonic RF-P50
Panasonic RF-P50

 前回まででノーマルで出来そうなことは全てやってしまったようだ。MWの感度はやっぱり上がらなかったし(^^; FMは選択度が圧倒的に不足でこれ以上一歩も進めないところまで来ている。いよいよ改造する日が来たようだ。今までのようなセコイ改造ではなく根本的∧決定的な改造で結果を出すのだ。それにはまずIFフィルターの交換だ。


★FM調整箇所
 前回詳しく書けなかったFMの調整箇所だが一応書いておく。しかし特に異常が無ければ弄らない方がイイと思う。新品及びそれに準じるモノの感度に関しては殆ど上がらないです(^^; 弄らねばならないのは明らかに頭死老がメチャクチャ弄った奴だけだ。


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 このアンテナの傍にあるL1、L4はバンドパス用なので触ってはいけない。触っても感度は上がらないし変わったとしても悪くなるだけだ。実はこれ有っても無くても大して違いは無い程度の存在である。複数の中華ラジオがこれを廃止してコンデンサ一つで済ませている。ダミーアンテナかよ!(^^; 高級品は出来合いのBPFを入れているのはRF-U170で見た通り。あれはTVバンドもあったからね。


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 トラッキング調整で動かすのはこの蝋に埋まった赤色のL2である。既に工場での調整で動かした跡があるが、これを伸縮させることでインダクタンスを可変するのだ。インダクタンスはコイルを伸ばすと下がり縮めると上がる。形を崩すことになるので慎重にやらねばならない。慣れた人でも非常に難しい。


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 このLがOSC用のコイルだ。隣にある黒いコアのT2はディスクリミネータである。なおディスクリミネータの調整は難しいので通常は触らないこと。少なくとも耳では完全調整はできないからね。無調整のCDと比べると面倒くさく感じるかもしれないが、筆者個人としては完全にピッタリ合わせられるのでこちらの方がイイ。CDはアタリハズレによってズレてしまって直せないので気分が悪いよ。ちなみにCDは個別IC専用なので基本的には違うIC用のは流用できない。ムラタでは末尾の数字記号が適用ICを表している(中華はテキトーだと思うが)。


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 PVCのTCは右がMWのOSC、上が同じくMWのANT、左がFMのOSC、下がFMのANTである。PVCを見た瞬間に判るように訓練しましょう(^^ もっともこれはミツミの話で他メーカーだと違うかもしれない。


★IFフィルター全交換
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 この製品は2012年01月27日製だが部品が全部クリンチしてある…昭和時代のブランコ式ディップ槽かよ!(^^; ひょっとして「信頼性が向上する」とか思ってわざとやっているんだろうか?一部だけ信頼性を極度に上げても全体の信頼性は変わらない。弱い部分がより強調されるだけだ。この製品はどうせアンテナが折れて爪が割れるのだから(←バカにしてます^^)。何事もバランスが大事である。

=AM455kHzフィルター=
 何とAMにはICF-EX5と同等の6エレCFを搭載する。これは言うまでも無く超高性能で、ICF-EX5の側波帯同期検波もCFW455HTのシェープファクタなくしては成立しない。驚け、そして跪け。

=FM10.7MHzフィルター=
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 FMは現在のところあまり力が入っていない。しかもこのラジオは上でAMのデカいフィルターを載せてしまったのでスペースが無い。2〜3エレの自作品を載せようと思っていた筆者にとっては不利な状況だ。仕方なくこのラジオには出来合いの3エレを載せる。


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 まずはFMのCF除去。難しい。何が難しいって、温めて抜くと上から大量の蝋がドバドバ流れ込んでくるのだ(^^; 次にハンダ付けできないじゃないか。


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 AMのCFも除去。こちらはクリンチしていなかったので楽だった。


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 ハンダ付けしてみた。穴に詰まった蝋を除去するのに時間が掛かったが大丈夫だった。


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 FM用の青い奴は小型だが内部はラダーではない特殊な3エレで、選択度はSEF10.7標準品の倍くらいの性能(注)である。もっとも帯域幅は230kHzと殆ど変わらないので±0.1MHz隣のチャネル分離にはあまり効果は無いかもしれない。FMバンドに於いてはMWと違ってスカートだけでなく頭もキレないと選択度は上がったように感じない。これはFM用のCF製品の帯域幅が放送の占有域に対して広過ぎるからだ。もし選択度だけを考えるならば帯域幅は110kHzで充分だ。それでデビエーションで飛んでしまう事は無い(FM東京はSメーターを見るとかなり怪しいけど^^;)。実際は単エレメントだと帯域が山型なので110kHzでは恐らくダメで、最低でも150kHz程度は必要だろう。閑話休題、このフィルターにより、安物のFMラジオではよく有りがちな「何故か1MHzも離れたローカル局のカブリ」などが無くなるはず。これは混変調などではなくIF漏れ(ブリードスルー現象^^)の一種だ。


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 AMのは何でこんなに脚を伸ばしたの?実はスペースが無いだけでなく外す時はちょん切るつもりなので長くした…が失敗だった。実は少々発振気味だ(^^; このCFの-6db帯域幅は6kHz以上、選択度は±9kHzで-50dB以上となっている。ムラタのHクラスは帯域幅は公称より広く、大体7kHz弱だった。末尾がHTなので帯域外のスプリアスが無印より10dBくらい少ないらしい。ICF-EX5のも末尾がTだったと記憶している。とにかくこの貧相なラジオに載せるのは馬鹿げていると言うか「完璧に分不相応」の高性能CFであると解ってもらいたい。ちなみに後ろに見える黄色いリード線がアンテナ端子だ(^^;


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 今日交換した部品。たったこれだけで一時間も掛かってしまった。クソが。

注:このCFはモノリシックみたいな構造だと思う。この場合は標準が単体-20dBに対しこれは単体-40dB減衰する。

★AM結果・大失敗(^^;
 ギャー!感度が異様に落ちてしまった(^^; 挿入損失を甘く見たのか?計算上はイケると思ったんだがなあ〜。少なくともCD2003GPならイケたはず(^^;

=CFWS455HTの規格(括弧内はTyp)=
-6dB帯域幅:±3kHz以上(±4kHz)
選択度:±9kHz離調で-50(75)dB以上
挿入損失:6(2.0)dB
入出力インピーダンス:2.0kΩ

=LTP455Bの規格=
-3dB帯域幅:9.5±3kHz
選択度:-9kHz離調で-5dB以上
選択度:+9kHz離調で-3dB以上
挿入損失:最大5.0dB
入出力インピーダンス:3kΩ
*これは全てIFTを伴わない場合のデータ

 フゴ?挿入損失に大した違いはないぞ。何でこれでまともに動かないのか分らなくなってきた。で、もう一度CFをよく見たら入出力を逆に付けていた…FMと反対向きなのを忘れていたよ。もうハンダ付け道具を片付けてしまったので次回に修正する。もしかすると正しい方向ならまともに動くかも!ワクワク。それでもやっぱりリード線は短くしよう。見た目があまりにもバカすぎるからな(^^; ブサイク∧無教養な改造は知的レベルを疑われかねない。


★FM結果・成功!
 FMは成功だ。バンドを切り替えてダイヤルを回した途端に、今まで経験の無いくらいのキレの良さに気づいてしまった。以前は聞こえる局が全部繋がった感じなのが、この改造版は色々なところにノイズのスキマがある。感度が上がるとそこに別の局が聞こえてくるのだろう。上のAMで失敗した?挿入損失も問題無いようだ。もっともカタログデータでは損失は両CFほぼ同等なのでそれはテスト前から判っていた。FMのCF交換は狭帯域でないと意味が無いかと思っていたがそんな事は無く、多エレメントに変わったのをハッキリと体感できた。今すぐ手持ちのラジオを全部交換したくなったが、150kHz狭帯域CFのテストがまだなのでそれは止めておく。

 懸案の85.4MHzの東久留米はクリヤーチャネルにはなったものの感度が足りなかった。85.1MHzのさいたまは完全に分離できているのであとは感度次第だ。リード線部分に手でホイップアンテナを押し付けたら微かにではあるが聞こえているようだ。現在当地では雪が降っているのだが何か影響はあるのだろうか。

 テキトーに上のすいている方にダイヤルを回していたら、87.3MHzのREDS WAVE(16km)らしき局を発見。もっともこの局の周りは殆どクリヤーなので感度さえ足りていれば普通にポケットラジオでも受信出来ておかしくない(今まで受信できなかったけど^^)。これもホイップをリード線に押し付けて漸く受信できた。この辺りで上のAMほどではないがダイヤルを合わせるのがシビヤーになっている事に気づく。この辺りは選択度とトレードオフの関係なので多少は致し方ない。いつもは嫌っているAFCの有難味が感じられるかもしれない。

 選択度が大幅に上がった為に感度の不足を痛感するようになった。以前は感度など気にもしなかったのだから変われば変わるものだ。恐らくここから改造の無間地獄が始まるのだろうが、それほど狭帯域ではないので恐らくテレスコピック・アンテナ+αで充分だと思う。RFアンプも勿論不要だ(^^ あとはアンテナを何とかしなければなあ。付けるつもりだったのだが不要な1m程度のリード線が発見できなかったので付いてないのね。


★続く
 やはりここ東京に於いてはFM選択度の改良は劇的な効果があるのだ。しかも中帯域の多エレメントCFが充分に効果がある事が判った。昭和時代に高級ラジオやチューナーの中・広帯域多エレメントが特に効果を感じなかったのは当時は局数が少なかったからだろうね。1978年生まれのICF-6700や同じく70年代生まれのクーガシリーズに搭載されていた6エレCFに漸く時代が追い付きてきたと言える(^^

TY-BR30

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

TY-BR30のフェライトロッド・アンテナのコイル変造


TY-BR30過去記事

 前回ノーマルのフェライトロッドアンテナを解析したら線材やロッドは良いのに巻き数が滅茶苦茶だった。どうもこれ製造者が何かを勘違いしているような気がする。でもイイんだ。このラジオに限らず全ての中華ラジオに有効な斬新な解決策が見つかったから。今回はトラッキング調整の予定だったが急遽コイル改造の話題となった。ハッキリ言って筆者はもうTY-BR30なんてどうでも良くなっている(^^ 早く別のラジオでこの手を試したくて仕方がないのだ。所有中華ラジオの大半がこれで変身しそう。なおこの話題は粗ニーやマネ下のラジオには関係ない。中華ラジオを持っていない人には何もメリットの無い話だ。


★斬新な改造方法!
 あれから斬新な解決方法を考えた。このアンテナはタップ方式なのだが、タップの出し方は中間を引っ張り出して捩ってあるだけだ。という事はこの線の先端を切ってよじれを元に戻せばリンク式になることになる。この場合は一次コイル107T/二次コイル28Tのリンク式になるわけだ。リンク28回は明らかに巻き過ぎだが、TA2003のアプリノートにも「二次側の巻き数は感度が不足気味なら増やせ」って書いてあったし、感度が増えていいんでねえの?

 考えてみればこのタップ式のコイルはER-19Fの配線ミスというか使い方を知らなかったのと同じ事なんだよね。あれは捻っていなかっただけだから、元々タップ式のコイルもリンク式と製造ラインは途中までは同じなのだろう。RAD-F1691Mのフェライトロッド・アンテナにリンクコイルを巻き足す話を書いたが(注1)アレは必要無い作業だったね(^^; このタップ方式のコイルはリンク方式の流用なのでインダクタンスが大きいのだろう。製造された理由・巻き過ぎでインダクタンスの大きな謎まで全て解決してしまった。全ては手抜きから来ていた…やはり中華だから中華。但し今のところ中華限定で、日本メーカー製は明らかにリンクコイルが別体になっているので別物だ。閑話休題、中間タップをほぐして二本にするだけでリンク方式になるのだ。前回「正規タップ方式」などと書いたが本質的には同じものなんだね。メーカーが推奨しているかしていないかの違いだけ。


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 見よ!アッと言う間に出力3本線から4本線になった。この喜びは頭死老には絶対に解らないだろう。後戻りはできないけど戻る必要も無いだろう(注2)。


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 追加部品などを全く使わずに高性能化した(←これが肝心)。これ実は今までにない革命的改造かも知れない。何故ならRAD-F1691M他のタップ式の運枯FRアンテナもリンク式に変造できるから。以前からフェライトロッド・アンテナのインダクタンスが大き過ぎて悩んでいたF620Zなんかも全部一発解決!(^^ タップ→リンク改造がこれからのHSDLの改造の定番になるかもしれない。いやージジイの言うとおり、やっぱり生きているうちに頭は使わないといけないね。

 がしかし、このアンテナの場合は喜んでいられない問題が発覚した。上の回路図を見れば判るが、今度はインダクタンスが下がり過ぎなのだ(^^; このままのコイルで使うには180pFのPVCが必要となる。がしかしこのラジオのPVCは160pFしかない。規定の範囲を受信しようと思ったら580μHのインダクタンスが必要なのだ。全然足りないじゃないか。さてここで重大な岐路に立ったことになる。選ぶ道は三つある。

仝気北瓩
⊃靴燭縫灰ぅ襪魎く
コアを大きくしてインダクタンスを増やす

 である。,蕨棲阿澄そこまで後戻りするのはHSDLらしくない。は興味津々だがカネが掛かるのがイヤ。という事でこのロッドを流用してコイル巻き直しと行きたい。

注1:残念ながらRAD-F1691Mは長期放置されており発表されてません。しかも今回の発見により書き直し確定だ。それで更に原稿が遅れる予感(^^; 果たしてF1691Mは完成するのだろうか…。

注2:タップ式がリンク式になった事で同調回路としてQが向上する。ハンダ付けが1か所増えるだけでデメリットは特に無いので有益無害と言える。

★続く
 次回は面倒な事にコイルを巻かねばならない。イヤ実は巻くよりその巻くためのボビンを作るのが面倒なのだ。納得できるものを作るのに時間が掛かりそうだ。

TY-BR30

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

TY-BR30のフェライトロッド・アンテナのコイル調査


お風呂ラジオ(^^;
お風呂ラジオ(^^;;
お風呂ラジオ(^^;;;
TY-BR30

 前号までの粗筋:腐食した部品を交換して電源が入るようになったが、感度が異様に低いのでトラッキング調整をやり直そうと思った。ところがコイルが鬼のように固めてあったので動かす事ができない。パラフィンを削ってようやく動くようにしたら、コイルの何処かに不具合が出たのか殆ど放送が受信できなくなってしまった(アンテナが無い症状)。


★コイル調査
 調査するのはフェライトロッド・アンテナそのものだが、フェライトロッドに異常が出る事は無いので調査の目的はコイルに限られる。


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 面倒くさいけど調査のためには外すしかない。もし切れていたら…途中で繋いだ例は何処かのブログで見た事があるが小汚くて見られたものじゃない。性能も低下するし、切れていたら巻き直すしかないな。この場合はタップ式コイルなので三つの出力線は全て導通がなければならない。これは全部導通していた。まずはめでたい。

 がしかし導通チェックだけでは線間ショートしたのも合格になってしまう。そのためコイルのインダクタンスが正常かどうか確かめる必要がある。1−3が最大、1−2がそれに近い数値、2−3がかなり小さいインダクタンスになればよい。2−3はインダクタンスよりインピーダンスの方が重要なのだが。

1−3:711μH
1−2:426μH
2−3:65μH

 いずれも可動位置における最大値(注)。かなりインダクタンスが大きい。これは端の方に来るのを予定しているという事だ。ホルダの関係で真ん中にはコイルは置けないのでこれで良いのだが気に食わない。どうして中華のコイルはどれも巻き過ぎなんだろうか?中華メーカーはケチだから普通に考えれば線材をケチりそうな気がするのだが(^^; ちなみに恒例のリッツ線調査(^^ 何とこのリッツ線は7本だった!これはHSDL始まって以来の多本数だ。今まで見たのはどれも3本だったからなあ。

 タップ位置の足し算が全然合わないのが気になるが、ここで重要なのは1−3である。これが711μHという事は140〜13pFのPVCなら505〜1655kHzまでカバーする。何だよコイルは正確じゃないか。コイルが正常という事は不具合の理由が解らなくなってしまう。


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 フェライトロッド・アンテナを回路図で書くとこのようになる。インダクタンスは使用するポリVCに依るので規定は無い。それが頭死老ユーザーの間で混乱の原因となる。コイルの位置に依ってインダクタンスは可変だ。ちなみに巻き数は135Tだった。これ計測誤差はあっても多いんじゃないの?通常のフェライトロッドアンテナは精々100Tだ。タップは28Tだった(巻き数は推定)。

 次にPVCを測定したら最大160pFだった。これは予定値より大きいね。容量最小値が13pFだとすると472〜1655kHzとなるが使えないわけではない。何でこれで同調が取れないのか分からなくなってきた。考えたくはないが、これだと最初に除外したICの不良も考慮に入れなくてはなるまい。でも交換したくてもCD1619CPなんて売っていないんだよね…遂に禁断の裏ワザが陽の目を見るか?


★続く
 次回はもう一度トラッキング調整を行なう。調整が上手く行けば受信テストもする。

注:コアがギリギリに出ない範囲で計測すると、

1−3:675μH
1−2:412μH
2−3:57μH

 だった。やっぱり足し算が合わないけど(^^; これだと485〜1699kHzとなる。足し算が合わないのは浮遊インダクタンス・キャパシタンスなどで計測誤差が出るのだろう。


TY-BR30

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

復活したTY-BR30の不具合を改善する…つもりだったが(^^;


お風呂ラジオ(^^;
お風呂ラジオ(^^;;
お風呂ラジオ(^^;;;

 HSDL初の完全不動ラジオだったこのTY-BR30だが、腐ったBJTを交換する事に因り甦った。が喜びもつかの間、感度がやたらに低いことが判明した。簡易調査では高い方も低い方もインダクタンス不足でトラッキングが合っておらず、このままでは完全動作品とは呼べない物件だった。仕方なく今回は調整を行ない、せめてこの道具立てで出る最高性能を目指したい。ついでに何か受信して音を録っておきたい。どうせ改造するのでノーマルの記録を残しておきたい。ところがそんな先の方までは進まなかったんだな。


★トラッキング調整の前に…
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 パラフィンが取れないんだなこれが…。どうもコイルを製造する時にこの向きにして上からドボドボとパラフォンを垂らしたらしい。パラフィンがそういう流れ方をして固まっているので直ぐ判る(^^;

 つまり調整も何も無く製造段階でコイルが固定されてしまっているのだ。これではトラッキング調整は行なわれていないか、若しくはVCに付属のTCだけを使った一点調整という事になる。オイオイふざけんな。MWラジオが一点調整でまともな感度になるわきゃーない。予備調査に拠れば珍しくインダクタンス不足と判明した。いつもはインダクタンスが多過ぎて困っているので?このような状況は新鮮と言える。

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 面倒くさいから外してみた。イヤひどいねこれ!コイルを完全に固定しようと頑張った跡がある(^^; 今までで一番ヒドイ固定だ。固定するのはトラッキング調整が終わった後だっちゅーの。それにしてもインダクタンス不足とのことだが、残されたスライド領域が10伉度しかないので不安だ。足りなかったらフェライトロッドをずらせるしかない。

 ちなみに現在中華ラジオで問題になっているリンク方式のコイルをタップ方式に使う悪行はこのコイルでは行なわれていない(^^ RAD-F1691Mと同じく正規のタップ方式のコイルだ。筆者の見た目では良さげに見えるのだがなあ。


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 コイルが漸く抜けた!この間20分はかかっているような。まだこんなにパラフィンが詰まっていた。クレージーとしか言いようがない。


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 動くようになったが遂に一部破けちまったよ(^^; まあ紙など破れても良いがコイルにダメージがあると困るな。その危惧は的中してしまったわけだが…。

 これでやっと調整できるぞ。なお周波数スケールは割と正確なので合わせなくとも大丈夫そう。


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 ところでこれ、ICのクリンチしたピンと抵抗がくっ付いているように見えるのだがヤバくね?動いていたので特に問題は無いのだろうがいい加減な製造所だというのは分る。


★トラッキング調整…がしかし。
 やっとコイルがフリーになった。何でこんなに止めやがるんだろう?アホなのか。まあいい。

 で調整しようとまずは低い方でコイルを動かしてみたら何と全く反応が無い。いや反応はあるのだが、それはコイルを手で掴んだ時に感度が上がるだけだ。つまり同調回路として用をなしていない。コイルを掴んで感度が上がるのはただ単にICの入力端子を触っているに過ぎない。その証拠に目的局よりノイズの方が上がっている(^^;

 ダイヤルを回すと超強力なローカル局は聞こえるが、それ以外はノイズすら全く聞こえない。トラッキングどころの騒ぎじゃなくてアンテナが付いていない状態なのだ。ひょっとするとICが壊れてしまっているのではないか?そんな気さえしてくる。

 がしかし、バンドをFMに切り替えたらちゃんと以上に聞こえるのだ。アンテナを全く伸ばさないのにローカル局は大体受信できる。これを見れば判る通りOSCとDET以降は全く正常でFMのFEも正常なのだ。MWのFEだけ壊れるなんてことがあるだろうか?AM RF-INから電撃かませば死ぬので絶対に無いとは言い切れないが。

 という事で現状の結論は何らかの理由でアンテナコイルが逝かれた、つまり切れてしまっているのではないかという事。これは外して導通やインダクタンスその他を測って見ねばなるまい。TR交換で電源さえ入れば正常になると信じていただけに参った(^^;


★続く
 今回で正常になるハズだったが予想外の事態になったのでまた次回。何で途中で上げたかというと時間が掛かりそうだから。実はAL-001なども同時にバラしているので作業は更に遅れるかもしれない。AL-001もかなりヒドイ案件なので苦戦中(^^;

Panasonic R-P30

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アナログ末期の最低級MW専用ポケットラジオを調整する


Panasonic R-P30過去記事

 R-P30の2号機はは前所有者に一度開けられて弄られているので再調整する。このケースは開ける度に強烈に劣化するので(オワタ・タイマー^^;)開けたくないのだが、Qが高くなったのか下の方が感度最低になってしまったので何とかやり直したい。


★受信周波数範囲調整
 前回書いたがこのラジオは前所有者が開けている。周波数が大幅に狂っていたのは不良品ではなく弄られているからだと思う。何で周波数範囲を弄るのか?しかも厨房にありがちな1670.5kHzを含む周波数範囲拡大ではなく、ノーマルよりも更に範囲が狭いのだった。

 恐らく超テキトーな周波数目盛りを合わせようと必死になったのだろうが、このラジオのダイヤルは設計からして目盛りは合わないので調整で合わせるのは不可能だ。前回書いたようにダイヤルツマミを半周ズラして反対側に都合良く穴を開け直せば直せるかもしれないが、言うまでも無くこの勝負は一度しかできないので失敗は許されない(^^ 筆者はスケール見て選局しているわけではないので直さない。


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 このようにVCを一杯に上まで回しても針が上まで行かない。指針にはある程度幅が有って真ん中に突起があるのだが、それを指針の位置とすれば間違っていることになる。右端を指針の位置とすれば上まで行っていることになるがそれでもギリギリである。言っとくけどこれVC直回しだからHSDLの組み立てミスではないのよ。設計か或いは製造ミスだろう。元々正確にするつもりが無かったのなら仕様設計の巧拙の問題になる。

 念のためここで書いておくけど、ポケットラジオの周波数スケールというものはどのメーカーの製品も最初からテキトーでキッチリ合わせる事は出来ない。元々の設計段階でそんな精密に出来ているわけではないのだ。なので「正確に合わせよう」なんて思わないこと。不幸にしてジャンクで更にこれより大幅に狂っているのを入手した場合は、周波数スケールを気にせずVCの一杯に入ったところ(下限)と完全に抜けたところ(上限)で合わせるべき。メーカーの調整もそうしているのだから。


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 この時期の奴は下が520kHzで上が1650kHzで良い。まずはR-P30のVC羽根を一杯に入れ最大容量にする。吸収型周波数計ER-C55Tを975kHzに合わせてラジオの隣に置く。あとはOSCコイルのコアを回して吸収型周波数計でキャリアが受信出来ればよい。キャリアは無音なのでイヤホンを使用した方が分り易い。キッチリ正確でなくても±2kHzはズレても良い。誤差Hz単位で厳密に合わせても季節や時間によって変わってしまいます。東京周辺だとTBSがウザいので室内で一番電波が弱いところを選んでやる。


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 次にVCの羽根を全て抜き最少容量にする。SGのER-C55Tを1195kHzに合わせて発振させる。その信号が調整するR-P30で受信できるようにVC付属のOSCトリマを回す(上で弄ったコイルのコアは動かさない)。これも選択度が悪くて正確に合わないだろうから大体で良い。周波数の調整はこれでお終い。ここまで来ればあとはトラッキング調整して終了。IFTは狂って無さそうなので動かしていない。


★トラッキング
 この個体はトラッキングも当然無茶苦茶でもう使えないレベル。弄った奴は上手くやったつもりかもしれないけど全然ダメ。これまでにHSDLでジャンクラジオを数十台見てきたが、シロート調整で上手く行っているのを一度も見た事が無い。そもそもトラッキング調整を知っている人が弄ったジャンクに出会った事が無い。アンテナコイルを全く動かしてないし、どうやって調整したのか聞いてみたい。閑話休題、


rp30_028
 参るのはこれだよ。コイルが直巻きのようになっていて一見動かない。がしかし、よく見るとER-C54/55Tのようにコイルだけ動かせそうな気もする。何とか動かないか試してみよう。


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 失敗すると巻き直しなので緊張したが、一部パラフィンを全部除去したら普通に動かせるようになった。このコイルは製造が難しそうだけど、もし問題が無いのならコストダウンになるな。調整後はこのように2mmばかり外側に動いた。全体的にインダクタンスが高かったんだね。

 で、調整したらやはり800kHz以下の感度が爆上げして夕方からCRKやら札幌1やらが聞こえてきた。もっとも爆上げと言ってもそれが普通で元が酷すぎたのだが…(^^; ちなみに調整は下は639で上は1458kHzで昼間に行なった。東京・埼玉のNHK東京1強電界では選択度がある程度高くないと難しくなる。このラジオは感度ムラが酷く、これはVCがリニアではないのかと思ってしまう。難易度は高いので弄らない方が良い。


★再びテスト
 再調整とCF交換で受信性能が恐らく一ランク上がっているはず。

=選択度チェック=
rp30_nom.mp3
rp30_mod.mp3
 1242kHzから+9kHz離調した音(rp30_mod1.zip)。SSらしくなっている(^^; 帯域は狭くなったが信号の山が掴みやすく同調が容易だった。但しIFTは正確に合っていないように思える(CF交換したからかも)。ノーマルもICF-9と同等以上でポケットとしてはまあまあだがこのテストではSSではなく生で聞こえる(^^;

 他にも昼間のRFでテストしてみた。ノーマル機でダイヤルを上げて行って何処で完全に聞こえなくなるかを試したが、完全に聞こえなくなる前に1458kHzのIBSが聞こえてしまった(^^; 一方HSDL改造機はIBSが聞こえるはるか手前で完全に聞こえなくなった。CFAは同じ1エレなので改良されたか危惧していたが杞憂だった。但しIBSはノーマル機の方が微妙だが強く聞こえる。やはりあの謎の抵抗は効いているのだろうか?(^^; 一つでも部品を削減したい市販機なのだから意味が無ければ付いているはずがない。やはりこれは他のラジオで試してみるしかないか。ワクワク。

=二等ローカル受信チェック=
N:M
△○ 639kHz:NHK静岡2
△○ 729kHz:NHK名古屋1
○○ 765kHz:YBS大月
△△ 882kHz:NHK静岡1
△△1062kHz:CRT足利
×△1197kHz:IBS水戸
××1404kHz:SBS静岡
△△1458kHz:IBS土浦
△△1530kHz:CRT宇都宮
××1557kHz:SBS熱海

 ノーマルはIBS水戸が受信できず。○の静岡2、名古屋1、YBSはこんな感じだ。僅かにジュルジュルとしたスプリアスが入っているが、チェックの時に面倒なのでPCを切らなかったため(^^;

 Nが1号機、Mが2号機でいずれも昼間受信である。二等ローカルは一般用には難易度の高い熱海を除いて受信できた。ノーマルでは選択度的にギリギリだった名古屋2や静岡1がある程度余裕で受信できる。感度的にはICF-8/9/B7と変わらない。これは搭載されているフェライトロッド・アンテナが鸚鵡やエロパのポケットラジオの倍くらいの大きさだからだろう。改造版は(当地ではダメだろうが)地方によっては国内DXで戦果が上げられそう。何しろこのラジオはブリスターパックどころかビニール袋に入って売られていたラジオなのでこれでもよくやっていると思う。

 もし機会があれば、外見も仕様もR-P30と何処が違うのか分からないR-P40もバラしてみたいね。近いうちにジャンクで出現するかどうかで決まる(^^


★一旦終了
 現状やりたかった事はやったのでR-P30の記事はひとまず終了だ。次にやるとしたらANT系を含むバカ改造だね。でも他のブログみたいに外部に何か付けるのはみっともないのでやらない。オリジナルの外見を壊さないところに改造の良さがあるわけで、もし外見がどうでも良いなら改造などせずに一からラジオを自作すればいい(その方が高性能だし)。


★追記
 このラジオで検索すると「r-p30 音割れ」なんてのが引っ掛かる。大部分の意見は冤罪に近い。ボリュームを8〜9割まで上げたら安いポケットラジオはプラ一枚のテキトーなケースであり軽いのでSPではどうやっても音割れする。見ただけで解るし当たり前だ。安物ポケットラジオを使うのが初めてなのだろうか?野良仕事やクマ避けの時に鳴らすにはもっと大型のラジオ(動作電圧6V以上)を買いましょう(^^ ついでに言うと耳の悪い奴はSP使うなよ。知らないだろうけど周りの奴が迷惑してるんだから。

 しかしHSDLでもある日突然に音割れが発生した。夜間にSFを受信した時だ。SPではないのでネット上に書かれているような使い方ではない。それも低音だけでなく全体的にバリバリ・ガサガサした音になったのである。これの原因は直ぐに判った。VRを上げ過ぎな事と充電池の電圧が限度一杯に下がっていたからだ。このCXA1019Mは2Vから使える事になっているがどうもその辺りはVRを上げるとダメで、粗ニーのICラジオが4.5Vのモノが多かったのはそれが理由なのかもしれない。そもそも2Vで動くICが大音量で歪まないわけないじゃん。

Panasonic R-P30

この記事は「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

アナログ末期の最低級MW専用ポケットラジオを改変する


Panasonic R-P30過去記事

 R-P30の2号機は前所有者に一度開けられて弄られているので規定により回路の改造が可能だ。今回はまず気になっていた例の抵抗を取っ払う。


★まず謎の抵抗除去
rp30_026
 前回指摘した「何だこりゃ?」抵抗を除去する。これで現れた変化がそのままこの抵抗の効果という事になる。勉強になりますね(^^ 性能が上がっても下がっても、どちらに転んでも面白いのでワクワクしている。もし性能を上げる効果があるなら当然他のラジオで試してみたい。


rp30_030
 取りました。この個体は色が判然とせずカラーコードが読めないが、個別に異なるわけはないので前回と同じ820kΩだろう。外してから抵抗値を測ったら804kΩだったので設計値は同じだ。


★ちょっとMOD
rp30_029
 LTP455はマザーボードのインダクタやセラミックコンでもおなじみの台湾TOKENの製品だ。これはそのセカンドソースなのか?CPというマークが見える(TOKENのロゴではないのではないか?)。


rp30_031
 BCF455Bより性能が良いっぽいLTP455Bだが、ちょっと使ってみたいので東光CFA455L02に換えてみた。これで未改造の1号機と比較してみたい。東光CFは低背・幅広だが、このラジオの基板の左右スペースは広いので足を延ばせば4エレも入りそう。もっともこのラジオに4エレ入れる酔狂な奴は居ないだろうが…新たに買ったらラジオよりCFの方が高価になる可能性が高い(^^; 一度そのようなバカ記事も書いてみたい。実は例のCBトランシーバーから外したCFが余っているのでパーツ的には可能だ。


 これらの修正後に一寸聞いてみたらやはり選択度が上がっている。夕方になると超ローカル局の陰に774kHzの秋田2も聞こえた。ノーマルではAFNが被って聞こえなかったハズ。但しトラッキングがやはり下の方がダメダメで、特に600kHz台以下はストレートラジオにライバル視されるくらいの情けない感度だった。ひょっとすると除去した謎抵抗が効いていたのだろうか?このHSDL版が調整し直してもノーマルに勝てなかったらオワタ音響の技術の勝利だ(^^ 今回は組み立ててしまったので次回また調整したい。


★続く
 次回はトラッキング調整と受信テストを行なう。

追記:もう気づいているかもしれないが、このシリーズは1号機と2号機がごっちゃになってしまっている。定義では東所沢から来た1号機と東村山から来た2号機なのだが、△妊丱蕕靴進が1号機ででバラしたのが2号機だ。自分でも書いていてよく分らなくなってしまった。まあ両方ともバラしたので実害は無いでしょう(^^; 今更全面書き直しもイヤなので、今後記述に矛盾が有ってもあまり気にしないでください。今回改修作業をしたのは文字の消えかけている2号機だ。


OHM RAD-F620Z

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしている事を読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

OHM RAD-F620ZのICを交換してみる…だがしかし。


RAD-F620Z
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 今回はメインのラジオICをソケットで交換可能にする。これは以前からの作業中にICが壊れた疑惑があったので仕方なく行なった作業である。ところがこんな簡単な作業が一筋縄ではいかなかった。ついでにおまけとして電源ランプを交換してみた。実はこれも追加機能だったりするが…。


★付加機能:LED交換(^^;
 電源ランプとなっているLEDを交換した。使わないLEDが多数余っているという事もあるがそれだけではない。ちゃんとノーマルの電源ランプ以外の機能を果たす予定なのだ。色は青とした。別に「LED何でも交換厨房」みたいに特に青色LEDが好きなわけではなくVfが赤より高いからである。つまり「電源ランプが消えたら電池の交換時期」という明確な機能を持つ。要するに電池の残量計である。実際そんな上手くは行かなかったのだが(^^;


★付加機能:IC交換機能(^^
 IC交換の為にICソケットを付ける。但しF620Zの場合はF770Zと違ってダイヤル機構が被さるのでICが取り外しにくいため実際には殆ど機能しないだろう。ノーマルと同じく容易に交換は出来ないが、交換時にハンダ付けはしなくても済むというだけだ。


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 まずはこのCD2003GPを除去しなくてはいけない。これを外して代わりにソケットを付けるのが今日の目標。C14が邪魔くさい。これはAGCの電解コンだが何とかせねば。ちなみに基板のシルク印刷に拠ればICの上に寝かせて実装するのが正式らしい。低温なアナログICならではの実装ですね(^^;


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 DIPのICはこれまでに扱ってきたSMDと違ってヒジョーに除去しにくい。ハンダを盛ったあとでハンダ吸い取り機=通称スッポンでピンのハンダを一本一本除去する。ICピンをピンセットで触ってみて全部フリーになったらICを引き抜くだけだが10分以上掛かった気がする。多層のPCマザーよりは温度的に遥かに楽だが低質な基板なのでランド剥がれがあってな…。


f620z_043
 外したら色々な方角から写真を撮っておく。もう二度と分解しなくても良いように。まあ実際はそうはいかないのだが…。IC下にジャンパがあったのか。外さなくては分らないモノもある。


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 実はフェライトロッドの件でICが壊れた?疑惑があったので確認の為にこのソケットを付けたのだ。なおCD2003GPの±225kHzバグ(注)はこのIC個体にも発生していない。やはりドヨ橋各店の在庫分のER-C54/55Tに使われたロットだけなのだろうか?この手の安ラジオはラジオ音痴の頭死老ばかり使っているので気づかないのか、ネット上には他にこのバグの報告が無い。最低でも1ロットはあるハズなので世間に露出しても良さそうなのだが。


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 試しに哀店道出身のTA2003P(WX)を付けてみた。考えてみれば筆者は未だTA2003P名義のICを使った事が無いので(今までの2003はCD2003GPとCSC2003Pだけ)今回の交換で一端を味わいたい。と、そんな悠長な事を言っていられるのはこの時までだった(^^;


★テスト…しかし
 慎重に配線を確かめてOKが出たので電源を入れてみよう。電源は入って特にクサい臭いもしてこないので成功か?


f620z_046
 ギャー目に悪いよ!青色LEDは大失敗(^^; むしろ赤色LEDよりも明るく点灯してしまっている。という事でデジトラなどでスイッチングしないとダメみたい。少なくとも電池の寿命を知るためのランプとしては使い物にならない事が判った。高輝度の青は明らかに目に悪いので好きではない。ついでに言うと照明用以外は高輝度はキライだ。しかしそんな些末事はこの際どうでも良い。

 実はAMが何も聞こえないのだ(^^; 感度が悪いとかそういうレベルではなく、ダイヤルを回してもノイズすら殆ど聞こえない。完璧に逝かれた状態である。ICの配線が間違っているのかと焦ったが、考えてみればプリント配線を誤作業により間違える事はやりたくても出来ないのだからそれは無い。逆挿ししたらICが燃えるからそれも無い。完璧に作業は上手く行っているのに何も聞こえないのだ。どういうこと?

 で、前回もあったフェライトロッドアンテナの断線が思い浮かんだが、テスターで当っても導通している。ICピンを直接触っても何も聞こえないしIC自体が動作している感じがしない。ICかソケットの不良品なのだろうか?哀店道の中華品だからそれも充分に有り得るけどな(^^;

 だがしかし。そのままモードをFM側に切り替えると聞こえるんだなこれが。ご存じのとおりこの個体はFMはアンテナが付いていないのだが、それでも微弱ながら放送が聞こえている。ダイヤルを回すと結構多数の局が聞こえているのでFM側は完全動作している。何故AMだけ聞こえないのだろうか?AMだけ器用に壊れたとか?なわけない。

 筆者がラジオを組み立てていたのは小中学生の頃だけだが、今思い出したけどこの症状に覚えはある。局発が発振していない時だ。少なくとも検波出力以降は完全動作しているのはFMの動作で判っている。AMの局発が止まっているのではないか?調べたらやはり発振していない。もしかすると回路の関係でCDとTAでは発振条件が異なるのかも。さらに詳細に調べるとFMも周波数が大きく動いている。トラッキングも外れている。これはストレー容量の増加によるもので当初より予想していたので納得できる。でもAMで発振しないのは納得できないなあ。ICソケットの不良なのかな?

 考えるのも面倒なので元に戻すか。TA2003を抜いてCD2003GPに戻したらAMも再び動作した…がやっぱり動作がおかしい。発振周波数が動いている上に感度が非常に悪くなってしまっている。元のICでこれではソケット化が拙いとしか言いようがない。この基板は出来が良くないのでもしかすると不動スレスレ、つまり運で動いていたのかも(^^; ある程度の予想はしていたがここまで不安定とは…ここらでもうソケット化は断念する気になった。今回の作業は全くの徒労だったな。

https://plaza.rakuten.co.jp/isuke36/diary/201303030000/
 自作だけど同じ悩みの人がいた。この人もICが同じ上にソケットを使っているな。哀店道で買っているからTA2003PはオリジナルじゃなくてWXの奴だろう。哀店道のWXはCD2003GPより弱いのだと思う。不良品の可能性も僅かだがあるな。

注:基本波の上下±225kHzにイメージが発生するという国宝級に珍しい?ICのバグ(^^; イメージと言うより局発のスプリアスなのかもしれない。今のところER-C54T、ER-C55Tのドヨ在庫品でしか発見されていない。いずれ取り出してテストしてみたい。

★再度交換!がしかし…(^^;
 上手く動かないのではしょうがない。ICソケットは除去する事にした。但しノーマルのCD2003GPに戻すのは負けた気分なのでTA2003P(WX)を直付けして試してみたい(^^

f620z_051
 ゼーゼーハーハー、当然ながらソケットはもう外す気は無かったので確りガッチリ付けちまったよ(^^; さすがにクリンチはしなかったけどね。まさか動かないなんて思っていなかった。何故なら(自作ラジオだけど)TA2003をソケットに付けている写真を他のブログで見ているからだ。なのでソケット化できなかったというのは「この基板かIC限定の問題」と考えたい。機会が有ったら別のICやラジオ基板でもやってみるとしよう。怪しい中華ソケットの不良も考えられるが、導通は普通にあるようなので構造の問題?それも見た目では同じだと思うけどなあ。筆者の現時点での見立てはこのラジオの基板は配線が元々良くないギリギリ仕様なのだと思う。同工場と思われるF1691Mもそうだったから。もちろん他人の記事の例もあるから哀店道のWXが特に不良なのかもしれない。

 でTA2003Pに換えて電源を入れたらソケットの時と全く同じ症状だった!これはもうソケット化と言うよりTA2003とCD2003は互換性が無いと考えた方が良さそうだ。恐らくピン互換だけど電気的特性が違うのだろう。もちろん哀店道のWXだけおかしいのかもしれないが。

 この作業を通じて、もしかするとTA2003よりもコピー品のCD2003GPの方が雑食で強いのかな?と思い始めている。つまりテキトーに扱っても幅広い条件でタフに動くのではないか。性能が全く同じであればタフな方が良いに決まっている。例の独自バグを見ても判る通り中身を全く同じに作っていない事は99.999%間違いないので改良・改変しているのかな。バグを出して最低ランクに落ちていたCD2003GPの評価が稍向上した。どんなダメな奴にも取り柄の一つくらいはあるものだ。同時に哀店道に売っているTA2003(WX)のダメさが判った。あの時交換用にまとめ買いしないで良かったですね〜(^^; 

 …なんて喜んでいる場合じゃない。次回はまたCD2003GPに交換するか、無理やり動作点を合わせて動かさねばならない。筆者としては元に戻すよりWXでちゃんと動かしてみたい。

結論:TA2003P(哀店道のWX)よりもCD2003GP(バグなし版に限る^^;)の方が動作安定性が上だった。まだサンプルが不足だが電気的な互換性も無い可能性がある。


★続く
 おまけの電源LEDは一応光ったがIC交換は上手く機能しなかった。今回判ったのはCD2003GPとTA2003Pの互換性はそんなに高くはない事、MW程度であってもRF回路のソケット化は止めた方が良いという事だ。勿論ソケット前提で製作し、ICを挿したまま調整すればイケるのだろうが、それだとIC交換の度に調整が必要なのでソケット化の意味が皆無に近くなる。

 まあ失敗した方がHSDLにとってはネタが増えるわけだが、失敗だと再スタートに少々時間が掛かるので出来れば成功ネタが良いね(^^; この改造で計画が一ヶ月以上も停滞してしまった。次回は来年だけどいよいよフェライトロッドアンテナの改造を行なう。革命的な手法が編み出されたので上手く行きそうな予感。もう巻き過ぎは怖くない?

ICR-S8

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

SONY ICR-S8の寿命が来ている電解コンを交換する(^^


どーでも良いラジオ話
ICR-S8

 前回洗ってキレイに生まれ変わったICR-S8だが、発振がいよいよ酷くなってきた。HSDLに来た当初からときどき発振していたのだが、段々酷くしかも確実なものになってきた(^^; 普通ならば使っているうちに電解コンが電圧処理されて復活するものなんだが…。まあ30年物に文句を言っても始まらないか。復活しないという事は本格的に電解コンが死んでいると考えて良かろう。

 自作ラジオなら部品配置・実装の拙さや調整の狂いでも発振する事があるが、製品の場合は確実に電解コンの劣化によるものだ。今回は重い腰を上げて電解コンを交換する。この手の障害は小さな電解コンから順に交換していくと大体2、3個でビンゴが出る(^^ なので全部交換する必要はないのだが、発振防止だけでなく増加したノイズの低減にもなるので全部換えた方が良い。


★発振について
 どういう現象なのか言葉で書くより聞いた方が早い。この製品のように30年を経過した古いラジオは電解コンの寿命により多かれ少なかれ発振する場合が多い。他のコンデンサは基本的に劣化はしない。環境の悪さから腐り落ちたセラコンは見た事があるが例外中の例外だ。

seijou.mp3
 これは発振していない時の無信号ノイズだ。昼間に何も放送が聞こえないところに同調するとこうなる。

hassin.mp3
 これは上と同じ状況で発振した時の音だ(注)。電源が入って直ぐに発振し始めた。クエンチングノイズのようなザーという大きな雑音のような音なので初心者は気づかない可能性が高い。不調の時に「ノイズが聞こえるのに何も受信できない」というのは怪しい。イヤホンで聞いている時に突如発振すると耳が非常に焦る(^^;

icrs8_hassin.zip
 今回のファイル。

注:これだけではないが一例である。ピギャーとかプーとか初心者でも明らかに判るのも勿論ある。電解コンに因らない笛音妨害のような発振もあるが、これは普通の製品では対策されているので起らない。

★使用電解コンと交換要員
 前回コンデンサについて書いたが今回は電解コンに絞って書く。真っ当な仕入れでメーカーはキッチリ揃っているからHSDLとしても揃えたかったのだが…。

C 3:SHINSEI 47μF 10V→TK UTWRZ 47μF 25V(5φ)
C 5:SHINSEI 1μF 50V→NCC FL 1μF 50V(3φ)
C 7:SHINSEI 10μF 50V→Rubycon NXA 10μF 50V(5φ)
C 8:SHINSEI 470μF 10V→Rubycon ZL 470μF 16V(10φ)
C12:SHINSEI 0.47μF 50V→NCC FL 1μF 50V(3φ)
C13:SHINSEI 4.7μF 25V→Panasonic HB 4.7μF 25V(4φ)
C15:SHINSEI 220μF 6.3V→NCC KY 220μF 10V(6φ)

 電源電圧3Vのラジオという事で耐圧は何でも良い。交換要員のメンツは不要な電解コンから選んだ。なのでこれがベストというわけではない。FL1μFは既に寿命の可能性があるしBPにも意味は無い。もう必要ないから使っただけ(NXA10μFなんて2001年製だし…)。どうにか動くようにする気はあるが良くする意志は無いのだ。C12の0.47μFは容量的にCCだろうから増量で音が変わってしまうかも。これは稍低音重視って事で(^^;


icrs8_26
 電解コンキット完成。何かもう見事にバラバラだな!サイズもメーカーも色も…それどころか面実装のHBすら混じってやがる(^^; この辺りはPC当時から読者には見慣れた光景だろう。

 関係無いけどHSDL所有の古い小さな電解コン(3〜6φ)は古いのから順次捨てるつもりである。言うまでも無く電解コンには保存限界があるし(小さいのは20年程度で中古)、長寿命低インピーダンス品はともかく一般用の古い奴なんて今後ラジオ修理にも使わないはずだから。この交換は捨てる予定の電解コンを一つでも多く救出するために行なっているところがある。今後ともなるべく電解コンを全交換していきたい。


★交換
icrs8_27
 この交換が面倒で難易度が高い理由は何か?それはこの基板が古いからだ。ハッキリ言ってPCのガラエポ多層基板でパターンが剥がれる事はほぼ無いが、この手の片面ベークや紙エポはちょっと注意を怠ると剥がれる。加えて古いラジオは手で製作していて、そのためリードをクリンチしている場合がある。それだと部品の脚を熱して引っ張ったらパターンごと持って行かれる可能性がある。このラジオはそうではなかったけどね。ハッキリ言ってこの手の基板はリワークするようなものではない。まあハンダ溶解温度に関して言えばガラエポ多層基板よりははるかに楽だけど。


icrs8_28
 ぜーぜーはーはー、息を止めて集中しているので10分が一時間くらいに感じる。しかし電解コン除去が終わればもう終わりといってよいくらい楽なのだ。それにしても基板上がスッキリ爽やか!面実装に入れ換えたらこんな感じになりますね。


icrs8_29
 裏面。40年物の基板が死にそうで怖かった。銅箔はソコソコ厚めなのだが張りが弱いような気がする。或いは経年で弱くなってきたか。古いハンダは面倒だが出来る限り除去する。もちろんハンダにも寿命はある。一連の作業で一番面倒∧ムカついたのは裏についていたフィルムコンだ。コイツが取れてしまうので再び付けるのに難儀した。足が折れ曲がっているのでね…。


icrs8_30
 ハンダ付けはアッと言う間に終わる。一見しておかしいHBの存在(^^; 脚が短いのでハンダ付けは困難だった(かなり無謀)。何か玉石混淆と言うか…サイズやメーカーがバラバラだと三流中華メーカーみたいでカッコ悪くてイヤなのだが中は見ないという事で。


icrs8_31
 残るはこれだが…この錆を鑢などを使わずに薬液だけで落とせないかな?削ると肉が痩せるし見栄えが悪くなる。メッキをなるべく残したい場合もある。何か良い薬剤は無いだろうか。市販の錆取りは電気用じゃないから副作用が怖い。


★テスト
 3VのACアダプタを繋ぎ1時間以上通電して、その後3時間以上(推奨一日)放置して電源を入れた時に全く発振しなければ合格。結果は全く発振しなくなったので成功か。でもFL1μFはちょっと不安だ。未使用品だけど3φなんて10年で終わりじゃないか?(^^;


★再調整
 折角また開けたので、今回はアンテナコイルも動かして完全なトラッキング調整を行なう。調整は上のエージングが終わってから行うのは当然だが、始める前に30分以上電源を入れてから行う。そこら辺のラジオのレビューを読んだら「電源を入れた直後に周波数変動する」とかマジ顔でバカを言っているのでイヤになります。LC発振なんだから当たり前だろうが!LC発振だったら値段が百倍の甘無線機だって動くわい(^^; もーいや!デジタル世代のバカども。最近は周波数がデジタル表示されるからこういう輩が騒ぐんだな。

 ここで何より面倒なのがトラッキング前作業の周波数合わせ。このダイヤルはデザイン優先なので周波数は何所が何なのかほぼ判らない(^^; 中間は全くのデタラメなので気にせずバンドエッジだけで合わせるしかない。粗ニーによくある下限520〜上限1650kHzで合わせた。例によって下限は吸収型周波数計代わりのER-C55TでOSCの975kHzを受信し、上限は同じER-C55TをSG代わりにして1195kHzに合わせてそのOSCを受信している。もっとも1〜2kHzの誤差は気にしない。ダイヤルで読めないものを気にしてもしょうがない。

 で結果だが、前回調整よりあまり上がらなかったけど多少マシになった。電解コン交換の効果かノイズが減少し、夜間になると各所で遠距離放送が聞こえるようになった。但し昼間のRFはやっぱり他ラジオより弱い。これはアンテナのサイズが小さいから仕方がないのかCX-845の限界なのか?このICは見た目古臭いので期待していない。でもTRディスクリート6石スーパーよりはマシな気もする(^^


★終わり
 これでICR-S8はストラップ以外は完全なものになった。記事はこれで終わりで良いだろう。この手のラジオを一杯持っていても意味が無いのでいずれ他のと一緒にHOで処分するかな。HOで妙なリペア済みのラジオを見かけたらよろしくね〜(^^ それは随分先の話だが。

 次回のラジオ洗いは長年(と言うほどではないが^^;)の懸案であるICF-S60を丸洗いしたい。これは筐体が稍大きくてネジが多いので洗いがいがある。行く行くは大型ラジオも洗えるようになりたい。そうするとキライな糸掛けもやらないといけないんだろうな。

RAD-F620Z

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしている事を読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

OHM RAD-F620Zの気に食わないところ


RAD-F620Z
RAD-F620Z
RAD-F620Z
RAD-F620Z
RAD-F620Z
RAD-F620Z

 実はある事情で実験が停滞しているのだが、最低でも月一でこのラジオについて書かねばならない決まりなので裏話でも一つ。


★糸掛けユニット
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 このダイヤル機構が非常に邪魔なのだ。邪魔な上に設計がアホだし(^^; 部品を交換する時にダイヤルを外さねばならないわけだが…。


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 これが問題のローラー。これ以外のローラーも問題が多いのだが。何しろ一部のローラーは全く回転せずに糸が上を滑っているのだ(^^; 糸にオイルをタップリ塗るメーカーなので仕方がない。だがこのローラーはそれ以上にヒドイのだ。


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 ダイヤルを回すと何とポコンと迫り出してきます!(^^; これ以上は飛び出ずにここで安定するのだが、それはもちろん設計通りというわけではない。実は糸が枠に当っているからそこで偶然に止まるだけだ。何という間抜け!こんなの開口部を左に向ければ一発で解決だろうが。偶然に頼って動いている製品なのだ。

 IC除去→ソケット化作業の時にこの糸がバラバラに外れて難儀した。VCからフリーにするとこのローラーと反対側のローラーが外れるからだ。ローラーを他の部分と同じく全部固定するのが確実だが、実装の関係でそれが出来ないなら方向くらい考えろって話。おバカすぎて涙が出ます。パクった日本製をもっとよく研究しましょう(^^

 筆者は小学生の時分に糸掛けの糸を切った事があるので、長い間それがトラウマになって糸掛けを弄るのはキライだった(回すのは感触が良いから好きだけどな^^)。そう言えばER-C54Tの糸もバラしてから外れっぱなしだったのでやらねば…その前にもっと大変なPVCを何とかしないと(^^;


★おまけ
f620z_050
 この620はアンテナが折れて存在しないので、その部分にサイズがピッタリなRCAジャックを付けてみようと思い立った。これだとホイップアンテナを付けるのも容易いし外部アンテナも付けられる。がしかし、取り付けに使うナットがケースに当ってしまって締めこめなかった。全体を強力接着剤で固めるかナットを薄いものに交換するしか手は無い。カッコ悪い接着剤は最後の手段だろう。まだ諦めているわけではないが取りあえずこの機能は後回しという事で。

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