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ジャンクPCパーツやカメラ研究を専門とするブログ
主に東京・多摩地区のハードオフを巡回しています。

TYAN

TYAN G9000PRO

クソ汚いビデオカードのオーバーホール


 「動作チェック[16/08/07]」にて動作は確認されたTachyon G9000 PROだが、ファンが全く動かないのでバラしてOH(オーバーホール)する。ついでに同時入手のRX155LPCI2もOHする。


★動作チェック前に掃除
g9000pro_1
 イヤこのまま回す人も居るんだろうけどさ、我々はこのホコリを部屋にブチまかれると思うとドン引きなんですわ。


g9000pro_2
 てことでクーラー自体は外さず、ファンだけを外してエアーで吹く。


g9000pro_3
 ブラケットはどうせ洗うので取り外したまま。これで動作チェックをしたところ無事動作した。安心して水洗に回す(^^


rx155lpci2_1
 一方こちらはRX155LCPI2である。これはまず蓋を開けねばならない。見た目あまり汚くは無いのだが…。


rx155lpci2_2
 と思ったら大間違い!中にホコリが詰まっていやがった。これでもエアーで吹いたんだよね。それなのにこんなにこびりついているとは予想しなかった。回すと噴き出してきそうなのでブラシで一掃する。外でマスクを付けて作業しないと病気になりそう。


rx155lpci2_3
 あとは蓋を閉めて動作チェックに回す。アナログブラケットは使わないので取り付けない。動作チェックの結果はOK。これもついでなので洗いに回す。


★やっぱ洗うよな(ゝω・)
rx155lpci2_4
 ローエンドなのでクーラーを外すのは簡単だ。それよりサーマルコンパウンド落としの方が面倒くさい。バラせる限りバラバラにして全部バスマジックリンを噴いてやる。そのあと水をかけて溶液に漬ける。後から書くがこれは一寸拙いらしい。基板はマジックリンではなく中性洗剤でブラシを使って洗う。貼ってあるシールが壊滅的になるが、重要そうなのは写真に撮っておく。ビニールのシールは影響は殆ど無く、消えるのは紙のシールだけだ。転売する訳ではないので気にしない。


radeon_x1550
 一部消えてるけどX1550の名義は入っていないな。2007年51週ってずいぶん新しくないか?ゲホで言えばGF8xxx時代だよね。


★ファンの復活
fan1
 この軸に嵌っているクリップをはずせばローターが抜ける。それでグリスアップすれば完全OHとなるだろう。ただこのクリップは経年劣化により割れやすいのであまり弄らない方が良い。今回は軸は抜かずにシリコンオイルを注してみる。指である程度軽く回るようになるまで回した後、12VのACアダプタを繋いで暫く回して慣熟回転する。


fan2
 ファンの裏のシールも粘着力が皆無になったので再生する。ノリの付いていた方を家にあったナイスタックと言う両面テープに貼りつけた。


fan3
 あとは丸く切り抜いて貼り付けるだけ。この場合は何も書いていないシールなので意味はないかもしれないが、例え書いてあっても元と変わらない状態に戻せる。


fan4
 御覧のように高速回転するようになった。グリスは追加しなかったが暫くは持つだろう。


 実は今回はバスマジックリンでドブ漬け洗いしたわけだが、乾燥して組み立てたらRX155LPCI2のファンが全く回らなくなってしまった。あれから2〜3日しか経っていないのだが錆びてしまったのか?軸を回してみると重いのでどうやらグリスが流れてしまったようだ。軸にシリコンオイルを一寸付けたらまた回るようになったが、時折軸がズレた時にブーンと言う軸音がする時がある。グリスがスッカラカンに近いらしい。このファンは入手当初は新品に近い性能だったので洗剤で洗ったのは失敗だった。実際TYANの方だけ激しく汚れていたのだから。

 という事でバスマジックリンに付けておくとファンは回らなくなる可能性がある。洗った後のグリスアップは必須という事で。三軒隣のファン屋が「当たり前じゃアホー!」と怒鳴っているが気にしない。こういうのは試してみる所に価値があるんだよ(^^


 以上、動作チェックの舞台裏でした。

続・古のマザー S1572(その3)

続・古のマザー TYAN S1572
続・古のマザー S1572(その2)

 マザーボードの仕様でOC出来なかったので終わりにしようかと思ったが、せっかく一ヶ月の猶予があるので別の石でも遊びたくなった。


★SL27S
 MMX-Pentium233である。GA-5AX+で平然と300MHzで動かしていたアレである(^^ このマザーでは定格でしか動かないが、その定格でどのくらい数値が出るのか試したかった。実は定格のベンチ数値を知らない。


bench_sl27s
 SL27SのCPU-Zを取ったのも初だった。何か全体的にデータがスッキリしすぎ。SIMD命令もMMXしかない。今の目から見ると「CPUか何かの不具合で正常動作していないのでは?」と言う感じだがこれが目一杯です(^^; マザーとCPUは97年、HDDは96年、ビデオカードは98年製で大体揃っている。いや勿論意識して揃えたんだけどね。それはさておき、最高クロックにふさわしい数値は出たか?

 HSDLにはPCIビデオカードは低性能のものしかないので、VGA以外の3D関連ベンチが取れなかったのが残念。消えたメーカーや珍奇なカード、アナログ画質の良いカードは沢山あるんだけどね…。


★K6-233ANR
 うまい具合に?先日の矢野口でK6-233ANRを手に入れているので比較してみる。整数のK6・実数のP55Cという当時の印象だったが、この結果から見てもまあ大体そんな感じ。


bench_k6_233
 π焼はメモリ周りの速度差かスコアに大差がついてしまった。何しろ相手のSL27Sは440プラットホームの石ですら食える奴なので相手が悪過ぎる。そうは言ってもBKV8601(Samuel2)よりは速いけど(^^; K6-200と差が殆ど無いのはどうも熱ダレしているっぽい。ファンが緩かったら固まったので。K6にはまだ3DNow!は搭載されておらず、MMXだけなので他ベンチでも分が悪い。


★気づいた事
 SL27S動作中にVRM周りをチェックしていたらヒートシンクに触って火傷した(^^;「こりゃヤベー!」と危険を感じるくらい熱い。テキトーにセンサを貼り付けて温度を測ったら90℃を超えていた。クーラーの排気が直撃するようにデザインすればいいのに…効率の悪いデザインだな。ファンレスだと本気で壊れる可能性を考慮しなくてはいけない。この時期でもシリーズ電源はもう限界だと思う。

 それとこのマザーは電源回りが超テキトー。信号ラインを引いてから、あとで空いたスペースに電源を押し込んだ感じだ。VRMからCPUまでが離れているし、CPUのVRMとしてはテキトーなのだ。設計当初の石であればこれでも間に合うのだろうが、流石「ギリギリのTYAN」この頃からその萌芽があったのね。筆者の使っていた430TXマザー(FIC)はスイッチングDCDCだったから、当時は電源回りの心配なんてした事が無かった。筆者が選んだわけじゃないけど良いモノを使っていたのね(^^


★終わり
 考えてみればこのマザーで動く石はSuper7で動くので、このマザーを使わねばならない必然性は皆無に近い。だがIntelチップセットにAMD石を載せて遊べるのはこれが最後だ。その点(だけ)でちょっと存在意義を持っている。

続・古のマザー S1572(その2)

続・古のマザー TYAN S1572

 前回で終わらなかったので続き。


★SEインストール
 前回はCD-ROMからWindows98 SEをインストールしようという話だったが、やはり9xで光学ドライブは使いたくないのでHDDからインストールする。CDROMドライブからインストールするより早くて正確だ。

 前回Fireball Lct20(40GB)が動かなかったのだが、今回は代わりにFireball CR6.4ATを付けた。6GBなので8GBの壁だって問題無い筈だが、この場合は固まりはしなかったが全く認識されなかった。容量超過が原因だとばかり思っていたので焦ったが、BIOSメニューのMODEをマニュアル設定する事で正常に認識させられた。ATA66以降のだとLBAに手動設定しなくてはいけないらしい。最新デバイス(当時)はAutoだけでは動かないという事か。

//G027
TITAN TURBO(S1572)[Rev??/1.06]
CPU:K6-200ALR(66x3.0@2.9V)
MEM:256MB(PC100x2)
IDE1:DAQA-32700
IDE3:Fireball CR6.4AT
PCI1:(VGA)3D RAGEIIC
PCI3:(NIC)RTL8139C
PS:MIRAGE DR-B350ATX
OS:Windows98 SE

everest
 当時なら大威張り出来そうな構成(^^ Fireball CR(ATA66)とMIRAGE(ATX2.03)が新し過ぎだが、だいたい当時のPCの雰囲気にはなっている。クラシックマザーに時代を超越したハードウェア・デバイスが載っていたら幻滅だ。ソフトは新しくても許せるのだが。それは当時でも技術的には充分あり得る可能性だから。メモリを64MB以上積むと遅くなるが、今回は限界まで積んでいる。残念ながらPCIやISAのサウンドカードが出てこなかったのでサウンド機能が無い。


★98SEベンチ
 動かそうと思ったがノーマルだとかなり脱落した。特にπ焼はオリジナル版しか動かない。この程度の簡易なソフトが何で動かないんだろう?HSDL常用ソフトではCPU-Z、Superπ_mod、HWINFO32等が動かないのが非常に困る。

 そこでKernelEx(4.5.1)をインストールした。だがしかし、Superπ_modだけはこれでもまだ動かなかった。起動はすれどもエラーで正常に動かない。


bench_se
 CPU-Zは動くようになったが…何だこのスッキリ表示は(^^; 殆ど情報らしきものが見られない。見るべきものはクロックだけかな。


wintach1
wintach2
 何も動かんのでWindows 3.1時代のソフトでも動かしてみるか。懐かしのWinTachだ。ちなみに画面表示がオーバーフローするが、テキストコピーすると上まで判る。このPCが現役の当時は386や486も使われていた。いつの時代でもピンからキリまで環境差は大きい。


 さて98SEでもある程度遊べるのだが、前述の通り最近の実用ソフトはNT系でしか動かないモノが増えている。そこで思い切ってXPをインストールしてみる。果たしてこの古いPCでまともに動かせるのだろうか?


★XPインストール
 インストールにあたってはHSDL軽量化XPをさらに軽量化した。但し現状のセキュリティパッチは全て入っている。アウトルックエキスプレスとかドライバとか不要なモノが全部除かれただけだ。サービスも不要なモノは全部消したのでメモリも食わない。消し過ぎてクイックランチまで消えてしまったのは誤算だったが。

 しかし遅えな…何が?ってインストールが。XPインストールってこんなに時間が掛かったかぁ?と思うくらい遅い。あまりに遅いので固まったのではないかと、途中で様子を見に来てしまったくらいだ。CPUもメモリも遅いし、CABの解凍に時間が掛かるのだろう。このPCではAzConvPNGによるPNGファイルの作成だって重作業なのだ(^^;

 TYANのマザーはあまり使った事が無いので断言はできないがACPI対応が悪いようで、98SEでのシャットダウンで電源が落ちなかった。例のパッチ(注)は入れたんだけどな。XPインストールの時もその辺りで問題が出るかと思ったが出なかった。がしかしXPでも自動シャットダウンはできず、電源は電源ボタンで落とすしかない。まるでATマザーそのものだが仕方が無い。以前のTiger100でもWindows2000で同様のトラブルが起きた。OEMしないメーカーはこういう所がダメだな。この点ではECSやMSIの方がまだマシだ。BIOSが完成された時は、という条件が付くが(^^;

注:98SEは発売早々(と言うか発売直前らしい)大バグが出て修正パッチがリリースされた。当初から呪われたOSなのだ。

xp_mem
 起動したばかりの状態。ページファイル使用量は60MBも行っていない。何しろ最少時には30MB台になるので、Win2000やNT4.0だって頭を下げてくるレベルだ。我々はオフィスを使うわけでは無いので、これでもスワップなどは一切起こらない。

 SP3以降のパッチは全て入れたし、DX9も最終版が入っている。HSDLに必要な機能の低下は無い。それでいて容量はページファイル抜きで600MBも行かない。最初からこれで売り出してくれればいいのに。


bench_xp
 ベンチマークを取ってみたが、依然としてビデオカードが3D Rage 2Cなのでグラフィックベンチは無理だ。VGAだけだとあまり面白くないな。もっとマシなPCIのビデオカードを探して付けてみたいが、HSDLには恐らく速いカードは無い。

 π焼は15:05.272と善戦した。K6-200ALRを現役で使っていた当時はもっと遅かった印象があるのだが、当時は98SEを使っていたからかもしれない。メモリ管理はSSE仕様のXP3の方が明らかに上。

 取り敢えず何とかXPは動かせる状況にはある。ビデオ関連などマルチメディア系は無理だろうが。インターネットでもスクリプトやフラッシュは切るしかない。但し試していないのでここら辺は不明。


★ネットワーク
 何しろP55C世代なので100BASEでもP!!!にGbEを付けた以上に応える。蟹8139でどこまで速度が出るかやってみた。Netperfで転送データはNullに捨てているのでHDD等の速度は気にしなくて良い。10回回してみて平均を取る。但しこのテストのOSは都合により98SEなので、XPの時より明らかにパフォーマンスは落ちる。数値はベストではないという事だ。

速度:CPU使用率

55.69:97.36
54.79:97.36
54.01:97.64
54.39:97.35
53.27:97.43
53.88:97.32
54.55:97.34
54.03:97.47
54.98:97.56
54.68:97.38

最高速度:55.69Mbits/s
最低速度:53.27Mbits/s
平均速度:54.43Mbits/s

最高CPU使用率:97.64%
最低CPU使用率:97.32%
平均CPU使用率:97.42%

 予想通り悲惨な結果になった。10BASEよりは速度は出ているので、全く存在意義が無いとは言えない。だがCPU占有率は尋常じゃないので、実際問題としては100BASEは使えないと考えた方が良さそうだ。ソケ7では素直に10BASEを使おう。尤も今回はWebブラウジングするわけでは無いのでこれでも良い。データ転送の時には何もしないし…(^^;


★一旦終了
 最近はギガ以上の石しか使った事が無かったので、自分がいかに甘やかされていたのかを思い知る事となった。i815+Celeron566のショボイ環境すら、いかに快適な環境であるかという事を…。現在のPCの有難味を最も享受できるのは、昔からPCを使ってきた人々だけだ。最近のPCは本当に進歩が遅い。Core2がiになったって、そんなの違いのうちにも入らない。

続・古のマザー TYAN S1572

 TYAN TITAN TURBOである。HSDLでソケ7系を扱うのはP/I-P55T2P4(Rev2.1)以来だろうか。正確にはあれはソケ5だから純粋なソケ7は初めてかも。GA-5AX+(Web版)、5114VUFW-TI5VGFAX59Pro等は互換系のSuper7だから。


★概要
 自作用の高級機を除けば、PC用マザーボードの基本はP6時代の昔からUEFIの現代に至るまでほぼ変わっていない。P6マザーボードさえ完全理解できれば基本的に問題は無い。ところがそれより前のP5世代だと、P6世代以降と稍様相が異なる。たとえフォームファクターはATXではあっても、ボード上の風景は486以前のATマザーによく似ている。事実この時期はAT版を手直ししただけのものが多く、このマザーも例外では無い。

 その為いつものようにハードウェア解析するよりも、現在の基本的なPC用マザーとの大きな違いを確認した方が有意義だ。P6以降のマザーしか見た事が無い人は戸惑うかもしれない。筆者も久々に見てちょっと戸惑ってしまった。これが現役の頃にはマザーボードに対する関心は殆ど無かった記憶がある。


titan_turbo
 これがTYAN TITAN TURBOの全景。現代のマザーを見慣れた目には、一見してアルミ電解コンの少なさに驚くと思う。小容量電解コン自体は無い訳ではない。むしろP6時代より省略が少ないため多い方で、それらは全て面実装型のタンタル電解が使われているのだ。この辺りを見ると、このマザーがそれなりの高級(高価格)機であったと想像される。

 古いソケ7とは言えATX化しているので周辺は近代化している。キーボードやマウスは直でPS/2が使えるのだ。ATX電源やキーボードは新しいのが使えるって事だね。USBはチップセットは対応しているがコネクタは直付けではない。筆者の使っていたFICのPT-2007もそうだった。これらレガシーデバイスがUSB対応しているかはUSBブラケットが無いので確かめていない。


socket7
 最も大きな違いはCPU周り、特にVRMだろう。ソケット周りにP6以降でおなじみの大き目の電解コンがほとんど見られない。このマザーで一番違和感を感じるのがこの部分だ。左に2つ並んでいるUMCのチップはL2キャッシュだ。P6以降のマザーしか知らない人には驚きだろうが当時はCPUにオンダイのL2キャッシュは無く、チップセットにS-RAMが繋がっていた。もちろんメモリクロックと同じなので速度はあまり変わらない。つまり効果もそれなりだ。右側下で見切れているがTAGRAMというのもあり、これはL2の目次のようなもの。


vrm_s1572
 このマザーのVRMはシリーズレギュレータだ。現在の厳しいCPU事情からは考えられないが、当時は数W単位の消費電力なのでそれで足りた。現在のCPUは溶接並みの100A以上なので、電源だけで言えば数十倍も優しい。高クロックK6-2・慧の大電力の石は、たとえピンアサイン的に載ったとしても載せてはいけない。調子に乗って動かし続ければ確実に損傷する。まあ試しにK6-233でも載せてTRのヒートシンクを触ってごらん。規格外の石を載せる気なんてどこかに飛んじまうから。それどころか現状の熱対策で慌てる事になるだろう。

 レギュレータICはCS5207-1(現在はON製)である。これは7Aの大電流リニアレギュレータICである。ドライバがPNP、パス・トランジスタがNPNなので典型的な準LDO(quasi-LDO)レギュレータである。もちろん発振には注意しなくてはいけない。大電流とは言え7Aなのでそれを越えてはいけないし、接合部温度が150℃を越えれば破壊される。このLDOは間違いなく高価なので注意しなくてはいけない。この点ではP55T2P4の方が良かったなあ。アレは汎用の安いバイポーラTRだったから。部品の値段が重要なのは何も製造メーカに限った事ではない。修理屋にとっても重要なのだ(^^

 VRM入出力コンデンサには両方ともELNA RE2 470μF10Vが1本ずつ使われている。RE2はHSDLでも以前PC Chips BKi810で使った事がある。この場合はリニアレギュレータなので一般用85℃品でも問題無さそうだが、極度に高熱のヒートシンクが隣にあるので連続使用だと嫌な感じ。このマザーの場合は使用歴が浅いらしくエージング後は問題は出ていない。


430tx
 430TXの位置づけはエントリーモデル向けだが、ハイエンドの430HXと違ってSD-RAMが使える。上級機より一部機能が優れているのは、P6時代の815と440BXの関係に似ているかもしれない。HSDLはSIMMが滅亡しかかっているので地味に助かる。PC66対応のDIMMなら山のようにあるからね。もっとも430TXはローエンドだけあって256MBしか積めないが。なおチップセットの関係で64MBを超えるメモリを搭載するとL2が係らず速度が低下する。


simm_dimm
 これの現役時代に筆者も430TXを使っていたが、192MB搭載でスワップした事が無かった。邪魔になったのでスワップファイルは使わないようにしていたくらいだ。当時は市販PCには32MBなんてのも普通で、64MBなら快適と言われた時代である。普通の人はPentium133クラスを使っていたし、もっと遅いPC-98シリーズの人もいた。筆者はPC-9801シリーズ286/386改486+Windows3.1から430TX+K6-200+Windows98に乗り換えたので、その桁違いの速さに度肝を抜かれたものだった。恐らく4倍くらい速かったんじゃないか。


atx_s1572
 以前書いたCPUFANのコネクタが無い件だが、実はATXコネクタ脇のJ18がそれだった。ジャンパにしか見えないので分らなかったよ。誤ってジャンパすると電源がショートして起動しなくなるので注意。

 但しハリネズミ又はそれ以上のクラスのクーラーならファンは回さなくても大丈夫。何たって省電力だから。むしろあまり大電力のファンをここに繋がない方が良いかも。配線が細いので基板が焼ける可能性もある。


amikey
 BIOSROMチップは懐かしのDIPタイプ。もちろんソケットなので抜き替えも楽々。ぶっ飛んでもライターで書き換えられる。当該製品に付いていたのはATMELのAT29C010Aで、5Vタイプの1MビットROMだ。ホットスワップ等で3.3Vで書き換えても上手く行かない。12Vしか使えないペッカーでも当然ダメ。

 BIOSはTYANの公式サイトでまだ手に入る。3.03と1.06があるのだが、何故か1.06の方が新しい。このマザーに入っていたのは1.06なのでこれより新しいのは無いようだ。ま、違いは殆ど無いので書き換える必要もなさそうだが。


pci_isa
 PCIバス・ISAバススロットはこの通り。ビデオカード、NIC、SOUND、その他で必要充分には足りている。


★CPU対応
 P5世代なのでMicrocodeが存在せずハッキリとは判らない。BIOS中のCPU文字列を見た限りでは一般的なCPUは全て対応しているようだ。

Pentium-S
Pentium-MMX
Cyrix 6x86
Cyrix 6x86MX
AMD-K5
AMD-K6
WinChip C6

 JP11,12,13をセットするとあとはオートで認識される。コア電圧も自動セットされるらしい。当時としてはなかなかの高機能だ。しかしその機能のせいかOCできない(下記)。


★周波数設定
ics9169
 クロックジェネレータICはおなじみICSの9169Cを使用している。マニュアルにはイソテル規定のFSB50/60/66しかないが、ICの規定だと75MHz設定もあるハズだ。正確には75.9だが、この場合でもPCIは32MHzなので規定内。またFS2をHに出来れば、55/68/75/83MHzといった当時おなじみのイレギュラー設定が(ICの機能としては)可能だ。

JP23(FSB設定)
1-2,3-4 50MHz fs1:0 fs0:0
3-4 60MHz fs1:0 fs0:1
1-2 66MHz fs1:1 fs0:0
JP無し 75MHz fs1:1 fs0:1(未定義)

JP4,5(倍率設定)
off:off ×1.5(3.5)
on:off  ×2.0
on:on  ×2.5
off:on  ×3.0

 がしかし、試してみると75設定にしても全くポストしない。その状態で電源スイッチは反応するので、固まったというよりはソフトウェア(BIOS)で起動しないようにしている可能性が高い。余計な事しやがって。BIOS解析は…面倒だからいいや。


★動かす
 このマザーは古代のソケ7だが、ATX板なので動かす上でのハードルは非常に低い。手持ちのP6時代の機材で使えないモノは殆ど無いと言って良い。ノースブリッジの関係でビデオカードがAGPではなくPCIとか、そういう古さは当然あるのだが。

 動かすにあたって、メモリを限度一杯256MB積む訳だがこれがまた参った。SDRなのに相性がバリバリ出まくるのだ。用意した30枚近くのDIMMの内、128MB×2で動いた組み合わせが現在一組しか無い。手持ちが少ないと動作チェックで故障判定するかも。加えてチップセットの関係で256MB以上のDIMMは勿論、片面128MBだってこのマザーでは動かないという事も思い出した。かなり昔だが、これで悩んでいる人をチラッと見た事があったような。


memtest_s1572
 MEMTEST86+を一応回したが、たった256MBしかないのに一周で1時間を軽く超える。気軽に回し始めた事をタップリ後悔させられる。


★OSインストール、だがしかし。
 OSは迷ったけど最初はやはり時代を考えて98SEで行く事にした。慣れてきたらXPを入れても良いけど。NT4.0という線もあったが、使い方を忘れつつあるのと、NT4上で動くソフトがあまり無いという事で却下。HDDは例の内側が死にかけているDAQA-32700を95%使う。9xならFAT16の100%でも良かったかな。それだと不良位置には届かないのでパーティション制限も必要無い。

 いつものようにDドライブにデータ取り用のLCT20の40GBを繋いだら見事にPOST画面で固まった!これが32GBの壁と言う奴だろうか?このデータドライブ中に98SEも入っているのだが…。CD-ROMから98入れるの何年振りだろう?少なくとも今世紀に入ってからやった記憶が無い。CDメディアがどっか行っちゃったので探さねば。

 という事で次号に続く。一発で終わらせようと思ったのに。

古(いにしえ)のマザー Tiger100」

(たぶん7月頃に書かれたが、今見ると突っ込みが甘い)

 先日のジャンク品Tiger100はSL35D×2で動き始めた。やはりSlot1デュアルは外見(だけ)は迫力がある。しかし体感ではただのP!!!450MHzで、HDBENCHの数値が2倍になっているだけだ。W2kで使ったのだが、横着をして古いBIOS(Ver1.18)でインストールしたらACPIにならなかった。インストール後にBIOSを上げたものの後の祭り。お陰でスタンバイはおろか電源すら自動で落ちない。

 古のマザーなので古のHDBENCHで動作テスト。ビデオカードとHDDは、いつも通り無料コーナーで貰った特攻用なので数値は省略する。OSはWin2000SP4で、BIOSは既に最終BIOSに更新済み(Ver2.00.05)。つまりこのマザーがこれより良くなることは永久に無い。

★ HDBENCH Ver 3.40 beta 6 (C)EP82改/かず ★

Integer Float MemoryR MemoryW MemoryRW
41117 40965 15996 15336 23851

 数値はP!!!450MHzと考えれば速いと言えるかも知れないが、体感に全く反映しないのでノーマルなCeleron566+i810と変わらない。筆者の常用ソフトにマルチCPU対応の物は無いから仕方がない。70W前後の消費電力を考えると実用は無理(Celeron566+i810は35W)。


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↓で、ここからがHSDLの本番。
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 S1832DはRev.Fから河童対応いうことになっているらしいが、実際はE以前のリヴィジョンでもBIOSをアップすれば対応する。一昔前はRev.F化などという改造が一部で話題になったが、本来ならばこの改造は必須ではない。電源コントローラがRC5051だから、下は1.3Vから出せるので河童対応は何の問題も無い筈なのである。では何故改良されたかと言うと、このマザーの設計が元々チクロ設計だから。

 440BXのうち、特にSLOT1マザーは基本設計がPII450程度で設計されている。このため本来は、高クロックの河童では電流容量が足りず載せられない。それでも余裕を見て設計された良いマザーなら、動作マージンで何とか動くのが普通である(皆様の440BXマザーでも河童1GHzが動作していると思う…知らぬが仏、見ぬが花)。S1832Dは動作マージンが殆ど無いのが問題なのである。

 例えば出力コンデンサを見てみる。PII450のicc13.6Aというのは突入電流も含めた値だろうから、精々75%として10.2A、許容リプルを140mVp_pと設定する。アプリケーションノートの例の式を使って計算すると、一本辺り約68mΩでなくてはいけないが、搭載されている日本ケミコンLXZ1000μF10Vその68mΩなのでギリギリである。

 CPUのバックアップ(二次電池)としても、容量5000μFではSuper7辺りが相応なレベルである。シミュレーションで出力を振ってみたら下のようになった(太い線なのはリプル分があるため)。変動範囲は丁度PII450許容範囲の280mVである。実はSpiceで設計したのだろうか…(笑)。現実的にはスリープから100μsフル負荷と言うのはあり得ないが、これは電源の素質と見て欲しい。
tiger100
 新品でコンデンサの"イキ"がよければ不具合は出ないのだろうが、マージンはゼロに近いので2〜3年で許容範囲を超えていると思われる。毎日それなりに使い込めば、相当にヤバイ設計だと言うのは解ってもらえただろうか。


 結論:このマザーをノーマルで使った場合、PII450または河童P!!!700Eが限度。それ以上はウンコモードで動いているので、品質については何も語れない。



lxz1
 コア出力に日本ケミコンLXZ1000μFが5本…同時期のSlot1シングルマザーの中でこれほどプアな奴は殆ど無い。例を挙げれば、HSDLで初期に改造したあのP6E40-A4はPII(FSB66)、Celeron用の440EXマザーだが、エントリーモデルながら三洋GXクラスを1500μFを7本搭載している。粗末な部品で有名なSY-6BA+(PII対応)ですらYXGクラスの1000μFを7本搭載している。いくら10V物で多少のESRを稼いでいるといっても、ESRも容量もエントリータイプのマザーに劣るようではしょうがない。

 まあこの板は鯖板といっても「なんちゃって」が付くカテゴリーの奴だからしょうがないが、それにしてもケチりすぎ。Rev.F化には1500μFに交換すると書いてあったが、容量は足りてもESR的には銘柄によって足りない場合がある。LXZやルビコンYXGレベルだったら1500μFでも1GHzは無理だ。

 ベストは三洋WGクラスの2200μF6.3Vを5本立てればよい。それで1.1GHzまでいけるだろう。筆者が換えるとしたら三洋WG3300μF6.3Vが余っているので5本立る。1本辺りの容量が大きすぎると瞬発力に欠けるのだが、所詮は5本立てなので諦めるより仕方が無い。スペースはがら空きなんだからもっと分割すればよい物を…(せめて7本分割で)。多分シングルマザーの出力コンデンサを2で割って振り分けたのだろう(冗談だけどマジだったりして…)。



lxz2
 PII450で65℃以下とすれば、入力コンデンサはこれで充分。河童でもP!!!700までならこのままでも良いわけだが、10年近い年月が経過しているので(5000時間保証のLXZと言えども)交換した方が良い。交換には耐圧10V以上が望ましいと言われているが、国産なら6.3Vでも何の問題は無い。三洋WX(ニチコンHD、日ケミKZE、ルビコンZL相当)の1500μF6.3〜10Vならば1.1GHzは余裕である。あとはサイズとの相談だろう。



yj
 TYANではお馴染み(というかTYANでしか見たことが無いブランド)の一般用85℃品のY.J。そこそこ値段が高いマザーにこれを使われると正直言って萎える。レストランでインスタントの冷凍食品が出てきた感じだ。新品ボックスで買った人はこれで満足できたのか?



reg
 これってVtt1.5Vだよね。基板に貼らないならヒートシンクぐらい付けろよ。この1本でCPU×2を賄っているようなので5AのレギュレータICだろうけど、ヒートシンクを付けないとキッチリ5A出ませんぜ(CPU×2両方共全開はありえない位の確率だろうが)。レギュレータICはヒートシンクを付けないと意外と簡単に死ぬ。不動ジャンク品は、ここが逝かれて動かない場合も多いかもしれない。

 手前のY.J330μFが出力コンデンサだ(手前のパターンは意図的なR?)。これも一般用だし容量も少ない。交換するとしても、出力コンデンサの影響を受けやすい1084系とかだったらOS-CONなどは付けられない(発振するか不安定になる)。程々に低ESRのYXG辺りが向いているかな。容量は470〜1000μFくらい。



memdc
 これはメモリ関連のデカップリング・コンデンサと思われる(調べていない)。85℃品の一般用10μF16Vである。容量もESRも寿命も全てにおいて落第(そもそも設計者は10μFはタンタルで想定しているはず)。他社のマザーには330〜1500μFが付いていると思う。両面メモリ4枚載せたら原因不明のエラーが出るかも。SD-RAMバッファは流石に省略されていないが、クロックやデータラインよりも電源から崩れそうな気がする。

 なお小容量電解コンはドライアップしやすい(液が少ないから当然)ので、気が付かない間に終わっている場合が多い。このマザーのように第6世代の奴は、既に10年近く経過しているので交換しないとダメ(Vmemは大電流だよ?)。まだしつこく440BXを使っている人もあるかと思うが、あなたのマザーのチビコンは死んでいるか殆ど死にかけてます。無くても何とか動くから気づかないだけだ。マザーが古くなって調子が悪くなるのは、99%が接触不良かコンデンサの寿命だ。



clock
 Rev.F化で書かれているクロックのダンパ抵抗を変える改造は、面倒ならばやらなくても良い(そんなことをしても効果が低いのは上に書いたとおり)。しかし普通のマザーのような集合抵抗ではなく、バラの抵抗でダンピングしているので交換は容易だ。どのマザーもこうやってくれれば苦労は無いのだが…。このマザーで唯一気に入った部分である。



nazo
 これは何のコネクタなんだろうねえ?電力供給に不安があるのだろうか。しかし調べてみたけど電源には接続されていないようだ。考えるのも面倒なので、真相を知っている人はサックリ教えてください。



 以上見てきたように、このマザーの電源部の設計は普通のSlot1シングルマザーより明らかに低コスト・低レベルである。シングルCPUだったらECSの廉価版だってもっとマシな電源が付いているだろう。

 全体のコストはシングルCPUマザーの1.2〜1.5倍でありながら、2倍の値段で売れるんだから実にウマイ話だ。マザーベンダがこの手のなんちゃって鯖板に参入したがる理由がよく解る。Rev.F以降はこれよりいくらかマシだが、前記のように到底1GHzで安心できるレベルではない。精々P!!!700〜800MHz程度で使うのが賢い使い方。もう使っている人はいないだろうけど、過去に使っていた人はこれを読んで憂鬱になってください。ていうか騙されたんだよ、アンタ。



追記1:後から思いついたんだが、このマザーのスイッチング周波数は250kHzだからリファレンスの300kHzより少々低い。これを推奨どおりにしてやればよいのではなかろうか。これでリプルは(計算上は)5mV位下がる。ついでに入力を12Vにすれば完璧だ。これでしょぼいコンデンサでも何とか戦えるか?あれ、でもRC5051Mって12V対応してないぜ。やっぱりダメか…捨てちまえ。

追記2:Rev.F化って下記の通りらしいんだが、うちのR51とR53は10Ωなんだけど…どうすればいいんだ…(笑)。ちなみにR52は22Ω。

R51、R52、R53の抵抗値が22Ωなら33Ωに交換
VRM出力コンデンサ1000μF×5を1500μF×5に交換

r51_r53



 既にHDD消し&構成バラしちゃったので続かない(希望があれば続ける)。デュアルごっこはSDVIAでやります(多分)。
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