HSDL.blog.jp

主にジャンク品を使って日頃の発想や妄想を実験・研究するブログ。

Pentium4

プレス子の再逆襲

 逆襲と言いつつ返り討ちに遭ったプレス子だが、ここまで来たら最後まで付き合うしかない。再逆襲だ!


★SL7KBでCINEBENCH
 前回出来なかったCINEBENCH R11.5をやってみる。OSは改めてクリーンインストールしたが、その他はノースウッドの時と全く違いは無い。

cine_sl7kb
 G1と全く同様の数値となった。これがプレスコット+i865の特性なのだろう。


★Pentium4 630
 もののついでと言うかヤケクソでSL7Z9で試してみた。ここで問題になるのはi865Gがプレスコット2Mに対応していないと思われること。それ以前に動作するかも分らないのでテストしてみよう。


memtest_sl7z9
 案外スンナリと起動しましたぜ。速度も特に問題無しで、これは正常動作しているのだろうか?


bench_sl7z9
 がしかし、ベンチマークは531の時と誤差の範囲でしか変わっていない。これは865もしくはマザーがプレス子2Mを使いこなせないのだろう。ひょっとすると1M同等で動いているのかも。これ以上は時間の無駄なのでCINEBENCHはやらない。


★終わり
 という事で再逆襲と言うにはあまりにもショボイ結果に終わった。恐らくチップセットが付いてこないんだろうな、と思ったりする。プレス子を使いたければi915(以降)を使えというのが結論だ。

 一連のテストに於いて、現時点で分ったのは以下の通り(重大な発見順)。

1.午後のコーダーはP4系ではノースウッドに最適化されている。
2.ノースウッドのHTは皆無に近いくらい効果が無い。
3.整数演算はプレス子が断然速く、浮動小数点演算は同程度。
4.キャッシュスピードはノースウッドの方が速い。


★おまけ
 今までHSDLでテストしたCPUのCINEBENCH R11.5ランキングはこうなっている。左がマルチ、右がシングルである。

cinebench151123
 OCしたCPUが多いが、これはHSDLが「CPUのクロックは無理なく上がるところまで上げて使う」というのを基本にしているため。こんなショボイCPUのCINEBENCH R11.5リザルトはインターネット上に恐らく無いはずなので貴重かも知れんな(^^

プレス子の逆襲

 MSI 865GM3-FISのテストで北森に思わぬ敗戦を喫したプレス子だが、その「完成形」はどうなったのか見てみよう。今回は865PE Neo3にSL9CB(Pentium4 531)を載せてみる。チップセットはGとPEの違いはあるがほぼ同じ条件である。こんな比較をする事を想定してこのマザーを手に入れたのだから使わない手は無い。


★今回のPC
 手抜きして前回使ったHDDをそのまま付けようと思ったら、NTLDRが壊れたのか起動しなくなっている。修復するのもクリーンインストールするのも大差無いので入れ直した。

//G083
MB:MSI 865PE Neo3[Rev3.0C/5.3]
CPU:Pentium4 531 3.00GHz SL9CB(G1ステップ)
MEM:512MB(PC3200x2)
VGA:BU-R9550L-C3H[RADEON9550](AGP)
IDE1:ST340012A
IDE3:[HSDLDATA1]
NETWORK:RTL8110S
SOUND:ALC655-AC97
PS:MIRAGE DR-B350ATX

 マザーボードは775だけど865チップセットだし、ビデオカードなど周辺も全く同じ。メーカーも同じだし、ソケット以外の環境は同一と考えてよいのではなかろうか。


★動かす
memtest_sl9cb

 まずはメモリ。クロックがかなり落ちてしまっているがデフォルトである。クロックが下がったためかキャッシュの速度が目に見えて落ちている。こんなに落ちるとベンチにも影響しそうだな。温度は初代プレス子より明らかに下がってきている。その面ではこれが完成形と見て間違いない。


bench_sl9cb

 HSDL標準ベンチマークはこうなった。やはり勝てねえな(^^; 実はクロックが15MHzばかり低いので可哀そうな部分もある。このくらい下がるとベンチにも影響する。BIOS設定で1MHz上げてピッタリ合わせようと思ったが、どういう訳か30MHzも上がってしまったので低いままでテストした。ASUSのようにOCすると設定を裏でコッソリ変えるメーカーもあるから油断はならない。閑話休題、どうもプレス子は整数演算が速くなっているようだ。この差は測定誤差などでは断じて無い。


★CINEBENCH R11.5
 前回のテストを見て「SSE3を使わないのは卑怯なり」という声が一部にあったため、今回は全部使い切るはずのCINEBENCHを動かしてみた。さてマルチ・シングル2本で何分掛かるのか?結構疲れそうだな(^^;


cine_sl6wk
 先ずは北森から。何分掛かるか戦々恐々だったが、別の事をしていたらいつの間にか終わっていたよ。結果は0.47/0.45ptsと思ったより善戦している。このベンチを動かした事の無い人は分らないかも知れないが、ネコ電の安鯖に入っているGA-5MMSV-RHにSLA4Tを載せたPCが1.16/0.60ptsだ。またADA3800DAA5CDが0.92/0.46ptsだから、シングルコアCPUとしてはそんなに悪い数値とは言えない。HTは詐欺レベルに効果が無いけどね(^^; さてプレス子はここで巻き返せるのか?


cine_sl9cb
 続いてプレス子。オオッ!明らかに数値が向上している。同クロック(より一寸下)でここまで上がればまずは成功という事だろう。シングルコアが下がっているのはG1ステップはHTに最適化されてきたという事かも?実はSL7KBのCINEBENCHを取り忘れたんだよな…申し訳ない。ヒマがあったら追試してみる。

 この結果から考察するに、プレス子の午後ベンチスコアが極度に低いのは「午後ベンチが北森に最適化されているから」だと思われる。あのベンチにはSSE3は無いし、時期的に見てそう考えて間違いなかろう。メモリアライメントの関係だろうか?ここまで差が付くとよう分らんけど。


★終わり
 プレス子はs775だと最高DDR3まで使えるわけで、周辺性能の向上もあるからメリットが全く無い訳では無い。それでも当時915+プレス子を新品で買ったら泣いただろうな(^^;

MSI 865GM3-FIS

哀愁のマザー


 Slot1〜Socket478時代のマザーは解析していて面白い。各社設計担当の知恵を絞ったせこいコストダウン回路が泣かせる。手抜き回路とは言え曲がりなりにもプロ設計者の回路だから部品さえまともなら大きな破綻は無いが、更に生産部門で部品も安く上げると悲惨なモノが出来上がる。ま、それすらもジャンカーとしては大きな楽しみの一つなのだが(^^

・865GM3で検索したが、どう見てもGM2の写真だった。
http://www.msi-computer.co.jp/product/mb/865GM3-FIS.html
http://www.msi-computer.co.jp/product/mb/large_photo/865GM3.html
 MSIのカタログ文句に拠ればGM3は「プレスコット時代に対応しデザインをブラッシュアップ」だそうです。確かにGMよりは良くなっているが、それはGMのデザインが非常に情けないからだ。GMってノースウッド3GHz以上に対応してるとはとても思えないのだが↓
http://www.msi.com/product/mb/865GM.html
 GM3とGM2には見た目の差は無かった。


★気になるVRMだけ一寸見る
865gm3_fis
 i865Gは478に於ける最高のプラットホームだと思う。天然の欠陥品ぽいICH5に一抹の不安はあるが仕様だけなら一番だ。加えてオンボード機能充実のM-ATXは魅力。MSIらしく構成にソツが無いし、販売力があるから入手もしやすい。世間的には売れ線のマザーと言えよう。雑誌の提灯ライターみたいな文章で体が痒くなってきた?


vrm_865gm3
 設計仕様ではL6710(6709)使用のVRM10準拠で、0.8375V〜1.6000V/90Aとなっている。出力コンデンサは1800μF6.3V×7+1000μF6.3V×2で、インダクタは1.1μH25A×4個。スイッチは上がIPD09N03LAで、下がIPD06N03LAとなっている。L6710って2相コントローラなんだが何で4相なんだろう?そういえばMOSFETドライバが見当たらないな…と思ったら2相のパラとか、かなりヤバげな事をやっている。「2相のパラレル」の意味が解るか?

 通常のパラと違うところはMOSFETがパラになっていないところ。ゲートドライブ回路だけがパラで、他は4相の如く全て独立しているのだ。これってコロンブスの卵?実際は2相なのでリプル平滑に効果は無い(位相がずれていないから)が、流路は4相分、つまり4倍なのでP6マザー級の小さな出力インダクタで大電流を流せるようになるわけ。

 ECSの伝説のキワモノ「非同期整流・多相風パラレルVRM」よりはかなりマシだけど、とにかくこの珍設計VRMによりHSDL殿堂入りが確定的だ。一見4相に見せかける技なのか?でも普通のユーザーはVRMなんて見ませんよ。PCメーカーのOEM担当もアホだから到底理解できないし。コスト的にも性能的にも素直に普通の3相VRMの方が良かったんじゃないか?

 BIOSでの電圧変更は上げしか出来ないが、コントローラの仕様では下げも可能になっている。ただその為にはVIDにDIPスイッチを付けたりするおなじみの改造が必要となる。どうせならBIOSでコントローラの仕様通り動かせるようにして欲しい。その点ではGA-8IG1000系の使い易さに遠く及ばない。

 この時期だと非常に気になるコンデンサだが、出力コンはマネ下FLで全く問題無し。入力も1本だけとは言えFP-CAPが使われている。まあFP-CAPを使った反動か、残りはOSTになってしまった訳だが。OEM先によっては出力コン・入力コン共に全てOSTになっている製品がある。HSDL所有品は当たりの部類なのかもしれない。ちなみにHSDL独自指標である出力コンの実装率は9本中6本で67%だ。これは基板設計にも依るので数値によって良し悪しは一概には言えない。基板設計から減らしていれば同じ6本でも100%になるわけだから。ただ設計部門と生産部門の考え方の違いは表れやすい部分なので、使用部品銘柄と共に気にしている部分である。それよりメモリ周りの電解コンがちとヤバゲ。もう10年モノなので仕方が無いが、間隔を置いて使うと一発でメモリが起動しない(C1エラーで止まる)場合がある。


★テスト
 MSI曰く「プレス子仕様」らしいので、HSDLで一番クロックの高いプレス子SL7KBを載せて動かしてみた。BU-R9550L-C3Hも実戦で使うのは初めてだな。

//G086
MB:865GM3-FIS[Rev1.00/1.3]
CPU:Pentium4 3.0EGHz SL7KB
MEM:512MB(PC3200x2)
VGA:BU-R9550L-C3H[RADEON9550](AGP)
IDE1:ST340012A
IDE3:[HSDLDATA1]
NETWORK:RTL8110S
SOUND:ALC655-AC97
PS:MIRAGE DR-B350ATX

 ここで何とも情けない478特有の?問題発生!リテールCPUクーラーを取り付けると基板が歪むのか起動しないのだ。ケースに取り付けられるのが前提なので致し方ない。代わりに狐製簡易クーラー(片手で取り付けられる^^)を載せたが、他ならぬプレス子の超発熱にどのくらいまで耐えられるか心配だ。グリスは使い捨て用の中華HY-750である。柔らかめなのでヒートスプレッダには良いかな。


memtest_sl7kb
 メモリの数値的には特に悪く無いね。ネトバ系は元々計算エンジンの性能は高い。ただそこへ仕事を持って行く取次の営業マンがバカなだけで…。L2キャッシュが速いのはネトバ時代の特徴で、L2だけなら現在のCore系よりむしろ速いくらい。


memtest_vitesta
 正常に動いたので、メモリを寒損純正一般用から入手後一度も使っていなかったVITESTAに換えてみた。このように2000MB/sを楽々超えてくる。これでもまだ一杯一杯ではない。煮詰めればさらに速くなるハズだ。今回のWindows上のテストは上の寒損純正一般用で行なう。


bench_sl7kb
 ただ実際のベンチにはメモリ速度が反映しないんだよな。3Dベンチでもクロック的には数段格下と言えるAthlonXP系といい勝負になってしまう。HTも多大な効果を発揮しているとは言い難い。シングルスレッドが遅くなる場合があるので±ゼロだったりして。当時ベンチ詐欺と言われた理由がよく解る。午後ベンチでは93.76とGA-8IG1000 Pro-G+SL7KBの91.28を明確に上回ったが、あの時はIGP使用だったかもしれない。

 ここで先日手に入れたnorthwoodのSL6WKをテストしてみる。同じクロックのプレス子SL7KBとどんな違いが出るのだろうか?以前から興味があったのだ。一部ドンクサくなったという噂もあったがどうなのか?


memtest_sl6wk
 何だこりゃ?地のメモリがプレス子より速いぞ!(^^; メモリ設定やキャッシュを見ればインチキしている訳では無いことが判るだろう。そもそもL1キャッシュからしてこちらの方が速い。L2はほぼ同じだがやはり微妙にノースウッドの勝ち。歩留まりを上げるためキャッシュのレイテンシを落としたという話は本当だったようだ。新製品が旧製品に負けてしまうのは一部と言えどもマズイよな…。


bench_sl6wk
 これがHSDL標準ベンチ。ちょっと待て!午後ベンチはプレス子が完敗しているぞ。ノースウッドは100倍に達しようとしているのにプレス子は90倍を超えたばかりだ。CPUクロックで言えば50〜100MHz位の差があるのではなかろうか。純粋な計算力はプレス子の方が上だし、π焼やその他のベンチは何とか勝利したのだが…。プレス子はSSE3を使いまくらない限り価値は無いという事か。本番はやはりソケ775で915と共に使う石なのだろう。いつもながらのイソテルβ版商法を目の当たりにした。この記事は865GM3-FISの記事だが、マザーとは関係ない所で盛り上がってしまったな(^^;


 テストの間にちょっと興味本位で、VRMの隙間に手を突っ込んでFETやインダクタを触ってみたら想像以上に熱くなっていたので驚いた。MOSFETのヒートシンクを見て「大げさな放熱だな…」と思ったのだが大げさではないかも(^^; インダクタもAthlonXPマザーとは次元の違う発熱で、これで出力の電解コンがマネ下FLではなく、例えばOSTのRLAだったとしたら間違いなくぶっ飛ぶだろうな(OSTバージョンを見た事がある)。懸案のCPUクーラーは何とか耐えられた。


★終わり
 このマザーはICH5が壊れやすいという問題があるが、それはイソテルが悪いのであって微星叩きの材料にはならない。ただもう少しメモリ周りの電解コンには金をかけて欲しかった。これらは10年経過して劣化はかなり進んでいる。このマザーに限らないが電解コン入れ替えは必須作業と言えよう。当該マザーはメモリ周りのOSTを交換したいところ。

 それはさておき、格安ならば478入門用として良いマザーだ。ジャンクCPUはその辺にいくらでも転がっているしメモリにも不自由しない。クーラーなど周辺も豊富で足りないモノは何もない。どんなバカな遊びでも気楽にできるのだ。


★おまけ
memtest_512mbit
 上で使ったメモリモジュールは256Mbitチップだが、512Mbitチップだと御覧のように同じ3-3-3-8でもMEMTESTは格段に速くなる。がしかし、速いものが速いのは当然なのでわざと遅いのを使っている。ここまで来ると我慢大会だね(^^
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