HSDL.blog.jp

主にラジオを中心としたジャンク・各種実験の同人誌

GIGABYTE

FDDの相性

 長年の経験でマザーボードによってFDDとの相性が出る場合がある。例えばMITSUMIは動くがTEACは動かないとかその逆とか。動かないだけでなく調子が悪い場合もあり、特にマイナーメーカーのドライブはテストが甘いのか怪しい。ステップレートを速めている?FreeDOS等もFDDの不調の影響を受けやすい。HSDLでも以前VMTCE(FreeDOSベース)が立ちあがらなくて困った事がある。それが根本的なドライブの劣化・故障でなければある程度解消する方法はある。この方法はヘッド摩耗や位置ずれ等の経年劣化から来る不調は解消できない。あくまでも電気的な相性(のようなもの)を解消するだけだ。


 FDDコネクタとFDCを繋いでいるラインの内、次の信号線に注目する。全てマザーボードにとっては受取り信号である。

[08]INDEX(インデックスホールの検出信号)
[26]TRACK 00(トラック0の検出信号)
[28]WRITE PROTECT(FDがライトプロテクトされているか)
[30]READ DATA(読み込んだデータそのもの)
[34]DISK CHANGE(FDが交換されたかどうか)

 FDDのI/Fを見るとこの信号線が抵抗を介して5Vに吊られている(注1)。この抵抗値は440辺りから見てきたがリファレンスは全て1kΩだった。経験上はドライブのメーカーや機種によってはこれを上下した方が明らかに快調になる場合がある。しかもドライブの個体差?によって最適値は全部違っているようだった。つまりここをアナタの使っているドライブに合わせればいいのだ(注2)。抵抗値は470〜2kΩの間で良いだろう。互換製品はあまり見ていないがintelと同じく1kが多いようだ。問題としてはこのRがネットワーク抵抗でまとめられている場合が多く、しかも実装されている場所がよろしくないのでそれなりの技術が必要となる。バラバラなら信号ごとに最適化とか暇人向けな妄想もできるが…イヤ特に意味はないか(^^;


rn15
 GA-6OXT(FDCはIT8712F)の例。FDDコネクタ横のRN15が件のネットワーク抵抗。26〜34ピンに繋がるプルアップ抵抗である。これは交換は難易度が高い。ハンダゴテでは慣れた人でも苦戦しそうだし、ホットエアーを使うとしてもコネクタが溶けそうでいかん。


r83
 同じくGA-6OXT。5本なので1本はRNから外れたところにポツンとある。これは8ピン(INDEX信号)の抵抗だ。これは簡単に換えられる。上のRN15もだが470Ωは小さい。1kΩが標準らしいのだが。


 本当はケーブルやコネクタも見直さなくてはいけないのだろう。高品質のケーブルは信号をあまり劣化させない。気分も左右するオーディオ製品よりハッキリ結果が出るだけにテキトーに誤魔化すことはできない。

注1:Winbond系等のSuperI/Oチップは内部プルアップされている為かRが存在しない製品も少なくない。と言うか478〜775以降ではその方が多いのかも?そうなるとマザー側では汚くなるのでドライブ側で対応する手もある(構想だけ^^)。

注2:実際はドライブだけでなくケーブルも含めた最適値となる。あまり厳しく追い込むと汎用性を無くす可能性が高い。ひょっとすると電源電圧(動作電圧)のバラつきも影響するかも…キリが無いな。

 このような問題が起こる原因はドライブやマザーボード上の信号電圧がかなりテキトーだという事だ。規格が緩い事も勿論あるが、製作上の問題もありそれほど厳密にはできまい。相手が規格の下限で当方が上限だったら何かの拍子に信号が外れても不思議はない。

 FDDインターフェイスの問題としてこの記事を書いたが、実は全てのPC/ATインターフェイスにこの手法は有効だったりする。応用については現時点でHSDLの需要が無いので書かないが、相性(のようなもの)に悩んでいる人が居たら各自研究してみると良い。

GA-5MMSV-RH

 もう1年も前になるが「南ローカル巡回[15/07/19]」にて入手したネコ電の安鯖の中身マザー。通常メーカーPCの専用マザーは殆どが運枯なので取り上げないが、これはえぷ損P5B-VM/EPよりは融通が利きそうだ。果たして+100円分のアドバンテージ(注)はあるのか?

注:大変細かい事だがP5B-VM/EPは200円、GA-5MMSV-RHは300円だった(^^

★ちょっと見る
5mmsv_rh
 メーカーPCマザーはATX規格から外れる異形の物が多いが、これは普通のM-ATXサイズと変わらない。PC自体は爆売れした製品なので使用報告など関連情報は豊富だし、使用に関しては困る事は無いだろう。基板はAllied Circuits(Compal)にて2008年8週製造の6層基板。当然アセンブリもその直後だと思われる。


vrm
 VRM(VRD)周りはこうなっている。メイン電解コンは以前は通常電解だったらしいが、これはNケミコンのポリマーアルミ電解が使われている。ここまで頑張ったのなら入力のMCZも固体にすれば良かったのに。入力コンの配置は悪くないが、欲を言えばキーボードコネクタの後ろ辺りに#12Vコネクタがあるともっと良かった。


volari_z9s
 MCHはi3000という鯖チップなので内蔵ビデオが無い。そこでオンボードにVolari Z9sが載っている。スゴクとっても超ウルトラ遅いチップだが消費電力はチップセット内蔵に勝るとも劣らない少なさ。右横にある廃肉巣の32MBを使うので、内蔵ビデオ機能を使ってもメインメモリを持って行かれない。


sl8fy
 サウスはICH7Rである。IDEは1つだがSATAは4つあるので取りあえず現代的には何も困らない。RAIDもサポートしているがHSDLには関係ないな。ヒートシンクが載っていないけど大丈夫なのか?コイツ恐ろしく熱かった記憶があるのだが。SATAとUSB全開だとICHがハンダ割れしそうだ(全く動作しないマザーはこれの可能性がある)。使用する前に忘れず載せておこう。MCHの冷却もイマイチなのでCPUのファンレス・水冷も止めた方が良い。


ics954148
 さてこれが一番の注目チップである。このクロックジェネレータICが出せないクロックは何をどうしても出せないので非常に重要だ。FSB1333は出せるのだろうか?IDT等でデータシートを探したが無かった。これは「自分でやってみろ」という事か(^^;


★動かしてみる
 CPUは今や路傍の石ころのように一杯持っているC2Dから選択する。まず手始めにちょっと実験という事でSLA9X(E6550)を載せてみる。これはFSB1333のCPUであり、これが動けばFSB1333に密かに対応している事になる。結果はPOST=00のまま動作せず、対応外CPUと判断されたようだ。ちなみにBIOSは最終の0025ではなく一つ手前の0024となっている。これはいずれアップデートしたいところだが、64ビットOSで一般アプリでは使用されないマイナー命令を使わない限り問題は出ないらしい。

cpucode0025
 対応CPUコードはこうなっている。通常ジャンクで手に入るCPUは全てカバーしているかな。狼系は当然ながら入っていないので、もし動いたとしてもマイクロコードは自分で入れるしかない。


memtest_samsung
 まずはHSDLの特攻一番機、寒損PC5300-555-12-256MB×2である。HSDLの現役DDR2メモリ中で能力・容量共に最もショボイ奴だが問題無し。尤もメモリメーカー純正モジュールなのでコケられても困る訳だが。次は特殊な奴で行ってみよう。


memtest_ts256mlq72v6u
 メモリがDDR2という事で電撃的にTS256MLQ72V6Uを思い出して2本載せてみた。動いた!コイツは例のECCモジュールなので、P965やらP35等のイソテル一般用チップセットでは全く動かない役立たずだった(注)。速度も鯖チップらしく3261MB/sとP965の3044MB/s(同じSL9XN定格)よりだいぶ速い。合計4GBなので取りあえず実用充分な容量だ。

 当初期待していなかった鯖チップが意外な所で実力を発揮した。このメモリが動いただけでHSDL的にはこのマザーを買った意味はあったと言える。同程度のジャンク価格帯でも全く遊べないP5B-VM/EPにはこの時点で勝利確定だ。100円分のアドバンテージは大きかった事になる(^^

注:AMDはどれでも動くのが偉い。

★ベンチマーク
 次にWindows上でのテストだが、今回はSLA4Tを載せる。このPCが発売時に搭載していたのはセレD341、シダ651、Xeon3040らしいが、今回のE6420はそのどれよりも性能は上。E6300等と違いフルスペックのコンローなのでL2は4MBある。繰り返しの多い処理には強いかな。


bench_sla4t
 やはりぼらりの遅さは半端無かった。3D機能(DX9)は無いのだが、2D(GDI)すらも大画面だと危機的状況である。とは言え鯖板なのでこれが問題となる事は無い。鯖には速度も大画面も全く必要は無いのだ。


cine_sla4t
 CINEBENCH(R11.5)を動かしてみる。1.16…オソッ!これはマルチスレッド石に極度に有利なソフトだが、コアあたりの性能が低いので1.00をやっと超えるくらいだ。大容量L2キャッシュがあまり効かないからか同クロックのセロリンと比べても大差無い。もっともMP倍率1.92だからマルチ効率は良いのではなかろうか。


★一旦終了
 とりあえずECCメモリが動いたので良い気分だ。次回があるとすれば狼Celeronが動いた時かな。もし動けば2016年現在でも充分に実用可能という事になる。

GA-8I955X Royal修理

 クソケット775のピン曲りマザーが貯まったので久々に修理でもやってみるかな。


★GA-8I955X Royal
 動作チェック[14/11/21]にも書いたが何かもうズタボロだ。ピンが曲がっているのが100本近くある。修復するのはかなり困難なので部品取りとして役に立てるつもりだったのだろう。だが一応修理をしないと死亡診断書はもらえない。


8i955x_1
 ぜーぜーはーはー!最初30本までは数えていたのだが、それ以降はもう分らなくなってしまった。全部で100本程度動かした。180℃ターンしているピンもあったぞ…。この写真だと判らないくらいだが、


8i955x_2
 この角度だと目立つ部分が多くなる。これでも接触は確保されているみたいだ。もうこれ以上はやらないぞ。これで動かなければ心置きなく捨てて、いや解体してやる。

 ペン4(630)を付けて電源を投入したらBIOSが上がった!ところがいきなり電源が落ちやがります。基板を触ったらアツアツだった。やはりこの時期の昼間はもうグリス塗らなければダメだな。いつもコアセレやP!!!しか弄っていないのでプレスコットの恐怖を忘れていた。


8i955x_3
 来たー!グリスを塗った後は問題無く動作している。やはり熱によってセーフィティ機能が動作していたのだろう…当たり前か。動けばもう何でも良いよ。

 このGA-8I955X Royalは当時のギガの最高級機である。お得意の外部VRMはあまり意味が無いようにも感じるが、滅多に見ない高級機が100円で手に入ればおいしい。


★G31T-M死亡?
 ここで悲しいお知らせが!「大泉巡回[15/03/16]」で手に入れたG31T-Mがかなりディープに死んでいた(^^;


g31tm_1
 もともと10本くらいしか曲がっていなかったのでピン修理は楽勝だ。土台の樹脂が削れているので分る程度。


g31tm_2
 別角度から。写真だと殆んど見分けがつかない程度まで修復できた。これで文句は無いだろう。CPUを付けて電源投入だ!


g31tm_3
 がしかーし!全然動かない。御覧のようにポストコードが表示すらされないという全くの不動品だ。これはCPUどころかICHさえ動作していないという事を表している。リセット信号が出っぱなしなのだから、もうこれ以上何をどう弄っても動かない。これでチェック終了だ。コイツ部品取りにもならないくらいの粗末なマザーだからどうするかな。取りあえずは保留という事で。

 一番楽だと思っていたG31T-Mが動かないという予想外の展開となった。恐らくピンが曲がったのは店で不動チェックをした後なんだろう。つまりこれを買ったしばたよしとみ氏がピン曲りの外見でだまされたという事になります。


★終わり
 ダメだと思っていたGA-8I955X Royalが蘇ったのでまあいいか。お役立ち度から言えばG31の方が今後は役に立つんだけどな。つかペンDマザー2枚あってもしょうがないだろうという声もある。そんなのより早くMB-N780-ISH0を修理しろと…。

GA-K8N Ultra9「その後」

 解析と動作テストは終わったが、まだWindows7〜8(8.1)でのテストがまだ終わっていない。まず今回は8.1(32ビット版)から行なう。

GA-K8N Ultra9「解析編」
GA-K8N Ultra9「動作編」


★今回のPC構成
 このマザーに搭載したAthlon64は正統64ビットCPUだが、8.1の仕様で64ビット版はインストールできない。非公式のインストール可能パッチはあるが、カーネルのパッチなのでアップデートの度に起動できなくなる可能性があり使う気になれない。割り切れなさは残るが、939/754のAthlon64では32ビット版を使うしかない。64ビット版は次回7でテストする予定。8.1より7の方が後と言うのも変だが仕方ない。

 G030(ゲスト)がHSDL52(正式PC)に昇格した(^^ 今日からHSDLの正式な機材となる。

//G030改めHSDL52
MB:GA-K8N Ultra9[Rev1.0/F9c]
CPU:ADA3000DAA4BP(200×9.0)
MEM:1024MB(PC3200×2)
VGA:GA-8400GS
IDE1:WD300BB
IDE3:FB lct20
NETWORK:Marvell 88E8053(内蔵)
SOUND:ALC850-AC97(内蔵)
PS:MIRAGE DR-B350ATX
OS:Windows 8.1 EE試用版

 HDD以外は前回とほぼ変わっていない。電源はそろそろヤバいかも。3000+でこのビデオカードなら大丈夫だが、仮にX2でフル負荷を掛けると電源が落ちるかもしれない。止まるだけで炎上する事は無いが。


memtest_ada3000
 組み立てたらもう習慣のようにMEMTESTを回す。ありゃ?3000+ってこんなに速かったかあ〜?2156MB/sは新記録かも知れない。以前は2000MB/s台に入っていなかったからな。キッチリ4バンクなのが良いのだろうか。確か6バンクが400の限度で、8バンクだとDDR333に落ちるハズだ(Venice仕様)。

 ここで気づいたのだが、チップセットも熱いがメモリ周りの電源も同じように熱い。やはり基板が焼けていたのはダテでは無かったか。このまま常用すると、近い将来電解コンが破損するであろう。現状では面倒だから対策はしない。


★Windows8.1EEインストール
 例によって試用版だ。Windows8.1試用版も多数存在するが、ルートのタイムスタンプが14-03-18-18:47のもの。気のせいか前回使った奴より古い気もするが、ネットに繋がったらアップデートするから気にしない。この試用版は意外に頻繁にアップデートされているらしく、去年の奴とは明らかに違っている。期限は90日だが、ネットに繋がずにインストールすれば10月31日まで未使用保存できる(^^ 期限はアクチベート(インターネットに繋がっていれば自然に行なわれる)してからだ。


win81_setup
 これが一番時間がかかるシーケンス。これは恐らく巨大アーカイブを解凍しているのだろう。CPUパワーとメモリの量、HDDの速度はここに反映する(はず)。旧マシンでは辛い所だが、このPCでも10分くらいなので大した事は無い。7以前のWindowsの時の方がつらかったように記憶している。一応それなりに改良されているんじゃないか?電源を入れてからインストール全体を通じて30分はかからない。PCの前でじっと待っている暇人(アホと読む)を除けば問題にならない時間だ。


task
 ADA3000DAA4BP(3000+)で特に問題は無いな。現時点ではメモリも余りまくっている。何しろ昔のソフトしか動かさないのだからこれ以上増やす理由が無い。今後カーネル以外スワップアウトする事も無いだろう。


wup2
 最近凝っているWindowsアップデート(^^ 前回も参ったが今回は何と30ファイル300メガ以上もある。前回のと違ってUpdateが入っていない奴なのかな?まあセキュリティアップデートはやらなくても良いんだけど、蟹サウンドのドライバが入らないのでついでにやってみただけだ。更新も30分かかったが、その後の再起動もまたクソ遅い。固まったのか?と疑うくらい遅い。30分もかからないインストール時間など完全にぶっちぎっている。


bench_w81
 ベンチ回してみるかな。特に問題無し、って言うか全体的に超安定しているぞ。起動も初代と同等の超高速に回復した。やはり前回の不安定はMSI(とAMI)BIOSの仕業なのだろうか?ムカついてきた。気になるのは前回も書いたけど「応答なし」表示かな。いや表示だけじゃなくて、例えばπ焼きの計算過程などが全く表示されない。固まったかと思って焦った。これはシングルコアだけの症状なのかな?

 エクスペリエンス・インデックスを確認したら下のように意外に高評価で安心した。いや到底安心できるレベルじゃないのだが、前回の経験からはもっとヒドイと思っていたので。総合スコアは3.6となるので前回を大幅に上回っている。

CPUScore:4.1
D3DScore:5.2
DiskScore:4.6
GraphicsScore:3.6
MemoryScore:4.5

 754の時よりビデオカードはいくらでもアップグレード可能なので心配していない。CPUの4.1と言う数値が現在のボトルネックという事になる。これもあと一つ位は上げられるのは分っているから、やはり最終的にはHDDがネックになるだろう。

 前回バグっていた?CnQは正常に動いているようだ。お陰でHDBENCH等は止めないと最高速度が出ない。その他いろいろ使いにくい所が多い。「使いにくい8.1かモッサリの7か」と言う究極の選択になるな(^^; ハッキリ言ってどっちもイヤなんですけど…。常用なら迷わず起動の速い8.1にするだろうが、ソフトウェア遊びなら7の64ビットかな。


★終わり
 Windows8系の失敗(注)は使いにくさ以上に、シェアを背景にして調子に乗り過ぎた事ではないのか。自分が現在使っているマシンに対し、いきなり「そのPCもう使えないから捨てろ」などと頭ごなしに言われたらユーザーは反発するに決まっている。そんな姑息な足切りをしなくても古いPCなど自然淘汰される。例えばWindows7はi815マザーにも入るが、使ってみれば判る通り誰も実用したいと思わないだろう。ユーザーは「もう古いし、そろそろ買い替えるか…」と自発的に買い換えるのだ。これが一番自然なアップデートの形であり、仮にWindows8.1が370や478でインストールできても何の問題も無いと思う。

 次回が有ったらWindows7(64ビット版)をインストールする。Athlon64は64ビットの夢を見られるのか?

注:まだ終わってないけど、XPからの乗り換えで前世代の7が人気なのだから失敗だろう。HSDLに来る客も明らかに7の方が多い。8系を全部足した数の倍なのだから失敗を認めざるを得まい。7インストールPCが寿命で死亡する頃は9以降が主流になっているだろうし、恐らく8が主流になる事は今後も無いのではなかろうか。

★おまけ
 VRMをシミュレーションしてみた。今回は入力を以前よりまともにやっている。


sim_input
 これが入力コンデンサ部分。多相なので電流(62A)の割にリプルは強烈ではない。


sim_output
 これが出力。例によって静的リプル(定常リプル)と動的リプル(過渡特性)は分けている。

GA-K8N Ultra9「動作編」

GA-K8N Ultra9「解析編」

 前回の続きで今回は実際に動かしてみる。動作チェック[14/05/11]でも書いた通り正常動作は既に約束されている。そこでいつもと趣向を変えて、色々なCPUに換えてパフォーマンスをチェックする。


ADA3000DAA4BP
 まずは所有CPUの中で最低ランクのADA3000DAA4BPで試す。2005年16週製造で、確か初めて手に入れたAthlon64で、これだけはジャンク品では無く中古品である。コイツはどうもハズレくさいが気にしない(^^


bench_ada3000
 CPUIDとベンチマーク。最低クラスの3000+なので、今となってみればやはり速度は大した事は無い。P4と同等以上の性能が2/3程度の消費電力によって得られるというのがメリット。CnQによって1000〜1800MHzまで変動する。


3d_ada3000
 3Dベンチも動かしてみる。GF8400GSなのでこんなモノだろう。しかしフラッシュビデオも含むビデオ再生支援機能も付いているので実用上不満は無かろう。


bench_ada3000@240
 OCしてみる。メモリを1段下げてベースクロックを240MHzまで上げているが、CPUよりチップセットの方が不安になる。気温が上がっているのでかなり不利だが、最終的にはこの240MHz設定に落ち着いた。実際はもっと上がるけど、気温が上がると安定性の面から実用的とは言いづらい。


SDA3400DIO2BW
 ADA3000DAA4BPよりクロックは高いがL2キャッシュが128kしかないSDA3400DIO2BWに換えてみる。アスロンと、それよりややクロックの高いセンプロンで「どちらがどのくらい速いのか」と聞かれて咄嗟に答えられるだろうか?多分答えられないと思う。ちなみにこの石は2005年50週製造。


bench_sda3400
 結果はセンプロンの勝ち。L2キャッシュの効果が高いと思われるMPEGエンコードでさえアスロンが負けている。やはり同じコアならクロックが高い方が速いのだった。こうなるとアスロンは名前で優越感に浸るくらいしか価値は無い(^^ CPU-Zを見るとHTが×4(800MHz)になっているのが判る。セコイ差別化なのだろうか。

 やべえ、DTLAが裏切りかけている。そう言えばグキグキと変なシーク音がしていた。ハードディスクは抜いて測ればよかったかな。テスト終了まで持つかどうか。


3d_sda3400
 3Dベンチなど。これで漸くHTとL2の差が出て来たか?しかしごく僅かなのでアスロンを選択する意味は無いかも。その証拠にHT1000にすると追い付く。やはりセンプロンを選ぶしかない。


bench_sda3400@242
 OCしてみる。これも安定限界は240MHz辺りだった。HTはまだ1000には達していない。結果はいよいよ差が付いている。やはり同じコアならクロックが高い方が有利だ。


OSA146DAA5BN
 初めて939のオプテロン146を動かしてみた。これはコレクション用なので、壊れるとイヤだからOCはしない。


bench_osa146
 L2キャッシュが増えるだけなので体感では同クロックのAthlon64と全く違いは無い。微妙にベンチ数値が上がるのを楽しむ為の石だ(^^ この146は当時OC耐性が高い事でも評判になった。


ADA3700DKA5CF
 参考までに3700+も試す。HSDLでは一番高速なハズの石である。これもコレクション用なのでOCはしない(^^;


bench_ada3700
 同じコア&クロックならL2キャッシュの量はあまり気にしなくて良いのかも。XP時代から言われていたが、Athlonのモデルナンバーは明らかに盛り過ぎ。L2が倍増で100+程度で良いのではないだろうか。ちなみに3DM2001SEは13287だった。L2を必要以上に増やしても意味は無いという事か。


ADA3800DAA5CD
 最後にデュアルコアX2 3800+も試す。これもコレクション用なのでOCはしない(^^;;


bench_ada3800
 コアクロックが低いので、体感ではむしろ遅くなったように感じる。やはりコアあたりの性能が高くないと、どれだけコアがあっても爽快感は得られない。デュアルコアが活きるエンコード以外に使い道は無さそう。


dev_cpu
 戦い終わって日が暮れて。これを見ると3000+と3700+はドライバが共通で、それ以外は別のドライバという事か。


★終わり
 今までに集めたSocket939の石を全部一度に動かして満足した。殆どがジャンク50〜300円の物件だがよく頑張ってくれた(^^ 一番安い50円がデュアルコアのADA3800DAA5CDというのが泣ける。残念ながら時間が足りなかった(注)のでW8.1テストはパス。そのうちヒマが出来たらテストする。

 GIGABYTE GA-K8N Ultra9はリファレンス回路そのものではないが奇を衒った所も無く素直である。また至れり尽くせりのOC用では無いがそれなりに遊べる。チップセットの発熱がもう少し低ければ、又は冷却がもう少しまともなら良いのだが。

注:当初時間は充分あったのだが、CPUがグリス等で汚れていたので一つ一つ洗いながらやっていたら時間切れになった(^^;

GA-K8N Ultra9「解析編」

GIGABYTE GA-K8N Ultra9


 アキバでは遂にモバセンも姿を消して754も終焉の時がやってきた。これからは939や!と言うワケで先日のGA-K8N Ultra9を動かしてみる。939は不人気で板も石も店頭には豊富になってきたし、PCI-EとAGPが混在しているのも面白い。窓8以降の64ビット乗り換えが増えそうな今年辺りがジャンクの旬だろう。尤も先物買いなので予想は外れるかもしれないが(^^


ga-k8n_ultra9
 HSDLでは一時GIGABYTEのマザーが大流行した。がしかしソケAのGA-7ZXR辺りから次第に採用されなくなってきている。これはGIGABYTEのジャンク流通が減っているからだ。ハードオフ等の店頭で見る限り、リテール箱もの中古品物件が増えている。箱物は転売屋にとっては都合がいいのかもしれないが、筆者らにとっては邪魔なだけで不要である。加えて箱入りによって価格も高めになりがちだ。そんな訳で敬遠気味になっているが、このマザーは箱ものであっても100円だったので入手に躊躇は無かった。939マザーも遂にこの値段になったか…と感慨深いものがある。


★VRM
vrm
 VRMは3相でP4時代と特に変わっていない。コントローラはISL6559で、0.800〜1.550Vまでを25mVステップで出力できる。ドライバはHIP6601とHIP6602で、スイッチング周波数は実測で192kHz×3である。

 入力電解コンはKZG1500μF16V×1+WG1000μF16V×3で、KZGはインダクタ外コンデンサである。このVRMは#12Vソースなので、5Vソースと違って外側の品質はそれほど重要ではない。これは普通にインダクタ内に入れて入力コンの強化に使って欲しかった。出力電解コンはHM1500μF6.3V×4+HM3300μF6.3V×4だが、位置が離れているEC24のHM3300μF6.3Vが1本省略されている。これはヒートシンク取り付けの邪魔になるからだろうか?出力コンの合成ESRは約1.8mΩとなり、EC24を追加した場合は1.6mΩとなる。

http://www.overclockers.ru/images/lab/2005/06/12/pic1big.jpg
 おんや〜?こちらの方のはEC24が実装されてますね。何かちょっと負けた気分だからHSDLのも付けるか(^^ その際はHMは全部抜いちまってWGに換えると思う。本当は邪魔なので固体電解に換えたいところだが…。

=VRMの電解コンデンサ=
EC16(入力):WG1000μF16V
EC17(入力):WG1000μF16V
EC18(入力):WG1000μF16V
EC19(入力):KZG1500μF16V
EC20(出力):HM1500μF6.3V
EC21(出力):HM1500μF6.3V
EC22(出力):HM1500μF6.3V
EC23(出力):HM1500μF6.3V
EC24(出力):Empty
EC25(出力):HM3300μF6.3V
EC26(出力):HM3300μF6.3V
EC27(出力):HM3300μF6.3V
EC28(出力):HM3300μF6.3V

SEI WG1000μF16V(10φ×16)[19mΩ/2000mA]
NCC KZG1500μF16V[13mΩ/2550mA]
nichicon HM1500μF6.3V(8φ×20)[16mΩ/1950mA]
nichicon HM3300μF6.3V(10φ×20)[13mΩ/2550mA]

 入力インダクタは2.8μH/20Aクラス、出力インダクタは1.1μH/30A×3。設計では52Aなので問題は無い。


k3570_3572
 パワーMOSFETは上側2SK3570(NEC)・下側2SK3572(NEC)だ。いつもながらネコ電の好きなGIGABYTEだ。性能は上6030下7030程度でそれほど高性能と言うワケでもないが、壊れた時の交換要員に困らないから反って良いかな。但し今となっては古いTO263なので、TO252と比べると高性能のモノが少なくなった。


vrm_conn
 実装されていないが、このVRM_CONNは外部VRM用のコネクタである。この外部VRMはコネクタを介して接続されるため、内蔵のモノと比べてロスが大きい。それでも新品のうちは良いだろうが、ちょっと古くなって+悪環境では不具合の危険もある。配線も長くなるので、付けても外部の方は半分遊んでしまうのではなかろうか。この辺りはやってみないと分らない所もあるが。HSDL的にはこのホールは別の遊びに使えそうで大変よろしい(^^


★その他
cpu_dc
 CPUのDCは省略無しでまじめにやっている。939は表が全く使えないので裏でやるしかないのだ。勿論手抜きすると大幅に安定性に影響する。


ddr_vddq
 動作チェックでも書いた通りメモリ付近の基板が焼けている。その表に付いているのがこの40T03とAPL1084である。どちらが発熱しているのかな?パワーMOSFETなら交換要員は豊富だが、1084だと交換はほぼ無理なので困る。ヒートシンクでも付けるしかないな。


memory_slot
 DDRメモリスロット。デュアルチャネルにするには色を揃えてメモリを挿す。MSIだと色違いに挿さないとデュアルにならない。メーカーによって違いがあるのでマニュアルはよく読もう。DCは特に問題無さそう。


dualbios
 GIGABYTEお得意のデュアルBIOSは健在だ。BIOSが飛んで困る事は極めて少ないが、飛んだらかなり難儀なのでこれは心強い。HSDL的にはソケット式にして差し替え可能にしてほしかった。それだとデュアルBIOS自体が無用になるが…(^^;


ide_fdd
 今やレガシーデバイス扱いされているIDEとFDDコネクタ。よく見ると2つのIDEコネクタは右側が折れている。ワザと折ったのか折れたのかは不明。使用者がガキンチョ疑惑があるので仕方が無い。


88e8053
 これがオンボードGbEのMarvell Yukon 88E8053である。nforceオンチップのはパフォーマンスに影響が出るので止めて、通常はこれを使うのがHSDLの決まり。


 ざっと見た限り特に異常な所は見られない。この辺りの世代から各メーカー共リファレンス順守率が高まってきており、少々部品を変える(手抜き)くらいでどこのメーカーも似てきている。これはハードウェアを弄って遊んできたHSDLにとっては、個性が感じられず非常につまらない事ではある。違いを出すとすればソフトウェアだけかな。BIOS(UEFI)のデザインは今後重要になってくると思われる。


★PCを組み立てる
 そろそろ組み立てに入るか。HDDが無いので不調で死亡寸前のDTLA-307030にした。コイツがこのマシンの地雷になりそう(^^; 何とか期限一杯は持って欲しい。

//G030
MB:GA-K8N Ultra9[Rev1.0/F9c]
CPU:ADA3000DAA4BP(200x9.0)
MEM:1024MB(PC3200x2)
VGA:GA-8400GS
IDE1:DTLA-307030
IDE3:FB lct20
NETWORK:Marvell 8053(内蔵)
SOUND:ALC850-AC97(内蔵)
PS:MIRAGE DR-B350ATX
OS:Windows XP SP3

 CPUはHSDL所有品で最低クロックのAthlon64 3000+(E3、Venice)で行こう。AGPの時は少な過ぎて選択に困ったビデオカードも、このマザーでは逆に多過ぎて選択に困るほど。最初は最下級クラスしか使わないけど。ちなみに電源以外は全部100円パーツである(^^

 動作チェック[14/05/11]でも書いた通りこのマザーに付属しているリテンションは使えない。オリジナルのリテンションはいずれ使えるようにするとして、今回は矢野口で買ったリテンションを使用する。ジャンク品は油断がならないので組み立て前にコネクタ類は清掃が必要だ。939のようにピン数が多いCPUソケットは接触不良による不具合が多い。


★続く
 次回は組み立てたPCを実際に動作させてみる。余裕があればWindows 8.1EE(32bit版)も試す。

今日のHSDL[2013/09/21]

 台風と共に夏も去った。この時期は再リフローシーズンなのだが、風雨によりなかなか作業ができない。晴れた日でも無風の日は殆ど無いので困る。ビデオカード修理は道楽でやっているHSDLは良いとしても、例えば屋外で塗装をやっている人は困ってるんじゃないだろうか。


★Webサイトより

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/1124/biostar.htm
 暑いとこんな製品が欲しくなる。ハード的には簡単に実現できるはずだが、一部にしか採用されないのはヌビやアムが「待った」をかけているのだろうか。OCはさておき、クロックと合わせて低電力モードを付ければ節電厨が釣れそうに思うのだが。


http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20010303/etc_rd2pro.html
 こういうのまた出してくれないかな。自作は面倒だし…。


http://japanese.engadget.com/2013/08/20/windows-8-cpu/
 これってどうなったの?バグ早く直せよ。まあHSDLではベンチマークにWin8使う事は無いだろうが(^^


http://shiranagi.cocolog-nifty.com/pc340/2006/11/post_9db4.html
http://shiranagi.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/express580053wa_mb_.jpg
 今迄で一番驚いたSlot1マザー。特異なデザインに目を惹かれる。


★64bitCPUで動かないWindows8.1[64bit版]
 Windows8.1(Blue)の件だが、どうも754や939のAthlon64では仕様で64ビット版はインストールできないらしい。この時期のAMD64がCMPXCHG16B(CMPXCHG8Bの16バイト版)等幾つかの命令に対応していないから、らしい。これらの命令は代替可能などうでも良い命令のような気もするが、32ビット版しか動かない64ビットCPUって何なの?(^^; と深く疑問に思う秋の午後だった。HSDLでもテストしてみるか。しかしBlueの互換性の低さはどうしたもんかね…。過去資産との互換性だけが取り柄のMSだったのに。


★電解コンデンサの耐リプル性能
 MAXON CINEBENCH(0.5への道^^)にてちょっと書いたが補足。GA-8IG1000 Pro-G[Rev3.1]のスイッチング周波数は以前の実測で158kHz×3だった。低ERS電解コンのリプル性能は通常100kHzの時のものである。なので475kHz相当ではカタログデータより性能は高くなる。また環境温度は105℃品なら105℃環境の時の性能が書かれているので、このマザーのように40℃環境で使われればリプル性能は更に向上する。諸々の事情でFCの性能はかなり上がっているのではなかろうか。何故ならここで要求される最大リプル性能は1本あたり10.5Aなのだ。カタログ通りなら当初の期待通り?ぶっ飛んでいるだろう。アルミ電解コンは半導体と違って突発変動に対しては想像以上に鈍なモノらしい。やはり何事も実験してみるものだな。

 なお耐リプル性能は低温度の方が向上するが、ESRは高温度の方が低下する。両者は相反するので冷やせばいいってもんじゃない。中華綱渡り設計の場合、極度に冷却したら期待値が出なくてまずい場合もあるかもしれない。特にマザーに多い水系は温度変化に敏感である。ちなみに綱渡り設計マザーなんてあるのか?と思うかもしれんが、代表的なのは上で書いた入力コン。市販されているほとんどのマザーはコンデンサのカタログデータ以上の環境で使われている。ウソだと思うなら計算してみ?まあ普通に使えばFCのように実際は心配無いわけで、これを読んで心配になってコンデンサ交換する必要は無い。要は正しい使い方をすればいいのだ。←これがかなり心配だが(^^;

yev_vrm
 数少ない入力コンデンサがまともに付いているマザー。これはP6だが、この時期にこんなに大量の入力コンが搭載された例は鯖板でも殆ど無いと思われる。但しこのマザーは出力コンが一般用と言うとんでもない事になっているのでブチ壊し!アホです。

MAXON CINEBENCH(0.5への道^^)

MAXON CINEBENCH
MAXON CINEBENCH(その後)
CINEBENCH@SL6K8

 やってみるとなかなか遅いのでハマってしまったCINEBENCHだ。タイトルは当初「1への道」というものだったが、478では行きそうにないので大幅下方修正した(^^


★北ペン2.4GHz
 真打ち登場という事でノースウッドPentium4である。845Eではコイツが最後の砦なので頑張って欲しい。但しHSDLには最大でも2.8GHzまでしか無い。またHT版は845Eなので動かせない。キビシー。


bench_sl6dv
 SL6QBだとOCマージンが殆ど無い。そこで当時一番ポピュラーだった2.4GHzのSL6DVを使ってみた。ノースウッドセレロン2.4GHzとは純粋な演算力は同じだが、流石にL2キャッシュが4倍ともなるとエンコードは大差が付く。逆に言うとそれ以外の用途でペン4を選択するのは意味が無い事にもなる。π焼に至っては1.6AのOC版に負けてしまった。この場合はクロックが最重要なんだね。


bench_sl6dv@166
 いまいちセロリンと差が付かないのでOCしてみた。イソテルにはFSB667は無いけどベース166で動かしてみた。これで2988MHzとなり、ノースウッドC1としては限界に近くなっている。エンコードはますます差が付く。π焼も何とか勝利。


cine_sl6dv@166
 では本番のCINEBENCHだ。やはり明確な差が出た。Celeronとはエンコードやソフトウェア・レンダリングに於いて歴然とした差が出るという事か。当時の値段が1.5〜2倍なので当たり前だが。

 しかしCINEBENCHは微妙に改善したが0.5には遠く及ばない。この845Eマザーではもうこれ以上のCPUを使っても差は付かないと思う。次はFSB800+デュアルチャネルの865で勝負してみたい。CPUもHTやプレス子が使えるし0.5くらいは越えるだろう。


★i865G
 まずチップセットを845E→865Gにグレードアップするだけで速くなるか確かめる。但し緩い設定で固定されて動かせないギガマザーなので865Gのフル性能とは言い難い。それでもデュアルチャネルの効果くらいは分るだろう。

GA-8IG1000 Pro-G[Rev3.1/F6]
CPU:Celeron1.6A SL6K8(100x16.0)
MEM:1024MB(PC3200x2)
VGA:LR2982[FX5700+DDR128MB](AGP)
IDE1:FB lct08
IDE3:FB lct20
NETWORK:Marvell Yukon 88E8001
SOUND:ALC850-AC97
PS:AcBel ATX-300P-DNNS

bench_865_sl6k8
 まずはデフォルトでベンチを取ってみた。御覧のように午後ベンチで31.82→34.16、π焼で1:40.766→1:36.188となった。これはメモリ周りの向上によるパフォーマンスアップだろう。マザー変更だけでこれだけの差が付くのだ。モデルナンバーにすると結構違うと思う(^^


bench_865_sl6k8@158
 OCのベース175は起動後に直ぐブルーバックになる。このマザーは「セレロンではメモリ比率が変えられない」という致命的欠陥があり、ベース166でもDDR440になってしまうのだ。このサム損メモリは何もしなければ420程度が限度なので、仕方なく落としていって158で我慢する事にした。それでも845よりは明らかに向上している。π焼は175に僅かに及ばないが、午後ベンチでは僅かに勝っている。


bench_sl6rv@145
 何となく欲求不満気味なので×20のSL6RVにチェンジ。ところがベース150では全く起動する気配が無い。仕方なく145まで下げる。これだとSL6K8と大差無いな。それでもπ焼は遂に1分1秒台まで来た。もう少しでアンダー60秒なのだが、ここから先がしんどいのはご存じの通り。もっともこのπ焼ソフトは環境によって大きく結果が振れるので、純粋にPCの速さを計測するソフトとしては使いづらい。このPCでも1分1〜15秒まで振れたので誤差20%以上という事になる。これはMOD版だがオリジナル版も同様だ。


cine_sl6rv@145
 SL6RV環境はOCマージンが無く安定度に疑問があり、クソ重いCINEBENCHが完走するか不安だった。がしかしそんな思いとは裏腹に安定動作。やっぱりペンティアムには勝てなかったけど、セレロンとしてはこんなものじゃないかと思う。ノーマルのセレロンなら最高クロックの2.8GHzだってこんな数値は出ないだろう。


★切り札はHT
 次は買ってからまだ使った事が無いSL6WH(2.6C)を使ってみたい。CINEBENCHはマルチスレッドが効果的なので期待している。HTじゃダメか?でもs478にマルチコアは無いし仕方が無い。


bench_sl6wh
 デフォベンチはこんなもの。2スレッド化よりもFSBが上がったためにその分高速化しているのだろう。次はCINEBENCHだが、結果は0.41と、上のOCしたSL6DV+845Eには負けてしまった。SL6WHもOCしなくてはダメらしい。HT情けない。


bench_sl6wh@250
 これでどうじゃああ!低クロック品だけど、OC耐性はFSB800のせいかあまり大した事は無い。ベース250で3.25GHzが実用限度。それでもだいぶ見栄えのする成績になってきたので今度はイケるかもしれん。


cine_sl6wh@250
 ウッシャァ〜!結果は0.51と遂に目標達成!15分以内に描画できるようになったし、当初のPCより確実に速度は向上した。描画を始めてから知ったのだが、2スレッドだと2つ同時に書き始めるんだね。両方のスレッドの速さが大幅に異なるのがHTの特性なのだろうか。


★ノースウッド終了
 0.5を超えたとは言えi7の1/10の速度であるという事実には変わりはない(^^; 次回はプレス子だが、コイツもクロックの割には速くなっていないので1.0なんて夢のまた夢。


★追記1
memtest_sl6k8@166
 このPCでMEMTEST86+のDDR速度最高記録を更新。DDRとしてはかなり速い。この速度ならDDR2の下の方(4200とか)には勝てるんじゃないか?


★追記2
 今回使ったGA-8IG1000 Pro-Gはこの記事で書いた通り入力コンがぶっ飛んでMOSFETが突き抜けた故障品である。修理では面白がってマネ下FCを付けたわけだが、当初はリプルで強烈に発熱したのはこの記事の通り。データシート上も明らかに性能は足りていないんだけど。

 あれから3年間使ったが、コンデンサのエージングが進んだのかFC1000μF16V・25Vの超発熱は全く無くなり現在は普通に動作している。当初は長期在庫でかなりボケていたのだろうか?使用前のエージングは2〜3時間だったがもっと延長した方が良いかも。多相だからかもしれないけど意外と低性能でも耐えられるもんだな。コントローラのデータシートにも「確かめるのに一番良い方法は実験する事です」って書いてあったな(^^ お陰でコイツに使うために買ったMCZが余ってしまった。高価なので使いどころに困る…。

GA-K8NS Ultra-939

 てなわけで939のAGPマザーを掘り出してきた。これは以前G013と呼ばれていた実験マシンだが、このたびXPをインストールされて正式にHSDL49となった。

 久々に939のCPUを使ったがこれが非常にウザい。昔は「これでコア欠けしない!」等と喜んだヒートスプレッダだが、現在は「この野郎、グリス大量消費しやがって!」と怒り以外に何も感じない。こんなもの取っ払っちまうかな。だが外見を変えるのはHSDL憲章に違反する。せめてイソテルくらい小さくなってくれよ…。まあ754よりはハイスペックなCPUが使えるので期待しよう。デュアルチャネルと512k以上のL2キャッシュに期待がかかる。


k8ns_bench
 あれれ…なんか遅せぇ。ADA3000DAA4BP@210だが、モバセン3000+より全てにおいてハッキリ遅い。刻んで上げたので気づかなかったが、モバセン環境もいつの間にか速くなっていたんだね。まさかデュアルチャネル+L2キャッシュ512kのAthlon64 3000+で後れを取るとは思っていなかったので困惑した。ちなみに以前の経験でこの石のOCは伸びないのは知っているので期待していない。恐らくベース215MHzくらいで止まるはず。GIGABYTEやNVIDIAチップセットが情けないのかもしれないが。


 という事でこれでモバセン3000+(OC)に勝つためには、少なくともAthlon3500+以上の石を使わなければならないという事だ。早速3500+に取り替えたいが、939はグリス消費が多いし面倒だなあ。それより早くK8T Neoのメンテナンスが終わらないかな…等と754復活を待つよしとみだった。

久々にSocket478

 K8T Neoの定期点検の為、AGP用常用マシンとしてGA-8IG1000 Pro-G(HSDL37)を引っぱり出してきた。去年の今頃から放置しているので既に使い方を忘れているな。おまけにバックアップ電池切れでBIOS設定もサッパリと消えていた。前回、最後にどの石が付いていたのかすら覚えていない。

 分からないのでそこら辺に落ちていたSL6RVを付けていきなりベース166で起動しようとしたがそれは無理な相談で、起動したのは150MHzだった。約3GHzだがMEMTEST86+では盛大にエラーが出る。メモリはDDR400なのだがダメなのか。


memtest_sl6rv
 落胆して145MHzまで落とすと漸く完走できた。セロリン2.9GHz(製品は2.8GHzが最大)だがまあいいか。Vcore1.65Vなので発熱も大した事は無い。L2の速度は過去最高。


cpuid_sl6rv@145
 OSは以前使っていたXPと98SEが既に用意されている。まずはXPで起動してみる。昨日まで使っていたモバセンとは桁違いの高クロック。メモリも速いので、ベンチでも少しは格好つけてくれると思っていたがイラつくくらい遅い。速さは体感で半分くらいになったように思える。何でこんなに遅いんだろう?L2キャッシュは同じサイズなんだけど…。恐らく整数演算が遅いので体感が悪いのだろう。浮動小数点はソコソコ速いのでMPEGエンコードなどは割と得意である。ネットバーストは775からが本番なので仕方が無い。478はまだβ版だな。じゃあ423は?あれはα版だね(^^

 頭にきてプレス子SL7KBを掘り出してきた。これがHSDLの478では一番速いハズなので負けたらゴミ箱行きだ…って事は無いけどお蔵入りかな。しかしモバセンに全然敵わねえ!しかもネトバのくせにOCが全く伸びない。FSBを僅か10MHz上げただけでもうエラーが出やがる。M&Sが情けないのだろうか。しかしCL2.5のメモリはこれしかないからなあ。

 これで記録を取ったら不利になりそうなので、ビデオカードの正式記録は取らない事にした。以前と比べてメモリは強化されているので、これなら良い記録が取れると思ったのだが…。AGPテスト用としてはこれは捨てて、素直にGA-K8NS Ultra-939を掘り出した方が良いような気もしてきた。


ms8881_clock
 ところで以前から問題になっているMS-8881が低クロックで起動する症状だが、このGA-8IG1000 Pro-Gでも御覧の通り正常だった。やはりこれはK8T Neoだけの症状で、恐らく信号電圧が他と違うのだろう。という事はつまりMS-8881にFID設定があると考えられる。たぶん例の抵抗群の中にあるのだろう。面倒なのでこの際、MX460デフォルト(300/550)で設定したいな。
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