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主にラジオを中心としたジャンク・各種実験の同人誌

RF-U170

RF-U170

この記事は「ラジオを製作・組立した事がある」「ラジオの回路に深い関心がありスーパーヘテロダイン方式について理解がある」「感度・選択度・安定度・多信号特性について其々完全に理解している」「HSDL用語集を全部読んでいる」「前回までの記事を全て読んでいる」の条件を全て満たしていることを読者の条件とする(リンクについての条件はこちらを参照)。

Panasonic RF-U170を解剖する(^^


RF-U170
RF-U170

 前回はヒマが無くて番外記事になってしまったが漸くバラす日がやってきた。もっともこのラジオは基本的にRF-U150/150Aと同じなので中身は至るところで公開されており面白くは無い。HSDLでは必要なところだけ見ていくことにする。


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 裏蓋のネジを外すだけ。特に問題は無さそうだが…。


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 ウワ何だこりゃ!開けたらいきなりバラバラと中身が落ちてきたぞ。調べてみたら手抜きで基板が止めていない。VRのツマミすら止めていない。マネ下め、ずいぶん値切ったんだろうな(^^; 或いは足元を見られてボッタくられたか。しかしこれ、ネジをケチったのだろうが、その割にVRツマミをグリスで止めたりとかバカな事をやっている。組み立てが面倒くさくなっただけだ(ブラック企業疑惑^^)。組み立てに熟練工は不要、誰でも簡単に組み立てできるようにするのが21世紀の潮流だ。部品代が安ければいいってもんじゃない。昔と違って現代は人の方が高いのだから。

 当方も久々に罠に掛かってしまったが幸いにして糸掛けダイヤルメカはブチまかずにすんだ。これをバラくと更に面倒だったので運が良い。糸掛けは回すのは好きだが弄るのはキライだ。この機種の場合は特に難しいものではないが。


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 メインICはCXA1619BMだった。このラジオICはワンチップでイケるが加えてAFにCXA1622も使用している。これらICが他のブログの分解記事では判らなかったんだよな。つかえねー奴…イヤ元々他人には期待していないが。


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 出たー!SPつっかえ棒だ(もう某所で見ているから知っているけど^^)。これで確定したがこの製品はオワタ音響製ですね。このメーカーって抽象的に持ち上げられるけど感心した事は殆ど無いな。中華より部品はマシだが各所に劣るところもある。ジジイどもは日本メーカーだから闇雲に持ち上げているだけなんだろう。それはさておきSPは実測径65.5mmだった。いつかは割れて落っこちそうだね。


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 ここでSPをねじ止めに出来るのだろうか?しかし反対側が止まらないな。


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 このラジオで良いと思ったのはこの部分だけ。テレスコピックアンテナをリード線+ハンダ付けで繋がずにコンタクト+ねじ止めで繋いでいる。


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 おや、初めて真っ当なBPFユニットが使われているのを見たな。データシート以外で使われているのを見るのは初めて(^^ 双信電機のGFWB4だがこれは76-222MHz(FM+VHF)用だね。


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 おや?またSFU455ではないぞ。FM用に見えるこのCFは斑多の超小型シリーズPFS455A(1エレ)だな。同形状のPFW455J(2エレ)にして欲しかった。PFSだとIFTと組み合わせても±9kHz離調で20dBがやっとだ。何でこんなの使うんだよ…値段変わらないだろ。このラジオの音の良さと選択度の悪さはこれから来ていたのかと納得した。HSDLに於いてこのラジオを使い続けるなら絶対交換だ。左右のスペースがちとヤバいが…。


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 電解コンはオール中華。邪身コンだの蟹コンだの見ていると三流マザーボードを解析している気分になる。ちなみに邪身コンは日本に事業所があるらしい。それどころか日本製という噂もある。


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 ストラップの端が結んであったのがプラスチック封止になっている。結ぶ手間も無視できない。多少は進歩したのか?


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 フェライトロッドのサイズは10φ×99.1mmだった。公称10φ×100mmなのだろう。8φだったICF-S60より体積が大きいので感度が高いのは当然だ。これでもう知りたい事もないし組み立てちまおう。


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 バラすのは一瞬だったが組み立てには10分かかってしまった。実は組み立てに手順というかコツがいるのだ。この基板写真のようにすると組み立てられない。


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 この写真のように予め片側を組んでから合わせなくてはいけないのだ。組み立てに技術やコツがいる製品は最悪というのがHSDLの考え方だ。それでいくとこのラジオは製造がよろしくないという評価になる。


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 組み立てが少々面倒だったから印象は良くない。主に下の方の周波数の感度が低いのでトラッキング調整のやり直しやCF交換もしたいけど、何となくもう開けたくない気分でもある(^^; まあネタ切れしたらやってみイイかな。

RF-U170

このブログを読む前に、最低でも過去記事と「HSDL用語集」「HSDLラジオ用語集」を読んでいることを条件とする。未読者はこの記事を読むのことを禁止する(リンクについての条件はこちらを参照)。

番外編:他のラジオとの感度比較


 今回はバラし記事が出る予定だったが、残念ながらそんなヒマが無かったのでいきなり第二回にして番外編だ(^^; 今回は前回録った音を聞きながら「高感度ラジオって言うけど、他のラジオとどのくらい違うの?」という疑問に答えてみる。


★IBSの地表波で比較する
 当地で最も信号の強い二等ローカルは639kHzのNHK静岡2だが、これは感度以外に選択度が重要になってくるので感度だけを測るには使えない。同じく2番目に強い765kHzのYBSも同じである。これは選択度に加えて多信号特性まで絡んでくる(^^; そうなるとその次に強い1458kHzのIBSを使うしかない。もっともこれとてストレートラジオなどではRFが被って使えないが、少なくともスーパーヘテロダイン受信機では問題なくなる。


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 今回の主役、RF-U170である。前回記事でHSDLのハンディラジオで最高感度と書いてしまったので証明しなくてはいけなくなった(^^;


tbs_945khz
 比較ラジオその一。これはまだ一年しか経っていないのにもう懐かしい感じさえしてくるDSPラジオのRAD-S600Nである。高感度ラジオの代表として反則だけどここに登場。


radh245n_01
 比較ラジオその二。これは世間では低感度ラジオとして名が通っている?スタミナハンディラジオことRAD-H245Nである。勿論低感度ラジオ代表だ(^^;


 この3台でIBSを地表波受信して比較してみよう。


★リザルト
 この日は朝から雨が降っていたために室内はかなり感度が低くなっている。原因は不明だがグラウンド抵抗が下がって建物(シールドケース^^)がよくアースされるのではないだろうか?外に出すと感度はかなり上がるが雨が降っているし、そもそも絞った方が感度比較が比較が楽なのでこのままでいい。

h245n_1458.mp3
s600n_1458.mp3
rfu170_1458.mp3
今回のファイル

RAD-H245N(h245n_1458.mp3)=
 低感度で評判の機種だがやはり感度は高くない。がしかし筆者に言わせてもらえば実用にならないほど低いわけではないと思う。まさかこのラジオでMWDXをやるわけでもあるまいに。なお選択度は高いのでマジで受信したら受信局数はRF-U170と同等以上だと思う。

RAD-S600N(s600n_1458.mp3)=
 アナログラジオの比較にDSPを持ち出すのは反則だが、ICF-S60が出てこなかったので止む無くこれを代理にした。ハッキリ言ってそのICF-S60より感度は高い(^^; この音を聞けば分ると思うけど高感度ではあるが、真ん中あたりで早速持病(ソフトミュート)が発生している。これがある限り筆者には永久に受け入れられない。ソフトミュートが効いているDSPラジオはFM用でしか使えないというのが筆者の持論。

RF-U170(rfu170_1458.mp3)=
 これがこの連載の主役だ(^^ 聞けば判る通り信号レベルはRAD-H245Nとは歴然、上のDSPは感度は同等だがノイズっぽくてガタガタだから。もう勝負あったね(^^

 もっともこれは選択度が関係無いテストならではの結果である。このラジオは選択度が極度に低いのでそのままではDXには向かない。RAD-H245NにループANTを付けた方がまだDX向きだ。感度は外部で改善できるが選択度は外部からは改善できない。改造しないのであれば選択度を重視するのは当然と言えよう。


★トラッキングの状況
 トラッキング調整は粗ニーと違ってあまり正確ではない。感度ムラがあるのだ。特に下の方はハッキリ判るくらい感度が落ちる。531kHzのNHK盛岡1などは日によっては夜のIDが受信不能なくらいだ。

・低い方531kHz
 明らかに外れている。フェライトで明らかに感度が上昇するのでインダクタンスが足りていない状況だ。

・真ん中1008kHz
 この辺りは非常に良い。

・上端1602kHz
 アルミリングで気持ち感度が上がるので外れているような気もするが、これだけなら直そうという気にはならない程度。

 という事でこの個体はトラッキングをやり直す必要がある。この場合はインダクタンスを動かさねばならないので面倒だ。


★続く
 次回は今度こそバラし記事になるだろう。というかもうそれ以外は載せません(^^

RF-U170

この記事は一般人向けのいわゆるレビュー記事ではありません。RF-U170について知りたい方は他をあたってください(^^;

アナログ最終世代のハンディラジオ「Panasonic RF-U170」


 既に生産中止になったパナのアナログラジオである。フロントパネル以外は同じケースのU150の兄弟である。アレにTVバンドが付いたのがこのラジオだ。一応「大型フェライトアンテナ搭載の高感度設計」とか書いてあるけどパナの大型フェライトアンテナ高感度はU700系で懲りたよ(^^; 他の売り物はこのクラスとしては高級なダイヤル系と電池が長寿命である事くらいか。あまり期待してないけど頑張ってね。

TV音声:1〜12ch(モノラル)
FM:76〜108MHz(モノラル)
AM:525〜1629kHz(モノラル)

 TV音声が付いている以外はスタンダードな2バンドラジオである。デジタル化によってTV音声が使えなくなったので、この手の物件は放棄される事も増えてきた(携帯TVほどではないけどね)。


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 どちらかと言えばダサいデザインが多い最近のパナだがこのラジオはスタイルは悪くない。筆者としては懐かしの1980年代ラジオが好きだが、デザイナーが今時そんなのを提案したら上司に「何だこりゃ?お前の頭は昭和のジジイか!やり直し」と却下されるに決まっている。上司の野郎、自分も昭和のジジイのくせしやがってよ(^^ まあそんな訳でこのデザインは筆者としては納得だ。


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 何だろうねこの肌は?銀色の塗装がサラリと剥がれているのだが。当初は使い込み過ぎて剥がれてしまったのだと思ったのだが…。


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 しかしこれは変だろう。使い込んで一番減るはずのダイヤルが全く剥がれていない。その上、同調LEDの周りも剥がれているのだ。LEDって使って剥がれるか?(^^; 筆者は違うと思う。


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 この底の部分。見て判るかどうか、これ一部溶けているのだ。もしかすると前に所有していたバカがアセトンのような溶剤で拭いたのではないだろうか?(^^; いやそんな奴居ないだろうと思うのは間違いで、以前どこかのジャンクブログでアセトンでプラ部品を掃除している奴を確認している。世の中には信じられないくらい無学な奴がいるのだ。このバカが中を弄っていない事を願うのみ。さて眺めていてもしょうがないので動かしてみるぞ。


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 電源は単二乾電池とACアダプタである。電池ボックスを観察するとマイナス電極周りにおなじみの粉を発見した。どうも液漏れしてしまったようだ。マンガン電池はある時期から全く漏れなくなったが、容量の大きなアルカリ乾電池が普及してからまた昔に戻ってしまった。電池を漏らすユーザーは確かにアホだが、可能であれば漏れない電池も開発して欲しい。まあ乾電池ではなく充電池を使うのが一番だと思うけど。


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 で早速動かそうとしてACアダプター端子を見たら穴が小さい(^^; 何と穴径2.6个靴ない。官能のカメラ(A580のこと^^)みたいな端子だった。流石の鸚鵡の汎用ACアダプタもお手上げ。死んだ。

 マネ下〜ぁ!お前何時からこんなに陰険なメーカーになっちまったんだ!昔(昭和)は周辺の互換性が高くて他メーカーユーザーから羨ましがられていたのに。これではまるで粗ニーじゃねーか(^^; 採用数の少ない部品を使うのはコストアップだから止めた方が良い。専用にしたからと言って専用を買ってくれるとは限らない。ラジオ自体を使わなくなったり、最悪買ってくれない事もあり得る。こういう所でアタマ悪いなあ〜と思ってしまう。特に個性の無いこのラジオの感想はこれに尽きる(^^

 仕方なく単二アダプターにエネループを入れてスイッチを入れたが全く動かない。ICF-9の時のようにSPが死んでいるのか?と思ったが、ダイヤルを回しても同調LEDが点灯しないのだから電源が入っていないと判断できる。これは電池アダプターの腐りか?電圧が足りないのか?それとも本当に不動なのか?本当に不動のラジオなどはHSDL始まって以来RP-6260以外に無い。そのRP-6260も同調できないだけで本質的には死んでいない。電圧は充電池で使っている人がいるので問題ない。そもそもこの時期のアナログICラジオは2Vあれば動くのだ。残るは電池アダプターの問題しかない。電池ボックスをよく調べたら、どうも逆入れ防止のための+電極周りの細工により電池の+電極が短いとコンタクトに届かないようだ。電池アダプタだとダメな場合があるわけね。

 仕方なしに登場したのはER-19Fに入っていた単二エボルタ(^^; この買い物は地味だが本当に役立ったな(ラジオ以外は^^)。HSDLは乾電池などは原則として買う事は無いのでこれが無かったら動かせないところだった。電源を入れたら同調LEDが灯り、クソウザいAFNが聞こえてきた。


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 ダイヤルはハンディラジオとしては高級な糸掛けで変速比も大きいので楽だ。同調・選局のフォントがちょっと変。gooiのピンセットを思い出す(^^;

 現在17時30分過ぎだがそのまま流したら結構感度は高いようだった。いや結構なんてモノではなくHSDLにあるハンディラジオではもしかすると現時点でナンバーワンかも知れない。今まで最もMW感度が高いと思ったハンディラジオはICF-S60だがアレを越えている気がする。ダイヤルをぐるりと回した瞬間に判るのだが、聞こえる局数が低感度ラジオとは全く違う。ポツリポツリではなくビュビュビュ!という感じ(^^ この辺りは10φ×100个離侫Д薀ぅ肇蹈奪疋▲鵐謄覆琉厠呂。

 がしかしパナの悪い特徴である選択度の低さも健在だ(^^; ローカルの周りは局に依るが±9から最大±40kHz以上が潰れる。音は良いがそれは当たり前だよね。しかしこの辺りはパナの個性として筆者は(気に食わないけど)理解はしている。

=テスト受信=
531kHz(rfu170_0531.mp3);信号が弱くノイズ多い
1008kHz(rfu170_1008.mp3);ローカル並みに強力
1431kHz(rfu170_1431.mp3);RFがうるさい
1602kHz(rfu170_1602.mp3);フェーディングあるが良好
rfu170.zip

 例によって上下バンドエッジ、中央、選択度調査を行なった。これだと高感度だと判らないかもしれないが、いつもの窓際ではなく部屋の真ん中あたりで放送が聞こえるのでかなりモノだ。ここに来るとICF-9やER-C55Tクラスはローカルを除いて厳しくなる。選択度調査は1431kHzだが、RFがSSではなく生っぽく出てきてしまっている。1エレではなくCFU455のような4エレCFだったらかなり良くなりそうなので惜しい。


 パナの高感度ラジオ詐欺にはやられていたので当初より眉唾だったが、このラジオに関しては額面通り受け取って良さそうだ。兄弟機のU150の評判も真に受けていい。次回はバラしてみたい。

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