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ジャンクPCパーツやカメラ研究を専門とするブログ
主に東京・多摩地区のハードオフを巡回しています。

ECS

パワーMOSFETの剥がし方

 以前パワーMOSFET実装法という記事を書いたが、その記事では剥がし方は簡単に触れただけだった。SMDとは言え剥がし方は説明しなくとも解るだろうという読みだったのだが、現実に検索で来る人が居るので剥がし方も説明してみた。さしあたって急ぎのネタも無い事だし(^^


★現状
smd_mosfet1
 これが今回剥がす面実装タイプのパワーMOSFETだ。これをハンダゴテだけで剥がすのが今回の目的。このマザーは前出の記事で上だけ交換したP6ISA-IIだが下側も交換する。ちなみに同形状(TO-263)のレギュレータICも同様に扱える。今回は「外した部品は再利用しない」前提で進めるが、チェックする方法を知っている人は再利用も可能だろう。尤もその手の知識のある人が今更この入門記事を読むとも思えないが…。


★必要な道具
 最低限用意するのはハンダゴテ、コテ先、ピンセット、ハンダ吸い取り線である。コテは温度調節機能を持った物が望ましい。gootで言えばPX-201、ハッコーで言えばFX-600等である。ヘタな人ほど良い道具を使うべきだし、名人でも悪い道具ではロクな仕事はできない。新たに買うのであれば一生使うつもりで良いモノを買おう。

kotesaki_980td
 コテ先は実装の時と同じこのD型を用意する。小型であれば普通のB型でもできるかもしれないけど、これを読んでいるあなたはシロートなので素直に買ってください。これから何度も使うのでケチらないように。


★作業開始
smd_mosfet2
 付ける時と同じようにまずは両足からだ。ハンダを溶かしつつピンセットで足を基板から僅かに持ち上げる。このTO-263は大丈夫だが、TO-252だと脚を浮かせる作業で石が割れる可能性が非常に大きい。再使用するならヒートガンの方が良いかな。

 ハンダを盛った後に吸い取り線で吸い取るやり方もある。これはコツが必要なので何回か練習しないと完全にハンダを除去するのは難しい。この方法だと脚は曲がらないので再使用する場合は良いかな。完全に除去しないで剥がそうとするとランドを剥がす危険があるので、初めてやるなら上のやり方が失敗が少ない。周りに邪魔物が多いとやりづらい方法でもある。この吸い取り線法はTO-252用かな。


smd_mosfet3
 両足が浮いたらパワーMOSFETのタブと基板の合わさった所にコテを当てて熱する。この際、コテ先を当てる位置に多少ハンダを盛った方が確実だ。充分に熱が伝わればズルッと言う感じでパワーMOSFETがズレるので素早くピンセットで除去する(高熱注意)。ハンダが溶ける時間はコテや季節にも依るが、何分も掛かる場合は恐らくコテ先を当てる位置が悪いのだろう。大切なモノをやる前には要らないマザー基板で付け外しの練習をしよう。動作しているマザーの石を取り外してまた付ける。それで動けば作業は問題が無い事になる。


smd_mosfet4
 実装の時のように位置決めの時間が無いし、ハンダの量の判断も無いので楽だ。剥がし終わったらいつものようにハンダ吸い取り線でランドをキレイにする。ここまでやって作業終了だ。


irl3103s
 剥がした奴をもう一度使う場合はハンダを掃除しておこう。


★実装も行なう
 さて剥がしただけで今回の記事は終了だが、このマザーは剥がしっ放しにもできないので実装も行なう。オリジナルのパワーMOSFETはIRL3103Sだが、今回はHSDLお勧めのSKI03036に交換する。これはRdsONが低い割にはスイッチング速度もソコソコ速い。しかも性能に対して価格は安く言う事無し。アキバ巡回[14/12/23]で手に入れた物件が漸く役に立つ日が来た。


r17_1
 その前にゲート抵抗R17も換えておく。ER7というシルク印刷の上にあるのがR17だ。ER7ではないので念のため。元は10Ωだが1.5Ωに変更する。石がノーマルでも下側は1.5Ωの方が良いと思う。元のパワーMOSFETのままで抵抗だけ0〜1.5Ωに変えても効果が有るかもしれない。この場合、効果が有るのは下側のゲート抵抗である。上側は波形が乱れる場合があるので確認できない場合はさわらぬが吉。


r17_2
 この辺り混み入っているのでハンダゴテで破壊しないように注意が必要だ。もし電解コンを交換する計画があるなら電解コンを抜いた後でこの作業を行ない、その後電解コンを実装するようにする。背の低い部品から付けるのが鉄則だ。


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 ちなみに上下スイッチを変えたのでカレントリミットが変わっているはず。もし高クロックのP!!!を載せて不具合が出たらER2の値を変えて実験的に決める。RdsONは温度によって不定なので計算でキッチリ求める事は難しい(注1)。現在のところHSDLでは不具合が出ていないので放置中。

注1:このマザーのVRMコントローラUS3004は上側パワーMOSFETのDS間で過電流を検出している。そのためパワーMOSFETの特性が大幅に変わるとカレントリミットに影響が出る。リミッタが効きすぎるとCPUの動作にも影響が出るし、効かなければVRM等が故障する。詳しくはデータシートに譲るとして、22.6AリミットだとER2はもっと減らさなければならない。

ski03036
 これで本当に終了だ。下側のRdsONが1/3程度に下がったので厳密に言えばVRMの発熱が減少しているハズ。消費電力も低下するはずだが、メーターに影響を与えるほどに変化する訳では無い。元々P6系はVcoreはあまり流れないので、超効率VRMを搭載するのは少々もったいない気がしないでもない。本来これはK7以降で意味がある改造なのだ。


p6isa2vrm_m2
 現在のVRM回路図はこうなった。もはや一部RとMLCC以外は全部置き換わっている。そろそろ正規版の出力電解コンに換えるか?予定では入力WX1500μF6.3V×2、出力WG3300μF6.3V×6だ。現在のALLNCC使用も気に入っているので踏ん切りがつかない。


★終わり
 近年は面実装のパワーMOSFETも色々な形状が生まれている。底面電極でハンダゴテでは剥がせない物も増えている(注2)。その種類は非常に多くここでは説明できないが、いずれ特定の形状がPC関連に広く普及してきたらやってもいいかな。

注2:例を挙げれば、ASUS P5Q無印のVRMに使用されているパワーMOSFETはルネサス製のWPAKと言う形状の底面電極品だった。

パワー&リセットボタン

 オムロンのタクトスイッチが余っている上に全く使い道が無いので、「今日のHSDL[2009/11/12]」で紹介したマザーボード直付けスイッチに使ってみた。今回付けるのは常用のP6ISA-IIであるが、前回記事とは違う変わった付け方をする。と言うか、その方法を思いついたのでこの記事になった。


jpw
 今回は取り付けに基板上の使われていないホールを利用する。まあマザーと地続きのラグ板みたいなもんだな(^^ もちろんこれは他の機能やICの為の配線であるからそのまま付く訳では無い。浮いている配線を探し出して横から利用するわけだ。そのホールが浮いているかどうか慎重に確かめないと危険だが、外部IDE-RAIDコントローラ等の未実装拡張機能の信号線は浮いている可能性が高い。確かめ方は「そのホールとICの信号線のピンが導通があるか?(信号線の二股は無い)」である。この条件で導通があればそのホールは浮いていると見て間違いない。なおパワーSW・リセットSW共にGNDに落とす動作なので、片側ホールはGNDの方が配線が少なくて済む。


omron
 タクトスイッチの4本足のうち不要な2本を切った。ワイヤーだけで線を繋げると直ぐに切れてしまうので今回の付け方の方が安定する。前記事と違ってポストピンを抜く作業が無いのも楽だ。尤もこの使えねー形状のオムロンスイッチを活かすにはこの方法しか選択の余地が無かった訳だが。


ura_haisen
 スルーホールにSWを取り付けたら、あとはパワーとリセットに裏から配線する。前記の通り片側はグラウンドなので配線する必要はない。ブラついたり引っかかるのでマスキングテープで止めた。裏は少々カコ悪いが裏返しで使う訳じゃないので良いだろう。


pw_rst_sw
 通常このスイッチはポストピンに挿す市販品や自作品を用意しているが、肝心な時に他のマザーに付いていて無かったり、どこかに仕舞って出てこなかったりする。そう言うイライラから解放されるのは良い。原状回復も比較的容易で跡は残らない。これも外見ノーマル重視のHSDLには重要だ。

 自作用の高級機ではこのスイッチがノーマルで付いているが、実際の使用感はこの上なく便利で快適である。どんなマザーでも適用できるわけではないが、このスイッチは無尽蔵に?あるので他の常用マザーにも付けられる限り付けたい。

パワーMOSFET実装法

ECS P6ISA-II MOD編・外伝

 読者は解っている人ばかりと思っていたが、質問が来たので「もしかして知らない人も多いのか?」と心配になって記事を書いた。もちろんTO-252とか263等のSMDパーツを想定している。マザーボードやビデオカードにはラジアルリードのはあまり無いし、そもそもラジアルリードなら教えなくとも普通にできるわな。このような文章を読むより実際やってみるのが一番なので大した役には立たんが一応。


to252_to263
 左が古いマザーではおなじみのTO-263パッケージでDD-pak又はD2-pakとも呼ぶ。右が最近のマザーやVGAでおなじみのTO-252パッケージでD-pakとも呼ぶ。これら面実装タイプは実装が容易なのとヒートシンクが必要無いので現代のPC製品では主流となっている。


★サンプル
 今回は交換作業を見せるのが目的なので何でも良いだろう。そうだ、以前途中まで弄って放置されているP6ISA-IIにするか。全NCC化以来、約2年ぶりの記事登場となる。


before_irl3103s
 上下スイッチ共にIRL3103Sが使われている。RdsONはVgsやIdにも依るが12〜16mΩ程度。これでP!!!なら充分と言えるが、発熱を低減する意図でもっと良くしてもバチは当たらない。イヤ交換しないとここで記事が終わっちゃうんで…(^^;


ipb10n03l
 IPB10N03LのRdsONは6.5〜13.4mΩでIRL3103Sより一段上ランク。RdsONだけでなくTrrも速いので効率は上がる。スイッチ自体が速いから本当は上下共これに変えたいけど、もったいないので下側だけこれに換えよう。ちなみに金属ゴミで捨てた廃品マザー(注)から奪い取ったのでタダ。ドレイン・タブの構造は知っておこう。どこを熱すればよいか分かるはず。

注:恐らくGA-7VKMLSだと思う。今から考えるとこのマザーは死んでいなかったのではないかと思うが、引っ越しついでに捨ててしまったので有耶無耶になった(^^;

★準備
 何事も道具が無ければ始まらない。殆どの読者は恐らく持っているだろうけど一応確認の為。


kotesaki_980td
 ハンダゴテとハンダ吸い取り線は必需。コテ先もこのタイプが良い。ハンダはマザーボード修理では0.6φ一択。あとビデオカード用に0.3φがあれば良いかな。0.8だの1φだのをマザーに使っている人はハンダ盛り過ぎのヘボカス君。それは低レベル電子工作・アンテナ工事・真空管オヤジが使うモノであまり流れない。高度なモノほど密集度が高いのでハンダも細くなっていくわけだ。細いモノなら太い用途にも使えるので心配ない。

 コテは新しく買うなら温調タイプを買おう。パワーMOSFET交換はコンデンサ交換と違って「一度きり」の安易な気持ちで踏み込んでよい領域ではない。という事はこれからも作業を続けるのだから、一生使うつもりで出来る限り良い道具を買うべき。良いモノを買った方が作業が楽だし(特に冬場は楽)、後々絶対に良かったと実感できるはず。また初心者ほど良い道具を使った方が早く上手くなる。

 ちなみに現在付いている石はゲート・ソース両足を剥がして浮かせた後、ドレイン・タブを石が動くまで熱し続ける。良い基板ほど時間が掛かるので気長にやる。少なくとも剥がせないようなコテや腕では付けられないのだからまず外してみよう。初心者は練習基板で作業を一通り練習する事だ。壊れていないマザーの石を外してまた付ける。それで正常に動けば問題無い。


★作業1
 上で「下側だけ変える」と書いたが、マザーを見たら下側は内側で面倒くさい所に付いている。仕方が無いので上側だけ変える事にした(てぬき)。これでは今回の交換の意義は殆ど無いかもしれんな…(^^; まあいいかサンプルだから。

 キレイに付けるにはまず基板面を平坦にすること。汚い付け方をしている人はこれが不充分なのだ。ハンダ吸い取り線でハンダ面の掃除をする。これは要らない基板で徹底的に練習した方が良い。パワーMOSFETに限らず面実装のリワークはこれでキレイさが決まる。


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 キレイにと言っても鏡のようにテカテカにする必要は無い。あくまでも平坦にするのが目的だから。レジストは極力剥がさないように。吸い取り線をコテ先でギュウギュウ押し付けると容易に剥がれてしまう。剥がれるとハンダが関係無い部分に流れて厄介な事になるし見た目汚い。


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 この写真では252と263の境界のレジストが剥がれているが、もしこのような両用基板にTO-263を付けるなら、境界のレジストは意識して剥がす。境界が残っていると外から内にハンダが流れないので確実に失敗する。空気が入ると放熱できないのでヘタすると石が壊れる。メーカーの製造はリフローハンダ付けなので境界があっても大丈夫なのだ。コテとはハンダの流れ方が違う。


remove_irl3103s
 作業―了。これであとはハンダ付けするだけ。50%は終わったと考えてよい。なお中古のMOSFETはハンダが残っている場合があるので前もって掃除しておく。ドレイン・タブに吸い取り線を当てるのだ。古いフラックスもテキトーに掃除する。ゲート・ソースはある程度自由度があるのでそのままでも良い。


★作業2
g_s_ipb10n03l
 作業△魯押璽箸肇宗璽垢鬟魯鵐隻佞韻垢襦これは説明しなくても簡単だよね。但し置く位置は厳密に合わせなくてはいけない。曲がると後で困るので確実に。位置がずれるので脚は曲げてはいけない。位置はもちろんドレイン・タブ位置で合わせる。この作業までは後戻りが簡単にできる。後にドレインを止めてしまうと曲がりを直すためには苦労してまた剥がさねばならないので慎重に。足にハンダをテンコ盛りする必要は無い。市販製品の盛りをよく見てみよう。それと見た目が同じになればよい。


★作業3
 パワーMOSFETの絶対破壊温度は300℃で10秒程度だ。ハンダが溶けない175℃程度の温度で壊れることは無いのだから、極端に言えば溶けるまで10秒どころか何分掛け続けても壊れない事になる。まあそこまで熱をかけないでもハンダは溶けるけど(^^; 「熱を掛け過ぎないよう注意」をするよりも熱不足を気にした方が良い。

 なぜこんな事を書くかと言うと、最後のドレイン・タブを止める作業は放熱との戦いだからだ。マザーボード基板は石を冷やすために色々工夫しているのだから、ハンダゴテで温めてもハンダが溶けないのは当然だ。設計・品質の良い基板ほど溶けない、と言うよりハンダが溶けやすかったらその基板は放熱に問題がある。ここで温調ハンダゴテの良さが分る。夏はどんなコテでも出来るだろうが冬は温調が助かる。


d_ipb10n03l
 あとは普通にハンダ付けする。コテ先はMOSFETのタブの側から、タブと基板の両方に同時に当たるようにする(当て方はここを参照の事)。上でタブの構造を見れば判るようにこの方角からしか熱は受け付けない。ここでマイナスドライバみたいなコテ先が活きる。

 基板のハンダが溶けてきたらハンダゴテを当てつつ石を上から押さえてみる。熱が回っていれば下のハンダが液体のように動くのが見えるはずだ。押さえてみてピッタリ付いたらコテ先は直ちに離す。奥まで溶ける感覚を掴むまではこれで練習する。

 言うまでも無いけど石は強烈に熱いので押さえる時は火傷に注意。ハンダも盛りすぎない事。基板と石の間にハンダを意識して残す必要は無い。グリスのように潰して隙間に空気を入れないようにするのが肝要だ。古いハンダを極力除去して平らにする意味はそこにある。冷却は基板で行なうので密着していないと高確率で壊れる。


pomosfet
 ジャンクマザーで発見したハンダ盛りすぎの失敗例。典型的なシロートハンダ付けだが、ブニュっとはみ出て非常にカッコ悪いばかりでなく、完全に密着しているかどうかも非常に怪しい。何故なら充分に熱が掛かっていればハンダは流れるのでこのような山になる筈が無いのだ。


after_ipb10n03l
 作業終了でこのようになった。他と違って有鉛ハンダがキラキラ良く光る他は、元から付いていたのと変わらない。たぶん初心者には見破れないでしょう。写真上の元から付いている下側スイッチが曲がって付いているのが気になってきた。付け直したい!しかし面倒なので止めた(^^


★終わり
 壊れてもいないパワーMOSFETを交換してしまったが、このようにパワーMOSFET交換できるとマザーボード修理の幅は大きく広がるので是非ともマスターしよう。ハンダ付けが普通にできる人なら1、2回やれば上手く行くハズ。上手く行かない人はこの作業はまだ早いので、普通の易しいハンダ付けの練習から始めよう。

SL46T再び

 最近、昔のP!!!時代のOC記事を掘り返して読んでいる。既にこれらの記事はまともな手段では読めない。けっこう示唆に富んだ貴重な記事もあるのでもったいないな。特に楽天グループの裏切りは痛かった。あれで消えた有益なサイトは数知れない。いずれ似たような事をHSDLのアイデアを盛り込んで記事にしてみようと思う。あの時代のフロンティアスピリット?を何とか後世に残したい…しかし今回はそんな大げさなモノじゃない。ただの自己満足OC実験だ(^^


★SL46T(B-step)
 昔の記事を読んだ限りでは河童C以前は1.90V辺りから急に変わってくるようだ。今までは加減して1.8V程度までしか上げていなかったので、秘められた本当の力を発揮していなかったかもしれない。それに気づいて、今回は限界まで上げてもう一度挑戦してみる。但し冷却はいつものように空冷だけ。ちなみにギガ余裕のD(SL5L5)とC(SL4NW)はラス一なので使わない。誰もが見捨てる耐性の低いクソ石で結果を出してこそ意義がある。


★VID_MOD
 久々にP6ISA-II(HSDL41)を掘り出してきた。イヤそれは少しウソで、出て来たからヤル気になったのいうのが真相。このマザーはVcore昇圧は出来ない。そこでVID変造で乗り切る事にする。メモリは一応定格内なので昇圧はしない。というかATX電源からの直流しなので昇圧出来ない。370でVID変造するのは初めてだな。775の方を先にやってしまった。


370vid_mod1
 まずはテキトーに撚り線のビニール線を1本用意する。それから撚り線の内1本だけ抜いておく。極細だが扱いに困る事はあるまい。


370vid_mod2
 次にソケットのピン穴(VID3⇔VSS間)に差し込む。ハッキリ言って370のVID変造は775よりははるかに難易度が低い。銀紙もアルミテープも器用さも不要。これでVcore1.90V設定となる。


370vid_mod3
 あとはそのままソケットにCPUを差し込む。僅かに抵抗を感じるがスンナリ入る。CPUが浮いてしまう事も無い。実に安易ですね。

 冷却は懐かしの?ハリネズミである。ファンは危険なデルタじゃなくて5000回転のメルコの奴。それでも他のクーラーよりも冷える。元々雷鳥で丁度良いくらいのクーラーだから。


★テスト
 所有している8個のSL46Tの中ではもっともハズレコアなので、まず目標はFSB100安定という事で。それが上手く行ったら次の目標は1GHzかな。SL46Tは×8.5なのでFSB118で目標達成という事になる。でもさすがに1GHzは無理だろうな。所有品でも当たりの奴なら行きそうだけど。

 電源投入してBIOSで電圧を見るとVcoreは1.88Vと予定よりやや低いが、DMMでは1.91Vなので予定通り。さてこれで行ってみよう。


memtest_sl46t@100
 何と一発で目標達成。この石はBIOSポストで早くも固まっていたので前進だ。推察するに、ハズレコアでも1.90Vまでかければ全てFSB100迄行くのだろう。さてWindows上ではどんなパフォーマンスを見せるのかな。


cpuid_sl46t@100
 1年6か月ぶりにHSDL41でXPを起動してみた。VGAは何を付けていたのか、NICは何処に差していたのか記憶が無い。忘れてたけどNICは内蔵されていないんだね(^^; それでも何とか全部認識して正常動作。SL5L5以外では初めてCeleron566@FSB100のCPUIDを取ったかもしれない。


everest_sl46t@100
 センサーでは1.92Vになっているな。温度はこんなもので、先日までネトバCPUを弄っていた身にとっては呆れるほど低い。どんなに頑張っても60℃なんて絶対に行かない。ぶん回しても精々50℃までかな。これホントなのかなあ〜なんて思ってしまう。


bench_sl46t@100
 CPU・メモリ関連のベンチを回してみる。体感でも遅い!久々にP6のCPUを使ったがこんなに遅かったか?予想以上にSMS3000に毒されているようだ(^^ やはり今ここでこれを使ったのは正解だったかもしれない。もう少し後だと、たぶん遅さに嫌気がさして投げ出していたかも。私用の原稿書きマシンですら1.4GHzだからな。これが終わったら次はクラペン辺りで遊ぶかな。メモリも最低256のDDR以上と比べると不自由だ。HSDL仕様の究極痩身XPであっても256MBは欲しい。

 しかしこのP6ISA-IIも、HSDLに来た当初から比べ見違えるように安定感がある。やはり時間をかけて熟成されたものは良い。折角完成したのに使わなくなるのが悲しいが。


★続く
 初期目標は一発回答が来てしまったので拍子抜け。暫くこれでテストを続ける。なじんできたらだんだん上げてみる。次回はビデオカードも換えてみるかな。高性能の板でもこの石だとかなり能力低下するんだろうな。どんな悲惨な結果が待っているのか?楽しみ。

哀愁のマザー ECS K7S5A+(動作編2)

 K7S5A+の記事は予想通りあまり人気が無いみたいだが、特に気にせずもう一丁(^^ またもECSワークスに逆戻りか?

哀愁のマザー ECS K7S5A+(解析編)
哀愁のマザー ECS K7S5A+(動作編)
哀愁のマザー ECS K7S5A+(改造編)


★再度OCしてみる
 前回はFSB124すら到達せず沈没。マージンの無いAMDでも、パロミノは1600〜1700MHzは堅い。だからこそもっとマシになるようにマザーを改造したのだ。まだ完全に慣らし運転が終わっていない(注1)が、このXP1500+はK7N2G-Lで1600MHz動作している。少なくともそこまでは行かないと情けない。

 それはそうと見落としていたことがある。前回のテストが終わった後にBIOSメニューを見てたら、メモリ設定に"Ultra"モードというのがあった。これにセットしたら468MB/sと前回より格段に高速になった。これはGA-7ZXRのOC記録462MB/sを定格クロックでビミョーに上回る。しかもよく考えてみたら使用しているメモリはDDR400なのでCL2.0でも動くのではなかろうか。そう思ってテストしたらMEMTEST86+は難なく完走。気づくのが遅れてちょっと損した気分だ。速度は478MB/sでまずまず。SDRは余裕で越えているようで安心した。これでOCも上手く行けばいいんだけど。

 いきなり石限界のFSB124で行ってみよう。しかしBIOSPOST画面が出たところであえなく固まる。この下は前回のFSB110だから詰まらんな。124と110の間にもう一つ設定が欲しいところだ。しかし以前はこの画面も出なかったのだから進歩と言えるだろう。メモリが安定しているのでこれでCL2.0+Ultraが通るかな?


memtest_k7s5ap
 設定最高はクロック1430MHz、速度は533MB/sをマークしてメモリテストもパスした。ちなみにこのXP1500+SFFは何故か倍率変更できない。L1ブリッジは完全にクローズされているのだが、なぜ変更できないのかは分からない。起動できないマザーも多く、いろいろと謎の多い石ではある。クロックを上げればSDRの845に追いつけそうだが、それは向こうも同じなので決定的な差なんだろうな。

 ついでに100/133でやってみたが、BIOS設定は出来ても速度は全く変化が無い。DDR表示から見てもメモリクロックが変動していないようだ。メモリだけクロックが上がればもっと速くなりそうなのにもったいない感じ。

注1:コンデンサ交換後は1、2週間すると好調になる場合が多い。CPU(VRM)周りだけだとあまり関係ないが、メモリ系コンデンサを変えるとこの傾向が強い。ちなみに一度好調になったらそれ以上は良くならない。エージングを何時間続けても無駄なので念の為。使えば使うほど緩やかに、そして気付かぬうちに劣化が進むだけだ。

★折角だからXP3を入れてみる
 このマザーが現役の2000年代前半はOS(というかWindows)はまだ鉄板とは言えないものだった。このマザーのユーザーも半数は9xだったんじゃないかな。まあ9xが2kになってもACPIやPnPは相変わらずだったが。そこでACPIもPnPも完成したXPを入れて真の実力を発揮させてやる。

 どうやっても不安定にならないというお墨付きのパーツを組み合わせているので、インストール中に詰まる所は全く無かった。起動しても?はサウンドだけ。まあビデオカードのドライバはメーカー製を入れたが、とりあえずならサウンドドライバだけで完全に使用可能である。BIOSでは選択肢自体がグレーアウトしておりS1しか選択できないが、XPをインストールした後はS0〜5まで問題なく動作する(注2)。ちなみに98SEではS3が使用できなかった。9xはXP3と違ってBIOS設定に依存するので仕方がない。

注2:S2は分からない。っていうかS2って何?って感じ〜(^^; 通常のOSはサポートしてないんじゃないか?

★ベンチマーク
 HSDL得意のいじめベンチだが、このマザーの場合は時期がピッタリ合ってしまっているのでほぼ正当な評価となる(^^; ビデオカードを変えようと思ったが、他と比較したいので敢えてMX440(メモリだけMX460相当)のままで行く。

HSDL47
MB:K7S5A+[Rev1.0/1.0e]
CPU:AXL1500DLT3B(110x13.0@1.45V)
MEM:ProMOS PC3200-256MB
VGA:MS-8881[GF4MX440+DDR64MB]
OS:Windows XP SP3
PS:AcBel ATX-300P-DNSS


bench_k7s5ap
 ビデオカードがGF2世代なので多くは望めない。当然ながらDX9のベンチマークは全くスコアが出ないのでパスした。3DMark03等は時間の無駄なので…。π100万桁は1分23秒だった。SiS745のデータシートがあればもっといいタイムが出そうなんだけどな。


★消費電力
 昨今気になる消費電力はWindowsXPのアイドル時65Wで、3Dベンチ(3DMark2001SE)を回している時に76Wだった。HDDが2台付いている割には消費電力が少ない。もっともCPUはパロミノと言っても低電力タイプであるが。Pentium4の標準的PCだと、このPCのフル負荷がアイドルの数値なので驚く。

 ちなみにOCCT他プロセッサを酷使するソフトでは電源的にフル負荷にはならない。またHDDやVGAだけでなく冷却ファンまで消費電力に大きく関係する。厳密に1Wまで比較するにはこれらも公開しなくてはいけないのだが面倒なので省略〜(^^; HSDLはいつも同じ条件で測っており、条件を変える場合は特記している。消費電力的に見ればどんなパーツも大目に見る事はできない。コンセントの抵抗ですら消費電力に違いを与えるので、もしコンセントやテーブルタップ等が発熱していたら要注意だ。


★最後に計測
 改造後の波形を観測してみた。コンデンサ全交換など色々弄ったが果たしてどう変わるか。


wave_k7s5ap2
 前回より製品らしい?波形になっている。特に´△魯汽襪ら人間に変化したかのような大変化だ。5Vラインもほぼ問題の無いレベルになった。DCを強化したこともあり、これでUSBバスパワーも安泰だろう。出力リプルがあまり変わっていないが、OSTもそれほど劣化していなかったのかもしれない。


★終了
 地味で自作マザーとしての機能は低いが、何とか安いマシンを作りたい人には人気があったようだ。当時はまだコストを考えてPCを自作する人が多かった。まあ大概安物買いでヒドイ目にあうんだけど(^^; 当時も今も、遊ぶ気のない人は自作に手を出さない方が良い。例え不具合があってもそれを楽しめるくらいじゃないとね。PCを使いたいだけなら市販品を買えば良い。

哀愁のマザー ECS K7S5A+(改造編)

哀愁のマザー ECS K7S5A+(解析編)
哀愁のマザー ECS K7S5A+(動作編)


remove_ce
 前回交換分以外の電解コンを全て一気に抜いてしまった。どうせ全部中華製だし、動かさなくても期限切れレベルだろうから。流石に大小取り混ぜラジアルリード44本、面実装39個もあるのでなかなか捗らない。時間がかかるのは主にハンダ除去だ。とりあえずこれで暫くの間動かすことはできないな。


★ATX電源コネクタ
 SiSリファレンスは入力5Vなので仕方がないが、そのためATXコネクタにかかる負担は大きい。#12Vコネクタとの差は単純に言って12V10Aと5V24Aの差である。言うまでもないが電源の負荷とは電流の事で電圧ではない。ジャンカーならK7S5A系故障マザーにはATXコネクタの焼けがかなり多いのに気づくはずだ。汚い部屋で使ったり、メンテせずに長期間使用すると燃える確率は飛躍的に高まる。

 それでも絶対に焼けないようにするには5V外部入力を使うしかない。Vcore(VRM)分だけ別の線を繋いで確保すればよい。HSDLではそれも面倒なので、時折接点を磨いたり抜き差しするようにする。一般家庭のような埃っぽい所で長期ノーメンテは自殺行為。自作PCの製造メーカーはユーザー自身なのだから、燃えて騒いでいるのは自業自得としか言いようがない。


★気になります
 相変わらずスイッチ発熱がスゴイ。極度に遅いスイッチング周波数(108kHz)でこれだけ発熱するとはね。載せているのは高クロックの石ではなく、低電力版の1500+(1300MHz)なのだからモバイルを除けば最低クラスだ。ノーマルのコンデンサだとMOSFETに触っていられなかった。もっとも膨らんでいたので当たり前と言えば当たり前だが。


mc62
 特に外側のスイッチが倍以上熱くなるので心配になった。そこでMC62に22μF10Vを追加してみたがどうなるか。動作中に触ってみたが、筆者の感覚ではやや均等化したように感じる。次回計測でその正しさが証明されるだろう。外見が汚くなっても良いなら各スイッチの真横に貼るんだけど止めておく。他人のマシンなら頼まれたらやる。


★VRM出力コン交換
 面倒なので放置していたが嫌々やる事にした。メーカーが2種類混ざっているのは中古だからで、見栄えが良くないが仕方がない。いや仕方はあるけど対策しない(^^;

EC1:RLX3300μF6.3V⇒NCC KZG3300μF6.3V
EC4:RLX3300μF6.3V⇒NCC KZG3300μF6.3V
EC9:RLX3300μF6.3V⇒NCC KZG3300μF6.3V
EC13:RLX3300μF6.3V⇒SEI WG3300μF6.3V
EC16:RLX3300μF6.3V⇒SEI WG3300μF6.3V
EC18:RLX3300μF6.3V⇒SEI WG3300μF6.3V


★CPU&SiS745のDC
 基板裏のDCを埋める。CPU裏は12個。余っているポリマータンタルを貼ろうと思ったが、OCマージンの殆ど無いSocketAには意味が無いので3216の10μFで誤魔化す。そうだ真ん中の2つだけ大容量にしよう。在庫表を見たらTPB150μF4.0Vという使えん奴を発見。ちょうど2個あったのでここに使う。SiS745裏は全て1608の0.1μF(と思われる^^;)を貼る。地味ながらこれらが一番性能に影響する。ちなみに上で交換した出力コンデンサは、これと比べれば全くと言っていいくらい性能に影響は無い(^^; 対象の物件に近いほど効果が高まるのでCPU上が一番なんだけどね。

#SiS745_DC
BC104:EMPTY⇒0.1μF25V
BC105:EMPTY⇒0.1μF25V
BC106:EMPTY⇒0.1μF25V
BC107:EMPTY⇒0.1μF25V
BC113:EMPTY⇒0.1μF25V
BC114:EMPTY⇒0.1μF25V
BC115:EMPTY⇒0.1μF25V
BC130:EMPTY⇒0.1μF25V
BC131:EMPTY⇒0.1μF25V
BC137:EMPTY⇒0.1μF25V
BC138:EMPTY⇒0.1μF25V
BC139:EMPTY⇒0.1μF25V
BC140:EMPTY⇒0.1μF25V
BC148:EMPTY⇒0.1μF25V

 裏面CPU_DCの部品番号が判らない。何処にプリントされているのだろうか?(^^; 全てのMLCCは10μF(×10)で、中央の2つだけTPB150μFになっている。


★メモリ周辺
 このマザーはメモリ系も交換した方が良いな。DDR400でもデュアルチャネルでもないので気難しいわけではないが、MLCCが大量に貼ってあるわけでもないしDCは結構いい加減。

EC2:SM100μF16V⇒PR330μF6.3V
EC5:SM100μF16V⇒PR330μF6.3V
EC10:LZ1000μF6.3V⇒KZH390μF25V
EC12:LZ1000μF6.3V⇒KZH390μF25V
EC14:LZ1000μF6.3V⇒KZH390μF25V
EC15:SX10μF25V⇒KRE22μF16V
EC17:SX10μF25V⇒KRE22μF16V
EC28:SM100μF16V⇒PR330μF6.3V
EC35:LZ1000μF6.3V⇒KZH390μF25V
EC37:LZ1000μF6.3V⇒KZH390μF25V
EC39:EMPTY⇒KZH390μF25V
EC40:LZ1000μF6.3V⇒KZH390μF25V

vccm_dc
BC2:EMPTY⇒0.1μF25V
BC30:EMPTY⇒0.1μF25V
BC43:EMPTY⇒0.1μF25V
BC48:EMPTY⇒0.1μF25V
BC58:EMPTY⇒0.1μF25V
BC129:EMPTY⇒0.1μF25V
BC154:EMPTY⇒0.1μF25V
BC163:EMPTY⇒0.1μF25V
BC171:EMPTY⇒0.1μF25V
BC257:EMPTY⇒0.1μF25V
BC260:EMPTY⇒0.1μF25V
BC261:EMPTY⇒0.1μF25V

 性能に影響するのは多分MLCCだけだろう。電解コンが邪魔になるので、それらを付ける前に作業しなくてはいけない。片側がベタパターンなので1608とはいえ一苦労だ。初日はここでタイムオーバーになってしまった。


★AGP・PCIバス
 本数が非常に少ない。NO-PCIの効果が高いかもしれない。

EC45:LZ1500μF6.3V⇒FC470μF25V
EC47:LZ1000μF6.3V⇒YXG220μF25V
EC51:LZ1000μF6.3V⇒YXG220μF25V
EC54:EMPTY⇒YXG220μF25V
EC60:SM100μF16V⇒PR330μF6.3V


★クロックジェネレータ
 固体にしようと思ったがもったいないので止めた。なんか余っている1本物のアルミ電解があったのでそれを使う。…ってこれSXEじゃないか。大丈夫かなあ(^^;

EC33:SX10μF25V⇒SXE27μF35V
EC34:SX10μF25V⇒SXE18μF50V


★FAN
 これも固体が良いけどもったいないので止めた(^^;; これではあまり効果が無いかも知れない。

EC41:EMPTY⇒UTCMD22μF25V
EC70:EMPTY⇒UTCMD22μF25V
EC71:EMPTY⇒UTCMD22μF25V


★サウンド・LAN
 この辺りはチビコンしかないけど全部交換だ。EC42、EC44は出力カップリングコンなので、PCIカードに当たらなければ何でもよい(^^ ここでは余った部品を活用する。なおEC58はWOL用である。余計なものも付けてしまったようだ。

EC42:FX100μF16V⇒KRG47μF16V
EC44:FX100μF16V⇒KRG47μF16V
EC49:EMPTY⇒UTCMD22μF25V
EC50:SX10μF25V⇒UTCMD22μF25V
EC52:EMPTY⇒UTCMD22μF25V
EC53:SX10μF25V⇒UTCMD22μF25V
EC58:SX10μF25V⇒UTCMD22μF25V
EC72:SX10μF25V⇒UTCMD22μF25V


★USB5.0V
 USB2コネクタのヒューズが省略されている。ということはこのコネクタはOC用という事になりますね。何A取れるのか?だれか試してください(^^ 勿論限界を超えると嫌な臭いと共に基板が燃えちゃいます。

EC3:SM220μF10V⇒PR330μF6.3V
EC55:SM220μF10V⇒PR330μF6.3V
EC59:SM220μF10V⇒PR330μF6.3V


★その他

EC25:SM100μF16V⇒PR330μF6.3V
EC32:SX10μF25V⇒UTCMD22μF25V
EC38:SX10μF25V⇒UTCMD22μF25V
EC56:SX10μF25V⇒UTCMD22μF25V
EC57:SX10μF25V⇒UTCMD22μF25V


★使用部品
 HSDLではおなじみの部品ばかりだ。UTCMDは整理していたら出てきたので使った。TPBやPRは早く使いたいから。VRM以外は在庫整理の一環ですね。ECSだから何を付けても元よりは良いだろう。

NCC KRE22μF16V[NA/30mA]
NCC KRG47μF16V[NA/68mA]
NCC KZG3300μF6.3V[12mΩ/2800mA]
NCC KZH390μF25V[48mΩ/1210mA]
NCC SXE18μF50V[1.2Ω/154mA]
NCC SXE27μF35V[1.2Ω/154mA]
nichicon PR330μF6.3V[480mΩ/200mA]
Panasonic FC470μF25V[68mΩ/1050mA]
POSCAP TPB150μF4.0V[70mΩ/1100mA]
Rubycon YXG220μF25V[130mΩ/ 640mA]
SEI WG3300μF6.3V[12mΩ/2800mA]
TK UTCMD22μF25V[NA/42mA]
合計243円(前回含む、銭単位切り上げ)

 グラウンドがベタパターンの箇所が多く、元のコンデンサが非常に抜けにくかった。この会社のマザーは殆どが抜け易かったのだが、これはちょっと放熱が良いので困る。まあ放熱が良いのは概ね良い基板なのだが。2002年7月23日、PAO SHEN ELECTRONICS製である。


★続く
 Windows8の出現で秋にはゴミになるはずのSocket478とAはHSDL重点強化品目なので流れには合っている。世間で見向きもされなくなった時がHSDLの旬と言える(^^

 もう使っている人は居ないかもしれないが、ECSのこの系統のマザーは全てVRM入力を前回記事のように改良した方が良い。VRMの発熱は減るし寿命も捨てるまで持つ(^^ 出力はくたばるまで交換する必要はない。

哀愁のマザー ECS K7S5A+(動作編)

哀愁のマザー ECS K7S5A+(解析編)


★計測
 面倒だがこんな変なマザーは測るしかない。どんな波形になるのか興味津々。インピーダンス的にかなり無理筋だと思うのだが…。但しこれはコンデンサが膨らんでいる状態の波形である。新品ならこれほどヒドイ波形にはならないかも知れない。いずれ交換したらまた測ってみたい。


wave_k7s5ap
 汚い写真で申し訳ないが、例によって(左上)は入力インダクタ外、(右上)は入力コン波形、(左下)がスイッチング波形、(右下)は出力波形である。スイッチング周波数が低すぎたので、時間軸は通常の1μではなく2μsとなっている。

,つて見たことのないような強烈な鋸状の波形となった。まあ次の△殆ど生同然なのである程度予想できる事だが、これではUSB5Vは凄い波形になっているのではないだろうか。このマザーを改造するときは、真っ先に入力のフェライトバーインダクタを除去交換しよう。もちろん次の入力コンも変えなくてはいけない。

入力コンデンサが効いていない。p_pにて1.8〜2V近いリプルが発生している。殆どスイッチ波形が出てしまっているわけで、これで動いているのが不思議なほどだ。入力コンデンサがぶっ飛び、MOSFETが炎上するのは時間の問題と言えよう。

スイッチング波形は左上がりの特徴的な波形となった。まあACカップリングだからサグも出る訳だが、これはそういうものではなく入力コンデンサの不調によるものだろう。意外にアンダーシュートが出ていないのは下側がクソ遅いSBDだから。ECSの基板や回路設計が優れているわけではない(^^

Vcore波形は通常の電圧軸なので特に問題は無いが、p_pで言うとギリギリ動作と言えよう。コンデンサ交換しないと近い将来動作不能となる可能性が高い。フル負荷時には更に汚くなっているはず。

 スイッチング周波数は発振自体は108kHz。だが動作中のスイッチングは物凄く不安定で変動するため確定できない。ゲートは最大で140kHzまで振れる。周波数は単相としては遅すぎだが、これ以上速くするとエラーアンプのBW(650kHz)の関係でついてこられるか不安がある。元々旧式汎用PWMコントローラを、一際高性能が要求されるVRMに使うという発想自体に無理があるのだ。P6の最底辺コントローラでもBWは5MHz以上あるので、これとは比較の対象にもなりはしない。他に無いオリジナルの回路なので一応の敬意は表す。而して且つ、HSDLはこのVRMを全否定する。


wave_gate
 いつもは測らないゲート波形も観測してみた。意外にまともで、Miller効果による乱れも思ったよりは目立たない。これはゲート波形なのでコンデンサを換えてもあまり変わらないと思う。ここもいずれ改良を試みる。

 計測中になにやら物凄い熱気を感じた。いろいろ触ってみたら、ATX電源コードがCPUのヒートシンクより熱くなっていた!いくらパロミノXPで5V入力とは言え、これほど発熱するとは考えられない。極度のリプルが発生しているのでその影響ではないだろうか。


★直す
 動いてはいるけど波形が滅茶苦茶で、特に入力コンデンサ周りはヤバイ。このまま調子こいて動かしてると燃える可能性も大きい。仕方が無いので入力周りだけ交換する事にした。


vrmin_remove
 入力周りのコンデンサやインダクタにいたるまで全部抜いてしまう。実は一番目障りだったのはフェライトバーのインダクタ。これを見ると除去したくなるのだ。

 とりあえずオリジナルは3300μFと容量が巨大すぎたので、一般的な容量の低ESR品に交換する。100円マザーに金はかけられないので中古のWX1500μF6.3Vを選択した。これだと計算上はリプル耐性にやや問題があるが、多分HSDLの使い方なら問題ないだろうということで。インダクタはT50-52Bに#18×2の5回巻き。インダクタンスはAL値×巻き数の2乗なので1.1μHとなる。一寸少なく感じるがまあ良いだろう。ダメなら増やすまでの事。

EC22:SEI WX1500μF6.3V[23mΩ/1820mA]
EC23:SEI WX1500μF6.3V[23mΩ/1820mA]
EC24:SEI WX1500μF6.3V[23mΩ/1820mA]
FC31:Rubycon YXG1000μF6.3V[130mΩ/640mA]
LL4:T50-52B,#18x2,5T[1.1μH/1.7mΩ]


vrmin_after
 交換した。インダクタがトロイダルコアになり、コンデンサも日本メーカー製に交換された。見栄えから言ってもこの方がいい。さてどのくらい良化するのかな。


★再度計測
 これで´↓には影響が出るはず。がしかし、面倒なので一発で全部を推測できるスイッチング波形を見る。全波形は全ての交換が終わった後に公開する予定。


wave_switch
 何と何と、これが同じマザーか?と言うほど常識的な波形になった。立ち上がり、立下りとも問題なく、アンダー&オーバーシュートもリンギングも少ない。エリートグループ歴代のマザーでこんなにキレイな波形はあったかな?こんなに良くなるともう出力とかどうでも良くなってくるね(^^ 付け加えると交換前のスイッチング周波数の不安定さは無くなり、108kHz付近でほぼ安定している。やはりあれは入力コンの不具合だったか。

 新品波形が見られないので断言はできないが、劣化だけでなく容量が大きすぎたんじゃないか?計算では総容量1800μFあればスイッチング周期を耐えられるので、1本あたり600μFで良い。やはりベストはポリマー固体電解しかない。

 動かしていると、3組のスイッチの内入力コンに一番近い組は発熱は極小で、遠くなるほど発熱が極度に増している。これは入力コンが離れすぎて緩衝効果が落ちているのだろう。基板の部品配置が良くないんだな。この点では旧K7S5Aの方が良かった。


★動かす
 いつものように低電力AthlonXP1500+を載せて動かす。1600MHzあたりに壁がある石だがどうなるか。それより前に膨らんだコンデンサでOCできるかという問題もあるが(^^;

MB:K7S5A+[Rev1.0/1.0e]
CPU:AXL1500DLT3B AG0IA 0212WPIW
MEM:ProMOS DDR400-256MB
VGA:MS-8881

 普通に起動した。この程度の膨らみなら特に動作に影響は無いようだ。低電力版AthlonXPだが正式名称で認識した。OCしても名称を見失うことは無い。BIOSは最終バージョン1.0eが既に入っている。これも交換の必要は無いが、K7S5A系はアンオフィシャルBIOSがWeb上で流通しているので入れてみてもいいか。


memtest86+
 うーむ、845のSDRに負けているのだが…(^^; それどころか同じソケAのGA-7ZXRの最速記録(SDR、OCだが)にも及ばない。SiS745とDDRの意地にかけても、せめてGIGAは抜かないといけないな。だがSiSのチップセットは630の知識しかないので現状無理。ライトOCで勝負だ。

 いきなり124/124/31に上げてみた。7ZXRではこれが上限だったからだ。しかし全く反応が無い。メニューで一段下の110/110/37で漸く起動できたが、415MB/sと745らしい速度は遂に出なかった。なお100/133/33だとメモリ速度は100MHzのままで、比率を変えても効果が無いようだ。メモリ設定がAUTOだとダメなのか?

 やはりコンデンサが破裂寸前では無理なのだろうか。出来ればノーマルで勝負したかったが、次回は交換・改造して勝負しよう。ところで出力コンの位相補償は大丈夫なのかなあ?(^^; OSTは自称14mΩだったけど、KZGやWG3300μF(共に12mΩ)だと発振する気がしないでもない。少なくともKA7500Bは内部補償されていない。


★終わり
 まあ大体想像したとおりだったね。ノースの機能はこの時期のナンバーワンと呼べるかも知れないが、サウス(一体だが^^)はイマイチ明確な売り物が無い。バスの速さを生かしてUSB2.0があればな。ま、この製品に関してはそれ以前に問題があるわけだが…(^^;

 時移り、SiSもVIAもNVIDIAもチップセットメーカーとしては終了した。IntelとAMDだけと言う詰まらない時代にこれからは耐えていかねばならない。…やっぱり最近のPCには魅力は感じないな。

追記:ちなみに単相並列はMSIの十八番だが、あれは一応同期整流で、汎用ではないVRM専用コントローラが使われている。少なくともこんなに低性能ではない。

哀愁のマザー ECS K7S5A+(解析編)

 思えば2000年末のSiS63x・73xの頃が老舗SiSの「最大にして最後の輝き」だった。値段の安さだけではなく+パフォーマンスで勝負が出来た時代と言う点で、史上最強時代と呼んでも良いかもしれない。これの前身K7S5Aもその流れで大ヒットしたのだ。


k7s5a+
 大ヒットした735マザーK7S5Aを745に載せ替えたのがこのK7S5A+である。じゃあK7S6Aとは何だったのか?チップセットを変えたのならモデルナンバーも変えて欲しいのだが。初代に有ったSD-RAMスロットが無いのが残念。これはSiS745の仕様だから致し方ない。サラブレッドXPに対応しているのは大きい。HSDLのAthlonXPは半数以上がモバイルや低電力なので(注)動くかな?なお写真はVRM入力改造後である。

注:ソケAのCPU43のうち、27がモバイル・低電力タイプ。XPだけに絞ると実に全体の84%がモバイル・低電力である。この偏った構成は例の「全部で500円」のせいである(^^;

★CPU周り
cpudc_f
 CPUのDC(デカップリング)は表はそれなりにやっている。特に文句を付けるところは無い。


cpudc_r
 しかし裏面は全く省略された。無くても動くがソケット周りで省略して良いモノは何もない。少なくとも筆者なら省略しないで他に削れる所を探すと思う。元設計は3216だろうが2012でもいいかな。


★VRM周り
 何と驚き。入出力のメインコンデンサはG-LuxonではなくOST(IQ)だった。今までかたくなにG-Luxon[LZ]だったのだが、流石にあれではK7のVRMは無理と判断したのだろうか。ちなみに生産にとってはこれはかなり重大な決断である。アマチュアが部品をチョロッと変えるのとは訳が違う。社内の誰かさんが何処かに配置転換されるくらいの事は充分にありうる(^^;

 しかしそれ以上に驚くのがこのVRMというかDC-DCのバカさ。史上最バカ回路と呼んで良いかもしれない。何でこんな回路を考えたのか?理解に苦しむ。もちろん例のBKi810の人の設計だろう。


vrm
 OSTの向こう側にT50-52Bが3つと、TO263が6つ整然と並んでいる。一見まともな3相VRMに見えるのだが…。


sbd
 よく見たら下側がMOSFETじゃなくてSBDじゃねえか!つまりこれ非同期整流です。こんな低能率の回路をこの時代に採用するかね?バカすぎる。しかし更に驚くことがある。


ka7500b
 何とVRMコントローラ(というかPWMコントローラ)はKA7500じゃないか!かなりふざけた奴です。実は今日の買い物[2010/12/25]のMATSONIC MS8308Eの所で「超変態マザー」と書いたのがこのDC-DCなのだ。同じ人の設計なんですね。ちなにみMS8308Eは4パラ(^^;

 さてここで疑問。KA7500Bで多相の電源など出来るのだろうか?勿論答えはNoだ。この石でスイッチングできるのはトランジスタ2石までである。そもそも位相をずらせる機能が無いのだから多相は不可能。実際これは単相並列電源なんですね。何でこんな電源を作ったのか。既存技術への挑戦なのか?(^^; ちなみにメリットは全く何も無い。コストも下がらないし回路は複雑になるし、何より性能が極度に低い。ひょっとして設計者が新しい石を使えないのだろうか。

 何処かのブログで部品入手の都合だろうと書いている人がいたが、エリートグループくらいの大企業が部品入手で困ることは無い。例えば担当者がツイッターで「部品が足りないなー」等とつぶやけば、その日のうちに全世界から営業マンがぶっ飛んでくる(^^ まあそれは冗談としても、このクラスの企業ならメーカーや商社は他の中小を裏切ってでも回してくれるのだ。集められなきゃ担当者が無能以下の子供の使い。阿漕にやれば賄賂で家が建つ部署ですよ(^^ それでなくとも世界一の部品銀座の中国に部品が無いわけがない。

 それはそうと、QP1とQN3で各2SK3296をTPドライブしている。直結だと例のMiller効果でメタメタになる。これは3ついっぺんだから更に厳しい条件となるかも。無理してバイポーラTR用のKA7500Bなんか使うとろくな事は無い。BKi810の時の改良が効果があるかもしれない。


lm431
 この設計者が多用するTO-92のLM431定電圧電源。現在ではこんな電源はアマチュアぐらいしか使わない。スペース・工程・コスト的に全て無駄だからだ。デジタル回路で使用するならディスクリート電源に良さは無い。見てるだけでイラついてきた。この会社の生産では働きたくねーな(^^


★メモリ周り
vmem
 Vmemはショボイ。VcoreとVttがあるが、どちらもフルにメモリを載せるとやや不安がある。このあたりのコンデンサが膨らんでいる人はフルに載せているからだろう。当該マザーは膨らみが一切無い。恐らく1枚で使っていたのではないか?

 ターミネータは良いとして、パスコンが1つおきに省略されている所がECSのセコさを物語る。当該マザーでは省略は高々12個なので、メモリをフルに載せたい人やOCしたい人は付けよう。


sis745_dc
 SiS745の裏面DCはすべて省略された。これってかなり重要なんだけどなあ。FSBが高くなると確実に不安定になる。もっとも無知から来る誤解で不安定な状態を他の理由が原因と勘違いしている人は多い。電源とかメモリとか。実はマザーのチップセットが悪かったりするんだな。でも教えてあげない。髪の毛が全部無くなるまで悩んでから聞きにおいで。


★サウス周辺
 と言っても、このSiS745はワンチップなのでノースもサウスも無い。通常サウスがある辺りにはIDEコネクタとスーパーI/Oコントローラが鎮座している。


it8705f
 これがスーパーIOチップだが、かつてIBM-PCで主力だった機能を全て集約している。ハードウェアモニター、ファンコン、ゲームポート、シリアル、MIDIインターフェイス、パラレル、FDD、Flash ROMインターフェイス等の他に、何故かスマートカードリーダーの機能がある。この時代にはHWモニターやFANコン、FDDしか使わないけど。


jp3_jp4
 JP4は面白い。これはBIOSROMの3Vと5Vを切り替えている。2が頭に付けば5V、4が頭に付けば3.3Vとか色々あるけど、ホットスワップして書き換えている人は全然気にしてないみたいだね(^^; これはポストが実装されておらず、5V固定でワイヤード状態。3.3Vのメモリチップを使う場合にはワイヤー除去して切り替えなくてはいけない。ま、めったにあることじゃないけど。この時期にDIPと言うのも珍しい。PLCCの方が潰しが利く。

 JP3も曲者だ。これがジャンパされているとフラッシュROM書き換えは不可能となる。市販マシンとかでは入りっぱなしになっている場合がある。書き換えできない!なんて苦しんでいる人はこれにハマっている可能性が大きい。


ics9248_199
 クロックコントローラは9248-119である。それほど多彩というわけでもないが、必要分くらいの機能はある。


nic_sound
 ネットワークコントローラはお馴染のRTL8100Bで、中身はメジャーなRTL8139Dと完全互換である。サウンドは珍しいCMI9738である。初めて見た。CMI8738は良かったけどこれはどうなのかな。アナログ電源が例によってテキトーなのでやり直したいが、基板自体がよろしくないので完全な形には出来ない。コンデンサを交換するくらいか。


fan
 ファンの横に見える省略電解コンデンサはもちろんファンのDCである。これは省略しない方が良い。CPUファンのDCが見当たらないが、これはPWMするから付けなかったのか?それって話が逆だと思うが。ファンのような誘導負荷をスイッチングすると激しいノイズが出るわけで。どこのメーカーか忘れたけど、BIOSでシリーズ制御とスイッチング制御が切り替えられるようになっていた。よく解ってるじゃないかと感心した。勿論シリーズ制御の方はノイズは殆ど出ない。とりあえずDCは全部付けよう。そしてCPUFANはPWRFANから取るようにすればいい。ファンコンは効かなくなるかも知れないが。


★部品

MF2(上側MOSFET):2SK3296
MF4(上側MOSFET):2SK3296
MF5(上側MOSFET):2SK3296
SD1(下側SBD):B55QS03(SBD15〜20A?)
SD2(下側SBD):B55QS03(SBD15〜20A?)
SD3(下側SBD):B55QS03(SBD15〜20A?)

LL1(出力インダクタ1):T50-52B,#16-5T
LL2(出力インダクタ2):T50-52B,#16-5T
LL3(出力インダクタ3):T50-52B,#16-5T
LL4(5V入力インダクタ):6x20FB,#18-6T

EC1(出力コン1):OST[RLX]3300μF6.3V
EC4(出力コン2):OST[RLX]3300μF6.3V
EC9(出力コン3):OST[RLX]3300μF6.3V
EC13(出力コン4):OST[RLX]3300μF6.3V
EC16(出力コン5):OST[RLX]3300μF6.3V
EC18(出力コン6):OST[RLX]3300μF6.3V
EC22(入力コン1):OST[RLX]3300μF6.3V
EC23(入力コン2):OST[RLX]3300μF6.3V
EC24(入力コン3):OST[RLX]3300μF6.3V
EC45(AGP1.5):G-Luxon[LZ]1500μF6.3V
FC51(5Vフィルタコン):G-Luxon[SM]1000μF10V

その他:
G-Luxon[FX]100μF16V×2
G-Luxon[LZ]1000μF6.3V×8
G-Luxon[SM]100μF16V×8
G-Luxon[SX]10μF25V×13

LL1,2,3=3.5〜2.0μH/2.9mΩ
LL4=1.5μH?/?mΩ
OST[RLX]3300μF6.3V=14mΩ/2780mA
G-Luxon[LZ]1500μF6.3V=55mΩ/1070mA
G-Luxon[LZ]1000μF6.3V=85mΩ/670mA
FX,SM,SXは一般用105℃品

 コンデンサは10φで改造は比較的やりやすい。但しコントローラやスイッチが低性能なので改良の素質は低い。B55QS03は15〜20AのSBDか?残念ながらデータシートが見つからなかったので詳細不明。まあSBDだと分かっているのでどうでもええけど。

 このマザーの出力コンデンサに求められているESRは3〜4mΩ程度。新品なら2.3mΩなので問題は無い。入力は容量が大きすぎ。ここの容量はスイッチング周期だけ耐えられれば良いので、誤解を恐れずに言えば「高性能・低容量のコンデンサを付ける」と言うことになる。高性能にはある程度の容量が付き物なので、それだけあれば足りると言うこと。動作編で書いたように1本あたり600μFあれば足りる(単相108kHzとして計算)。

 HSDL版はRLXの代わりに6ME3300WGを使うことになるだろう。但し入力はもっと容量の少ない奴を探す。3300μFは明らかに大き過ぎ。


★次回に続く
 長くなってきたので動作編は次回。

哀愁のマザー ECS P4M800-M(動作編)

哀愁のマザー ECS P4M800-M(解析編)


★交換プラン
 このマザーは入手時には未使用品だったが、使っていなくともアルミ非固体電解コンは劣化する。長期保存品なので使い始めは充分にエージングしないと劣化を早める。まあコンデンサ交換くらいはできないと古いマザーを使うのは難しいわけだが。特にネトバ以降はP6マザーよりもはるかに劣化が早いので、下手するとSlot1マザーよりsocket478マザーの方が早くダメになる場合もある。休み休み使っても10年位が限度だと思われる。

 OSTやLuxon等全中華コンデンサだが、お約束の日本メーカー製に交換する。理想で言えばポリマー系を含めた物になるだろうが、HSDLの性格からすれば不良資産や余っている物件から使うしかない。

RLX1500μF16V→FC1000μF25V×3
RLX1500μF6.3V→FJ1500μF6.3V×10
RLS1000μF6.3V→KZH390μF25V×13
SM100μF16V→KZH150μF25V×8
SX22μF25V→KY22μF50V×4
SX10μF25V→KY22μF50V×1
追加MLCC[2012]10μF×8
合計165円(銭単位切り上げ、副資材別)

Panasonic FC1000μF25V[38mΩ/1655mA]
Panasonic FJ1500μF6.3V[16mΩ/1870mA]
NCC KZH390μF25V[48mΩ/1210mA]
NCC KZH150μF25V[110mΩ/500mA]
NCC KY22μF50V[700mΩ/180mA]

 入力のFCはスペックの見た目ではヤバそうだが、エージングをしっかりやれば通用するのは既にGA-8IG1000 Pro-Gで実験済み。コイツは不良資産だけにブチ込んでやれ。サイズは10→12.5φになるがスペースが空いているので入る。FJ1500μF6.3VはS58PHから未使用のまま外された可哀想な物件。ここで使って成仏させてやる。タダだし(^^

 これでVRMはPanasonicで、その他がNCCで統一できる。しかしVRMを始めとして全くダメージが無いので、どこかのコンデンサが壊れないと交換する気がしないな。早くコンデンサがブチ壊れないかな(^^


★電源投入、だがしかし…
 早速動かしてみた。がしかし、未使用品のくせに超不安定で動かないと言って良いくらいだ。BIOSメニューに入ったら固まってしまった(^^; 何でこんなに不安定なのか?コンデンサがボケているのだろうか。だが調査の結果驚きの事実が発覚した。

http://www.ecsusa.com/ECSWebSite/Product/Product_Detail.aspx?CategoryID=1&DetailID=530&DetailName=Feature&MenuID=24&LanID=5
 2012年5月現在、BIOSもドライバも全てECSのWebサイトから入手できる。

・最終BIOS(1.0E)のリリースノートのMicroCode
0F60,0F4A,0F49,0F47,0F44,0F43,0F42,0F41,0F37,0F34,0F33,0F32,0F31,0F30,0F29

・MicroCodeViewerによるMicroCode
0F60,0F4A,0F37,0F33,0F32,0F29,0F29,0F27,0F25,0F25

 何で全然違うんだろう…(^^; あとで書き換えるのも面倒なので、動かす前に最終バージョンの1.0Eに上げてしまった。

 驚きのウィラメット対応を確かめるため、CPUはSL59Vを載せてみた。POSTCODEカードは00から僅かに動いたものの起動しない。そこでノースウッドセレを載せたら動いた。しかし前記の通り非常に不安定で、BIOSセットアップ時に2回も固まったり再起動した。CPU冷却不足をまず疑ったが、実はそんな生易しい理由ではなかった。


kiban
 上を見れば分る通りソケット部分の基板が強い力で曲がっている。この歪みによりソケットも歪み、接触不良になっているらしい。下がレバーで締め上げる前の基板。真っ直ぐで歪みは感じられない。つまりレバーで締めると曲がってしまう事になる。なんて情けない基板なんだ!これはインテルのリテールクーラーなので、これで動かないという事は欠陥品と言って良いのではなかろうか。これが原因であると決めつけたのは、基板をグニョグニョやると起動するため(^^; 何度かやっているうちに全く起動しなくなってしまった。これじゃあ経験不足の人は勿論、ベテランだって不動と勘違いしてしまうだろう。


socket478_r
 なおリテンションはLotes、CPUソケットはTyco製。ソケットはご覧のように珍しいスルーホールタイプ。


★起動
 仕方が無いのでヒートシンクを締め付けずに載せるだけにした。これは普通の人は恐ろしくてできないだろうが、HSDLではリテンションの無いソケ423で日常茶飯事(^^ 基板は一晩放置して曲がりを元に戻しておいた。気分だけかもしれないけど。ソケットは接触不良にならないように何度かCPUを付け外ししてやった。


biospost
 これで安定して起動するのだが冷却はチョイ不安。サーマルプロテクションは優秀なので燃える事はないが、遅くなったり固まるくらいなら充分あり得る(^^; BIOSの温度は32℃を指しているが全く信用できない。CPUは北森デスクトップ最低クロックのSL6K8である。


memtest
 ヤバいけど行っちまうぞバカヤロー。デュアルチャネルではないのでDDRの1枚物でも使える。速度は一口に言って遅いが使えないほど遅いわけではない。この状態でのワットチェッカーの計測結果は65〜70Wで、流石に1.6Aだと少ない。ちなみにCPUとメモリはフル負荷状態で、そこらで公開されているような所謂アイドル状態ではないので念のため。アイドルだと50W以下だけど意味は無い。ハッキリ確認したわけではないが、この時期のVIAのマザーは消費電力が少ないような気がする(元々の設計が組み込み用だからか?)。

 P4M900T-Mと同じくUSBメモリからのブートは可能である。その場合にはBIOSのUSBエミュレーション設定をONにする必要がある。BIOSデフォルト設定ではブートしない。これが使えると使えないとでは使い勝手が大違い。SATA、USB2.0以上と並んで現役マザーに望まれる機能であろう。


★終わり
 まさか「基板の不具合」でまともに起動できないとは。これってHSDL初の事象ではないだろうか。修理できる故障ではないし、バックパネルでも当てないと根本的な解決はできないっぽい。妙な所でケチを付けられたもんだな…。プレス子はじめ高クロック品は載せる事は少ないのでとりあえず保留。ま、動くようになったから良いか。


★おまけ1
 歪むソケットの謎が解明された後でSL5N9を載せたら起動した。やはりウィラメット対応は本当のようだ。HSDLの全ての478CPUが起動できる。他にこんなマザーは無いので驚く。


★おまけ2
http://www.ascendtech.us/mmASC/Images/p25g_10.jpg
 PCChips P25Gである。基板の色は違うけど全く同じものだね。製造所は同じ所なので当たり前だが…。これも薄くて柔らかい基板なのかな?(^^;

哀愁のマザー ECS P4M800-M(解析編)

 ここのところMSIに押されっぱなしのECSだが、まだネタを隠し持っているのだ。流石に動作未チェックはこれで終わりだと思うけど。実は今回はP965 Neoを取り上げるはずだったが、MSIばかりでウザいので急遽変更してこのマザーとなった。


★全体像
p4m800m_f
 FSB800対応なのであらゆる478CPUを載せられる。ウィラメットに対応していると言うのは本当だろうか。もしそうなら特にパフォーマンスを必要としない動作チェックに良さそう。AGP×8、USB2.0、SATAと実用可能なスペックである。残念ながらWindows8RPは動かなくなったが…(^^;

 775のメインマシンであるP4M900T-Mの前身とも言うべき板だが、相変らずの安い部品も変わっていないようだ。まあこのクラスなら交換部品はいくらでもあるので困りはしないが、コイツが壊れても部品取りにならない。特にコンデンサはMLCC以外全部ゴミ!(^^;


p4m800m_r
 裏面はこんな感じ。何とノース・サウスともDCはコンプリートである(^^ だがCPU裏がツルツルの所がECSらしさを保っている。おや?この478ソケットってスルーホールタイプだな。こんなのは初めて見た気がする。他のメーカーのマザーでこんなのあったかな。お陰でソケットの交換はやり易いが、バックパネル付きヒートシンクが付かないとかのデメリットも考えられる。



★CPUソケット周り
socket478
 出初めの時はこれでもかなりマイッタのだが、こうして見ると改造は楽な方だよな。時の流れは早い。改造君の立場から言わせてもらえばMLCCよりポリマー電解のランドが欲しかった(実装はコストアップなので無用^^)。特に裏面はツルツルでがら空きなのでもったいない。


socket_dc
 ソケット内DCであるが、流石に478は小さ過ぎる。C120が省略されているが、これを無傷で付けるのはかなり苦労しそうだ。何しろハンダが溶けないのだが、かといってずっと当てていたら放射熱でソケットが溶けてしまう。


★VRM部
 MLCCはやはりいくつか省略されている。3.4GHz対応しているマザーなのでこれは埋めておきたい(10〜22μF程度)。


vrm
 廉価版マザーでも3フェーズVRMである。コンデンサを除けば特に要望は無い。それにしてもP6からたった一世代で何でいきなりこんなになってしまったんだろう。スイッチング周波数は実測205kHz×3である。Pentium4なら3相は譲れないところ。


pec8_13
 PEC8と13が省略コンデンサ。どちらもRLX1500μF6.3Vだろう。定格で使う限りは無くても大丈夫だが、あった方が信頼性が高まるのは事実。余裕があれば中華コンでも飛びづらくはなる。


pl1
 これが入力インダクタ。この時期はこんな感じのフェライトバータイプが多かった。しかし次世代ではクソマッハで否定されて消えた。こんな電磁波ブチまきコイルなのだから当たり前だわな。大電流になるとEMI検に合格できない。

 ちなみに「巻き数が少ないから大丈夫」と言うのは間違い。磁束の大きさは巻き数には比例しない。無知蒙昧の輩が何処かで与太を飛ばしてたんで再び否定しておく。解らなければラジオ少年からやり直せm9(^^) マジで小学生レベルの知識だろ。


pl2
 Vcoreの出力インダクタ。この時期なのでインダクタンスは極めて低い。動作中は0.5μH程度しかない。交換する必要性は感じない。


★コンデンサ
rls_sm
 メインコンデンサはOST。比較的マシな方だが良質とも言えない。特に超低ESR品は無理し過ぎているので寿命が短い。それは日本メーカー製でも言えるが。本当はもう固体が使われても良い領域である。メインコンデンサはWGにでも換えるとして、入力はまた遊んでみたくなってきたな。パワーMOSFETはショボそうだから死んでも交換要員は何とかなりそうだし…。

VRM_in:RLX1500μF16V[20mΩ/2780mA]×3
VRM_out:RLX1500μF6.3V[21mΩ/1650mA]×8(10)

 現在は普通にこんなスペックのアルミ非固体電解が売られているが、前世紀では全くあり得ないようなスペックである。水系はアルミ電解コンデンサの能力を飛躍的に高めたが、数多くの悲劇も生んだので功罪相半ばと言ったところ。これは四級塩系にも言える事だが。他に8φには同じOSTのRLS、6φがG-LuxonのSM、5〜4φが同じくG-LuxonのSXである。

RLS1000μF6.3V[80mΩ/600mA]×13
SM100μF16V[NA/135mA]×8
SX22μF25V[NA/51mA]×4
SX10μF25V[NA/33mA]×1

RLX=超低ESR品(交換要員はWX、ZLH、KZH等)
RLS=低ESR長寿命品(交換要員はAX、YXG、LXZ等)
SM=一般用105℃品(105℃品なら何でも良い)
SX=7亶皸貳麺105℃品(同サイズ105℃品なら良い)

 アルミ電解はこれで全てで、VRMを入れても種類は6種類である。かなり合理化されているのでコストダウンになるだろう。筆者なら更に絞ってSX10μF25V→SX22μF25Vで済ませるだろう(^^ それで全5種類まで絞れる。チビコンを全部SMにすると割引効果より価格が上回るかな?


★周辺回路
rtm360_520
 クロックジェネレータICも蟹印である。取り立てて特徴の無い石。


vt8237r
 何とサウスはVT8237Rである。これはRAIDも組める奴ですね。廉価版M-ATXにはオーバークオリティだな。以前HSDLブログでも書いたが、このサウスには欠陥疑惑がある。具体的には電源が入らなくなるというもの。Intel・AMD問わず、8237系サウスで電源が入らなくなったらHSDLに持っておいで(^^


vt6103l
 NICチップはVIAである。このチップは消費電力が少なく負荷も軽いという事で意外に評判が良い。100BASEになったばかりの頃のVIAはかなり酷かったが、長年続けていればソコソコ良い物が出来るという良い見本。


alc655
 サウンドはメジャーな蟹印ALC655である。特に問題が出るチップではない。どこかの不良メーカーと違ってドライバサポートも手厚い。実はこのチップはHSDLでは計測した事が無いので楽しみにしている。


f2_fb
 おやあ?F2(FUSE)の位置にFBが付いてるぞ。これでも役には立つが付け間違いか?しかし別部分もこうなっているのでワザとかもしれない。0Ωで繋がれるよりはマシか。FBにも電流定格があるのでヒューズ替わりにはなるが、飛んだ時に基板に致命傷を負う可能性も大きいので真似してはいけないよ。メリットは微妙に電源品質が上がる(^^


biosrom
 廉価版としては珍しくソケットに入ったBIOSのFLASHROMである。これでぶっ飛んでも対応がしやすい。チップはシールで見えないがPMCのPm49FL004Tで、恐らくFWHモードで使っているのだろう。


atx
 ATX電源コネクタは20Pだが、位置が変な所に有るのがちょっと困る。ケース環境によってはこの位置が絶好の場合もあるだろうが。


★以下次号
 長くなったので起動編は次回。実は動作確認で大変な目に合ってしまった。未使用品なのに…(^^;
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