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主にジャンク品を使って日頃の発想や妄想を実験・研究するブログ。

ICF-S60

SONY ICF-28

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

番外編:高感度ラジオとそうでないラジオの違い(^^


どーでも良いラジオ話
ICF-28受信音
ICF-28受信音
SONY ICF-28

 「SONY ICF-28」に於いて結構マニアックに感度を測ってみたが、ではその感度差が実際の受信でどのくらい違うのか?と言うのはよく分らないと思う。そこで今回は予定を変更して実際に複数のラジオで同じ局を同じ時間に受信してその状態を比べてみようという事になった。


★受信感度比較
 このラジオは高感度ラジオではないし低感度でもない。いわゆるフツーのラジオなのである。ではこのフツーのラジオと高感度ラジオはどう違うのか?

 比較と言うからには受信周波数・時間だけでなく、ラジオの位置や方向も完全に同一にして測らねばならない。これは全く問題なく同一に出来た。受信する周波数は現在受信可能な数少ない二等ローカル局である1458kHzのIBS土浦・県西局とした。弱くて安定しているのでこれに勝るものは無い。実は下の方のNHKやYBSの方が強いのだがICF-28は選択度が悪くて受信できないのだった(^^;

=1458kHz:IBS(土浦・県西)=
 時間は11時頃だがER-C57WRだけ1時間遅い12時台である。リンクは全部同じです。

>ICF-28
1458_icf28.mp3
 この記事の主役である。ポジションは「普通のラジオ」。高感度ではないし低感度でもない。感度よりも選択度の方が気になる。このようにDX局のようにギリギリ受信できるが実用にはならないな(^^;

>ER-C57WR
1458_erc57wr.mp3
 HSDLのメインラジオ。ICF-28との感度差は歴然だったわけだが、実際受信するとこうなる。やはりS/N比が違う。

>ICF-S60
1458_icfs60.mp3
 高感度ラジオの代表として連れてきた(^^ S/N比が違う。聞いただけで「アンテナが大きいな」と言うのが判る。

>謎のラジオ(^^;
1458_nazo.mp3
 機種名は今は明かせない。個別記事の面白さが半減するから。音からして帯域が明らかに狭いのが判る。安物のくせに感度・選択度はICF-28よりは明らかに高いね。

 これをそこら辺のジジババが聞いたら「どれも変わらない」という感想を漏らすのではないだろうか?実用上はその通りで、実際高感度ラジオとそうでないモノの差はこの程度しかないのだ。例えこれがICF-EX5/RF-U80になったところで差はこの程度しかない。高い金払って高感度ラジオを手に入れても実際はS/N比がやや改善されるだけである。そして我々はその微妙な差を重視しているわけで、このブログがシロートお断りなのはこれが大きな理由だったりする(^^ 数dBの違いを解らない奴に大きな勘違いをさせたくないからね。普通のラジオで聞こえない放送が高感度ラジオでズガーンと聞こえるようになるとかまず有り得ない。ループアンテナならあり得るけど。

 本当はもっと並べたかったのであるが、ここに並んでいる以上の感度の高いラジオが出てこなかった。またこれ以下だとそもそも受信できないので面白くない(^^; いずれ高感度ラジオが出てきたら試してみたいけど、このロケーションでは実現する前に移転してしまう可能性が…。


★続く
 次回は今度こそ解剖します。ヤル気はあるけど場所が無くてできないのね(^^;

ICF-S60を洗う(^^;

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

スゴクとっても超汚いICF-S60を解体して洗う(^^;


ICF-S60

 超汚い事からHSDLに来てから不遇なこのラジオだが、遂にその呪いから解き放つ時が来た。梅雨に入って?天候が良くないけど代わりにヒマがあったので全バラして洗っちゃいます。ついでに解析しておくのは言うまでも無い。本来は2018年11月に書かねばならない記事が漸く出来た(^^;


★解剖開始
 分解にヒネリは無かった。難しいところは無く良い製造だと思う。このクラスになると多少修理を考慮に入れているのかもしれない。まずはロッドアンテナ以外の裏蓋の矢印で示されているネジを外す。


icfs60_01
 直ぐに割れる。きったねえ〜!息をするのも辛いので当然ながらマスクしてます。大掃除の時のようなスタイルだ(^^; バラすのはもちろんベランダで、とても室内でバラせるようなモノではない。このようにケースを割ったら次はテレスコピック・アンテナのネジを外して裏蓋を分離する。


icfs60_02
 開けるとこんな感じだ。とにかく汚い。中身の方が外側より百倍汚いラジオってどうなのよ…(^^; 前ユーザーのいい加減な人格が現れている。


icfs60_03
 基板を止めているネジはこれだけ。これを外せば基板が起きる。汚れに依ってネジ頭が錆びている。ネジも洗うしかないな。


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 このように基板が起きる。次にSPのネジを外してSPを外すと前板から基板が完全に分離できる。これはダイヤル機構が糸掛けではなくギヤ駆動だから可能なのだ。


icfs60_05
 これだよ。右の不織布は実は本来は黒いのだ。まるでフェルトのようにホコリが溜まっている。長年固定されているホームラジオならともかく、ハンディラジオがここまで汚れるのは理解を越えている。ホームラジオじゃなくてホームレスラジオだ(^^;


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 今日最大の目標はこのパンチングメタルを外す事だった。間に入っている不織布が我慢が出来る汚れではなかったからだ。何でこんなに空気が汚れるのか?部屋を掃除しろ。ヤニ食うな。


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 こんな感じだ。パンチングメタルは錆が出ている。この程度の期間でここまでヒドイのはあまり無いよ。前回完バラしたCR-S3も真っ青!アレは汚れ以上にヤニ臭かったけど…。


icfs60_08
 ダイヤル機構は面倒くさそうだな…と思ったがやはり全バラ丸洗いしたいのでバラすが意外と簡単だった。これは良いラジオですね(^^


icfs60_09
 基板を除いて完全にバラバラになった。これで心置きなく洗う事ができる(^^


★内部解析
icfs60_10
 SPはSONY名義の66个世辰拭8紊料謄法璽薀献には名義は入っていない。名前が入っていると少なくとも気分は良い(^^


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 フェライトロッド・アンテナは実測8φ×98.5(公称10僂な)だった。高感度のSシリーズらしく一般向けハンディラジオとしてはかなり大きいモノが搭載されている。出力線は4本だがリンク方式ではない。さすがに粗ニーは中華ラジオのように出力線をグルグル捩って束ねたりはしていない(^^; どうせ日本メーカーの真似するならこういう所も見習ってくれないかな。


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 粗ニー系ICはVRがガリオームになりやすいのだがこれはまだ大丈夫。それより基板に汚れが大量に浸みこんでいる方がはるかに怖い!前ユーザーはどんな死に方をしたのだろうか。


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 IFフィルターはSFU455B+IFT…いや違う!、何だこりゃ斑多じゃないぞ。この色は間違いなく東光である。FM用も見た事が無い青い奴だなあ。青だから京セラかな?ここを見てちょっと驚いた。印字が製造週以外判らないんだけど、特徴のある形状からして東光BFCFL455だと思う。選択度の微妙な違いはここから来ていたのか?あとから判ったけど青いFM用のはTDKっぽい。


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 ICは超・お馴染みの粗ニーCXA1019Sである。これ一つでラジオが完成するスーパーICだが、リファレンス設計通り∧独立電源SWだとガリオームになりやすい欠点がある。これはガリオームにはなっていない。

 電解コンは全てルビコン(YK)だった。ロットに依り違うメーカーのもあるのだろう。電解コンの製造週は1998年38週から1999年05週まで。上のCFが1999年05週だったのでラジオ自体のアセンブリもその直後だろう。前世紀の遺物という事になりますね(^^;


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 PVCはもちろん三罪。草分けメーカーだがあまり良くないのが多い。PVC自体に本質的に問題があると言えばある。ICF-801のPVCや、古くはマネ下のBCLラジオまで欠陥事例は枚挙に暇がない。


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 大きなギヤで変速比は大きそうだ。写真で分らないかもしれないが、ギヤがグリスの付いた所だけ黄色く変色している。プラスチックを侵さないグリスって眉唾だよなあ。ラジオなんてオイルレスで充分だ。組み立ての時はグリスレスで行ってみよう。中華と違ってそれほど精度は低くないだろうから。


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 プラス側のテキトーなコンタクトが完璧に錆びてしまっている。あとでサンドペーパーで磨いておく(使われるのは基板に近い写真左の方だけ)。この程度のモノなら自作も可能だが、HSDLはオリジナルをなるべく保つのがポリシーだ。部品交換ブログじゃないからな(^^ 高校生の頃に一時我々はバイクのレストアに凝っていたのだが、その時に先輩に「お前らのやっているのはレストアじゃない。ただの部品交換だ!」と言われたのが耳に残っている。その時は解らなかったけど今ならよく解る。


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 このテレスコピックアンテナは戴けないなあ。これが圧し折れて消滅している同型ラジオを一杯見たから。製造が簡単なのは判るけどもう少しどうにかならなかったのか。当該品はいい加減な前ユーザーの割には折れても曲がってもいない。筆者の推理では恐らくAMしか聞いていなかったのだと思われる(NHKジジイじゃないか?^^)。


 意外な東光のCFには驚かされた。懸案のダイヤル機構もシンプルだったしバラすのも非常に簡単だった。他ならぬ「SPつっかえ棒(オワタ・タイマー^^)」のメーカーなので開けるまではクソ製品疑惑を深めていたのだが、少なくともこの製品(ICF-S60/65V兄弟)に関しては良い製品だと分った。件のSPもねじ止めだったからな(^^


★洗う(^^;
 不織布をまず洗った。洗ったらダメになるかと思ったが、ホコリを払ってシャワーで逆から流したら意外にも完全にキレイになったので大満足。乾かす時に飛ばないか心配だったが、取り付け用の両面テープで貼りついたため飛ばなかった(^^

 ケース類はあまりに汚かったのでバスマジックリン攻撃しようかと思ったが、既にパンチングメタルなどが錆び始めているので止めといた。何でこんなに短期で錆びてしまうのか?よほど有害な空気だったのだろう。ホコリも茶色くて異常だったからな…。


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 あとは干すだけだ。一寸天気が悪いが冬の日なたより乾くのは早い。乾くのは気温と風通しだからだ(編注:これを書いたのは6月初め頃)。


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 SPグリルの錆は取れなかった。サンドペーパーなどでこするとブザマになるのでやらない。それやるなら全塗装の覚悟が要る(筆者には無い^^)。意外と簡単に組み立ても完了。生産する時は手で組み立てるのだから簡単な方が良いに決まっている。RAD-F620ZはそこがダメだったしRAD-F770Zはそこが良かった。上っ面を眺めていても良さは判らない。そこらのレビュー書いてるオッサンにはそれは分らないんだな(^^


★キレイになった(^^
 HSDLでは五本の指、イヤ三本の指に入るくらい汚いラジオだったが遂に洗えた。特にパンチングメタルと不織布は我慢が出来ない汚さだったのでこれがキレイになっただけで百点満点(^^ ラジオの基板自体も意外性があったし、汚さに迷いつつもこれを入手したのは正解だった。ハンディラジオとしてはトップクラスの高感度なのでキレイになれば使う気が起きる。

ICF-S60

この記事は一般人向けのいわゆるレビュー記事ではありません。HSDL.Blog.jpの常連(開始から読んでいる)読者以外は読まないでください。

高感度ラジオSシリーズのSONY ICF-S60


 「南多摩巡回[18/11/25]」の時にRAD-F770Zのおまけで買ったは良いが、あまりに汚いので触る気が起きなかったラジオである。「臭いが取れるまで」と長い間ベランダの蛇口にぶら下げたまま失念していたが、倒芝のお風呂ラジオを洗った時についでに存在を思い出した(^^


icfs60_2
 粗ニーの高感度シリーズであるSシリーズの一台だ。それにしても粗ニーラジオが7台になってしまったのは遺憾だ。ICレコーダー(実はFMラジオが聞ける)を入れると8台!9SONYとバカにしていたのに…もっとも今のラジオじゃないからセフセフと言う声もある。閑話休題、

 デザインは…客観的に見れば可も無し不可も無しかな。筆者の個人的な好みを言わせてもらえば特に好きではない。丸っこいデザインのラジオが好きではないのだ。ラジオのデザインは直線的なただの箱で良い。受信性能はまだ判らないけど、同調ダイヤルはコストを削るために手抜きだし特に使いやすいわけでもない。新品で金を出して買う事は決して無かっただろう。このようにジャンクだから買えるのだ(^^ 一応日本製であるが特にそれで高品質には見えない。中華しか見た事が無い世代ならこれでも感動するかもしれないが、昭和生まれは「安っぽくなりやがったな…」と思うだけだろう。もちろん何処かに不満があるというわけではなく「この時代の普通の品質」といったところ。

 仕様を言えば何の変哲もないMW/FMの2バンドである。FMには旧TV1〜3chも含まれているために補完放送も受信できる。仕様だけなら現在でも通用するラジオだ。実用品ではないのでそこら辺はノーカンになるが。


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 おやあ?これ粗ニーらしくない…センターがプラスじゃないか。もっともHSDL愛用の鸚鵡ACアダプターは±切り替え可能なので全然問題は無い。むしろ昔の粗ニーのセンターマイナスは他と間違えやすいので好きではない。


icfs60_4
 電池は単三だが3本という所に仄かな殺意を感じる。2本または4本、小型ラジオなら2本がベストだろう。粗ニーはICが2.0V〜なので電池寿命が短くなるから?3Vではなく4.5Vや6Vを採用する事が多い。ICF-28も3Vで動くところを6V要求する(そのせいでDSPと思ってしまったわけだが^^;)。恐らくこれも1本抜いても普通に動くと思う。改造はしないけど。


 小型のハンディラジオだから眺めるところも無いので早速電源を入れてみた。電池ではなく4.5VのACアダプタである。入れたらいきなりガリガリや!(^^; 粗ニーのパワーアンプ内蔵系ICは他と比べ本質的にガリオームになりやすいが、これはそのICのせいと言うよりこれまでの扱われ方のせいだろう(長期放置など)。しかしガリを気にしなければ何とか受信出来るっぽいので無理やり受信してみた。ガリは動かしているうちにある程度収まると思われる。ちなみにプギャーと発振するのは電解コンの不良である場合が多いが、このラジオはそこまで古くないので異常はない。


540kHz:山形1の裏でボソボソ聞こえているのは宮崎1。日によっては宮崎の方が強い。
1008kHz:ABCのタイガース情報(^^;
1179kHz:MBSのプロ野球キャンプ情報
1332kHz:SF「ドラヂカラ!!」今日はいつになく弱い。
1431kHz:実はちょっと同調を上にずらしたが信号が強いので良好。
1503kHz:絶対的に強い秋田1の裏で熊本1が聞こえている。
1602kHz:甲府2が何故か弱かったから北九州2がハッキリ聞こえる。
ICFS60.zip
 下の方のローカル近辺は難しいのでそれ以外を万遍なく受信している。一応高感度シリーズなのでハンディラジオとしては比較的感度が高い。がしかし感度にムラがあり、上下共にバンドエッジ付近の感度が明らかに低い。調整に問題があったか経年劣化か、ICF-28が良く調整されていただけに気になる。

 ICラジオなので感度は主にフェライトロッド・アンテナのサイズで決まる(注)。ICのゲインは外部から変えられないからね。ネット情報に拠ればフェライトロッドは8φ×100个箸里海函E地の国内DXで最も重要とされる選択度は1431kHzと1413kHzのテストではICF-28と同程度だ。但し感度がこちらの方が微妙に高いのでカブリが大きいしIF漏れも少なくはない。ICF-28もそうだったが同調時の山もつかみにくい。まあアナログラジオのCFは交換可能なので悪くてもデジタルラジオのように悲惨ではない。あーそうなの?選択度が悪いんだー?程度の事だ(^^ そのお陰か音は中華ハンディラジオよりは明らかに良い。これはイヤホンでも良いので選択度が緩いからだと思う。音と選択度はかなり高級なCFを使わないと両立しないからコストの関係で諦めるしかない(注2)。

 しばらく常用してみたいが何しろ小汚いんでね…こういう小汚いラジオを使っている人って毎日どんな生活をしているのか怖いもの見たさで興味が湧いてくる(^^ まあそれは冗談としても暖かくなったら完全にバラして洗ってやりたい。まだ知られていない中身のICも確認したいし(HSDLの登録書にはICを書く欄があるからな^^)。


注1:以前もここで書いたように、ICラジオの実際の感度はフェライトロッド・アンテナの3通りの接続方法もかなりの影響を持つ。このラジオは恐らくタップ方式だろう。

注2:音と選択度を両立するには中電界でもCFM455Gクラス以上が必要ではないか。


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