HSDL.blog.jp

主にラジオを中心としたジャンク・各種実験の同人誌

改造

Panasonic RF-P50

この記事は、最低でも過去記事と「HSDL用語集」「HSDLラジオ用語集」を読んでいる事を読者の条件とする(リンク条件はこちらを参照)。

埋め草?全く意味のないと思われた電解コン交換にも意味が有った!(^^


Panasonic RF-P50 過去記事

 電解コン交換はPC時代からのHSDLの華だ(タグ「コンデンサ交換」参照^^)。そのため特に意味が無くても交換するのだった。愛読者なら既にご存じの通り、本当の理由は余っている電解コンを有効に消費する為で、それをわざわざ記事にしたのは埋め草原稿にするためである。効果は無くともHSDLの内部的には全く無意味でもないんですね(^^


★電解コン交換
 少なくともこのラジオの場合は搭載されている全ての電解コンはいずれも耐圧には全く意味は無い。効いてくるのは容量だけである。アナログ低電圧小電流回路なので耐リプル等の性能も全く気にする必要はない。高周波スイッチング電源ではないので等価直列抵抗も気にする必要はない。使用されている小容量コンの耐圧が異様に高いのは、電解コンの製品ラインナップに元々それより下のが無いだけだ(注1)。


★AGC&AFC部分
C15:4.7μF25V→SEI UZ 10μF16V
C16:10μF16V→nichicon MF 22μF16V

rfp50_64
 これらはAMの時はAGCの時定数を決定するのだが、2つとも決定要因なのかどちらかだけなのか分らない。文章を真に受ければどちらも効くはずだが容量が違うのが気になる。もしかすると高度にシチュエーションにより切り替えているのだろうか?少なくともICの等価回路を見るとそんなに高度な機能ではないと思うが(^^; シロート用ラジオICなんだからそんなに無線機みたいに凝らないでしょ。

 一番困るのはこれがFMのAFCキャプチャー・エリアをも決定するらしい事(注2)。AMだけで定数を決定するとFMがヤバくなる可能性もある。がしかし回路図をよく見たらこのラジオΕ團鵑鵬燭盞劼っていないではありませんか(^^; つまりこれFMのAFCが入っていないんじゃないの?という事は付いている2本の電解コンはAMのAGCだけのための電解コンという事になる。そうと決まれば話は単純になるな。

 ただAGCだけだとしても電解コンが2本ある謎は依然としてある。それを知るためにあえて容量を両方とも倍増させてみる。もしヤバい挙動が出たらまた交換すればいい。そうすればまた電解コンを消費できる(^^

 それにしてもAFCが入っていないのは今気が付いたのだが驚いた。シロート向けでAFCを入れないメーカー製ラジオなんて存在するのか!何しろ今はFMだけでなくMWラジオでも入っているくらいだ。そう、「らくらくチューニング」等と称するアナログDSPラジオのAFCの事である。こんな驚きの事実が判明するのだから、一見無駄と思っていても改造してみるもんだねえ。

 …とこの記事を書いた時は思ったのだが、何しろ小容量なのでデフォルトのキャプチャーエリアでAFCが掛かる可能性は皆無ではないと気付いた。なので実験するまで結論は保留にする。


★Sメーター部分
C14:10μF16V→NCC 10μF16V(超古い^^;)

rfp50_65
 リファレンスと大きく異なるのが各社製品の回路。リファレンス回路だと無信号でも薄ら点灯してしまうし、少々の操作でチラつくし感触も良くないのだろう。もっと小容量にしようかと思ったが、同調フィーリングが変わるかも知れないので容量は換えない方がイイかな?でも古いのを使ったので変わってしまうかも。


★リプルフィルター部分
C19:セラコンのため放置
C20:10μF16V→nichicon MF 22μF16V

rfp50_66
 リプルフィルターは増量してみた。がしかしIC内部等価回路を見た限りではストックの10μFを越える容量は必要無いどころか4.7μに半減しても大丈夫そう。デジタルと比べれば立ち上がりの極度に遅い超小電流の回路だからね。にも拘らず倍増するのはただ単にやってみたいから。10μFと比べ22μFの電解コンが余っているというHSDL的に切実な理由もある(^^;


★VCCデカップリング
C21:220μF6.3V→中華固体電解 270μF6.3V

rfp50_67
 C21はVCCのデカップリングだ。リファレンスでは470μFになっているが製品では220μFになっている。どちらでも違いは無いだろうな。このくらいの消費電力だと470μFだと電源スイッチを切った時に消えるのが遅いかも?ここは試しに同容量の固体電解コンを使ってみる。もちろん効果を期待しているわけではない。例の中華固体コンを使ってみたくて仕方が無いのだ(^^ これは第二期HSDLの末期に入手したのでPC改造には間に合わなかった(注3)。

 固体アルミ電解を使用していると事情を知らん奴にバカにされそうだが、上記の事情なのであれこれ文句言うなよ(^^ この中華固体の外見が富士通に似ているのはFPの朴李だからだろう。ちなみに写真の赤い大きな東信製フィルムコンはAF出力に入っている0.1μFだ。恐らく同じ出力ラインに入っているL7と共にイヤホンジャックからの局発漏れ防止だが、後期ではサイズが半分以下になりR-P30のインドネシア製では同容量のMLCC(裏面C24)になっている(価格は1/10以下だろう)。この辺り長期生産だから地道にコストダウンが図られているね(^^;


★AF出力・カップリングコン
C23:220μF6.3V→nichicon PR 330μF6.3V

 AGCやAFCと違って殆ど変化が感じられないところ。このラジオに使われている安物小型SPのf0はどう頑張っても数百Hzだ。仮に超優秀と考えて200HzとしてもCCは100μ有ればそれで充分という事になる。低周波低インピーダンスと言うのが有ればいいのだが、オーディオ用がそれに当たるかな。

 実際の小型SPはf0が600Hzなんてのも普通に存在するくらいf0は高い。我がIC-○75のSPが酷いのは某所で暴露されているし(^^; つまりこのCC容量を大容量にして「低音が出た!」等と喜んでいるオヤジ&ジジイはスピーカーのf0すら知らないオーディオ弩シロートなのである。マジで聞こえたなら「幻聴だから取りあえず明日アタマの医者に行って来い」ってレベル。閑話休題、


rfp50_68
 このラジオは220μFなので容量的には充分だ(200Hzのリアクタンスは-3.62Ω)。内蔵SPなら多過ぎと言っても良いくらいだが、外部の優秀なヘッドホンを使う事も考えられるので容量はキープだ。もっともイコライジングで下も削られているので「オレの自慢のMDR-CD900STで聞いたら低音モリモリだぜ!」なんておバカな事は言わないで。シロート確定だ(^^

 さて何に変えるかな?サイズは6φ以下で高さも極力低い方がいい。容量は概ね220μであまり下回らない範囲。という条件でHSDLの資材担当に「早く消費してくれ!」と言われているモノ(^^;

NCC KY 220μF10V
nichicon PR 330μF6.3V
nichicon VR 470μF6.3V

 8φまで広げるとかなり一杯あるんだけど6φまでだとこの程度か。HSDLでは既におなじみの面々だ。上の中華固体でも良いけど、そこら辺に生息しているOS-CONバカと一緒にされるとイヤなので敢えて止めといた。この中だとやはり一番古いニチコンPRかな。これは悪名高き四級塩電解コンだが、当該品は終売間近の今世紀発売の対策品なので大丈夫。逆にHSDLでは爆発を期待して入手したら対策品だったのでガックリしたという苦い思い出がある(^^; 要するに使い道が無いのだ。


★NFパスコン
C10:4.7μF25V→Panasonic HB 4.7μF25V

rfp50_69
 これでフィードバックの時定数が決まるのだろうか?リファレンスと同じ4.7μFが付いている。容量の意味が解らないものは換えてみるのが一番だが自信が無いので容量は変化させない。その代りマネ下HBで低背化する。これを弄って悪名高き音割れが解消されるだろうか?いやそんな単純ではないか。


★RF・AFデカップリング
C7:10μF16V→SEI UZ 10μF16V
C8:セラコンのため放置

rfp50_70
 DCとテキトーに書いたが、この回路はICの定電圧回路から電源を貰っている重要部分だ。具体的にはRFの同調回路のターミネートとAFゲインのバイアスだ。これを切り離すのがこのコンデンサ。これはRFも掛かるので高周波特性の良いコンデンサを使用したい。

 という事で一瞬ポリマー・アルミ電解を使ってやろうかと思ったけど、太いのしか無かったのでインピーダンス規定されている通常のアルミ電解を使った。HSDLが始まった頃に入手したものなのでもう腐っている可能性も充分にあるが…。


★AFゲインコントロール部分
C11:→0.1μF50V→Panasonic HB 0.1μF50V

rfp50_71
 このICは以前から何度も書いているように音量調整はICのゲイン・コントロールとなっている。そのゲインVRの経路に入っているのがこれ。セラミックじゃなくて電解コンじゃないとダメなの?こんな小容量はもう日本メーカーではとっくの昔に廃品種になっているハズ。

 ここはマネ下HBで低背化してみた。ちなみに本当はこんなに高耐圧品は必要無い。これの1/10でも充分過ぎるほどだがこれしか無いのだ。


★残る問題点
rfp50_72
 モードスイッチのところの基板が腐食している。これはスイッチを汚い手・濡れた手で触るとなる状態だ。ただ濡れただけならこうはならないがマイグレーションも起るのだろう。他人から修理を頼まれたラジオならカネを取って徹底的に対策するが、この場合はHSDLの自家用ラジオなので放置する。改修するとオリジナリティが下がるからね!そんな事を言って実は面倒だからだが(^^;


★作業はかなり難航(^^;
rfp50_73
 でも初っ端はそこの部分の電解コンを抜くのだった。ランドが剥がれなかったのは奇跡に近い?しかしAFのCCのランドが浮いてしまった。もう換えないから良いけど。

 ちなみにハンダ付けしている時に不用意に裏蓋を置いたら、このラジオのストラップがハンダゴテに当たってしまい一部溶けた(^^; また組み立ての時にダイヤルの指針の突起が曲がって抜けやすくなった。元から重かったダイヤルに偶に指針が付いて来なくなるのだった(^^;; 何かもうコンデンサ交換で良くなった所よりその他の被害の方が大きいね…(^^;;;


rfp50_74
 このTUNE_LEDの実装が許せないレベルでヒドイ。この下の電解コンを交換したのだが接触寸前だ。ジジイが「エンパイヤチューブを被せろ!」と激怒します。ちなみにヤニで汚いのは元からだからね。掃除したいけど蝋がブチまかれているので無理。


rfp50_75
 事故発生もあったが交換したらディスクリ回りがスッキリしたなあ。この辺りは別にスペースに困っていないんだけど。なんかいつもながら銘柄やサイズ・形状がバラバラでカッコ悪いけど市場に出す製品じゃないから良いか。よく考えてみたら交換した電解コンの方が使用されていた中華電解より古いのもいくつかある。何かすげーバカな事しているような気が(^^;


rfp50_76
 肝心のIFフィルター回りはあまり変わらない。低背化したのは事実だけど本当はもっとスッキリさせたい。MLCCに換えちまうかなあ〜そうすれば表には何も無くなるし。しかし面倒を思うとヤル気が出ない。ちなみに純直流回路なのでMLCCの場合は容量は倍以上にしなければならない。


★交換してみて何か変わったか?
 AGC・AFC以外に効果を知覚できるところは無いだろう。で結果だがダイヤルを回した時にローカル局に差し掛かった時に一瞬強く同調LEDが光る不快な現象(注4)が減少した。さて二つの内のどちらの電解コンが効いているのだろうか?面倒くさいけど確かめるためにまた別の容量に交換する必要があるな。

=交換コンデンサ全リスト=
 元のモノは全部中華電解だった。

C 7:10μF16V→SEI UZ 10μF16V
C10:4.7μF25V→Panasonic HB 4.7μF50V
C11:0.1μF50V→Panasonic HB 0.1μF50V
C14:10μF16V→NCC 10μF16V
C15:4.7μF25V→SEI UZ 10μF16V
C16:10μF16V→nichicon MF 22μF16V
C20:10μF16V→nichicon MF 22μF16V
C21:220μF6.3V→無銘中華固体アルミ電解 270μF6.3V
C23:220μF6.3V→nichicon PR 330μF6.3V

 今回長年の宿願だったマネ下HBを漸く使用する事ができた。8年前にこれが福袋に大量に入っていたのを見た時は眩暈がした。アルミ電解の0.1μFなんて何処で何のために使うんじゃい!と思ったらICラジオの中に入っていたのだから分らないものだ(^^ まだ一杯あるので必要な人には差し上げます。ちなみにラジアルリードとして使っているがHBはSMD電解コンだ(注5)。HSDLブログではこのような使い方は普通なので知っているよね。

 中華固体アルミ電解も初めて使えたけど宝の持ち腐れだよなあ(^^; そう言えばこれDE-5000でESR計測したら日本製個体アルミとほぼ変わらなかった。そもそも固体電解なんてレシピさえ判れば作るのは簡単だから中華製造でも心配無しだ。迷っている人はドーンと使ってみましょうm9(^^


★取りあえず終了
 AGC効果を知るにはもうちょっと使い込んでみないとね。なのでR-P30と共にロードテストするしかない。読者には何も関係無いが福袋に入っていて不燃ゴミで捨てようかと思っていたマネ下HB0.1μFが使えて良かった。この手の面実装・通常アルミ電解コンは本当〜にゴミ!なんだよね。次回は恐らく最後のIF改良を行ないます。でも記事は正月には間に合わないだろうなあ…。


注1:カタログを見れば分る通り一般用アルミ電解コンに小容量・低耐圧品などは製品として存在しない。それ以下の耐圧では小型になり過ぎてアルミ電解コンとして製造できないのだと思われる。

注2:他に通常セラミックコンのC7がキャプチャー・エリアに関連する。このラジオは実装されていなかったけどね。そしてそれが「AFC無し」の根拠だ。がしかし上に追記したようにデフォルトの容量(=バリキャップの容量)で入っているかもしれない。

注3:270μFなのに220μFと同容量?等と疑問に思っている奴は愛読者じゃない。冒頭に過去記事全部読め!と言っているだろうが。親切にリンクを引っ張ってやる。

注4:マイク・コンプレッサーが発声の頭で一瞬しゃくるような現象(^^; 一瞬点灯するけど正確に同調しても光らない。突入電流の勢いだけで点灯しているんだね。

注5:SMDアルミ電解コンのラジアルリード使用法は昔ここに書いた。元記事は楽天に吸収されたHoopsのWebサイト時代からある(20年の)歴史ある記事だ(^^



Panasonic RF-P50

この記事は、最低でも過去記事と「HSDL用語集」「HSDLラジオ用語集」を読んでいる事を読者の条件とする(リンク条件はこちらを参照)。

CFW455HT相当品のチョー安易な損失補填に成功(か?)!その2


Panasonic RF-P50 過去記事

 前回はセコイアイデアを思いつき実行したが特に変化が無く失敗に終わった。果たして今回の容量変更で取り返せるのだろうか?もっともFE_outに最初からそのパワーが無ければどんなにリアクタンスを減らしてもダメだろうけどね(^^; もし失敗するとすればそれが理由だ。


★実装その2
 さあやり直しだ。こんなクソみたいなハンダ付けは二度とやりたくは無かったが、結果としてまともに動かないのでは致し方ない。次は330pFで行ってみよう。これもSMDタイプなんだよなあ。サイズは2012よりプロポーションの良い1608に変わるが、このテキトーなランドはプロポーションとかそんなものは何も関係無い!(^^;


rfp50_61
 前作業で既にランドは出来上がっているので直ぐに終わる。いよいよ小汚くなってきたが1608だと錫メッキ線でショートしたようにしか見えない(^^; けどちゃんと付いてます。

 次の680pFはラジアルリードなので楽になるけど本音はこの330pFで終わりにしたい。ハンダ付けの繰り返しは基板を痛めるからだ。HSDL公式的にはどーでも良い扱いのこのラジオでも壊すのは気分が悪い。安いものを使い潰す、なんて身も心もビンボーな考え方は筆者には無い。


★テストその2
 これでもう一度テストする。330pFという容量はストックの3倍だから変化して欲しいところだが…。まずはFMのチェックを行ない、IF発振など悪影響が無い事を確認したら次はいよいよAMチェックだ。

 …ノイズフロアが上がってIFゲインがアップしている。今までは微かにしか聞こえなかった765kHzのYBSがハッキリ聞こえる。ただR-P30はもうちょっと信号が強いが了解度はこちらの方が高い。S/N比が高い印象なのだ。ここまで感度が戻ってくればあとはアンテナ系で何とかなるかも。

 がしかし、何かこうシックリこないなあ。実はIF周波数が何となく合っていないようなので調べたら実に微妙な451kHzだった(^^; もっとキリがよいところで動いて欲しかった。帯域幅もリプルが有りあまりキレイではないっぽい。これは失敗ではないけど成功とも言えないような気がしてきた。何かブチ切れそうになってきたのでこうなったらもっと大胆に容量アップ、それでだめなら遂に禁断のIFTレスに挑戦するか?


★実装その3
 流石に3倍だと変化が見られたので次は更に倍増して680pFとなる。ここからはラジアルリードとなる。蝋で苦労しながら面実装ランドを作成した時間は無駄だったのか(^^; もっとも貴重なデータが得られたので無駄とも言えないか。


rfp50_62
 HSDLの有名な不良資産である680pFだ(^^; これは1nFと共に子供の頃に買ったのか貰ったのか?手に入れたのだが数量が合わせて数千個あった。当時会う人々全てにプレゼントして減らしたがまだ数百はあるだろう。回路に680pが出てきたら「部品を減らしたいんだな…」と思って欲しい。ちなみに半世紀経って今更気づいたが川端製だけでなく謎メーカーの小型品も入っていた。全然気づかなかった。


rfp50_63
 この基板であればラジアルリードが楽で良いわな。但し外すのはイヤなのでこれで決めたい。実は既にここではないけどランドが一つ死にかけている。クリンチしているので抜く時に引っ張られて死にやすいのだ。ゴミ実装しやがってクソが。ちなみに680pFの下に見える水色のがFMの3エレCF、その右の大きな黒い長方形がCFW455HT相当品(無銘)だ。当初は危ぶまれたがスペース的にキッチリ収まったのはめでたい(^^


★テストその3
 三度目の正直だ!これでもし不合格なら更に容量を増加する、流石に筒抜け気味の10nF以上の容量はFMの為にも付けたくないので次の1n(1000pF)でお終いにする。さあこれはどうだ?FMは問題無さそうだぞ。

 …330pと全然変わらねえな(^^; どうもこれ以上道路を広げても車の方にスピードを出すパワーが無いようだ。という事はこれ以上の容量アップは無意味という事になる。このまま引き下がっていいのか?ダメだと思います。

 恐らく読者は話を読んでいても全然実感が湧かないと思う。少なくとも筆者がこんな他人の記事を読んでこんな内容を書かれたら「何言ってんだコイツ?」としか思わないからね(^^ そこで未改造のRF-P50Aと今回改造のRF-P50でYBSをほぼ同時刻に受信して音にしてみた。時間差は2分なので同じ信号強度と考えて良い(いつもの通りリンクはどれも同じです)。


>ノーマルRF-P50A
0765_RF-P50A.mp3

>HSDL改造版RF-P50
0765_RF-P50.mp3

 RF-P50改の方は微妙に同調をミスっているのが判るだろうか(^^; SFU455では1kHz同調がズレても何も判らないがCFW455HTはハッキリ判る。ポケットラジオとしては超高選択度だけに同調は難しい。メーカー機がラジオを低選択度にする理由がこれでよく解る。このラジオで10秒以内にピッタリ同調できるジジイなんて多分この世にいないだろう。SW入れたばかりだと数kHzドリフトするし(^^;

 閑話休題、お聞きの通りノーマルの方が微妙にIFゲインが高い。ただ改造版の方がS/N比が高いのは事実。こんなモノなのかね?まだトラッキングが合っていないので正式評価はできないけど、選択度だけでなく感度の面でもノーマルを上回らないと気が済まない。取りあえずCC交換はHSDL評価では「あまり効果は無かった」という事になる。がしかし元に戻すのは面倒なのでこのまま行きます。


★続く
 次回はいつになるか分らないけど根本的に何とかする。その前に別の改造が入るかも知れないけど。

Panasonic RF-P50

この記事は、最低でも過去記事と「HSDL用語集」「HSDLラジオ用語集」を読んでいる事を読者の条件とする(リンク条件はこちらを参照)。

CFW455HT相当品のチョー安易な損失補填に成功(か?)!その1


Panasonic RF-P50 過去記事

 これまでの改造で「市販ポケットラジオでは恐らく世界中探しても存在しないレベルで高選択度」になった我がRF-P50[1](注1)だが、やはり多エレメントCFの損失はカタログ予想以上に大きく感度が大幅に低下してしまった。前回調整し直してソコソコ実用範囲の感度になったのだが、改造前と比較してハッキリIFゲインが落ちているのが判るだけに気になる。HSDLはポケットラジオであってもローカル受信だけで満足はしないし、そもそもローカル受信だけで満足ならこんな高選択度は不必要!(^^; 何とかならないだろうか?それもIFアンプ追加とか面倒で無理な事をしないで。

 そんなある日、粗ニーICのリファレンス回路図を眺めていたらカネをほぼ掛けずに解決する方法を思いついた。上手く行くかは分からないけど、もしこれが成功したらタダ同然でしかも簡単にICラジオの選択度が向上できることになる(注2)。もしかするとHSDLにCFWバブルが到来するか?!ちなみに筆者は生まれつきギャンブル好きである事をお断りしておく(^^


★セコイ!CC容量増加作戦(^^;
rfp50_050
 このFE_out→IFT間のCCであるC12を大きくしたら損失補填になるのではないか?と言うのが今回の実験。CFW455HT相当に変わって増加した損失は-4dB程度だからその程度で取り返せるんじゃないか。C12の455kHzでのリアクタンスを計算してみると、

100pF:-3498Ω
150pF:-2332Ω
220pF:-1590Ω
240pF:-1457Ω
330pF:-1060Ω
680pF: -514Ω
820pF: -427Ω
1nF: -350Ω
*−は形式上の符号

 上の容量はHSDL所有のSMDを含むMLCCから選んだ(注3)。あまり大きく数値を変えると何処かに弊害が出るかもしれない。何しろここまではAMとFMは共用なのだ。まずは悪影響がまず無さそうな150pで行こう。それで変化が見られなければザックリ半分ずつ減らしていく。自分で言うのも何だけどスゲー超テキトー思考。


rfp50_051
 こんな感じになりますね。これが失敗したらいよいよジェネリックなIFアンプを製作する覚悟を決めねばならない(注4)。


★実装その1
 実は150pFのMLCCはSMDなのだった。このラジオの元から付いているパーツはアキシャルリードなので普通にやったら付かないのである。何しろタダの基板ではなく蝋でベタベタ汚れた基板のハンダ付けだから腕達者な人ほど困難は想像できると思う。まあこの記事みたいに面実装使わなければ簡単かもしれないが…そりゃそうだ(^^;


rfp50_052
 現実のC12はIFTの真横にある一見抵抗のような奴だ。カラーコードは茶色・黒・茶色で101となり100pFで間違いない。但しこれはラジアルリードだけど今回付けるのは面実装なのよ。何しろHSDLを始めてからラジアルリードの単板セラミックコンを使うのは初めてに近いくらいなので都合のいい値を所有していない。


rfp50_053
 しかしSMDのMLCCならこの辺りは小刻みで所有している(^^ 150pFは2012で所有していた。このように部品を準備する時は紙に貼っている。何しろこのMLCCは名前の通り2.0×1.2mmサイズなので油断するとすぐにどっか行っちゃいます(^^;


rfp50_054
 外したセラミックコン。抵抗のような形をしていてカラーコードも全く同じだ。これで101を表している。


rfp50_055
 外したらまずは片側にリードを立てる。例によって基板上からホールを伝って滝のように流れ込んでくるパラフィンとの戦い(^^; 面実装ではこのようなものは超有害なので必死で蝋を除去する。面倒なのでスッポンで蝋を吸ってみたがあまり効果は無かった。但し蝋を極度に除去すると局発コイルを覆っている蝋が無くなりFMの安定度に影響が出る可能性もある(注5)。


rfp50_056
 リードが立てば割と楽にこのように加工できる。このように2012用のランドを作成するのだ。


rfp50_057
 別角度。これならハンダ付けできそうな気がしてきただろう?(^^


rfp50_058
 表側は不具合が出ないように処理しておく。伸びていると発振の元だしどこかに触る。


rfp50_059
 多少ブサイクになるが実装はこんな感じになる。もはやこれはビデオカードの世界だ(^^ 昔のHSDLは真面目にやってたね。


rfp50_060
 別角度。電気的には完璧に実装できた。外見的にはブサイクだけど(^^; フラックス掃除は蝋が有機溶剤を弾いてしまうので出来なかった。このままジャンクに流したら、裏蓋をを開けたジャンカーが「アッ部品が付いていない!」と一瞬驚くかも(^^

 どうせなら完全に面実装にしてもらった方がリワーク(特に外すのが楽)と部品調達が楽だからいいな。中国ではもう20年以上も前に面実装主体に移行している。なまじ歴史があると世代交代が遅れるという事か。もっとも今からラジオの中身を変えられてもHSDLには何のメリットも無いのだが。何しろ新しいラジオ買わないし(^^;


★テストその1
 さて感度が上がったかな?それ以前にまず粗ニー系ICのラジオはMWを弄った場合でもFMをチェックする必要がある。何故ならFE_OUTの信号はAMとFMを共用しているからだ。このため455kHz系統を弄るとFMが発振する時がある。その際は大概同調ランプが付きっぱなしなので発振しているのはIFだろう。だからまずFM側に影響が出ていないかまずチェックする必要がある。上で容量やリアクタンスを気にしていたのもそのためで、何でも自由に弄れるわけではないという事を忘れないようにしたい。

 さてFMが正常だったのでMWテストしてみた。フロアノイズは全然変わらない(^^; S/N比の関係で上がっていて気付かないのかも知れないと思い、念のためにわざわざ東所沢でフィールドテストをしたが比較対象の兄弟機に完敗した。もっと一気に増やさないとダメみたいだ。次は220pFを飛ばして330pFで行くか。


★次回に続く
 途中だけどちょっと長くなってきたのでこれで締めて残りは次回に回す。はたしてセコイ作戦は通用するのか?刮目して待て。


注1:ご存じの通りRF-P50とR-P30は合わせると8台以上(不明^^)ある。加えて教科書通りでヒネリが無いため弄りやすい事もあって好んで弄っているわけだ。

注2:タダ同然というのは部品を大量に所有しているHSDLの話だ。CFW455HT互換品やCCに使うMLCCはマジで売るほどある。しかもこれらは使用法が限定されラジオ程度にしか使えないという条件付きなのだ。これはもうウンコラジオに入れるしかない。

注3:元々はPCマザーボードの電源を改造した際に位相補償する為に使用したもの。だからこの近辺のMLCCの容量が普通の人では有り得ないくらい異様に刻んでいるのだった。位相補償は計算値はほぼ通用せずカットアンドトライで決定する。例えるならタペット調整をシムでやっている雰囲気がある。この例えでは解らんか(^^; 今後もう位相補償は行わないだろうから早いところ何かに使いたいのである。

注4:超小型にするために面実装にして2僉1儖未砲靴燭い、IFは足を延ばすと即発振とまではいかないが強電界ではローカル局の飛び込みもある。空中配線はカッコ悪いし困ったね…IC化したい心境だ(^^;

注5:もしこの蝋が重要ではないならコスト的に真っ先に切り捨てられるはず。前世紀から変わらず使われているのは費用対効果が高いからに違いない。ちなみにこの覆いに蝋の代わりにホットボンドを使いたくなるが、ボンドは吸湿性が非常に高くこの目的には逆効果になるので絶対にやってはいけない。実は昔、筆者がこのアイデアを実行しようとしてハタと気づいた(^^;



Panasonic RF-P50

この記事は、最低でも過去記事と「HSDL用語集」「HSDLラジオ用語集」を読んでいる事を読者の条件とする(リンク条件はこちらを参照)。

CF交換の後日譚その2(^^;;


RF-P50過去記事

 HSDL改造機のRF-P50改だが、455kHzのCF交換でIFゲインが落ちてMW感度が非常に悪くなったと思っていたが、7月に確立した方法で計測したら何と上から36、41、35cmとよく揃っている事が解った。もしかするとノーマルの時より調整した分だけバランスが良いかもしれない。この感度は安物ポケットラジオの標準で実用は出来るレベルだ(DXは難しいが^^;)。

 感度があまり落ちていない理由は、恐らくIFのノイズが減った事でノイズフロアが下がってギリギリまで認識できるようになったからだろう。これまで感じた低感度というのは内部ノイズが下がった事に因る筆者の耳の錯誤だね。いやー耳って本当に感度評価の役には立たないんだな(^^; 早いところミリVMを復活させなくては…。

 一時は外そうと思ったCFW455HT(相当品)はリードを短くしてこのまま使う気になってきた。それと同時に6エレのCFWは普通のICラジオのSFU455と交換しても何とか大丈夫という実績になった。こうなったら付けられるスペースのあるラジオには全部付けちまうか?それとIF一段追加すればおバカなCFW×3もあり得る。18エレCFの中華安物ICラジオというのも気持ち悪いけど試してみたいね。CFが一段のラジオ・Rxでは絶対に出せない選択度を発揮するはずなのだが。

 でもその場合、このRF-P50で気になったダイヤル操作と安定度の問題は付いて回る。このラジオは同調に名人芸が必要だから(^^; 今度このCFW455HT相当品を付ける時はRF-P50のようなポケットラジオではなく、ある程度ダイヤルの確りした大型ラジオにしようと思った。HSDLにも候補は一杯あるよね?F770ZとかF620Zとか…。


rfp50_048
 RF-P50の方は「善は急げ」でCFの線を切り詰めてみた。背の高い二つの電解コンを交換する必要があるかと思ったが、無理やり押し込んだら何とか隣のIFTと同じ高さになった(^^ 蓋も完全に閉まるようになったのでOKとする。前回気になったIFの漏れは現状では気にならない程度に収まっている。今後は配線が長くなるようならシールド線を試してみたい。


rfp50_049
 おまけでRF・IFも含めた総合的な周波数特性を計測してみた。有効なのは10kHzまで。昭和時代のトランジスタ・ラジオを思い出す特性だ。選択度は安い通信型受信機に匹敵するのだからこの音質は上々だ。


 取りあえずこのRF-P50は実用できる状態になったので暫く使ってみたい。次回があるとしたらIFではない部分を弄ってみたい。いやまだ弄る所なんて一杯あるんだよ。流石にDXは諦めるとして他の部分でね(^^

Panasonic RF-P50

この記事は、最低でも過去記事と「HSDL用語集」「HSDLラジオ用語集」を読んでいる事を読者の条件とする(リンク条件はこちらを参照)。

CF交換の後日譚(^^;


 前回CFを付け間違えたせいで?感度が激落ちしたRF-P50だが、CFを逆に付けたくらいでここまで感度が落ちるのはおかしいと思いIFトランス調整をやり直した。そうしたら相変わらず感度は最低クラスに低いもののローカル程度は普通に受信できるようになった。但し懸案の二等ローカルは下の方の静岡2、名古屋1、YBS、静岡1以外は受信できずやはり感度は低いようだ。

 それよりも更に致命的な欠点を発見してしまった。以前から気になっていたIF漏れである。具体的に言うとダイヤルがバンド中何処にあってもTBSが薄らと聞こえる(^^; これはウザい!ラジオの方向に依るので部屋の真ん中等の電界強度の低い所では漏れないようだ。これはどういう事なんだろう?リードが長過ぎるからそこで拾ってストレートラジオと化しているのかな。にしても普通なら当地はTBSよりもAFNが入るはずなんだよね。ひょっとして周波数特性が出ているのだろうか。ちょっと解らなくなってしまった。取りあえず次回こそはリードを短くする工夫をしたい。


>夜間受信1431kHz
200617_2222.mp3
 何とか聞こえるようになったので、夜間に「安物ラジオの選択度の壁」とも言うべき1431kHzを受信してみた。感度が低過ぎてよく判らないけどGBSだろう。お聞きの通りRFの混信はSSですらあまり感じない。アナログラジオでこんなに選択度が良いのは市販品ではICF-EX5等ごく少数の高性能機(高級・高価に非ず^^)だけだろう。それもそのはずCFW455HT搭載なのだ(^^

 それと同時にダイヤル合わせが非常に難しくなった。改造して何から何まで全ての面で良くなる事はあまり無い。殆どの改造は何らかのリスクがあり、この場合は使い勝手が悪くなってしまったという事か。当初の予想通りCFW455HT(注)はやり過ぎで、筆者の意見としてはこのラジオに似合ったCFはPFBのような小型2エレか、R-P30で好結果だった東光CFA455L02くらいではないかと思った。高選択度化はダイヤルの良い安定度の高い受信機で行なおう!というのが今日の結論(^^


rfp50_046
 現在はこうなっている。目障りな?黄色いリード線がFMアンテナである。FMの改造は本当に成功だった。帯域が変わっていないので音に影響はないし、感度が下がるほどの損失も無い。選択度だけが向上したわけで害はなくメリットだけと言って良い。もっと早くやるべきだったと後悔しているくらいだが、考えてみればFMラジオを扱い始めたのは最近なので仕方がないか。


rfp50_047
 裏面。電池ボックスの蓋が無いのはRF-P50Aに取られたため。裏蓋が完全に閉まっていないように見えるのは大型CFが収まり切らないからである(^^;

 次回はリード線を短くしてCFをもっと基板に近づけたい。そのためには恐らく電解コン交換を行なわねばならない。それで裏蓋も閉まるようになりIF漏れも無くなるだろう。FMアンテナ問題はまだ解決していないけど、CFのリード線を詰めて一応完成という事で。この改造ラジオはバランスが悪くて完成度が低いけど、CFの損失も判ったしCXA1019SのIFゲインも判ったのでHSDLとしてはノウハウは得られて有意義だった。このノウハウは量産機?に活かされるだろう(^^

注:このCFは実験結果に拠れば2段重ねると819kHzのNHK長野1が何とか聞こえる。もちろんFEの感度が充分に確保されている前提だが。但し損失は大きいので2段だと6dB以上のゲインを持つアンプが前・後・間どこかに必要となる。


Panasonic RF-P50

この記事は、最低でも過去記事と「HSDL用語集」「HSDLラジオ用語集」を読んでいる事を読者の条件とする(リンク条件はこちらを参照)。

Panasonic RF-P50無印を改良する(^^


Panasonic RF-P50
Panasonic RF-P50
Panasonic RF-P50
Panasonic RF-P50
Panasonic RF-P50

 前回まででノーマルで出来そうなことは全てやってしまったようだ。MWの感度はやっぱり上がらなかったし(^^; FMは選択度が圧倒的に不足でこれ以上一歩も進めないところまで来ている。いよいよ改造する日が来たようだ。今までのようなセコイ改造ではなく根本的∧決定的な改造で結果を出すのだ。それにはまずIFフィルターの交換だ。


★FM調整箇所
 前回詳しく書けなかったFMの調整箇所だが一応書いておく。しかし特に異常が無ければ弄らない方がイイと思う。新品及びそれに準じるモノの感度に関しては殆ど上がらないです(^^; 弄らねばならないのは明らかに頭死老がメチャクチャ弄った奴だけだ。


rfp50_034
 このアンテナの傍にあるL1、L4はバンドパス用なので触ってはいけない。触っても感度は上がらないし変わったとしても悪くなるだけだ。実はこれ有っても無くても大して違いは無い程度の存在である。複数の中華ラジオがこれを廃止してコンデンサ一つで済ませている。ダミーアンテナかよ!(^^; 高級品は出来合いのBPFを入れているのはRF-U170で見た通り。あれはTVバンドもあったからね。


rfp50_035
 トラッキング調整で動かすのはこの蝋に埋まった赤色のL2である。既に工場での調整で動かした跡があるが、これを伸縮させることでインダクタンスを可変するのだ。インダクタンスはコイルを伸ばすと下がり縮めると上がる。形を崩すことになるので慎重にやらねばならない。慣れた人でも非常に難しい。


rfp50_036
 このLがOSC用のコイルだ。隣にある黒いコアのT2はディスクリミネータである。なおディスクリミネータの調整は難しいので通常は触らないこと。少なくとも耳では完全調整はできないからね。無調整のCDと比べると面倒くさく感じるかもしれないが、筆者個人としては完全にピッタリ合わせられるのでこちらの方がイイ。CDはアタリハズレによってズレてしまって直せないので気分が悪いよ。ちなみにCDは個別IC専用なので基本的には違うIC用のは流用できない。ムラタでは末尾の数字記号が適用ICを表している(中華はテキトーだと思うが)。


rfp50_037
 PVCのTCは右がMWのOSC、上が同じくMWのANT、左がFMのOSC、下がFMのANTである。PVCを見た瞬間に判るように訓練しましょう(^^ もっともこれはミツミの話で他メーカーだと違うかもしれない。


★IFフィルター全交換
rfp50_038
 この製品は2012年01月27日製だが部品が全部クリンチしてある…昭和時代のブランコ式ディップ槽かよ!(^^; ひょっとして「信頼性が向上する」とか思ってわざとやっているんだろうか?一部だけ信頼性を極度に上げても全体の信頼性は変わらない。弱い部分がより強調されるだけだ。この製品はどうせアンテナが折れて爪が割れるのだから(←バカにしてます^^)。何事もバランスが大事である。

=AM455kHzフィルター=
 何とAMにはICF-EX5と同等の6エレCFを搭載する。これは言うまでも無く超高性能で、ICF-EX5の側波帯同期検波もCFW455HTのシェープファクタなくしては成立しない。驚け、そして跪け。

=FM10.7MHzフィルター=
rfp50_039
 FMは現在のところあまり力が入っていない。しかもこのラジオは上でAMのデカいフィルターを載せてしまったのでスペースが無い。2〜3エレの自作品を載せようと思っていた筆者にとっては不利な状況だ。仕方なくこのラジオには出来合いの3エレを載せる。


rfp50_040
 まずはFMのCF除去。難しい。何が難しいって、温めて抜くと上から大量の蝋がドバドバ流れ込んでくるのだ(^^; 次にハンダ付けできないじゃないか。


rfp50_041
 AMのCFも除去。こちらはクリンチしていなかったので楽だった。


rfp50_042
 ハンダ付けしてみた。穴に詰まった蝋を除去するのに時間が掛かったが大丈夫だった。


rfp50_043
 FM用の青い奴は小型だが内部はラダーではない特殊な3エレで、選択度はSEF10.7標準品の倍くらいの性能(注)である。もっとも帯域幅は230kHzと殆ど変わらないので±0.1MHz隣のチャネル分離にはあまり効果は無いかもしれない。FMバンドに於いてはMWと違ってスカートだけでなく頭もキレないと選択度は上がったように感じない。これはFM用のCF製品の帯域幅が放送の占有域に対して広過ぎるからだ。もし選択度だけを考えるならば帯域幅は110kHzで充分だ。それでデビエーションで飛んでしまう事は無い(FM東京はSメーターを見るとかなり怪しいけど^^;)。実際は単エレメントだと帯域が山型なので110kHzでは恐らくダメで、最低でも150kHz程度は必要だろう。閑話休題、このフィルターにより、安物のFMラジオではよく有りがちな「何故か1MHzも離れたローカル局のカブリ」などが無くなるはず。これは混変調などではなくIF漏れ(ブリードスルー現象^^)の一種だ。


rfp50_044
 AMのは何でこんなに脚を伸ばしたの?実はスペースが無いだけでなく外す時はちょん切るつもりなので長くした…が失敗だった。実は少々発振気味だ(^^; このCFの-6db帯域幅は6kHz以上、選択度は±9kHzで-50dB以上となっている。ムラタのHクラスは帯域幅は公称より広く、大体7kHz弱だった。末尾がHTなので帯域外のスプリアスが無印より10dBくらい少ないらしい。ICF-EX5のも末尾がTだったと記憶している。とにかくこの貧相なラジオに載せるのは馬鹿げていると言うか「完璧に分不相応」の高性能CFであると解ってもらいたい。ちなみに後ろに見える黄色いリード線がアンテナ端子だ(^^;


rfp50_045
 今日交換した部品。たったこれだけで一時間も掛かってしまった。クソが。

注:このCFはモノリシックみたいな構造だと思う。この場合は標準が単体-20dBに対しこれは単体-40dB減衰する。

★AM結果・大失敗(^^;
 ギャー!感度が異様に落ちてしまった(^^; 挿入損失を甘く見たのか?計算上はイケると思ったんだがなあ〜。少なくともCD2003GPならイケたはず(^^;

=CFWS455HTの規格(括弧内はTyp)=
-6dB帯域幅:±3kHz以上(±4kHz)
選択度:±9kHz離調で-50(75)dB以上
挿入損失:6(2.0)dB
入出力インピーダンス:2.0kΩ

=LTP455Bの規格=
-3dB帯域幅:9.5±3kHz
選択度:-9kHz離調で-5dB以上
選択度:+9kHz離調で-3dB以上
挿入損失:最大5.0dB
入出力インピーダンス:3kΩ
*これは全てIFTを伴わない場合のデータ

 フゴ?挿入損失に大した違いはないぞ。何でこれでまともに動かないのか分らなくなってきた。で、もう一度CFをよく見たら入出力を逆に付けていた…FMと反対向きなのを忘れていたよ。もうハンダ付け道具を片付けてしまったので次回に修正する。もしかすると正しい方向ならまともに動くかも!ワクワク。それでもやっぱりリード線は短くしよう。見た目があまりにもバカすぎるからな(^^; ブサイク∧無教養な改造は知的レベルを疑われかねない。


★FM結果・成功!
 FMは成功だ。バンドを切り替えてダイヤルを回した途端に、今まで経験の無いくらいのキレの良さに気づいてしまった。以前は聞こえる局が全部繋がった感じなのが、この改造版は色々なところにノイズのスキマがある。感度が上がるとそこに別の局が聞こえてくるのだろう。上のAMで失敗した?挿入損失も問題無いようだ。もっともカタログデータでは損失は両CFほぼ同等なのでそれはテスト前から判っていた。FMのCF交換は狭帯域でないと意味が無いかと思っていたがそんな事は無く、多エレメントに変わったのをハッキリと体感できた。今すぐ手持ちのラジオを全部交換したくなったが、150kHz狭帯域CFのテストがまだなのでそれは止めておく。

 懸案の85.4MHzの東久留米はクリヤーチャネルにはなったものの感度が足りなかった。85.1MHzのさいたまは完全に分離できているのであとは感度次第だ。リード線部分に手でホイップアンテナを押し付けたら微かにではあるが聞こえているようだ。現在当地では雪が降っているのだが何か影響はあるのだろうか。

 テキトーに上のすいている方にダイヤルを回していたら、87.3MHzのREDS WAVE(16km)らしき局を発見。もっともこの局の周りは殆どクリヤーなので感度さえ足りていれば普通にポケットラジオでも受信出来ておかしくない(今まで受信できなかったけど^^)。これもホイップをリード線に押し付けて漸く受信できた。この辺りで上のAMほどではないがダイヤルを合わせるのがシビヤーになっている事に気づく。この辺りは選択度とトレードオフの関係なので多少は致し方ない。いつもは嫌っているAFCの有難味が感じられるかもしれない。

 選択度が大幅に上がった為に感度の不足を痛感するようになった。以前は感度など気にもしなかったのだから変われば変わるものだ。恐らくここから改造の無間地獄が始まるのだろうが、それほど狭帯域ではないので恐らくテレスコピック・アンテナ+αで充分だと思う。RFアンプも勿論不要だ(^^ あとはアンテナを何とかしなければなあ。付けるつもりだったのだが不要な1m程度のリード線が発見できなかったので付いてないのね。


★続く
 やはりここ東京に於いてはFM選択度の改良は劇的な効果があるのだ。しかも中帯域の多エレメントCFが充分に効果がある事が判った。昭和時代に高級ラジオやチューナーの中・広帯域多エレメントが特に効果を感じなかったのは当時は局数が少なかったからだろうね。1978年生まれのICF-6700や同じく70年代生まれのクーガシリーズに搭載されていた6エレCFに漸く時代が追い付きてきたと言える(^^

TY-BR30

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

TY-BR30のフェライトロッド・アンテナのコイル変造


TY-BR30過去記事

 前回ノーマルのフェライトロッドアンテナを解析したら線材やロッドは良いのに巻き数が滅茶苦茶だった。どうもこれ製造者が何かを勘違いしているような気がする。でもイイんだ。このラジオに限らず全ての中華ラジオに有効な斬新な解決策が見つかったから。今回はトラッキング調整の予定だったが急遽コイル改造の話題となった。ハッキリ言って筆者はもうTY-BR30なんてどうでも良くなっている(^^ 早く別のラジオでこの手を試したくて仕方がないのだ。所有中華ラジオの大半がこれで変身しそう。なおこの話題は粗ニーやマネ下のラジオには関係ない。中華ラジオを持っていない人には何もメリットの無い話だ。


★斬新な改造方法!
 あれから斬新な解決方法を考えた。このアンテナはタップ方式なのだが、タップの出し方は中間を引っ張り出して捩ってあるだけだ。という事はこの線の先端を切ってよじれを元に戻せばリンク式になることになる。この場合は一次コイル107T/二次コイル28Tのリンク式になるわけだ。リンク28回は明らかに巻き過ぎだが、TA2003のアプリノートにも「二次側の巻き数は感度が不足気味なら増やせ」って書いてあったし、感度が増えていいんでねえの?

 考えてみればこのタップ式のコイルはER-19Fの配線ミスというか使い方を知らなかったのと同じ事なんだよね。あれは捻っていなかっただけだから、元々タップ式のコイルもリンク式と製造ラインは途中までは同じなのだろう。RAD-F1691Mのフェライトロッド・アンテナにリンクコイルを巻き足す話を書いたが(注1)アレは必要無い作業だったね(^^; このタップ方式のコイルはリンク方式の流用なのでインダクタンスが大きいのだろう。製造された理由・巻き過ぎでインダクタンスの大きな謎まで全て解決してしまった。全ては手抜きから来ていた…やはり中華だから中華。但し今のところ中華限定で、日本メーカー製は明らかにリンクコイルが別体になっているので別物だ。閑話休題、中間タップをほぐして二本にするだけでリンク方式になるのだ。前回「正規タップ方式」などと書いたが本質的には同じものなんだね。メーカーが推奨しているかしていないかの違いだけ。


tybr30_27
 見よ!アッと言う間に出力3本線から4本線になった。この喜びは頭死老には絶対に解らないだろう。後戻りはできないけど戻る必要も無いだろう(注2)。


tybr30_28
 追加部品などを全く使わずに高性能化した(←これが肝心)。これ実は今までにない革命的改造かも知れない。何故ならRAD-F1691M他のタップ式の運枯FRアンテナもリンク式に変造できるから。以前からフェライトロッド・アンテナのインダクタンスが大き過ぎて悩んでいたF620Zなんかも全部一発解決!(^^ タップ→リンク改造がこれからのHSDLの改造の定番になるかもしれない。いやージジイの言うとおり、やっぱり生きているうちに頭は使わないといけないね。

 がしかし、このアンテナの場合は喜んでいられない問題が発覚した。上の回路図を見れば判るが、今度はインダクタンスが下がり過ぎなのだ(^^; このままのコイルで使うには180pFのPVCが必要となる。がしかしこのラジオのPVCは160pFしかない。規定の範囲を受信しようと思ったら580μHのインダクタンスが必要なのだ。全然足りないじゃないか。さてここで重大な岐路に立ったことになる。選ぶ道は三つある。

仝気北瓩
⊃靴燭縫灰ぅ襪魎く
コアを大きくしてインダクタンスを増やす

 である。,蕨棲阿澄そこまで後戻りするのはHSDLらしくない。は興味津々だがカネが掛かるのがイヤ。という事でこのロッドを流用してコイル巻き直しと行きたい。

注1:残念ながらRAD-F1691Mは長期放置されており発表されてません。しかも今回の発見により書き直し確定だ。それで更に原稿が遅れる予感(^^; 果たしてF1691Mは完成するのだろうか…。

注2:タップ式がリンク式になった事で同調回路としてQが向上する。ハンダ付けが1か所増えるだけでデメリットは特に無いので有益無害と言える。

★続く
 次回は面倒な事にコイルを巻かねばならない。イヤ実は巻くよりその巻くためのボビンを作るのが面倒なのだ。納得できるものを作るのに時間が掛かりそうだ。

TY-BR30

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

TY-BR30のフェライトロッド・アンテナのコイル調査


お風呂ラジオ(^^;
お風呂ラジオ(^^;;
お風呂ラジオ(^^;;;
TY-BR30

 前号までの粗筋:腐食した部品を交換して電源が入るようになったが、感度が異様に低いのでトラッキング調整をやり直そうと思った。ところがコイルが鬼のように固めてあったので動かす事ができない。パラフィンを削ってようやく動くようにしたら、コイルの何処かに不具合が出たのか殆ど放送が受信できなくなってしまった(アンテナが無い症状)。


★コイル調査
 調査するのはフェライトロッド・アンテナそのものだが、フェライトロッドに異常が出る事は無いので調査の目的はコイルに限られる。


tybr30_26
 面倒くさいけど調査のためには外すしかない。もし切れていたら…途中で繋いだ例は何処かのブログで見た事があるが小汚くて見られたものじゃない。性能も低下するし、切れていたら巻き直すしかないな。この場合はタップ式コイルなので三つの出力線は全て導通がなければならない。これは全部導通していた。まずはめでたい。

 がしかし導通チェックだけでは線間ショートしたのも合格になってしまう。そのためコイルのインダクタンスが正常かどうか確かめる必要がある。1−3が最大、1−2がそれに近い数値、2−3がかなり小さいインダクタンスになればよい。2−3はインダクタンスよりインピーダンスの方が重要なのだが。

1−3:711μH
1−2:426μH
2−3:65μH

 いずれも可動位置における最大値(注)。かなりインダクタンスが大きい。これは端の方に来るのを予定しているという事だ。ホルダの関係で真ん中にはコイルは置けないのでこれで良いのだが気に食わない。どうして中華のコイルはどれも巻き過ぎなんだろうか?中華メーカーはケチだから普通に考えれば線材をケチりそうな気がするのだが(^^; ちなみに恒例のリッツ線調査(^^ 何とこのリッツ線は7本だった!これはHSDL始まって以来の多本数だ。今まで見たのはどれも3本だったからなあ。

 タップ位置の足し算が全然合わないのが気になるが、ここで重要なのは1−3である。これが711μHという事は140〜13pFのPVCなら505〜1655kHzまでカバーする。何だよコイルは正確じゃないか。コイルが正常という事は不具合の理由が解らなくなってしまう。


tybr30_25
 フェライトロッド・アンテナを回路図で書くとこのようになる。インダクタンスは使用するポリVCに依るので規定は無い。それが頭死老ユーザーの間で混乱の原因となる。コイルの位置に依ってインダクタンスは可変だ。ちなみに巻き数は135Tだった。これ計測誤差はあっても多いんじゃないの?通常のフェライトロッドアンテナは精々100Tだ。タップは28Tだった(巻き数は推定)。

 次にPVCを測定したら最大160pFだった。これは予定値より大きいね。容量最小値が13pFだとすると472〜1655kHzとなるが使えないわけではない。何でこれで同調が取れないのか分からなくなってきた。考えたくはないが、これだと最初に除外したICの不良も考慮に入れなくてはなるまい。でも交換したくてもCD1619CPなんて売っていないんだよね…遂に禁断の裏ワザが陽の目を見るか?


★続く
 次回はもう一度トラッキング調整を行なう。調整が上手く行けば受信テストもする。

注:コアがギリギリに出ない範囲で計測すると、

1−3:675μH
1−2:412μH
2−3:57μH

 だった。やっぱり足し算が合わないけど(^^; これだと485〜1699kHzとなる。足し算が合わないのは浮遊インダクタンス・キャパシタンスなどで計測誤差が出るのだろう。


TY-BR30

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

復活したTY-BR30の不具合を改善する…つもりだったが(^^;


お風呂ラジオ(^^;
お風呂ラジオ(^^;;
お風呂ラジオ(^^;;;

 HSDL初の完全不動ラジオだったこのTY-BR30だが、腐ったBJTを交換する事に因り甦った。が喜びもつかの間、感度がやたらに低いことが判明した。簡易調査では高い方も低い方もインダクタンス不足でトラッキングが合っておらず、このままでは完全動作品とは呼べない物件だった。仕方なく今回は調整を行ない、せめてこの道具立てで出る最高性能を目指したい。ついでに何か受信して音を録っておきたい。どうせ改造するのでノーマルの記録を残しておきたい。ところがそんな先の方までは進まなかったんだな。


★トラッキング調整の前に…
tybr30_20
 パラフィンが取れないんだなこれが…。どうもコイルを製造する時にこの向きにして上からドボドボとパラフォンを垂らしたらしい。パラフィンがそういう流れ方をして固まっているので直ぐ判る(^^;

 つまり調整も何も無く製造段階でコイルが固定されてしまっているのだ。これではトラッキング調整は行なわれていないか、若しくはVCに付属のTCだけを使った一点調整という事になる。オイオイふざけんな。MWラジオが一点調整でまともな感度になるわきゃーない。予備調査に拠れば珍しくインダクタンス不足と判明した。いつもはインダクタンスが多過ぎて困っているので?このような状況は新鮮と言える。

tybr30_21
 面倒くさいから外してみた。イヤひどいねこれ!コイルを完全に固定しようと頑張った跡がある(^^; 今までで一番ヒドイ固定だ。固定するのはトラッキング調整が終わった後だっちゅーの。それにしてもインダクタンス不足とのことだが、残されたスライド領域が10伉度しかないので不安だ。足りなかったらフェライトロッドをずらせるしかない。

 ちなみに現在中華ラジオで問題になっているリンク方式のコイルをタップ方式に使う悪行はこのコイルでは行なわれていない(^^ RAD-F1691Mと同じく正規のタップ方式のコイルだ。筆者の見た目では良さげに見えるのだがなあ。


tybr30_22
 コイルが漸く抜けた!この間20分はかかっているような。まだこんなにパラフィンが詰まっていた。クレージーとしか言いようがない。


tybr30_23
 動くようになったが遂に一部破けちまったよ(^^; まあ紙など破れても良いがコイルにダメージがあると困るな。その危惧は的中してしまったわけだが…。

 これでやっと調整できるぞ。なお周波数スケールは割と正確なので合わせなくとも大丈夫そう。


tybr30_24
 ところでこれ、ICのクリンチしたピンと抵抗がくっ付いているように見えるのだがヤバくね?動いていたので特に問題は無いのだろうがいい加減な製造所だというのは分る。


★トラッキング調整…がしかし。
 やっとコイルがフリーになった。何でこんなに止めやがるんだろう?アホなのか。まあいい。

 で調整しようとまずは低い方でコイルを動かしてみたら何と全く反応が無い。いや反応はあるのだが、それはコイルを手で掴んだ時に感度が上がるだけだ。つまり同調回路として用をなしていない。コイルを掴んで感度が上がるのはただ単にICの入力端子を触っているに過ぎない。その証拠に目的局よりノイズの方が上がっている(^^;

 ダイヤルを回すと超強力なローカル局は聞こえるが、それ以外はノイズすら全く聞こえない。トラッキングどころの騒ぎじゃなくてアンテナが付いていない状態なのだ。ひょっとするとICが壊れてしまっているのではないか?そんな気さえしてくる。

 がしかし、バンドをFMに切り替えたらちゃんと以上に聞こえるのだ。アンテナを全く伸ばさないのにローカル局は大体受信できる。これを見れば判る通りOSCとDET以降は全く正常でFMのFEも正常なのだ。MWのFEだけ壊れるなんてことがあるだろうか?AM RF-INから電撃かませば死ぬので絶対に無いとは言い切れないが。

 という事で現状の結論は何らかの理由でアンテナコイルが逝かれた、つまり切れてしまっているのではないかという事。これは外して導通やインダクタンスその他を測って見ねばなるまい。TR交換で電源さえ入れば正常になると信じていただけに参った(^^;


★続く
 今回で正常になるハズだったが予想外の事態になったのでまた次回。何で途中で上げたかというと時間が掛かりそうだから。実はAL-001なども同時にバラしているので作業は更に遅れるかもしれない。AL-001もかなりヒドイ案件なので苦戦中(^^;

Panasonic R-P30

この記事は「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

アナログ末期の最低級MW専用ポケットラジオを調整する


Panasonic R-P30過去記事

 R-P30の2号機はは前所有者に一度開けられて弄られているので再調整する。このケースは開ける度に強烈に劣化するので(オワタ・タイマー^^;)開けたくないのだが、Qが高くなったのか下の方が感度最低になってしまったので何とかやり直したい。


★受信周波数範囲調整
 前回書いたがこのラジオは前所有者が開けている。周波数が大幅に狂っていたのは不良品ではなく弄られているからだと思う。何で周波数範囲を弄るのか?しかも厨房にありがちな1670.5kHzを含む周波数範囲拡大ではなく、ノーマルよりも更に範囲が狭いのだった。

 恐らく超テキトーな周波数目盛りを合わせようと必死になったのだろうが、このラジオのダイヤルは設計からして目盛りは合わないので調整で合わせるのは不可能だ。前回書いたようにダイヤルツマミを半周ズラして反対側に都合良く穴を開け直せば直せるかもしれないが、言うまでも無くこの勝負は一度しかできないので失敗は許されない(^^ 筆者はスケール見て選局しているわけではないので直さない。


rp30_020
 このようにVCを一杯に上まで回しても針が上まで行かない。指針にはある程度幅が有って真ん中に突起があるのだが、それを指針の位置とすれば間違っていることになる。右端を指針の位置とすれば上まで行っていることになるがそれでもギリギリである。言っとくけどこれVC直回しだからHSDLの組み立てミスではないのよ。設計か或いは製造ミスだろう。元々正確にするつもりが無かったのなら仕様設計の巧拙の問題になる。

 念のためここで書いておくけど、ポケットラジオの周波数スケールというものはどのメーカーの製品も最初からテキトーでキッチリ合わせる事は出来ない。元々の設計段階でそんな精密に出来ているわけではないのだ。なので「正確に合わせよう」なんて思わないこと。不幸にしてジャンクで更にこれより大幅に狂っているのを入手した場合は、周波数スケールを気にせずVCの一杯に入ったところ(下限)と完全に抜けたところ(上限)で合わせるべき。メーカーの調整もそうしているのだから。


rp30_032
 この時期の奴は下が520kHzで上が1650kHzで良い。まずはR-P30のVC羽根を一杯に入れ最大容量にする。吸収型周波数計ER-C55Tを975kHzに合わせてラジオの隣に置く。あとはOSCコイルのコアを回して吸収型周波数計でキャリアが受信出来ればよい。キャリアは無音なのでイヤホンを使用した方が分り易い。キッチリ正確でなくても±2kHzはズレても良い。誤差Hz単位で厳密に合わせても季節や時間によって変わってしまいます。東京周辺だとTBSがウザいので室内で一番電波が弱いところを選んでやる。


rp30_033
 次にVCの羽根を全て抜き最少容量にする。SGのER-C55Tを1195kHzに合わせて発振させる。その信号が調整するR-P30で受信できるようにVC付属のOSCトリマを回す(上で弄ったコイルのコアは動かさない)。これも選択度が悪くて正確に合わないだろうから大体で良い。周波数の調整はこれでお終い。ここまで来ればあとはトラッキング調整して終了。IFTは狂って無さそうなので動かしていない。


★トラッキング
 この個体はトラッキングも当然無茶苦茶でもう使えないレベル。弄った奴は上手くやったつもりかもしれないけど全然ダメ。これまでにHSDLでジャンクラジオを数十台見てきたが、シロート調整で上手く行っているのを一度も見た事が無い。そもそもトラッキング調整を知っている人が弄ったジャンクに出会った事が無い。アンテナコイルを全く動かしてないし、どうやって調整したのか聞いてみたい。閑話休題、


rp30_028
 参るのはこれだよ。コイルが直巻きのようになっていて一見動かない。がしかし、よく見るとER-C54/55Tのようにコイルだけ動かせそうな気もする。何とか動かないか試してみよう。


rp30_034
 失敗すると巻き直しなので緊張したが、一部パラフィンを全部除去したら普通に動かせるようになった。このコイルは製造が難しそうだけど、もし問題が無いのならコストダウンになるな。調整後はこのように2mmばかり外側に動いた。全体的にインダクタンスが高かったんだね。

 で、調整したらやはり800kHz以下の感度が爆上げして夕方からCRKやら札幌1やらが聞こえてきた。もっとも爆上げと言ってもそれが普通で元が酷すぎたのだが…(^^; ちなみに調整は下は639で上は1458kHzで昼間に行なった。東京・埼玉のNHK東京1強電界では選択度がある程度高くないと難しくなる。このラジオは感度ムラが酷く、これはVCがリニアではないのかと思ってしまう。難易度は高いので弄らない方が良い。


★再びテスト
 再調整とCF交換で受信性能が恐らく一ランク上がっているはず。

=選択度チェック=
rp30_nom.mp3
rp30_mod.mp3
 1242kHzから+9kHz離調した音(rp30_mod1.zip)。SSらしくなっている(^^; 帯域は狭くなったが信号の山が掴みやすく同調が容易だった。但しIFTは正確に合っていないように思える(CF交換したからかも)。ノーマルもICF-9と同等以上でポケットとしてはまあまあだがこのテストではSSではなく生で聞こえる(^^;

 他にも昼間のRFでテストしてみた。ノーマル機でダイヤルを上げて行って何処で完全に聞こえなくなるかを試したが、完全に聞こえなくなる前に1458kHzのIBSが聞こえてしまった(^^; 一方HSDL改造機はIBSが聞こえるはるか手前で完全に聞こえなくなった。CFAは同じ1エレなので改良されたか危惧していたが杞憂だった。但しIBSはノーマル機の方が微妙だが強く聞こえる。やはりあの謎の抵抗は効いているのだろうか?(^^; 一つでも部品を削減したい市販機なのだから意味が無ければ付いているはずがない。やはりこれは他のラジオで試してみるしかないか。ワクワク。

=二等ローカル受信チェック=
N:M
△○ 639kHz:NHK静岡2
△○ 729kHz:NHK名古屋1
○○ 765kHz:YBS大月
△△ 882kHz:NHK静岡1
△△1062kHz:CRT足利
×△1197kHz:IBS水戸
××1404kHz:SBS静岡
△△1458kHz:IBS土浦
△△1530kHz:CRT宇都宮
××1557kHz:SBS熱海

 ノーマルはIBS水戸が受信できず。○の静岡2、名古屋1、YBSはこんな感じだ。僅かにジュルジュルとしたスプリアスが入っているが、チェックの時に面倒なのでPCを切らなかったため(^^;

 Nが1号機、Mが2号機でいずれも昼間受信である。二等ローカルは一般用には難易度の高い熱海を除いて受信できた。ノーマルでは選択度的にギリギリだった名古屋2や静岡1がある程度余裕で受信できる。感度的にはICF-8/9/B7と変わらない。これは搭載されているフェライトロッド・アンテナが鸚鵡やエロパのポケットラジオの倍くらいの大きさだからだろう。改造版は(当地ではダメだろうが)地方によっては国内DXで戦果が上げられそう。何しろこのラジオはブリスターパックどころかビニール袋に入って売られていたラジオなのでこれでもよくやっていると思う。

 もし機会があれば、外見も仕様もR-P30と何処が違うのか分からないR-P40もバラしてみたいね。近いうちにジャンクで出現するかどうかで決まる(^^


★一旦終了
 現状やりたかった事はやったのでR-P30の記事はひとまず終了だ。次にやるとしたらANT系を含むバカ改造だね。でも他のブログみたいに外部に何か付けるのはみっともないのでやらない。オリジナルの外見を壊さないところに改造の良さがあるわけで、もし外見がどうでも良いなら改造などせずに一からラジオを自作すればいい(その方が高性能だし)。


★追記
 このラジオで検索すると「r-p30 音割れ」なんてのが引っ掛かる。大部分の意見は冤罪に近い。ボリュームを8〜9割まで上げたら安いポケットラジオはプラ一枚のテキトーなケースであり軽いのでSPではどうやっても音割れする。見ただけで解るし当たり前だ。安物ポケットラジオを使うのが初めてなのだろうか?野良仕事やクマ避けの時に鳴らすにはもっと大型のラジオ(動作電圧6V以上)を買いましょう(^^ ついでに言うと耳の悪い奴はSP使うなよ。知らないだろうけど周りの奴が迷惑してるんだから。

 しかしHSDLでもある日突然に音割れが発生した。夜間にSFを受信した時だ。SPではないのでネット上に書かれているような使い方ではない。それも低音だけでなく全体的にバリバリ・ガサガサした音になったのである。これの原因は直ぐに判った。VRを上げ過ぎな事と充電池の電圧が限度一杯に下がっていたからだ。このCXA1019Mは2Vから使える事になっているがどうもその辺りはVRを上げるとダメで、粗ニーのICラジオが4.5Vのモノが多かったのはそれが理由なのかもしれない。そもそも2Vで動くICが大音量で歪まないわけないじゃん。

記事検索
名無し・通りすがりは即削除
QRコード
QRコード
月別アーカイブ