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ジャンクPCパーツ研究を専門とするブログ
主に東京・多摩地区のハードオフを巡回しています。

P6ISA-II

パワーMOSFETの剥がし方

 以前パワーMOSFET実装法という記事を書いたが、その記事では剥がし方は簡単に触れただけだった。SMDとは言え剥がし方は説明しなくとも解るだろうという読みだったのだが、現実に検索で来る人が居るので剥がし方も説明してみた。さしあたって急ぎのネタも無い事だし(^^


★現状
smd_mosfet1
 これが今回剥がす面実装タイプのパワーMOSFETだ。これをハンダゴテだけで剥がすのが今回の目的。このマザーは前出の記事で上だけ交換したP6ISA-IIだが下側も交換する。ちなみに同形状(TO-263)のレギュレータICも同様に扱える。今回は「外した部品は再利用しない」前提で進めるが、チェックする方法を知っている人は再利用も可能だろう。尤もその手の知識のある人が今更この入門記事を読むとも思えないが…。


★必要な道具
 最低限用意するのはハンダゴテ、コテ先、ピンセット、ハンダ吸い取り線である。コテは温度調節機能を持った物が望ましい。gootで言えばPX-201、ハッコーで言えばFX-600等である。ヘタな人ほど良い道具を使うべきだし、名人でも悪い道具ではロクな仕事はできない。新たに買うのであれば一生使うつもりで良いモノを買おう。

kotesaki_980td
 コテ先は実装の時と同じこのD型を用意する。小型であれば普通のB型でもできるかもしれないけど、これを読んでいるあなたはシロートなので素直に買ってください。これから何度も使うのでケチらないように。


★作業開始
smd_mosfet2
 付ける時と同じようにまずは両足からだ。ハンダを溶かしつつピンセットで足を基板から僅かに持ち上げる。このTO-263は大丈夫だが、TO-252だと脚を浮かせる作業で石が割れる可能性が非常に大きい。再使用するならヒートガンの方が良いかな。

 ハンダを盛った後に吸い取り線で吸い取るやり方もある。これはコツが必要なので何回か練習しないと完全にハンダを除去するのは難しい。この方法だと脚は曲がらないので再使用する場合は良いかな。完全に除去しないで剥がそうとするとランドを剥がす危険があるので、初めてやるなら上のやり方が失敗が少ない。周りに邪魔物が多いとやりづらい方法でもある。この吸い取り線法はTO-252用かな。


smd_mosfet3
 両足が浮いたらパワーMOSFETのタブと基板の合わさった所にコテを当てて熱する。この際、コテ先を当てる位置に多少ハンダを盛った方が確実だ。充分に熱が伝わればズルッと言う感じでパワーMOSFETがズレるので素早くピンセットで除去する(高熱注意)。ハンダが溶ける時間はコテや季節にも依るが、何分も掛かる場合は恐らくコテ先を当てる位置が悪いのだろう。大切なモノをやる前には要らないマザー基板で付け外しの練習をしよう。動作しているマザーの石を取り外してまた付ける。それで動けば作業は問題が無い事になる。


smd_mosfet4
 実装の時のように位置決めの時間が無いし、ハンダの量の判断も無いので楽だ。剥がし終わったらいつものようにハンダ吸い取り線でランドをキレイにする。ここまでやって作業終了だ。


irl3103s
 剥がした奴をもう一度使う場合はハンダを掃除しておこう。


★実装も行なう
 さて剥がしただけで今回の記事は終了だが、このマザーは剥がしっ放しにもできないので実装も行なう。オリジナルのパワーMOSFETはIRL3103Sだが、今回はHSDLお勧めのSKI03036に交換する。これはRdsONが低い割にはスイッチング速度もソコソコ速い。しかも性能に対して価格は安く言う事無し。アキバ巡回[14/12/23]で手に入れた物件が漸く役に立つ日が来た。


r17_1
 その前にゲート抵抗R17も換えておく。ER7というシルク印刷の上にあるのがR17だ。ER7ではないので念のため。元は10Ωだが1.5Ωに変更する。石がノーマルでも下側は1.5Ωの方が良いと思う。元のパワーMOSFETのままで抵抗だけ0〜1.5Ωに変えても効果が有るかもしれない。この場合、効果が有るのは下側のゲート抵抗である。上側は波形が乱れる場合があるので確認できない場合はさわらぬが吉。


r17_2
 この辺り混み入っているのでハンダゴテで破壊しないように注意が必要だ。もし電解コンを交換する計画があるなら電解コンを抜いた後でこの作業を行ない、その後電解コンを実装するようにする。背の低い部品から付けるのが鉄則だ。


r17_3
 ちなみに上下スイッチを変えたのでカレントリミットが変わっているはず。もし高クロックのP!!!を載せて不具合が出たらER2の値を変えて実験的に決める。RdsONは温度によって不定なので計算でキッチリ求める事は難しい(注1)。現在のところHSDLでは不具合が出ていないので放置中。

注1:このマザーのVRMコントローラUS3004は上側パワーMOSFETのDS間で過電流を検出している。そのためパワーMOSFETの特性が大幅に変わるとカレントリミットに影響が出る。リミッタが効きすぎるとCPUの動作にも影響が出るし、効かなければVRM等が故障する。詳しくはデータシートに譲るとして、22.6AリミットだとER2はもっと減らさなければならない。

ski03036
 これで本当に終了だ。下側のRdsONが1/3程度に下がったので厳密に言えばVRMの発熱が減少しているハズ。消費電力も低下するはずだが、メーターに影響を与えるほどに変化する訳では無い。元々P6系はVcoreはあまり流れないので、超効率VRMを搭載するのは少々もったいない気がしないでもない。本来これはK7以降で意味がある改造なのだ。


p6isa2vrm_m2
 現在のVRM回路図はこうなった。もはや一部RとMLCC以外は全部置き換わっている。そろそろ正規版の出力電解コンに換えるか?予定では入力WX1500μF6.3V×2、出力WG3300μF6.3V×6だ。現在のALLNCC使用も気に入っているので踏ん切りがつかない。


★終わり
 近年は面実装のパワーMOSFETも色々な形状が生まれている。底面電極でハンダゴテでは剥がせない物も増えている(注2)。その種類は非常に多くここでは説明できないが、いずれ特定の形状がPC関連に広く普及してきたらやってもいいかな。

注2:例を挙げれば、ASUS P5Q無印のVRMに使用されているパワーMOSFETはルネサス製のWPAKと言う形状の底面電極品だった。

パワー&リセットボタン

 オムロンのタクトスイッチが余っている上に全く使い道が無いので、「今日のHSDL[2009/11/12]」で紹介したマザーボード直付けスイッチに使ってみた。今回付けるのは常用のP6ISA-IIであるが、前回記事とは違う変わった付け方をする。と言うか、その方法を思いついたのでこの記事になった。


jpw
 今回は取り付けに基板上の使われていないホールを利用する。まあマザーと地続きのラグ板みたいなもんだな(^^ もちろんこれは他の機能やICの為の配線であるからそのまま付く訳では無い。浮いている配線を探し出して横から利用するわけだ。そのホールが浮いているかどうか慎重に確かめないと危険だが、外部IDE-RAIDコントローラ等の未実装拡張機能の信号線は浮いている可能性が高い。確かめ方は「そのホールとICの信号線のピンが導通があるか?(信号線の二股は無い)」である。この条件で導通があればそのホールは浮いていると見て間違いない。なおパワーSW・リセットSW共にGNDに落とす動作なので、片側ホールはGNDの方が配線が少なくて済む。


omron
 タクトスイッチの4本足のうち不要な2本を切った。ワイヤーだけで線を繋げると直ぐに切れてしまうので今回の付け方の方が安定する。前記事と違ってポストピンを抜く作業が無いのも楽だ。尤もこの使えねー形状のオムロンスイッチを活かすにはこの方法しか選択の余地が無かった訳だが。


ura_haisen
 スルーホールにSWを取り付けたら、あとはパワーとリセットに裏から配線する。前記の通り片側はグラウンドなので配線する必要はない。ブラついたり引っかかるのでマスキングテープで止めた。裏は少々カコ悪いが裏返しで使う訳じゃないので良いだろう。


pw_rst_sw
 通常このスイッチはポストピンに挿す市販品や自作品を用意しているが、肝心な時に他のマザーに付いていて無かったり、どこかに仕舞って出てこなかったりする。そう言うイライラから解放されるのは良い。原状回復も比較的容易で跡は残らない。これも外見ノーマル重視のHSDLには重要だ。

 自作用の高級機ではこのスイッチがノーマルで付いているが、実際の使用感はこの上なく便利で快適である。どんなマザーでも適用できるわけではないが、このスイッチは無尽蔵に?あるので他の常用マザーにも付けられる限り付けたい。

パワーMOSFET実装法

ECS P6ISA-II MOD編・外伝

 読者は解っている人ばかりと思っていたが、質問が来たので「もしかして知らない人も多いのか?」と心配になって記事を書いた。もちろんTO-252とか263等のSMDパーツを想定している。マザーボードやビデオカードにはラジアルリードのはあまり無いし、そもそもラジアルリードなら教えなくとも普通にできるわな。このような文章を読むより実際やってみるのが一番なので大した役には立たんが一応。


to252_to263
 左が古いマザーではおなじみのTO-263パッケージでDD-pak又はD2-pakとも呼ぶ。右が最近のマザーやVGAでおなじみのTO-252パッケージでD-pakとも呼ぶ。これら面実装タイプは実装が容易なのとヒートシンクが必要無いので現代のPC製品では主流となっている。


★サンプル
 今回は交換作業を見せるのが目的なので何でも良いだろう。そうだ、以前途中まで弄って放置されているP6ISA-IIにするか。全NCC化以来、約2年ぶりの記事登場となる。


before_irl3103s
 上下スイッチ共にIRL3103Sが使われている。RdsONはVgsやIdにも依るが12〜16mΩ程度。これでP!!!なら充分と言えるが、発熱を低減する意図でもっと良くしてもバチは当たらない。イヤ交換しないとここで記事が終わっちゃうんで…(^^;


ipb10n03l
 IPB10N03LのRdsONは6.5〜13.4mΩでIRL3103Sより一段上ランク。RdsONだけでなくTrrも速いので効率は上がる。スイッチ自体が速いから本当は上下共これに変えたいけど、もったいないので下側だけこれに換えよう。ちなみに金属ゴミで捨てた廃品マザー(注)から奪い取ったのでタダ。ドレイン・タブの構造は知っておこう。どこを熱すればよいか分かるはず。

注:恐らくGA-7VKMLSだと思う。今から考えるとこのマザーは死んでいなかったのではないかと思うが、引っ越しついでに捨ててしまったので有耶無耶になった(^^;

★準備
 何事も道具が無ければ始まらない。殆どの読者は恐らく持っているだろうけど一応確認の為。


kotesaki_980td
 ハンダゴテとハンダ吸い取り線は必需。コテ先もこのタイプが良い。ハンダはマザーボード修理では0.6φ一択。あとビデオカード用に0.3φがあれば良いかな。0.8だの1φだのをマザーに使っている人はハンダ盛り過ぎのヘボカス君。それは低レベル電子工作・アンテナ工事・真空管オヤジが使うモノであまり流れない。高度なモノほど密集度が高いのでハンダも細くなっていくわけだ。細いモノなら太い用途にも使えるので心配ない。

 コテは新しく買うなら温調タイプを買おう。パワーMOSFET交換はコンデンサ交換と違って「一度きり」の安易な気持ちで踏み込んでよい領域ではない。という事はこれからも作業を続けるのだから、一生使うつもりで出来る限り良い道具を買うべき。良いモノを買った方が作業が楽だし(特に冬場は楽)、後々絶対に良かったと実感できるはず。また初心者ほど良い道具を使った方が早く上手くなる。

 ちなみに現在付いている石はゲート・ソース両足を剥がして浮かせた後、ドレイン・タブを石が動くまで熱し続ける。良い基板ほど時間が掛かるので気長にやる。少なくとも剥がせないようなコテや腕では付けられないのだからまず外してみよう。初心者は練習基板で作業を一通り練習する事だ。壊れていないマザーの石を外してまた付ける。それで正常に動けば問題無い。


★作業1
 上で「下側だけ変える」と書いたが、マザーを見たら下側は内側で面倒くさい所に付いている。仕方が無いので上側だけ変える事にした(てぬき)。これでは今回の交換の意義は殆ど無いかもしれんな…(^^; まあいいかサンプルだから。

 キレイに付けるにはまず基板面を平坦にすること。汚い付け方をしている人はこれが不充分なのだ。ハンダ吸い取り線でハンダ面の掃除をする。これは要らない基板で徹底的に練習した方が良い。パワーMOSFETに限らず面実装のリワークはこれでキレイさが決まる。


remove_6035
 キレイにと言っても鏡のようにテカテカにする必要は無い。あくまでも平坦にするのが目的だから。レジストは極力剥がさないように。吸い取り線をコテ先でギュウギュウ押し付けると容易に剥がれてしまう。剥がれるとハンダが関係無い部分に流れて厄介な事になるし見た目汚い。


mosfet_remove
 この写真では252と263の境界のレジストが剥がれているが、もしこのような両用基板にTO-263を付けるなら、境界のレジストは意識して剥がす。境界が残っていると外から内にハンダが流れないので確実に失敗する。空気が入ると放熱できないのでヘタすると石が壊れる。メーカーの製造はリフローハンダ付けなので境界があっても大丈夫なのだ。コテとはハンダの流れ方が違う。


remove_irl3103s
 作業―了。これであとはハンダ付けするだけ。50%は終わったと考えてよい。なお中古のMOSFETはハンダが残っている場合があるので前もって掃除しておく。ドレイン・タブに吸い取り線を当てるのだ。古いフラックスもテキトーに掃除する。ゲート・ソースはある程度自由度があるのでそのままでも良い。


★作業2
g_s_ipb10n03l
 作業△魯押璽箸肇宗璽垢鬟魯鵐隻佞韻垢襦これは説明しなくても簡単だよね。但し置く位置は厳密に合わせなくてはいけない。曲がると後で困るので確実に。位置がずれるので脚は曲げてはいけない。位置はもちろんドレイン・タブ位置で合わせる。この作業までは後戻りが簡単にできる。後にドレインを止めてしまうと曲がりを直すためには苦労してまた剥がさねばならないので慎重に。足にハンダをテンコ盛りする必要は無い。市販製品の盛りをよく見てみよう。それと見た目が同じになればよい。


★作業3
 パワーMOSFETの絶対破壊温度は300℃で10秒程度だ。ハンダが溶けない175℃程度の温度で壊れることは無いのだから、極端に言えば溶けるまで10秒どころか何分掛け続けても壊れない事になる。まあそこまで熱をかけないでもハンダは溶けるけど(^^; 「熱を掛け過ぎないよう注意」をするよりも熱不足を気にした方が良い。

 なぜこんな事を書くかと言うと、最後のドレイン・タブを止める作業は放熱との戦いだからだ。マザーボード基板は石を冷やすために色々工夫しているのだから、ハンダゴテで温めてもハンダが溶けないのは当然だ。設計・品質の良い基板ほど溶けない、と言うよりハンダが溶けやすかったらその基板は放熱に問題がある。ここで温調ハンダゴテの良さが分る。夏はどんなコテでも出来るだろうが冬は温調が助かる。


d_ipb10n03l
 あとは普通にハンダ付けする。コテ先はMOSFETのタブの側から、タブと基板の両方に同時に当たるようにする(当て方はここを参照の事)。上でタブの構造を見れば判るようにこの方角からしか熱は受け付けない。ここでマイナスドライバみたいなコテ先が活きる。

 基板のハンダが溶けてきたらハンダゴテを当てつつ石を上から押さえてみる。熱が回っていれば下のハンダが液体のように動くのが見えるはずだ。押さえてみてピッタリ付いたらコテ先は直ちに離す。奥まで溶ける感覚を掴むまではこれで練習する。

 言うまでも無いけど石は強烈に熱いので押さえる時は火傷に注意。ハンダも盛りすぎない事。基板と石の間にハンダを意識して残す必要は無い。グリスのように潰して隙間に空気を入れないようにするのが肝要だ。古いハンダを極力除去して平らにする意味はそこにある。冷却は基板で行なうので密着していないと高確率で壊れる。


pomosfet
 ジャンクマザーで発見したハンダ盛りすぎの失敗例。典型的なシロートハンダ付けだが、ブニュっとはみ出て非常にカッコ悪いばかりでなく、完全に密着しているかどうかも非常に怪しい。何故なら充分に熱が掛かっていればハンダは流れるのでこのような山になる筈が無いのだ。


after_ipb10n03l
 作業終了でこのようになった。他と違って有鉛ハンダがキラキラ良く光る他は、元から付いていたのと変わらない。たぶん初心者には見破れないでしょう。写真上の元から付いている下側スイッチが曲がって付いているのが気になってきた。付け直したい!しかし面倒なので止めた(^^


★終わり
 壊れてもいないパワーMOSFETを交換してしまったが、このようにパワーMOSFET交換できるとマザーボード修理の幅は大きく広がるので是非ともマスターしよう。ハンダ付けが普通にできる人なら1、2回やれば上手く行くハズ。上手く行かない人はこの作業はまだ早いので、普通の易しいハンダ付けの練習から始めよう。

SL46T再び

 最近、昔のP!!!時代のOC記事を掘り返して読んでいる。既にこれらの記事はまともな手段では読めない。けっこう示唆に富んだ貴重な記事もあるのでもったいないな。特に楽天グループの裏切りは痛かった。あれで消えた有益なサイトは数知れない。いずれ似たような事をHSDLのアイデアを盛り込んで記事にしてみようと思う。あの時代のフロンティアスピリット?を何とか後世に残したい…しかし今回はそんな大げさなモノじゃない。ただの自己満足OC実験だ(^^


★SL46T(B-step)
 昔の記事を読んだ限りでは河童C以前は1.90V辺りから急に変わってくるようだ。今までは加減して1.8V程度までしか上げていなかったので、秘められた本当の力を発揮していなかったかもしれない。それに気づいて、今回は限界まで上げてもう一度挑戦してみる。但し冷却はいつものように空冷だけ。ちなみにギガ余裕のD(SL5L5)とC(SL4NW)はラス一なので使わない。誰もが見捨てる耐性の低いクソ石で結果を出してこそ意義がある。


★VID_MOD
 久々にP6ISA-II(HSDL41)を掘り出してきた。イヤそれは少しウソで、出て来たからヤル気になったのいうのが真相。このマザーはVcore昇圧は出来ない。そこでVID変造で乗り切る事にする。メモリは一応定格内なので昇圧はしない。というかATX電源からの直流しなので昇圧出来ない。370でVID変造するのは初めてだな。775の方を先にやってしまった。


370vid_mod1
 まずはテキトーに撚り線のビニール線を1本用意する。それから撚り線の内1本だけ抜いておく。極細だが扱いに困る事はあるまい。


370vid_mod2
 次にソケットのピン穴(VID3⇔VSS間)に差し込む。ハッキリ言って370のVID変造は775よりははるかに難易度が低い。銀紙もアルミテープも器用さも不要。これでVcore1.90V設定となる。


370vid_mod3
 あとはそのままソケットにCPUを差し込む。僅かに抵抗を感じるがスンナリ入る。CPUが浮いてしまう事も無い。実に安易ですね。

 冷却は懐かしの?ハリネズミである。ファンは危険なデルタじゃなくて5000回転のメルコの奴。それでも他のクーラーよりも冷える。元々雷鳥で丁度良いくらいのクーラーだから。


★テスト
 所有している8個のSL46Tの中ではもっともハズレコアなので、まず目標はFSB100安定という事で。それが上手く行ったら次の目標は1GHzかな。SL46Tは×8.5なのでFSB118で目標達成という事になる。でもさすがに1GHzは無理だろうな。所有品でも当たりの奴なら行きそうだけど。

 電源投入してBIOSで電圧を見るとVcoreは1.88Vと予定よりやや低いが、DMMでは1.91Vなので予定通り。さてこれで行ってみよう。


memtest_sl46t@100
 何と一発で目標達成。この石はBIOSポストで早くも固まっていたので前進だ。推察するに、ハズレコアでも1.90Vまでかければ全てFSB100迄行くのだろう。さてWindows上ではどんなパフォーマンスを見せるのかな。


cpuid_sl46t@100
 1年6か月ぶりにHSDL41でXPを起動してみた。VGAは何を付けていたのか、NICは何処に差していたのか記憶が無い。忘れてたけどNICは内蔵されていないんだね(^^; それでも何とか全部認識して正常動作。SL5L5以外では初めてCeleron566@FSB100のCPUIDを取ったかもしれない。


everest_sl46t@100
 センサーでは1.92Vになっているな。温度はこんなもので、先日までネトバCPUを弄っていた身にとっては呆れるほど低い。どんなに頑張っても60℃なんて絶対に行かない。ぶん回しても精々50℃までかな。これホントなのかなあ〜なんて思ってしまう。


bench_sl46t@100
 CPU・メモリ関連のベンチを回してみる。体感でも遅い!久々にP6のCPUを使ったがこんなに遅かったか?予想以上にSMS3000に毒されているようだ(^^ やはり今ここでこれを使ったのは正解だったかもしれない。もう少し後だと、たぶん遅さに嫌気がさして投げ出していたかも。私用の原稿書きマシンですら1.4GHzだからな。これが終わったら次はクラペン辺りで遊ぶかな。メモリも最低256のDDR以上と比べると不自由だ。HSDL仕様の究極痩身XPであっても256MBは欲しい。

 しかしこのP6ISA-IIも、HSDLに来た当初から比べ見違えるように安定感がある。やはり時間をかけて熟成されたものは良い。折角完成したのに使わなくなるのが悲しいが。


★続く
 初期目標は一発回答が来てしまったので拍子抜け。暫くこれでテストを続ける。なじんできたらだんだん上げてみる。次回はビデオカードも換えてみるかな。高性能の板でもこの石だとかなり能力低下するんだろうな。どんな悲惨な結果が待っているのか?楽しみ。

ALC201隠し機能(か?)

 東スポ風の題名だがマジメな話だ(^^


alc201_pin
 ALC201のデータシートを見ていたら、33、34ピンが[NC]つまり未接続になっている。ところがGIGABYTEのALC201採用マザーではMLCCが接続されている。何らかのミスかと思ったが、GIGABYTEの回路図にも正式に記載されていた。気になって仕方が無いのでAC97リファレンス(但しR2.3、ALC201はR2.2)を見たら、それぞれCAP3、4(generic capacitor)とあった。あのー、Generic capacitor(一般的コンデンサ)って…何じゃそれは?(^^; 分類はフィルタ・リファレンス電圧だ。テキトーに訳してみると、
 Generic capacitorは3Dステレオ、トーンコントロールあるいは他のベンダ特有の機能を支援するために内部に使用できる。AC97ベンダは、各コンデンサー・ピンの特定的用法を決定する。しかしながら、ベンダ独自のAC97レイアウトを支援するために、下記が推奨される:

●ピン間のgeneric capacitorsを使用する内部機能は奇数偶数方式の(n、n+1)コンデンサ・ペア(1-2、3-4、5-6など)を使用するべきである。

●グラウンドへのgeneric capacitorsを使用する内部機能はどんなコンデンサも使用するかもしれない。

●Generic capacitorの値は1uF(0805以下のパッケージが好ましい)よりも大きくあるべきではない。

(訳者注:EIAの0805はJISの2012)

 な〜んか分ったような分らないような〜(^^; とりあえずベンダユニークな機能であることは分った。それなのにALC201のデータシートには規定が無い。GIGABYTEは独自情報を得ているのだろうか?そこで本題だが我らがP6ISA-IIはどうなのだろう。


c104_106
 実はこの省略MLCCでした(C104〜106)。という事はやはりRealtekからマザーボードベンダに何らかの非公開?情報提供があったと見るべきだろう。一体何の機能なんだろう?テキトーにギガの定数で付けてみるか。


ALC201_33_34pin
 ギガの回路との比較。同社の複数のALC201採用マザーで同じ回路だったから間違いはない。付けたら僅かでもコストアップになるのだから、付けるにはそれなりのメリットが無い筈は無い。ちなみに6OXTは省略されていた。コストダウンの為に付いていないのもあるかも知れない。実際は殆ど付いてなかったりして…(^^; 皆様の持っているALC201採用マザーはどうなのか教えてください。


★実装してみる
 0.047μFの2012と0.1μFの1608だが、どちらも手持ちがあった。逆のサイズだったらダメだったけど、なんか運がいいかもしれない。いや悪いかも…(^^;

 この基板では(33、34ピンのどちらを0.047μFでGNDに落とすか)2通りの組み合わせがあるが、今回はGIGABYTE仕様で行ってみる。果たして何が変化するのだろうか?常識的にはこの程度の作業で音には影響しないと思うけど…。


c105_106
 フラックス掃除が雑で申し訳ない。このMLCCのランドは配線も極細で非常に剥れやすそうなので触りたくない訳ね。右側が汚いのは右側にゲームポートが有ってハンダゴテが動かしづらいため(^^; そんな奴は居ないとは思うけど、ハンダ付けに自信が無い人は真似しない方が良いと思う。筆者はどうしても結果が知りたいだけで、ハンダ付け作業自体やりたいわけじゃない。


★テストする
 いつものようにフロアノイズ、3トーン、RMAA5でテストしてみる。黒が改造前で赤が改造後である。電解コンと違ってMLCCはエージングしなくていいのが楽でよい。もっとも実装時から、前にも書いた通りエージング特性によって徐々に性能が落ちていくが…。


noise_mod2
 …ノイズ上がっちゃった(^^; 確実に10dBアップしている。まあMLCCを2つ付けただけで良くなるとは思っていなかったが、まさか悪くなるとも思っていなかった。


3tone_mod2
 これも最初に戻ってしまったね。最初に戻っただけだから悪くは無いが。もしかしたら何かのブースト機能なのかもしれない。ゲインアップすれば当然ノイズも増えるわなあ。


rmaa5_mod2
 こちらは変わりないレベル。数値的にはビミョーに改善されている部分もある。しかし違いが無いのでグラフは省略。


 全然違いが判らなかった。もしかしたらヘッドフォン端子(このマザーは未実装)やマイク端子のブーストとか、そんな地味な機能なのかも知れない。苦労の割に得るものは無い改造だった。しかしやってみなければ機能が解からないからね。


★終わり
 たったこれだけの回路にも色々謎があるので解析を止められない。ちなみにAC97コーデックチップはピンレイアウト・機能まで規定されている。お気づきのようにAC97規格ならどのコーデックチップでも差し替えができるという事だ。ただ上に書いたようにベンダ独自機能も許されているので、差し替える場合はピンを殺さねばならない場合もある。まあ性能は似たり寄ったりだから載せ替える必然性は無いけど。…今度ジャンクマザーを捨てる時にはAC97コーデックチップも剥がしておこう(^^ この頃はまだメーカーも種類も豊富だったんだよな。現在のHD-Audioチップを供給するベンダの少なさを見るにつけ、この業界の淘汰の早さに驚く。

今日のP6ISA-II[2011/09/22]

古のマザー ECS P6ISA-II
古のマザー ECS P6ISA-II(その2)
古のマザー ECS P6ISA-II(その3)
古のマザー ECS P6ISA-II(その4)
ECS P6ISA-II MOD編その1
ECS P6ISA-II MOD編その2
ECS P6ISA-II MOD編その3
ECS P6ISA-II MOD編その4
ECS P6ISA-II MOD編その5
ECS P6ISA-II MOD編その6
今日のP6ISA-II[2011/09/14]
今日のP6ISA-II[2011/09/16]


★「RMAAで測定してみる」の巻
 いつもはフロアノイズしか測定していない。どうせPC用の内蔵サウンドだから良い音がする筈がない。見れば分るだろう?そこらのラジカセ(死語)よりチャチな回路なのだ。なので耳障りなノイズさえ消えれば、あとは周波数特性とかその他音質は気にしたことが無い。それに以前安カードをRMAAでテストしたら酷かったのでヤル気が無くなった。

 しかし元オーヲタとしては来る日も来る日も(←大げさ)ノイズ測定では物足りない。ある日何となく気まぐれでトーンジェネレータWaveGeneで3Toneを入れてみたのだ。そうしたら驚いた。なんかずいぶん良い波形になったぞ。いや高級カードをお持ちの皆様にとっては全然ダメかもしれないが、HSDLにはそんなに良いカードは無いのだ(^^;


3tone
 出来の悪いカードで3トーンを入れると、IMDとかで滅茶苦茶にバンド内が騒がしくなるのだ。ところがコイツは内蔵AC97Codecとは思えないほど静か。18kHz辺りからトゲトゲが見えるが−80dBを超えたりする事はない(どうせこの辺り聞こえないし^^)。なんだ結構イケるじゃないか?そこで以前動かして傷心したRMAA5.5(注1)を動かしてみる気になったのである。で、↓これが結果。


rmaa5
wf_rmaa5
 いつもは多信号特性がダメダメ(Poor)なのだがコイツは驚くほど静かだ。電源のノイズ低減以外には手を付けていないので元から良いのか。でも迂闊だったなあ…改造前の数値も測っておくんだった。いずれノーマルと同等な構成のP6IEATやP6IPATと対戦させてみたい。

注1:現在のRMAAはVer6。5.5を使ったのは過去との互換性を重視したため。


 という事でAC97でも使えるレベルには達していた。ま、音質(周波数特性)は少々アレだけど、これでようやくスタートライン・土俵に上がる事が出来たわけだ。筆者はノイズは音質の中には全く含めない。それ以前の「音が出るか出ないか?」と言う底辺レベルだと思っている。音質の評価は聴感上のノイズが皆無になってから始まるのだ。

 …あー柄にもなくサウンド記事を書いてしまった。これはポエムではなく定量化が出来たのでHSDLに載せてもいいだろう。やってみると面白いもので、いずれ「史上最悪のサウンドカード」SC1938(注2)と比べて優位性を示したい(^^

注2:これかな?今まで聞いた中で最高のサウンドカードは容易に答えられないが、最低のサウンドカードはすぐに答えられる。もちろんこれだ。ネーミングからしてテキトー。SCはサウンドカード、1938はチップ名だ(^^; コンデンサを交換したりしてみたが、もちろんそんなことでは焼け石に水、水爆の前の手榴弾、いや爆竹みたいなもの。
http://blog.livedoor.jp/hsdl/archives/50908627.html
http://blog.livedoor.jp/hsdl/archives/51207803.html


★おまけ
3tone_hidoi
 極端なIMDの例。これはWaveGeneデフォルトの3トーンを入力しているが、何と1kHz置きに信号が並んでしまっている。おまけに混変調歪によりノイズレベルも20dBを超えるくらい上がっている。これではどんな低ノイズ・良周波数特性でも聞くに堪えない。有るはずの無い音が聞こえているのだから。未知の楽器の音が聞こえてきたら要注意(^^ ちなみにギター廃人にはこの手の歪音を好み、エフェクターで態々作っている人も居る。音の世界は深い。

今日のHSDL[2011/09/18]

 昼間はソコソコ暑いが夜になると涼しくなり、完璧に秋になってしまったようだ。すぐにイヤな冬もやってくる。


★今日の日記
 P6ISA-IIをスタンバイに入れようと思ったら「ビデオカードがACPIに対応していないのでダメ(意訳)」と拒否された。RagePro Turboって一応AGPなんだがACPIに対応していないのか?ミレ2のAGP版がそうだったのは知ってるけど、あれは中身はPCIカードだし。AGPネイティブでACPI対応していないカードって多いのだろうか。ちなみにS3だけでなくS4もできない。ちょっと機械を離れる時にはいつもS3入れているので困る(終了もS4が基本)。もしかしたらドライバが対応していないだけかもしれないけど。XP3内蔵だけど中身はATIだし、ドライバが腐っているのはデフォ(^^

 調査の結果、同じ特攻用カードのRiva128、G200は対応している。RageProの方が消費電力が少ないので愛用していたのだが、スタンバイ拒否されるのは困った。


★今日の作業
 思うところがあって、古いSandra2004を探し出してきてインストールした。勿論現在のメイン実験君のHSDL41(P6ISA-II+SL46T)である。このベンチは結果に疑問があり、実用した事はないしする気もない。がしかし、何故かこれが固まる事例が某所で見られたので試したのだ。結果は全く問題無しで要件は終了した。


sandra2004
 CPUとメモリのベンチマーク。横に色々なCPUの参考記録が出ているんだがこれが極めて胡散臭い。ベンチ毎に参考記録が連動していないのだ。CPUは同じだが、MEMベンチは環境が同じ物がない。「あるシナリオ」に沿ったシステムを選択しているんじゃないか?なんて疑うのは普通の心情。有料orスポンサー付きのベンチなんてアテにならないよな。会社の利益のためにベンチ結果に手心を加える可能性もあるわけだから。

 ベンチマークこそPCマスコミの仕事だと思うんだけどな。自前で作ってソースも公開する。現在の複雑なSYSTEM環境ではオープンソースではないベンチは危険だ。勿論八百長防止も兼ねる。各CPU信者が必死で最適化してくれるかもしれない(^^; Linuxの軽量ディストリのライブCDでスタンドアローンで立ち上がればなお良い。計測用OS環境も統一できるから。ゲームベンチなどは除いて、CPU&メモリの能力を知るにはWindowsベースのベンチである必要は全くない。MSの最近のダサいOSがハードの足を引っ張ってる可能性もあるわけだし(^^


★NO-PCI
 玄人志向の大ヒット作?「NO-PCI」が出てきた。かなり昔友人に貰ったものだ。その頃キャプチャーカードでビートノイズが出たので実用した事がある(僅かながら低減効果はあった)。現在は実用はしていないが、気になる事があったので早速P6ISA-IIに付けてみた。


tehanda
 実は手作り。インターネット上の記事で「売れ過ぎて生産が追い付かない」というのを読んだ記憶がある。ハンダ槽じゃなくて手ハンダしてるから汚い。筆者が小学校の時のハンダ付けを思い出した(^^


no-pci
 気になる事と言うのは「内蔵サウンドに影響が出るかな?」という事。PCIの3番に付けると、丁度AC97コーデックのアナログ電源の入力横に来る。回路的にはアナログ5Vの入力コンデンサとなる。これで何らかの影響が出るかもしれないと思いついたのだ。上手く行けば入力コンを増量したのと同じ効果が得られるかも!?多分離れ過ぎてるからRもLも入りまくりで何の影響もないだろうけど。


wf_no-pci
 これがいつものフロアノイズチェック。赤がNO-PCIを付けたもの。予想通りだが何にも変わっちゃいねえ。いやむしろ悪くなっているような…(^^; 内蔵サウンドには何の効果もないということが判った。当たり前か。

 という事で、「DCはなるべく近くに付けなければ意味が無い」というごく当たり前の事実を確認するに至った。お手軽にノイズ低減なんて、そんな楽はさせてもらえないのだ。

 関係ないけど、このボードって見た目利益率が高そう。しかし追随者(特に中華系)が居ないのはなぜだろう?(注)実際は利益率は案外大したことが無いのか?それともリアリストの多い他国では売れないのか。

注:中華系も有るらしい(ぜひ見たい)。ただ普通の中国人は現実家なので、目に見えて利益に結びつかない物件には期待しないのだろう。


★NOシリーズ
http://www.kuroutoshikou.com/products/test/no-dimm184.html
 こんなのもあったんだね。有効性を確かめるためにテストっていうのが笑える。なかなか良心的じゃないか。如何せん距離が離れ過ぎて効果は低いだろうけど。良いマザーをお持ちの皆様は付けてはいけません(^^ インピーダンスマッチングが崩れる。ECS等のメモリDC省略しマクリの駄マザーなら良いかも?うちの腐ったK8T Neoなんかどうかな。

 ネタ用に自分で作ってみたくなってきた。DDR機は壊れるとイヤなのでSDRでやってみたいな。HSDLはいつもメモリスロットは空いてるし…。結果的に良くなったら勿論、悪くなるならなったでそれなりに勉強になる。何事もやらずに語ってはいけない。やる必要もない非科学的な事以外は。

今日のP6ISA-II[2011/09/16]

古のマザー ECS P6ISA-II
古のマザー ECS P6ISA-II(その2)
古のマザー ECS P6ISA-II(その3)
古のマザー ECS P6ISA-II(その4)
ECS P6ISA-II MOD編その1
ECS P6ISA-II MOD編その2
ECS P6ISA-II MOD編その3
ECS P6ISA-II MOD編その4
ECS P6ISA-II MOD編その5
ECS P6ISA-II MOD編その6
今日のP6ISA-II[2011/09/14]


 前回計測で気になったD2.5Vは現在も2.46V近辺をうろついている。これは信号系なので電圧は正確でなくてはいけないのだが、ノイズは僅かに低くなったのでその分でカバーできるかもしれない。このD2.5Vの回路は非常にテキトーなので仕方が無い。21世紀にもなって431+ディスクリートでシコシコやってるんだから信じられない。普通の設計者なら1117一つで済ませる所だ。その方がはるかに高性能で安くスペースも食わないし故障率も低い。当該回路は百害あって一利ない。


★サウンド計測
s201109031
 いつものようにフロアノイズを見る。水色のラインが2011/03/10のもので、赤いラインが今回2011/09/03のもの。実に微妙な差だが、オンボードで地続きだとこの辺りが一杯なのかもしれない。AC97規格自体の限界も勿論ある。全体的にノイズは下がっているので改造効果は充分にあったと信じる。これは前回のサウンド部の改良だけでなく、全体の改造が効いていると思われる。


★おまけ1:測定条件について
 愛読者(^^ のUTさんから質問メールをいただきました。

Q:(〜前略)測定サンプリング周波数は?(後略〜)
A:Wave Spectraデフォルトの4096。以前、試しに上限の65536でやってみたんだけど…。

sample
 黒ラインが4096、赤ラインが65536サンプルだ。ご覧の通り全体的に-10dB以上レベルが落ちてしまう。どちらが正しいのか分らないが、以前からの互換性もあって4096でやっている。ちなみに横軸がリニアなのは好みもあるが、うちの計測目的が音の追求ではなくフロアノイズ計測に特化しているため。対数の方が下が見易いから可聴音の場合は都合がいいんだけど。設定は深い意図に基づくものではなく便宜上のものだ。


★おまけ2:悪いAC97アナログ電源の例
 第7世代のマザーは色々な手抜きがまかり通っている。VRMで言えば例のフェライトバーに代表されるが、このAC97コーデック周りでもセコクやってくれます。

ac97_kuso
 あの欠陥マザーD850MVのAC97コーデック周り。右の方にTO-252のランドが見えるが、実はこれが78M05の実装予定地。実際はこのマザーでは省略されて、PCIの5Vからフィルタも通さず流用している。ネットバースト時代はCPUだけでなく、サウンドなどあらゆる面で酷かったわけだ。あんなのよく使ってたよな〜(^^;

 ちなみにVRMのフェライトバーも音源の手抜きも8世代以降は見られなくなってきて、現在ではこんなひどいマザーは見た事が無い。入力インダクタは既製品を使うようになってきたし、HD-AudioはAC97に比べて規格が厳しい。製品によってはコーデック周りが全固体になったりして、言うまでもなく低ノイズ化している。色々進歩してよかったね(^^

今日のP6ISA-II[2011/09/14]

古のマザー ECS P6ISA-II
古のマザー ECS P6ISA-II(その2)
古のマザー ECS P6ISA-II(その3)
古のマザー ECS P6ISA-II(その4)
ECS P6ISA-II MOD編その1
ECS P6ISA-II MOD編その2
ECS P6ISA-II MOD編その3
ECS P6ISA-II MOD編その4
ECS P6ISA-II MOD編その5
ECS P6ISA-II MOD編その6


★OCが伸びた!
 前回までにG-Luxon完全追放→NCC(日ケミ)化を達成したP6ISA-IIだが、エージングも終わったところで色々テストしている。でSL46T(66×8.5)でOCをやってみたのだが大きな変化があった。今までFSB100で全く動かなかったのがBIOSまでは確実に起動するようになったのだ。但しMEMTESTはいつもTEST5で固まってしまう。冷却不足かと思い、いつもの静音改リテールからハリネズミに変えてみたが全く変わらない。3.3Vの改良も必要なのだろうか。

 しかしこれは大きな発見だ。今までの実験から「VRMの改良はOCには効果は無い」と判断していたが、今回の結果を見ると「意外に効果があるのか?」という気がしてきた(注)。ただコアの限界が変わるわけはないので、恐らく昇圧しなくても実力を発揮できるようになるのだろう。FSB100化実験で今回判った事は、

,△泙蟒斗廚任呂覆の箋僉
 FSB100程度のクロックで定格電圧の場合は冷却はどうでもよい。但し高負荷や長期安定性までは分らない。重要ではないだけで冷却を無視してよいわけではないと思われる。

△發舛蹐鵐瓮皀蠅鯀ぶ
 今回のOCはメモリにとって定格クロック(PC100)だが、限界クロックの当たりハズレとは違った評価が必要。FSB150で起動するメモリでも今回は起動しなかったが、145が限度だったメモリで平然と立ち上がる。これが相性なのか。

Vcoreを昇圧する必要はない
 (VRMが完全であれば)FSB100程度なら昇圧してもしなくても確実に動く。Vcore1.9Vで動いたコアなら定格でも動くと思われる。

SL46Tにコアの当たりハズレは殆ど無い?
 14週から39週まで10個試したが全部同じくらいの能力はある。実は当たりハズレなんて無くて、動かないのはVRMが不完全だからかもしれない。

 △諒簑だが、以前このマザーで発見したHyundaiの当たり品9949ではメモリエラーで起動しなかった。PC133やMTのPC100-322では起動するのに。どういう理由なのか説明がつかなくなってしまった。とりあえず限界クロックとは違った対応が必要なのは分った。


 ちなみにKZH5600μF6.3V(12.5φ×30mm)のエージングには時間がかかる。ケースが大きい=電解液が多いからだろう。10φ×20个良現爛汽ぅ困療曚鉾罎戮毒椶らい時間がかかる。体積に比例するわけだ。付けてすぐに実力発揮することは無いらしい。本調子には絶対時間で1、2週間はかかるということか。一度最高の状態になったらあとは緩やかに劣化していくので、それ以上使い込んでも良くなる事は無い。際限無しに上がり続けるわけではない(^^

注:そう言えば動的特性を改善した改造はHSDLでもあまりない。P6では初めてかもしれないな。コンデンサ交換=静的リプル低減よりはインダクタンス低減+容量増=動的リプル改善が重要なのだろう。以前は「7世代以降しか効果は無い」と書いてきたが、実は6世代にも効果があったという事か。やはり脳内じゃなくて実際にやってみるもんだな。


★稍改造その1
 やっぱりどうにもAC97(ALC201)のアナログ電源周りが気に入らない。具体的に言えばレギュレータICである78L05の入出力コンデンサが気に入らない。78L05のリファレンス回路には「入力コンはレギュレータが電源フィルタから離れている時0.1〜0.33μF程度必要」「出力コンは安定動作には不要だが有れば過渡特性を改善できる」と書いてある。実際には出力コンは絶対に必要だし、入力コンはもっと容量が大きい(1μF以上)方が良い。計算上は入力コンデンサは必要ないのだが、現実的には12Vは(7世代以降ほどではないが)驚くほど汚いので必要。本当はアルミ電解の100μF程度が欲しいところ。

 リファレンス回路は「自分の回路以外は存在しない」と言う前提で設計されている。あくまでもICの評価回路なのだから、それをそのまま現実に適用したところでまともに動くわけが無いのだ。学校で覚えた知識が世間で通用しないのと同様である。規格が他回路も考慮した完璧な物であっても、市販品では「裏切り者の存在 (^^」も考慮しなくてはいけない。閑話休題、


ac97_analog
 スペースがあるのでアルミ固体を使う。やり過ぎかもしれないがPX56μF10Vを付けてしまった。もっともGIGABYTEのAC97に100μFが付いていたので、容量自体は何を付けても無問題かもしれない。ただ出力は大きくしても意味は無いだろう。何故なら殆ど流れっぱなしで、激しくON-OFFするわけじゃないからだ。静的リプル・ノイズの改善だけでOK。慣らしが終わったら計測してみる。

ac97_analog
 見た目では判らないかもしれないが、78L05に一番近い入力のMLCCが2.2μFに交換されている。出力も意味も無く?ポリマー化した。15μFの方が良かったかも。


alc201_dg
 ALC201のリファレンスデザインだとこんなに厳重なんだぜ。ラインにはFBも入ってるし、コンデンサも入出力共にしっかり付けてある。


★稍改造その2
 クロックジェネレータのDCであるTC17,20だが、やはりKREではダメだ。固体を使いたいが適当な物がない。仕方が無いので非固体のKY22μF50Vに交換する。


ky22uf
 結局KREは7か月の命だった。まあこれは充分に予想されていたことだが。気になる性能だがESRが1/10以下なので効果はある。実はオリジナルは4φだったので、5φを付けたら斜めに曲がってしまった。OS-CONも選択肢にあったが、メーカー統一は今のところ崩したくない。少なくともVRMが完成する時までは…。

 交換したあと電圧を測ったら、A3.3Vは正常だがD2.5Vが2.465Vくらいしかない。ちょっと低いような気がするが、暫く使って様子を見る。


★現在のVRM仕様(^^;
 2011年8月末現在の仕様。最終的には出力コンがWG3300μF6.3V×6になる予定。VRM以外で手を抜いたので、WGを使っても既定の予算で収まる予定。

インダクタンス:1.7μH(DCR=1.5mΩ)
総容量:16800μF(合成ESR=4mΩ)

vrm_20110829
静的リプル:30mVp_p以内
動的リプルΔI(10→17A):−60mV〜+30mV以内

 VRM再設計の時に、実使用ではまずありえないCPU負荷を設定した。そのためP!!!の何を付けても、どういう使い方をしてもVRMが原因でコケル事は無くなった。OCでもCPUコアより先に音を上げる事は無い。見栄えは悪いが、同世代の市販マザーには負けることは無いだろう。2、3気に食わない所はあるけど。


★次回に続く
 次に改造する時はスイッチ系に手を入れる。ちなみにスイッチ系は信号だけでなく、スイッチデバイスの交換(早い話がパワーMOSFETの交換)も行う。デバイスを新たに買う事は無いので大したものにはならないだろうが。NCC化の目標は既に達成したのでVRMの最適化もいずれ行なう。具体的には出力コンデンサを10φのWGに交換する。マザー整理をやる前には実施する予定。

今日のHSDL[2011/08/27]

★DPTA-371360死亡!
 HSDLで一番高価なHDDだったDPTA-371360が遂に死亡した。前世紀の1999年に手に入れてからずっと使ってきたので感慨深い。現在ある2TBをはじめ、どのHDDより群を抜いて高価なのが泣ける。出たばかりの新製品で16000円位だった気がする。当時はHDDを選択するための満足な知識を持ち合わせておらず、ベンチが一番速いとかそういうトッポイ理由で選んでいた。付けたマザーは黒歴史のBE6-IIで、これら前評判だけの部品で組んだPCは本当にクソだったと思う(^^ 今ならもうちょっとマシなのが作れるだろう。結局Vistaをインストールしたのが最後だったなあ。12年間ありがとう。


★P6ISA-II MOD編6.5
 前回BZ1をコネクタ化したが全く意味が無かった。そこで直付けにやり直し。

bz1_3
 これで見かけもシックリくる。止めたい時にはJPをずらせるだけで実に便利だ。しかしこの音大き過ぎないか?HSDLではバラック動作という事もあって大き過ぎる。


bz1_4
 そんな時にはホットボンドで塞いでしまおう。まずこのように球になるように盛る。


bz1_5
 まだ固まらないうちに金属の板状のモノで潰す(ヒートシンクとか)。平らになると同時に一気に冷えて固まる。これで音が小さくなる。ホットボンドだから普通の接着剤と違って除去も容易である。

 意味を成さなかったコネクタ化のアイデアは、最初からブザーが付いているインテルマザーなどに流用したい。これを機会に、基板パターンだけあって付いていないマザーには全部付けちまうかな。鳴りっぱなしが嫌で躊躇してたんだけど、この方式ならば五月蠅くなさそうだから。ちなみにブザーは何故か大量にある(^^; 100円で一袋買っちまったので。


★メモリのDC
 以前メモリに載っているMLCCを交換して遊んだが、あの時は交換しかしなかった。並列に繋いだらどうなるか、その後いろいろ研究したが結論が出ない。またやってみるかと思い、手持ちのHYUNDAIのPC100-222のメモリを見たら、このメモリは既にMLCCが並列化してあった。


mem_dc
 ご覧のように3か所で並列化されている。2種類のMLCCであることは色を見れば分る。また並列共振回路にならないよう離して実装されているのも判る。

 もうすでにやっていたとはなあ。あとは容量の組み合わせを変えるくらいかな?一つしか付いていないのは確か0.047μFだった覚えがあるが、すべてそうだとは限らない。以前シミュレーションで試した奴をいずれ試したい。
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