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主にジャンク品を使って日頃の発想や妄想を実験・研究するブログ。

製作

テキトーMLA(^^

同軸ケーブルを使ったループ・アンテナの実験


 先ごろ(注)製作したボードループは同調型ループ・アンテナだったが、今回は非同調磁界ループを製作してみる。何故非同調かというと非同調の方がワイドバンドの通信型受信機には使いやすいから。混変調・相互変調は…Rxに頑張ってもらおう(^^;


★設計
 設計もへったくれも無い。ただ単に同軸ケーブルを巻くだけだ。当然ながらゲインが全く無いどころか損失の塊なのでプリアンプで増幅する事になる(入れないとゲインはリード線にも劣るだろう)。だが今回はアンプは入れない。基本的な動作と性能(指向性とノイズ)を確かめたいだけだからだ。


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 回路を示すまでも無いけどこんな感じ(^^; 本当は50Ωの同軸を使いたかったが75Ωが一杯あるのでこれを使う。足りなければHOにも一杯あるし(^^ インピーダンスは50Ωを使っても50Ωになるわけではない。なおループの根元にフェライトコア(通称パッチンコア)を付けるのが普通らしい。外皮に乗らないようにするのかな。

 非同調で単に磁界を検出するだけのプローブであり、波長とは全く関係無いのでループの大きさは特に決まっていない。我々はLW・MWに使用したいため出来る限り大きい方がイイはずだが、実際は設置の制限もあるため一辺1.5m程度が限界だ。それに大きくしても特に変化は無いという報告もある。大昔に試したこの手の非同調同軸ループは2mくらいでもアンプ無しでMWDXに使えるような能力は無かった。


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 実は能力的にはこれと大差無い。これを通信型受信機に直結してもちゃんと指向性が出ているのが判る(IC-R75で確認)。もちろんゲインは皆無なので強力なローカルしか受信できないが。これに関してはいずれ取り上げるつもり。


★製作
 基本的には製作は超簡単だ。輪を作って指定の方法で結線し、そこをハンダ付けするだけだ。どんなアホでもハンダ付けさえできれば、イヤ頑張ればハンダ付け無しでも作成出来るかもしれない。さあ君も作ってみようm9(^^


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 基本的には同軸ケーブル「だけ」で出来る。がしかし筆者は違う方法で作ります。まずはこのようにタッパとRCAジャックを3つ用意する。


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 このようにRCAジャックの為の穴を開ける。


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 ジャックをネジで取り付けて配線する。これで出来上がりだ。


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 裏面。


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 完成品の蓋をしたところ。エレメントが無いって?イヤもう出来ているのだ。


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 このようにそこら辺で売っているRCAプラグ付き同軸がエレメントなのだ。長ければ大きくなり短ければ小さくなる。交換自在だ(^^


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 ぶら下げてみる。


★テスト
 繋げるのはR-1000とRF-B30しかない。移転してから放置してあるので通信型受信機がこれしか出てこないから(^^; いずれその他Rxが出てきたら繋いでみよう(後にIC-R75が出てきた)。


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 まずはRF-B30に繋いでみよう。下に敷いてあるトレイは磁気シールドだ(^^; 波長に対して小さなループなのでゲインは全く期待できない。なのでテストはノイズと指向性のチェックを主にしたい。

 結果だがやはりゲイン低すぎ!昼間は強力なローカル7局以外全く受信できない。それではとR-1000に繋いでみたが結果は同じだった。インピーダンスを考えずにテキトーに作ったけど、やはり何らかのマッチングを取らないとこれだけで実用になるものは作れないようだ。限りなく失敗に近いな。

 但し指向性は割とキレイに出るしノイズは少なかった。SWバンドでは25・31mbでSPコードと同程度だったが指向性はあまり感じなかった。結論としてMWでは「マッチングを取るかアンプが無ければ全然使えない」でした。SWは近隣諸国の国際放送をノイズ少なく受信する用途には使えそう。ただその場合は外に出さないと感度は足りないでしょう。


★一旦終了
 このアンテナはゲインが皆無のためDXに使うにはプリアンプが必須だ。いずれ自作するか幻のRD-9830(!)でも持ち出してテストしてみたい。アンプくらい作れって?イヤ実は回路設計も一年前に完了しているのだが実際製作するのが面倒なので放置状態だ。次回やってみるか?

注:東伏見でボードループと同時期に書き始めた記事だ(^^; 回路図の2019年は間違いではない。


Ferrite-Rod Antena

中華ラジオのリプレース用のFerrite-Rod Antenaを自作する


 先日は革命的手法によりTY-BR30のフェライトロッドアンテナを作り直した。次のステージではこれをもっと大きなものに交換したい。だが完成品のフェライトロッドアンテナは中華製のくせに高価な上に出来が良くないので自作する事にした。今回は問題点を吐き出して次回で仕様を決定する。


★市販品の問題点
 最近は中華製が大量に入ってきたため非常に種類が増えてきた。がしかし玉石混交と言った感じで選ばないとトンデモナイ物もある。少なくともラジオ界は中華製の氾濫でブランドにとらわれない品質を見抜く目が必要になった事は喜ばしい。ブランド厨房=思考停止バカはこの世界を去れm9(^^ 閑話休題、



HSDLにとっては安くない。イヤ実際は300〜400円なので絶対値的には安いけどHSDLのラジオはもっと安いのだ(^^ 絶対値の問題ではない。

∋藩僂気譴討い襯螢奪沈がショボイ。毛が3本ってオバQかよ(^^; まあ100本とかは巻きづらいだけで意味がないけど、メーカー指定が7本くらいなのでその程度は欲しい。

フェライトロッドの長さが短いのが多い。しかも細かったり四角かったり。ヒドイのになるとグニャグニャに曲がっていたり(^^;

ぅ蹈奪票体の表面仕上げが悪く粗砥のようだ。中身も色々と質が悪そう。このロッドが不純物により折れた記事は以前F620Zの記事で書いた。

ゥ灰ぅ襪隆き方が悪い。物によっては巻き方が滅茶苦茶でQに配慮されていなかったり。

出力方法が良くない。最近のICラジオは二次コイルが巻かれていないタップ方式が流行だが、これは分離が良くないという致命的欠陥がある。



 ,世手持ちのフェライトロッドを使うのでタダである。市販アンテナをまともに買うとラジオの価格の半分がこれに食われてしまう。何しろラジオは86円〜なのだ(^^

 △亘椰瑤倍以上のマシなリッツ線を入手したのでそれを使う。将来的にはもっと良いのも実験してみたい。この記事の時点では100〜235本という恐ろしく多いのが市販されているようだ(大部分はラジオ用ではなくワイヤレス給電用)。素線の本数に比例して性能が上がるとは思えないけど使ってみたい希望はある。実はフェライトロッド以上に高価なのでよう買えませんが(^^; ちなみにリッツ線はMWより周波数の低いLWの方が効果がはるかに高く、周波数の高いSWではむしろ逆効果なので使用する事は無い。

 は手持ちの10φ×120mmのモノを使用する予定。搭載するラジオはTY-BR30なのでこれが許される一杯の大きさだ。行く行くはRF-2400AやRAD-F620Z/770Z用の大型アンテナも作成したい。RAD-F770Zなら国産ロッド15φ×20cmでも入るだろう。RAD-F620Zは18僂泙任世辰拭

 い楼擇貘燭もニッポン国産品を使うので問題無し。Q材(Q1B?)と言う奴だがどこ製なのかまでは分らない(TDKではないっぽい)。前世紀の古いモノなので表面処理も良い。

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 これが使用する予定の国産フェライトロッド。もう数十年前に入手したものだが、当時既に「これはもう古い」と言われていた(^^;

 イHSDLでは所有していないが、ポケットラジオクラスの小さな奴の中にはガラ巻きに近いのもある。ポータブルラジオに入っているような大型(10僂魃曚┐襪發)は密巻きが多い。場合によっては密巻きよりもガラ巻きの方がQが高い場合もある。

 Δ呂舛磴鵑汎鷦,巻かれているのもあるが、IC時代の中華ラジオのは手抜きでそうなっていないのが多い。そのため自分で巻かないと理想的なモノが出来ない。我々は感度より選択度を優先するのでリンク方式を取る。フェライトロッドアンテナで混変調や相互変調が起る程の強電界だから当然だよね。


★古き良き時代の製品(^^
 参考にするため昔の日本製のフェライトロッドアンテナを掘り出してきた。これはラジオがまだ華やかなりし頃の市販日本製フェライトロッドアンテナだ。出来ればこんな感じになればいいのだが。日本製には敵わなくとも中華製以上の性能のモノを作りたい。


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 サイズは10φ×14僂覆里悩2鸚什遒垢襪發里茲蠑し大きい。何時頃のモノかは分からないけどアキバで買ったのだけは覚えている。店は…忘れた(^^; 製造後、既に30年以上経過しているはず。アンテナホルダはポリエチレン製で付属していた。ネジでも焼き止めでもどちらでもOKだ。フェライトロッドは勿論日本製で色からするとQ1か。


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 赤い三角形の楔はコイルを固定するためのものだ。リンクコイルも単独で動かせるので三点調整が可能?コイルボビンもテキトーに紙を巻いたものではなく専用品である。リッツ線も高品質で線の引き出しもラグ止めである。

 まさに奇跡の?デッドストック品だ。今の中華製と比べ作りが丁寧なので驚く。こういうのはせめて20年前くらいならまだジジイ連中が生きていたので手に入る可能性はあったのだが今となっては…。これに匹敵するもの、仕上げは敵わないとしても性能だけは同等になるようにしたい。


★続く
 書いているうちに当初思っていた仕様を変化させる必要が出てきた。思ったよりラジオ側の自由度が低い事に気づいたからだ。ラジオごとにカスタマイズする必要があるが、取りあえず次回はICごとに考えてみる。

ボードループアンテナ

この記事は、最低でも過去記事と「HSDL用語集」「HSDLラジオ用語集」を読んでいる事を読者の条件とする(リンク条件はこちらを参照)。

気まぐれに小学校時代に作ったアンテナを再現してみる(^^;


 最近、ラジオの感度やロケーションのため受信局数が完全に頭打ちになってきた。特にラジオの選択度が大幅に上がって微弱な局がキッチリ選別できるようになってからは感度不足が非常に気になって仕方が無くなった。もし選択度の悪いラジオであればこのような局は存在すら確認できないので全く気にならないだろう。ラジオの性能はバランスが最重要なのが体感できる。悪いことに然る事情により今まで受信していた場所が使えなくなってしまった。そのため部屋の中央で受信せねばならず、内蔵ロッドだけでは何も聞こえない場合が多くなった。

 そこで外部アンテナを使用したいのだが、HSDLはマンションであり勿論長大なワイヤーアンテナなどは立てられない。かと言って省スペースのALA-1530のような高級アンテナは買えないし、ラジオ用にワザワザ高価なモノを買う気にもなれない。製作するにもそれなりに金が掛かるし特殊なアンテナ用資材は手に入らない。加えてあまりアマチュアっぽい変なアンテナは外観上出せないんだよね(近所に顔向けできない^^)。そんな訳で主に百均で入手できるパーツを使用して室内で使用する外部アンテナが製作できないか検討してみた。カネを掛けずに何処でも誰でも手に入るパーツで製作するのがエライのだ。そこで初心に帰って小学校時代に作ったアンテナをもう一度作ってみようと思った。これは板にスパイダーコイルを巻いて作るテキトーなMWアンテナだ。このループアンテナはボード面に構成するので「ボードループ」と名付けた。税込みで600円は掛からないのでお手軽だ。


★材料
 目標の通り特殊なものは使わないようにするが、どうしても近所で手に入らないパーツもある。それはPVCだ。これだけはアキバに行かないと手に入らない(注1)が、以前入手した不使用の運枯PVCを使用する事にした。これはOSC側の容量が少ない親子VCで、通常はスーパーヘテロダインのラジオ製作くらいしか使い道がない。何とかこれをMWのループアンテナで使いたい。以下、使用部品の価格は税込みだ。

・親子PVC(アキバにて108円)
 キーとなるパーツである親子PVCはTC抜きで実測ANT=145pF、OSC=85pFの平凡なもの。これを並列結線して230pFのPVCとする。

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 販売店曰く「長期在庫品」と称する錆だらけのもの。端子を磨かないとこのままではハンダ付けすら不可能なので、ここまでヒドイと中古外し品と何ら変わるところは無いと思う。いや中古外し品はハンダは乗るのでそれよりヤバい部分もある(^^; 本当に安いのだけが取り柄だね。

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 形式は通称「親子VC」と呼ばれるもので、スーパーヘテロダインで使用するとパディングコンが節約できるがプリセレクタ等の複同調には等容量ではないので使えない。二連と言っても実質単連VCと変わらないわけだ。このような制約の為に持て余していた物件だが漸く明るい所で活躍できる(^^

・MDF板30僉60(ダイソーにて216円)
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 メインはコイルを構成するための板だ。なるべく大きな板が望ましいが手頃な板が無かった。有ったけど高いのだ。ダイソーで100(108)円じゃないけどソコソコ大きいのがこの板。がしかし、問題はこの板が非常に割れやすいらしいという事だ。木の粉を固めたような素材で、一瞬「ひょっとして紙で出来ているのか?」と思うほどなので納得できる。今回は釘を数十本も短い間隔で打つのでアッサリ割れてしまうかも。我々のような使い方をしている人は世間には通常居ないので試してみるしかない。買い物記事に書いたが、持って帰る時に早速ガードレールにブチ当てて強度検査をしてしまった(^^; 角が潰れた。四隅はかなり重要なので困ったな。

 この板って昔どこかで似たのを見た事があるな?と思っていたのだが、真空管テレビやラジオの後ろの板がこんな感じの板だった。もっと荒いけどあれも木粉を固めたような板だよね。

・銅針金(0.28φ)16m×2(ダイソーにて@108円)
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 何でも売っている?ダイソーに有った銅線。これを手に入れたから製作する気になったと言っても過言ではない。接触注意の裸銅線の上に電気用ではないので品質はかなり怪しい(不純物多い?)が鉄線よりは遥かにマシだろう。ちなみにダイソー被覆鉄線のガラ巻きでループを作った事があるが、それだとQが低すぎて(注2)同調がブロード過ぎて使えなかった(一応ダイヤルを回すと感度はモワーっと上がる^^)。なおマネする人は居ないだろうけど皆様は裸銅線を使うのは止めましょう。不具合多発して死にたくなるよ(^^;

・釘(西友にて10円)
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 中止になった西巡回(掲示板参照)の帰りに西友で入手。頭が小さいのと長いので懸念されている。実は今回部品入手にあたって一番苦労したのはこの釘で、非常に小さい釘が多数必要なのだが選べない。これを手に入れるために去年書いたこの記事がなかなか出なかったのだ。百均では都合の良いのが無かったので西友の見切り品の釘を使ってしまったため参考外だな。この釘は少々長いのが気になる(長いと真っ直ぐ打つのが難しい)。

注1:記憶が定かではないが、近所のドイトかシマホだったかでクソ高いのが売っていたような気もする(^^; ドヨにもあったっけ?

注2:Q(Quality factor)は{1/R√L/C}だからESRが少ない方がQが高まるので鉄線だと1/5くらいになってしまう。インダクタンスLが大きくキャパシタンスCは少ない方が良い。コイルの線を沢山巻くと感度が上がりキレが良くなったように感じるのはそのせい。周波数は低い方が良いのでMWの方がSWよりキレが良いのはそのせい。

★設計
 今回のループは平行ループではなくスパイラルタイプだから定型の設計・計算法は無いだろう。例え存在しても条件・制約が多くて使い物にならないはず。そこでRJELOOPで平行ループの設計で線材の全長だけ求める事にした。あとで判ったがピッチの関係でだいぶ外れるっぽい(^^;


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 テキトーに300×600mmを変形して450×450mmサイズ・下限522kHzで一応こんな推定値を出してみた。これは19回巻き(34.2m)である。232pFだと今回使う230pFのPVCで大体ピッタリだが線材が足りない。まあこの程度足りないのは気にしない。スペースは10亟岾屬棒は斜めに掛けるので判らない。テキトーに入れたが使うのは総長だけなので細かい事は気にするな(^^; このソフトはスクエアで普通のコイルのような平行なループだけを想定している。そのためスパイラルタイプのこのアンテナでこの数値がズバリと言うワケではないが、”Total length of wire”で示された長さだけ流用する。

 インダクタンスはあくまでも計算上だが230pFのPVCだと400μHで足りる。この時下限の周波数は525kHzとなる。ちなみにVCの抜けた時は24pF以下まで減らないと拙い。この時上限は1624kHzとなる。細かい部分は製作してみれば判るので問題ない。試した感じでは2つのTCを完全に抜いた状態で最少容量は15pF程度まで下がった。その他のストレー容量もあるから油断はできないが恐らく大丈夫だろう。実際は上より下がヤバかったのだが。


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 これは殆ど意味のない回路図だ(^^; まあ以降の配線の参考にはなるかな。


★製作
 回路も設計も非常に単純だが、実際の製作はそれと裏腹に非常に面倒くさかった。特に枠作りが面倒くさい。まず釘を打つのが超面倒くさい。対角線に線を引っ張って等間隔で釘を打つだけなのだが、上で書いた通りヘタに打つと割れる危険性があるのだ。つまり板全体がいきなりパーになるわけで、これはテキトーな筆者でも必死になるよ(^^; しかも釘自体打つのが苦手なので真っ直ぐに打てない…イヤ丁寧にやれば上手く行くだろうがヤル気がしない(^^;


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 まず対角線(67cm)を引いて、その線上に外側から5个里箸海蹐ら内側に向け5mm置きに釘を打っていく…つもりだったが実際に打ってみると間隔が厳しい。仕方なく10亟岾屬吠儿垢靴拭そのため巻き数は当初より増える事になる。また設計値と性能が違ってくるだろう。これは間隔が広がってQの面では良い方に転ぶ可能性もある。

 筆者の苦手とする実に根気の要る作業だ。中央にはVCを置くところとラジオとの結合の為にスペースを残す。釘は巻く回数分だけ打てば良いのだが、スパイラルは一周の長さが徐々に短くなるので設計ソフトで示された回数より増える。最低でも20本は打たないとダメだろうな。要は設計値の銅線の総長以上を巻き切る事にあるのだ。一応キリで下穴を開けたが効果があったかどうか。釘数は20回巻きで80本も打たねばならない。小学校当時の筆者は余程根気があったと見える(^^;

 巻くのもこれまた大変だ。巻く時に力を掛けすぎると釘が倒れそうな気がする。ガキの頃にこれを製作した時は頭の大きなキャンバスタックスを使ったが、アレは少々特殊な物件なので今回使った安釘のように安価にはで手に入らないだろう(注1)。


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 何とか巻けたよ。ダイソー銅線は裸線なので接触に注意しなくてはならない。16×2で32mだから全部巻けばいい。長い線の長さを測るのは非常に面倒なので全部巻きは助かる(^^ 接続部分は捻ってハンダ揚げするか圧着する。今回はハンダ揚げした。

 試しにこれでインダクタンスを測ってみた。測ったといっても計測周波数が100kHzなのであまりアテにならない。計測誤差もあるだろうが目標の400μH辺りからは大きく外れて250μH程度なのだが…最悪下の方は同調しない事になる。事実しなかった(^^;


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 PVCを並列接続(注2)して、回路図通りにワイヤーに巻き止め部分でハンダ付けして完成だ。ワイヤが巻けさえすればハンダ付けも少ないので楽なものだ。

注1:後日に家から持ってきてしまった。油絵のキャンバスを押さえるための釘なので頭が大きいのが特徴だ。

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 色々な種類があり、これは安い(と言っても普通の釘より高い)鉄製だが錆びないステンレス製だともっと高いはず。小中学校の頃にこれを試した限りではループ巻線に影響は無いようだったので信頼性は既に保証されている(^^

注2:並列にするのはMWのANT(145pF)とMWのOSC(85pF)で合わせて230pFである。FM側は接続してはいけない。接続すると容量のヌケが悪くなるので上の方まで同調しなくなる。

★調整
 調整はまずPVCの2つのTC(ANT&OSC両方)の羽根を全て抜く(最少容量にする)事から始まる。この容量を極限まで減らさないと上の方までカバーしなくなる可能性が高い。もし可能であればTC自体を破壊・除去した方が良い。そうすれば上の方で問題になる寄生容量がいくらか減少する。但しそのためには分解の必要があり難易度はある程度高い。完璧主義の人だけやりましょう(^^ その抜いた状態でVCを回して{531〜1602kHz}をカバーしていればいい。下をカバーしていれば上は恐らく大丈夫だ。当該品は下が650kHzまでしか同調しない(^^; 仕方が無いのでそれ以下のローバンドは150pを並列に抱かせる。今思い出したけど小学校時代に使っていたのはPVCではなく430pFのエアVCなんだよなあ。お粗末。


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 なおPVC直回しなので下の方以外はかなりシビヤーだった。間隔が広いからかQはソコソコ高いのだと思われる。当地のような強電界では良い傾向だ。何しろこのアンテナを使うとポケットラジオのように選択度の悪い機種でも一段上(1エレ→2エレ)の選択度を発揮する。選択度が高いのでこのままゲルマラジオのアンテナにも良いかもしれない。カネを掛けないモノにバーニヤ付けるわけにも行かないから同調ツマミをある程度大きくすれば幾らか回しやすい。PVCはあまり軽いと同調が外れやすいのでこれで良かろう。


★試す
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 うーん小汚い!(^^; まあ小学校の時の工作を再現しただけだからな。それはさておき、このループは真ん中に入れられないので結合が難しいと思ったが、実際はこのように置く事で充分に結合できる事が判った。むしろこれ以上密結合すると感度や選択度が下がる傾向にあった。さてこれでどのくらい信号がアップするかテストしてみよう(今回のファイル)。

ybs_icfex5.mp3
 高感度帝王のICF-EX5+内蔵180丱侫Д薀ぅ肇蹈奪鼻Ε▲鵐謄覆澄C覺屬YBSを受信してみる。さすがに了解度は高い。HSDLのラジオで内蔵アンテナでここまで受信できるのはこれとRF-U80以外には無いのではないか。ちなみに後半で感度がガクンと落ちるのは感度切り替えをHigh→Lowに切り替えたから。当地は混変調・相互変調が激しいので通常はLowが良い。

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 ノーマルはHSDLで五本の指に入る低感度ラジオER-19Fで同じように受信してみた。一応受信できるけどノイズまみれで聞きづらい。もっともこのラジオは再調整前はほぼ受信できなかったのでこれでも進歩した方だ。

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 ER-19Fに今回製作したループアンテナを付けてみた。オオッ!何と感度だけなら上のICF-EX5+フェライトロッド・アンテナと同等以上になっている。厳密に言うとノイズが少々多いが、これはER-19Fの個別記事に書いたようにAC電源から回り込んでいるもの。感度だけなら同等以上と考えて良い。このノーマル感度カスカスラジオがここまで上昇するとは思っていなかったので驚いた。外部アンテナは本当に偉大だ。MWの感度に関して言えば{ロケーション>越えられない壁>アンテナ>ラジオ}って感じだね。

 ところでICF-EX5やRAD-F770Zにこのループを付けたらもっと感度が上がるのでは?と考えるかもしれないが、このループを付けたラジオは全てこのループと同じになってしまうので殆ど変わらない。内蔵アンテナはピックアップコイルと化すので優劣が無くなるのだ。という事は内蔵アンテナのショボイ低感度ラジオほどループアンテナのメリットがあるという事になる。


★MWアンテナカプラーとして使う
 裏ワザとしてバリコン部分に2〜10pFを介して推奨10〜30mのロングワイヤーを繋ぐ手もある。こうするとまさに暴力的に感度が上がる。但しループの指向性は無くなるか不定形になる。この手のワイヤーアンテナをアンテナ端子の無いトランジスタラジオに繋ぐのにも使える。この場合は大型のアンテナカプラーとして利用していることになる。

 まだ小学校の時分にこの構成でRF-1150に繋いで(と言うか誘導結合して)MW-DXをやった事がある。それまでに経験した事の無いスゴイ感度だったので驚愕した。ローカル局の受信に於いてSメーターの針がピーンと振り切れる音が聞こえたくらいだ(^^; 灯台放送24時間受信(へぐら等)はこれで達成したような記憶がある。但し当時のボードループはもう少し大きかった(記録に拠れば板の大きさが91×29cm)。


★一旦終了
 貧乏人の核兵器?MWループアンテナ完成だ。これからはもう「高感度ラジオ買いたい症候群」を発症せずに済むかもしれない…いやそんな事は無いか(^^; それはさておき安く簡単にできた割には役に立っている。HSDLとしては今まで不用品扱いだった運枯ポリバリコンが価格以上に役立てるようになったのは大きい。それがこのアンテナ製作の最大のメリットと言えるかな(なので他人には薦められない^^;)。


★おまけ
 完全死亡ジャンクから漸く復活したICR-7にこのアンテナを繋いで昼間13時のYBSを受信してみた。上のICF-EX5のファイルと比べてみてほしい。ポケットラジオの感度じゃない!SPで聞くとノイズがあまり聞こえないので圏内ローカル局と大差無いです。

中短波帯用HPF

 前回は長波放送用LPFを紹介したが今回は主に1.7〜3MHz辺りで使うHPFである。これは設計してから未だ一度も使った事が無い。使う前に用が無くなったからである(^^; 去年再設計し直したので性能は出ると思うが。

 市販のHPFはインダクタが市販の固定μインダクタでQが低い上に、設計もエレメント数が少ないので大概のものは性能がかなりとっても超低い。なので自前で設計する理由はある。


1700khz_hpf
 C2,C3の設計値は1700pFだが手に入らないので1000pFと680pFを組み合わせている。いずれもMLCCだがCHを使いましょう。そうでないと肝心の帯域がズレてしまいます。前回も書いたがベストはQの高いスチコンだ。

 インダクタは記事参照ってこの記事にも書いてねえし(^^; 市販品が無いので自前で巻くしかないな。データは未だ作っていないがそのうちやってみる。コア入りだと数回巻けば充分なので楽だと思う。LCRメーターを持っている人は空芯で巻きましょう(^^

Z=50Ω
fc=1600kHz
fx=1134kHzにて-60dB
パスバンドリプル=1.0dB
リターンロス=5.9dB

 当初は上の仕様だったが、設計通りの部品が手に入らないために1700kHz以上を通すHPFとなっている。ちなみに東京周辺地域用なのだが、世田谷や大田区ではRFがかなり強いのであまり役に立たない可能性もある(^^;


1700hpf_spice
 テキトーシミュレーションではこのようになった。RFは−30dBしかない。当地ではRFは激弱なので(それでも70dbμは越えるが)これでも役に立っている。これが本当に威力を発揮するのは−50dBを越える1200kHz以下だ。

長波放送用LPF

 昔設計した長波放送用のLPFが出てきたので過去の遺物として上げておく(^^ 回路図の日付は書き直した日付だ。長波放送専用だが、その長波放送が無くなってしまったので今は無用の長物となり下がった。もっとも甘無線やJJYなど別の需要が出てきているかもしれない。

当時の背景:長波用のLPFと称するものは昔から巷に無数にあふれているが、放送バンドではどれも全く使い物にならなかった。何故かと言うとそれらは全てカットオフを500kHzに設定していたからだ。これでは当地のローカル局は全然切れない。少なくとも放送用であれば300kHzで切るべきだ。既成の回路にイヤ気がさした筆者は面倒くさいけど自分で設計する事にしたのだ。


320khz_lpf
 コンデンサはMLCCだがCHランクのモノを使う。サイズは不問だ。ベストはスチコンだが中華製は無さそうなので容易に手に入るまい。インダクタは市販マイクロインダクタでも良い(もちろん自前で巻いた方が性能は上がる)。

Z=50Ω
fc=300kHz(-3dB)
fx=600kHzにて-60dB
パスバンドリプル=0.05dB
リターンロス=19.4dB

 当初は上の仕様だったようだが、設計通りの部品が手に入らないために微妙に違う320kHz仕様となっている。後から計算し直して確定した。


320lpf_spice
 当地で最も低いローカル局は594kHzのJOAKだが、それが−50dBまで落ちるので実用にはなるハズ。次の693kHzのJOABは−60dBで申し分ない。あくまでも理想パーツのシミュレーションだから机上の空論だが(^^; 長波放送用としては(設計通りなら)市販品を大幅に超える超高性能と言う事になる。


 実際使ってどうだったか?は覚えていない。モノも残っていないので他人にあげてしまったのだろうか?或いは日の出町で眠っているか(^^;


★2019/07/10追記
 試しにもう一度作ってみようかと思い回路図中の部品を探したら、33μHはあるが39μHは秋月には売っていなかった。そこで売っている47μHでどうなるか試してみた。


320lpf_47
 エッジ付近でリプルが増大してカットオフが微妙に下がったが同じように使用しても違和感は無さそうだ。むしろ妨害波はよく切れる可能性もある(^^


★2019/09/02追記
 インダクタはこれを使用する。ケースはシールドケースに入れないと効果が低い。アースも取らないと効果が低い。

>マイクロインダクター 47μH(10個入)
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-04934/
>マイクロインダクター 33μH(10個入)
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-06450/

300khz_lpf
 実際に製作するとこんな感じ。やっと完成したが10年前に製作するべきだった(^^;

今日の作業[18/08/08]

1800回目の更新。2000回まであと何年で行けるのか?(^^;

 日付は記事の日付で、この作業は7月7日のものである。


acaa
 何ヶ月?ぶりに最近苦手のハンダゴテを握りこんなモノを作った。これはACアダプタ・アダプタと言う代物である(^^; ACアダプタをミノムシクリップに変換するものだ。以前はACアダプタに直付けしていたが、ACアダプタ数が増えるとクリップがもったいないのでアダプタ形式にしたわけだ。センタープラス用とセンターマイナス用がある。こんな簡単なものだが非常に役に立つのはもう分っている。で早速これで何をしたかと言うと勿論ラジオを動かしたのである。


rf-1150
 AC電源が長いこと壊れているNational RF-1150である。このアダプタで秋月の中華スイッチングACアダプタ(6V2A)で動かしてみた。他にラジオが増えてしまい込む前は完全動作していたラジオなので期待していたのだがこれが全くダメ(^^; イヤ、放送自体は細々と受信できるのだがスイッチやボリュームの接点が腐っていて物凄いバリバリ音が出るのだ。加えてDXにするとプギャーと発振する。感度が出ないのはアンテナコイルを切り替えているバンドスイッチのせいだろう。バラして接点を磨かないとダメだろうな。やっぱり20年以上放置すると全く異常が無い完動品でも完璧にダメになってしまう事が判った。気になるスイッチングACアダプタのノイズは高周波ノイズで、全体的にノイズフロアが上昇するが動作チェックが出来ないほどではなかった。もちろん実用したいとは思わないけど。

 それにしても久々に電源を入れて、このラジオの恐ろしいばかりの音の良さに仰天悶絶した(特に低音の伸び!)。筆者はこのラジオが初めての自分のラジオだったし、昔はこのラジオの音を日常的に聞いていたので音が良いと感じた事はただの一度も無かった。最近は中華ラジオばかり聞いていて全く音を忘れていたので新鮮な驚きを感じた。こんなに音が良かったかあ?イヤ逆に今のラジオってそんなに音が悪いのか(^^; これは回路による音質の差よりも筐体設計や大きさが関係するので小手先の改造で取り返しのつく差ではない。ラジオの音の良さなんて一度も気にした事は無かったがこれだけ大差が付くとショックである。もしかすると音を聞かない方が幸せだったかもしれない。もう遅いけどね…。

 ちなみにここで言う音の違いはそこら辺のラジオを聞いた事の無いガキやババアでもハッキリ分るほどの大差である。オーディオマニアが言っているような抽象的で誰にも分らない変化とは全然違う。

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