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主にジャンク品を使って日頃の発想や妄想を実験・研究するブログ。

セラミックフィルタ

CF粉々事件(^^;

二週間も巡回をサボると埋め草が大変です(^^;


3ele
 何と!もう発売される事のない在庫限りの貴重なムラタ製CF(3ele)が粉々になってしまった。一寸爪で押さえただけでこんな具合に…。実はこれ、ある有機溶剤に浸けたあとでこんなに脆くなったんだよね。詳しい成分は言えないけど塩素の入った奴だった。

 いやこれCFだけに限った事じゃないんだぞ。だってこのパッケージは全てのセラミックコンと同じなんだから。という事はある種の有機溶剤で洗うと電子機器のセラミックコンは全部こんな風になる可能性があるという事だ。レストアで洗うのがめんどくさいから有機溶剤に浸けちまおうなんて考えるとこうなる(オレだけか?)。

 という事で電子部品を無暗に有機溶剤で洗うのは絶対に止めましょう(^^; ついでに言うと超音波洗浄もダメだぞ!アルミ箔なんて中に入れたらボロボロだから電解コンは危ないかも。イヤこんな事もあろうかと事前に実験しておいてよかった。貴重品の損失は痛いがまあ分っただけでもイイ。

CF使用法

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

CF使用法ぁ峅纂舛ら見た帯域幅」


 前回と被るが音質を中心にCFの帯域幅を考えてみる。ICラジオの音質を決定する要因はここが一番大きいが、CFの帯域幅が大きくなるにつれてイコライジングに依る部分も大きくなる。更に帯域が広がるとIFTや果てはRF段の選択度つまりアンテナのQも音質に係わるようになる。CFだけ気にしていればよいのは9kHzくらいまでだろう。実際はそれ以下でも効いているのが判るが(特に高性能なハイQのIFTは音を大幅に劣化させる)。ラジオの音質を決定する諸要素については「ラジオの音質」に書いた通り。


cf190825
 常用する帯域幅は音質と選択度の兼ね合いもあり迷う所だが、音質を気にするなら最低でも4エレメントCF(CFU相当品)が必要となる。1エレ、2エレは選択度以前に帯域内の平坦性が低いので本質的に音質が良くない。以下「充分な帯域内の平坦性」を前提とした帯域幅と音質の関係についてのメモ。CFU45x相当品以上(4〜6エレ)を想定している。末尾のアルファベットは帯域幅のランクを示すが、SFU4xxに限ってはこれを表さない。あれのABはIFトランスの有無だけだ。


I(4kHz):DXオンリーの人向け。AM用としては明らかに狭く、高音がバッサリ切れるのでイコライジングで低音も切らないとコモって了解度低い。これを使うならIFTはハイQの狭帯域の方が良い。ハッキリ言ってリスニング用は無理ですね。中華PLL方式BCLラジオのSSBやAMナローがこれにあたる。


H(6kHz):甘無線機などではAMの帯域幅と言ったらこれ。素子数が多ければ選択度も充分で国内ならDXも充分にやっていける。これでも最低限の音質は確保される。DX向きのICF-EX5等がここに入る。


G(9kHz):筆者が思うに常用でベストと言える帯域幅。CFのエレメント数にも依るが選択度も悪くない(ローカル以外の隣局は切れる)。使用ICも問わないしズバリお勧め。SFU455はもっと広いが音質の差は無い(SFU455xは帯域幅はRFやICにも依存し9〜12kHzくらいだ)。


F(12kHz):実用できる選択度で最も高音質。ハッキリ言ってFM補完と差は殆ど無い。IFTが狭帯域だと削られて全能力を発揮しない。198〜90年代のアナログ時代の通信型受信機で高音質で有名だったR-1000のAMワイドはこれだった。粗ニーCXA系よりIFTの無い倒芝2003系向きだ。


E(15kHz):AM放送に於ける理論上最大の帯域幅(注)。選択度を犠牲にして音質だけを考えた帯域幅と言える。もちろん再現域は限界を極めてケタ広い。ここまで来ると完全にIFTが足を引っ張ります。それらのQダンプなど技が無い人には使えない。という事でCXAは向いていなくて2003系必須かも?上級者向け(^^


D(20kHz):理論値を越えているのだが…(^^; でも筆者テストではこっちの方が再現域が広かった。ここまで来ると帯域内に隣局が入る上にIFTはおろかRF同調回路のQが高いとその帯域幅も音質を低下させるだろう(低下したのを確認した)。超上級者向け(^^; 2003系必須の上に低い周波数ではRFのQダンプも必須だろう。


C(26kHz)
B(30kHz)
 20kHzを越える帯域幅はAM放送では無駄となる。筆者は国内(=9kHzセパレート)が専門なのでGランクが一番かな。高音質の上にローカルの影響がないところではDXも可能だ。IFTの影響も殆ど無い。どうせHSDLのローカル局の隣ではHどころかIランク以上でも無理なのだから割り切りが必要だ。


注:法令によりA3Eの地上基幹放送局及び放送中継を行う無線局の無線設備の帯域幅は15kHzとなっている。自動的に音声の帯域(高域限度)は7.5kHzとなる。


★おまけ:誰も知らない上級CF知識(^^;
 在りし日の斑多CFランキング(^^; もうラジアルリードは全部製造中止になっているので流通在庫のみ。455kHzで書いているが450kHzの場合もあるかも知れない。ちなみに中華同等品はCFW同等までしか無い。9エレ以上の多エレメントを製造すれば今(だけ)ならちょっと儲かると思うのだが。

CFS455(15エレメント、金属)=CFK455も同等と言われているが落ちる?
CFR455(11エレメント、金属)=CFL455=CFX455も同等と言われているが落ちる?
CFM455( 9エレメント、金属)=CFG455も同等と言われているが落ちる?
SFR455( 6エレメント、プラ)=(旧)汎用最高峰、CFWより良い?
CFW455( 6エレメント、プラ)=汎用最高峰、愛コムのTRxやICF-EX5等でおなじみ(^^
SFP455( 4エレメント、プラ)=(旧)汎用中級、CFUより良い?
CFU455( 4エレメント、プラ)=汎用中級、PLL系ラジオ、CBトランシーバー等
SFT455( 3エレメント、プラ)=汎用3カス、中級ラジオ用だが使用例は皆無で早死
SFZ455( 2エレメント、プラ)=汎用2カス、一般ラジオ用採用例はソコソコ
PFB455( 2エレメント、プラ)=汎用、小型なので性能はSFZより稍落ちる
SFU455( 1エレメント、プラ)=汎用最下級、廉価ラジオ用で採用例は枚挙に暇が無い
CFJ455(11エレメント、金属)=SSB専用品、初期通信型受信機・甘無線機に採用例多い
*2本脚のSD(ステーション・デテクト)用も使用法によっては通常のCFとして使える

 基本的にはエレメント数の多いのが勝ち(選択度が高い)。但しSFTとCFUはCC次第で逆転も可能かも。短評で「落ちる?」と書いてあるのは同等小型化の弊害が感じられるため。

 末期は名前が変わったのがある。CFU455はCFUM、CFUS、CFULAK(順不同)のように変わったが同等。但し有志の実験に拠れば選択度(保証減衰量)は下がっている模様。

CFU455=CFUM455=CFUS455=CFULA455K
CFW455=CFWM455=CFWS455=CFWLA455K

 これは改良により微妙に小型になってリプルが減ったらしい。ただその改良の過程で素子が変わった(→Low Q材素子 By斑多)為に選択度(保証減衰量)が下がった模様。後期の製品は小型化や帯域内リプルや群遅延性といった新時代(笑)の改良がメインなので全ての製品が旧製品より選択度性能(旧時代の性能)は落ちている可能性もある。ここで骨董品愛好家が目を輝かせるわけだ(^^

 但しCFは経年劣化する(←必然)ので古いのを買うのは得策ではない。斑多公式アナウンスでは「中心周波数は10年で0.4%以下の変動」となっている。455kHzでは±1.82kHz以内だが動く可能性があるという事になる。最大級に動いた時は受信機の性能に明らかにダメージを与えるレベルで劣化する。ちなみにこの0.4%は通信用高級CFの数値であり、SFU等の廉価品は更に悪い可能性もある。何しろ公式に規定されていないのでね…(^^;

 筆者個人は455が経年劣化で450や460近くになったのを見た事がある(斑多ではないが)。もしSSB用なら全く聞こえなくなるレベルだ。


★おまけ供Дレも知らない日特陶上級CF知識(^^;;
 実は日特陶のCFは全然詳しくない。取引無いから(^^; Bが4エレ、Cが6エレ、Dが9エレ、Eが11エレだったか?末尾数字は帯域幅そのもの。

LF-B 4エレ ;確かプラパケしかない。CFU相当
LF-C 6エレ ;FRG-7のLF-C6Aは金属だった。CFW相当
CLF-C 6エレ ;金属パッケージ
CLF-D 9エレ? ;金属パッケージ
CLF-E 11エレ?;金属パッケージ

 仕様は斑多同エレメントと基本的に同等。使ってみた感じではCLF-D6SはCFMと同等だった。DとEのエレメント数が違ってたらコメント4649。


★おまけ掘東光トランス内蔵CF知識(^^;;;
 時間が来たのでまた今度な(^^

CF使用法

この記事は一般人に向けた入門記事ではありません。HSDLブログの常連読者以外は読まないでください。特に検索で来た人はここでサヨウナラ(^^/~

 HSDLブログの記事を読むうえで常識的に知っておいてほしい事を書いておく。これが判らないと記事を読んでも解らなかったり勘違いします(^^


★ムラタCFのランク
cfu455
 未だにこれを知らない人がいるので書いておく。知的に問題が無いならこの程度は暗記しろよ。暗記しないで一々検索していると人生を10〜60分損します(^^

CFx4xxB=30kHz
CFx4xxC=25kHz
CFx4xxD=20kHz
CFx4xxE=15kHz
CFx4xxF=12kHz
CFx4xxG= 9kHz
CFx4xxH= 6kHz
CFx4xxI= 4kHz
J〜Kランクも一応あるがプラケースの奴は特注以外存在しないので考えなくて良い。

例外:SFU4xxの後ろに付くAとかBは帯域幅とは関係無い。これはトランス接続か抵抗接続かを表す。SFU4xxの公称帯域幅はC5ランク以外は全て10kHzだ(C5だけは5kHz)。まあ1エレでバラつきがあるので大雑把なものだけどね(^^;

 言うまでも無いがxには色々な数値や記号が入る。例としてCFU455Dであれば「CFU(注1)という品種の中心周波数455kHzの帯域幅20kHzのCF」という事までは判る。

 ちなみに帯域幅は±ではない。帯域幅20kHzは±で言えば±10kHzという事になる。2000年以降はCFULAとか複雑な名前になっているが中身は全く同じだ。ムラタではSMD以外のCFは保守品種を除き全て製造を中止しているハズで似たようなのは全て中華製だ。中心周波数はアキバなどで手に入るのは450、455、460kHzくらいだろう(注2)。PLLラジオは450kHzが多い(マネ下のように459kHzもある)。

 通常AM放送は15kHz(±7.5kHz)帯域なのでEランクが最上の音質と言うことになるが、実験に拠ればD(20kHz)にすると更に音が良くなった(注3)。C以上は音質は全く変わらないのでDランクがAM最上の音という事になる。またI(4kHz)以下だと明らかに音がこもるのでAMで使用できるのはHランクまでか。もっともDXerはSSB用のJ・K(2〜3kHz)で聞いてますが、アレは一寸キテいる人たちなので例外。筆者も立派なその一員でしたが今後はもうやらないと思う(^^

注1:CFUは4エレメントCFのスタンダードだ。SFUは1エレCFでCFWは6エレCFである。もちろんエレメントが多い方がスカート特性(選択度)が上がる。スカート特性は帯域幅とは違うので狭帯域でもスカートが広いと選択度が激悪になる(音だけ悪くなる)。ある程度の帯域幅を持たせてエレメント数を増やすのが賢い使い方。

注2:メーカー特注品は450〜470kHzの間で自由だ。変な中心周波数のCFがパーツ屋に流れていたらキャンセル品とか潰れた工場の流出品だろう(^^

注3:この場合はCF交換だけでは不充分で、RFのQやあればIFTにも注意を払わなければならない。Qダンプ必須だね。


★中華2エレCFについて
f455ch
 ELPAのラジオによく使われている黒くて稍横長のCFがある。HSDLのラジオではER-C54/55TやER-19FやRAD-F050Mに使用されているが、あれは中華製の2エレメントフィルターである。写真のRAD-F050Mの奴はF455CHと書いてあるが、名前は色々あっても同じでムラタPFB455JR相当と思われる。

 PFB455JRは、SFU455C5の2エレメント品であるSFZ455JLとほぼ同等の小型品である。1エレメント品と変わらないサイズで2エレ相当の力を発揮する。帯域幅が5.5〜6kHzと稍狭くMWよりもSWバンドに向いていると言えよう。中華なのでアタリハズレがあるがアタリ品はなかなかの選択度を発揮する。但し帯域が狭いので音が良くないのは致し方ない。この辺りはトレードオフなので我慢しなければならない。頭はキレるがスカート特性はあまり良くないのでIFTと組み合わせた方が良い。2段繋げれば割とイケるが。

=定格(括弧内はTypical)=
帯域幅:5.5±1.5kHz
±9kHz減衰量:17(23)dB
挿入損失:6(3)dB

 同等以上の性能はSFU455B×2+CCで実現できるが、サイズが大きくなるのは止むを得ないところ。あとPFB455JRは内部接続なので挿入損失も負ける模様(^^; 手に入るならPFB455JR(及び中華互換品)を二つ繋げれば更に好結果になるだろう。


pfb455jr_sfu455c
 散溶ラジオICのデータシートに1エレのSFU455と2エレのPFB455の比較があった。このラジオICはIFTレスなのでCFの差だけが現れていると見て良い。帯域幅は同じ5〜6kHzだが選択度は御覧のように大差がある。


★HSDL所有ラジオCFランク
2019/09/28追記:この項には一部だが致命的な間違いがあったので取り消す。いずれ似たような記事が出るのでそれで代用する(^^;


RAD-F1691M

RAD-F1691MをER-C55T以上に高選択度化(^^


RAD-F1691M
RAD-F1691M
RAD-F1691M
RAD-F1691M
RAD-F1691M受信音
RAD-F1691M
RAD-F1691M

 ER-C55Tって高選択度なのか?と言う突っ込みはナシで(^^; 今回はAMのCFを交換してみよう。抵抗交換でノーマルよりはまともになっているのだが、元々のSFU455の性能が低いのでこの程度が限界だろう。この手の市販アナログラジオの最もダメなところは選択度だ。こればかりは粗ニーも鼻糞も倒芝もエロパも鸚鵡も、名も無い甘損の中華ラジオも全部同様だ。ごく一部の高級(高価に非ず)機を除いては全部ダメダメだ。フェライトロッドやCFは高価でコストが掛かるものだから真っ先にケチられるのは当然だが、有象無象の底辺軍団から一歩抜きん出るためにはここをやり直さないといけない。

 最近の研究ではターゲットのER-C55TのCFはどうも2エレCFらしい事が判った。それに追い付き、追い越すためにはコイツも2エレ以上、出来れば3エレにしなければならない。もし選択度が同等ならば±225kHzイメージが無いだけこちらの方が有利になる。それでもまだ感度は負けているがこれは環境でどうにでもなる問題だ。


★CF交換
 今回の交換のためのCFは既に「マルチエレメントCF自作」で用意されている。と言うかこの記事の為に製作した。


sfu455b_mg
 まずCF2を除去する。MマークではなくMGであり勿論ムラタ製ではない。HSDLではこれをMG製と呼んでいる。文字が薄かったり擦れたりバラバラで、偽物や廃棄品転用の可能性もあるな。中華部品商社のカタログに必ず「この製品は本物です」とあるのを見れば日常茶飯事に偽物があるのは推察できる。大陸のバイヤーはカタログや仕様書が読めるだけでは務まらない。目利きでなければならないのだ。

 という事で一時は偽物疑惑のあったこのCFだが、先日これと全く同じのが哀店道に売っているのを発見!これでも正規品なのか?情けない。もっとも哀店道に偽物が売っている可能性もあるが(日本メーカーの偽物電解コンは名物だった)。今回使用するマルチエレメントCFはこれと同じMG製で製造した。一枚一枚は正常っぽいけど油断はならない。そのスリルも中華製を使う楽しみの一つなのだ。直ぐに騙される無知やマヌケ、堪え性の無いジジイは中華製を使ってはいけない。


sft455b
 今回使用するのはSFS455BNである。CCの容量が規定最少なのでアタマ切れすぎかも。テストしてどうしても音がダメなら増量してみよう(既に増量品SFS455BWも準備済み)。海外では更に半減している人も居たけど帯域が尖り過ぎるし損失もバカにならないと思う。実験でやってみるのは面白いかもしれないがそれはまた別の記事だ。

 ちなみに今回はインピーダンスマッチングを考慮していない。ミスマッチの時は多くの場合中心周波数シフトを引き起こし、帯域内外でリプルを増加させるためCFにとって非常に重要だ。それは解っているが実測するのは大掛かりで面倒だから最適化はしていないのだ。滅茶苦茶問題が出たらやると思うけどね。言っとくけど入出力にCFのインピーダンスに合わせた抵抗を入れればハイ解決!というような単純なものではない。CFメーカーの取説なんて読んでもムダ。R_inの決定にはテスト回路で言うところのRgが判らなければならないのだから。この場合はCSC2003Pのミクサー出力のインピーダンスなので判るわけはない。


cf2
 横にも上にもスペースが無い上に脚の配列が特殊なので実装は困難を極める。線を伸ばすとインダクタンスでマルチエレメントのメリットが少なくなるし。でも伸ばすしかないな。これが難易度が高かった。リード線をテキトーにハンダ付けして伸ばしたため基板に付ける時取れる(^^; 素早くやらないといけないので参った。これはCFが全く放熱しないので過熱しやすいのだろう。ブチ壊さないかとヒヤヒヤしたよ。


★テスト
 SFS455は予想外のキレ味だった!帯域幅が4kHz以下なのは間違いない。帯域が狭くなりすぎて音が悪い(^^; ちょっと同調が外れると離調音がうるさい(^^;; VC直回しでただでさえ難しい同調がよりシビヤーになった(^^;;; 今まで全く気にしなかった局発安定度の低さをと感じるようになった(^^;;;; まあ文字を見ても判らないから録音を聞いてみろ?ぶっ飛ぶから。特にRAD-F1691Mを持っている奴は聞いたらアワ吹くぞ。筆者も電源入れて一発で哄笑したくらいだ。


https://www.axfc.net/u/3942823?key=hitoyo(およそ9284.9日間の保存ができる見込みです)

 同調したあとちょっと上下にダイヤルを煽ってみた。離調音がスゴイ!ちょっとでも同調がズレるとすぐ判るので気になってしょうがない。感度が同じなのに恐ろしく沢山の数え切れない局が受信できるようになった。今までは感じる事の出来なかったサイドスプラッシュを体験できるのも驚き(^^; 現状は多信号特性の問題もあるからこの感度で充分な気がしてきた。


https://www.axfc.net/u/3942822?key=hitoyo(およそ9285.0日間の保存ができる見込みです)

 どうだこのマシンガン状態。これはダイヤルをぐるりと回した時の音だ。お前らのエロパや鸚鵡のアナログラジオのダイヤル回してみ?こんなにプツプツとキレないから。これは例えるなら偽アナログDSPラジオのような感じだ。特に1400kHz辺りより上の周波数ではマジで同調が困難だ(^^; キレすぎる。

 ただ冷静に観察するとこれは頭はキレるけど選択度自体はそれほど大した事は無い。絶対減衰量がまだまだ不足だからだ(注)。写真レンズの評価で「解像感に優れる」と言う言葉があるがまさにその感じ。この言葉は「実際の解像度は大した事は無いが、見た目非常に細かく描写されているように見える」状態なのである。このラジオも評価すれば「非常に分離感に優れたラジオ」となるだろう(^^; それでもIF通り抜けカブリが皆無に近くなったのは良い。これなら多少音が悪いとか同調がシビヤーだとかは我慢しても良い。本当は4エレにしたかったがそんな必要はないかもしれない。SFS455Bだけはパーツとして大成功だな。もっと良いラジオに付けてみたいと思った。なお気にしていた挿入損失は特に問題を感じなかった。

2019年1月注:後の受信音の記事で書くが、実際はHSDLの全ての所有ラジオで最高の選択度だった。

https://www.axfc.net/u/3942824?key=hitoyo(およそ9284.9日間の保存ができる見込みです)

 1404kHzのSBSだ。交換前はRFに飲まれて全く聞こえなかった。感度はこのままでも結構国内DXは可能だ。ただやはり音が悪い。アタマがキレすぎ。これは音の良い新CFを開発するしかないな(実はもうアイデアはある)。


douchou1
 写真で選択度の改善を見る。これはノーマル状態でAFNの聞こえる下端の周波数だ。周波数スケールの目盛に注目せよ。


douchou2
 これはノーマル状態でAFNの聞こえる上端の周波数だ。ちなみに聞こる周波数と書いたが、実際はこれを越えるとTBS(上端)とNHK2(下端)で潰れる位置である。もしこの局が単独で電波を出していたらもっと広範囲に聞こえるわけだ。IF選択度なんて無いのと同じ(^^;


douchou3
 これが改善後だ。これは上端なの?下端なの?イヤこれが上端と下端だよ。ダイヤルがほとんど動かないくらいでノーマルと同程度に離調するのだ。これを見ただけでどれだけ選択度が改善されているか想像がつくだろう(いかに同調が困難かも想像がつくな^^;)。


★続く
 元と比べると凄まじいばかりの切れ味になったが、今回の改造が大成功したと言い切れるかは微妙だ。音は良くないし何より同調が面倒くさいのでこれらを解決しないとな。この記事の前までのこのラジオの一番の欠点は選択度だったが、その選択度だけ良くすれば良いというものではない事が判った。やはり製品は総合的なバランスの上に成り立っているのだ。実は音の方はもう欠陥を救済する手を考えているのだが、選局ダイヤルというかPVCに手を近づけた時の周波数変動が問題だ。PVC周りをシールドして効果があるかな…。

 筆者は2018年春まで前世紀の日本製ラジオしか使った事が無かった。そのためER-C54/55Tを最初に使った時はこの世の終わりレベルのラジオだと思った。しかしその後このRAD-F1691Mや他のラジオを使ってからは「ひょっとしてER-C54/55TはMWに関しては現役アナログラジオでは高性能の部類なのでは?」と思うようになった。まったく下には下があるものだ。でも何とかこの落第点のラジオを人並み以上にまで叩き上げるのは楽しい。努力の成果でだいぶ人並み(部分的に人並み以上)になってきたと思う。選択度だけなら市販ラジオの域を遥かに超えたからな(^^ 今はまだ二軍だが上がり目はあるので一軍昇格も夢ではない。


★追記
 その後のテストで強力局の上の方にCFの?スプリアスが出ているのを発見した。TBSとAFNだがかなりデカいので参った。やはり無視したインピーダンスが合っていないのかもしれない。いや合っていないに決まっているよな(^^; やはりIFTを入れなくてはならないのか?元々筆者としては入れたいんだけどスペースが無いんだよ…。

ADD_IFT
 こんな感じでどーですじゃろか。謎の4ピンの100nは直流切りだ。これがないとピンにVcc掛かってしまうので入れた(掛かったら拙いよね?)。色々と無駄な事をやっている気がする(^^;

マルチエレメントCF自作

マルチエレメント・セラミックフィルターの自作(^^;


 などと言うもっともらしいタイトルに騙されるのが昨日今日のニワカ読者(^^ このクソ暑い中(注1)、しばたよしとみ氏が真面目な記事を書くわけがないのはご承知の通り。

 さて本題に入るが、CFは高価な多エレメント品を使えば容易に選択度は向上する。駄菓子菓子、それでは筆者の頭の体操にならないんだな。そこで価格最下級・性能最下級のSFU455Bを2エレ化する(SFZ455相当)。この記事は「セラミックフィルタ使用法」の実践編である。

注1:この記事は基本は2018年の晩夏に書いている。今がどんな季節なのかは知らないがもう冬だろうな。遅くとも花の季節という事は無いだろうが(^^;

★SFU455Bメモ
sfu455b
 皆様おなじみの3本足である。ハッキリ言って性能は低く、データシート上では±9kHz離調で-10dBという笑いと涙の選択度である。IFTレスで実用になるものではない…イヤ現在RAD-F1691Mで実用してるけどな(^^;

 ちなみに昔のBCL用ラジオなら良いのは±9kHzで-50dBは行くし、そこらの通信型受信機であれば±5kHzで-60dBくらいは切れる(安いのは切れないのもある^^;)。9kHzセパレートのMW帯には通信型受信機ほど高選択度は必要はないが、HSDL的には±9kHzで70〜80dBくらい減衰してほしい。市販ラジオでそんな高性能のは過去も未来も存在しないがな(^^; TA2003のSWアプリはメーカー発表に拠れば±20kHzで-50db程度である。ハッキリ言って設計通りでもちょっと厳しい。一体いつのどんな環境の設計基準なのだろうか。

 話が逸れたが、このCFはIFTレスなら(RF同調回路のQにも依るが)強力局は100kHzくらい離れても聞こえる。前出のRAD-F1691Mは中国放送を聞きながら同時に東海ラジオもハッキリ明瞭に受信できる。もはやストレートラジオ・ゲルマラジオ並みなのだ。まさにゴミ中のゴミCF。このゴミ部品で好結果を出すのがHSDLに課せられた使命だ。「複数の物件が存在する場合はその中で一番性能の低いモノを使う」がHSDLの基本だ。今後このCFは宿命のように記事に出現するだろう(^^

=SFU455Bの特徴=

・斑多製ではなく中華メーカー(YIC、ECS等)製でピンは村田互換。

・細かい仕様は斑多のものとは違う場合がある(仕様)。

・公称中心周波数より±2kHzずれている可能性がある(仕様)。

・公称帯域幅は10kHzだが7〜13kHz(-3dB)とかなり幅がある(仕様)。

・±9kHz選択度は偏りがあり-9kHzで-5dB、+9kHzで-3dBとなっている(仕様)。

・しかしTypはそこまで悲惨ではなく±9kHz選択度は-9kHzで-7.5dB、+9kHzで-5.5dBとなっている。上は下より切れないんだね(仕様)。

・挿入損失は-5dB以下でTypは-3dBである(仕様)。使ってみた感じでは-2〜3dB程度かな。

・一次側115T(タップ70T)、二次側7TでQ=105の7φIFT+同調容量180pFと組み合わせて使うのが前提となっている。AはIF段間用だがインピーダンスが多少違うだけだと思う。

・IFTと併用してもIFのバンドストップは-30dBくらいしかない。これでRF選択度も良くないと悲惨だ。


★SFZ4xx
 SFZ4xxはオリジナルは斑多の2エレメント・セラミックフィルターである。SFUは安価なラジオに使われ、SFZは少々高めのラジオに使われた。ちなみに最上級機には4エレメントのCFU4xx(F〜H)が使われる場合が多かった。もちろん20世紀の話である。

sfz450c
 これはSFZ450Cだが中心周波数は450kHz〜460kHz辺りで受注により色々ある。SFUを二つ貼り合わせたような形状だがまさにそれで、特に何のヒネリも無い言ってみれば手抜き製品だ。まさにHSDLにピッタリの物件と言えよう(^^ ちなみにカタログにも「SFUの2枚構成」と明記されている。

=SFZ455の特徴=

・2エレと言ってもSFUがノリで貼り合わせられただけ(^^

・なので各個別々に使う事が出来る。全く意味がないけど(^^;

・頑張って二つに分離すればSFUが2つになる。全く何の意味も無いが(^^;;

・2つ貼り合わせただけなので2つのCFを接続する配線が必要だ。本当にタダのカスケード接続なのだ(^^;;;

・初期のデータシートではCCで接続する指示があったが後期は直結してテストしている。

・そのCCの容量を変える事で帯域幅が微妙に可変できる。

・恐らく損失もSFUの倍になっている。ただの貼り合わせだから当然だ。

・カスケード接続だと損失が大きいがスカート性能は倍になる。

・SFU4xxBの×2だがIFTの二次側インピーダンスZ2は倍以上になるようだ(7T→14T)。

 某フィルター研究サイトでは「黄色いマルチブロックのアレ」というお笑い扱いだったが、HSDLでテストしたところでは単体のSFUとは明らかに一線を画している。ER-C55Tに使用されている謎CFはこれと同等だろう。でもホントにSWで実用できるのは×3くらいかな。


★完成(^^;
 で、当初は上のSFZ455を偽造する手筈になっていたが、ER-C55Tの解剖でCFが2エレらしいという事が判った(注2)。同性能では勝てないので3エレで実験してみたい。エレメントを増やすと言ってもただ繋げれば良いというものでもない。繋げれば繋げるほど損失が何倍にも増大するのだ。2エレのカスケードまではメーカーアプリがあるが3エレは見た事が無い。実用的な損失で収まるかどうか甚だ不安がある。それも含めて実験してみようという事である。


sft455b
 チョット曲がってしまったが中華SFU455B×3をシアノアクリレートで貼りつけた。これをSFS455Bと名付ける。Sは3と言う意味だ(注3)。実際この記事の内容はそれが全てであり中身も何も無い。貼っただけ(^^;


sft455b_after
 ただ貼るだけでは斑多と同じで芸が無い。HSDLは改造用として使用するので予めCCを内包してみた。当然ながらSL以上を使用する(HSDLではCHを使用)。この当時はMLCCは1608で揃えていたが1005の方がこの用途には向いているかも。次に揃える機会があったとしたら1005で行こう。落とすと紛失しやすいがな…。


sft455b_before
 このハンダ付けが死ぬほど難しかった。イヤ実はハンダ付けそのものは難しくないのだが放熱されないので部品が溶けるのよ(^^; 時間を掛けなければいいのだが、実は貼り合わせがヘタで曲がっていたため電極がバラバラになっているのだ。つまりハンダ付け以前にシアノアクリレートで貼り合わせた時点で敗北していたのだ。上手い貼り合わせの方法は無いかな?治具を作るしかないか。


handa
 上は1mm以上ある奴で真空管セットやアンテナ工事に使うもの。中が0.6φの奴でこれが通常電子工作に使う奴。下が今回使ったSMD用の0.3φだ。ハンダには用途があり兼用する事は出来ないが電子工作を一つで済ませるなら0.6φかな。それだと今回のようなSMDは難しいけど。

 ご存じの通り筆者は最近ハンダ付けが嫌いである。ハンダ付けをしている最中は「もう二度とやりたくねー」と思っていたが、終わってみると「もう一度やってみたい!」と思っているのだから不思議だ。そうか、漸く解ったよ。ハンダ付けが嫌いなのではなく、簡単で退屈な作業が嫌いなだけなんだな。昔は三度のメシより好きだったものがそんなに嫌いになるのはおかしい。難しいハンダ付けならまた出来そうな気がする…ホントかよ(^^;


 閑話休題、ピン配列は貼り合わせの成り行きで行くしかないのでこれ以上の自由度は無い。何かもっと巧い手はないだろうか?自作ラジオなら配列など自由だからどうでも良いけど、我々の目的は既製品の改造なので基板に合わないと非常に困る。線材で足を伸ばす度にストレスがたまる。インダクタンスを付加して形状比に良いわけがない。なおグラウンドが配線していないのは実装先に合わせるつもりだからで、実装先の穴の配置を見てどちらかに寄せるつもりだ。

 そうそう、SFU→SFZになったらIFTの二次巻き数も変わってくる。Z2の目標は300Ω→1.2kΩとなるので具体的には7T→14Tに増やす。このSFS455Bも増やした方が良いのかな?もっとも2003系はIFTレスがウリなのでIFTは無いのだけれど。インピーダンスマッチングはどんなものでも非常に重要で、合っていないと損失増大・中心周波数シフト・リプル増大等の実害が間違いなく出る。SやQだとインピーダンスはどうなるのだろうか?測ってみたいけど面倒くさいな。


sfq455b
 実は4枚重ねのSFQ455Bも既に完成している(^^ ただノリで貼るだけだけどな。Qは勿論クワッドの意味である。クワッドは損失が更にデカいのでダメかもしれない…でももっと選別できれば上手く行くかもしれない。ちなみに選別すると損失の少ないのがあるが不良品もマジで多い。もし中に1個でも不良品が入っていると性能がとんでもなく悪化する。

注2:低背幅広形状から言って鍵電子のLT455JR若しくはその互換品の2エレだと思われる。このCFは生産中止になった斑多PFB455JRの互換品だ。見た事無いけどこんなに小さい2エレを既に出していたんだな。手抜きの斑多もちょっとは進歩したと(^^

注3:当初SFT(トリプル)455と名付けたら既に同名の製品があったので慌てて変更した。複数の記事を書き直すのに時間が掛かってしまった(^^;


★ラジオ改造記事へ続く
sft_sfq_ura
 上が3エレ、下が4エレ、3エレの方はCC増量版(SFS455BW)だ。CC増量版はオリジナルでは少ないかもしれないと危惧したために急遽製作した。4エレは当初より増量版と同じである。

 このSFS455BNはいずれHSDLのラジオに搭載される見込みである。性能についてはその時にハッキリするだろう。まずは選択度が極悪のRAD-F1691Mだろうな。高選択度で成功するか?無残に失敗して敗退するか?このうんこラジオがまともになったら大したものだ。机上の計算では2エレのER-C55Tを余裕で上回るはずだが果たして(挿入損失は稍心配だ)。


★おまけ:SFV455LS?(^^;
 CD2003GPのデータシートには謎のパーツが出て来る。SFV455LSと言う謎のCFだ。スペックが分らないので検索厨房は苦悩する事になるわけだが…。

sfv455ls_1
 これがCD2003GPの測定・アプリケーション回路にしか出てこない謎のCFである。ネット検索してもこのデータシートしか出てこない(^^; 当初は無名の中華メーカーが製造しているのか?と思っていたが違った。

 実はこれは斑多のSFU455C5だという事がHSDLの調査により判明した。恐らくカタログデータを転記する時に手書きでメモしたのだろう。その時にメモの字が下手糞だったために写植でUがVに、CがLに、5がSになっただけなのだ。いずれも字がチョー下手な人にはありがちだろう。何ともお粗末な話でした。

sfv455ls_2
 SFU455C5はTA2003のSW用アプリに出て来るSFZ455JLのシングル版だ。このように数値的にもSFU455C5がその正体であることが証明できる。測定回路にも使われているし。

CF使用法

 前回記事で
実はこのフィルターをどうやって手に入れたのか忘れたのだが、恐らくCB無線機をバラして入手したのではないかと思われる。その時にちゃんと回路と使用法を確認しておくのだった。

 と書いたのだが、回路と使用法を確認しておく必要はなかった。実はこれらの回路図が発見されたからだ。昔の俺グッドジョブ!(^^


m303
 これは8トラに挿して使う珍しいタイプのCBトランシーバーの取説だ。チャネルはフルではなく3chだった。26〜28MHz辺りの任意のチャネルのX'talを挿しかえられる。これは友人が廃局した際に二つ手に入れたもの。ちなみにアメリカ向けであり日本での使用は違法となる。


m303_sch
 こんなチャチな安い物件でもアメリカ向けだけあって回路図が出ているんだな。やはりBFB455Lはこの8トラから外したのだと確信した。使い方は前回書いた通りだった。胸の閊えが取れた気分。それにしても簡易なトランシーバーだな。Rx部は高一中二シングルスーパーで2SC829Cだけで構成されている。Tx部は更に簡易で2ステージ(^^; 2SC1973発振でいきなりファイナルの2SC1975にブチ込む。普通だったら発振を2SC829かなんかにやらせて2SC1973エキサイタ→2SC1975ファイナルだと思う。入力5W出力3Wとかバカ言ってるけど、これだと入力3W出力1.5Wくらいか?


cb410
 ついでにこんなのも出てきたよ。Northstar CB-113とあるが、うちにあったのはCB-410と言う名称だった。中身はシールで変更しただけだ。この世界は新製品を出し続けないと営業的にやっていけないが、さりとて新製品を出し続けるほどの体力がない中小企業はこのようにしてセコク新製品風に発売するのだ(マニュアルの改版は無理^^)。23chのコンベンショナルなCBトランシーバーであり、パネルがギラギラの銀色で派手だったので、アキバガード下の二階に入り浸っていた人は一度は見た事があるはずm9(^^


cb410_sch
 勿論これにも回路図は出ている。この場合はFFC-455K40BZという恐らく4エレの3本脚の奴が使われている。こちらはダブルスーパーで感度もソコソコ高いはず。CBを引退した後、これとGTX301(うろ覚え^^)という23chのTRで短波のチャネル式ラジオ製作を構想していた事がある。パーツを揃えるところで朝練が多忙になったため流れた(^^ 元々付いている3倍オーバートーンのXtalを原発で使うという奇想だったような…。


l40b2
 という事はこのCF(京セラ系?)はこのCB-410の遺品だろう。帯域幅は全く不明だが、記憶にある音から推定すると広かったのではないか。ちなみにCBの23ch時代のチャネルセパレートは一部を除き10kHz刻みである。後ろにチラッと見えるSFD455FはR-300の遺品なのは既に判明している。このように筆者は破棄する際には形見を残す習性がある(^^


 という事で前回の後日譚でした。実はCBトランシーバー関連はもっとあるんだけど、こちらの方面を書きだすと本当にキリが無いのでこれで終わり。

CF使用法

セラミックフィルター使用法の研究


 CFの使い方をメモしておく。基礎から全部書くのは面倒くさいので何処かにまとめてあるところが無いかな〜?と探したが、少なくとも日本語版は全く見つからない。本当にインターネットは使えねえな。

http://infoseek_rip.g.ribbon.to/spectrum123.at.infoseek.co.jp/buhin/filter/filter.htm
 と思ったらやっと一つ見つけた(まとめていただいて有り難うございますm(_ _)m )。この記事中のCFの銘柄は古いが今の銘柄になっても使い方が変わるわけではない。古くからのラジオ製作マニアには全くの常識だが知らない人が居るかもしれないのでリンクしておく(←いわゆる手抜き^^)。

 以下、HSDLで発見された現在・過去の物件の使い方をメモしておく。ちなみにHSDLは改造だけしか考慮していない。一からラジオを作る場合はまた別の使用法や問題が出て来るかもしれないが、それは各製作者にその都度研究してもらうという事で(^^

=SFZ450C=
sfz450c
 SFU455が二つくっ付いたようなフィルタだが、実際これは単純に三本足を貼りつけただけである。露骨な手抜き製品に見えるが製造では便利な時もあるのだろう。,入力でΔ出力、↓イアースではい棒楝海垢襦つまり単純なカスケード接続だが、繋ぐ場合は直結せず47〜56pF(SL特性以上)のCCで結合するのが正規の使い方で、疎結合でないと帯域内リプル特性が悪化するようだ。逆に疎にしまくれば良いかと言うとそうではなくて損失が増える。何度も書くが○○すればするほど良いというのはアナログ回路にはほぼ皆無だ。CCはSL特性以上とされているが勿論CH等の方が良いだろう。数10%単位で容量が動くチタバリ系は勿論使ってはいけない。このマルチブロック製品はSFU455系をカスケード接続すれば代用できるのでワザワザ買うまでもない物件だ。何なら瞬間接着剤で貼りつけても良いし(^^

sfz450c
 某フィルター研究サイトでは「他の全ての黄色のマルチブロックや三本足のフィルターは(悪い)冗談です。無視してください」と書かれてしまっている(^^; 低価格志向のHSDLとしてはそれらのクソ安いフィルターで何とかして良い結果を出してみたいものだが。

=BFB455L=
bfb455l
 世間ではディスクリミネータやレゾネータと思われているらしい。型番を見れば分るがこれはそのどちらでもない。近年出現したオートスキャンなどのサーチストップに使用するSD用でもない。当時の広告を見るとIFフィルタのようだ。80年代にCFU455等と並べて市販されていたのが確認できるがデータは全く不明である。探したらリアリスティックの複数の受信機で使われていた。末尾はBやKもあるので帯域幅のランクがあったのかもしれない。

BFB455L_2
 このようにして使うらしい。何かSD用と使い方が同じに見えるが、ここは正しくIFアンプなのでやはりIFフィルターなんじゃないか。そもそも当時は電子同調なんて全く無かったし、恐らくIFフィルター用が後にSD用に転用されたのだろう。どちらの用途でも同じ働きだから。

bfb455l_3
 DXリスナー(多分^^)誌にもこんな回路が出ていた。ちなみにこれはIFフィルタのナロー化の記事だと思う(サッパリ読めないけど^^;)。SSR-1のことも書いてあったので言葉が全く分からなくても見れば何となく判る。やはりパスコンのように使われている。パターンカットせずにIFのパスコンを外して挿せばいいので安易に実験できるな。

 実はこのフィルターをどうやって手に入れたのか忘れたのだが、恐らくCB無線機をバラして入手したのではないかと思われる。その時にちゃんと回路と使用法を確認しておくのだった。CB無線機はまだ2台あるのだが高級機だと4〜6エレのが使われているからBFB455L/B/Kはもう無いと思う。

=SFU455A・SFU455B(注1)=
sfu455b
 この三本足は一番普通に見るCFだが価格が安いので使った事のある人も多いだろう。しかし性能は価格通り最低でIFTより頭だけがキレるだけだ。上のSFZ455のように2個以上重ねて初めて選択度が実感できる。AはIFTレスでBはIFTと共に使う。このCFは筆者的には最低3つ重ねて漸く使えると思う。仕様の帯域幅10kHzも広すぎで、ノイズの多いAMはリスニングでも8kHzあれば充分。もちろんスカート特性の方が帯域幅よりはるかに重要なんだけどね。そのスカート特性は±9kHz離調で-60dBが最低限だ(注2)。これでようやく普通の局が±9kHzで完全に分離できる性能になるが(超強力局は無理)、この三本足単体でそんな性能は絶対に出ない。やはり3〜4個重ねて一人前だがスペースも無駄だし、性能にこだわりがあるなら上級多エレメントCFを入手した方が賢いと思う。重ねる時は@-3dBのロスも気になってくる。単板だからと言って必ずしも損失が少ないという事はない。斑多には低損失品というのもあるけど中華製には無いだろう。

 455Bは一次側115T(タップ70T)、二次側7TでQ=105の7φIFT+同調容量180pFと組み合わせて使うのが前提となっている。AはIFTレス用だがインピーダンスが多少違うだけだと思う。電子部品の多くがそうであるが、CFの場合は構造がより単純なだけにマッチングが取れていないとかなり悲惨な性能になる。

 結論としてはIFTと併用して2段以上重ねる事によりクロストークを防ぎ、加えて絶対減衰量を改善できる。1段だとIFT併用でも-30dBが限界だが2段で-40dB程度は行く。3段なら-50dB以上行くのではないか?但し挿入損失をカバーするため、場合によってはIFAMPの追加が必要になるかもしれない。

 CFは頭はキレるので、昔の真空管時代のジジイが使うと「オオッ!離調音(注3)がするぞ!高選択度だ!」と浮かれてしまうだろうが実際減衰するのはそこまでで、そのあとはダイヤルを回してもずっと同じように小さな音で付いてくる。もっともMWではRFの選択度も結構高いので50kHzも離れたら余程の強電界でもない限り聞こえないが(注4)。

注1:ここで扱うSFU455は中華製である。MURATA製の同名製品(製造中止)より中心周波数のバラつきが多いようだ。肝心のスカート特性は日・中どちらも変わりなくクソ(^^; 頭がキレるのにスカート特性が極度に悪いので「音質が悪い上に選択度も低いCF」という事になる。ちなみに末尾のAやBと言うのは帯域幅のランクではないので注意。

注2:これは強電界のHSDLの最低限である。大昔のラジオ設計の教科書には「実用には±10kHz離調で-50dBで充分」とかマヌケな事が書いてあるが、その性能では10kW未満の民放が一つしか無い弩イナカでしか通じない。実はどこのメーカーも設計要領はその真空管時代から何も変わっていない。そんなショボイ性能では宮崎放送も長崎放送も決して受信できないのだ(^^

注3:放送を離調していく時に帯域の狭いフィルタだと「シュワー」という音がする。あれを離調音と言っていた。真空管時代だとMFかT-21みたいな通信用でしか聞こえなかった。CFは頭のキレは同じでもスカート特性がこれらよりケタ外れに悪い。

 ちなみに昔は帯域幅を狭くするのも難しかったが、標準より広くする方が更に難易度が高かった。帯域の広い高級IFTは「放送波のサイドバンドを全て通す」という事でHi-Fi厨房?が挙って入手したのだ(^^ ここに写真がチラッと出ているT-48などは3段帯域切り替えで15kHzまで広くできる高級品だった。TRIOのIFTの完成形と言える名品である…ってジジイが言ってた。

注4:HSDLではNHK1が549kHz辺りから薄ら聞こえ始め、それが弱くなるとNHK2が聞こえ始めそれが弱くなるとAFNが聞こえ始め、それが弱くなるとTBSが聞こえ始める。最初に一寸だけ途切れるのは954kHzのTBSと1134kHzの文化放送の間の僅かなスキマである。IF一段の昔のポケットラジオだと531〜1242kHzのLFまで全部繋がってしまいます。ストレートラジオよりちょっとマシな程度か。それと比較すればER-C54/55Tなんて高性能かも知れないね。

★おまけ:CFの劣化
rekka1
 未使用品のSFZ450Cだが、他の脚は何とも無いのに真ん中のGND脚が錆びている。これがCF劣化(老化)の兆しだ。もちろん劣化とは脚が錆びると言う単純なモノではなくもっと性能に結びつく症状だ。脚が変化するのはその表層的な表れに過ぎない。

rekka2
 これは廃用になったR-300から外したSFD455Fだが、御覧のように裏の封し部分が変質し始めている。これも劣化の兆しである。これに加え外見に変化が無い劣化もあるので厄介だ。

 例としては「波形の悪化」「ロスの増大」「中心周波数の変動」などである。「波形の悪化」は双峰になったりして使えなくなる。「ロスの増大」はそのまんまで、甚だしい場合は聴感でハッキリ分るほど感度が低下する。中心周波数は規定以上にずれるがなかなか気づかない。上のSFD455Fは2つ付いているうちの片方が双峰になってしまっていた。加えてロスもハッキリ増大していた。何で起るのかもう判ってきているが教えてやらねー(^^

 これらは使用しても未使用で保存していても起るので、結果として「セラミックフィルターには寿命がある」という事になります。早ければ10年過ぎ、遅くとも30年を越えると確実に劣化する。長期ストックは危険なので早めに使うか売っぱらうのが吉だ(^^ 知る人ぞ知る事実だが意外に知らない人が多いので書いておく。

SFU455Bェ…(^^;

中華SFU455B


 速報だが哀店道のSFU455Bがまた変わっていた。これまでとはメーカーが違うのではないだろうか?参ったなこりゃ。これもまた中華製部品の楽しみの一つではあるのだが…。


sfu455b_01
 左が以前から売っていた方で7月にゲット、右は新しい方で9月にゲット。このように明らかに別物になっている。写真の通り左は文字がボケていてデキが悪そう。世間の人は気にしないだろうが、中華製を知り尽くしたHSDLとしては大いに気になる(^^ 中華製品がチェンジした場合は殆どは悪い方に転ぶからだ。多くの場合は正規からコピー品、甚だしい場合はコピー品のコピー品になるのだろう。


sfu455b_02
 何で気にするかと言うと実はこれ、新品で売られている時からポンコツで有名な某ラジオに使われているメーカー・品種と同じなんだよね…。このラジオは市販品なので勿論スーパーヘテロダインだが、594kHzのNHK1が531kHzでもバッチリ聞こえるというストレートラジオ並みのスゴイ奴なのだ。このスケスケ選択度ラジオに使われているCFと言うだけで嫌気がさす。実は中身はセラミックコンデンサなんじゃねえの?(^^; 中身コンデンサでもRFで良く選択すればこのくらいの性能にはなりそうだぞ。実際外国製ラジオでCFをセラコンでパスしたのを見た事がある。MWではなくFMだったけどね。なおこの最悪ラジオの記事は未だ出ないけど、既に先月鯖に上がっているから数日中に出るだろう。今書いているのは12月半ばの記事だからな(^^


 という事で、SFU455を多数集めて選別しようと思っていたのだが、以前と変わっているのならまた新たに買い足さなくてはいけないな…キリが無いから勘弁してくれ(^^; 前の奴を一気に買っておけばよかった。クソが。

IFフィルタの研究

セラミックフィルタと他フィルタの違い


 CFはメカフィルやクリスタルフィルタなど高性能フィルタよりはるかに安いけれどもLCフィルタとは比較にならないくらいアタマが切れる。つまり帯域幅が狭い。そのため回路を安くあげたり手抜きしたいメーカーには必須のアイテムである(^^ ここで各フィルタの特徴や欠点を挙げてみる。

=LCフィルタ=
 IFTである。1段では頭のキレが圧倒的に不足。絶対減衰量は離調すればするほど帯域外は減衰していくので段数さえあれば問題無し。正しく使われていれば跳ね返りも無いしスプリアスも無い。経年で調整が微妙に狂う場合があるが、ほぼ老化はしないので調整し直せばいい。比較的安価である。

=CF(セラミックフィルタ)=
 頭はキレるが跳ね返り(リプル・スプリアス)がある。またある程度までで減衰が頭打ちになる(=絶対減衰量の不足)。1段では絶対減衰量が全く不足なのでIFTレスはクレイジー。イメージより老化が早く中心周波数が微妙にズレて損失が増えるのが普通。SSB用など一部高級品を除いては非常に安い。

cfwla455kefa_sp
 帯域外の跳ね返り。650kHz辺りのは-30db程度なので無視できない。また絶対減衰量は-50dbを過ぎると頭打ちなのが分る。これは斑多のカタログデータからだが良心的なグラフですね(^^ もちろんCFWLA455だけでなくどの品種でも他メーカーの製品でも必ずスプリアスはあるし減衰量も頭打ちになる。これはこの製品ではなくCF自体がそういう特性なのだ。高額なフィルタでも絶対量の違いはあれど性質は同じだ。

=XF(クリスタルフィルタ)=
 上に比べスカート形状は良い。跳ね返りはあるがそれほど気にならない。絶対減衰量はまあまあ。老化はしにくい。欲しい周波数のモノが売られておらず、特に低い周波数のモノが殆ど無いのでほぼ特注品となる。比較的大型で高価であることもマイナス材料。少なくともラジオでXFが最終的な帯域決定に使われた例はICF-2001以外には知らない。FMチューナーではTRIO製で見た事がある。

=MF(メカニカルフィルタ)=
 形状がよく跳ね返りも少ない。絶対減衰量も概ね満足できる範囲。但しメカニカルな部品なので経年劣化は激しい。しかも製造者が少なく非常に高価な上に入手難である。一般ラジオでこれが使われた例は無いだろう。筆者は自分で入れた事があるがな(^^


 やはりLCにCFを組み合わせるのが一番経済的かつ効果的である事が判る。良心的なラジオはそうなっているがTA2003系のようにIFTを省略している無謀なのもある。弱電界ならそれで良いかもしれないけど。

CFWS_SFZ_hikaku
 高級CFの特性。上は一般的な安めのSFZ455である。下はやや高級なCFWS450である。5kHzほど中心周波数は違うが結果は同じなのでこれで説明する。

 上のSFZは頭がキレるがスカート特性が悪い典型だ。MWの標準である±9kHz離調しても-40dbまでしか下がらない。これでは70〜80dBμを越える強力局を完全に分離するのは不可能だ。それに対し下のCFWSは9kHz離調で-70dbを越える減衰量がある(注1)。これならソコソコ強力な局でもスッパリ切れるはず。帯域幅自体は上のCFの方が狭いので、下のCFは「選択度が高く音も良い」という理想の特性を可能とする。と言うよりは上のCFが「音が悪く選択度も低い」と言った方がイイかな。CFはカタログの帯域幅だけ見ていては本当の性能は分らないのだ(注2)。


 次回はいつになるか分らないけどセラミックフィルタの狭帯域化について書く。恐らく読者の想像とは違うものだが(^^


注1:帯域外の跳ね返り、スプリアスがあるので単体では完全とは言えない。

注2:カタログでは都合の悪いところはグラフで切り捨てられているので本格的には自分で調べるしか手が無い。絶対減衰量は大きければ大きいほど良い。と言っても-100dBを越えると意味は無くなるが…。そのくらいになるとIFフィルターだけでそれ以下にする事が出来なくなる。特に帯域幅切り替えにダイオードスイッチを使っていると不可能だった。筆者は過去にそれで非常に悩んできた。


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