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主にジャンク品を使って日頃の発想や妄想を実験・研究するブログ。

ハードウエア解析

不動のRF-527(^^;;

この記事は、最低でも過去記事と「HSDL用語集」「HSDLラジオ用語集」を読んでいる事を読者の条件とする(リンク条件はこちらを参照)。

不動の昭和ラジオを何とかして動作させたい


不動のRF-527(^^;

 残念ながら懐かしの昭和ナショナルラジオは不動だった。不動原因は今のところは推定に過ぎないが、このラジオはAMのFEが逝かれている予想だ。AMのFEが逝かれるという事はFMのIFが逝かれるのと同義だ。つまりこのラジオの症状とピッタリ合っている。それを確定するためにはどうしたらいいか?ここでもう一度ちゃんと調査して振り返ってみよう。内容は重複するところがあるかもしれない。


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 その前に基板写真を撮ってみた。部品の値が見えるわけでもないし番号があるわけでもないが矢鱈高画質になってしまった。こんな高画質は必要無いが趣味という事で(^^ いつものように撮影は100円ズームと、MCですら無い粗末な100円プロクサーNo.3である。コンデジと違って歪曲が皆無に等しいところがいい。

 それにしても昔のTRディスクリートのラジオは美しい。中華ICラジオとは全然違うね。壁紙にしても良いくらい見飽きることが無い。


★推理する
 基板はICラジオとは比較にならないほどゴチャついていて良く解らないのだがTRは全部で11個だった。

2SA564Q→2SA1015Y
2SA642(ランク不明)→2SD227とコンプリ
2SC1359B→2SC380TM-O
2SC1359B→2SC380TM-O
2SC1359C→2SC380TM-Y
2SC828Q→2SC1815Y
2SC828Q→2SC1815Y
2SC828Q→2SC1815Y
2SC828R→2SC1815GR
2SC945Q→2SC1815Y
2SD227R→2SA642とコンプリ

 右は置き換え候補だ。全交換などバカな事はしない。カネの無駄だし貴重なオリジナル性を損ねる。この中でよく解らない石は2SD227とそれのつがいの2SA642だけだった。これらはインドのメーカーのセカンドソース?しか見当たらない。2SD734、2SC1959、2SD467、2SC2497が互換らしいがそれもシラネー(^^; 2SD467というのを見た事が有ったかもしれない程度。まあデータは解るので大丈夫だ。そもそもAFは死んでいないと確信している。

=設計時の構成=
 ICラジオならテンプレが有るので回路図くらい書くけど、TRが11個もあるディスクリートラジオなんて回路図書いていたらいつ終わるか見当もつかん。


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 これがブロック・ダイアグラムだ。AMはFMの第一IF以降を利用している(検波は独立)。AGCラインは簡易なフィードバックなので省略した。

FM RF-AMP:2SC1047
FM CONV:2SC1359
FM AGC:OA90
FM 1stIF-AMP&AM CONV:2SC1359
FM 2nd/AM 1stIF-AMP:2SC829
FM 3rd/AM 2ndIF-AMP:2SC829
AM DET&AGC:OA90
FM DET:OA90x2
1stDC-AMP:2SC828
2ndDC-AMP:2SA564
LED:LN23
1stAF-AMP:2SC945
2ndAF-AMP:2SC828
POWER-AMP:2SA642/2SD227

 FM-RFは設計では2SC1047となっているが、実際この個体に実装されているのは2SC1359だった。2SC1359の方が格下で性能がだいぶ違うのだが、2SC1359B→2SC1923Y交換もありか?

 FM/AMのIF-AMPも2SC829から2SC828にスペックダウンしている。2SC829は2SC0829と名前を変えて最近まで生きていた。2SC829の「FM・AMラジオのRF増幅、発振、混合、IFに最適」というベストの石に対し、2SC828は汎用小信号用のやっすい石だ(^^; つまり2SC1815みたいな奴。

 世間の情報を見ると2SC828が死亡するような症例は見つかっていない。だが2SC1359のhFEが低下した話はよく見た。怪しいのはコイツだな。この構成を見ていたらもう何か絶対怪しいとしか思えないところが判ってきた。


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 もうこれしかないだろう!というのがこのFM 1stIF-AMP&AM CONVの2SC1359だ。AM・FM両方兼務で激務をこなしているコイツが死ねばこのラジオは一発でほぼ何も起こらなくなる。コイツが犯人か確かめるために電源を入れて電圧を測ってみるか?ちなみにコレクタ5.1V、ベース1.2V、エミッタ0.55V、Ieは0.5mA辺りで正常だ。

 当初よりこのラジオはIF以前が死んでいると確信していた。何故IF以前を疑うかと言うと、電源を入れる時にSWの音と一緒に微かにSPからポツッという音が聞こえるのだ。これはAF-AMPが生きている事実に他ならない。そしてもう一つは同調指示ランプが全く反応しない事だ。これはLEDを駆動しているドライバAMPに信号が来ていない事を表している。加えてIFのノイズが全く聞こえない事も重要だ。結論としてこのラジオはIF以前が怪しい事になる。そしてAM・FM共に動作していないのは共通回路が死んでいるという事でFMのRF-AMPとCONVは無実だからMW-CONV(兼FM-IF)とIFしか犯人はいない。石が劣化すると影響が出るのは発振だろうね。


★残る問題
 電解コンをどうするか?このラジオの発売を1976年としても今年(2019年)で43年が経過している。電解コンは当然ながら期限切れだ。但しラジオ程度の直流回路なので不具合が出ていなければ換えなくても問題ない。以前見たICR-S8のように発振気味なったら換えないと拙い。この個体の場合はまだ動いていないので動いてから考えることにする。もし期限切れで不具合が出るとしたら恐らく低いところで発振するはず。


★続く
 長くなったので作業は次回に回す。簡単な故障なのに分解(これは昔から嫌い)とハンダ付けがイヤになって全然進まねー(^^; 最近は故障個所が判ると興味が無くなるというかどーでも良くなってくるんだな。でも予定では次回で完結します。いやTR一石だから絶対に終わらせねば。


★おまけ
 発売年の件だが、下リンクのリアルタイムでこのラジオを買って使っていた人が1975年発売と書いているので間違いなかろう。サービスマニュアルが1975年、グッドデザインが1976年で、リアルタイムユーザーが1975年に買っている。これで発売年は1975年で確定ね。1977年発売はどこから出てきたの?それは自分が買った年ではないのか?(^^;
http://yumetsune.o.oo7.jp/details11127.html

不動のRF-527(^^;

この記事はレビュー記事でも懐古記事でも買い物ガイドでもありません。シロート向けの使い勝手などの一般的評価は書いていないので、ラジオ好きで超マニアックな常連の変人以外はお帰りください(^^/~

この記事を読むにあたっては「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」を条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

どう見てもジジイの遺品としか思えない不動の昭和ラジオ(^^;


 マネ下ラジオも20世紀終盤から主にオワタ音響の代理設計・生産?に成り下がってしまったみたいで、オリジナル設計・製造好きな筆者としては面白くない…って事も無いけどやはりマネ下オリジナルも見たいのである。そんなある日、どう見てもディスクリート時代のナショナル製品を見つけた。壊れているけど何とか買えそうな価格だったのでゲトしたのは言うまでも無い。ちなみにカテゴリの「レトロラジオ」は昭和時代というか80年代以前に製造されたラジオを指す。


★素性
 検索すると上の方に出てくるブログに1977年発売と書いている人がいたので一旦信用してしまったが、実は1976年にグッドデザイン賞を受賞している。まだ発売されていないモノが受賞できるわけは無いので1977年発売は全くの出鱈目だ。

 それどころか販売店・修理店向けのテクニカルガイドが昭和50年12月の日付になっている。1975年12月には既に発売されていたのだろう。イソターネットの記述を直ぐに信じてはいけないと再確認した。上のブログの影響で1977年発売と書いてしまっているブログがあったので悪性の黴菌みたいに間違いが繁殖しつつある。このようにデマや間違った知識が堆積していくのだな。確かなものはカタログなどメーカー発表か公的な記事しかないと考えた方が良い。

 カタログ仕様でも同調指示以外の機能も何も付いておらず、廉価な大量売り用のラジオだったのだろう。もっともそんなモノでも8900円もしたのだが…(^^; 当時のゼニの価値からすればマン振りだわな。80年代までのマネ下ラジオを殆ど触った事がある筆者的にはこのラジオも見た気がするが、少なくとも電源を入れて使った事は無いと思う。エントリーモデルは全然眼中に無かったというのが正直なところ。けど今見るとエントリーでもかなり骨っぽいのだ。


★外見
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 何とかこのラジオの「内面」を表す写真を撮ろうと思ったが失敗した(^^; 厚ぼったくて重い昔ならではのラジオ。


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 裏の銘板だ。松下電器産業株式会社も死んでるし、ナショナルハイトップ乾電池も死んでいる。ついでに冥土インジャパンも死んでいる。


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 外観の瑕疵は左下隅が割れていること。これは落としたのだと思っていたがそうではないみたいだ。


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 上で「厚ぼったい」と書いたが、それはこのSUM-3電池4本に依るところが大きい。今のICラジオでは考えられないくらい大食いだ。


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 それを補う意味でACアダプター端子が付けられている。これは非常に助かる。


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 操作できるのはモードSW、音質切り替えSW、同調ツマミ、音量調整VR兼電源スイッチだけだ。


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 で、売り物は同調指示LEDだけ。今なら980円だろうが万近い価格だったのだ。ところでこの同調指示ランプは実際は夜になるとほとんど役に立たなくなる。選択度が低いのでどこが隣の局なのか分らないのだ。信号強度も上がって付きっぱなしになる。介護が必要なジジババにはそれなりに支持?は集めているけど筆者の診断ではナンセンス機能の一つと言える。やっぱラジケーターだよな(^^

 見ているだけではつまらないのでACアダプターを繋いで電源を入れる。しかし全く音は出なかった。電源SWを入れるとSPからプツッとノイズが聞こえるので電源は入っているようだ。やはり壊れているのか。直すのも面倒なので捨ててしまおうと考えたが、部品代としては些か高過ぎる価格なので躊躇する。まずは開けてから身の振り方を考えよう。


★バラし
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 さて動かないのでバラしてみよう。TRディスクリートなので故障原因の確定は十倍くらい(HSDL推定)大変だ。実はこのラジオはネジが使われていなかった。粗ニーならともかくマネ下にしては大胆な設計だな。ネジを探して電池ボックス内のシールまで剥がしちまったよ(^^; ICR-S8みたいだがアレよりはスマートとは言えない。この角が割れているのは実は落としたのではなく割る時に破壊してしまったんだな。


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 ここにも冥土インジャパンか。書かなくても判るよ。この時代は海外産の方が少なかったのだから。70年代後半に初めて海外製造を見て「オッこれ外国製だよ!」って驚いた記憶があるから。ちなみに最初に見たのは東芝の半島製だったかな。ここにもちゃんと部品番号が書いてある。マネ下はこの辺り厳しいのか?上場企業なら当たり前か。でもうちはテキトーだったような(^^;


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 ギャー!虫の蛹だよ!何とも外見に相応しいものが出てきやがった。これを使っていた奴の人格がここからも想像できるな。ここはシールドケースに囲まれており、ゲルマニウム・ダイオードも見えるから恐らく検波部だろう。ちなみに蛹の抜け殻は他にもう一つあった(^^;


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 とにかくデカい電解コンが多いので驚く。自社製品の消費のためか?イヤイヤ電解コンは本体の製造じゃないからあまり関係無いか。もしこれらの劣化が不動の原因だったら泣けるな。まあ電解コンが原因で全く動かなくなることはないんですが。


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 注目のフェライトロッドだが…意外と短い…これだとイマドキの製品と変わらんな。この時代の粗ニーならもっと長いのが入っていた。感度も低そうな気がしてきた(^^; けど実際は径が10φと太いので、例の感度ランキングは結構上の方だった。


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 マネ2の2SC828と2SC1359が主に使われている。これらの石はパッケージに丸みがあるのが特徴だ。他に丸みの無い2SC945が一つだけ見える。検波以降の石はこの際どうでも良いので省略(^^ ところで2SC828や2SC1359って不良が出るのか?2SC828はオリジナルを持っているが1359の方は使った事が無い。これは→2SC710⇔2SC380TMで置き換えられるので全く困らない。


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 828を探したら2本しか無かった。一体何に使ったんだろう?何も製作していないはずなのに(^^; ちなみに互換表に拠れば2SC1815、2SC945、2SC458、2SC1740といったおなじみの面々に交換できるらしい。2SC1815が使えるのは嬉しいが、恐らくhFEは下げないと差し替えは無理だろう。GRではなくYが欲しいな(…ってまた買うのかよ^^;)。

2SC828ランク:Q=130-260、R=180-360、S=260-520
2SC1815ランク:O=70-140、Y=120-240、GR=200-400、BL=350-700


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 一本だけ2SC945発見。何故だろうか?828と大差無いのに。これもオリジナルを持っているが交換はしない。


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 2SD227?AFの石である。コンプリの相方が見当たらないが…?志村ー!隣!隣!


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 三罪のマーク入りPVCだ。


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 基板を外そうと思ったら…ウワッこれ不用意に開けたら拙い奴では…。何となく危険を感じたのでバラさず故障原因を推理したい。もうこれしかないと思ったところで初めてバラす。


 よくもまあこんなに無駄の多い商品を作ったもんだ。当時はそれだけラジオが高く売れたという事だろう。筆者もまだラジオ番組を聞いていたからね(^^ 古き良き時代の製品である事には間違いない。


★不動原因の推理
 このラジオはこの時代の一般的なラジオと同じくAMとFMのFEが独立しており、IFが共通になって検波が再び独立し、AF以降は再び共通のタイプだと思う。AMとFMが同時に死亡したという事は共通の部分が死んでいるという事だ。しかしそれはAF以降ではない。何故ならこれの売り物の同調LEDが点灯しないからだ。両方が故障している可能性は皆無ではないが、普通はどちらかが壊れた時点で使用を中止するのでその可能性は低い。という事はIF以前が原因とみられる。IFTに回した跡があるのが気になる。実は前所有者が再調整しようと思って弄って壊したのかもしれない。頭死老にラジオの調整・修理が出来るなら修理屋などは要らんわな。

 という事で次回はまずIFから見ていきたい。さっぱりノイズすら入らないという事でIFTの断線も疑われるな。


★続く
 何とか生き返らせて手を入れて「完成直前に完全爆死→日の出町最終処分場へ!」がHSDLの物件の定型だ(^^ それには何としても一度は生き返らせなくてはいけない。次回は今回の観察結果を元に更に推理してみたい。

RAD-P5130S

この記事はレビュー記事でも買い物ガイドでもありません。シロート向けの使い勝手などの一般的評価は書かないので、ラジオ好きな超マニアックな人以外は読まずにソッコーでお帰りください(^^/~

粗ニー系ICを使用した現役アナログICデジタル同調ラジオだが…(^^;


 このラジオはネット上でかなり評判が悪かったので早くから注目していた。評判の悪さは主に受信性能だったので尚更気になった。同じICを使用したラジオで真面目に製作して低性能にするのはアマチュアでもなかなか難しい。なので回路や製造に興味が有ったわけだ。ドヨの店頭にブリスターパックで一杯ぶら下がっていたので遂に新品ゲットしてしまった。失敗だった(^^;

 結果は初期不良返品レベルのトンデモナイ製品だった。クレーマー気質(ウソだよ)でケチ(ホントだよ)の筆者はソッコーで返品を考えたが、やはりここはHSDLらしく返品せずにメチャ叩いてネタにしよう。筆者はケチだがイジメにカネを使うのは気にしない。とか何とか言っていたら買った直後に大幅(数百円!)値下がりしやがった。ムカついたのでもう一つ買おうかな?と考えたりして。でもドヨの、最低でもドヨ吉のロットは全部ハズレ品だろうな。ドヨは鸚鵡やエロパに嫌われているんじゃないか?ドヨではこれらメーカーの製品は買わない方が良いかもしれん。試しにもう一丁買ってダメだったら…悪いけどそれをHSDLの結論とする(^^


★外観調査
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 筐体は小型なれど分厚い。これはデジタル周波数カウンターを搭載したためだろうがそれにしても厚い。同じカウンター内蔵のER-C55Tより5个らい厚いのでちょっと厚すぎだろう。ケース設計は失敗とまでは言わないが優秀とは言えない。まあデカくても性能が高ければ文句は言わないのだがその性能が…イヤこれは先走ってはいけない。楽しみは後にとっておかねば。


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 フロントパネル。唯一の機能であるライトスイッチが中央にある。省電力のため一定時間で切れるが不満は無いだろう。


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 右側。ダイヤルは一応ギヤが入っているようだが変速比は圧倒的に不足している。デジタルなのにピッタリに合わせようとすると苦労してしまう。いや違うな、なまじデジタルだから周波数のズレが気になってしまうのだろう。アナログダイヤルならみんなハズレていても気にしていないはず(どうせ合ってませんよ^^)。大昔のプロシード2800の出現時に盛んに言われたデジタル表示の弊害の一つだろう。


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 左側。こちらには音量調整しかない。粗ニー系お得意のガリは出ていない。新品で出ていたらキレますが(^^;


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 上側。テレスコピック・アンテナは豚の尻尾のようにショボイ。47.5僂靴ないが、のちに中華ポケットを沢山見たらこれでも随分マシな方だと分った。当地はFMの信号強度には全く問題が無いので気にならない。もともとFMのDXはこの程度のラジオでは不可能なので気にする必要も無い。


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 裏側。2018年製という事で、HSDLのラジオの中では最も新しい部類に入る一台である。


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 細かい事を言うと、この電池ボックス内の電池を取り出すリボンが気に食わない。位置が悪くて引っ張ると電池の間に落ちてしまうのだ。ちゃんとテストしてくれ。


★動作チェック
 買ったその日から既に死んでやがる…。それでも絶対に返品しないのはひとえに批判を書きたいがためだ。その目的のためなら1500円くらい安い…とは言えないな(^^;


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 偶にまともに動くのだが殆どの場合VCを回すと周波数がぶっ飛ぶ。これ9MHz表示だが言うまでも無くこのラジオはSWは受信できない。この症状はER-C54T2号機やER-C55T1号機と同じだ。つまりこれはポリVCが死にかけている=このままでは再起不能という事だ。ちなみに表示は9545kHzがデフォだ(^^; あとVCは羽根が入った時に不具合が出る。という事はこれは絶縁の不具合なのだろう。

 同種の中華ラジオを買ったお前ら、バックアップなどと称して未使用保存なんて止めた方がイイぞ。「ある日バックアップを動かしてみたら完璧に死んでいた。既に保証は切れていた」なんてシャレにならない事になる可能性が高いから。もちろん転売なんかした日には相手から暫く粘着されるだろう。


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 このラジオで最も気に入ったところ。それはSC3610使用のデジタルだが電源オフで時計表示が出ないところ。表示は全く無くなって省電力である。SC3610の時計表示はマジでウザい!何故なら全く正確ではないからだ。一日に数秒〜数十秒単位で大幅に遅れる時計なんて、既に電波(校正)時計さえ家庭用で普通になった現代に存在を許されない。今まではこの電気を食うばかりで役に立たない時計がSC3610使用ラジオには必ず付いていた。このラジオはデジタルの割に電池が長持ちするという所だけが取り柄なのでこの英断を評価する。お前ら電池じーさんもそう思うだろ?


★受信テスト
 そのままだと大体動かないけど偶に動く。電圧がソコソコ高いと高確率で動いてくれるみたいだ(それでも不具合は出る)。充電池ではダメで乾電池がだ。仕方が無いのでダイソー乾電池で電力を供給した。充電池党の筆者には不本意だが仕方がない。

 まずはカバー範囲を調べてみるか。周波数範囲はMWは514〜1670kHzだった。これは良く調整されている。しかしFMは77.2〜97.2MHzだった。上が広いのは結構なのだが下が76MHzの仕様を守れておらず欠陥品である。それとこれは良かった情報なのだがFMの方はVCの欠陥はない。MW側のVCだけ欠陥があるのだろう。MW側は羽根の枚数が多いためFMより欠陥が出やすいのは当然である。では受信してみよう。

 …感度ひっくー!そこらのネット爺の言っていたことは本当だった。これほど低いのはRAD-H245Nか、いやノーマルER-19Fくらいだろう…イヤそれにも負けてるかも知れん(^^; ライバルは産経か。更に選択度はその産経にも負けている。選択度はHSDLで今まで見てきたラジオの中でRAD-F1691M等と並んで最低ランクに位置する。感度よりもこちらの方がはるかに気になる。早い話が2019年現在の現役でこれより受信性能が低いのを探す方が難しい。最近はポケットでもDSPばかりだから全敗もあり得る。

 何しろ当地の二等ローカルは全て受信できない。一番容易と思われる1458kHzのIBSですらそこでRFが聞こえるので受信できない。これってCF使用していないDA301Sや修復前のICR-S8以下じゃないか。令和時代に売られている物が70〜80年代の昭和製品と同等以下なんて酷すぎる。当方が事前にある程度想定していた以下の低性能なので驚いた。少しは良い方に期待を裏切れよ。もちろんHSDLが新品で買ったラジオでこれほど性能が低いのは過去に一つも存在しない。つまり「HSDL史上空前の低性能」と言える。これは素晴らしいものを手に入れてしまった!(^^;

 感度・選択度が低いのは覚悟の上だから良い。他ではダイヤルが厳しい。VC直回しではないギヤ入りながら殆ど減速していないので、デジタル同調でありながら周波数の下の桁がめまぐるしく変わり合わせ辛いことこの上ない。その他の全体の品質は特に問題は無さそう。もしユーザーがこれしか使った事が無ければ「中国製ラジオだからこんなモノだろう」と思うかもしれない。イヤそれは騙されているって!(^^; 中華ラジオでも性能はこれより良いモノの方が断然多い。これは中華の中でも飛びっ切りで酷い物なのだ。

 この製品の価格は絶対値では非常に安いが、実際にモノを見たら割に合わない高い買い物だと気づくだろう。例によってこの記事も購入を薦めているわけではないのでそのつもりで。むしろ買わない方が良い典型的な地獄ラジオだ。


★続く
 一口に言えば「粗ニー系アナログIC回路のデジタル周波数表示のラジオ」ということになる。動けば悪くないと思うが平成生まれデジタル育ちには色々な意味で厳しい。デジタルと言うとDSPやPLLしか思い浮かばないだろうし(^^; レビューやユーザの声を読むと滅茶苦茶書いているので笑える…イヤ世代間ギャップを感じて笑えないな。

お風呂ラジオ(^^;

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンク条件はこちらを参照)。

お風呂ラジオ”DRETEC PR-315”を解剖する(^^;


お風呂ラジオ(^^

 前回の動作チェックに於いて再起不能が確定してしまった。今回はカラ割りして内部を見る。実はもう他のブログ記事でICがCXA1191Mらしい事がバレてしまっているが、その他の事は全く分からないので楽しみは残っている。何しろ使う楽しみが皆無なので解析で楽しまねばならない(^^;


★カラ割り
 小型ラジオの分解は通常は楽だが、このラジオはお風呂ラジオなのでちょっと面倒くさい。言うまでも無く防水処理がしてあるからだ。お陰で開けられていないのがせめてもの救いと言える。


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 AP-152と同じくネジ頭にパッキンが入っている。バラすのは多少面倒くさい。


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 うわスゴイ!こんなに長いとは思わなかったよ(^^; かなり徹底しているがここだけ頑張っても意味が無いような気もする。


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 頑張りも空しくネジ頭は全部錆びてます(^^; こういうところがちょっとマヌケくさい。


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 割れたー!何という事も無い防滴ICラジオだね(^^;


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 実はこのラジオで最もこれが見てみたかった。入手した時、スケルトン・ケースの外から見ていて「何でラジオにバネが入っているのだろうか?」と思っていたのだ。他ブログ記事でこれがFMアンテナだと知った時の驚き。こうして確認してみたがやはりアンテナだった(^^; 長さを稼ぐためなのだろうか?この程度では大して違いはないと思うが。何かこれに合った高性能のFM短縮アンテナを考案したくなるね。アンテナは現在は専門ではないが、一時期は三日と開けずに何か新作アンテナを作っていた記憶がある。閑話休題、


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 SPはHLという謎メーカーの製品だが防水にありがちな透明コーンのもの。中華小型SPの中ではヨークの部分が大きそうなのだが、色々誤魔化す方法もあるからこれの大きさだけで判断はできないだろうな。ちなみに口径は一般的な55个世辰拭


★基板
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 おもしれえよコイツ!アンテナはバネアンテナからインダクタに入力され、更に基板外周のモニャモニャしたパターンで電気的に伸ばされている。その後でラジオICに入力されるのだ。


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 今まで見たラジオの中でFMアンテナがもっとも独創的(毒想的?)だったのがこのラジオだ。効果があるかどうかは分らないけど、その独創性に「いいね」を押してしまう筆者なのだった。これは面白いものを見られてよかった。動かなかったけど88円は元が取れたぞ。


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 ICには”CHMC D1191”とある。あれ?前に他ブログで見た粗ニーオリジナルのと違うような。どちらにしてもCXA1191互換のSMD版である事には変わりない。アンテナリードの接続がピン至近でよろしい。基板裏のエッチング文字に拠ればこのラジオはF320-11Cが本名らしいな。


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 455kHzのCFは一般的なSFU455Bの互換品だ。FM用10.7MHzのCFはLT10.7MAだ。これで選択度が良くなるわけは無い(^^; 普通に動けば交換してやるところだったが…。

 CFマッチング用のIFTは10亞僂梁膩燭離皀痢それでもQはそんなに高くないので選択度に寄与するほどではないかもしれない。なおCFメーカーはむしろIFTのQを下げるように指導している。帯域内にリプルが発生するからだが、このようなシングルエレメントのCFでは帯域内は全く平坦ではない(山型)ので余計なお世話かもしれないよ。


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 フェライトロッド・アンテナは完全にポケットラジオのサイズ。それも大きくはない小さい方に入るサイズだった。これで高感度だったら驚くが、前回も書いた通り二等ローカルは満足に受信できないレベルだった。ただこれよりもロッドが小さかったRAD-F127Nの事を考えるとトラッキングを取りなおせばもっと感度は上がるはずである。巻き方は例のハニカム巻きではないハイQ巻き(^^; だが出力線の処理は滅茶苦茶なのでアンテナのQが高くてもあまり意味はない。フェライトロッドのサイズは精密計測は不可能だったが3×8×40个世辰拭フェライト指数は220とRAD-H245Nやピカ厨と同じで下から4番目(^^;


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 電解コンは全部寝かせてある。低背品を使わずに通常サイズを安く仕入れてこのように対応したのだろう。改造するとしたら邪魔なので全部交換したいが動かなかったのでパス。

 これで知りたかったことは全部判ったよね?


★終わり
 今までにない斬新なコイルアンテナ?以外は特に個性は無かったけど堅実にまとまっていた。さてこれはどうするかな?いずれ放出される予定のラジオ詰め合わせ箱に「部品取り用の増量剤」として入れておくか(^^;

お風呂ラジオ(^^

 この記事はレビュー記事でも買い物ガイドでもありません。シロート向けの使い勝手などの一般的評価は書いていないので、ラジオ好きで超マニアックな常連の変人以外はお帰りください(^^/~

連載化か!?今度のお風呂ラジオは謎ブランド型番なし?(^^;


 2020/01/03に88円(割引き後で元価格は110円)でゲトした正体不明の謎のお風呂ラジオ。実はこれより前に粗ニーICF-S70を入手しているのだが、アレは地層の下の方に入ってしまったので4番目にはこれを取り上げることになった。そのため正確に言うと5番目入手のお風呂ラジオである。


★DERTEC…誰それ?(^^;
 DRETECと言うのはメーカーなのだろうか?それともブランド名なのだろうか?製品にあるはずの型番が記載された銘板が無いので登録の時に困る。他社製造にしてもシールくらい貼ってくれ。しかし筆者は謎製品の素性を探るのはキライではない。むしろスキかもしれない。製品のリバースエンジニアリングやソフトウェアの解析と同じように段々と正体が解ってくると楽しい(^^

 検索してみたらDRETECは埼玉・越谷にあるドリテックと言う会社で、どうも鸚鵡やエロパのようなサプライヤーのようだ。ドリームテクノロジーでドリテックかな。

>PR-320 AM/FM防滴ラジオ(販売終了品)
https://www.dretec.co.jp/product/dripproof-radio-pr-320/

=仕様=
商品サイズ:約 W130×D50×H110mm
商品重量:約 255g
電源:単3形乾電池×3個(電池別売)
受信周波数:
AM:530〜1600kHz
FM:76〜108MHz
防滴仕様:JIS C 0920 IPX2 相当
スピーカー:口径50cm

 しかもちゃんと型番があるし(^^; 恐らく個別に名前は入れられない事情があるのだろう。特注ではなく出来合いの製品をそのまま流しているとか。あ違うな、これテレビ表示があるから前身のPR-315だね。何にせよ登録に必要な型番が有って良かった(^^ 簡単ながら取説もあるし、これを見る限り常識的な会社のようだ。

https://www.yodobashi.com/product/100000001002615631/
 ドヨ価格を見てみるか。PR-320は販売開始が2015/02/03で、終了時の価格は1630円だった。レビュー数はゼロで世間の判定は厳しい!(^^;

 次にユーザーを探してみた。検索で出てくるのは大半は売り広告ばかりなのだが…。

https://shattered-blog.com/archives/20682

http://moomin63.blog107.fc2.com/blog-entry-886.html

 見つかったのはこれらの記事くらいかな。これを見てもユーザーは多いとは言えないようだ。一昨年までは知らなかったけど、お風呂ラジオは意外と激戦区らしいので無名ブランドにとっては厳しい戦いなのかもしれない。でもネット上のユーザーがゼロだった前回のツインバードよりマシか。


★外見&触る
pr315_01
 ありがちなスケルトンである。なんでお風呂ラジオはどれもスケルトンなのだろうか?ここまで横並びだと反って不透明にした方が独自性が出せる気がする。筐体はお風呂ラジオはどれもそうだがガッチリしていて丈夫そう。

 音量ボリュームを回すとパッキンが鳴く音がする。バンド切り替えスイッチも同じだ。しかし同調ダイヤルは軽く手応えが無い。パッキンはここには入っていないのだろうか?


pr315_04
 一応入っているね。回し過ぎで擦り切れたとか?そこまで使い込んでいるとも思えないけど。同調ダイヤルは非常に回しやすい。直回しなのに同調がしやすいのはVCが当り品なのかな?(^^;


pr315_02
 このハンドル&スタンドの部分から水が入りそうに見える。他が完璧でも一点でもダメなところがあれば終わりと言うのが防水処理だ(無敗以外は全部死亡^^)。パッキンが見えるけど、こんなカネを掛けるよりこの辺りは空洞にしないで埋めてしまえばよかったのに。恐らく角度を付けるクリックの機構が必要だったのだろうが。


pr315_03
 裏側。残念ながら電池蓋が無い。これでもうこの製品のお風呂ラジオとしての生涯は終わったのだ。電池を入れるのにも事欠く有様なので動かす時はACアダプタ+ACアダプタ・アダプタで動かそう。


★動かす
 じゃあ電源を入れてみよう。入った。音が出るし問題はない…イヤちょっと待て、ダイヤルを回すとザリザリとノイズが発生したぞ。これは例のポリVCの腐りではないか?もしそうだとすると再起不能という事になる。ポリVCは容量がかなりバラエティに富んでいて色々なサイズがある。サイズと容量がこれに合ったポリVCを探すのは至難だろう。例え有ったとしても88円のこのラジオと同等以下の値段であるわけがない。残念ながらこのラジオは使用不能という事になりそうだ。入手時から電池蓋が無いので見込みの薄い「育成選手扱い」だったのだが…。

 以前から「ICラジオはまず99.9%(致命的には)壊れない」と書いている。それは本当だが修理して必ず使えるようになるかといえばそうでもない。何故ならこのラジオのように重要な部品に不具合発生するかもしれないからだ。もちろんVC交換すれば動くようになるだろうが、それにはこれに合ったVCを入手する必要がある。物理的に機構部品が壊れて元に戻らない場合もあるだろう。裏蓋が無ければもうお風呂ラジオにはならないし。この手の安ラジオにそんな金や時間を掛ける奴は居ないだろう。今回は残念ながらその部類の故障に入ってしまいそうだ。ICラジオは本質的に故障はしないけども再起不能は有り得るという事か。


★続く
 次回は中身を見てみる。もう動作は諦めているが、何か88円の元の取れそうな面白いネタがあるとイイね(^^

Panasonic RF-P50

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

Panasonic RF-P50無印を解剖する(^^


Panasonic RF-P50
Panasonic RF-P50
Panasonic RF-P50

 ちょっと間隔が開いたが前回テストした無印を今回はバラす。ついでに規定より広すぎる(と思われる)周波数範囲を狭めておきたい。


★カラ割り
rfp50_024
 このケース、最初のR-P30から前回のRF-P50Aまで通算すると何回目だろうね?開ける時にどうしても爪が割れてしまうのだが今度は上手く行ったか?あー!今度は横が割れた。ダメだこりゃ!次どうぞ(^^; このあと更に作業はテキトーになった。連載終了まで筐体が持つか?


★基板
rfp50_025
 こうして見ると特に違いは無いように見えるが…強いて言えば、

・C22の大きさが無印は4倍くらいある
・C19がセラコン(無印)→フィルムコン(A)
・10.7MHzのCFがTDK(無印)→中華CF(A)

 くらいか。良くなった所もあり悪くなった所もあるので一長一短だ。しかし基本的には周波数スケールしか違いはないらしい。ケースの印刷が変わっただけなんだね。懸案のダイヤルが途中で重くなる原因は分らなかった。成形が悪いのだろうか?


rfp50_026
 見えないだろうけどICは同じくCXA1619BMだった。中華の音割れはCXA1619BMだからではないかと思っていたのだが、前回のマレーシア製も1619だったのでシナリオが崩れた。でも何となく1619より1019の方があらゆる面で良いような気がする。


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 フェライトロッドはこのシリーズは全部同じだ。ケースの縦は伸びたが横幅が同じなのでこれしか入らないのだった。よく見るとやたら黒いので着色してあるのかもしれない。のちに手抜きされて色無しになったと。精密測定(笑)ではサイズは6.1×11.85×48.4だった。フェライト指数は434となる。これはポケットラジオの中では大きい方だ。

436:R-P30[2]
434:RF-P50 ←New
431:R-P30[1]
428:RF-P50A

 誤差はあるが規定では6×12×50mmなのだろう。なお当該品は写真では判りにくいがエッジが欠けている。


rfp50_028
 CFは455kHzがLTP455Bで10.7MHzが107MAと書いてあるTDKの青いCFだった。粗ニーや中華メーカー製のラジオと比べれば悪くはないのだが、実用の面から見ればどちらもスッパリ交換したいですね。平均値ではあってもその平均が低すぎるんだな。

 違いが無くて面白くなかったが、元々は「違いが無いであろう」というのを確認するための調査なのでこれでいいのだ。時間が余ったので再調整するか。


★調整
 組み立て後の調整は「一応」レベルで行なわれているけどあまり良くない。海外工場製であっても粗ニーブランドの方が調整に関しては優秀だと思う。粗ニー製品に限ってはむしろ中華の方が良いくらいだ(^^ もっともR-P30/RF-P50系のラジオはHSDLに於いても満足のいくトラッキングがとれた例が無いので、生産工場でも調整には苦労しているのではなかろうか?何が悪いんだろう?考えられるとしたらポリVCだけど、バリコンというものはシロートがテキトーに作ってもそうおかしな変化量になる事は無いのだ。羽根の形が特異な周波数直線バリコンを作っているわけではないのだから(^^ G3がガキの頃はVCなんて自分で作っていたらしいぞ。

 で考えているうちに気づいたのだが、これは間に挟まっている中華ポリプロピレンの品質或いは実装に問題があるのではないか?つまりシャフトを回すとこれが波打って羽根同士の間隔を微妙に変えてしまうのだ。そうすると容量の変化は回す度にその時の波打ち具合によってランダムに変化する事になります。もしこれが正解ならトラッキングは永久に合わないね(^^; 「エアバリコンにはあり得ないポリバリコンならではの欠陥」というのがHSDLの見解だ(注)。閑話休題、

注:以前はPVCバリバリ現象を静電気の仕業ではないかと疑っていたが、一応帯電防止剤は入っているはずだし容量も異常なので違うっぽい。羽根がショートすると局発が止まるからな。

=まず周波数カバー範囲合わせ=
 まずは何を置いてもカバー範囲の修正だ。このラジオのカバー範囲は何度も書いてきたように周波数スケールで合わせるのではない。VC羽根が一杯に入ったところと完全に抜けたところ合わせる。周波数スケールは結果成り行きで良い。目標はP150に習って下517kHzで上1650kHzだが厳密に合わせる必要はなく±2kHz程度は許容範囲だ。ちなみにHSDLのRAD-F770Zは521〜1647kHzだったのでどのメーカーも下は520kHz前後に合わせている模様。


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 下限を合わせるのはこの赤いコアのOSCコイル。これでPVCの羽根が一杯に入った時に517kHzになるようにする(この時TCの方は中間容量にしておいた)。周波数カウンター等を使う場合は局発信号が972kHzになるように合わせればよい。ある程度選択度の良いデジタル同調ラジオがあれば測定器代わりになるので、少なくともこれを読んでいる読者は楽勝だね(^^


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 次に上限はPVCの右にあるOSCのTC(トリマーコンデンサ)を回す。ダイヤルを一杯上にあげた時に1650kHzになるようにTCを回す。この時に局発は2105kHzとなる。

 まずズレないと思うけど上を合わせたらもう一度下を合わせて、その後もう一度上を合わせれば完全だ。筆者はどーでも良いので一回しかやりません。1kHzズレたからってどうにかなると思うか?ラジオのOSCなんて冬はハナ息掛けただけでkHz台まで変わるんだから厳密な調整はムダ。要は受信周波数531〜1602kHz+1ch以上のマージンがあればいいのだ。

=次にトラッキング調整=
 周波数が合ったらようやくトラッキング調整が可能になる。逆に書くと合わないうちはトラッキングも出来ないという事。周波数カバー範囲が広すぎると、局発よりも柔軟性の低いアンテナ回路がついて来られない場合がある。アンテナコイルのパラフィン除去がトラッキング再調整の一番の難関だったりする。これさえ取れてしまえばあとは調整するだけ。

 まずは下の方。定石なら600kHzだが今回は620kHzで合わせる。SG等で620kHzのAM変調信号(400Hz,30%)を出して、それが最高感度になるようにFRAのコイルを移動させる。0.5mmでも効いてくるので慎重に(この時もTCは中間にしてある)。コイルをベッタリ手で持つと手を離した時にズレてしまう。あと調整中は絶対にPVCに手を近づけないこと。PVCの静電容量が変化するから調整がズレる。このように書いているとスーパーラジオのトラッキング調整が如何にめんどくさくて難易度が高いか分かってくる。スーパーラジオの自作で最も難しいのは組み立てよりも調整なのだ。キットを組み立てた事すらも無いシロートは絶対にやるなよな。閑話休題、

 次に上は1500kHzで調整する。同じように1500kHzの信号を出してVC上のTC(上)で最高感度になるようにする。終わったらまた下の調整、それが終わったら上の調整…と繰り返して変化が無くなるまでやる。どうだ?面倒でヤル気がしないだろう?そこまでやらないなら意味が無いのでやらない方がむしろ良い。イマドキのICポケットラジオは20年で経年劣化など絶対にしないから(中華製は最初から悪いのはある^^;)。


rfp50_031
 調整終了後のこの個体のアンテナコイルの位置はこうなった。ノーマルと比べだいぶ外側に移動している。以前からこのシリーズはインダクタンスが高いけど決め打ちなのかもしれないな。調整が終了したらもちろん固定しなくてはいけない。除去の時に削ったのをセコく取っておいて、あとでコイルにのせてコテライザー(←お勧め^^)等で炙ればよい。この炙りはハンダゴテでも出来るけど失敗して焦がさないように。熱収縮チューブをコテを使って収縮させる方法を使い慣れた人なら上手く出来るだろう。

 全部の調整に言える事だが、SGを使わないで放送局を使った調整は夜は不可能と覚えておいてほしい。まあラジオの調整をするならSSG+VTVMとは言わないけどSG+テスターくらいは手に入れて欲しい。筆者はリーダーのSGであるLSG-17を使っていた。LSG-15〜17まで全部使ったけどラジオの調整で困る事は無かった。通常ラジオは周波数に厳密さはあまり求められないのでSSGはイラネーというのが実際のところ。そんな金と置き場所(SSGは機能の割に異様にデカい)があるなら良いオシロでも買ったほうがマシ。調整に於いて信号が見えるのは大きいよ。慣れればIFT+CFの調整もオシロで出来るしVMなんて全く不要になる。DSOなら電圧と共に周波数も判るわけだし。

 ちなみに正規の調整用信号はAMが[74dBμ(5mV),30% mod]でFMが[60dBμ(1mV),30% mod]となっている。変調信号の周波数はRF-P150のSMには書いてなかったけど400Hzか1kHzで良いだろう。筆者は1kHzは聞いていると頭が疲れるので400Hzでやってます。

 わざと書かなかったけどIFTの調整は誰かに弄られていない限り無用だ。IFTは20年程度の経年でズレたりはしないし、むしろCFの方がずれやすいので455kHzに合わせることは意味が無い。元々IFが455kHzではない場合も多いからね。真空管時代のデカい奴と違って調整はブロードでヤマはハッキリしないので尚更だ(CFが支配的)。もし調整をする場合は局発を止めてからやるのが正規のやり方だ。止め方は局発のVCをショートするだけ。


★トーシロー調整の尻拭い(^^;
 もし不本意ながら誰かが弄ってしまった個体を掴まされた場合、その場合はIFTやOSCコイルのコアとVCのTCしか弄られていないと思われる。頭死老は無知無知デブだからアンテナコイルを動かすなんて発想はハナっから無いからだ(^^ そのシロート習性を利用して比較的楽に元に戻せる場合がある。これなら経験の浅い人でも出来るかも。

,泙詐紊亮蟒腓農騎里兵波数カバー範囲に合わせる(判らなければ520〜1650kHz)。
1400〜1500kHz前後の任意の局が最強になるようTC(上)を回して調整する
2600kHzの調整はしない(運任せ^^)
IFTも信号最大で固定

 △楼豌鵑芭匹ぁ0幣紊虜邏箸派活する場合がある。これは「調整は周波数カバー範囲と上側トラッキングしか狂っていない」という前提でやり直す手抜き方法だ。但しこれは製造段階できっちり調整が出来ている事が大前提だ。これで戻らなければ面倒でも正規の手法で一からやり直しになる。筆者の経験ではこの方法でジャンクの1/3は元に戻る。


★テスト
 調整し終わったので前回バラしたノーマルRF-P50Aと比べてみようか。ノーマル品の1000kHzの時の感度を44dBμ(=158.5μV、当製品の仕様感度)とした時の値である。

=RF-P50Aノーマル品の感度=
531kHz:58dBμ
1000kHz:44dBμ
1602kHz:44dBμ

 ノーマル品は感度に稍ムラがある。これは聴感でも判るのだが、夜でも下の方が矢鱈静かでスッキリしている。夜間のMWバンドがそんなに静かなわけないだろ(^^; 静かな時点でもう異常に気付かなければならない。

=調整版RF-P50無印の感度=
531kHz:46dBμ
1000kHz:46dBμ
1602kHz:44dBμ

 調整版もまだまだ調整の余地が有り高感度とは言えないが、ノーマルよりも下の方の感度低下が改善している。やはりPVCの容量がバラつくのか、やるたびに違った調整になるのが参る。電源電圧の影響もあるし温度・湿度の影響もある。息を吐きかけると周波数がズレるのでダイヤル合わせ直しだ(^^;

 調整の結果ノーマル品と比べ感度ムラが少なくなった。そしてそれが望んでいたものなので調整は成功と言える。一つだけ実受信の成果を書いておくと、ノーマル状態では全く聞こえなかった603kHzの半島局が受信できるようになった。この局は日本局潰しのためか異常に強力だが隣チャネルという事で選択度的には厳しい。しかしラジオの方向をNHK1のヌルに入れてダイヤルを微妙にズラすと曲がりなりにも受信できるようになった。以前と選択度は変わらないのだから感度が上がって半島局が強くなったのが大きいと思われる。

 ちなみにFMの方は周波数範囲を75〜109.5MHzくらいに合わせればいい(TCは左と下)。これも厳密にやる必要はない。トラッキングは76と108MHzで行なう。調整法はMWと同じだがFMはトラッキング調整しても大差無いと思うので、極度に感度が低い場合以外には触らない方が良い。調整の時にコイルを変形して合わせるのでヘタすると二度と元に戻らなくなる。戻らなくなった場合はコイルを一から巻き直さなくてはならない。ある意味MWより難易度が高いかもね。筆者は余程不満が無い限りFMのトラッキングは弄らない事にしている。劇的な感度向上は望めないからだ。


★一旦終了
 これで大体このラジオに附いて理解できた。次回記事があるとしたらこのラジオを改造する。HSDLにはこれ系(R-P30〜RF-P50A)の同じものが多数あるのでノーマルと改造品の違いが分り易いと思う。中で一番良いのを改造せずにとっておき、それをリファレンスにして改造していく。


★おまけ:消費電力
 消費電力は音量VRの位置に大きく依存するのでその定義をしないと議論は出来ない。ここでは正常な製品はどのくらい流れるか?をSMから抜粋しておく。

・Battery current
Vol.min=4.5mA(FM)
Vol.max= 92mA(FM)
Vol.min=6.9mA(AM)
Vol.max= 92mA(AM)

 測定する時はイヤホン端子に8Ωの抵抗を繋いでVR最少と最大で測る。このメーカーリファレンスより大幅に外れていたら何らかの不具合がある可能性が高い。言うまでも無いが刻々と状態の変わる乾電池や充電池で消費電力をテストすることはできない。実際やっている人もいるけど全く無意味だ(それは電池のテストだよ^^;)。

Panasonic RF-P50

この記事はレビュー記事でも懐古記事でも買い物ガイドでもありません。シロート向けの使い勝手などの一般的評価は書いていないので、ラジオ好きで超マニアックな常連の変人以外はここでお帰りください(^^/~

Panasonic RF-P50無印を調査する(^^


Panasonic RF-P50
Panasonic RF-P50

 前回はRF-P50A(インドネシア製)を解剖したが、今回はRF-P50無印(中国製)を調査する。周波数スケールが変わった以外は同じものだろうから簡単に見ていく。果たして違いはあるのだろうか?


rfp50_020
 新しい方のAと古い方の無印の唯一の違いは周波数スケール上の”テレビサウンド ´↓チャンネル”だけだ。これ以外は機能も性能も外見も全く同じである。これは粗ニー製品でもあったようにアナログTVの終了による変更である。単に表示の変更でありモデルチェンジとは言えない。


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 RF-P50は中国製、RF-P50Aはインドネシア製となっている。この個体に関しては御覧のようにFMアンテナがモゲている。本質的に折れやすい設計なので致し方ない。この状態では流石にローカルでも強い局しか受信できない。ケーブルTVのアンテナケーブルに近づけると感度が上がるがそれでも同調LEDは1局(何故かQRの補完が最強^^;)しか点灯しない。HSDLは鉄筋だから木造家屋ならもっと聞こえるだろうけど。


★テスト
 動作チェックだがAM/FM共に普通に動作した。受信テストは一応行なったがRF-P50Aとの差は特に認められなかったので省略する。それよりもこの製品はバラつきが大きいみたいなのでそれを調査する。

=MW感度チェック=
 HSDLの現在の規定の方法は信号発生用ループから一定の距離(注)を置いたところにラジオを置き、400Hz30%変調の信号が何処まで聞こえるか?で感度を測定している。JISのモノとは互換性が無い。他データと比較されると色々面倒なのでわざとやっている側面もあるがハッキリ言って良くないやり方だ。何が良くないって、他でもない計測が非常に大変なのだ。基準の「聞こえなくなる」という耳に頼った方法は誤差が出るだけでなく人的にも厳しい。

 この方式は筆者的にやっていられないので2020年2月で打ち切り、その後はS/N比10dBでどのくらい聞こえるかを測る予定。相変わらず公式測定法とは互換性が無いが、マネ下ラジオは公式カタログデータがあるので推測は可能になっている。今回は以前からのタイマン方式でテストする(^^ 今日の相手はICF-P36(2016年製)である。これは電源SWが逝かれていた奴だね。このICF-P36は感度ムラが少なかったので比較相手には良い。

 結果は、ICF-P36の方はバンド全体が概ね126μV、RF-P50はムラがあり1602kHzが126μV、531kHzは251μVとなった。特に下が極端に落ちて昔のTRポケットラジオ並みになっているのが拙い。これはバラした時にでも調整し直しだな。弄った跡はないのでこれが出荷当時の調整という事になる。ICF-P36には製品として負けた(^^

=MW受信周波数範囲=
 受信周波数範囲は508〜1674kHzとバラつきにしては広い。上はこれでも大体良いので下をもっと上げた方がトラッキングが合いそうな気がする。下の方のトラッキングがハズレている原因はこれかも知れないからね。一般的に受信範囲は狭い方がトラッキングエラーが減る。それと800kHz辺りより急にダイヤルが重くなるのがおかしい。とても正常とは言えない尋常ではない重さなのでバラした時に確認したい。

=FMテスト=
 今年から取り入れたFMテストだが、この個体はアンテナがモゲているのでテストは省略する。いずれFMのCF改造記事が出ると思うので、その時にアンテナを付けるかアンテナ端子を付けるかしてテストしたい。FMはMWと違って内蔵アンテナのビハインドがほぼ無いので、同じラジオICであればソコソコ高価なラジオとも対等に勝負できるのが嬉しいところ。


★続く
 次回はこの無印中国製をバラす。特に違いはないだろうけど確認して、カバー範囲とトラッキングくらいは修正したい。調子が良くなったら思いっきりバカ改造してやろうと思う。


注:ループは例のJIS規格の金属製の立派なモノではなく、ステレオ・チューナーに付属しているようなショボイ奴だ。それをラジオから30冦イ靴得瀉屬靴討い襦0豈最高感度になるよう方向や高さを合わせているがテキトーなもんです。

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 これでも測定に必要な磁界を発生させられる。シールドはされていないけど原理的には測定用ループと同じものだ(実は似たような事を丹羽先生がやっていた^^)。ホンモノは直列に抵抗が入っていて、あとは銅線を巻いたのを直径25僂留澤粗璽僖ぅ廚貌れただけ。測定用というのは規定に沿って厳密に作り、全数検査で品質を完全保証しなくてはならないので高いけど実際中身は簡単なものだ。もし世間で広く使われる量産品だったら精々2、3000円くらいだろうね(^^

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 実はHSLDには某G3の遺品であるJIS規格の既製品ループもあるけど、Nコネのケーブルがどっか行っちゃった(例によって^^;)ので使えない。何で0.5〜30MHz用なのにBNCじゃないんだよ…ただのラジオ用なのに。MやらNやらクルクル回すのが使いにくいったらありゃしない。HSDLでは計測用はBNCでラジオ用はFが標準となっている。昔DXやっていた時も通信型受信機は換えられるものは全部BNCに換えてました(^^ アマチュアの多くが使用するMコネクタを使用した記憶はCB時代まで遡る。だからあまり良いイメージは無いな。



Panasonic RF-P50

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

Panasonic RF-P50Aを解剖する(^^


Panasonic RF-P50

 このラジオは安いからか?方々で気軽に分解されている(^^; なのでHSDLで開けても面白くないかもしれない。がしかし、他のブログやサイトのは大体が肝心な所が抜けているのでやる意義はあるかもしれない。という事でRF-P50無印と、前回「周波数範囲調整が狂っている?」疑惑の出たRF-P50Aを両方バラしてみたい。今回はAの方だ。


★裏蓋を開ける
 このラジオは裏蓋を無傷で開ける事は非常に困難だ。篏合箇所が弱くて一度でも開けると爪が折れるのだ。勿論わざとやっているのだろう。なので読者はマネをして分解しない方が良いと思う。もっと上級機になると分解可能になっているので、多分このクラスはもう二度と開けない前提なのだろう。ユーザーとしては自分で買った所有物を開けられないわけで不愉快ではある。


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 来ましたー!いつも通りのイヤらしい篏合だ。これはバラす度に磨り減るので早晩割れるか閉まらなくなるだろう。仕方が無いのでもし割れたらどっかのアホオヤジみたいに接着するよ…と言っていたら、あれほど注意したのにやっぱり一つ割れちまいました。オレがヘタなのか?まあ両方だな(^^;


★基板表
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 既にR-P30で見慣れた風景だなあ。違うのはFM用のコイルがいくつか増えていること。そしてそれを覆うための蝋がブチまかれて大変な事になっている。もっとピンポイントにしてくれ。


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 フェライトロッドの上の謎のバネはテレスコピック・アンテナの接続用だ。コレだけは中華にはあまり無い歓迎すべき構造だ。だけど分解しない前提ならこれは要らないんじゃないか?とも思える。製造で楽するためなのかな。

 イヤそれより気になったのはFRAの手前にあるTO-92だ。何でこんなものがあるのか?粗ニー統合ラジオICにTRは必要無い筈だが。表面にはN25Vという文字だけ。よく見たら脚が2本しかないのでDなのか?そしてここに接続されている赤いリード線は電池の+コンタクトからのモノである。という事はただの逆接防止か…と思ったらそうではなかった。


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 RF-P50の回路図を見たらダイオードなどは存在しなかった。考えてみたらこのICは3V程度なら逆接しても壊れない(何度もやっているし^^)。実はこれ意外や意外TO-92型ヒューズだったのである。わざわざこんなモノを付けるなんて余裕だな。主にコスト的に(^^


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 注目の455のCFはいつもの通りLTP455Bでした。この時期になるともうムラタ製は手に入らなかったのか、中華製が安いので仕方なく使ったのかもしれない。但しこのCFはそれほど悪くない。HSDLで使ってみた限りでは哀店道に売っていたSFU455よりは微妙に良い。交換したら選択度が下がったので(^^; しかし折角だからこれはもっと良いものに交換してみたい。

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 10.7MHzのCFはこれも同じメーカーの抱き合わせ販売?のLT10.7Aだった。この周りはスペースがあるのでもうちょっとマシなのを付けられるな。帯域幅は280kHzなので何を付けても性能が上がりそう(^^ 秋月に売っているムラタSFE10.7M(230kHz)でも気持ち性能が上がるはず。


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 SPはICの定格ギリギリの0.5W(^^; もう何か必要最小限に切り詰めたところが涙を誘う。コレでイイ音なんてするわけねえよな。先日の無名クロックラジオの方が確実に良いSPを使用している。2011年とあるのでラジオの製造もその位なのだろう。


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 注目のFRAは精密計測(笑)で6.2×11.9×47.3mmでした。接着剤と蝋の分が入っているかもしれない(^^; 公式には6×12×50mmなのだろう。断面は長方形ではなく小判形になっている。フェライト指数では423となる。以前計測したR-P30と同じものだろうが、実はR-P30[2]が436でR-P30[1]が431なので微妙に負けている。感度に差は無いが実は製造者がちょっとずつ節約していたりして。


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 PVCはミツミ製だがあまり信用できない。ミツミ製が信用できないと言うわけではなくPVC自体が信用できない部品なのだ。不具合の大半は絶縁不良で、ダイヤルを回すとバリバリ雑音が出るので直ぐ判る。そうなるともう交換しか直す方法が無いので、事実上この手の安物ラジオは一生を終えることになる。


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 基板はRF-P50専用基板。上のイヤホンジャックはモノラル仕様。水色の電解コンはPC電源などでもおなじみのCapXon製。読み方はキャップエクソンで良いのだろうか?基板には120127とあるので2012年01月27日製造という事か。SPが2011年でICが2009年でCapXonが2011年22週なのでそんなものかな。


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 黒い電解コンは粗ニーラジオなどでお馴染みとなった邪身コンだ。以前も書いたが一部が日本製(日本メーカー製ではなく日本工場製)と言う噂もある。

 これでもう表には用は無いですね?


★基板裏
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 おなじみのダイヤル機構の下にR-P30には無かったLEDの窓がある。あちらを改造する時には参考になるね。おなじみテキトーなダイヤル機構は健在だ(^^;


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 基板裏で真っ先に確かめたかったのは”OWATA抵抗”である(^^ 無い!無いじゃないか。このようにRF-P50には付いていない。何故だ?付けてもFMには影響を与えないはずなのに。コストの関係で省略したのかもしれないが効果自体も疑わしくなってきた。これはRF-P50にOWATA抵抗を付けるしかないですね。と思って既にパーツは去年から用意してある(^^


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 注目のICだが例によってフラックスで塗り固められていて除去が大変だった。結果は良く見えないかもしれないがCXA1619BMだった。これまでR-P30ではCXA1019Mしか無かったのでシリーズ初という事になる。実はカタログデータ上は1019の方が燃費が良いので喜ぶべき事ではないのだが。

 基本的にはR-P30とFM以外は違いはないが、OWATA抵抗のように一部違っているところもあって興味深かった。こんなショボイ製品にも色々な生産上の思惑が渦巻いているのだ。そしてそれが非常に面白いわけだが。


★続く
 今回はRF-P50A[QF2AA]をバラしたが次回はもう一度RF-P50無印の方を調査します。

Panasonic RF-P50

この記事はレビュー記事でも懐古記事でも買い物ガイドでもありません。シロート向けの使い勝手などの一般的評価は書いていないので、ラジオ好きで超マニアックな常連の変人以外はここでお帰りください(^^/~

R-P30に続いてRF-P50もゲットしたぞ(^^


 2019/11/04に入手したAM/FMの2バンドラジオ。R-P30の同腹の兄弟という事で何としても直ぐ欲しかったため、致命的な不具合があったにもかかわらず強引に指名された。この状態で本指名はかなり高掴みだと思うが、例によって製品の変遷の研究はHSDLのライフワークなのである。この日はスケール以外は同じRF-P50Aも発見したが、完全品とは言え更に高価だったので余裕でスルーした。翌月にRF-P50Aを2台ゲットしてしまったので買わなくて良かったですね(^^


★外観を見る
 HSDLが入手したのは以下の3台である。実はその後さらに複数増えてしまったのだがこの原稿の時点(2019年12月)での話である。

RF-P50 [2019/11/04]WF6FCxxxxxx (ANT消滅)
RF-P50A [2019/12/16]QD2EBxxxxxx (完全品)
RF-P50A [2019/12/16]QF2AAxxxxxx (電池蓋無)

 どうもパナのこのシリーズは製造番号がWで始まるのが中国製、Qで始まるのがインドネシア製らしい。R-P30もWが中国製でQがインドネシア製だったから。Wの中国製は評判が良くないがHSDLで確かめたわけではないので気にしない。


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 これはRF-P50無印だが、正面から見ると周波数スケールとその下にある同調ランプ以外にR-P30やR-P40との違いは感じられない(実はR-P30等MW専用機より1cm弱下に伸びているが)。型番が変わったRF-P50Aとの違いは粗ニーのICF-8と9、ICF-28と29のように周波数スケールからアナログTVが削除されただけだ。

 無印の致命的な故障として、この個体はテレスコピック・アンテナが折れて存在しない。しかし我々は2019年現在はFMに力を入れていないために実害は少ない。ケース・外装が一部破損しているという事で、このラジオはHSDL規定により完全改造が可能である。テレスコピック・アンテナ移植はこのラジオの構造上難しいのでFM本格参戦時にはアンテナ端子でも付けるのがよいか?


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 他のA付き2台はテレスコピック・アンテナを含み完全な状態だ。しかし如何にも「折れてください」と言わんばかりの実装法だよなあ(^^; アンテナの長さは36僂箸海離ラスでは普通だ。


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 RF-P50A[QF2AA]は電池蓋が無い。他が完全に近いだけに残念なところ。


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 正面の同調ランプを除けば、外見でのR-P30との違いはP30には必要のないテレスコピック・アンテナとこのバンドSWだけ。これもシンプルだよね。

 今まで筆者は同調ランプに必然性を感じた事は無かったが、このラジオくらい何も無いとこれが有った方が落ち着く気がする。ラジオを聞いていても電源が入っていない?という気分になってしまう。


★動かしてみる
 既に予備調査に於いてこの3台のRF-P50(A)は動作する事が確認されている。開けられたフシも無いのでHSDLにとっては実働調査のための絶好の状態である。

=予備テスト=
 ラジオを始めてからの念願だったSGが漸くセットアップされた。以前からPCモニターの台になっていて使えなかったのだ(^^; 今回セットアップしたのはリーダーのSGではなくNational(パナではない)のSSGだが、1985年製の太古品なので動かしたら既に逝かれ始めていた。具体的に言うとメモリが入らない+化けている。これは完全復調までに時間が掛かりそうだな。でも取りあえずは動くのでこれで感度を比較してみる。

 テスト用の「天使のワッカ」は割と見える所にあるが今はまだ使えないので、例の青箱にナンボでもあるステレオ・チューナー用のループアンテナで電界・磁界を発生させた。信号の判別はVMではなく耳である。つまりかなりテキトーな環境である。正式な規格に基づいた比較はまたいずれやってみたい。何時になるか分らんけどやるとすれば暖かくなってからだろう。

 閑話休題、現状では相対比較しかできないので競争相手が要る。今回はその競争相手にOHMのRAD-H245Nを起用した。何でこれにしたか?いや実はこれが見える所にあったからで深い意味は無い。比べ方はテキトーで、RAD-H245Nで400Hz30%変調のAM信号がギリギリ聞こえる位置でRF-P50ならどのくらい聞こえるか?聞こえたら信号を減らし、何も聞こえなかったら逆に信号強度を上げる。それで違いを見るわけだ。これはラジオのタイマン勝負と言って良い(^^

 で結果だが、周波数1MHzに於いてRAD-H245Nがギリギリ聞こえる信号強度を50μV/mとして、その位置でRF-P50は大体45μV/mまで聞こえる。数値的には僅かにPR-P50が上だが耳Sだし誤差もあるだろうから同じと言って良いだろう。選択度は数値で比べるまでも無く明らかに負けているが、この感度であればソコソコ良い結果が期待できるかもしれない。

 参考までにこのRF-P50の感度はカタログデータでは以下の通りである。

FM: 3.55μV/50mW output(-3dB lmit sens.)
AM:158.5μV/50mW output(Max sens.)

 これも参考までに筆者が小学校時代に所有していたRF-541のカタログデータは100μV/mだった。2020年1月現在HSDLが所有しているR-1025は150μV/m(注1)であまり感度は高くない。現在不動のRF-527は50μV/mという意外な高感度なので早く直さねば(^^ 大型FRA搭載の昔のBCLラジオなんかは更にこれより感度が高い(特にジャイロアンテナ搭載機種)。でもやっぱり受信に於ける重要度は{環境>越えられない壁>外部アンテナ>越えられない壁>受信機}の関係は変わらないけどね。受信機の感度なんてDXの「最後の一押し」にしか役立たない。ちなみにラジオの感度データは1dBμ刻みとなっている。158.5μV(44dB)というハンパな数値でも判りますね。

=MW周波数カバー範囲=
 このシリーズ製品はP150のSMから推測して517〜1650kHz(標準)になっていると考えられるのだがチョット問題が出たのもある。電源は不安定な乾電池・充電池ではなく3Vの定電圧電源を使用したが1.2〜1.6V電池でもほぼ同じだった。ここら辺の安定度はCXA16xxのレギュレータで安定化しているからか。

RF-P50[WF6FCxxxxxx] →508〜1674kHz(正常だが下が稍広い)
RF-P50A[QD2EBxxxxxx] →507〜1670kHz(正常だが下が稍広い)
RF-P50A[QF2AAxxxxxx] →530〜1654kHz(上はピタリだが下が異常)
R-P30改[QC4BBxxxxxx] →521〜1645kHz(筆者のER-C55T調整、下520kHzで合わせた)

 はVCの羽根を一杯に入れても下が530kHzまでしか下りなかった。上は充分だが下は盛岡などではギリギリ。まあ一杯だと同調しやすいけど経年・温度でズレて範囲外になる事も考えられる。製品に開封された跡はなく(注2)元からこうだった。

=MW受信テスト=
 上の予備テストで感度は予想がついたが、選択度に関しては実戦で使わないと判らない部分がある。そこで実際に受信して確かめる。テストしたのは1月下旬で、夏よりも1062kHzや1557kHzの信号は強いかもしれない。6〜9月と比べ多少ゲタ履いている状況だ。
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 いつものように二等ローカル各局を受信してみる。かなり信号強度にムラがあった為に通常の三段階では不充分だったので五段階とした。729kHzの名古屋1は東京2に飲まれ受信不能。1404kHzのSBS静岡は選択度+感度不足で了解できない。882kHzの静岡も最も弱くかろうじて痕跡が分る程度。バンド内で不規則なムラが有り、素直に当地の信号強度の順になっていない事が判る(注3)。

=FM受信範囲テスト=
 周波数カバー範囲は75.3〜109.3MHzで概ね正確だ。メーカーのアライメント規定は判らないけど他のラジオでは通常は75〜109.5MHz程度だ。

=FM受信テスト=
 MWに時間を取られたので受信テストは間に合わなかった。β版のため簡易テストになる。初めてFMのテストをしたが、テスト中に目的局に同調するのが非常に困難なので焦った(^^; ワイドFMでスケール感が滅茶苦茶な上に周波数が読めないのでどのあたりを受信しているのか判らない。FMなのでゼロビートは無いからデジタルマーカー作戦も使えない。どうすればいいか思いつかなかったので仕方なしに実力がケタ上なER-C56Fとパラチェックした。本番はどうしよう…(^^;

×76.4MHz:RADIO BERRY(羽黒山1kW) ;下側バンドエッジ(注4)
△78.2MHz:むさしのFM(武蔵野市20W)
△83.4MHz:エフエム世田谷(世田谷区20W)
〇84.2MHz:FM西東京(西東京市20W)
△94.6MHz:IBS補完中継(加波山1kW,83km) ;上側バンドエッジ

 東久留米とか調布とか難易度の高そうなのは全部省略したが全局受信はならず。下側エッジのラジオベリーが飛びぬけて難易度が高過ぎた。△が付く奴は条件が厳しくて、受信は出来るけど実用にはならないっぽい。感度は足りでいるが混雑した80〜85辺りの当地のFM銀座通り(笑)は選択度の関係で厳しい。やはり現代はFMでもそれなりに選択度が重要なのか。だとすれば改造の価値が出るな。

=音質=
 このラジオもR-P30(A)と同じく音に関しては良い話を聞かないが、適度な音量で鳴らした場合には特に問題になるような音ではない。但し電圧が不足してくると歪が出てくると思うので留意しなくてはいけない。個人的には乾電池よりも充電池を使って、あまり引っ張らずに電圧が下がる前に交換したほうが良さそうに思えた。筆者が思うには粗ニーICは4.5Vで使うのが良いと思うんだよね。それだと充電池で終止電圧まで使っても余裕がある。


★続く
 次回はいよいよバラしてみる。しかしこのラジオはバラすとかなりダメージを呼ぶので全部はバラさず2台あるRF-P50Aからバラす。RF-P50はその後だね。

注1:R-1025は条件が5mW出力時のもの。他のは50mW出力時なので他と同一条件にするともっと落ちる。

注2:このラジオは跡を残さずに裏蓋を開けるのは不可能に近い。元々このケースはそういう設計になっている。恐らくユーザーの保証期間中の開封を不可能にする為だろうが、この場合はメーカーによる品質の低さを自ら証明してしまう形なので皮肉だ(^^

注3:他サイトでも見たが、どうも使用している親子VCに依るものなのか不可解なトラッキングムラが現れる。頑張ればフルバンド±10kHz程度にはなるので実用には問題は無い。OWATA抵抗はこれの解消目的なのかな?あまり効いているようには見えないが…(^^;

注4:ラジオベリーはDSPラジオのER-C56Fでも76.3MHzにしないと76.5MHzのInter FM(横浜)の影響で受信できない。今後はFM選択度の良い指標になるだろう。それにしてもInter FM(横浜)って何で300Wでこんなに強いんだ?TOKYO FMの檜原は更に異様な信号強度だけど。FMがこんな受信状況だとMWの強みが発揮できないな(^^;



お風呂ラジオ(^^;

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

お風呂ラジオ「AV-9144」を解剖したらまたもスゴイ事が判った(^^;


お風呂ラジオ(^^

 前回予告した通りこのラジオを解剖する。三代目のお風呂ラジオはどんなものなのだろうか?HSDLの注目ポイントである回路(IC)、フェライトロッド、CFの三つは当然確認するとして、今回は問題のFM部分も注意深く見る。先走って書くとFMの回路は?!と言うほど凄かった。いわゆるギャップ萌えって奴ですね(多分違う^^;)。


★ケースを割る
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 防水ラジオの分解は難しい場合が多いが、このラジオは特に問題無い。何だこりゃ?外側と比べ基板はフラックスで汚いな。でも何かいつもの中華ラジオと雰囲気が違うぞ。


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 防水スピーカーはネジ止め。もちろん接着剤で付けて更にネジ止めしているのだ。かなり手間を掛けているな。ユニット自体も良いものに見える。もっとも今までヒドイのを見過ぎたという事もある。普通の奴を見ると良く見えてしまう(^^;


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 どうでも良い事かもしれないが、この電池コンタクトのハンダ付けが美しいので驚いてしまった。今まで見たラジオの中で最も美しい。


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 いやコンタクトだけじゃないな。フラックスは汚いけどワイヤリングのハンダ付けだけは熟練工のハンダ付けだ。日本でも長野の某メーカー(PCモニター屋)のハンダ付けの酷さは語り草になっている。但し基板のハンダ付けは普通。


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 基板はAV-9144だった。つまりこれの製品名と同じである。オリジナルだったのか。殆どの中華製ラジオは通名を名乗っているのはご存じの通り。


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 それどころか反対側の隅には”TWINBIRD”とある。つまりこれはツインバードが発注して作らせたラジオなのだ。こういうのはもうツインバード製と呼んでも良い。デキが良いのはそのせいなのかな。


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 一瞬ディスクリート疑惑もあったが、これは粗ニー系のICラジオのようだ。裏から見ただけで解りますね(^^


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 で基板を起こしてみたいのだが、このラジオの基板はツマミを外さないと基板が起きないタイプだった。そのツマミはキッチリピッタリ嵌っていて取るのが大変だった。御覧のようにOリングも表裏に両側キッチリ嵌っている。デキはやはり良さそうだ。


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 で起きたのだが今度はダイヤルユニットが邪魔(^^; 元に戻るかチョイ不安だが外してみよう。


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 ギャー!何か取れないと思ったら接着してあった!(^^; こういう時にダイソーのカラ割りナイフ(正式名忘れた^^;)が役に立つ。


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 あーもうシラネ。見たところ合わせマークも無いみたいだし元に戻す自信は全くない。組み立てたら指針がズレていたりするんだろうな(^^;


★基板
 入手時にはTRディスクリート疑惑も出ていたこのラジオだがICラジオだった。ICは何だろうね?粗ニー系なのは分っているが。


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 確定。完璧にオリジナル基板です。


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 オオッと!キター!これは今度こそ本物っぽいCXA1619BSではないか。


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 ええっ!TVバンドだけかもしれないけどRF-AMPらしきものがあるよ?TCでキッチリ同調を取るようになっているし何でこんなに感度が低いんだろうか(^^; ボーゼン自失。イヤイヤちょっと待て、横の方にRF-AMPはもう一つあった。これはFMバンド用ではないのか?

 詳しく解析していないけどRF-AMPらしきものは2SC2926Sを使用しているアンプだ。この石はデータシートを見たらロームのfTが1.1GHzまであるズバリRF-AMP用の石だった。これはもう間違いない!でも何でこんなに低感度なの?(^^;


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 トップのBPFのLがこんな風にグチャグチャだが、この程度で感度がここまで落ちるわけは無い。初期不良で何か死んでいるのかな?今は分らないので気にするのは止めよう。


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 フェライトロッドはこの手のラジオには殆どがポケットラジオ用のショボイ小型フェライトロッド・アンテナが採用されている。このラジオはこの時期としては良い方だ。通常は四角いロッドだがこのラジオは前回のTY-BR30と同じく〇ロッドである。HSDLの精密計測(笑)に拠れば9.8φ×58.9mmという事になった。公称は10φ×60mmなのだろう。フェライト指数は600(577)となり中堅どころかな(注)。少なくとも国内MWDXで困る事は少ないだろう。にも拘らず何でこのラジオは感度が低いのか?(^^; バラされた跡も無いのでこれはもう製造過程での調整不備を疑うしかない。


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 国内MWDXで最もネックになるのは感度よりも圧倒的に選択度である。AMのCFは見えないけどやはりSFU455B若しくは互換品だ。IFTが緑色なのがキモいな(^^;


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 FMのCFはムラタ純正SFE10.7MA2だった。帯域幅280kHzとかなりワイド。秋月に売っているMSに交換してもちょっとは良くなりそう。HSDLとしては手持ちのMSの3エレかMJにしたいね。


 大体これで知りたかった事は全部判ったかな。その結果は予想を大幅に上回る高品質なラジオだった。本当は日本製なんじゃねーの?まさかFMモードはRF-AMP付の高感度設計だとは思わなかった。にも拘らず何でそこらの中華ICラジオよりも大幅に感度が低いのか?それが今回のバラす前の謎だっただけに何も解決していないという…(^^;

注:フェライト指数600という数値はHSDLのラジオ33中12位となる。同値のラジオはTY-HR2とRAD-F770Z-Hがある。

★一旦終了
 バラしてネタにしたらソッコーで放出しようかと思っていたがそれは保留だ。何で感度が低いのかそれを解析せねばなるまい。ということで一旦終了するがまた再開する事もあるだろう。不本意ながらいいラジオの記事を書いてしまったがマイナーだから良いか…(^^;

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