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主にラジオを中心としたジャンク・各種実験の同人誌

レトロラジオ

不動のRF-527(^^;;

この記事は、最低でも過去記事と「HSDL用語集」「HSDLラジオ用語集」を読んでいる事を読者の条件とする(リンク条件はこちらを参照)。

不動の昭和ラジオを何とかして動作させたい


不動のRF-527(^^;

 残念ながら懐かしの昭和ナショナルラジオは不動だった。不動原因は今のところは推定に過ぎないが、このラジオはAMのFEが逝かれている予想だ。AMのFEが逝かれるという事はFMのIFが逝かれるのと同義だ。つまりこのラジオの症状とピッタリ合っている。それを確定するためにはどうしたらいいか?ここでもう一度ちゃんと調査して振り返ってみよう。内容は重複するところがあるかもしれない。


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 その前に基板写真を撮ってみた。部品の値が見えるわけでもないし番号があるわけでもないが矢鱈高画質になってしまった。こんな高画質は必要無いが趣味という事で(^^ いつものように撮影は100円ズームと、MCですら無い粗末な100円プロクサーNo.3である。コンデジと違って歪曲が皆無に等しいところがいい。

 それにしても昔のTRディスクリートのラジオは美しい。中華ICラジオとは全然違うね。壁紙にしても良いくらい見飽きることが無い。


★推理する
 基板はICラジオとは比較にならないほどゴチャついていて良く解らないのだがTRは全部で11個だった。

2SA564Q→2SA1015Y
2SA642(ランク不明)→2SD227とコンプリ
2SC1359B→2SC380TM-O
2SC1359B→2SC380TM-O
2SC1359C→2SC380TM-Y
2SC828Q→2SC1815Y
2SC828Q→2SC1815Y
2SC828Q→2SC1815Y
2SC828R→2SC1815GR
2SC945Q→2SC1815Y
2SD227R→2SA642とコンプリ

 右は置き換え候補だ。全交換などバカな事はしない。カネの無駄だし貴重なオリジナル性を損ねる。この中でよく解らない石は2SD227とそれのつがいの2SA642だけだった。これらはインドのメーカーのセカンドソース?しか見当たらない。2SD734、2SC1959、2SD467、2SC2497が互換らしいがそれもシラネー(^^; 2SD467というのを見た事が有ったかもしれない程度。まあデータは解るので大丈夫だ。そもそもAFは死んでいないと確信している。

=設計時の構成=
 ICラジオならテンプレが有るので回路図くらい書くけど、TRが11個もあるディスクリートラジオなんて回路図書いていたらいつ終わるか見当もつかん。


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 これがブロック・ダイアグラムだ。AMはFMの第一IF以降を利用している(検波は独立)。AGCラインは簡易なフィードバックなので省略した。

FM RF-AMP:2SC1047
FM CONV:2SC1359
FM AGC:OA90
FM 1stIF-AMP&AM CONV:2SC1359
FM 2nd/AM 1stIF-AMP:2SC829
FM 3rd/AM 2ndIF-AMP:2SC829
AM DET&AGC:OA90
FM DET:OA90x2
1stDC-AMP:2SC828
2ndDC-AMP:2SA564
LED:LN23
1stAF-AMP:2SC945
2ndAF-AMP:2SC828
POWER-AMP:2SA642/2SD227

 FM-RFは設計では2SC1047となっているが、実際この個体に実装されているのは2SC1359だった。2SC1359の方が格下で性能がだいぶ違うのだが、2SC1359B→2SC1923Y交換もありか?

 FM/AMのIF-AMPも2SC829から2SC828にスペックダウンしている。2SC829は2SC0829と名前を変えて最近まで生きていた。2SC829の「FM・AMラジオのRF増幅、発振、混合、IFに最適」というベストの石に対し、2SC828は汎用小信号用のやっすい石だ(^^; つまり2SC1815みたいな奴。

 世間の情報を見ると2SC828が死亡するような症例は見つかっていない。だが2SC1359のhFEが低下した話はよく見た。怪しいのはコイツだな。この構成を見ていたらもう何か絶対怪しいとしか思えないところが判ってきた。


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 もうこれしかないだろう!というのがこのFM 1stIF-AMP&AM CONVの2SC1359だ。AM・FM両方兼務で激務をこなしているコイツが死ねばこのラジオは一発でほぼ何も起こらなくなる。コイツが犯人か確かめるために電源を入れて電圧を測ってみるか?ちなみにコレクタ5.1V、ベース1.2V、エミッタ0.55V、Ieは0.5mA辺りで正常だ。

 当初よりこのラジオはIF以前が死んでいると確信していた。何故IF以前を疑うかと言うと、電源を入れる時にSWの音と一緒に微かにSPからポツッという音が聞こえるのだ。これはAF-AMPが生きている事実に他ならない。そしてもう一つは同調指示ランプが全く反応しない事だ。これはLEDを駆動しているドライバAMPに信号が来ていない事を表している。加えてIFのノイズが全く聞こえない事も重要だ。結論としてこのラジオはIF以前が怪しい事になる。そしてAM・FM共に動作していないのは共通回路が死んでいるという事でFMのRF-AMPとCONVは無実だからMW-CONV(兼FM-IF)とIFしか犯人はいない。石が劣化すると影響が出るのは発振だろうね。


★残る問題
 電解コンをどうするか?このラジオの発売を1976年としても今年(2019年)で43年が経過している。電解コンは当然ながら期限切れだ。但しラジオ程度の直流回路なので不具合が出ていなければ換えなくても問題ない。以前見たICR-S8のように発振気味なったら換えないと拙い。この個体の場合はまだ動いていないので動いてから考えることにする。もし期限切れで不具合が出るとしたら恐らく低いところで発振するはず。


★続く
 長くなったので作業は次回に回す。簡単な故障なのに分解(これは昔から嫌い)とハンダ付けがイヤになって全然進まねー(^^; 最近は故障個所が判ると興味が無くなるというかどーでも良くなってくるんだな。でも予定では次回で完結します。いやTR一石だから絶対に終わらせねば。


★おまけ
 発売年の件だが、下リンクのリアルタイムでこのラジオを買って使っていた人が1975年発売と書いているので間違いなかろう。サービスマニュアルが1975年、グッドデザインが1976年で、リアルタイムユーザーが1975年に買っている。これで発売年は1975年で確定ね。1977年発売はどこから出てきたの?それは自分が買った年ではないのか?(^^;
http://yumetsune.o.oo7.jp/details11127.html

不動のRF-527(^^;

この記事はレビュー記事でも懐古記事でも買い物ガイドでもありません。シロート向けの使い勝手などの一般的評価は書いていないので、ラジオ好きで超マニアックな常連の変人以外はお帰りください(^^/~

この記事を読むにあたっては「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」を条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

どう見てもジジイの遺品としか思えない不動の昭和ラジオ(^^;


 マネ下ラジオも20世紀終盤から主にオワタ音響の代理設計・生産?に成り下がってしまったみたいで、オリジナル設計・製造好きな筆者としては面白くない…って事も無いけどやはりマネ下オリジナルも見たいのである。そんなある日、どう見てもディスクリート時代のナショナル製品を見つけた。壊れているけど何とか買えそうな価格だったのでゲトしたのは言うまでも無い。ちなみにカテゴリの「レトロラジオ」は昭和時代というか80年代以前に製造されたラジオを指す。


★素性
 検索すると上の方に出てくるブログに1977年発売と書いている人がいたので一旦信用してしまったが、実は1976年にグッドデザイン賞を受賞している。まだ発売されていないモノが受賞できるわけは無いので1977年発売は全くの出鱈目だ。

 それどころか販売店・修理店向けのテクニカルガイドが昭和50年12月の日付になっている。1975年12月には既に発売されていたのだろう。イソターネットの記述を直ぐに信じてはいけないと再確認した。上のブログの影響で1977年発売と書いてしまっているブログがあったので悪性の黴菌みたいに間違いが繁殖しつつある。このようにデマや間違った知識が堆積していくのだな。確かなものはカタログなどメーカー発表か公的な記事しかないと考えた方が良い。

 カタログ仕様でも同調指示以外の機能も何も付いておらず、廉価な大量売り用のラジオだったのだろう。もっともそんなモノでも8900円もしたのだが…(^^; 当時のゼニの価値からすればマン振りだわな。80年代までのマネ下ラジオを殆ど触った事がある筆者的にはこのラジオも見た気がするが、少なくとも電源を入れて使った事は無いと思う。エントリーモデルは全然眼中に無かったというのが正直なところ。けど今見るとエントリーでもかなり骨っぽいのだ。


★外見
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 何とかこのラジオの「内面」を表す写真を撮ろうと思ったが失敗した(^^; 厚ぼったくて重い昔ならではのラジオ。


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 裏の銘板だ。松下電器産業株式会社も死んでるし、ナショナルハイトップ乾電池も死んでいる。ついでに冥土インジャパンも死んでいる。


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 外観の瑕疵は左下隅が割れていること。これは落としたのだと思っていたがそうではないみたいだ。


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 上で「厚ぼったい」と書いたが、それはこのSUM-3電池4本に依るところが大きい。今のICラジオでは考えられないくらい大食いだ。


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 それを補う意味でACアダプター端子が付けられている。これは非常に助かる。


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 操作できるのはモードSW、音質切り替えSW、同調ツマミ、音量調整VR兼電源スイッチだけだ。


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 で、売り物は同調指示LEDだけ。今なら980円だろうが万近い価格だったのだ。ところでこの同調指示ランプは実際は夜になるとほとんど役に立たなくなる。選択度が低いのでどこが隣の局なのか分らないのだ。信号強度も上がって付きっぱなしになる。介護が必要なジジババにはそれなりに支持?は集めているけど筆者の診断ではナンセンス機能の一つと言える。やっぱラジケーターだよな(^^

 見ているだけではつまらないのでACアダプターを繋いで電源を入れる。しかし全く音は出なかった。電源SWを入れるとSPからプツッとノイズが聞こえるので電源は入っているようだ。やはり壊れているのか。直すのも面倒なので捨ててしまおうと考えたが、部品代としては些か高過ぎる価格なので躊躇する。まずは開けてから身の振り方を考えよう。


★バラし
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 さて動かないのでバラしてみよう。TRディスクリートなので故障原因の確定は十倍くらい(HSDL推定)大変だ。実はこのラジオはネジが使われていなかった。粗ニーならともかくマネ下にしては大胆な設計だな。ネジを探して電池ボックス内のシールまで剥がしちまったよ(^^; ICR-S8みたいだがアレよりはスマートとは言えない。この角が割れているのは実は落としたのではなく割る時に破壊してしまったんだな。


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 ここにも冥土インジャパンか。書かなくても判るよ。この時代は海外産の方が少なかったのだから。70年代後半に初めて海外製造を見て「オッこれ外国製だよ!」って驚いた記憶があるから。ちなみに最初に見たのは東芝の半島製だったかな。ここにもちゃんと部品番号が書いてある。マネ下はこの辺り厳しいのか?上場企業なら当たり前か。でもうちはテキトーだったような(^^;


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 ギャー!虫の蛹だよ!何とも外見に相応しいものが出てきやがった。これを使っていた奴の人格がここからも想像できるな。ここはシールドケースに囲まれており、ゲルマニウム・ダイオードも見えるから恐らく検波部だろう。ちなみに蛹の抜け殻は他にもう一つあった(^^;


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 とにかくデカい電解コンが多いので驚く。自社製品の消費のためか?イヤイヤ電解コンは本体の製造じゃないからあまり関係無いか。もしこれらの劣化が不動の原因だったら泣けるな。まあ電解コンが原因で全く動かなくなることはないんですが。


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 注目のフェライトロッドだが…意外と短い…これだとイマドキの製品と変わらんな。この時代の粗ニーならもっと長いのが入っていた。感度も低そうな気がしてきた(^^; けど実際は径が10φと太いので、例の感度ランキングは結構上の方だった。


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 マネ2の2SC828と2SC1359が主に使われている。これらの石はパッケージに丸みがあるのが特徴だ。他に丸みの無い2SC945が一つだけ見える。検波以降の石はこの際どうでも良いので省略(^^ ところで2SC828や2SC1359って不良が出るのか?2SC828はオリジナルを持っているが1359の方は使った事が無い。これは→2SC710⇔2SC380TMで置き換えられるので全く困らない。


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 828を探したら2本しか無かった。一体何に使ったんだろう?何も製作していないはずなのに(^^; ちなみに互換表に拠れば2SC1815、2SC945、2SC458、2SC1740といったおなじみの面々に交換できるらしい。2SC1815が使えるのは嬉しいが、恐らくhFEは下げないと差し替えは無理だろう。GRではなくYが欲しいな(…ってまた買うのかよ^^;)。

2SC828ランク:Q=130-260、R=180-360、S=260-520
2SC1815ランク:O=70-140、Y=120-240、GR=200-400、BL=350-700


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 一本だけ2SC945発見。何故だろうか?828と大差無いのに。これもオリジナルを持っているが交換はしない。


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 2SD227?AFの石である。コンプリの相方が見当たらないが…?志村ー!隣!隣!


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 三罪のマーク入りPVCだ。


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 基板を外そうと思ったら…ウワッこれ不用意に開けたら拙い奴では…。何となく危険を感じたのでバラさず故障原因を推理したい。もうこれしかないと思ったところで初めてバラす。


 よくもまあこんなに無駄の多い商品を作ったもんだ。当時はそれだけラジオが高く売れたという事だろう。筆者もまだラジオ番組を聞いていたからね(^^ 古き良き時代の製品である事には間違いない。


★不動原因の推理
 このラジオはこの時代の一般的なラジオと同じくAMとFMのFEが独立しており、IFが共通になって検波が再び独立し、AF以降は再び共通のタイプだと思う。AMとFMが同時に死亡したという事は共通の部分が死んでいるという事だ。しかしそれはAF以降ではない。何故ならこれの売り物の同調LEDが点灯しないからだ。両方が故障している可能性は皆無ではないが、普通はどちらかが壊れた時点で使用を中止するのでその可能性は低い。という事はIF以前が原因とみられる。IFTに回した跡があるのが気になる。実は前所有者が再調整しようと思って弄って壊したのかもしれない。頭死老にラジオの調整・修理が出来るなら修理屋などは要らんわな。

 という事で次回はまずIFから見ていきたい。さっぱりノイズすら入らないという事でIFTの断線も疑われるな。


★続く
 何とか生き返らせて手を入れて「完成直前に完全爆死→日の出町最終処分場へ!」がHSDLの物件の定型だ(^^ それには何としても一度は生き返らせなくてはいけない。次回は今回の観察結果を元に更に推理してみたい。

National RF-B30

初めて東伏見でRF-B30を動かしてみる(^^


 初めて東伏見でって…ここ(前身も含む)に移転してきたのは24年前なんだよね(^^; つまりそれだけ長い間動かした事は無いということ。最近また同機を一台買ってしまったので、そろそろOHでもしてみようかなと思い始めている。取りあえず新顔が動くかどうかやってみよう。


★動作テスト
 普通に動いた。しかし電波暗室と言われるHSDLのボロマンションでは感度が出ない。MWを皮切りにSW・FMと聞いてみたがまともに聞こえるのはFMだけだった。まあそうだろうとは思っていた。ICF-6700や6800でもその傾向には違いはない。感度も上がらないがそれより拙いのは下の季違いババア(通称)がジャミング(何かの暖房器具?から出るノイズ)を発生しているのがいけない。冬はHSDL内部ではテストは無理そうだな。

 仕方が無いので風呂場に持って行った。ここまで来るとノイズはあまり来ない。ジャミングは最大で30dBは減衰している。では聞いてみよう。夜になってしまったので感度テストは不可能だな。


rfb30_ab
 スゲー!感度はそれほど驚かないけどやはり普通のラジオよりは高い。AFNやTBSやNHK2はメーターがビチンと振り切れるよ(^^; …これSメーター弄ってないか?それともこんなモノなのかな。


rfb30_qr
 あれ?何か感度ムラがあるな。一部HSDLのローカル局の序列通りの信号強度になっていない。具体的に言うとQRだけ弱い。何しろRFよりも弱いのだ。最強はNHK東京2だった。何故かTBSやAFNより強い。まあほぼ同じだけどね。


 しかし使ってみて何より驚いたのは選択度が高い事だった。今まで高選択度と思われていたICF-EX5やらRF-DR100が敵わないくらい高い。マジかよこれ?確かに歴代BCLラジオの中では選択度は一番だと思っていたが…。


0936_200118.mp3
 論より証拠、まあ聞いてみろや。まずはいつもはこの時間には聞こえないABSとMRTラジオである。お聞きの通りDSPのRAD-S600NですらSSだらけの936kHzなのにコイツはほとんどSSを感じない。これは期待できるぞ(リンクは全部同じでPASSは"oomuta")。


0945_200118.mp3
 じゃあ一気に最高に近いレベルで。945kHzである。お聞きの通り他のラジオでは何も聞こえないのにRF-B30では中国局(昨秋辺りから突然出現した強力局)と多分NHK徳島1と思われる局が聞こえる。これは本物だ!


0963_200118.mp3
 いやマグレではない。何故なら963kHzを聞くとこの通りNHK1が聞こえるのだ。ここは両脇にTBSとKBSが居るので「同期検波で上下に逃げよう」なんてわけにはいかないのだ。但し当地最高レベルの819kHzは今日はダメだった。まあこの時間(18時)は無理だわな。

 更に驚くのは以上の結果がワイドフィルターによるものだからだ。という事はまだこの後に一段ギヤを残していることになります。まあこれの場合はナローフィルターと言っても然る事情で帯域幅以外はほぼ変わらないんだけどね(^^;


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 SWもちゃんと聞こえたよ。これは5985kHzのNHK WORLD-JAPANだ。SWも動作は正常という事になるね。


 正直言ってSSB/CWモードだと1kHz単位の読み取りは意味が無かった。1kHz内で音が大きく変わって実用にならない範囲までダイヤルが動くから。それとAMモードで選択度の低いラジオだとこれまた1kHz単位の読みとりは意味が無い。何故ならどこが中心周波数なのかサッパリ判らないからだ。その場合はスケジュールと周波数が分っている放送にしか通用しない。なのでICF-5900やRF-2200の10kHz読み取りというのは当時のラジオの性能から言って妥当なモノだったのだろう。RF-2800/2600の1kHz読み取りは全然無意味とまでは言わないが明らかに能力的に荷が重い。この高選択度のRF-B30で漸く1kHz読み取りに意味が出てきたと言える。


★続く
 このラジオに附いて書きたい事は一杯あるが今書くと色々問題なのでまた今度ね。これは「最末期の奴を最初に書くと他世代のラジオが霞んじまうから他の奴を書いてから」という事。書きたくてウズウズしているのは事実だが我慢我慢。

完動のICR-7(^^

この記事は、最低でも過去記事と「HSDL用語集」「HSDLラジオ用語集」を読んでいる事を読者の条件とする(リンク条件はこちらを参照)。

黄泉帰ったICR-7を調整して受信テストする(^^


不動のICR-7(^^
不動のICR-7(^^;

 前回は時間が掛かり過ぎて夜になってしまったので調整・テストは今回行なう。結果は昔のTRディスクリートという事でバカにしていたがそうでもなかった。


★調整
 スーパーヘテロダインはハードウェア半分・調整半分でようやく一人前となる。そこら辺が調整しなくても全開に近い性能が出るストレート系ラジオとの違いだ。組み立てただけでは性能は出ない。

 ICF-S60/65VシリーズやICF-28/29シリーズのようにトラッキング調整が非常に困難な機種(注)と比べ、このラジオは小型・薄型ながら調整はやり易い。もちろん設計の段階でそのように考慮しているのだろう(OWATAとの違いはそこ)。残念ながらそのせいで頭死老にIFTやトリマを弄られてしまうわけだが…。


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 用があるのは左のOSCコイルである。右にある三罪CF(東光CFZと同等品だろう)には手を触れてはいけない。と言ってもこの個体は既に頭死老に弄られているが…(^^; このCFの調整は455kHzを入れて信号最大などと言う単純なものではない。勘違いの出鱈目調整をしない事だ。調整はまず左のOSCコイルで周波数下限を合わせる。PVCの羽根が一杯に入った時520kHzになるよう調整する。調整はVCの位置であり周波数スケールで合わせるのではない。


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 次にこの二つのトリマの内、左のOSCトリマを回して周波数上限を合わせる。PVCの羽根が完全に抜けた時に1650kHzになるよう調整する。これでOSC周りの調整はお終い。あとはトラッキング調整の教科書通りに行なう(下600kHz辺り、上1400kHz辺り)。

 この個体の実際の調整は上の正規の調整を行なわず、上のように周波数範囲を調整したあとでTCだけで高域だけトラッキングを行なっている。周波数範囲が粗ニー準拠ならインダクタンスは弄られていないので下の方は狂っていない計算なのだが果たして上手く行くか?博打ですね。


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 付いていなかったネジはトルクスに変身!実は合うネジが無かった。細いのはあるのだが長さが足りない。これも長さが足りていないが見栄えのためです(^^;

注:これらの機種は周波数スケールを見ながら調整できない。組み立てた状態だとインダクタンスも可変できない。恐らく基板だけで調整する手順が出来ているのだろう。工場ならばそれでよいのだが。

★テスト
 ICを使用しない偽ICRはどんなものなのだろうか?2SC710→380TMに改造しているのでこれで評価するのは心苦しい。元々が完全不動のゴミだったので動かなくても文句は無かったのだが、このように動いてしまったからにはマジ受信して見なくてはなるまい。こんな古代のラジオで現代のICラジオと同じように受信できるか?今回もR-P30と同じ条件でテストしている。

=昼間(10:00-14:00)受信=
○ 639kHz:NHK静岡2→楽勝
○ 729kHz:NHK名古屋1→意外な楽勝で混信無く確認
△ 765kHz:YBS大月→強力なれど何故かAFNが混信で△(^^;
△ 882kHz:NHK静岡1→弱いが混信なく100%確認出来る
△1053kHz:CBC名古屋→秋〜春の季節もの(^^; 微弱ながら確認
△1062kHz:CRT足利→弱いが混信なく受信できる
△1197kHz:IBS水戸→弱いが混信なく受信できる
△1404kHz:SBS静岡→何故かRFが混信する…下側が弱いのか
○1458kHz:IBS土浦→楽勝
×1485kHz:RF小田原→さすがに無理でキャリアのみ確認
○1530kHz:CRT宇都宮→楽勝
△1557kHz:SBS熱海→微弱だがパラチェック可能。
△1602kHz:NHK甲府2→秋〜春の季節もの(^^; 確認
△1602kHz:NHK福島2→上に同じだがカバーされて微弱だが確認

*ちなみに14:00〜頃から以下の局も聞こえてくる。これらの局は季節ものなのでいよいよシーズンインを感じさせる(^^

△1584kHz:NHK1(富士吉田?)→微弱ながら了解できる
△1593kHz:NHK新潟2→甲府と同じくらいの強さで急に聞こえてくる

icr7_0639.mp3 ;○の強い局
icr7_1053.mp3 ;△の微弱局
icr7.zip

 FEが「RF段無し、自励コンバータ」という言ってみれば最下級のTRディスクリートなので期待していなかった。もし二等ローカルが一つでも受信出来たら合格を出そうかと思っていたがそんな手加減は全く無用だった。以下気づいた事を書くとこんな感じか。

・IFゲインが高過ぎ(^^; 感度がノーマルより高いかも。発振までは行っていないが「シー」と言う感じなので稍ノイジー。Icが流れ過ぎると電池も早く無くなるからバイアス下げたい。TRのhFEはやはり100以下が適当なのだろう。感じとしてはこの定数だとhFE=80くらいがベストかな?現在付いているのは160だからなあ…。

・三罪CFは同調のピークは比較的解りやすい。このテストを行なった日の夜に1431kHzのGBSを受信したらけっこう分離していた。ただスカートはそれほど狭くないのでこれに1枚SFU455Bを加えたら良くなりそう。

・性能は高いがダイヤルが小さくて合わせにくい。ダイヤルが硬めなのは携帯中に周波数が動かない配慮だと思う。

 このように下駄履きだが常時受信可能な二等ローカル局を殆ど受信できたのだから申し分なし。感度はポケットラジオとしてはかなり高い。電源を入れてダイヤルを回しただけでハッキリ判るくらい「図太い音」がする。これは低感度ラジオでは有り得ない感覚なのだ。夏に取り上げた世代が近いポケットラジオICR-S8は未調整とは言え全く受信できなかったのだから我々の勝利だv(^^ でもトラッキングはあまり上手く行っていないね…。


★終わり
 名前からして企画時はICラジオだったのだろうが、諸般の事情で不本意ながらTRディスクリートになってしまったのだろう(名前を統一した説もある)。生産はクソミソだが受信性能の良いラジオだった。TRディスクリートだと設計の善し悪しやパーツの善し悪しがモロに出るな。今更ながら勉強させていただきましたm(_ _)m

不動のICR-7(^^;;

この記事は、最低でも過去記事と「HSDL用語集」「HSDLラジオ用語集」を読んでいる事を読者の条件とする(リンク条件はこちらを参照)。

不動のスリムポケットラジオを蘇らせる(^^


不動のICR-7(^^

 前回はバラしただけで終わってしまった。今回は可能であれば修理するが、TRと一部回路が変わる可能性があるので正しくは修理ではなく改造となる(注1)。


★原因究明
 前回のチェックの最後でFE付近のTRの脚が黒ずんでいたのを発見した。とするとこの時代、特に粗ニーのラジオ・オーディオ系製品にありがちな2SC710不良である可能性が一番大きい。取りあえずこれを交換してみてから結果を見て今後の身の振り方を考えよう。

 このラジオはクラシックと言ってもそんなに貴重ではないのでオリジナルの2SC710に拘る必要は無かろう。粗ニーがここに2SC710を使った理由は「他と兼用すれば大量仕入れで有利だったから」以外には無いのだから。MWラジオのIFなんて小信号用ならAF用だって使用できるくらいどーでも良いものだ。但し2SC1815はバイアス変化に鈍感なのでAGCが掛かりにくいという説もあるが。閑話休題、

 代替品は何にするかな?上記の通りMWなので何でも良さげだけど、もしIcが規定より流れ過ぎると電池がソッコーで無くなる。もしIcが流れ過ぎるだけならバイアス調整すればいいわけだし、デバイスが変わるのだから回路そのままで修理する必要も無い。筆者は全く違うTRで同等の回路を構成できるので部品については何も心配しない。望むなら粗ニーより良い回路にだってできる(^^ でもそれだと我々がやりたい「製品評価」からかけ離れてしまうのでやらない。今、我々は良いラジオを製作するために努力しているわけではない。出来る限りオリジナルと同等なモノを再現するのだ。


★作業
 まずは交換以前に現在付いている2SC710(と思われるTR)を外してみよう。話はそれからだ。


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 何しろFE全体がパラフィンで埋まっていて、しかもTRが印字面を下にしてうつむいている。全てはパラフィンを除去する事から始まる。あまりの暑さに?パラフィンがクリーム状になって全然取れねえ…いやこれパラフィンじゃないんじゃない?いくら暑くても気温で溶けるなんて融点低過ぎだよ。粗ニーめ、迷惑なことしてくれやがった。これって局発の安定度を高める工夫なのか?室温で溶けちまうようなら効果無いと思うが…(^^;


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 ムカついたのでパラフィンをある程度取ってからコテライザーで炙ってみた。アリャ溶けたぞ?やっぱり融点の低いパラフィンだな。変だなあ〜。ちなみにコテライザーは今やこのような外道?用途にしか使っていない。面実装パーツ付け外しには明らかに火力が足りないしハンダゴテとしては温調不可なので論外レベルだが、熱収縮チューブや蝋溶かしにはナロー・スポット攻撃できるので非常に便利だ。カネが余っているならこの用途だけの為に買うのもアリ。また話が逸れた。

 FEのTRを全部チェック。全部って書いたけどRFアンプは無いのでFEは自励式混合の一つだけ。これ以降はIFになる。黒ずんでいたのはFEではなくIFの2SC710だった。FEの石は形状からして異なる2SC403だった。これは特に外見に問題は無いのでスルー。あれ、そうだとすると他のIFのTRも同じ2SC710だろう?チェックしたらやはり残り全部2SC710だった。これで2SC710は3つになった。マジメにBJTラジオを修理するならここで各脚の電圧や電流を測るわけだが、この石の場合は不具合確実なので確認の必要はない。昔よく使っていた2SC538(基板外し品だが100個以上持っていた)はCanパッケージで金メッキ脚だったからこんな不具合は無かった。代わりにアタマが錆びてたけど(^^;


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 足が黒ずむ典型的な2SC710黒死病だ(注2)。この病はJFETではリーク電流、BJTでは更にhFEの低下が見られる。これがこのラジオの不動原因だろう(電源が入らないという症状は謎だが)。あ、今気づいたけどこの石って脚配列がBCEなんだね。代替石と間違えないようにしなければ…と言っても裏向きにするだけだが。

 当初は手持ちの石で手軽に済ませようと思ったのだが、やっぱり互換と言われている物を使わないと動いたとしても気分が良くない。そこでアキバで定番の代替品2SC380TMを入手してきた。コレでないとダメとは思わないけど安かったので(^^ うちの粗ニー製品は時代的に2SC710や2SC930が一杯のハズだからこれからもよく使うだろう。つまり買って損は無いハズだ(注3)。


icr7_016
 この場合2SC380TMはhFEは100くらい(Oランク)のが良いのだが、入手したのはYでちょっと高過ぎ。一般的にhFEの小さな石が載っていた回路にhFEの大きな石をそのまま載せるとIcがオリジナルより余計に流れるようになるので非常に面白くない。なるべく選別して低い方から使う。

=JCET 2SC380TM-Y(20本)分類結果=
 選別したら異様にキッチリ揃っていて160〜170だった(^^; 上写真の個体は一番最初に測ったもので155表示だが再度測ったら160だった。テスターが未使用だったのでソケットの接触が良くなかったのだろう。加えて時間と共に変化するので10秒経った時の値である。

hFE160-163:8本
hFE164-166:8本
hFE167-170:4本

 同じメーカーの2SC1815Lの事前情報の通り2SC380TMも良く揃っている。Yランクは120〜240と書いてあるがそれは倒芝のYランクの情報を丸写ししただけで、実際には160〜170以外のモノは不良品以外無いのだと思われる。他の40本も測ろうと思ったけど同じだろうから止めた。この製品にはランク表示が無いが、OやRランクは元々存在しないのでランクの刻印が無いのだろう。現代の技術でマジで作ればバラつきもこのくらいになるという事か。今回は一番低いグループのを使う。もしそれでもIcが流れ過ぎるようなら不本意ながらバイアス抵抗も変えよう。単四で電流流れ過ぎると応えるよ…。


icr7_017
 自分にとっては未来だと思っていた21世紀にTRラジオの石交換をやらされるとは夢にも思わなかった。でも石が悪いとして何で電源が入らなかったのだろうか?TRが黒死病で逝かれていても(音はしなくとも)電源くらいは入りそうなものだが。まあ直ればそんな些末事はどうでも良いか。そういう症状もあるというのは記憶した。


icr7_018
 上の作業で交換は終わったしあとは組み立ててもう終わり。ところが今日の作業で一番苦労したのはここからだった。実は作業しているうちに絹糸のような細い配線が次々と切れて、終わった時には何と全部切れていた(^^; 線材が細い上に劣化しているので切れやすいのだ。どれが何処に繋がっていたのかよく解らないので考えて、配線が何処を通るかも検討し直さねばならなかった(写真は撮っていたけど詳細に判るほどは無かった)。


icr7_019
 やっと元に戻った。たかがTR交換で一時間も掛かってしまい、調整や受信テストの時間が無くなってしまった。それらは予定外の次回送りになった。自分としては何か不充分な補修だなあ。でも正直もう中身を見たくない。特に電池コンタクトの配線は二度と見たくないくらい気に食わない。配線が通る位置も決められていないみたいだし、これが中華1000円ラジオなら理解するが、この時代にマン振り近い金を取ってこんなモノを見せられたら俺ならキレるよ。


icr7_020
 バラしついでにケースは丸洗いした。ツマミは同調ツマミを取りたくなかったのでVRツマミだけ。同調ツマミを取ると糸掛けをやり直し(折り返しが少なく容易な方だが)になるのでイヤになった。傷だらけのケースは全塗装したいところだが、ケース自体に周波数スケールが印刷されているのでちょっと無理だね。写真の前パネルが剥がれかけているのも直らない。これは一旦剥がして貼りなおさねばならないようだ。このような教養の必要無い作業は他の人に任せたい。

 電源を入れると…動きやがりました。ヤレヤレか。完成後に確認するのはIcだ。元より流れていたらバイアス抵抗Reを大きくして流れないようにする。これをやらないと電池の寿命が大幅に短くなる可能性がある。単四なのでそのダメージは大きい。交換するTRにより個体差があるので他人のデータは役立たないし、2SC710の互換と言われている物でもそのまま差し替えて元通り動くとは限らないのは言うまでも無い。インターネット上のTR交換で電流測っているのを見た事が無いのだが自作でTR使った事があるのだろうか?IFに設計値以上に流すと電池が早く無くなるのはもちろん、経験上は無信号時にも何となくノイズっぽくなる。

 今回の使用部品は2SC380TM-Y×3なので修理代は18円(税込、副資材+人件費別^^;)となった。基板が劣化しているのでその辺の作業が神経を使ったのと、製造が酷いので精神攻撃を受けたように疲れた。この悪ロバチックな製造は疲れるよ。粗ニー製は昔から壊れやすいと言われていたがこれなら当たり前だよなあ。


★次回に続く
 これで前ユーザーが付着・培養した汚れやバカ菌も駆除されたので漸く受信テストする気になってきた。その前に調整も必要なのだが。それは次回に行なう。


注1:元々HSDLは部品交換を伴う修理は全て改造扱いだ。

注2:実は2SC710だけでなくこの時期の三菱製TRは全部ヤバい。有名な初期のJFETであるMK10もやっぱりダメです。

注3:本家本元イサハヤ電子の2SC710後継石は2SC3053なのかな。SMDだからポン付けは出来ないけど。2SC710以上にハイ・ゲインなので他の事に使ってみたい。


不動のICR-7(^^;

この記事はレビュー記事でも懐古記事でも修理ガイドでもない。シロート向けの一般的評価は書いていないので常連読者以外はお帰りください(^^/~

HSDLの禁忌を破る初のスリムポケットラジオは不動だった(^^;


 粗ニーのMWシングルバンドのスリムポケットラジオ。HSDLでは小型精密なモノはPC時代から極力避けてきた。開始以来ノートPCを決して扱わなかったのがその好例だ。今日ラジオになってもそれは全く変わらない。だがこの場合は7月の北巡回に於ける作戦的事情で買わない訳にはいかなかった。まあたまにはこういうモノを取り上げるのも良いだろう。通常この手のラジオは高いのでもう買う事も無かろうし(^^ 1977年発売で8800円だったらしい。この一連の薄型ラジオはマネ下のペッパーに対抗するために開発されたらしい。粗ニーとしては珍しく後手を踏んでいる。


★現状の不具合
 価格的に仕方が無いのだがこのラジオは入手時から致命的に不具合が多い。以下に全て書き留めておく。

〜位SPグリルが曲がって微妙に捲れかけている。
 これは初見で非常に気になった。恐らく前に分解した奴が剥がそうとして曲げてしまったのだろう(分解時にここは剥がれない)。前所有者のいい加減な人間性を表している。

▲螢笋3本のネジのうち1本無くなっている。
 これも以前バラした奴が無くしたのだろう。あとから書くが接着したのもそいつだ。前所有者のいい加減な人間性を表している。

A澗療に汚い。
 汚れだけではなく塗装のハゲ傷が多い。これは中華ラジオだと気にならないが、このようにスタイリッシュなラジオでは致命的にカッコ悪い。デニムのジーンズは破れても着られるが破れたブランド物の洋服は着られないのだ。前所有者のいい加減な人間性を表している。

た兇襪斑羶箸カタカタする。
 前にバラした奴が組み立てに失敗しているか壊したのだろう。先回りして書くとSPが止まっていなかった。本来は接着されている模様。

ジ従電源が入らない。
 これは現状サッパリ不明。接触不良なのかな?


★バラす
icr7_001
 筆者は偏屈な寝投与オヤジではないので日本製に拘りは無い。がしかしシナ製よりは日本製の方が良いに決まっている。これは日本製というこだわりよりも時代のこだわりの方である。つまりラジオの日本製は前世紀に作られたものが殆どなのだ。21世紀の日本製などあったとしても中華と大差無い。


icr7_002
 ネジが一本ねーんだよ。年季の入ったラジオじーさんはこんなヘマはしない。バラしたのは間違いなく頭死老だ。滅茶苦茶になっている可能性が高いな。


icr7_003
 やはり知的水準は危険域だ。ネジが無くなったため裏蓋を接着剤で接着している。真の意味でバカです。粗ニーラジオを使っている奴の大部分はサル並みと言うのが筆者の持論だがこれで再び理論が補強された。無能な奴ほど権威や世評に縋りたがるものだ。


icr7_004
 電池の方は寿命が短そうで感心しないけどリボンでケースをグラウンドに落としているのは流石粗ニーだね。もっともこれは粗ニーだけでなく昔のマネ下もやっていたけど。これにより前面パネルでボディエフェクトをある程度防ぐ事ができる。


icr7_005
 アリャ?BJTが3つも…裏に穴が開いているところにペアTRって事はAFパワーアンプ臭いな。これはひょっとしてTRディスクリートなのか?ICラジオだと思っていたのに…ババ引いてしまった(^^; BJTディスクリートなのに何でICRなんだよ!名前に偽りありだ。一つだけ見えているのは割とメジャーな2SC2001Kだ。秋月にJCETのが格安で手に入るので全とっかえも可能だな。気になるFEのTRはパラフィンまみれで全然判らん。


icr7_006
 でかー!これだけだと分らないだろうけど厚みがかなりあるので体積はデカいです。これは感度は高そうだ。精密計測は埋まっているから出来なかったが大体6×13×52个世辰拭HSDLのフェライト指数では494となりこれより大型のICF-9を超えている。動いてほしいなあ。この辺でそろそろ基板がポッコリ取れないかな?ネジを緩めてもなかなか浮いて来ない。


icr7_007
 PVCのトリマ?に回された跡がある。調整でTCだけ回すのは頭死老確定、IFTを弄るのは無知の証。粗ニーのラジオはお前らレベルが弄っても決して良くなったりはしない。


 ここまでで全てのネジを緩めても基板は貼りついたままだ。基板自体は動くので接着してあるのだろうか?日本製の悪いところが良く出ている。修復は断念する覚悟で力を入れて引っぺがす。


icr7_008
 基板取れたー!貼りついていたのはイヤホンジャックとスケール部分の両面テープだった。それでも基板が割れなかったのでまた修復の可能性が出てきた。


icr7_009
 こんなちっさいのに糸掛けだよ!(^^; 勘弁してー。先ほど「PVCのトリマ」と書いたがハズレで、何と別体でTCを二つ載せてます。何という無駄!TCは高価な部品なのでコストはかなり上がっただろう。実はPVCが専用っぽくてTCを入れられなかったらしい。


icr7_010
 いーねー。どう見ても粗ニー純正の超小型SPだ。勿論日本製だ。そうそう、昔のSPってこんな感じだったよね。これがサマリウム・コバルトSPって奴だろう。


icr7_011
 三罪マーク入りCFだ。勿論日本製です。しかしIFが建て基板と言うのが凄い!この薄さで!もうなんか今では考えられない暴挙だ。お前らやれるもんならやってみろやと言う高笑いが聞こえる。修理なんてもちろん考えていない。イヤでもこの時代の粗ニーなら修理したかも。この会社の生産で働きたくねえな…まあ筆者らも好きで修理やってましたが。


icr7_012
 コンデンサは大容量でどうしようもなかったSL100μF6.3Vを除いてすべてタンタル電解とセラミックコンである。これだけでも今となってはスゴイ。ここで漸く気づいたのだが一部TRの脚が黒ずんでいる…これって2SC710じゃないか?だとするとこれの不良となるので、当りならもはや修理とも呼べないくらい簡単な話なのだが。


 はあ疲れた。良くも悪くも粗ニーらしい超絶実装製品だった。驚くというよりは呆れる部分が多い。現状動かないけど中を見られたので良かった。最後になって不動原因と思われるものも発見したから。


★続く
 バラしただけで時間切れというか疲れた。回路はまさかのTRディスクリートで詐欺られた気分だ(^^; 修理は面倒くさいけどTR交換だけで済みそうな気もする。

ICR-S8

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

SONY ICR-S8の寿命が来ている電解コンを交換する(^^


どーでも良いラジオ話
ICR-S8

 前回洗ってキレイに生まれ変わったICR-S8だが、発振がいよいよ酷くなってきた。HSDLに来た当初からときどき発振していたのだが、段々酷くしかも確実なものになってきた(^^; 普通ならば使っているうちに電解コンが電圧処理されて復活するものなんだが…。まあ30年物に文句を言っても始まらないか。復活しないという事は本格的に電解コンが死んでいると考えて良かろう。

 自作ラジオなら部品配置・実装の拙さや調整の狂いでも発振する事があるが、製品の場合は確実に電解コンの劣化によるものだ。今回は重い腰を上げて電解コンを交換する。この手の障害は小さな電解コンから順に交換していくと大体2、3個でビンゴが出る(^^ なので全部交換する必要はないのだが、発振防止だけでなく増加したノイズの低減にもなるので全部換えた方が良い。


★発振について
 どういう現象なのか言葉で書くより聞いた方が早い。この製品のように30年を経過した古いラジオは電解コンの寿命により多かれ少なかれ発振する場合が多い。他のコンデンサは基本的に劣化はしない。環境の悪さから腐り落ちたセラコンは見た事があるが例外中の例外だ。

seijou.mp3
 これは発振していない時の無信号ノイズだ。昼間に何も放送が聞こえないところに同調するとこうなる。

hassin.mp3
 これは上と同じ状況で発振した時の音だ(注)。電源が入って直ぐに発振し始めた。クエンチングノイズのようなザーという大きな雑音のような音なので初心者は気づかない可能性が高い。不調の時に「ノイズが聞こえるのに何も受信できない」というのは怪しい。イヤホンで聞いている時に突如発振すると耳が非常に焦る(^^;

icrs8_hassin.zip
 今回のファイル。

注:これだけではないが一例である。ピギャーとかプーとか初心者でも明らかに判るのも勿論ある。電解コンに因らない笛音妨害のような発振もあるが、これは普通の製品では対策されているので起らない。

★使用電解コンと交換要員
 前回コンデンサについて書いたが今回は電解コンに絞って書く。真っ当な仕入れでメーカーはキッチリ揃っているからHSDLとしても揃えたかったのだが…。

C 3:SHINSEI 47μF 10V→TK UTWRZ 47μF 25V(5φ)
C 5:SHINSEI 1μF 50V→NCC FL 1μF 50V(3φ)
C 7:SHINSEI 10μF 50V→Rubycon NXA 10μF 50V(5φ)
C 8:SHINSEI 470μF 10V→Rubycon ZL 470μF 16V(10φ)
C12:SHINSEI 0.47μF 50V→NCC FL 1μF 50V(3φ)
C13:SHINSEI 4.7μF 25V→Panasonic HB 4.7μF 25V(4φ)
C15:SHINSEI 220μF 6.3V→NCC KY 220μF 10V(6φ)

 電源電圧3Vのラジオという事で耐圧は何でも良い。交換要員のメンツは不要な電解コンから選んだ。なのでこれがベストというわけではない。FL1μFは既に寿命の可能性があるしBPにも意味は無い。もう必要ないから使っただけ(NXA10μFなんて2001年製だし…)。どうにか動くようにする気はあるが良くする意志は無いのだ。C12の0.47μFは容量的にCCだろうから増量で音が変わってしまうかも。これは稍低音重視って事で(^^;


icrs8_26
 電解コンキット完成。何かもう見事にバラバラだな!サイズもメーカーも色も…それどころか面実装のHBすら混じってやがる(^^; この辺りはPC当時から読者には見慣れた光景だろう。

 関係無いけどHSDL所有の古い小さな電解コン(3〜6φ)は古いのから順次捨てるつもりである。言うまでも無く電解コンには保存限界があるし(小さいのは20年程度で中古)、長寿命低インピーダンス品はともかく一般用の古い奴なんて今後ラジオ修理にも使わないはずだから。この交換は捨てる予定の電解コンを一つでも多く救出するために行なっているところがある。今後ともなるべく電解コンを全交換していきたい。


★交換
icrs8_27
 この交換が面倒で難易度が高い理由は何か?それはこの基板が古いからだ。ハッキリ言ってPCのガラエポ多層基板でパターンが剥がれる事はほぼ無いが、この手の片面ベークや紙エポはちょっと注意を怠ると剥がれる。加えて古いラジオは手で製作していて、そのためリードをクリンチしている場合がある。それだと部品の脚を熱して引っ張ったらパターンごと持って行かれる可能性がある。このラジオはそうではなかったけどね。ハッキリ言ってこの手の基板はリワークするようなものではない。まあハンダ溶解温度に関して言えばガラエポ多層基板よりははるかに楽だけど。


icrs8_28
 ぜーぜーはーはー、息を止めて集中しているので10分が一時間くらいに感じる。しかし電解コン除去が終わればもう終わりといってよいくらい楽なのだ。それにしても基板上がスッキリ爽やか!面実装に入れ換えたらこんな感じになりますね。


icrs8_29
 裏面。40年物の基板が死にそうで怖かった。銅箔はソコソコ厚めなのだが張りが弱いような気がする。或いは経年で弱くなってきたか。古いハンダは面倒だが出来る限り除去する。もちろんハンダにも寿命はある。一連の作業で一番面倒∧ムカついたのは裏についていたフィルムコンだ。コイツが取れてしまうので再び付けるのに難儀した。足が折れ曲がっているのでね…。


icrs8_30
 ハンダ付けはアッと言う間に終わる。一見しておかしいHBの存在(^^; 脚が短いのでハンダ付けは困難だった(かなり無謀)。何か玉石混淆と言うか…サイズやメーカーがバラバラだと三流中華メーカーみたいでカッコ悪くてイヤなのだが中は見ないという事で。


icrs8_31
 残るはこれだが…この錆を鑢などを使わずに薬液だけで落とせないかな?削ると肉が痩せるし見栄えが悪くなる。メッキをなるべく残したい場合もある。何か良い薬剤は無いだろうか。市販の錆取りは電気用じゃないから副作用が怖い。


★テスト
 3VのACアダプタを繋ぎ1時間以上通電して、その後3時間以上(推奨一日)放置して電源を入れた時に全く発振しなければ合格。結果は全く発振しなくなったので成功か。でもFL1μFはちょっと不安だ。未使用品だけど3φなんて10年で終わりじゃないか?(^^;


★再調整
 折角また開けたので、今回はアンテナコイルも動かして完全なトラッキング調整を行なう。調整は上のエージングが終わってから行うのは当然だが、始める前に30分以上電源を入れてから行う。そこら辺のラジオのレビューを読んだら「電源を入れた直後に周波数変動する」とかマジ顔でバカを言っているのでイヤになります。LC発振なんだから当たり前だろうが!LC発振だったら値段が百倍の甘無線機だって動くわい(^^; もーいや!デジタル世代のバカども。最近は周波数がデジタル表示されるからこういう輩が騒ぐんだな。

 ここで何より面倒なのがトラッキング前作業の周波数合わせ。このダイヤルはデザイン優先なので周波数は何所が何なのかほぼ判らない(^^; 中間は全くのデタラメなので気にせずバンドエッジだけで合わせるしかない。粗ニーによくある下限520〜上限1650kHzで合わせた。例によって下限は吸収型周波数計代わりのER-C55TでOSCの975kHzを受信し、上限は同じER-C55TをSG代わりにして1195kHzに合わせてそのOSCを受信している。もっとも1〜2kHzの誤差は気にしない。ダイヤルで読めないものを気にしてもしょうがない。

 で結果だが、前回調整よりあまり上がらなかったけど多少マシになった。電解コン交換の効果かノイズが減少し、夜間になると各所で遠距離放送が聞こえるようになった。但し昼間のRFはやっぱり他ラジオより弱い。これはアンテナのサイズが小さいから仕方がないのかCX-845の限界なのか?このICは見た目古臭いので期待していない。でもTRディスクリート6石スーパーよりはマシな気もする(^^


★終わり
 これでICR-S8はストラップ以外は完全なものになった。記事はこれで終わりで良いだろう。この手のラジオを一杯持っていても意味が無いのでいずれ他のと一緒にHOで処分するかな。HOで妙なリペア済みのラジオを見かけたらよろしくね〜(^^ それは随分先の話だが。

 次回のラジオ洗いは長年(と言うほどではないが^^;)の懸案であるICF-S60を丸洗いしたい。これは筐体が稍大きくてネジが多いので洗いがいがある。行く行くは大型ラジオも洗えるようになりたい。そうするとキライな糸掛けもやらないといけないんだろうな。

ICR-S8

SONY ICR-S8を解剖して洗う話(^^;


どーでも良いラジオ話

 間違えて「どーでも良いラジオ話」で取り上げてしまったICR-S8だが、これは中身を見るために入手したのでどーでも良いわけがない。このたび漸く解剖して丸洗いした。プラスチックがどす黒くなるほど汚れていたラジオだが復活するだろうか?これは哀話CR-S3、鸚鵡RAD-F050Mに続く3番目の丸洗いラジオとなった。


★割る
 当該ラジオは本当に汚い。この汚れ方は十数年前に見た事がある。何の汚れかというと火事の汚れだ。火事に遭うと部屋中のモノが隅々まで(本のページまで)シッカリと真っ黒になるのだ。何で見た事があるかというと友人の家が焼けたから。まあこれは火事ではないだろうけど、それを連想するほど赤いプラスチックが黒ずんでいた。

 このラジオは裏蓋を止めるネジが一本も無い。前回は悲壮な覚悟で「片道切符でブチ割る」と書いたが、あれから観察したら実は全く容易に分解できることが分かった。80年代の粗ニー製は現在のオワタ音響とは違うな。


icrs8_08
 ここである。この電池ボックス内に一目でそれと判る爪が左右に二つ見えるのだ。これを外せばいいのだ。短気を起こしてカチ割らないで良かったですねー(^^;


icrs8_09
 このように片側がパッカリと開くのだ。こうなってしまえばもうアホでも不器用でも開けられる。


icrs8_10
 キター!なんて簡単なラジオなんでしょう(^^; それにしても小さな基板に電解コンの多いこと!これは昨今の中華ラジオでは考えられない設計だ。中華ラジオの設計はまずこれら電解コンを省略する事から始まるからなあ。何しろコンマμF単位のものまで通常アルミ電解コンが使われている。今なら確実にMLCCだろう。


icrs8_11
 うーむ、手抜きするなら基板は無いよな。ケースに±コンタクト直付けで良いのだから。何かよう解らなくなってきましたが組み立ての都合なんだろうな。このコンタクトの錆も何とかせねばな。


icrs8_12
 バリコンのツマミが止めていないのか開けたらポロリと取れてしまった。あとから調べたらこれを剥がすとネジが出てきた。経年で緩んでしまったのか。直射日光で?褪色したのが結構困るのだがスケールがいい加減だから実害は無いかも。ちなみに本当は縁取りのように赤い(^^; 赤地に白の矢印が印刷されているのだ。


icrs8_13
 基板の裏にはフィルムコンが一つ。これは筆者的には気に食わない。生産時に基板を裏返すのはマイナス1ポイントだ(^^


icrs8_14
 ケースを分離できた。洗うぞー!


icrs8_15
 前回ぶった切った深く汚れの浸みこんだストラップの根元を除去した。


icrs8_16
 SPはホコリが積もっていたが歯ブラシで掃除。歯ブラシも洗わねばならないほど汚れてしまった。これは掃除したあとだ。これを見るとキレイなものだが実際は見られたものではなかった。


icrs8_17
 コリア製のよく知らない奴だなあ。コリアには知っているメーカーの方が少ないので当然か。SPのサイズは精密実測(笑)で56.5个世辰拭これは公称57个箸い事だろう。


icrs8_18
 一番気になるのはこれ。感度の基礎となるはずのフェライトロッド・アンテナのサイズは精密実測で7.9×4.9×50.5个世辰拭8称は8×5×50mmだろう。HSDLのフェライト指数では325(323.2)となるわけだ。ポケットラジオとしては上々ではないか。その割に感度が圧倒的に低いのは気になるが。


icrs8_19
 フェライトロッド・アンテナの出力線は3本だね。つまりタップ方式という事になる。コイルは最短でVCに、出力線も短くICに接続されている。この辺りのレイアウトは文句の付けようがない。実際こんなに理想的なのはあまり無いよ。


icrs8_20
 次に気になるのはCFだ。これによって音声再現域の帯域幅が決定されるばかりでなく選択度も決定される。IFTに密接してシールドされているがMURATA製SFU450Bだった。455でないのは意外だったが、自動的にIFは450kHzという事になります。何でもかんでもSGで455kHz入れてIF調整しているラジオジーサンは気を付けましょうm9(^^ イヤどっかのブログで見かけたんだけど黙っておこう。裸の王様ほどプライドが高いから逆切れされるかもしれんし。


icrs8_21
 基板は”ICR-S8 A1 TD-13”とある。恐らくICR-S8のA1リヴィジョンでその後のTD-13という記号は工場や生産年月日を表すのだろう。ICはSONY純正のCX-845である。このICに附いては何も知らないが、ボード上にこれ以外の半導体が無い事から完全なワンチップラジオICであることが分る。感じとしては競合するTA7613AP等と同等なのだろう。

 上にも書いたが電解コンの多さは「昔のラジオだなあ〜」と感じさせられる。何しろ全部で7個も載っているのだ。他にはセラコンが4つと抵抗2本とインダクタが1つ、あとは基板裏のフィルムコンだけだ。電解コンメーカーは全てSHINSEI DENKI製。このメーカーはジジイしか知らないだろうなあ(管球ラジオにはよく入っていた)。昭和時代は電解コンメーカーは有名無名含めると無数にあったのだ。

=コンデンサリスト(^^;=
SHINSEI 0.47μF50V
SHINSEI 1μF50V
SHINSEI 4.7μF25V
SHINSEI 10μF50V
SHINSEI 47μF10V
SHINSEI 220μF6.3V
SHINSEI 470μF10V
フィルムコン56nF
セラコン10nF×2
セラコン100nF×2

 セラコン、フィルムコンに破損や劣化は無い。しかし電解コンは完全に寿命だから全取っかえしたいけど、このくらいになると基板がそろそろヤバいので弄りたくない。余程何か寿命による障害が出ない限りこのままで行く。イヤ実は不定期に発振するので障害は出ているのだが、VRを弄ると何とか止まるのでシカトしている。


icrs8_22
 小型で単純なので丸洗いも楽で良い。ツマミやネジも、基板以外の洗えるものは全部洗う。前回丸洗いしたAIWA CR-S3もポケットだったので楽だった。但しアルミ部分があるのでレンジクリーナーは使っていない(アルミが腐食するので)。


icrs8_23
 基板も水以外でクリーニングする。御覧の通り非常にキレイになった。


icrs8_24
 完全に元に戻りました。ポケットラジオの良さは簡単に洗える事かな。最初見た時は「開けたいけどネジがねえよ!クソが」と思ったが、2つのツマミの2本のネジ以外全くネジを使わないパッチン止め設計はこの時期やるなあと思った。罵倒しようかと思ったが非常に開けやすかったのでアッサリ手のひらを返してホメる(^^ 流石に日本製の全盛時代だった時期の製品だけはある。いずれ消えちまったストラップも付けてやろう。電池ボックスのコンタクトが錆びているのも何とかせねば。


 さて前回の追記で書いた通り、このラジオは調整が狂っている疑惑が出たのでもう一度やり直す。

icrs8_25
 弄られている場合のチェックはまずフェライトロッド・アンテナのコイルを見る。これは動かされていないので無知な人間が調整したのだろう。奴らはネジみたいに回せるのを見ると何でもかんでもテキトーに回すのだ。つまりVCのTCやIFTやOSCコイルを弄られている可能性が高い。で調査してみたら全部弄られていた…滅茶苦茶だ。奴らは無学だからどの部品が何を掌っているか知らないし、相互間の影響・関連性も分らないので調整など出来るわけがない。一つのところを動かしたら他にも影響が出るのだ。アタマ悪い人はやり方を教えても出来ないし10年経とうが20年経とうが無理。

 TCが傷だらけになった頃に漸く中華ラジオレベルの感度になった(^^; OSCとTCだけでトラッキングするのは名人でも困難だ(不可能ではない)。完全調整はアンテナコイルを動かさないと無理なので取りあえず今日はこの辺で止めておこう。

 まとめると「VCのTC(ネジではないぞ…)だけを回して感度が良くなる事は無い」ということだ。「良くなったよ!」としたり顔で言っているアホも居るが、それは全域で万遍なく調整されていたのを一点だけ良くしたに過ぎないのだ。その場合はそこだけ良くなって他は元より悪くなっている。トラッキングと言うのは一点で調整するわけではないと知るべき。ラジオのような一見シロート目に単純に見えるものでも繊細な調整が必要であり、弩シロートがテキトーに弄って元より良くなる事は無い。でそれが解ったらもう一生弄るなと言いたい(^^


★続く
 という事で元通りの色にはならなかったけど、キレイになって使ってもいい気分にさせられるくらいにはなった。まあ現状は低感度ラジオなのでこれを愛用した気分にはならないけどね…。それでも古き良き時代のSONYを感じる事が出来た。次回があったら電解コンを交換したい。

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