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主にラジオを中心としたジャンク・各種実験の同人誌

CR-S3

CR-S3

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

「AIWA CR-S3」分解&洗う(^^


 前回使用してみたAIWA CR-S3だが、ちゃんと動いたもののやはり動きの悪いバリコン回りが気になる。それに全体的に汚れもイヤなので出来れば洗いたいと思っている。で開けてみたらモノスゴイ事になっていた(^^;


★ケースを割る
 見たところ外側のネジは一本だけしかないみたいだ。


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 がしかし電池ボックス内に更に2本ある。


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 割れた。クセー!!!なんて臭いなんだこれは。開けて直ぐにダイヤルが動かなかった理由が判明した。何とダイヤルを意図的に固定していたのだ。こりゃ回るわけは無い。何かゴムのような鼻クソのような奇怪なモノ(注)がダイヤル周りに意図的に一杯詰めてあって動かないのだ。だんだん動くようになったのはこれが経年劣化して崩壊し始めていたのだろう。きっと一つの放送局しか聞いていなかったのだろう。使用者の知的レベルの低さと偏屈な人格が想像できるね。

注:経年で変質しているので何かわからない(^^; 有害物質だと困るので早々に処分した。

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 VRの周りにはチリ紙が巻き付いている。これは固定したのではないだろう。何故ならVRが回らなければスイッチが入切出来ないからだ。しかし単純に汚れたにしては念入りに巻き付きすぎている。思うにこれは軽く動かないようにしたのではないだろうか。基板のスペーサー(ケースと一体成型)が割れているのは何故だろう?外す時に割ったのかな。何か野生動物や昆虫の行動の研究をしている気分になってきた。少なくともヒトの行動としては意味不明の作業が多過ぎる。


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 ちょっと中断だ。くさくて汚いのでもうこれ以上は無理。ケースも部品も全部洗剤&消毒液にぶっこむ。割れても腐っても構わない。ストラップは切って捨てちまったしもうオリジナルには未練はない。そう言えばHSDLにはスチームがあったな。アレをもう一度使えるようにした方が良いかもしれない。とにかくラジオの汚れはPCの汚れとは全然違う。HSDL・HJCLのジャンク研究により以下の特徴が判っている(^^

・PCの汚れ
 それなりに汚いけど大した事は無い。ホコリ、ホコリ、またホコリ。最悪レベルはヤニ臭・ヤニ汚れなど。

・レンズの汚れ
 偶に肥溜めに転落したかのようにかなり汚いのがある。ホコリ、カビ、稀にヤニ臭など。昔は高価だったものなので概ね大切にされている。

・ラジオの汚れ
 中古はそうでもないがジャンクは殆どが異常な汚れ。得体の知れない禍々しい生活汚れとゴキブリの巣!どんな生活をしているんだこいつら?(^^; しかも臭い。タバコ臭ではなく糠味噌のような生活臭だ。

 このラジオは記念すべきHSDLラジオ丸洗いの第一号機となった(^^ 他ならぬ面倒くさがりの筆者が洗うのだからどれだけ汚かったのか解ろうというものだ。


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 ホコリで一杯だがまさかSPを洗うわけにはいかないのでブラシかなんかで掃除するしかないのだろう。もうイヤになってきたがこれも修行のうちだ(^^;


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 しかしこれでこのラジオは汚れ・劣化はあるが完動に近いかもしれない。唯一の不具合だったダイヤルが直ってしまったのだから。基板の裏が腐食し始めているのが気になるが…SPを切り離して基板は洗うか?IFTやPVCやVRが心配だがそれ以外は大丈夫そう。でもハンダ付けが面倒なので裏面を消毒用アルコールのスプレー(禅除去でおなじみ^^)で洗ってやった。洗ったら腐食と思われたのは表面のヤニで、ある程度だがキレイになって良かった。これ以上はカネがかかりそうなのでもう止める。基板は使っても触らないからいいや。これは100(108)円ジャンクであることを常に忘れてはいけない。


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 何とか乾いた。ついでにホコリもとって基板の掃除もした。イヤホンジャックがまだ錆取りしていない。


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 実に簡単なICラジオだが、トランスが皆無なTA2003系と違ってIFTやらOSCコイルやら一杯ある。ハッキリ言って昔のラジオだと思う。半導体の方がまだ高かった時代のラジオだね。回路的に見るべきものはほぼ無い。これだけの部品数を良く詰め込んだなーという基板実装の職人芸だけが見どころか(^^ がしかし、開けて判ったのだがこの製品は90年代半ば以降の製品なのだ。何でこんなにボロいんだろう?それは使っていた奴が悪いからだ。

 CFが見当たらないのだが使われていないのか?マジで?その割には選択度はSFU455並みだったぞ。CF無しのラジオと言えばウチではDA301S(TA7613AP)だけだが、感度はともかく選択度は論外レベルだったからな。これは受信してみる価値はアリ。


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 キレイになって生まれ変わりました(まだ微妙に臭いけど)。魔窟からの救出おめでとう。がしかし電源を入れたら鳴らねえ(^^; どうもイヤホン端子の接触が悪いようだ。ICF-9と同じ症状だがこちらはかなり重いらしい。無理も無いな、前回見たように緑青吹いているくらいだから。録音出来るかな?出来なかったらSPからマイクで録る(^^;


★受信する
 倒芝ICの哀話ラジオと言う事で結構バカにしていたのだが、21世紀のブリスターパックのポケットラジオよりも上なんじゃないか?これより感度の高いポケットラジオはかなり高い金を払って箱入りのラジオを買わなければならない。選択度はやはり良くはないが普通に実用にはなる。感度に関して言えば先日入手した産経やらER-19FやらRAD-P5130Sなんて軽くひねる。TA7641は初めてだが、やはり粗ニー系より倒芝系の方が感度が高いのだろうか?何しろ昔から所有していたDA301Sを除けば初のホンモノの倒芝製だからな。

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 おなじみバンドエッジの受信テストだ。真ん中はカブリで受信できず、選択度のテストは無用と見て止めておいた。感度は充分に実用になるが選択度はSFU455B×1程度だ。もっともLCだからIF漏れは少ないけどね。

 昼間の639kHzのNHK静岡2も765kHzのYBSも選択度が理由で受信できなかった。これはIFTの弱みが出た。これらはLINEが使えないのでマイクで録音したから、粗ニーのICレコーダーが発生するノイズが入ってしまった(^^;

 受信して気づいたのだがどうも中身を弄られているような気がする。ダイヤルスケールがだいぶ外れているのだ。もちろんポケットラジオだからいい加減だろうけどこれは外れ過ぎ。恐らくOSCコイルではなくPVCだろう。ANT側も弄られている気がする。それよりIFTを弄られるとチョット拙い。これは実装したまんま調整すると上手く行かない(注)。生産の時は予め合わせてあるモノを入れるのだから。面倒臭くなってきやがった…。

注:SSGを使わない場合は最初からある程度IFに合っていないと調整が難しいのだ。頭死老が弄ると平然と100kHzくらいズレている場合がある。コアが割れているのも多いね。

★終わり
 HSDLに来た中でも確実に三本の指に入るヒドイラジオだった。もちろん製品が悪いのではなくユーザーが境界線レベルのアレな人だったということ。TA7641はRF無い割になかなか高感度で使い物になりそうだ。このラジオ自体はどこかのOEMなのかもしれない。

CR-S3

この記事は一般人向けのいわゆるレビュー記事ではありません。検索で来た方はここでサヨウナラ(^^

「AIWA CR-S3」"SUPER SENSITIVE TUNER"は本当か?(^^;


 今年の3月に入手した哀話のポケットラジオ。100(108)円という価格に見合った超汚いジャンク品だった(^^; ネタのため仕方なく買ったものの動作チェックするのもイヤ気が差して放置していた。がしかしそろそろネタが切れてきたのでチェックしてみる。


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 何で買ったかと言われればCR-S3の名前よりも、やはりこの"SUPER SENSITIVE TUNER"の文字だろう。私的にはイマイチな印象がある哀話とは言え、正面切って言い切ったからには自信があるはずだ。よろしい、試食してやろうじゃないの。


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 死にもの狂いで磨いたので分らないだろうが(^^; とにかく今まででも五本の指に入る汚さだった。流石100(108)円!汚れだけでなく消毒しても異臭が漂うし…触るのもイヤなので全バラして洗いたいよ。バカ菌がうつる。


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 全体が臭い上にかなり使い込まれている。それにこのフタ部分。今時小学生だってこんな開け方はしない。知的にアレなオーナーだったらしい。


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 電源SW兼VRである。ホコリが詰まって汚いが、触った感じではSWの機能は生きている模様。ただVRは経年劣化で死にかけているのではないだろうか。


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 ここが不具合箇所だ。入手当時は同調ダイヤルが固着して回転しない状態だった。ブチ壊すつもりでガリガリやったら少しずつ回り始めた。少しずつ回り始めたって?それってどんな不具合なんだろうか?PVCはその名の通りで錆びて回らなくなったりはしないのだが…これは後に驚くべきアホ事実が判明した(^^;


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 イヤホンジャックは緑青を吹いていて扱いの悪さを物語る。もうダメかと思ったがイヤホンを突っ込んでみたら何とか働いている。もちろんSPも鳴る。面倒くさいがいずれ磨いておくとするか。


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 電池ボックスは案に反して無傷に近かった。大体アレな奴が使っている物件はここが液漏れしているのだが。但し電池蓋のスポンジは当然ながら経年で腐敗し切っていた。仕方なく完全除去したため少々傷がついた。見えない裏だから気にしないけどな…そもそも表は傷だらけだし(^^;


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 今日は裏蓋を開ける気はないのでリボルテスを入れて電源SWを入れてみた。充電後のリボルテス1.2V×2でも電源は入り放送が聞こえてきた。電圧は1.5V乾電池×2でなくとも大丈夫らしい。確実にICラジオだね。調べたらTA7641BPという倒芝のICだった。

 …うーんこれは明らかにトラッキングがズレている。あくまでも予想だがこれは開けられているな。このラジオの年代の製品が経年劣化でこれほどトラッキングが狂う事は無いのだ。よくある中華ラジオのように未調整で元から合っていなかったか、ラジオを知らない頭死老が弄ったかどちらかしか有り得ない。だから検品してシロートが開けたのは買わないようにしているのだが、これは100(108)円ラジオなので開けてあっても買っただろう。

 今日は論理的に真面目にチェックしてみた。まずはアルミリングでチェックする。感度が更に大幅に下がった。次にフェライトコアでやってみる。今度は驚くほど大幅に上がった。どうもインダクタンスが足りていないらしい。ひどく楽観的に言うとコイルのパラフィンが割れてコイルが外側に動いてしまっていることも考えられるが、本体を振っても感度は変わらないので違うだろうな。面戸癖〜。

 試しにフェライトコアを近づけた状態でNHK静岡2の開始IDを受信してみた。ダイヤルがアレなので周波数が完全に合っていない気もするが(^^; 低感度だったICR-S8と違って感度は上々である。選択度は良くは無いがICF-9よりはイイんじゃないか?何しろICF-9は感度が高い分NHK東京1の次にNHK東京2が連続で聞こえるので、その間に存在するNHK静岡2はまともに受信できないくらいだから(NHK東京1と混じって聞こえる^^;)。

 上にも書いたがこのラジオはTA7641BPという珍しいICを使用しているらしい。イヤこの製品が発売された当時は珍しくなかったかもしれないが、2019年現在はほぼ見かけないくらいかなりのレアICと言える。その点でHSDL的にはなかなか良い買い物であったと思う。

 TA7641BPのデータシートを見た。このICは珍しくAM専用でRF-AMPは入っていないようだ。当初はTA7613APのAM専用廉価版ICなのかな?と思っていたが(注)全く違うっぽい。データシートの通りならこのラジオはRF-AMP無しでこの感度を得ていることになる。聞いた感じでは粗ニーのRF付きICと変わらない。アプリ回路にはCFも使われていなかった。IFTだけでこの選択度!SFU455Bの立場が無い(^^;


 と言う事で外見からもハッキリ判るくらいのクソジャンクだったが何とか動く事が判明した。しかしこれもうストラップもないし、オリジナルにこだわる必然性が全く無いのでバラしてメンテするしかないな。次回は分解して洗えれば洗いたい。調整も徹底的にやればソコソコ感度が上がるのは今回判ったから。


注:当初筆者はTA7613APにはRFAMPは入っていないと思っていたが入っているようだ。ブロックダイヤグラムでRF-MIXと一緒になっていたので気づかなかった。実は冒頭にシッカリ"It incorporates: AM RF Amp…"って書いてあるのだがブロック図しか読んでいない筆者だった(^^; 今考えてみるとTA7613APは70年代としては抜けて高性能だったのだろう。それからTA2003まで殆ど進歩していないのが情けないが…。


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