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主にラジオを中心としたジャンク・各種実験の同人誌

ハードウエア解析

TRIO SG-402

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

TRIO SG-402 トリオ製SG(TO)の内部を観察する(^^


 製造時期が昭和という事で何もしなくても部品が劣化しているかもしれない。いや実は現役使用しているけど最近どうも発振が規定より弱い「気」もしてきた。特に低い方で劣化している気がする。もしかすると発振部分やバッファの石が劣化しているのかもしれない。それに電源部の電解コンを交換するとノイズが減少するかもしれないし、トーン発振部の電解コンを交換したりセラミック・コンデンサをフィルムコンに交換すると歪率が下がるかも知れない。ついでに変調度と信号電圧を正確に調整したくなる。やっぱりバラすしかない。


★概要・仕様・使い道など
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 本当に全て使うのかどうか疑わしいようなボタンやツマミがやたらに多く、操作もマニュアルが必要なSSGと違い、パッと見でこれを使えない奴は居ないだろう(^^ マニュアルなんか絶対に必要無いくらいSWやツマミが少ない。一口に言えば出力電圧を自在に可変できる目盛付きLC発振器だ。周波数スケールは意外と正確(と言ってもディップメーターと大差無い)なのでアナログラジオの調整ならこれで充分。イヤ我々のような懐古趣味の場合はデジタル表示がどうにもアナログラジオに合わないのでむしろ外見的に望ましい。HSDLに4台もあるSSGは重く大きくて、しかもSWでのガチャガチャ周波数変更がイヤな感じなので厳密な計測以外では使いたくない。

 長波100kHz〜短波30MHzまでを切れ目なくA〜Fまでの6バンドでカバーする。100〜150kHzでは5kHz直読ダイヤルだがIF455kHz辺りでは一気に25kHz直読になってしまうので大雑把と言えば大雑把。スケールには一応IFとハムバンド辺りにマークがある。IF調整とトラッキング調整は容易だ。

 内部変調は標準的な400Hzで外部変調は50Hz〜10kHzまで保証されている。筆者の所有するもう一台のSG(TO)であるリーダーLSG-17は後から出た分だけ機能・性能が上だが、あちらは内部変調が1kHzなのでここだけはSG-402の方がイイな。これの外部にスイープAF発振器を繋いで、ラジオの方にWave Spectraを繋げばラジオの周波数特性も判る。しかもRFからの総合特性とか、IFからの「ウィズCF特性(笑)」とか「検波+AF段だけ」とか分けてアナライズできる。やり始めるとこれが一年くらい熱中してしまうほど面白いのだ(^^ 電解コン交換して自分の耳で「音が変わった」とか喜んでいる人はやってごらん?自分が如何につまんないことしてるか理解できるから。アナタ方のやっているのは水爆の前の爆竹だと思うぞ。閑話休題、

 変わった使い方としてはループ・アンテナやアンテナ・チューナーなどを厳密に合わせたい時にも使える(デジタル・マーカーでも出来るが)。実際、昔はRxの横に置いてそうしてました(^^ ちなみにこんなテキトーそうなSG(TO)でも比較法なら感度の測定だってできる。ガキの頃はこれ+プローブ+テスターでフィルターの特性だって測りました(^^ 昔のオレは根性があったな〜。

 コイツの相場はよく分らんけど払って良いのは完動で4000円くらいまでか。新品同様とかだったらもうちょっと考えても良いけど5000円以上ならリーダーのLSG-16、17の方が絶対にいい。リーダーの方はFM帯もカバー(150MHzまで)しているから更に使い道が広がる。あとリーダーの17の方がだいぶ新しいので(内部はIC化している)劣化が少なく状態が良いのが多い。劣化は主にVRとバンドスイッチだ。筆者はこのSG-402の時代のTRIOスタイルが気に入って入手したがそれだけの意味しかない。要するにSGが好きなんだよ(^^


★中を見る
 冒頭に書いたように発振が弱っている?ような気がするので、それに留意しつつバラして回路や部品を調査する。


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 粗ニー&オワタ音響のラジオじゃないからネジを外したらすぐに開く(^^ メンテナンス性は高いか?


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 部品面はこっち。何かラッピングが使用されているのだが…曲がりなりにも高周波回路でこれでいいのか?(^^; オレはイヤだな。ハンダ付けしてないところもあるし。てぬき。


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 あれー?これには発振に3SK30B(日立)が使われている。おかしいな?こんな石が使われているはずがないのだが…。回路図に拠れば筆者が一杯持っている2SK55Eを使用することになっているのだ。

 で更に回路図と比較したら何と手持ちの回路図とは中身が全く違う事が判明した。何しろTRが回路図のは7石なのに対し現物は5石しか使われていない。違っているのは低周波発振回路が2石ではなく1石、電源の安定化回路が無いという事だ。改良されたのは内部変調の歪率改善と周波数安定度改善か。恐らくこれは旧タイプなのだろう。下手すると70年代前半の製造じゃないのか?またハズレを引いちまったようだな…(^^;


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 がしかし!そんな事は大した問題じゃなかった。実は使われている2SC458の脚がマイグレで黒ずんでいるではないか。それも全部だよ!鼬の野郎とんでもねえ奴だ(^^; 所有していないFETは放置してもBJTの方は全部交換せねばなるまい。一度でも見てしまうと気分的に正常に動く気がしない。


★続く
 てー事で気軽に受けた健康診断でいきなりガンが発見され入院となりました。まあ自覚症状が殆ど無い初期段階なので大丈夫。次回は部品を交換してできればMODしたい。

TECSUN R-818

この記事はレビュー記事でも懐古記事でも買い物ガイドでもありません。「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしているラジオ好きで超マニアックな変人以外はここでお帰りください(^^/~

TECSUNのアナログSWポケットラジオ”R-818(PL-818)”


 2019/08/24に540円という高価格でゲトした物件。買うのはイヤだったのだがTECSUNのアナログラジオを見た事が無かったのでどうしても見たかったのだ。で買ったらこれがまた失敗なんだが、まあ五体満足ならこの価格で出る事は無いだろうから当然と言えば当然か。愚痴は後にして詳細を観察してみる。テクスンのアナログ技術は信用していない筆者だが、果たしてどんなものが出てくるのか興味深い。もっともICラジオだろうから他と同じで面白味は無いかもしれない。


★外観&動かす
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 これも高解像度写真が有ったので見ていただこう。よくあるタイプのICラジオに時計付きのワンチップカウンターICが組み合わされているタイプ。この手のラジオは電源を切っていても電池がドンドン無くなるので好ましくないと思う。何でこのIC(恐らくアレ)はこんなに電力バカ食いなんだろう?現代の時計ICなんて普通の電解コンデンサに溜まった電荷だけでもかなり長い間動くのだぞ。少なくとも今世紀に見合った技術の進化が望まれる(これでは1980年代レベルだ)。


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 裏面。周波数カバー範囲が書かれている。SWは5.90-18.0MHzで意外と狭いな。おや?ここの銘板だとR-818とRの後にハイフンがある。ラジオの正面とどちらが正しいのか?型番だから銘板の方を正解とするか。


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 電池は単3×2本で標準的。これが3本だとキレるところだが…。BCLラジオと違って眺めて楽しいラジオでもないので早速動かしてみよう!

 …で電池を入れてスイッチを入れたけど全く音沙汰なし(^^; 大体この手のラジオは電池を入れただけで時計が点灯するものだ。時計が出ない時点で電源が入力されていないかカウンターICが死んでいるかだ。しかしこれはラジオICは別になっている上にアナログスイッチなのでカウンターICが壊れていても音くらいは出るものだ。音も出ないという事はICの故障ではなく電源が入っていないという事になる。これが唯一無二の結論だ。電池室の液漏れが気になるので磨いてみたが全く何も起こらない。これはもう開けて調査するしかないようだ。恐らく単純な故障だと思うのだが。この辺りでもうヤル気が無くなってきた。


★割る
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 割りました。ハイ終了!電源のリード線が腐ってやがります(^^; 電池が液漏れ→電池はマイナス側から液が漏れる→マイナス側のリード線が腐って切れた。これがこのラジオの不動原因だ。原因調査も修理もへったくれもありゃしねえ。そこらのうんこブログレベル。


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 テレスコピック・アンテナにもかなりのダメージが見られる。当然ながらアンテナのリードも切れていた。絶縁用に入っていたと思われる厚めの紙が腐って消滅していた。タブと言うかラグが腐っていて折れかけている。ハンダ付けは困難だろう。何しろテレスコピック・アンテナを止めているネジが全く回らない。何かもう修理するのがイヤになってきた。

 この状況を推理すると、恐らく電池室が比較的きれいなのは前ユーザーが掃除したからだと思われる。「あ、電池が漏れちゃった…動かない!よーし、おじさん頑張って掃除しちゃうぞ!あれやっぱり動かない…捨てよう」が真相だろう。ネジを開ける選択肢は無かったか、開けてもハンダ付けまでは無理だったかもしれない。この場合は電池が液漏れした時点で負けなんだよ(^^


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 光線の関係で見にくいが粗ニーだ(^^; CXA1691ね。SMDだから1691Mか。


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 オオッこれは!HSDLでもおなじみの修正か?(^^; でもよく見ると横に並べているだけだな。


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 CFは黄色いコアのIFTの手前にある水色の奴だ。どうやら2エレっぽい。曲がりなりにもSWラジオなのだから当然と言えば当然。本当はCFUクラス(4エレ)を搭載して欲しいところ。


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 このラジオで唯一良かったのはこれ。なかなか作りの良いFRアンテナだ。HSDLの精密計測(笑)は不可能だったがサイズは5×8×50mmだった(但しリッツ線ではない)。ポケットラジオの中では感度が高そうに見える。選択度も高いしER-C54/55Tと同じくMWラジオとして使用するのがイイかも。


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 ANTコイルが既製品とは言えシールドケースに入っている奴なのは良い。この点ではER-C55Tに爆勝している。アレは既成の固定インダクタだったからなあ(^^;


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 アンテナ手前の省略されたTRが気になるね。RFアンプでも付くのかな?


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 本名はPL-818(Ver4)でした。1999年の生産らしい。


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 さて切れた線を繋ぐのだが、電池を入れる時にコンタクトが飛んでどっか行っちゃったのとアンテナのラグが腐って折れたのでヤル気が無くなった。


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 でも動く事を証明するために無理やり電源を繋いで動かしてみる。動いた。オールバンド正常に受信できたが何故かMWだけカウンターの表示が出ない。これだけ腐っているラジオなのでバンドSWの接触不良かも知れない。SWでもこのようにNRBCが受信できた。アンテナを全く伸ばさない状態でガンガン受信できるので高感度だと思われる。電池の液漏れさえなければ普通に動いていたのだから前ユーザーのアホさ加減が惜しまれるね(^^;


★終わり
 という事で修理は途中で断念したがそのテイストは味わう事ができた。気が向いたら修理してみたいけど次が押しているので無理だろうな。

お風呂ラジオ(^^;

この記事はレビュー記事でも懐古記事でも買い物ガイドでもありません。シロート向けの使い勝手などの一般的評価は書いていないので、ラジオ好きで超マニアックな常連の変人以外はここでお帰りください(^^/~

実はお風呂ラジオじゃないけど防水スポーツラジオ「TCC SR-500」(^^;


 2020/06/29に330円で入手したラジオ。この日買ったラジオは2台だが2台とも「見るからに駄ラジオ(^^;」という風情であり今なら絶対に買わないだろうが、この日は移動受信で成果が出たので上機嫌で舞い上がって買ってしまったのだろう。お風呂ラジオではないのだが、HSDLの人気連載(ウソ)なので防水ラジオは全部お風呂ラジオにされてしまうのだった。


★TCCって何?SR-500?
 メーカーと言うかブランド名はTCCとある。恐らくOHMやELPAと同様のサプライヤーなのだろうが今まで筆者は一度も聞いた事も見たことも無い。検索しても”東京コピーライターズクラブ”しか出てこないし(^^; メーカー・販社や製品情報は諦めた。検索して全く情報が出てこなかったのは初めてかも知れない。


★観察する
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 これが全景。防水スピーカーと言う表示が有る以外には何の変哲もない中華ラジオだ。


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 実は入手当日に裏蓋の防水用と思われるゴムバンドが切れて取れてしまった。これだからゴム製品は困る。中華がいまだに日本製に追いついていない分野、それはゴム製品だと思う。最近の輪ゴムって直ぐに切れると思わない?どこかでアレを「放射能のせい」とか書いている人が居たけどとんでもない話で、実際は輪ゴムが中華製に変わったからだ。筆者的にはタイヤの空気が抜けやすいとかカゼひきやすいとか実感している。昔のブリジストンタイヤはそんなに寿命短くなかったぞ。


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 裏面。防水ラジオにありがちなネジ止め式裏蓋である。電源が6Vというのが昔っぽくて困る。ネット情報も無かったし、もしかしてディスクリートだったりして…(^^;


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 電池を入れるために裏蓋を開けてみた。いきなり分解完了!ってわけではないけど基板は全部見えてしまった。これでは二回に分けるわけにはいかないな(^^; 懸案の回路はTRディスクリートではなくICラジオでした。
 


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 解析は後回しで電池を入れる。6Vという事でICラジオとしても古いICのラジオだと思う。電池は下の段がチョット入れにくい。電池は多少使っているエネループを入れる。従って電圧は6Vではなく5V弱となる。


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 テレスコピック・アンテナにはゴムキャップが付いている。特に意味は無いがこれは取り外せる。アンテナ長は22僂靴なくポケットラジオの中に混ぜても短い方に入る。

 VR兼用スイッチは回しにくいが頻繁に動かすわけではないので気にしない。それよりもバンドスイッチが不具合レベルで感触が悪い。HSDLがアナログラジオで最も重視するダイヤルだが、回しづらくもないし固くもやわらかくもなくて良い感じだ。ただ残念な事に個体差なのか600kHz以下が異様に重くなる。何か不具合が出ているのかもしれない。見るところも無くなったので電源を入れてみよう。


 電源を入れてみた。動いた。まずAMモードだが当地の7大ローカルは受信できたがIFTオンリーのような選択度の悪さでそれ以上は受信できなかった。FMは上からダラダラとダイヤルを回して下に下していったが、数えた限りでは10局以下しか受信できなかった。特に下の方は全く受信出来ていない。受信周波数範囲が狂っているのではないだろうか。選択度が悪いのは勿論のこと感度も低い。

AM下限:525kHz
AM上限:1625kHz
FMは調整がかなりテキトーなので省略。

 FMは結構調整は狂っているようだ。これはトーシローが想像するような経年劣化などではない。経年の狂いはこのように大きくはない。ラジオはたかだか30年くらいでは受信できなくなるほど狂う事は無い。誰かが調整を弄ったか(←ジャンクは殆どこれ)、若しくは最初から調整が合っていない(←中華はこれが多い)のだ。では中を見てみよう。


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 何しろ裏蓋を開ければ基板が全部見えてしまうラジオなので記事を二回に分けるわけにはいかなかった(^^;


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 ギャーなんだこのアンテナの接続方法は!これって鸚鵡のラジオで見たことがあるな。


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 防水スピーカーはそれなりのものだが重さがあるし悪くない。


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 気になるICはレア級のULN2204Aだった…ってこんな石知らねえよ!(^^; データシートを見たらメーカー名がスプレイグだった。ここってあのタンタル電解コンデンサを売っているあのスプレイグか?いやロゴが同じだから間違いないな。ICも売っていたとは知らなかった。すでにIC部門は売却されてしまっているのだろう。


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 このICはAMは全部入りだがFMのFEは入っていない。そのためこのTR二石でRFと変換段を構成しているのだ。それにしても感度が低いのはどういう事か。


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 古い第二世代?のICなのでCFも搭載されておらず、10.7MHzですらIFT集中型フィルターである(^^; 選択度は悪いのは当然だな。


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 気になるフェライトロッドは一辺が精密計測(笑)出来なかった。5.1×13(テキトー)×54.8个任△襦8称は5×13×55mmなのだろう。ポケットラジオに移植したくなるようなロッドだな。このロッドはハンディとしては小さいがポケットラジオとしては理想的な形状の大型ロッドだからだ。左右にかなりのスペースと上下に微妙なスペースがあり、頑張れば10φ×100个FRAが入るがこのラジオではやってもしょうがないな(^^;

 さてこれでもう知りたい事は無いですよね?


★終わり
 まさかのレアICで捨てられなくなってしまったのは想定外だった(^^; 終わったらジャンク箱に投げ込んでやろうと思っていたのに。まあ皆様はこんなモノに引っかからないようにしましょう。

SLIM STYLE?(^^;

この記事はレビュー記事でも懐古記事でも買い物ガイドでもありません。シロート向けの使い勝手などの一般的評価は書いていないので、ラジオ好きで超マニアックな常連の変人以外はここでお帰りください(^^/~

何となく買ってしまった無銘ラジオは史上最低スーパーヘテロダインだった(^^;


 去年6月に東大和にて300(330)円で手に入れた無銘ラジオ。無銘ラジオでも偶にSBホークスの千賀滉大や周東佑京のようなスゴイ奴がいるかもしれないのでつい買ってしまう。但し今までは一度も無いけどな(^^; ところでスリム・スタイルって何なんだろう?ブランド名なのか機種名なのか、はたまたタダの容姿を謳ったものなのか?


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 久々の高解像度版の本体写真。ご存じの通りこの写真はもう去年の秋、他のラジオの高解像度版と一緒にまとめて撮ったものだ。具体的に言えば現在休止中の猫又研のレンズ(ΣDL35-80)テストに使ったモノである。特にイイところは無いズームだけど、マクロ域で歪曲が非常に少なくなるので物撮り・基板写真に使える。ジャンクのズーム詰め合わせには殆どこれが入っていると言われるくらいのメジャー…いや不人気なレンズだ(^^;

 閑話休題、外装の状態はジャンクとしてはごく普通で思わず避けるような汚いモノではない。だから買ったわけだが、結論から言えば止めといた方が良かった。これまでの巡回でこれよりだいぶマシなラジオを同価格で幾つもスルーしているのだから。少なくとも本指名(300円以上)ではなく育成指名(100円以下)が妥当だったと思う(^^;


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 外見はただのポケットラジオで見るべきモノは無い。バンド切り替えの他は音量VRと同調ダイヤルしかない。見るべきものも無いので早速電池を入れてみよう。動くかな?


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 超小型域に入るラジオなので電池は単4である。なお右の蓋で隠した部分にS/Nがあるので品質管理は為されているのであろう(と信じたい^^)。電源はニッスイを入れる。粗ニーでも倒芝でも2.4Vで動かない石は無い。弩古い70年代のTA7613とかは無理だけど。


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 アリャ?マヌケオッサンにありがちな電池漏れが…昔は筆者もやっているので他人の事は言えないが電池は抜いとけ。でも磨くほどでは無いようなのでこのまま動かします。

 電源ON!無事動いた。少々ガリオームだが操作系は普通に動いている。AMモードで下から聞いて行くぞ…ギャー!何だこりゃ!下の方は良かったがAFNより上にはAFNが一杯に広がってしまっているではないか!ひょっとしてFUJITSUと同じくまた3本脚のストレートラジオなのか?イヤでも感度は高いし下の方は微妙に分離しているのだ。では極度に選択度の悪いストレートラジオ並みのスーパーヘテロダインなのか?いやいや、ラジオを始めてから驚かされてばかりだな!ラジオを始めたばかりの頃に見たRAD-F1691Mなんて「今後これ以下の性能のラジオは出るだろうか?」なんて思っていたけど、3年もしないうちに幾つそれ以下のラジオが出てきただろうか(^^; ちなみにFMは低性能だが一応使える程度にはなっている。イイところは何も無いので使いたくないけどな…。

 こんなラジオの受信テストや感度測定なんて出来ない(実際無理)。直ぐにバラして原因を探るべきだと思う。予想では2003系+出来の悪い中華SFU455の組み合わせだと思う。ムラタオリジナルを含め、出来の良いSFU455ではこんなヒドイ選択度にはならないだろうから特に「出来の悪い」と断っておく。しかし先走って書くとそんな予想は全部外れた。誰も予想できなかった驚異の事実を刮目して待て!


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 裏蓋の3本の内、テレスコピック・アンテナの止めネジを外さないように残りの2本を外すと呆気なく裏蓋が開く。これ中国製の良さが出ているね。早速ICが見えるが…オイオイこれ2003系じゃないぞ!どう見ても粗ニーだ(^^; まさかまたトランスレスなの?RAD-H245NはトランスレスだけどCF×2だったからこれはCF×1なのかも。


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 ううむ、何かオリジナルっぽいのだが精巧なリマーク品もあるので結論は保留だ。もっともこのICはわざわざ偽物や互換品を使うほど高価ではないらしいのでホンモノかも。


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 キタネー!基板が完全に爛れてます。ブラシでこすったら少なくともレジストは全部剥がれるはず。悪くすると銅箔パターンまで逝っちまいます。リード線のハンダ付けもヤヴァイ。


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 これフタが閉まらないから一々手で削っているんでしょ?何かヒドイ工場だなあ。人件費が一人分以上かかるのでコストアップだ。生産屋から見ると絞め殺したくなります。



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 さて部品面を見るにはネジを外して基板を裏返さねばならない。ここで気づくのはこのラジオはトラッキング調整が出来ないという事。何しろ組み立てた状態でコイルが動かせないのだから。粗ニー(オワタ音響)みたいに基板だけで調整するのだろうか?いや中国メーカーがそんな高度な事をするわけがない。恐らくTCで一点調整しかやっていないだろうな(^^; そこらの弩シロートのラジオッサン並み。


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 電源のリード線が切れちまったがハズレタ。ギャーなんだこりゃ!部品が無かったり違うのが付いていたり。やはりトランスレスだ!CXA1691BMのトランスレスはRAD-H245Nに次いで2つ目。いやこれはそれ以上になんか変だぞ。


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 違和感の原因はこれ。トランスレスは判るけどCFの位置にセラミックコンが…これCFも無いじゃないか!史上初のトランス+CFレスだよ!IFトランスは高価だからケチるのは判るけどCFまで省略するとは…。動作チェックで選択度が極度に悪かった理由が解った。つーか、これで動いているのは現代の奇跡と呼ぶべきでしょう。スーパーヘテロダインでありながら選択度はストレートラジオとほぼ同等という事になります。動作チェック時の感想はこれで裏打ちされた。


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 ちなみにこれはIFTじゃなくてOSCコイルだからね。スーパーヘテロダイン・ラジオはこればっかりは省略できない。もっともOSCを水晶発振やPLL等にすれば省略できるけど余計にカネがかかる。


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 フェライトロッドのサイズはいつものHSDLの精密計測(笑)に拠れば2.95×7.90×29.3mmの長方形だった。HSDLのフェライト指数では159となりRAD-F050Mの174をも下回る最底辺ランクだ。これより下にはもうストレートラジオのFINE WAVE STATION(100)とFUJITSU(87)の2つしかない。この点で”史上最低スーパーヘテロダイン”の名前を冠しても異論は無いだろう。


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 解析終って日が暮れて、黄昏のうんこラジオ。もうハンダ付けをする気力もないので切れたままジャンク箱に放り込む。こんなの部品取りにもならない。PVCくらいか?ICとFRAは何かに使えるか。何にでも付いているCFもねえしよ…(^^;

 さて皆さんもこれで知りたい事はもう無いですよね?じゃあ終わりという事で。


★終わり
 外見は鸚鵡やエロパと同等以下だから大したものではないだろうと思っていたが、シリアルが入っていたりして品質管理しているように見えるからまさかこれほど手抜き製品とは思わなかった。このブログでは毎年毎月のように史上最低ラジオが出てくる。「もうこれ以下は無いだろう」と思うとそれ以下のが直ぐに出てきてしまうために何時になっても最低ラジオは確定しない(^^; それでも現段階では自信を持って「史上最低スーパーヘテロダイン・ラジオ」と呼ばせていただきます。このラジオを選んで買う人は居ないだろうけど一言「止めておけ」と言っておく。見るだけならこのブログでいいわけだし…。

CITIZEN TR20

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シチズンのラジオだって?聞いたことねえな(^^;


 HSDLと同じ市内と言うか自転車圏内にあるシチズンブランドのラジオ。本当にあのシチズンが売っているのかなあ?と思ったけど現に日本向けパッケージに入って売られていたのをネット上で見たのでまさかパクリ品ではないだろう。もちろんシチズン製では無く別メーカー製だろうけど、これと同じ形のラジオは全く見たことが無いので恐らくオリジナルではあるまいか。ネット上で使用して調査・分解などのレポートしている人は居ないようだ。本来ならばこの手のラジオは買わないのだが、”SUPER SENSITIVE RECEIVER”って書かれちゃ買わない訳にはいかんわなあ(^^;


★外を見る
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 全然何にもねえです(^^; 全体的に丸みがあって本当に滑々しているのでポケットに入れるのは楽だ。反面飛び跳ねたらすぐにポケットから落ちそうだ(^^;


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 上部には名刺サイズにありがちな同調、音量VR、イヤホンジャックがある。


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 スイッチはこれだけ。電源スイッチ兼用の無い図SPとイヤホンジャックの切り替えがある。でもこれ無駄な気がするなあ。電源SWはVRと兼用で良いし、SP切り替えなんてそれこそイヤホンジャックで切り替えればいい。謎だ。


★電源を入れる
 単4×2を入れて電源を入れてみた。全く無視!(^^; 電源が入らない不動品だったのだ。しかしもうこれはミエミエの不具合だね。


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 だってコンタクトが錆びているんだもの。このラジオは電池の長寿命を売り物にするラジオだ。こういうのは一番危険で、筆者のTIME PORT DJなどは「電池がまだ使える状態で液漏れ」と言う超絶・珍事態になった事がある。使用中に既に液漏れしているのだから気付きようがない(^^;

 コンタクトを鑢でこすり、酢で磨いて錆を除去した。それで電源が入った。超感度ラジオと自分で言っている以上は試したいよね(^^ 動いた所で受信テストを行ないたいところだが、このラジオは選択度が悪いので二等ローカル受信はちょっと無理っぽい。なのでこれ以上のテストは飛ばして中を見ます。


★中を見る
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 裏蓋はネジ一本で止まっているが、実は篏合が意外に厳しくて割れるかと思った。


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 キター!裏向きだけどICはDIPだしかなり古い設計製造だと思われる。


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 気になるフェライトロッド・アンテナはHSDLの精密計測(笑)で40.5×8.0×3.9mmでフェライト指数では241となる。これで本当に高感度になるの?イヤ超感度だったっけ(^^; ちなみにこのアンテナは製造が良くできてます。日本製なんじゃないか?


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 やっぱり古い。基板の材質がど古いし、ICラジオの中では結構古い部類に入るのではないだろうか?セラミック・フィルターも見当たらない、という事はICも想像が付くね。


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 出たー!倒芝オリジナルICだ。M'SIAだけどな(^^; TA7641BPはCR-S3以来という事になりますね。TA7613APと同じく高感度+AFアンプ内蔵で省電力と言う特徴がある。これを選ぶとはお目が高い。MW専用ならICもこういう専用ICが欲しいね。

 このICは知人の感度テストで「RF付きTRディスクリート・ラジオとほぼ同程度」という事だったが、このちっさいFRAでも充分な感度が得られるのだから本当かも。但しIFTはやはり時代遅れ。選択度の悪さは中華SFU455+IFTレスと変わらない。DSPも出現した21世紀のラジオには相応しくない。

 解析終了後に組み立てるのにちょっと苦労した。ダイヤル機構があまりに骨皮で組み立てづらいのだ。VCを一杯に入れて指針を一番下にして組み立てると良いらしい。それにしても意外と製造がよくできていたのでビックリした。デキとICから見てもしかすると哀話製なのかもしれない。これでもう知りたい事は無いですよね?


★終わり
 いつものように薄めて2話構成にしたかったが何も書く事が無いので泣く泣く1話にまとめた。見どころはあまり無いけど哀話製?と倒芝ICという事で暫く保存される予感。

FUJITSUラジオ?

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FUJITSUの販促品?のライト付きペンダントラジオ(^^;


 2019/10/13に入手したFUJITSU製品のおまけラジオ。この手の販促商品はピカ厨を見れば分るようにヒドイ物が多い。世間的に普及しているカテゴリではないが、昔からこのラジオ界には暗黙のカテゴリとして「景品用ラジオ」という分野がある。景品用ラジオはおまけなので下級品はストレートラジオのような非実用的なものが多い。このラジオも景品用ラジオに分類される物件だがどうだろうか?先回りして言うとやっぱりヒドイのだが(^^;


★外観
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 全景はこんな感じ。首からぶら下げると…ラジオとすればそんなに不快なほどではないがライトだとすると大き過ぎる。ネックストラップは取り外し可能。


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 電池は単4×2本。御覧のようにこの赤は塗りなのだ。手抜きなのか手が掛かっているのかよく解らん(^^;


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 こちらはラジオとランプの操作系だ。バスブーストが笑えるが変化はある。ブーストは大げさだけど。ちなみに書き忘れたけどSPは無い。このサイズだから無理だよなあ。


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 同調ダイヤルはここにある。ポケット系は上に付けるのが常識だ。しかしこのダイヤルの場合は見ながら操作するのは無理。


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 先端にランプとイヤホンジャックがある。


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 御覧のように組み立ててから塗っている。結論、やっぱり手抜きなんだな(^^;


★電源を入れる
 草臥れた単4電池×2本を入れて先ずライトを試してみたが全く点灯しない。死んでいるのか?次にラジオの電源を入れたら動いた。動いたのだがこれは一体なんだ?イヤなんか昔覚えがあるなこの超低性能(^^; そうピカ厨だ!あれは今までで一番ヒドイと思っていたがこれはそれを軽く超えるかもしれない。

 まずAMだがAFNとTBSがグチャ混じって聞こえる(^^; これは選択度が低いとかそんなレベルではない。例えるならゲルマラジオだ。恐らくピカ厨と同じくストレートラジオなのではないか。スーパーヘテロダインでこんなに選択度が悪いわけがない。

 AFNはバンド全体に広がっているがダイヤルを下げた時に大きめになる。TBSはやや弱いがこれもバンド全体に広がっている。強いて言えばダイヤルを一杯に上げると強めになるという、当地のゲルマラジオそのものの挙動だ。MWバンドでストレートラジオが現代で実用になるわけはない。もうこれから先の楽しみはICが何なのか?と言う興味しかない。

 FMはAMに比べればマシだ。ローカルが受信できるし一応分離もしている。ただこのダイヤルは同調が非常に難しいので実用になるかどうか?イヤできるだろうけど使っているうちに宇宙の彼方に投げ捨てたくなるだろう。一度ハズレてしまった同調を取りなおすのは少なくともポケットの中では不可能に近い(^^;


★バラす
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 ネジ3本でアッサリ分解できる。粗ニーのような陰険な篏合などは無い。これはC国製の良さだろう。


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 衝撃だったのはライトがLEDランプではなく、ただの3V?豆電球だった事!(^^; これでは弱ったアルカリやニッスイで点灯するわけがない。点灯しなかったのは壊れているのではないのかもしれない。


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 AM部はTA7642互換品を使用した予想通りのストレートラジオとなっている。これと小さなFRAで真っ当な性能が出るわけはない。

 フェライトロッド・アンテナは3.4φ×25.5mmという極小品。HSDLのフェライト指数は87となり、過去にFINE WAVE STATION(セリア100円ラジオ)が記録した100を下回って史上最低となった。何しろHSDLで自作したものよりも遥かにプアーなのである(^^; こんな短小アンテナでもAFNとTBSはストレートラジオでガンガン聞こえるのだから強電界はイヤになる。


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 FMはSC1088という専用ICでIFを約70kHzに変換しているらしい。イヤおかしくね?70kHzではFMに必要な帯域幅が確保できないではないか。出来たとしてもかなりナローになってしまう予感。尤もアクティブRCフィルターと書いてあるからLCと違って帯域は自由に選べそうだし広いのかも。


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 外付けTRが二つなので恐らくRF付きだろう。アンテナが無くても使えるのはそのせいかな。あれ?この抵抗は一体なんだ?切ってあるじゃないか。繋いでみたけど特に何も変わった様子は無い。何なんだこりゃ?


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 本名はこれか。PA-688なんて特徴が無さ過ぎ。それよりもアンテナのリード線が基板穴を通っているのが目を引いた。

 これでもう知りたい事は無くなった。皆様ももう良いですよね?(^^;


★終わり
 以上でこのラジオは終了だ。「ライトが付いている小型ペンダントラジオ」とか書けば何か役に立ちそうで興味が湧くが実はこんなモノなのだ。中見も思った通りの「景品ラジオ」でラジオ製品としてはこれ以下は無い凄惨なものだった。こんなジャンクラジオを大枚300円で買ってしまったのは筆者の一生の不覚と言える(^^; メーカー機では見かけないSC1088の採用例が見られたから良いか。

SONY ICF-P21

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

発売当時、下から二番目のランクの製品を解剖する(^^;


 前回は動作チェックして感度を計測したが、今回はいよいよ解剖して中身や部品を確認する。


★ケースを割る
 他ならぬ粗ニー製品なのでケースを割るのはいつも緊張する。何しろ前回解析した通り壊れやすいように作っているのだから(^^


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 ありゃ?直ぐに割れたぞ?あまりに簡単過ぎる。


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 アー解った、爪が折れているからだ。これは分解されているね。


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 何故分解したのかはこれで解った。テレスコピック・アンテナが折れたから接着剤で付けようとしたのだろう。それは無理と言うものです。現にまた割れているし、元々壊れるように作っているのだから諦めてまた買いましょう(^^ そしてジャンクはHOに流れる。

 このように蓋を開けたのはテレスコピック・アンテナが折れたから直そうとしたのだろう。調整はメーカー調整のままだと思われる。


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 アンテナ基部を接着してもリード線が切れているんだよね(^^; もうこれ邪魔だから取っちまおう。アンテナはリード線でも出しておけばいい。その方が折れないし(^^


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 SPは57个涼羃收修世SONY名義が入っているからこれ以降の奴よりだいぶマシ。名前が入っていると粗ニーっぽい音に聞こえるものだ(^^


★基板を見る
icfp21_11
 特筆すべき事も無い標準的なICラジオ基板だ。ICは既に他サイトの情報でCXA1019Sであることは判っている。基板製造は2009年35週で最終に近いロット。レロンの電解コンは27週でIC自体は34週なので製造時期の信頼性は高い。


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 フェライトロッド・アンテナは既に他サイトで長さだけ計測されていたが、HSDLの精密計測(笑)では5×8×50.5个世辰拭これはポケットラジオとしては普通でありアンテナが弱点となる事は無かろう。ANTコイルは分割巻きになっているが、この方式の奴はICF-50Vもそうだったが感度が高い気がする。


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 AMの455kHzのCFは印字が見えない。逆に付いているのか基板設計でこうだったのか?設計でこうだったのならコイツはアカン奴や。まあわざわざ印字を見なくても東光の互換品であることは間違いない。IFTはスミダ製。10.7MHzのCFはモノホンのMURATA SFE10.7MAだった。帯域は不明だが恐らく230kHzだろう。

 これで知りたい事は全部知ったよね?


★終了
 以上でこのラジオの連載は終了する。一部パーツに良さはあったが、特に面白くも何ともないICラジオであり愛着も湧かない無個性ラジオなので、いずれはラジオジャンク詰め合わせ箱に入れて放出される事になるだろう。

SONY ICF-P21

この記事はレビュー記事でも懐古記事でも買い物ガイドでもありません。シロート向けの使い勝手などの一般的評価は書いていないので、ラジオ好きで超マニアックな常連の変人以外はここでお帰りください(^^/~

発売当時、下から二番目のランクの製品を試食する(^^


 2020/08/31に330円でゲトしたラジオ。まだ粗ニーサイトに製品情報は残っているが2009年に生産中止したらしい。さすがに10年以上が経過してもう新品の流通在庫も無くなっているだろう。2020現在で入手出来るのは中古・ジャンク品という事になる。


★仕様
 売り物は「アナログチューニング」「同調ランプ付き」だけだ。がしかし、それ以外の機能を必要としないユーザー層もかなり大きい。筆者も必要無いですね(^^

=受信周波数=
 FMはこの時期どれもそうだがワイドバンドとなっている。

FM:76MHz〜108MHz
AM:530kHz〜1605kHz

=電池持続時間=
 ハンディ・ポケットではかなり重要な位置を占める電池持続時間だが、粗ニーAF統合チップという事で好結果が期待される。

FM受信時(ヘッドホン)マンガン120時間、アルカリ350時間
FM受信時(スピーカー)マンガン 38時間、アルカリ105時間
AM受信時(ヘッドホン)マンガン170時間、アルカリ500時間
AM受信時(スピーカー)マンガン 42時間、アルカリ115時間

 御覧のようにFMよりもAMの受信時間が長い(ICの仕様通り)。またAM・ヘッドホン使用時の持続時間が最大500時間という事でスタミナ系ラジオに分類して良いだろう(^^

=サイズ・その他=
 付属品はイヤホン、乾電池だけ。やっすいブリスターパックが良く似合う製品だ(^^;

スピーカー径:57mm
スピーカー出力:100mW
入出力端子:イヤホン/ヘッドホン(3.5φミニジャック)
大きさ:約71×118.5×30mm
質量(電池含む):約200g
電源:乾電池 単3×2本
付属品:イヤホン、乾電池


★外観
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 製品ランクとしては下から二番目の製品だ。ちなみに一番下はMW専用のP10と15で、MW/FMラジオとしては20と21が最低ランクとなる。もっとも中身のICは同じなのでランク最低と言っても性能は特に劣るわけではない。筆者的にはコスト重視の普及機と品質にこだわった高級機が二通りあればいいのではないかと思う。


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 当該機でまず気づく不具合はテレスコピック・アンテナのグラつきだ。これはネジが緩んでいることに因るが、実際は内部のネジのボスが割れているのではないかと思う。だとすると少々面倒な事になる。


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 またこれもこの時期以降の粗ニーラジオの悪い特徴であるテレスコピック・アンテナ止めのプラスチックが折れていること。多少乱暴に扱ったのは事実だろうが、細くて本体から飛び出ているのだからわざと折れるように作っているとしか思えない。そもそも細い出っ張りが折れやすい事も知らないくらいの無能では筐体設計者にはなれないわけで、論理的な結論としてこれはわざと壊れやすくしているのだろう。粗ニー、お主も悪よのうm9(^^


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 一見分らないところでは電池蓋が異様に落ちやすい。理由は電池蓋の下側に本来引っかかるはずの二か所の爪が消滅しているからだ。少々乱暴に扱うと折れるのだが、本来ここは電池が入って力が掛かる所なので弱過ぎなのは間違いない。これも↑と同じ理由だろう。


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 脱落防止のリボンはハズレてしまっている。以上の理由からこのラジオは「改造可能条件」に当て嵌まり、「改造するもバラすも勝手たるべし」という事になる(^^


★動かしてみる
 まず電池を入れて電源を入れてみる…動いた。AMモードにてダイヤルを回すと音が出ているのでひとまず安心。それでは動作チェックを開始する。

=受信周波数範囲=
 動いたらまずは受信周波数範囲を計測しなければならない。ICラジオが正常動作しているかどうか?は大体ここで判明する。ちなみにジャンクに限らず新品でも同じことで、新品で大幅に外れていたら不良品なので返品だ(周波数スケールは関係無し)。製品では特に下の方がハズレている場合が多いので531kHzが余裕をもって受信できるのを確認しよう。

AM下限(規定520kHz) :507kHz
AM上限(規定1650kHz) :1647kHz
FM下限(規定75.0MHz) :74.0MHz
FM上限(規定109.5MHz) :108.8MHz

 MWは下に広いがこの感じだと少なくとも周波数範囲は弄られていないね。この程度なら経年でもズレる範囲だから。或いは製造時からそうだったかもしれない。FMは選択度が悪くて判別は非常に困難だった。ある程度の余裕をもってカバーしているので問題はない。

=MW感度測定=
 例によって「感度計測[20/07/17]」の方法でMW感度を計測してみた。但しOSCのカバー周波数の判っている個別検査なので周波数は下限は531kHzで上限は1602kHzとした。

531kHz:45cm
1000kHz:41cm
1602kHz:40cm

 結果は上の通りで大幅に下にズレていた。このクラスのラジオは中央部分で45cm程度が普通だ。最初に測った531kHzの感度が45cmだったので驚いたが実際は下しか合っていないらしい。以前も書いたがトラッキング調整が正確に行われていればダイヤルの中央辺りが感度が最大になるはずである。これだけ狂っていると前ユーザーの内部イジリを予想させるが、周波数範囲が合っているので元からこうだったのかもしれない。そうであっても調整はやり直したいが。

=FM感度測定=
 FMはまだ計測法が確立していないので測定はしない。言うまでも無いがローカル局は全部問題無く受信できる。選択度の悪いこのラジオでFMのDX受信をする人はネタ以外ではいないハズなので問題無かろう(^^;


★続く
 次回は気になる中身を見てみる。このメーカーだからまたカラ割りで苦労させられそうだが…。

SONY ICF-P36

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

粗ニー最後のアナログ現役ラジオICF-P36を解剖する


 前回は受信テストして感度はソコソコだが選択度が良くないことを知った。今回は解剖してパーツ類をチェックする。バラすのは現状全く実用不能なガリオームの2017年製である。出来ればガリオームの修復も試みる。


★割る
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 このメーカーなのでケースを割るのは常に危険が付きまとう。今まで何とも無かった正常な製品が、開けたばかりに完全ジャンクに変身した話は枚挙に暇がない。ドライバを持つ手に緊張が走る(^^; 但しこれは中華なのでICF-9(8)などと同じく多少は緩いかもしれない希望が…それはとんでもない楽天的考えで、実際はどこに爪があるのか分からず10分くらい格闘してしまった。


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 何かやたらキレイだな。まあ新しいラジオなのだからキレイなのは当たり前かもしれないが、そうではなくて部品の配置や構成が洗練されている。流石粗ニーと言いたいところだが、そう思ったのはここまでだった(^^;


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 ゼーゼーハーハー!実は基板を取り外すのが大仕事なのだ。たったこれだけの作業で10分以上かかってしまった(計測したわけではないので分らんけど)。日本製の悪い所が遂に中華粗ニーにやって来た!日本からジジイが生産指導で送られたのかな。このラジオの生産は元に戻ってしまったというか粗ニーらしくなってしまってよろしくない評価ですね。ネットでは日本製は褒められているけど、筆者は部品以外ホメた事は無いどころかいつも最低評価だ(回路は良いけど筐体設計が悪い)。いい加減全部中国人に丸投げしてみてはいかが?そして誰も得しないメーカーのこだわりも全部捨てましょう。

 ネジを4本(内1本はフェライトロッド・アンテナ固定用なので外さなくて良い)も使って止めているのだが、それを外してもどこかに引っかかって基板が外れないのだ。仕方がない、割ってしまおうと力を入れたらようやく何かの拍子に外れた。何で外れたのか解らないので経験にはなっていない(^^; 解析が終わった後で組み立てられるのだろうか?あとから解ったのだが電源・バンド切り替えスイッチを外せば割と楽に付け外しできた。それでもやり易いとは言えないけどね。


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 これがSPだ。この時期だから仕方がないが中華のテキトーそうなSPだ。でもこれより筐体設計の方が音には効いてくると思う。SPは割とどうでも良いというか、中華もそれほど悪いわけではないと思う。


★基板
 ここではIC、CFなど我々の最も知りたい情報を明らかにする。ICラジオは回路の個性は殆ど無いので部品の個性がラジオ自体の個性を形作るのだ。


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 このシリーズは他のブログやサイトでバラされておりICも判明している。ICはディップのCXA1019Sだった。この期に及んでDIPは無いだろうがSOPが手に入らなかっただけかもしれない。事実電解コン以外のCR類は全てSMDだ。だからスッキリしているんだね。

 製造は2017年で確定していたが、内部の印刷に拠れば2017年48週とのこと。最終ロットに近づいてきているはず。2018年製はあるのかな?2019年は無さそうだが。


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 CFは455kHzは中華粗ニーではおなじみのBFCFL455ではなく、SCという完全中華SFU455だった。10.7MHzも中華製品だ。2017年48週という事で既に日本メーカー製は手に入らなくなったのだろう。


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 フェライトロッド・アンテナはHSDLの精密計測(笑)で7.9φ×60.0个世辰拭8称は8φ×60个世蹐Αこの道具立てから言えばもっと感度が良さそうに思えるのだが。もっとも感度に関してはこのクラスの中華安物ラジオは全く寄せ付けない。ピークの感度ではなくムラが少ないのだ。価格的に当然とも言えるが高くてダメなのもあるからなあ…(^^;


★ガリオーム修正
 VRは別ユニットで分離されているので基板を外す必要が無い。この点は楽だが、まさかガリオームが出るのを予測していた?だとすると先見の明をホメるよりは「その前に対策しろ!」と言いたい(^^; ちなみに対策はリファレンス設計を無視して、ICのゲインを固定しつつ音声を可変すればいいので不可能ではない。

 さてどうやって直すかな?この辺りはどんな損傷の仕方かによって変わってくる。VRの障害は主に三つに分けられる。一つは接点スライド部分の汚れ、次に抵抗のカーボン自体の剥がれ、最後が摺動髭の損傷である。最後の不具合だと磨いても直らないが例は少ないだろう。殆どが摺動部の汚れなどの不具合だと思われる。

.丱蕕靴得榲隻活剤を掛ける。
 まあシロートがよくやる方法だね。恐らく役立っているのは接点復活剤の中のエタノール分だけだろう。それ以外はシリコーンオイルなのでそれ自体に導電性は無い。有ったらそこら中がショートして大変な事になるからな(^^; つまりオイルは絶縁していることになるので拭きとりは重要だ。本来このような不具合に使うモノじゃない。筆者はこの行為を頭悪いと思う。

▲丱蕕靴得榲世鰺機溶剤で磨く
 ↑もしふき取るならば接点復活剤ではなくこれでイイよな。ただ,發修Δ世これらが効果があるのは油性の汚れだけだと思う。ガリオームは通常は油性の汚れではないからな…。まあそれでも汚れ落としの意味はあるだろう。

↑に加えて接点を鉛筆でなぞる
 汚れを落としてさらに接点を復活させる。筆者がガキの頃に磨り減ったVRを復活させるのに使っていた方法だ。鉛筆は何故かうちには商売柄一杯ある6Bである。これは黒鉛分が多くて粘土分が少なく当たりが柔らかい。但しカーボンではないので完全復活するわけではないです。

げC紊靴謄丱蕕気坤リーナーをぶっ掛ける(^^;
 猫又研で*ist Dsのスイッチの接触不良を直す時にライターのボンベを使った事がある。アレと同じくVRに有機溶剤のクリーナーをぶっ掛ける。運が良ければ直ります(^^


 今回はインチキしてい嚢圓辰討澆茲Α7覯未魯リは消えて通常のバリオームに戻った。でもまた時間の経過で症状が出そうな気がするね。本質的に回路と低品質部品は改善できないのだから。


★一旦終了
 一応現役のラジオだったが枯れていて特に変わったところは無かった。ちょっと期待していたジジイの秘伝も無かったしな(^^; 生産にケチも付けたけどこの時期のラジオとしては全体的には悪くないと思う。致命的欠陥はVRガリ+SWだけなんだよなあ。惜しい。

 これを改造するとしたらまずHSDLの実用レベル以下の選択度改良から行きたいね。感度が足りなければAN-200のようなループアンテナでも使いましょう。だだ内蔵アンテナの調整自体も更にキリキリまで調整できると思う(繰り返し時間かけていないはずなので)。そうすればこのロッドに見合った単体感度になるだろう。

ANDO RA-18KB

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

ANDOブランドの中華製短波ポケットラジオを解剖する(^^


 前回は動作チェックしたが、それなりに普通に動いたので実用できないのがもったいなく思えてきた。今回は中を見て何とか86円の元を取りたい(^^


★割る
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 電池ボックス内のネジを二つ外すだけ。


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 外したら片側は爪になっていてアッサリと二つに割れた。これまでに見てきたラジオの中で最も割るのが簡単だった(^^


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 SPは標準的な55mmだった。見た目ではそれほど悪い品質には見えない。2015年くらい以降のラジオにはこんな上等なSPは付いていない(^^;


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 更にネジ2本で基板も外せる。メンテナンス性は高い(^^


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 基板にはW-233SVとある。これが本名なのだろう。W.L.Cはメーカー名かな。


★基板
 さて基板だが特に見るべきモノは無く拍子抜け。ただのICラジオだった。


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 割ったとたんにICが判明してしまったがCXA1191Mだ。粗ニーがよくやる窓を開けてICを裏付けする実装法だ。日本人の設計、若しくは指導なのではないだろうか?中華でこんな無駄なこだわりを見せるとは思えないのだが。ただでさえ四角の穴開けは大変なのに。


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 この辺りのトリマに短波ラジオらしさを感じてしまう(^^


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 FRAは取り付け方の関係で精密計測(笑)は不可能だったが4×10×38个箸い小さなものだ。その割に使ってみた感じでは感度はソコソコ高かった。やはりこのクラスのラジオの感度は調整の善し悪しで決まるのだろう。道具立てが貧弱であればあるほどホンの一寸の調整の狂いも許容できない。


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 10.7MHzのCFはER-P26Fでも見たSKM3B?という謎のものだが、455kHzのSFU455Bが何処にも見当たらない。もちろん他のCFも見当たらない。裏返してみてもCFはどこにも見当たらなかった。という事はこのラジオはIFTしか使われていない事になる。恐らく黄色IFT(通常変換用)と横にある白IFT(通常段間用)で集中型フィルターを形成しているのだろう。トランス手前の緑のセラミックコンがそのCCだね。これはコストダウンの為の手抜きではない。何故ならIFT×2よりもCFの方が圧倒的に安いから。そう言えば以前、同ICを使用しているGENTOS WA-638がIFT×2だったな。もしかすると1191のアプリケーションノートに作例があるのだろうか。

 これでもう見るべきところは無いよね?


★続く
 マイナーなラジオで今まで中古でもジャンクでも一度も見たことが無い。ネット上のユーザーも皆無に等しい。なのでこれを読む人は常連サン以外には居ないだろう(^^; がしかし弄りやすいので見つけたら買ってみるのも良いかもしれない(価格次第だけど)。

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