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主にジャンク品を使って日頃の発想や妄想を実験・研究するブログ。

ELPA

ELPA ER-C55T

ELPA ER-C55TをセコくTUNE UPする(^^


ER-C55T受信音
ER-C55T受信音
ER-C55T受信音
ER-C55T受信音
ER-C55T受信音
ELPA ER-C55T

 今回からER-C55T(ER-C54T)の色々な不具合を解決していく。今日行なうのは「ステージ1」である(^^ この場合は現在付いている主要部品を変えずに何とかする。言ってみれば再調整段階という事ですね。


★MWトラッキングのズレ
 色々受信してみたが、MWはスーパーローカルを除いてサッパリなので明らかに感度不足を感じる。一番拙いのはバンドの上下で感度が違うこと。つまり選局ダイヤルの位置に依って感度ムラが大きいのだ。この個体は1400kHz以上が良く900kHz以下は低感度である。

 これはトラッキング調整の狂いを予想させる状態だ。道具立てからすれば少なくともMWはもう少し、せめてホームラジオクラス以上の感度にならなければおかしい。所詮は生産手抜きの為に作られたIC使用のラジオなので、顔を真っ赤にしてどう頑張っても超高感度ラジオにはならないが、HSDLではDXに使えるような特別な高感度を望んでいるわけではない。せめてTA2003P+8.5僂離弌璽▲鵐謄覆冒蟇しい感度を求めているのだ。

 このラジオの低い方のRF選択度とその偏りを調べてみた。この個体の場合は594kHzのNHKが大体540〜630kHzまでの範囲で聞こえた。つまり受信周波数より下にRFの中心が来ていることになる。この差がトラッキングのズレである(注1)。低い方はこの数kHzのズレでもかなり効いてくるが、問題はそのズレている周波数が600kHz付近だという事だ。通常はトラッキング調整はこの辺りで行なうわけで、600なり1400kHzはバンド中で最もトラッキングのズレが少ないはずなのだ。このラジオが製造後全く調整されていない根拠がここにある。それ以外の周波数でも調整すれば概ね±5kHzくらいには追い込めるはずだ。真面目な調整をこのように安価な量産品に望んでも仕方が無いので文句は言わないが。あとは我々の仕事なのだ(^^


★トラッキング調整
 このラジオ(に限らず他の大多数の安いラジオ)は容量直線型の親子バリコンを使用しているが変化量の差でトラッキングが完璧に合う事は無い。元々無理な設計なのだ。がしかし上手く調整すると別物と言うくらい感度が上がるのがスーパーヘテロダイン受信機の特徴と言うか醍醐味だ。

ferrite_rodant
 このバーアンテナのコイルにまとわりついているパラフィンがウザくて嫌いな筆者だった。これの除去が面倒でイヤなので今まで市販ラジオのトラッキング調整を敬遠してきたくらいだ。面倒な事をしなくてはいけないのなら性能なんて上がらなくていいよ、と言うのが偽らざる本音だ。でも今日はブログ記事の為に仕方なしにやる(^^ 面戸癖恵那。

 で、驚いたのは600kHzの感度調整の為C54Tのバーアンテナのコイルを動かしたら何と2〜3个眛阿すことになった。それで驚いていたらC55Tの方は4〜5估阿す事に!これってやっぱりトラッキング調整なんてしてないよ(^^; してたらここまでハズレる事は絶対に無いから。夜に正式な調整前だったのでテキトーにCRKやNHKを聞きながら動かしたらグワーンと感度が上がってローバンドが一気に賑やかになった。想像するにバーアンテナの製造マニュアルにはコイルの位置が固定で決まっていて、工員は闇雲にそれに合わせているだけなんだと思う。それでもこのラジオくらいの調整にはなる。冷静に考えてみればこの製品価格でイチイチ精密調整なんて出来ない。これについては筆者はメーカーを批判しない。元々無理難題なのだから。

=MWの場合=
 電源を入れて30分くらい放置してからやる。電源は電池ではなく外部から3V定電圧電源を供給する。このラジオは7V〜1.8Vまで電圧がかなりテキトーでも動いてしまうが、ヘタすると調整している最中に動作点が変わってしまうので無意味になる。規定の3Vで合わせるのだ。

ー波数を合わせる。
 OSCコイルのコアを回して周波数を合わせる。TCは半分抜いておいた。この際530-1620kHzが収まるようにしても上下には余裕があるので、コア(下限)とTC(上限)を何回か調整してあまり偏らないようにする(狭い方が良い)。そうしないと次のトラッキングが合わなくなる可能性が高い。

低い方のトラッキング
 アンテナ側のTCを容量半分の位置にしておき、SG等信号源を用意して600kHz辺りで発振させる(変調はテキトーに1kHzで30%)。そしてその信号を受信しながらバーアンテナのコイルを動かして最大感度になるようにする(TCは動かさない)。調整後Lは仮固定する。

9發なのトラッキング
 同じようにSG等の信号源を1400kHzで発振させ、その信号を受信しながらアンテナ側のTCを回して最大感度になるようにする(Lは動かさない)。

 そして↓を繰り返して変化が無くなったら終わり。今回はSGを出すのが面倒なので放送波を使った。東京では上手い具合に594kHz(600kHzの代用)と1422kHz(1400kHzの代用)に放送波が出ている。勿論真昼間でなければ使えないが。

注1:実際はLC共振回路の減衰量は(理論的に)上下均一にはならない。がしかしこの場合はそれは無視できる量である。

注2:このラジオのバーアンテナは8.5僂覆里蚤召犯罎拔謀戮肪擦い錣韻任呂覆ぁ事実としてER-C57WRは6僂靴ない(ロット依存だが)。問題は長さよりも太さで、断面が長方形で薄い形状なので実質は8φどころか7φくらいの実効なのではないだろうか?高感度受信には最低でも10φ×12僂詫澆靴い箸海蹇Iが10冂度のこのラジオには物理的に入らないんだけどね。

★その他バンドの調整(省略)

=SWの場合=
 ER-C55TのANTコイルはC54Tと同じくコア無し固定となっている。またコイルに其々TCは付いていない。つまりトラッキング調整は全く不可能という事になる。元々シングルスーパーで12MHz以上を受信するのは難しい上に、このラジオのANTコイルは非常に低性能なので感度はお察し。実際聞いても2、3の中国語とノイズと付近の電子機器のスプリアスが受信できるだけだ。

 これの前身のER-2xT-Nはリードアキシャルなインダクタだった(表に実装)。アレの方がだいぶマシと言うかQが高い。何よりSMDと違って別のインダクタに換装出来る可能性があった。器用に工作すれば補正容量を抱かせることも可能だろう。昨今の円の為替相場の差が取り返しのつかない断絶(=越えられない改造不能の壁)をもたらしたか…。

=FMの場合=
 FMは現在のところ感度に不満は無いので弄らないことにする。調子の良いモノは弄らないがHSDLの鉄則だ。それに元々FMは調整がブロードで、FMバンド中心で合わせれば事足りる程度である。どうしても感度が気になるならコイルは触らずTCだけ動かせばいい。それなら失敗しても取り返しが付くからだ。IFTもMPXコイルも存在しないのでそれ以外の調整は不要だ。


★現在までの結果
 実はまだ完全に調整できたわけではない。どうも昔ながらの600-1400調整法では上手く行かないので試行錯誤が必要だ。取り敢えず2018年9月17日現在の状況である。

=リザルト(ベランダにて)=
Date:2018/07→2018/09
Time:10:00〜14:00(この間不定、同時ではない)
ANT:Ferrite-Rod Antenna(内蔵)
Rx(E1):ER-C55Tノーマル
Rx(E2):ER-C55T改良版

result180917
*[0−5]の数値は信号強度ではなく実用度と考えてほしい。

 御覧のように上の方の感度がノーマルより微妙に下がってしまっている。これはまだ調整が完全ではない事を表している。冒頭に書いたように教科書的な調整では完全にならないっぽい。それでも下の方の感度は驚くほど上がった。このラジオの潜在能力が充分な性能を持っている事が判る。感度が上がり過ぎてベランダでは混変調気味になったのは想定外だったが、そのくらい感度が余っていないと鉄筋室内では実用にならない。室内だとこれから二段階落ちて二等ローカル局は殆どノイズレベル以下になってしまうからだ。


639kHz:NHK静岡第二(JOPB)[10kW](DLパスワードはtoku、およそ9215.5日間の保存ができる見込みです)

 不明の外来ノイズがあったのでベランダではなく室内窓際で受信してみた。そのため少々信号強度が弱くて検波入力が足りない感じだが(^^; 第二放送で最も受信難易度の高い13時のローカルIDである。生まれながらにポンコツのこのラジオで静岡の10kWの中波放送が当地で真昼間に受信できるとちょっと感動してしまう。なお同型ノーマル版では信号強度が録音できる程に上がらず、ラジカセのAIWA CSD-SR700は本体が動けないのでノイズで受信不能だった。ある程度の受信性能であれば受信環境が最も重要だという事が判る。HSDLではその「ある程度の受信性能」を求めているわけだ。


★続く
 以上の調整でMWの感度は段違いに向上した。なにより調整をやり抜いた事で精神的に満足した。今回はステージ1と称して潜在能力を一杯に引き出しただけだが、次回ステージ2で根本的な性能向上を図るため更に突っ込んで改造を行なう。特にこのシリーズ全ての選択度の低さは我慢できるレベルではない。強力局の並ぶ当地では本当にスーパーヘテロダインなのか疑問を感じるほどだ。これはスーパーヘロヘロダヨンとかスーパーヘタレダイン方式と名付けるしかない(^^

 ハンダゴテを使うには暑いし色々と面倒なのでヤル気が出るのはまだ先だろう。ラジオを使って欠陥を発見して、それでハッキョーしそうなくらいムカつかないと市販ラジオを改造しよう等という意欲は湧いてこないのが普通だ。アンタら普通の人は幸せもんだよ。

ELPA ER-C55T

これまではER-C54Tを取り上げてきたが、ER-C5xTシリーズが生産中止になったため54Tの方はノーマル保存に回し、複数所有しているER-C55Tを弄る事にする。そのためER-C54Tの記事は前回で打ち切りとして、アナログダイヤルのラジオは同じ2003系のRAD-F1691Mでやる。

ELPA ER-C55Tの解析


ER-C55T受信音
ER-C55T受信音
ER-C55T受信音
ER-C55T受信音
ER-C55T受信音


erc55t
 ER-C54Tのデジタル版とも言うべきER-C55Tである。中身は周波数カウンター部を除いては同一だろう。但しプリセットデジタルカウンターを搭載しているため改造に制約が出てきてしまうのだがそれはまたいずれ。

erc55t_furyou
 余談だけど実は最初に買ったER-C55Tは不具合品だったことが判明した。2号機との違いは液晶の"TUNE"表示が出ないこと。筆者は介護を必要としないので存在すら知らなかったのだ(マニュアルに書いてあったっけ?)。強力局に合わせても全く表示が出ないので何らかの不具合なのだろう。今から交換してもらってもよかですか?(^^; それも面倒なのでこのまま行くか。でも今後はケチが付いた秋ドヨで買うのは止めよう。データ重視の生活を送っていても非常に縁起を担ぐ筆者なのだ(^^


★概要
 回路の概要はELPA ER-C54Tと同じなのでそちらも読んでもらうとして簡単に済ませる。違いはプリセットデジタル周波数カウンターユニットだけである。これはSC3610という定番ICを使用しており、回路もリファレンス回路そのもので解析する必要も無い。

 C54TもC55TもTA2003Pという倒芝のワンチップ・ラジオICを使用する回路だ。TA2003PはIFTレスで未調整であるところに大きな意味がある(注)。IFTはパーツとして高価なだけでなく、その調整が必要という大量生産には致命的な欠点があるのだ。我々には関係無いけどね(^^

 構成はシングルスーパーという事で性能は「それなり」であり、どんなに頑張ってもIC以上の性能のラジオは出来ないわけで、使う前に内部を見ただけで性能の限界が判ってしまった事になる。更に止めを刺すとこのICはDAISOの300円ラジオに使われていたモノと書けば大体判るか(^^

 TA2003のメーカー想定はMWだけでなく、OSCコイルの変更で22MHzまで受信するSWラジオのアプリケーションも考慮されている。それをそのまんまズバリ取り入れたラジオという事になる。但し倒芝の4バンドアプリと違ってバンド数は12バンドと多い。

HR-K71
 参考までに、このラジオなんて見る前から2003系だと想像がつく。ICの受信周波数範囲と同じだからだ(^^

注:オリジナルの東芝製は既にディスコンで、これはUTCなど複数の中華メーカーのセカンドソース若しくは違法劣化コピーである。少なくともCD2003GPは結果を見るとオリジナルと同性能になっていない。ハッキリ言って同等品とは言えない代物だ。

 稼働電源電圧は1.8〜7Vと広く、1.2Vのニッスイ2本で充分駆動できるラジオとなる。電源オフ時にも時計が出るので電力消費があるところがC54Tとの違いだ。長期使わないときは電池を抜いておかないといつの間にか空っぽになる。恐らく終止電圧以下まで放電される。つまりアルカリ電池だと中身を吹いたり、ニッスイ充電池だと過放電でお亡くなりになる。使わないなら電池は抜きましょう。電池を入れたまま表示が出なくなっていたらヤバいです。

 TA2003PはTA8164Pとピンコンパチである。どこが違うかと言うとTA8164Pの方はRF段が無い。加えてTA8164Pの方はIFT使用の一般的なICだ。AM(FM)-RF_INピンからの信号はTA2003はRFアンプに、TA8164の方はダイレクトにミクサーに入力されている。勿論感度では2003の方が有利だろう。8164の方が多信号特性は優れているかもしれない。少なくとも中華偽造品よりはレベル配分がマシだろうな。トランジスタラジオ程度のアプリなら破綻は無い。

 ゥ團鵑AGCのピンである。ここに付いている電解コンデンサ(デフォ33μF)で時定数が決まる。ブロック図に拠れば8164との互換性からか2003のRF段にはAGCは掛かっておらずMIXとIFだけに掛かっている。ここの電圧を読めば針式のSメーターも可能だ(^^ 昔だったら早速やったと思う。

 Д團鵑坊劼っているCF1がAMのセラミックフィルタで、┐坊劼っているCF2がFMのセラミックフィルタである。リファレンス回路ではAMはSFU455C5、FMはSFE107MA5Lとなっている。どちらも最底辺のCFなので、仮にもしこれと同じものが使われているとすれば選択度には期待できない。勿論これを交換してナロー化を図るのはアリだが、その際はインピーダンスと損失が元と同じでなければならない。インピーダンスが合わないとスカート形状やリプル特性が大幅に乱れ交換の意味が無くなり、損失が合わない場合は極度の感度低下を招いて実用困難となる。通常高選択度のCFほど損失が大きい。またこのラジオは安定度が低いのでその対策も考慮する必要がある。高選択度になればなるほど安定度の問題は大きくなる。具体的には短時間で周波数がズレてターゲットが帯域外に去り聞こえなくなる。このラジオはSW帯も受信できるので高選択度のCFを入れたら悲惨な事態になるかもしれない。つまり安物ラジオでは選択度を上げてはいけないのだ(^^

 ラジオの回路的にはリファレンス回路とほぼ同一だ。この合理的と言うか安易さが中華の良いところだ。日本メーカーのような妙な独自技術は無いので、データシートのリファレンス回路と突き合わせれば回路の疑問点は皆無だ。パーツもリファレンスと同等品が使われているはずで、不良修理又は改造等で交換する時にも悩むことは無い。

 昔ながらの単純なこのラジオが致命的に壊れるとするとまずデジタル表示部分かポリバリコンかな。ポリバリコンが経年劣化して使用不能になるのは既に日本メーカー製でも多数確認されているが、中華製は更に短期に絶縁不良になる場合がある。絶縁シートが取り付け部分から引きちぎれて回ってしまったのを見た事がある。これと同等・同サイズのポリバリコンを探すのは少々骨が折れる。ラジオ回路のメインICはまだ安価でいくらでも売っているので死んでも交換要員には不安は無い。予備を買っておいた方が良いのか?でも壊れるとすればICよりデジタル表示やポリバリコンの方が先だと思う。デジタル表示はSC3610なので交換もできるが形状が違うかもしれない。

 カウンターICは定番のSC3610Dである。IFがAM=455kHzとFM=10.7MHzに特化したプリセットデジタルカウンターで、時計とタイマー機能が付いている便利なICだ。経年でブチ壊れやすい沖のMSM552xよりは良さげ(^^欠点はプリセット周波数が変えられないこと。せめてジャンパを飛ばして450、455、460程度に可変できれば最高だった。

 他はC54Tと同じなので省略する。HSDLのは生産ロットが近いので機能部品その他も全く違いは無い。但し二度目の入手によりこの製品もロットに依って大きな差がある事が判った。当然ながら後になればなるほど品質は低下するものと思われる。ま、この手の製品は当たりハズレも楽しまないといけない。気にするとハゲますよm9(^^


★受信周波数範囲の実測
 気温やダイヤルの回し方に依って微妙に異なるが、この時テストした限りでは下のようになった。冬になったら変わりそうな予感(^^;

SW1:3.57-4.37
SW2:4.44-5.36
SW3:5.73-6.75
SW4:6.83-7.89
SW5:8.98-11.00
SW6:11.45-13.20
SW7:13.10-14.82
SW8:14.79-16.96
SW9:17.27-19.72
SW0:20.63-23.24
FM:74.6-108.2
MW:508-1622

 概ね仕様と差異は無いがFMとMWは下限をもう少し上げたい気もする。SWは一つのコイルで複数のバンドを兼用しており動かすと滅茶苦茶になる可能性が高い。基本的に受信帯域は狭い方が性能が上がる。正確に言えばトラッキングエラーが少なくなる。これはトラッキングを厳密に取り直そうが何をしようが変わらないので欲張って無暗に広げない方が良い。ビンボーくさい人は広げるのが好きだからなあ…あ、昔の筆者の事か(^^;


★聞いてみる
 受信可能な局は前回のER-C54Tとほぼ同じだった。ただMWでは個体差で1200kHz以上の方の周波数がよく、900kHz以下の周波数は良くなかった。FMはほぼ均一で良好、SWは均一で不良だった(^^;

=FM=
 RAD-S600Nには選択度で負けるがER-C54Tとほぼ同じ感度。ベランダに出ると感度は急激に上がるが多信号特性が悪いのか上の方で強力局のお化けが出る。選択度も悪いので強力局の隣に出ているコミュニティ局は潰される。当地では東久留米85.4MHzがさいたま85.1MHzに潰されてほぼ受信できない。CFだけでなくAFCの弊害もあるが改良の余地があるね。

=SW=
 RAD-S600Nには全く敵わないが、ER-C54Tと同じく強力な日本語放送は受信できる。但し窓の外にロッドアンテナを出すのは必須条件。ある程度ノイズ源を離す努力も必要だ。これは高性能ラジオでも同じなので当たり前。トップのアンテナコイルの差でER-21T-Nよりは性能が落ちる。RFの選択度は広帯域でスルーに近く、朝鮮中央放送程度で混変調気味になった事もある(^^; 使っていて思い出したのは倒芝TRY-X1600かな。RP-770Fの流れを汲む周波数直読ラジオの草分けだが、それに見合った受信性能が無くてあまり意味が無かった。このラジオも周波数は5kHz直読だが選択度が悪いのであまり意味を成していない。

=MW=
 鉄筋のHSDL内ではローカル局以外は窓際に寄るかベランダに出ないと聞こえない。やはり室内ではアンテナが欲しいところ。トラッキング調整は行なわれていないらしく要調整だ。現時点でもローカル局しか聞かないならば問題はないが、そういう人がこのSWを受信できるマルチバンドラジオを使うのはおかしいと思う。


★続く
 シロートが弄繰り回せるのもアナログラジオならでは。PLLやらDSPやらのデジタル技術の入ったラジオでは簡単にはいかない。実用しないのであれば(笑)やっぱりアナログラジオが最強と言えるだろう。中華に於いてもこの手のアナログラジオは2020年あたりまでには確実に全て消えるだろう(場合によってはもっと早いかも)。そうなる前に手に入れて目一杯楽しんでおきたい。

ER-C55T受信音

ELPA ER-C55TでMW受信


ER-C55T受信音
ER-C55T受信音
ER-C55T受信音
ER-C55T受信音

 もう止めたと言いつつまだ続くのはいつものパターン(^^ 実は(仮)トラッキング調整をしたら下の方だけ感度が上がったのでもう一丁。仮が付いているのは高い方が落ちてしまったので再度やるつもりだから。ちなみにHSDL内で最も低ノイズの風呂場で受信したのでノイズが少ない。引き換えに感度が上がらないがそれでも結構良く聞こえる。NHK1が進まないので今回もおまけの民放の方が多かったりして。


★2018/09/18(756kHz)
 ここも昼は相互変調波、夜は半島局でおなじみの周波数だ(^^; 熊本始め九州南部は時間が遅くならないと聞こえてこないが、その頃になると半島・大陸局もお目覚めする時間なので厳しい。朝はと言えば半島・大陸局以外は聞こえない。NHK熊本2と違って大電力ではないし、単独周波数でありながらID録音は意外と難易度が高い。

756:NHK熊本1(JOGK)[10k]

https://www.axfc.net/u/3937664(DLパスワードtokaは、およそ9215.9日間の保存ができる見込みです)

 うーむ、何とかかんとか受信できたが。ちなみに朝も狙ってみたが日本語は全く聞こえなかった。一体ここはどこの国なんだ?という感じ(^^;


★おまけ:ラジオ大阪(1314kHz)
https://www.axfc.net/u/3937666(DLパスワードtokaは、およそ9215.9日間の保存ができる見込みです)
 相互変調の出る周波数でR-1000時代には苦手としていた局だ(RF-1150時代には良かったけど)。夕方から聞こえ始めるので受信しやすい。混信源が殆ど無いのが良いのだろう。


★おまけ:北海道放送(1287kHz)
https://www.axfc.net/u/3937665(DLパスワードtokaは、およそ9215.9日間の保存ができる見込みです)
 昔は地方局の中でも最も良好な局だったが最近はあまり良くない。相互変調の出る周波数だからというのもある。ラジオの向きがあまり良くないせいもあるだろうが。過去の経験では早い時間から聞こえるはずなので遅くならない方が良いだろうな。


★おまけ:ラジオ福島&信越放送(1098kHz)
https://www.axfc.net/u/3937667(DLパスワードtokaは、およそ9215.8日間の保存ができる見込みです)
 信越放送は前世紀の昔から16時後半から17時にかけて驚くほどクリヤーに入感する事があった。夜遅くなると国内外局の混信が激化するので、むしろ夕方に受信するのが良さそうだ。今回は18時前後の受信であるが、この時間になるとラジオ福島(郡山)と拮抗して上になったり下になったり。やはり単独狙いは17時台かな。方向が反対側なのでループで切るのは簡単だろう。

ER-C55T受信音

ELPA ER-C55TでMW受信


ER-C55T受信音
ER-C55T受信音
ER-C55T受信音

 イヤもうデータは揃ったので受信を止めても良いのだが、昔取った杵柄で受信を楽しんでしまっている自分がいた(^^; そろそろ打ち止めにして本来の目的である改造に取り掛からねば。今日はおまけファイルを一挙放出(^^


★RKBラジオ(1278kHz)
https://www.axfc.net/u/3936139(DLパスワードはtane、およそ9199.5日間の保存ができる見込みです)
 キレっ端で申し訳ない(^^; この周波数は相互変調がバリバリなのでバックにローカル局が聞こえる場合がある。


★山陰放送(900kHz)
https://www.axfc.net/u/3936141(DLパスワードはtane、およそ9199.5日間の保存ができる見込みです)
 DX局っぽい大混信の受信音を上げてみる(^^ 21時の時報前で、温泉スタンプラリーの案内が聞こえる。受信報告書を書くわけではないので確認はこれでOKだ(^^


★中部日本放送(1053kHz)
https://www.axfc.net/u/3936142(DLパスワードはtane、およそ9199.5日間の保存ができる見込みです)
 23時の時報前である。昔は朝鮮局の大混信で恐ろしく状態が悪かったのだが、これを聞いた限りあまり大した事は無い。混信局は中国局に変わっている(^^


★朝日放送(1008kHz)
https://www.axfc.net/u/3936140(DLパスワードはtane、およそ9199.5日間の保存ができる見込みです)
 22時の時報前のステーションジングルである。高感度ラジオを使えば24時間受信可能っぽいが、その割に夜になっても状態は良くない。1MHzに近いので調整には役に立つ局だ。

ELPA ER-C54T

ELPA ER-C54Tを酷使する(^^


ELPA ER-C54T
ELPA ER-C54T
ELPA ER-C54T

 改造記事は反響の乏しさからお蔵入りと言うか保留になっている。多分ネタ切れになったら出るでしょう。今日はこのラジオを既定外の使い方でテストする。PCではおなじみのカツ入れである(^^


★電源カツ入れ(^^;
 いつもニッスイの2.4V電池動作なので何となく力が出ていない気がする。ノイズが低いのは低感度が原因なのだろうが音量も足りない気がする。これはパワーが不足しているのではないだろうか?今回は電圧を上げて使ってみようと思う。


ac_d3m
 そこでこれです!糞ニーがまだソニー(この頃はもう粗ニーだったかも^^)だったころの製品だ。これはICF-2001で使用していたもので確か二代目である。最初の奴はケースが黒い色で型番も違っていた記憶がある。これは恐らくICF-2001D時代のものだろう。

 この電源はラジオ向けなのでもちろんシリーズ電源だが、そのため電圧は思いきりテキトーである。公称は4.5Vだが5.5V以上は出てくるし負荷が掛かれば電圧は急降下する。この5.5V電源を3V既定のER-C54Tにブチ込んでみよう。上手く行けば電圧アップでパワーも上がるかもしれない。

 ここで「規定3Vに5.5V入れて大丈夫なのか?」という疑問も湧くかもしれないが、このラジオに使われているICは1.8〜7Vがオペレート電圧(AMRではない)なので充分に余裕を持って動作する。AFパワーアンプは電圧が大きい方が動作がむしろ有利になる可能性もあるのでそこに賭ける。


erc54t_aca
 例によってACアダプター・アダプターで繋げてみたら正常に動いたけど凄いホワイトノイズだ。これはチョット使う気になれないというか、当初はスイッチング電源なのかと疑ってしまった。でもSW電源なら規定4.5Vで実電圧5.5Vも出てこないよな…(^^; オイオイ粗ニー、こんなにノイズのデカいの売るなよ…と一瞬思ったが、経年劣化して電解コンが劣化している可能性も大きい。何しろ製造後30年以上なのでソニータイマーが付いていなくてもお亡くなりになる年齢だ(^^; ちなみにラジオに使えるACアダプタはノイズフロアが電池の時とほぼ変わらないものだ。このACアダプタもICF-2001の当時はノイズに悩まされた記憶は無いので劣化の可能性が大きい。


 で、懸案のカツ入れの成果だが残念ながら感度は特に変わらないっぽい。これはノイズがデカいのでそれに埋もれてしまったという一面もあるのだろう。音量は電池使用時より大きく安定しているのは紛れも無い事実だが、それはいつも使っている電池がニッスイの2.4Vだからかも知れない。恐らく既定の3VのACアダプタでも充分に安定していると思われる。

 使った感じとしては3.3Vの定電圧電源がこのER-C54/55Tに一番向いているのではないだろうか(専用ACアダプタは恐らく4Vくらい出ているだろう)。TA2003系はオペレーション電圧が3Vなのでその点から見ても3.3V定電圧電源が最適だと思われる。


★自作する
 都合の良い3Vや4.5Vの低電圧のものはなかなか見つからないかもしれない。そうであれば自分で作るしかない。と言っても素材はHOのジャンクで見つける。

HOで5V〜9Vくらいのトランス型ACアダプタを探す。トランス型は通常は大きい・重い・小容量の三拍子揃った欠点を持つので見つけるのは比較的容易である。少なくとも普通の大きさで1Aや2Aのモノは全部SW電源だろう。

 容量は400mAもあれば上々。上は12Vくらいでも使えるけど変換ロスが大きい。つまり発熱が大きいのを考慮する必要がある。HSDL界隈のHOではACアダプタは@324円均一だった。

⊆,縫丱蕕后バラすので強制的にトランスを確認する事になる。ここで変圧トランスが見つからなかったら残念ながらそのACアダプタは使えない。変圧トランスは通常ケース一杯になるくらい大きい。

出力にレギュレータICを取り付ける。ここにあるが500mA以上のを選ぶ。なお秋月の3.3VレギュレータICリストの中にはSWレギュレータのモノも含まれているので何でも良いわけではない。高効率を売り物にしているICはスイッチングしている可能性がある。SW方式はノイズが出るのでラジオ用途には不適である。

 実は最近気づいたのだがシリーズレギュレータICの中でもノイズが大きいのと小さいのがある。これらICは用途に最適化された性能を持っており、シリーズレギュレータICであってもどれも全部同じ特性と言うワケではない。カタログを見れば分る通り殆どの電源ICは低損失・低電位差・出力電圧の正確さといったラジオにはあまり関係無い(必要無い)特性を売り物にしている。ラジオやオーディオに重要な低ノイズを売り物にしている新し目のICはほぼ全て面実装となっている。この辺りのノウハウを持っている人は皆無に近いので自分で時間をかけて試すしかない。たぶん他人に聞いてもロクな結果は得られない。全部使った事のある人は皆無だろう。

 上で書いたようにER-C54/55Tに搭載されているICだけなら7Vでも正常動作するが3Vより上げても性能は差は無いし、多少AFパワーが上がって音がデカくなるくらいかな。SPの大きなホームラジオではないので意味は無いと思う。

ぅ院璽垢貌れる。恐らく元のには入らないだろうから別ケースにでも入れる。入るならば元のに入れても良いが、事故防止のため必ずケースに入れよう。終わり。

ER-C55Tの裏ワザ

注:全然役に立たない記事なのでよほどヒマな人以外はスルーしましょう(^^

ER-C55T 裏技で27、28MHzを聞く+α


 検索していたら「ELPA ER-C55T 裏技で27、28MHzを聞く」と言う記事があった。特に必要はなかったが簡単なので追試してみた。イヤ本当言えば筆者も人並み以上に裏ワザが好きなのだ(^^ RAD-S600Nにも裏ワザ無いかな〜。

↓元記事はこれだよ
http://hardtrance303.blog.fc2.com/blog-entry-145.html


26mhz
29mhz
 上記事通りにバンドスイッチをSW8とSW9の間に合わせた。HSDL所有のER-C55Tはカバー範囲が26.040〜29.835MHzだった。上記事の製品に上限が負けているのが悔しい(^^ この辺りは感度も安定度も低く、変調モニターくらいにしかならないので実用価値は殆ど無い。


34mhz
 しかし更に裏技でSW9とSW10の間に合わせると何と上限は34.275MHzまで伸びます。ハッキリ言ってこの辺りは何も聞こえないので意味はない。ただムザムザ負けるのがイヤだっただけである(^^


0955mhz
 更にこんな裏ワザもあります。勿論中波放送が普通に受信できるが、短波として受信するので感度は極めて低い(^^; 加えてトップが同調していないので多信号特性も低い。ロッドアンテナは短波と同じく使える。


389mhz
 更にはこんな裏ワザで超ワイドカバレッジラジオに(以下略


 バカもこの辺にしとくか。ヘタすると壊れるかも知れないのでアナタ方は絶対にマネしないようにしましょう。

ELPA ER-C54T

 初回は実際の受信テスト、前回は内部調査に於いて色々な設計・製造上の欠陥や問題点が発見されたが、今回は発見された問題点の整理をしてみる。


★問題点の整理
 こんな安いラジオにマジで文句付けるのか?と言われそうだが、吝嗇な初心者が間違って買うと気の毒なので再三の警告の意味もある。いわゆる牽制球も兼ねている(^^

・感度が低い!
 FMは普通だがMW・SWはDSPのRAD-S600Nと比較すると非常に低い。ひょっとすると前モデルER-20T-Nにも負けているのではないだろうか。SWはMW以上にノイズレベルが高いので室内での受信は不可能に近い。MWはバンドの上下で感度にムラがある。これはトラッキング調整が不充分ではないかという疑惑がある。なおSWのトラッキング調整は同調コイルが固定のためできない(注1)。FMは特に感度ムラは感じないのでほぼ設計通りだろう。SSG等で精密に測定したわけではないので保証の限りではないが。

・選択度が悪い!
 頭のキレ自体は普通なので弱い局なら仕様通り分離できるが、MWの強力な局はCFの帯域外の跳ね返り現象?で10kHz程度離れた所でも単独波のように受信できる。この辺りIFTレスの弱点と言えるかもしれない。絶対的な減衰不足により薄らとサイドに尾を引いて受信できる通り抜け現象もある。サイドスプラッシュにはならずにそのまま通り抜けたように受信できるのだ。例えばYBS765kHzの代わりにAFNが受信できるとか。そのまま下げて738kHzでも聞こえる。AFNって810kHzだぞ?かなりヒドイ(室内なので混変調ではない)。高1ストレートラジオの選択度と同等以下(^^;

 選択度とは違うが、FMで信号強度と音声強度が一致しない。これは検波用ディスクリミネータとCFが合っていないのではなかろうか。ディスクリミネータの製品カタログには適用ICのサフィックスが載っているがCD2003GPのはもちろん存在しない。本家TA2003のモノを使用するらしいが両ICの互換性には稍疑問がある。対応品でなければ両者は組み合わせを選別しなくてはならないはずだが、そんな生産性を下げるようなことをやっている筈が無い。結果としてこのような状態でなのだろう。もっと古いラジオならL(MPXコイル)のコア調整で直せるのだが、この辺りはIFTと共に無調整回路の弱さか。

・安定度がやや低い
 電気的な安定度もさることながらダイヤル機構など機械的な安定度やポリバリコンのデキが良くないようだ。これら機械的な問題は改善は一から作り直しになるので不可能である。電源電圧の変動から来る安定度の低さは、それぞれの電圧の安定化により改善できるかもしれない。受信中に裏蓋を触るとボディエフェクトで受信周波数に影響を与えるのも気になる。これは局発コイル部分をシールド出来れば無くなりそうだがスペースが無い。

 尤も70〜80年代のBCL専用ラジオも(PLL機以外は)安定度はそれほど高くなかったのは覚えている。特に25mb辺りから上は30分間の放送中に選局つまみを一度以上動かすのは普通だった。昔の短波ラジオが高選択度ではなかったのは安定度に問題があったから、という話をメーカーサイドから聞いた事がある。

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 なお選局つまみやワイヤが接着剤のようなものでベタベタと重くしてあるのはこれを改善する姑息な手段だと思われ、間違ってもこれを除去してスムースに回るように改良してはいけない。恐らく更に安定度が低下する(^^;

・AMに於いて225kHz離れた所にイメージが出る!
 AFNが1035kHz、TBSが1179kHz、文化放送が1359kHzで強力に聞こえる(注2)。この225kHzという数値は中間周波数の450kHzの半分なのか?それ以外に関連付けられない。9kHzセパレートになってしまうので普通の放送のように受信できるから甚だ迷惑だ。ICの欠陥なのか?局発のスプリアスとか?解らない。900や910のイメージなら話は分るのだが…。このラジオの最大にして致命的な欠点はこれ。こんなに明確な欠点なのに誰も気づいていないのだろうか?

 この件とは関係無いが中間周波数が450kHzにするのは止めて欲しい。せめて455か460にしてくれないと…。中波は9kHzセパレートなので450のような9の倍数は困るのだ。咄嗟に真の信号とイメージの区別がつかなくて困惑する。

・多信号特性が悪い
 低電圧のバイポーラTRで構成されたICなので当然かもしれないが、当地ではMWは内蔵バーアンテナでもベランダ(注3)だとAFN等の混変調が確認できる。またローカル各局の相互変調波もバンド内で多数確認できる。また低感度のSWやFMに於いてもベランダに出ると混変調を起こす(SWはバンド依存)。この調子では外部アンテナ、特に非同調外部アンテナはパッシブであっても使えないかもしれない。このラジオのICはCD2003GPというTA2003の互換品らしいが、実は中身は微妙に違うのではないかと言う疑惑も持っている。特にレベル配分はRFだけでなくIF以降に至るまで疑惑が大きい。もっとも筆者は本家TA2003を使い込んだ経験が無いので「これが実力」の可能性も低くはない。基本設計は昭和時代と思われるICである。なお多信号特性は室内でも当然ダメだが、感度が極度に落ちる上に元々局数が少ないので問題とならないのが反って悲しみを誘う。

・MW受信中にロッドアンテナを触るとノイズが増大する?
 ひょっとしてAMフロントエンドにも繋がっているのだろうか?そうだとするとメリット以外に色々問題が出て来るが…。疑惑を持ってバラしてみたが回路的には全く繋がっていない模様。その下はバーアンテナだから手を近づけると影響があるだけかもしれない。トラッキングがズレてロッドアンテナ(真鍮?)が感度に影響を与えているのだろう。ラジオに関係無い話だけど人体に流れるこの強力なノイズに危険なものを感じるのは筆者だけだろうか(^^; 少なくとも昭和より前の人はこんなモノを浴びていなかったんだよね。

注1:インダクタの可変に加えて、マルチバンドラジオのコイルにはそれぞれTC等を抱かせなければならない。勿論このラジオにはそんなものは無い。

注2:上側だけ書いたが下側にも出る。例えばTBSが729kHzで聞こえる。

585kHz:AFN
729kHz:TBS
819kHz:NHK1
909kHz:JOQR
918kHz:NHK2
1017kHz:JOLF
1035kHz:AFN
1179kHz:TBS
1359kHz:JOQR
1467kHz:JOLF

 1035kHzのAFNはJOLFやJORFよりも強力なので参ってしまう。何しろイメージ波のサイドスプラッシュという実体のない幽霊のパンチで1026〜1044まで受信が困難なのだ(^^; 実際このイメージ周波数を熟知していないと未知の局を探索する用途は困難になりそう。なおこのイメージは回路が共通なSWバンドでも発生する。IFの半分といっても、そもそもこのラジオのAMの中間周波数は450kHzではなく455kHzなのだが何故なのだろう?

注3:HSDLのベランダにはホットスポットとしか呼びようが無い感度極大地点が存在する(ベランダ全てではない)。何となく電線か建物自体がアンテナになっている気がする。中華はアテにならないのでICF-2001で試したいな…。

 このようにズラズラ並べてみると受信機の基本3S全てに問題はあるという事になる。まあ廉価なポケットラジオなので致し方ない。ホームラジオくらい大きいとこれらの対策もある程度楽できるが、全くと言って良いくらいスペースの無いポケットラジオとなると難易度が格段に上がってくる。さてどうしたモノか?


★次回へ続く
 欠陥を整理したところで次回からはこれらを解消すべく努力していく。色々な面で制約が大きいので可能かどうかは分らないが。

ELPA ER-C54T

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

 前回は実際の受信状況を確かめた。今回はいよいよ分解して内部を観察する。回路は恐らくほぼICのリファレンス回路通りなので、採用ICの限界がそのままラジオの性能の上限限界だ。しかし手抜きに因る下限は底無しに近いので回路よりも生産や部品調達だけが心配だ。


★ケース
 ER-C54Tは同社のER-20T-Nの後継品であり、ケース外観は違いはほとんど感じられない。ACアダプター端子が消滅しただけだ。それは機能的にはかなり大きな違いだが。

=外装=
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 中華製のイメージ通り薄く頼りないので何かの拍子に短期間で割れそう。特に電池ボックスの蓋は数十回も開け閉めしたら確実に爪が折れそう。実はSONY製もポケットラジオ系はケースが薄くヒビが入るので威張れたものではない。イヤ実はSONYの一眼カメラでもヒビが入るのだが…(^^;

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 初っ端からネジ穴が割れてます。もちろんこれは初めてバラした時なので新品の時から割れているわけだ。何回かバラしたらネジ穴が崩壊するだろう。そこら辺は既に覚悟している。


=ストラップ=
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 外部からはストラップが外せないが開ければこの通り外せる。中はネジ軸に引っ掛けてあるだけでかなりテキトー。筆者はベランダで聞く時に落とさないように常にストラップを手首にかけている(落とすと数十メートル落下するから危ない)。前回写真で気づいたと思うが、死亡したかつてのメインカメラのニコポンストラップを移植した。オリジナルより長く太いので使い勝手が格段に良くなった。携帯電話用ネックストラップもアリ?


=電源部=
 電源は電池を回路に直結している。入力に大きめの電解コンが入っているが間にレギュレータIC等は一切無い。このラジオのICは1.8Vから7Vまで正常動作という柔軟性を持っている。がしかし、電池の電圧によって性能が変わってくるのは止むを得ないところ。下限の1.8Vでも動くかも知れないが感度の低下・AF出力の低下からは逃れられない。据置で使うなら直流安定化電源を繋いで使いたい心境。ER-20TのACアダプタ端子が存在した部分は空いているので上手く工作すれば端子を復活させられるだろう。

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 ここらへんにACアダプタ端子が付いていた。空きスペースになっているので何かに活かしたい。言うまでも無いが高さに気を付けないとSPにぶち当たります。


=ダイヤル機構=
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 ダイヤル回転比は5:1くらいだ。古の名機ICF-5800の回転比は10:1(Fast)⇔45:1(Slow)だった。我がRF-1150は6:1でスカイセンサー厨房にバカにされた(^^ 改めて言うまでも無いが最初の数値が大きい方が微妙な選局が可能である。デジタル選局ではない当ラジオにとっては非常に重要だが、切り替えが無い場合はあまり回転比を大きくすると端から端まで回すのが面倒だからトレードオフの関係と言える。


=バーアンテナ=
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 バーアンテナはL=8.5僂世辰拭バーアンテナの性能は長さだけではなく太さも関係するし、巻き方や線材によってQが変わるので一概には言えないが普通かな。但しフェライトバーの表面がザラザラと荒っぽくて品質はよろしくない。

 よく誤解されているが感度はバーアンテナだけで決まるわけではない。「高周波増幅付き小型バーアンテナのラジオ」が「高周波増幅無しの大きめのバーアンテナのラジオ」より感度が高い事も有り得る。高々2、3センチの違いで血相を変える必要はないのだ。しかし大きいに越した事はないし、大型バーアンテナの機種はそれなりの回路を搭載している場合が多い。その常識は日本メーカー限定だけどね(^^ 実はそれらハードウェアよりもっと差が付くのは調整である。これがダメだとICF-EX5だってダメラジオになってしまう。

 ちなみにこのラジオのICであるTA2003及び互換チップは高周波増幅を搭載している。ピンコンパチのTA8164は高周波増幅は省略されている。どちらにしてもFETではないしBCL専用ラジオのようなディスクリートの高級回路には及ぶべくもない。スズメはどう頑張っても白鳥にも鷹にもなれないのだ。


=ロッドアンテナ=
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 このロッドアンテナ自体の長さは50僂世これより長いのに交換するのはちょっと無理っぽい。取り付けは薄いケースにネジ止めなので割れる確率は非常に高い。何もしなくても不安になるレベルだ。

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 入力部分にD1が入っているが強入力のクリッパなのだろうか?通常2本のところ1本しか無いけど取っちまうかな?L1、C1、C29、C30がFMのBPFか。インダクタがSMDなのでテキトーに見える(効いているとは思えない)。


★基板
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 これの前身であるER-20/21と基板は同じと思っていたが基板のバージョンが変わっていた。以前見たER-21Tのは2013/02/20版だったが、このC54Tのは2015/03/11版である。どこが違うのかと言うと2013年版では一部リード部品なのに対し、2015年では大型電解コンやCF等以外は面実装化している。勿論ケースが同じなのでスイッチなどの位置は同じだが、アンテナコイルに当たるインダクタの実装はほぼ別物と言って良いくらい違う。


=ハンダ付け=
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 面実装パーツが使われているが、実装法が昔ながらのアンダーフィルで貼りつけてディップ槽に浸ける旧方式だった。このラジオの生産量でこの方が安上がりなのだろうか?我々HSDLは自動実装の最新のマザーボードばかり見てきたので、2018年現在に町工場レベルの実装法を見ると驚愕する(^^ ハンダ付け自体は面実装になった事もありそれほど酷くはない。以前見たラジアルリード版はフラックスの汚さも相まって悲惨なモノだっただけに拍子抜け。但し手ハンダ部分は相変わらずヒドイ。経年で不調になったらまず疑いたい部分。


=ワンチップ・ラジオIC=
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 このER-C54TにはWUXI CHINA RESOURCES SEMICOのCD2003GPという東芝TA2003Pの互換ICが搭載されている。ロットによっては他の2003が載っているかもしれない(UTCも存在する)。IFTレスで調整箇所が少なく幅広い電圧で使用できるのがウリだが、本家と互換品の中身が完全に同じと言うワケではなさそう。元々製造の簡便さを狙ったICであり高性能を狙ったものではない。という事はこのラジオも…。


=AGC=
 C32がAGCの時定数を決める電解コンである。33μFでどのくらいの計算なのか分らないけど調整する意味はあるかも。もっとも一つの値で全てのシチュエーションに合わせるのは不可能だからFast/Slow電解コン切り替え式にするしかないか?筆者的にはAGC切りも魅力だけど、元々超DX局が受信できるわけではないので意味は無いか。この記述は忘れてください(^^


=セラミックフィルター=
 CF1(FM)、CF2(AM)はCF(セラミックフィルター)である。IFTレス回路なので帯域幅(選択度)はこのCFだけで決定される。これによる弊害なのか強力局が前後3局現れたり、薄らと数10kHzに渡って受信できたりする。これはIFT有りの回路では通常有り得ない現象だ。かつてCFの使用法の基本中の基本は「IFTと組み合わせる」だったはずだが…。なおCF3はFMのQUAD検波用のディスクリミネータでありCF1、CF2とは働きが違う。

 CFの品種はICのリファレンス回路ではCF2(AM)=SFU455C5、CF1(FM)=SFE10.7MA5L×2である(注)。ここで重要なのはFMの10.7CFで、原設計では2段のところ1段しか実装されていない。勿論IC規定の性能は出ていないハズだ。また省略するのはコストダウンで良いとしても直結はマズイ。インピーダンスが変わってしまうから抵抗でも入れないと。勿論レベル配分も変わってしまうだろう。言っちゃなんだけどこれの設計者って「抵抗が無くなれば少しは感度が上がるんじゃね?」とか思ってそう。低レベルの人間はインピーダンスマッチングの為の抵抗やATTを取ってしまったりする。もっともそんな深い理由ではなく単に部品をケチっただけかもしれないが。

hra1500
 このようにRS社ラジオに於いてCFが1つに省略された回路もある。ただこの場合は100Ωも入っているのを見逃してはいけない。ここのインピーダンスが狂うとCFのスカート特性が乱れる。最悪リプル発生でアタマのキレにも影響があるかもしれない。この某社ラジオではMWのCFが二段になっているのが羨ましい(^^ 同じCFでもスカートの裾がだいぶ変わると思う。まあ常識的にはIFTを入れるのが唯一無二の解決策だと思うが、それやるとこのICの意義は失われるね。

cd2003gp_ref
 気になってCD2003GPのリファレンス回路を見たらCF×2は同じだが間に100Ωが入っていた。ここで東芝TA2003とレベル配分かインピーダンスが違うのではないかと言う疑惑が濃厚になってくる。しかもこのラジオのようにICの指定からCFとRを1つずつ取っ払ったら何が起こるかは想像が付く。この引用回路図には出ていないがディスクリミネータCDA10.7MG_は適用ICのサフィックスが31となっていた。31は東芝TA2003のサフィックスなのでQUAD検波の互換は守られているという事か。ホントかよ?(^^; 信号強度と音声強度が一致しないのは明らかにディスクリミネータの不具合なのだが。直列に抵抗を入れてみたらどうだろうか。

 ちなみにCFは帯域幅・スカート特性共に最下級クラスの品種なので何と交換しても性能が上がりそう。HSDLにあったFM高級ステレオチューナー用を付けようかと思ったがスペースが無い。付けるとすればSPを除去するとか思い切った手法が必要だ。

注:TA2003の短波対応アプリケーションのAMのCFはSFU455C5よりマシなSFZ455JLとなっている。測定回路のSFU455C5はショボイAM/FMラジオ用だ。これらはサービスエリア内のローカル放送局が想定されているのだろう。

sfz455jl
 帯域幅は同じだが、SFZの方は2エレなのでスカート特性がマシ。短波放送は5kHzセパレートなので理想を言えば±5kHzが完全に分離できなくてはいけない。尤もそれは前世紀のBCL専用ラジオでもかなり難しかったが。

=気になる部分=
 とにかく各部のDCがテキトー。高度なオリジナル設計は求めないが、せめてリファレンス回路にあるものは省略しないでほしい。

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 スピーカーは以前より大型化したがこの程度のサイズアップは特に意味は無い。筆者はイヤホンで常用しているし、初回分解の途中で切れたままになっており使っていない。いずれもっと小型のSPに交換したい。SPを基板に貼りつけたら分解が楽になりそうだ。

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 とにかくダイヤル周りは接着剤のようなものでベタベタ。これは多分除去してはいけないのだろう。ケチなメーカーが無駄なモノに金をかけるわけがない。


=FMフロントエンド=
 FMバンドのトップはGFWB3をディスクリートで再現したと思われるBPFだ(^^; 昭和時代ならこれで充分だっただろうが、多局化の今となっては田舎の弱電界以外では通じない仕様だ。トップを同調形にすればかなりまともになりそうだがVCが交換できないので内蔵では不可能。改造は諦めるしかないね。コイル類は全て安い手巻き空芯なので調整は極めて面倒くさい。昔のワイヤレスマイクの調整を思い出した。


=MW・SWフロントエンド=
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 SWはMWのインダクタを変えただけだ。この面実装のL1-L10がSWの入力コイルなのだろうか?まるでFBにしか見えない、どう見てもQが低そうなこのLを見ていると低感度なのは当然と思える。とは言ってもこれは交換は困難なのでどうにかなるものではない。ER-20Tの時のようなリードアキシャルなインダクタなら何とかなるかもしれないが(あちらの方が感度はだいぶマシなはず)。これはもうSWは諦めるしかないのだろうか。ちなみに東芝TA2003の短波対応アプリではこんな回路ではない。SWのバンドは2つだけで(注)、Lもシールドケースに入ったコア付きの奴だ。

 ER-20T-Nもかなり骨皮ラジオだったが、ER-C54T(55T)は更にそれを地道に削ってコストダウンしてるんだね。まったくこの発見は驚き以外の何物でもない。生産者(経営者)としては拍手モノだろうがユーザーとしては顔が引きつるレベル。

注:SW1が2.3〜7MHz、SW2が7〜22MHzである。この製品は恐らくバンドスプレッドの為にバンド数を増やしたのだろう。それ自体は理解できるがLのQを軽視しすぎ。

★続く
 いやー疲れた。このラジオの分解は非常に面倒で難易度が高い(注)のでアナタら読者は興味本位でバラすのは止めましょう。まあ読者のラジオはオレのじゃないからどうでも良いけど。

 手を入れたいところは一杯あったがスペースの関係で無理そう。出来そうなのはCFや各部DCくらいかな。基板も百均の製品のように粗悪で銅箔が容易に剥がれそうだから出来るだけハンダ付けはやりたくない。基板に穴が開けられると更に改造が進むのだが。

注:基板を取り出すには裏蓋と中のネジを4本外すだけなのだが、一部のネジ穴が早くも割れそう。各部の強度もかなり弱いので開けるたびに元に戻せるかどうか危ぶまれる。初回には早速SPのワイヤが断裂してしまった。ロッドアンテナのワイヤもいずれ切れるだろう。特にハンダ付けできない人はバラさない方が良い。


ELPA ER-C54T

 前回簡単に不具合をテストしたが問題は無さそうだった。今回はもっと詳細にテストしてみたい。もちろん詳細テストが終わったらバラしも敢行する。中身がどうなっているのかを知らないラジオなんて気持ちが悪くて使えない。たとえ日本製であってもそうなのだから況や中華製をや(^^ なお大部分の記述は基板が共通なER-C55Tにも当てはまる。特に欠点は全部同じである。


★概要
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 ER-C55Tは短波を聞くため、このER-C54Tは中身を知るために買ったのでいずれ分解される運命にある。筆者はポータブルラジオやポケットラジオを開けた経験はあまり無い。正確には覚えていないけど全部で20台くらいのものではないだろうか。それでもラジオはいつ見ても新鮮で飽きない。基板と回路図を眺めて余裕で一日潰せるくらいでないとこんなブログの筆者は務まらない(^^ 閑話休題、

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 歴史的にはSONY TR-4400の流れを汲むバンドスプレッドタイプだ。デジタル周波数カウンターなどは無いので、あまり正確とは言えない大雑把な周波数スケールを見ながら経験と勘で選局するしかない。デジタルリードアウトに慣れた人はこの辺で脱落だろう。筆者も少なくとも今世紀に入ってからは初めてなので当初は戸惑った。付け加えると周波数スケール表示は明らかにズレている。

 本質的には「ごく普通のAM・FMポケットラジオの入力コイルと局発を拡張してSWも受信可能にした」感じ。ワンチップICを使用しており性能的にはICの性能以上には絶対にならない。そこには製造メーカーの技術は殆ど関係せず、各個の個性が出るとすればそれは性能の低下として現れる。パーツの手抜きと製造時の調整のバラつきだ。実はSWとFMではそれが見られてICリファレンス回路より性能が低下している。特にSWのANT_COILとFMのCFが代表的な手抜きだ。更に驚くのはこのラジオの前身ER-20T-Nよりコストダウンによる品質の低下がみられることだ。アレもかなり手抜きだったがまだ削れるところがあったという事か。これについては次回以降で書く。

 見た目シンプルでケース以外壊れる所は無いように見える(テキトー)。致命的に壊れるとすれば経年劣化でポリバリコンが逝った時くらいかな。ICは汎用でそこら辺で安価に売っているので、例えこれが死んでも諦める必要は全く無い。その他受動部品にしても特殊なモノは皆無で、この辺りの汎用性は安さにも勝る中華製品の最大の良さだと思う。ごく単純なだけに弄る楽しみもあるからね。筆者は専用パーツ・特殊パーツ・陰険実装・情報隠蔽は日本製の悪の象徴だと思っている(^^

 価格が安いのでエンスージアスト(笑)の改造ベースや遊び道具としては推奨できる(注)。価格が安いからと言ってキットのスーパーヘテロダイン方式ラジオも組み立てられないような初心者は買ってはいけない。機能は低いし楽もできないし、ドツボにハマった悲しみで涙を流す事になるだけだ。何がラジオが原因の不具合で、何が自分のヘマなのかハッキリ分るまでは手を触れないこと。こう言ったら実も蓋も無いかもしれないけど、このラジオは他に優秀なラジオを持っている人が遊びに買うものだ。

注:但し部品取りには向かない。まともな部品は全く付いていない。ICは安く売っているしその他部品も同じ。損します(^^


★周波数範囲
 いつものように(ブログ記事は初めてだが^^)最低受信周波数と最高受信周波数を計測してみた。ここで問題となるのは、このC54TはC55Tとは違って周波数を読み取れないという事だ。この場合DM(デジタルマーカー)があれば計測は確実だ。周波数カウンターで局発を計測する手もあるが中間周波数がCF依存なので誤差がある。

MWローエンド:521kHz
MWハイエンド:1690kHzあたり*
FMローエンド:75.4MHz
FMハイエンド:110MHzあたり*
*ポリVCは抜けた時に絶縁体がフニャフニャなので回し方依存(^^; 無理に回すとVCが高確率で壊れます。

 SWはバンド外には用が無いため省略する。前回のER-C55Tの計測結果と比べ上が伸びている。下限はアナログポケットラジオとしてはかなり正確だ。恐らく下で合わせて上は成り行きだろう。ポリVCは小容量になると不安定で個体差が出るのでこれで正解だ。何はともあれ返品する必要は無いという事だ(^^ 個体差はある程度あるので読者の参考にはならないだろう。

 もしこのテストの結果、周波数が規定内に収まっていないと不良品として返品することになる。簡単なので返品しないで自分で調整するのもアリだが。中華製は無暗に返品するともっとヒドイのを掴まされて泣く事がある。安いものだし「お客様は神様」風を吹かせるのも程々にしておいた方が良い(^^


★動作テスト
 まずは初期不良返品交換のため?動作チェックしてみる。紙一枚のショボイ取説を見ながら全ての機能をチェックする。機能は僅かしか無いのでチェックするまでも無いだろうが義務だと思って真面目にやる。それが終わったら実際に放送を聞いてみる。当地はMWもFMもローカル局が低い方に偏り過ぎなのがイヤなところ。特にMWだと高調波がバンド内に落ちてきてツライ。

=MW(昼間)=
 夜は無数に受信できるので昼間でのサービスエリア内に限った。MWの感度チェックは昼間にやった方が正確だ。一般的にはこれだけ受信出来れば文句は言えないはず。受信は主に鉄筋マンションの室内で行なった。以前も書いたが生半可なラジオではローカル局の受信すら難しいくらいのシールド効果がある。勿論ノイズもあるのでそれを乗り越えなくてはいけない。

◎ 594kHz:NHK1
◎ 693kHz:NHK2
◎ 810kHz:AFN
◎ 954kHz:TBS
◎1134kHz:文化放送
○1242kHz:ニッポン放送
○1422kHz:RFラジオ日本
△1458kHz:茨城放送(土浦)
△1530kHz:栃木放送(宇都宮)

◎強力で実用になる
○一応受信可能
△微弱・条件付き

 当然ながらローカル局は受信できた。ただRFはかなり弱くてサービスエリア内とは言い難い。ラジオの方向によっては実用にならない(この局はラジオ関係無しに弱い)。LFは普通に聞こえるが部屋の中だと弱くなってしまう。これは強力∧高音質なFM補完放送で受信すべきだろう。補完放送は強力でノイズ一つ無い高音質で受信できる。茨城放送と栃木放送はベランダ受信限定である。見た目は高い方が感度が低いようだが実際は高い方に強力局が無いだけである。計測器を持たない場合は勝手な判断で弄ってはいけない(が弄りたくなるくらい感度は低い^^;)。

=おまけの海外中波(夜間)=
 夜中にわざわざベランダに出て受信してみた(^^

△ 621kHz:平壌放送
△ 657kHz:平壌放送
△ 711kHz:KBS
△ 855kHz:平壌放送
△ 891kHz:KBS
◎ 972kHz:KBS
○1044kHz:中国国際放送
△1089kHz:中国局(遼寧?)
○1170kHz:KBS
△1206kHz:中国局(延辺?)
△1323kHz:中国国際放送?朝鮮語
△1467kHz:KBS
△1548kHz:中国局(山東?)
◎1566kHz:FEBC(HLAZ)
△1566kHz:中国局(延辺?)
△1593kHz:中央人民広播電台

 昔取った杵柄…しかしダメだった。NHK2終了後にもチェックしたが、残念ながら半島と中国以外には何も聞こえなかった。ロシアなどはソ連時代にはウザいくらい聞こえていたのだが、全く聞こえなくなると何か淋しい気もする。

=FM=
 FMは多数受信できるが部屋によっては受信できない局がある。またロッドアンテナの方向も大きく影響する。向きによっては受信できない局もある。

△76.5MHz:Inter FM(横浜)
◎77.1MHz:放送大学
△77.5MHz:NACK5(秩父)
○78.0MHz:bay fm
△78.2MHz:むさしのFM
○78.6MHz:FM-FUJI(三ツ峠)
◎79.5MHz:NACK5
◎80.0MHz:TOKYO FM
○80.7MHz:NHK FM 千葉
◎81.3MHz:J-WAVE
○81.9MHz:NHK FM 横浜
◎82.5MHz:NHK FM 東京
○83.2MHz:NHK FM 水戸
○83.4MHz:エフエム世田谷
△83.8MHz:調布FM
◎84.2MHz:FM西東京
◎84.7MHz:FMヨコハマ
◎85.1MHz:NHK FM さいたま
△85.4MHz:FM東久留米
◎86.6MHz:FM東京(檜原)
△88.3MHz:J-WAVE(みなと)
◎89.7MHz:Inter FM
◎90.5MHz:TBSFM補完中継
◎91.6MHz:文化放送FM補完中継
◎93.0MHz:ニッポン放送FM補完中継
△94.1MHz:栃木放送FM補完中継
○94.6MHz:茨城放送FM補完中継

 FM感度はこのクラスとしては充分だが、これだけ強力局が増えたために前世紀のラジオ用ICでは多信号特性がヤバくなって来ている。イメージは下の方の局がワイド側に出るが大した事は無い。むしろ局間が詰まってきたので今までは気にしなかった選択度が気になってきた。80-82MHz近辺は強力局が並ぶので切れ目が感じられない。選択度は音質とトレードオフなので高音質がウリのFMとしては難しいところ。

=SW=
 このラジオの唯一の売り物である短波帯はシールドされた室内ではノイズもあって真昼間はほぼ受信できない。ラジオNIKKEIは室内で常時良好に受信できる周波数は皆無に等しい。こんなに弱かったか?ラジオたんぱの頃とは比べ物にならない。特に31mbはどちらも全くダメ。受信状況は時間帯によって大きく変化するのでよく選ぶ必要がある。海外日本語放送はそれなりに入感しているがDSPのRAD-S600Nと比べ感度は低い。

○ 3.925MHz:ラジオNIKKEI第1
○ 3.945MHz:ラジオNIKKEI第2
△ 5.875MHz:ラジオ・タイランド(日本語)
◎ 6.055MHz:ラジオNIKKEI第1
◎ 6.115MHz:ラジオNIKKEI第2
◎ 7.410MHz:中国国際放送(日本語)
× 9.455MHz:RAE(日本語)
× 9.525MHz:インドネシアの声(日本語)
△ 9.595MHz:ラジオNIKKEI第1
◎ 9.650MHz:朝鮮の声(日本語)
◎ 9.735MHz:台湾の声(日本語)
△ 9.760MHz:ラジオNIKKEI第2
○ 9.765MHz:イラン・イスラム共和国放送(日本語)
○ 9.805MHz:KBSワールドラジオ(日本語)
○ 9.840MHz:ベトナムの声(日本語)
○ 9.910MHz:KTWR(日本語)
○ 9.930MHz:KWHR(日本語)
○12.020MHz:ベトナムの声(日本語)
△12.085MHz:モンゴルの声(日本語)
○12.935MHz:HLG(SEOUL RADIO)、CQ CALLING
○15.400MHz:HCJB-Australia(日本語)

◎室内受信可能
○窓際のみ受信可能
△微弱・ベランダのみ
×現時点では受信不可能

 中国国際放送、朝鮮の声、台湾の声は昔と変わらず強力だ。KTWRはノイズが無ければ◎クラス。9.765MHzのイランの朝の再放送は予想外に良好だった。モンゴルは入感しているが変調が悪く確認はしていない。アルゼンチンは予想通りダメだがインドネシアの声は過去の実績からすれば確実に受信できるはず。時間の許す限りチェックしているがかすりもしないというのは実際は出ていないのではないか?

 日本の短波海岸局は全て廃止されたようだがお隣の海岸局がまだ受信できた。一時これでDXやっていたのでちょっと懐かしくなった。でもこのラジオでは海岸局のメインストリートである8MHz帯が受信できないのが残念。放送バンドでバンドスプレッドされているので当然だが業務局受信には使いづらい。

 ちなみに6〜11MHz台を受信中に、ロッドアンテナの先端をDAISOのLED電球に20僂らい近づけたら激しいノイズを感知した。SWを聞く場合は切った方が良いかも。ダイソーに限らずスイッチングで電圧を落としている電球は全部ダメだろう。実は真っ当なメーカーの製品は全て当て嵌まるのだが。

 それはさておき、昔は「短波放送の銀座通り」と言われた9MHz台が受信不調なのは悲しい。前回記事ではSWの感度評価は保留していたが、こうやって真面目に受信してみると「SWの感度は低い」と断定せざるを得ない。次回記事で内部を見れば低感度なのは納得できる(^^


★続く
 久々にアナログダイヤルのラジオを使ったが、最初は戸惑ったものの昔の経験が生きてすぐに慣れた。やはりガキの頃の経験ほど身になるものは無い。と言うかジジイになってからの経験など殆ど役に立たないのだ。閑話休題、

 このラジオに関して言えば、ラジオを扱い慣れている筆者のレベルには楽(苦)しく遊べるが短波ラジオを初めて買う人は買ってはいけない物件ということだ。千円台の格安ラジオであり、勘違いした初心者が群がってくると思われるので一発叩いておく。もちろん叩くのはラジオではなく初心者の方だ(^^

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